JP2001309766A - 麦若葉由来の素材を含む抗高血圧食品 - Google Patents
麦若葉由来の素材を含む抗高血圧食品Info
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Abstract
材を含む、抗高血圧組成物。
Description
ビタミン類、ミネラル類、食物繊維などを高濃度で含有
する麦若葉由来の素材を含む新規食品素材に関する。
物繊維に富み、抗高血圧効果、有害物質の吸着、腸内環
境の改善、コレステロールの吸収抑制、食後血糖値の急
上昇防止、スーパーオキサイドディスムターゼ(SO
D)を活性化するなどの効果を有する健康食品として注
目を浴びている。現在、麦若葉は食品素材として用いら
れる場合、主に麦若葉末(特許第2544302号公
報)としてか、麦若葉搾汁粉末として用いられている。
しては、γ−アミノ酪酸(γ−aminobutyri
c acid、以下GABAという)がある。GABA
は、生体内でグルタミン酸の脱炭酸によって生成される
アミノ酸の一種である。GABAは、哺乳動物の脳や脊
髄に存在し、抑制系の神経伝達物質として作用すること
が知られている。植物中にもGABAは存在し、胚芽
米、緑茶などが比較的多量のGABAを含有する。GA
BAは、脳の血流を改善し、酸素供給量を増加させ、そ
して脳代謝を亢進させる働きをもつことから、脳卒中、
頭部外傷後遺症、脳動脈後遺症による頭痛、耳鳴り、意
欲低下などの治療に用いられている。
茶の製造過程で、摘採した茶葉を嫌気条件に置き、茶葉
中にGABAを多量に蓄積させたいわゆるギャバロン茶
が知られている。特開平8−173111号公報には、
コーヒー葉茶を無酸素状態で処理後110℃以上の高温
で熱処理、乾燥処理する方法でGABA濃度の高いコー
ヒー葉茶を得たことが記載されている。さらに、特開平
9−205989号公報には、茶葉に赤外線を照射して
GABAの含量を向上させることが記載されている。
利尿作用を有する素材とを組み合わせた抗高血圧効果に
優れる食品を提供する。
来の素材を用いた食品による抗高血圧効果について、鋭
意検討したところ、天然の麦若葉がGABAを含有して
おり、麦若葉由来の素材と利尿作用を有する素材との組
み合わせにより、抗高血圧効果が相乗的に増強されるこ
と、そして麦若葉中のGABAを保持または富化するよ
うに調製された麦若葉由来の素材を用いることにより、
抗高血圧効果がさらに増強されることを見出して本発明
の完成に至った。
有する素材を含む抗高血圧組成物に関する。。
ABA富化処理されている。
は、柿の葉、クコ、明日葉、桑の葉、ドクダミ、ヨモ
ギ、緑茶、ウーロン茶、ハブ、オオバコ、ハトムギ、グ
リーンアスパラからなる群から選択される。
関する。
とは、麦若葉末、麦若葉の細片化物およびその乾燥粉
末、麦若葉搾汁およびその乾燥粉末、麦若葉のエキスお
よびその乾燥粉末などをいう。
は、例えば、大麦、小麦、ライ麦、えん麦などの若葉
(茎を含んでも良い)が用いられる。これらの麦若葉
は、収穫後、時間が経つに従って、麦若葉の緑色が褪色
するので、なるべく迅速に処理される。好ましくは、分
株開始期ないし出穂開始前期(背丈が20〜40cm程
度)に収穫した若葉を用いるのが最適であり、より好ま
しくは、大麦の若葉が用いられる。
切って、そのまま処理するか、あるいは適切な長さ(例
えば10cm)に切断し、処理して用いられる。
業者が通常使用するスライス、細断などの植物体を細片
化する方法により行われ得る。細片化には、スラリー化
も含まれる。スラリー化は、ミキサー、ジューサー、ブ
レンダーなどにより行われ、麦若葉は、どろどろした粥
状(液体と固体の懸濁液)になる。細片化の後に搾汁し
て得られる麦若葉搾汁もまた用いられ得る。搾汁は、細
片化された麦若葉を遠心および/またはろ過することに
より行われ得る。
葉および上記のようにして加工された麦若葉は、その中
に含まれるGABAが増加するように処理される。
例えば、嫌気処理または保温処理を包含する方法が挙げ
られる。GABA富化処理は、上記洗浄の前に行っても
