JP2001304316A - サスペンションスプリング - Google Patents

サスペンションスプリング

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JP2001304316A
JP2001304316A JP2000118832A JP2000118832A JP2001304316A JP 2001304316 A JP2001304316 A JP 2001304316A JP 2000118832 A JP2000118832 A JP 2000118832A JP 2000118832 A JP2000118832 A JP 2000118832A JP 2001304316 A JP2001304316 A JP 2001304316A
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ring
suspension spring
curved
suspension
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Yasuyuki Kuwaki
康之 桑木
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サスペンションスプリングの応力集中による
破損を防止する。 【解決する手段】 内側リング61と外側リング62、周方
向に等間隔に並んだ複数の繋ぎ部材63にて一体に繋がっ
た板状のサスペンションスプリング６であって、繋ぎ部
材63の両端部は、リングに対する侵入角度が深くなる様
に湾曲しており、該湾曲部63bは、繋ぎ部材とリングの
交差中心を通る半径線側に膨らんでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する分野】本発明は、ハウジング内にてピス
トンシャフトを軸方向に往復移動可能且つ軸方向の中立
位置に付勢するサスペンションスプリング及び該サスペ
ンションスプリングでピストンシャフトを支持したリニ
アモータ駆動装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、冷凍システムに於いて、冷媒ガス
を圧縮して供給する機構として、リニアコンプレッサが
用いられている。リニアコンプレッサの基本構造は、図
１に示す如く、有底円筒体のハウジング(１)と、該ハウ
ジング(１)の上端開口部に形成された磁気枠(２)と、該
磁気枠(２)の中心部に形成されたシリンダ(３)と、シリ
ンダ(３)内に往復可能に嵌装されシリンダ内空間に圧縮
室(31)を区画形成するピストン(４)と、ピストン(４)を
往復駆動するリニアモータ駆動装置(５)とからなる。
【０００３】ピストン(４)のシャフト(41)は、ハウジン
グ(１)とシャフト(41)との間に配備されるサスペンショ
ンスプリング(６)(６)によって、軸方向に往復移動可能
且つ軸方向の中立位置に弾性支持されている。
【０００４】リニアモータ駆動装置(５)は、磁気枠(２)
の環状空間に配置された環状の永久磁石(51)と、該磁石
(51)と磁気枠(２)の内壁との間の隙間(20)に侵入しピス
トン(４)に一体固定された合成樹脂製の有底円筒状の可
動体(52)と、該可動体(52)の磁石(51)と対向する位置に
巻回された電磁コイル(53)と、可動体(52)の軸心に設け
たシャフト(41)を支持する前記サスペンションスプリン
グ(６)とによって構成され、該電磁コイル(53)にリード
線(図示せず)を介して所定周波数の交流電流を通電する
ことで、間隙(20)を通る磁界との作用により、コイル(5
3)及び可動体(52)を駆動してピストン(４)をシリンダ
(３)内で往復移動させ、圧縮室(31)で所定周期のガス圧
を発生させる。
【０００５】上記構成により、吸入弁(32a)から吸入さ
れた冷媒ガスを圧縮室(31)で高圧に圧縮した後、吐出弁
(32b)を介して凝縮器(図示せず)に供給している。
【０００６】上記従来のサスペンションスプリング(６)
は、図５に示す如く、金属製円板の中心部近傍から外周
側へ渦巻状のスリット(60)を等間隔に開設して、バネ性
を付与している。上記サスペンションスプリング(６)の
中心部と外周部に軸方向に相対的な力が作用すると、符
号Ａで示すスリット(60)の端部近傍に捻れによる応力が
集中して早期に破損する問題があった。
【０００７】本発明は、上記問題を解決したサスペンシ
ョンスプリング及び該サスペンションスプリングにてシ
ャフトを支持したリニアモータ駆動装置を明らかにする
ものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は、内側リング(6
1)と外側リング(62)が、周方向に等間隔に並んだ複数の
繋ぎ部材(63)にて一体に繋がった板状のサスペンション
スプリングであって、繋ぎ部材(63)の両端部は、リング
に対する侵入角度が深くなる様に湾曲しており、該湾曲
部(63b)は、繋ぎ部材とリングの交差中心を通る半径線
Ｒ側に膨らんでいることを特徴とする。
【０００９】本発明のリニアモータ駆動装置は、軸方向
に往復移動するシャフト(41)を上記サスペンションスプ
リング(６)によって支持している。
【００１０】
【作用及び効果】サスペンションスプリング(６)の内側
リング(61)と外側リング(62)に軸方向に相対的な力が作
用すると、繋ぎ部材(63)が撓んでリング(61)(62)との繋
がり部(64)(65)に捻り力が作用するが、繋ぎ部材(63)の
両端部は、リングに対する侵入角度が深くなる様に湾曲
しているため、繋がり部(64)(65)の幅方向の両端部に作
用する捻れ力に大きな差は生じず、該繋がり部(64)(65)
での応力集中を可及的に小さくできる。
【００１１】従って、リニアモータ駆動装置(５)のピス
トンシャフト(41)を軸方向に往復可能且つ中立位置に付
勢するために、上記サスペンションスプリング(６)を用
いれば、ピストンシャフト(12)の軸方向の往復振動の際
に、サスペンションスプリング(６)対する局部的な応力
集中を防止でき、サスペンションスプリング(６)の破損
によるトラブルを解消できる。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下は、リニアコンプレッサのリ
ニアモータ駆動装置(５)に本発明のサスペンションスプ
リング(６)を用いた実施例であるが、サスペンションス
プリング(６)だけの説明に留め、リニアコンプレッサ及
びリニアモータ駆動装置(５)の構造については、図１に
基づいて説明済みの従来例と同様とする。
【００１３】第１実施例(図２) サスペンションスプリング(６)は、同心の内側リング(6
1)と外側リング(62)、及び両リング(61)(62)を繋ぐため
に周方向に等間隔に並んだ複数の、実施例では３つの繋
ぎ部材(63)からなり、金属板の打抜き加工等によって一
体に形成されている。
【００１４】繋ぎ部材(63)は、略Ｓ字状に湾曲してお
り、繋ぎ部材(63)の両端部は、内外両リング(61)(62)に
対する繋がり部(64)(65)に対して、リングに対する侵入
角度α１、α２が深くなる様に湾曲した湾曲部(63b)(63
b)を形成している。ここで、繋ぎ部材(63)の内側リング
(61)に対する侵入角度α１とは、繋ぎ部材の端部の幅中
心線(63a)が該リング(61)の外側円弧と交差する点Ｐ３
において、該交差点Ｐ３を通る半径線Ｒに直交する仮想
線Ａ１に対する角度のことである。繋ぎ部材(63)の外側
リング(62)に対する侵入角度α２とは、繋ぎ部材の端部
の幅中心線(63a)が該リング(62)の内側円弧と交差する
点Ｐ４において、該交差点Ｐ４を通る半径線Ｒに対して
直交する仮想線Ａ２に対する角度のことである。実施例
では、各繋ぎ部材(63)の内外両リング(61)(62)に対する
交差点Ｐ３、Ｐ４は、リングの共通の半径線Ｒ上に位置
している。
【００１５】実施例の繋ぎ部材(63)の内側リング(61)に
対する侵入角度α１は約８０゜、外側リング(62)に対す
る繋がり部(65)の侵入角度α２も約８０゜である。α１
及びα２は４５゜以上９０゜以下であれば可いが、９０
゜に近いほど望ましく、７０゜以上９０゜以下が好適で
ある。但し、内側リング(61)と外側リング(62)を半径線
に重なる直線部材(図示せず)で一体に繋いだ場合、内側
リング(61)と外側リング(62)の相対的な軸方向の動きは
無いに等しいため、サスペンションスプリングとして機
能しない。このため、繋ぎ部材(63)は、両リング(61)(6
2)の間で湾曲していることが必要条件である。
【００１６】両繋ぎ部材(63)の両端は、リング(61)(62)
に対して徐々に幅広となり、幅方向の両側縁は、角張り
による応力集中を防止するため、円弧(63c)(63d)でリン
グ(61)(62)に繋がっている。
【００１７】各繋ぎ部材(63)の両側の外向きの略円形の
膨らみ部(66)(66)の中心Ｐ２、Ｐ２間の距離Ｌ１は、隣
合う繋ぎ部材(63)(63)の、接近側の円形の膨らみ部の中
心間の距離Ｌ２と同程度である。内側リング(61)と外側
リング(62)には、繋ぎ部材(63)の繋がり部(64)(65)との
対応位置に取付け孔(67)(68)が開設されている。
【００１８】然して、複数のサスペンションスプリング
(６)(６)をその内側リング(61)間及び外側リング(62)間
に大小２つのリング状スペーサ(７)(71)を介在させて所
定の間隔を存して重ね、サスペンションスプリング(６)
の内側リング(61)にピストンシャフト(41)を嵌め、外側
リング(62)をハウジング(１)に嵌めて両者に固定する。
【００１９】リニアモータ駆動装置(５)によって、ピス
トンシャフト(41)が軸方向に引っ張られるとサスペンシ
ョンスプリング(６)の繋ぎ部材(63)が弾性変形し、繋ぎ
部材(63)の弾性復帰力によってシャフト(41)は逆方向に
移動する。この繰り返しによってピストン(４)が往復運
動する。
【００２０】サスペンションスプリング(６)の内側リン
グ(61)と外側リング(62)に軸方向に相対的な力が作用す