良い。
嫌気状態におくことをいい、ほとんど酸素を含まないか
無酸素の気体で処理することを意味する。真空状態も含
む。気体としては、二酸化炭素ガス、窒素ガスが好まし
く用いられる。
外線照射処理、インキュベーター処理等が挙げられる。
嫌気処理および/または保温処理の時間は、通常10分
から24時間行われ得る。好ましくは、1時間から24
時間、より好ましくは1〜12時間行われる。嫌気処理
または保温処理の温度は、約20〜50℃が好ましく、
約30〜45℃がより好ましく、40℃前後が最も好ま
しい。20℃に満たないか50℃を超えるとGABAの
含量が上がりにくい。
ていない麦若葉に比べてGABAの含量が高く、通常2
倍以上、好ましくは3倍以上、より好ましくは5倍以
上、高められている。
食品の変質(褪色などの変色を含む)を防ぐための処理
(ブランチング処理)が行われる。ブランチング処理
は、処理される形態に応じて種々の方法が用いられる
が、これには例えば、熱水処理、蒸煮処理、マイクロウ
ェーブ処理などが挙げられる。この処理により、麦若葉
由来の素材は、褪色、風味の変化を生じなくなる。しか
し、従来の熱水処理ではGABAが失われてしまうた
め、マイクロウェーブ処理のようなGABAが保持され
る処理が好ましい。
に記載の方法により行われ得る。すなわち、麦若葉を塩
および重曹を含有する熱水中に浸して行われる。
関与する酵素が失活し、かつ加熱により麦若葉の緑色が
失われない範囲で行なえばよい。そのような範囲は、マ
イクロウェーブ照射装置の出力、マイクロウェーブの波
長、照射時間などにより適宜調節できる。マイクロウェ
ーブ処理することにより、麦若葉中のビタミン類、ミネ
ラル類などの分解、溶出が防止され、比較的低温の乾燥
により、乾燥粉末が得られ得る。
物、搾汁、エキスは常圧、または加圧下もしくは減圧
下、80〜150℃にて2〜180秒間処理される。
は、そのままか、またはさらに細片化、搾汁、抽出して
食品素材としても良いし、あるいはさらに乾燥粉末化し
て食品素材としても良い。
しくは5%以下となるように行われ、必要に応じてさら
に粉砕して得ることができる。
磁波乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥など、あらゆる乾燥法を
用いることができる。乾燥は、できるだけ低温で行うの
が良く、加熱して乾燥する場合でも、例えば50〜80
℃、好ましくは55〜65℃で行うのが良い。デキスト
リン、シクロデキストリン、デンプン、マルトース等の
賦形剤等を添加した後、噴霧乾燥または凍結乾燥するこ
ともできる。
シャー、ミル、ブレンダー、石臼などを用いて行うこと
ができる。
品素材は、さらに、必要に応じて、例えば、マイクロウ
ェーブ処理、加熱処理などの当業者に公知の任意の技術
により殺菌され得る。
することなく乾燥粉末化したものである。
る任意の段階で搾汁したものであり、これを乾燥粉末化
したものが麦若葉搾汁粉末である。
エキスも用いられ得る。麦若葉のエキスは、GABA富
化処理以後の任意の段階において、麦若葉に水、エタノ
ール溶液などの当業者が通常用いる抽出溶媒を加え、必
要に応じて加温して抽出したものであり、これを濃縮し
たもの含む。麦若葉エキス末は、麦若葉エキスを乾燥粉
末化したものである。
に調製された麦若葉由来の素材は、GABAが失われな
いように加工された麦若葉由来の素材のことをいう。
麦若葉由来の素材は、GABA富化処理され、この際に
増加したGABAを保持するように加工された麦若葉由
来の食品素材のことをいう。
調製方法によって異なり、従来法(特許第254430
2号)により調製された麦若葉末に含まれるGABAの
量は、多くとも約10mg/100gである。これに対
して、本発明におけるGABAを保持されるように調製
された麦若葉末は、少なくとも20mg/100g以上
のGABAを含み、従来法によるものと比較して、通常
10倍以上、好ましくは20倍以上、より好ましくは5
0倍以上、すなわち通常100mg/100g以上、好
ましくは200mg/100g以上、より好ましくは5
00mg/100g以上のGABAを含む。
若葉末は、少なくとも50mg/100g以上のGAB
Aを含み、GABAが保持されるように調製された麦若
葉末よりもGABAを多く含み、通常2倍以上、好まし
くは5倍以上、より好ましくは10倍以上、すなわち通
常200mg/100g以上、好ましくは1000mg
/100g以上、より好ましくは2000mg/100
g以上のGABAを含む。
に含まれるGABAの量は、その調製方法によって異な
り、従来法に準じて得られた麦若葉搾汁粉末に含まれる
GABAの含量は、多くとも約50mg/100gであ
る。
調製された麦若葉搾汁粉末は、少なくとも100mg/
100g以上のGABAを含み、従来法により調製され
るものと比較して、通常5倍以上、好ましくは10倍以
上、より好ましくは20倍以上、すなわち通常250m
g/100g以上、好ましくは500mg/100g以
上、より好ましくは1000mg/100g以上のGA
BAを含む。本発明におけるGABA富化処理された麦
若葉搾汁粉末は、少なくとも250mg/100g以上
のGABAを含み、GABAが保持されるように調製さ
れた麦若葉搾汁粉末と比較して、通常2倍以上、好まし
くは5倍以上、より好ましくは10倍以上、すなわち通
常500mg/100g以上、好ましくは2500mg
/100g以上、より好ましくは5000mg/100
g以上のGABAを含む。なお、これらのGABA含量
は、乾燥粉末化処理の影響をほとんど受けない。
食に供することができるが、賦形剤、増量剤、結合剤、
増粘剤、乳化剤、着色料、香料、食品添加物、調味料等
と混合し、用途に応じて粉末、顆粒、錠剤等の形態に成
形することもでき、さらに、各種の飲食品に配合して飲
食に供することができる。
葉由来の素材は、GABAを高濃度で含有するため、必
要に応じて精製し、GABAの純品を得ることも可能で
ある。
組み合わせて、健康食品の原料とされる。特に、利尿作
用を有する他の素材との組み合わせが効果的である。こ
のような素材として、茶葉、種子、野菜などから選択さ
れる。好ましくは、柿の葉、クコ、明日葉、茶の葉、ド
クダミ、ヨモギ、緑茶、ウーロン茶、ハブなどの茶葉;
オオバコ、ハトムギなどの種子;グリーンアスパラなど
の野菜が用いられる。
葉、生の葉を天日干しして乾燥させたもの、焙煎したも
の、発酵したものまたはそれらの抽出物いずれを使用し
ても良い。
組み合わせて処方すれば、その天然に含有する成分と、
麦若葉が含有するビタミン類、ミネラル類、食物繊維、
GABAなどの成分との相加効果および/または相乗効
果により、従来にない食品素材を提供することができ
る。麦若葉由来の素材と組み合わせられる上記のような
他の素材は一般に市販されており容易に入手可能であ
る。
素材は、上記の食品素材のなかから必要に応じて1種ま
たはそれ以上から選択されて組み合わせて処方される。
麦若葉由来の素材は、天然の麦若葉が含有するビタミン
類、ミネラル類、食物繊維などが、それらの機能を発揮
するに十分な量で、選択された1種またはそれ以上の食
品素材と混合される。本発明者らは、麦若葉由来の素材
と、利尿作用を有する素材との組み合わせが、麦若葉由
来の素材の抗高血圧作用を増強することを見出した。特
定の理論に拘束されることは意図しないが、これは、利
尿作用を有する素材が、腎臓機能を活性化したためであ
ると考えられる。
は、当業者に公知の形態、通常粉末形態で、麦若葉由来
の素材と混合される。ローヤルゼリー、ビタミン、プロ
テイン、カルシウム、キトサン、レシチンなどが配合さ
れ、さらに糖液や調味料を加えて味を整えることもでき
る。そしてこれらは、用途または好みに応じて、液状の
食品として供することができる。あるいはハードカプセ
ル、ソフトカプセルなどのカプセル剤、錠剤もしくは丸
剤としてか、または粉末状、顆粒状、茶状、ティーバッ
ク状もしくは、飴状などの形状に成形され得る。これら
は、その形状または好みに応じて、そのまま食されても
良いし、あるいは水、お湯もしくは牛乳などに溶いて飲
んでも良いし、または成分を浸出させてから飲んでも良
い。麦若葉由来の素材と選択された食品素材の混合割合
は、通常、1:9〜9:1(重量比)の範囲、好ましく
は、1:4〜4:1(重量比)の範囲である。
本発明がこの実施例により制限されないことはいうまで
もない。
に調製し、それぞれに含まれるGABA含量を、アミノ
酸自動分析装置を用いて以下の条件にて測定した。
に成長した大麦の若葉を摘み取り、水洗して水きりを行
い、長さ約10cmに切り揃えた。切り揃えた大麦若葉
100gを、従来の麦若葉末の処理方法(特許第254
4302号公報)に従って処理した。すなわち、大麦若
葉100gを、食塩7.5g、重曹7.5gを含む1リ
ットルの熱水(95℃)に投入し、3分間、熱水処理し
た。熱水処理した麦若葉を直ちに2〜7℃の冷水に移
し、約5分間浸漬して冷却した。冷却後、約45秒間遠
心して脱水し、水分含量が5%以下となるように乾燥機
中60℃にて6時間乾燥した。これを石臼で粉砕して2
00メッシュを90%が通過する程度に粉砕して大麦若
葉末を得た。得られた麦若葉末には、100gあたり約
8mgのGABAが含まれていた。
来法に従って大麦若葉搾汁粉末を調製した。従来法と同
様にして、大麦若葉を切り揃え、食塩7.5g、重曹
7.5gを含む1リットルの熱水で処理した後、直ちに
2〜7℃の水に5分間浸漬し、冷却した。冷却後、約4
5秒間遠心して脱水した。次いでミキサーで粉砕して搾
汁し、ろ過して繊維分を除いた搾汁を得た。この搾汁を
凍結乾燥し、搾汁粉末を得た。得られた大麦若葉搾汁粉
末には42mg/100gのGABAが含まれていた。
同様に切り揃えた大麦若葉を、ビニール袋に入れ、空気
を抜いた後に窒素を充填した。これをインキュべーター
内で40℃にて6時間静置して嫌気処理(GABA富化
処理)した。次いで、GABA富化処理した麦若葉を用
いてGABAを保持するように60秒間、マイクロウェ
ーブ処理した後に冷却した。これを水分含量が5%以下
となるように、乾燥機中、60℃にて6時間乾燥し、さ
らに石臼で200メッシュを90%が通過する程度に粉
砕して大麦若葉末を得た。
についても同様に処理し、大麦若葉末を得た。得られた
麦若葉末には、100gの麦若葉末あたり、GABA富
化処理を行わなかったものには約250mg、GABA
富化処理を行ったものには約1350mgのGABAが
含まれていた。
若葉末の調製と同様に、GABA富化処理したか、また
はしていない大麦若葉を、GABAが保持されるように
マイクロウェーブ処理した。次いで、ミキサーで粉砕
し、さらに遠心、ろ過して繊維分を除いた搾汁を得た。
この搾汁を凍結乾燥し、搾汁粉末を得た。得られた大麦
若葉搾汁粉末には、100gあたり、GABA富化処理
を行わなかったものには約600mg、GABA富化処
理を行ったものには約3000mgのGABAが含まれ
ていた。
製した。柿の葉茶、明日葉茶、ドクダミ茶、ヨモギ茶、
および緑茶葉(いずれも市販品)を、60℃で6時間乾
燥させて、水分含量を5%以下にした。得られた乾燥茶
葉100gを、500mlの蒸留水に入れ、100℃に
て30分間加熱した。放冷後、濾過して茶葉を取り除
き、濾液を凍結乾燥し、茶葉抽出物として飼料に配合し
た。
ギ茶については、市販のハトムギを、60℃で6時間乾
燥させ、水分含量を5%以下にした後粉砕して、80℃
で抽出を行った。粉末化したハトムギ100gを、50
0mlの蒸留水に入れ、80℃まで加熱して15分間抽
出を行った。粉末を濾過により取り除き濾液をハトムギ
茶抽出物として飼料に配合した。
パラガスを約3mmの大きさの断片に切断した。約20
0gのグリーンアスパラガス断片を、約1リットルの熱
水で洗浄した。洗浄したグリーンアスパラガス断片を、
遠心分離(1200回転、約45秒)により脱水した
後、ミキサー((株)みやこ物産製)で粉砕して搾汁
し、さらに濾過して繊維分を取り除いた。得られた搾汁
を凍結乾燥し、グリーンアスパラガス粉末として飼料に
配合した。
いた抗高血圧試験 上記のように調製された麦若葉末または麦若葉搾汁粉末
と上記のように調製された利尿作用を有する素材を、表
1に示される配合組成(重量比)にて0.5%のメチル
セルロールに溶液に懸濁したものをそれぞれ飼料1〜2
8とした。なお、表1に記載の数値の単位は重量%であ
る。
末(従来法およびGABA富化)、麦若葉搾汁粉末(従来法
およびGABA富化)、柿の葉抽出物、明日葉茶抽出物、ド
クダミ茶抽出物、ヨモギ茶抽出物、緑茶抽出物、ハトム
ギ茶抽出物、グリーンアスパラ粉末をそれぞれ単独で含
む比較例である。
高血圧自然発症ラット(SHR)に胃ゾンデを用いて1
0ml/Kg体重で経口投与し、5時間後に血圧および
尿量を測定した。各群の飼料投与開始時とその5時間後
の血圧差および尿量の結果を表3に示す。なお、表3に
おいて、試験時血圧は、飼料投与開始時における各群6
匹について測定した血圧の平均値、5時間後血圧は、飼
料投与の5時間後における各群6匹について測定した血
圧の平均値、そして各群の血圧差は試験開始時血圧の平
均値と、飼料投与5時間後血圧の平均値との差である。
また、5時間後の尿量は、飼料投与の5時間後における
各群6匹について測定した尿量(排出された尿量をラッ
ト体重100gあたり排出される量に換算した)の平均
値である。なお、尿量は、常法に従い代謝ケージを用い
て測定した。
若葉搾汁粉末と、利尿作用を有する素材とを含む本発明
の食品素材を含む飼料1〜28を投与した群では、飼料
投与の5時間後の平均値で、飼料投与開始時に比べ、
8.5mmHg(飼料4)〜41.1mmHg(飼料2
8)の範囲で血圧を低下させたのに対し、麦若葉末、麦
若葉搾汁粉末、柿の葉茶抽出物、明日茶葉抽出物、ドク
ダミ茶抽出物、ヨモギ茶抽出物、緑茶抽出物、ハトムギ
茶抽出物、グリーンアスパラ抽出物を、それぞれ単独で
含む飼料29〜39を投与した群では、3.0mmHg
(飼料36)〜13.9mmHg(飼料32)の範囲で
血圧を低下させた。
した群では、平均で13.9mmHgの血圧が低下し、GABA
富化された麦若葉搾汁の優れた抗高血圧作用が確認され
た。さらに、利尿作用を有する素材と組み合わされたGA
BA富化麦若葉搾汁を含む飼料を添加した群では(飼料2
2〜28)、34.2mmHg(飼料25)〜41.1mmHg
の範囲で血圧を低下させ、GABA富化麦若葉搾汁を単独で
含む飼料に比べ、増加した血圧低下作用を示した。ま
た、飼料22〜28を与えた群のラットは、2.67m
l/100g・5時間(飼料25)〜3.24ml/1
00g・5時間(飼料28)の尿を排出し、血圧低下と
ほぼ比例して尿量が増加した。
化)、麦若葉搾汁(従来法)についても同様に、利尿作
用を有する素材と組み合わせて含む飼料を投与した群に
おいて、各素材を単独で含む飼料を投与した群と比べて
血圧の低下が大きかった。また、血圧低下効果にほぼ比
例して尿量が増加した。
を有する他の素材とを組み合わせて含む飼料が、それぞ
れの素材を単独で含むよりも抗高血圧効果に優れ、そし
てこの効果は麦若葉由来の素材がGABAを保持するよ
うにかまたは富化されるように調製することにより増強
されることを示す。すなわち、本発明の麦若葉由来の素
材と利尿作用を有する素材との組み合わせにより、相乗
的な抗高血圧効果が得られたことを示す。
類、食物繊維などを高濃度で含有する新規食品素材が提
供される。
Claims (4)
- 【請求項1】 麦若葉由来の素材と利尿作用を有する素
材を含む、抗高血圧組成物。 - 【請求項2】 前記麦若葉由来の素材が、GABA富化
処理されている、請求項1に記載の組成物。 - 【請求項3】 前記利尿作用を有する素材が、柿の葉、
クコ、明日葉、桑の葉、ドクダミ、ヨモギ、緑茶、ウー
ロン茶、ハブ、オオバコ、ハトムギ、グリーンアスパラ
からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。 - 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の組成
物を含む食品。
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