ると、繋ぎ部材(63)が撓んでリング(61)(62)との繋がり
部(64)(65)に捻り力が作用するが、繋ぎ部材(63)の両端
部は、リングに対する侵入角度が深くなる様に、繋ぎ部
材とリングの交差中心を通る半径線側に膨らむ様に湾曲
しているため、繋がり部(64)(65)の幅方向の両端部に作
用する捻れ力に大きな差は生じず、該繋がり部(64)(65)
での応力集中を可及的に小さくできる。
【００２１】従って、ピストンシャフト(41)が軸方向に
往復振動する際の、サスペンションスプリング(６)対す
る局部的な応力集中を防止でき、サスペンションスプリ
ング(６)の破損によるトラブルを解消できる。
【００２２】実施例では、各繋ぎ部材(63)の内外両リン
グ(61)(62)に対する交差点Ｐ３、Ｐ４は、リングの共通
の半径線Ｒ上に位置しているため、図５に示す従来のサ
スペンションスプリングの様に回転力は生じず、シャフ
ト(41)やピストン(４)へ回転力を付与することはない。
【００２３】第２実施例(図３) 同心の内側リング(61)と外側リング(62)を略ハート形枠
状の３つの繋ぎ部材(63)で一体に繋いでおり、全体とし
て板状である。各ハート形枠状の繋ぎ部材(63)は、左右
対称に形成され、凹側中央から延びた繋がり部(64)を内
側リング(61)に連続させ、凸側である繋がり部(65)を外
リング(62)に連続させている。第１実施例と同様にし
て、繋ぎ部材(63)の両端部は、リングに対する侵入角度
が４５゜以上９０°以下の範囲で深くなる様に湾曲し
て、該湾曲部(63b)は、繋ぎ部材とリングの交差中心を
通る半径線側に膨らんでいる。上記実施例１と同様の効
果を奏する。
【００２４】第３実施例(図４) 同心の内側リング(61)と外側リング(62)を、４本の渦巻
き状繋ぎ部材(63)にて繋いでおり、全体として板状であ
る。繋ぎ部材(63)は内側リング(62)を略３／４周してい
る。第１実施例と同様にして、繋ぎ部材(63)の両端部
は、リングに対する侵入角度が４５゜以上９０°以下の
範囲で深くなる様に湾曲し、該湾曲部(63b)は、繋ぎ部
材とリングの交差中心を通る半径線側に膨らんでいる。
繋ぎ部材(63)の両端は、相手リングに対して徐々に幅広
となっている。サスペンションスプリング(６)が撓む際
に回転力が生じること以外は、前記実施例１と同様の効
果を奏する。但し、繋ぎ部材(63)の渦巻き長さが長くな
る程、ピストンシャフト(41)に生じるラジアル荷重を受
けることが難しくなり、軸振れの原因となる。
【００２５】尚、本発明のサスペンションリングは、リ
ニアモータ駆動装置に限らず、軸方向に移動するシャフ
トの支持部材として使用できる等、その用途は問わな
い。
【００２６】上記実施の形態の説明は、本発明を説明す
るためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を
限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。
又、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特
許請求の範囲に記載の技術的範囲で種々の変形が可能で
あることは勿論である。
【００２７】例えば、上記リニアコンプレッサーは、シ
ャフト(41)の一端のみにピストン(４)を備えた１ピスト
ン式について説明したが、ピストンシャフト(12)の両端
にピストンを有する２ピストン式のリニアコンプレッサ
についても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】リニアコンプレッサの断面図である。
【図２】サスペンションスプリングの第１実施例の正面
図である。
【図３】サスペンションスプリングの第２実施例の正面
図である。
【図４】サスペンションスプリングの第３実施例の正面
図である。
【図５】従来例のサスペンションスプリングの正面図で
ある。
【符号の説明】
(１) ハウジング (３) シリンダ (４) ピストン (41) シャフト (５) リニアモータ (６) サスペンションスプリング (61) 内側リング (62) 外側リング (63) 繋ぎ部材 (64) 繋がり部 (65) 繋がり部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 内側リング(61)と外側リング(62)が、周
    方向に等間隔に並んだ複数の繋ぎ部材(63)にて一体に繋
    がった板状のサスペンションスプリングであって、繋ぎ
    部材(63)の両端部は、リングに対する侵入角度が深くな
    る様に湾曲しており、該湾曲部(63b)は、繋ぎ部材とリ
    ングの交差中心を通る半径線Ｒ側に膨らんでいるサスペ
    ンションリング。
  2. 【請求項２】 繋ぎ部材(63)の侵入角は、４５゜以上９
    ０゜以下である請求項１に記載のサスペンションリン
    グ。
  3. 【請求項３】 繋ぎ部材(63)は、略Ｓ字状に湾曲してい
    る請求項１又は２に記載のサスペンションスプリング。
  4. 【請求項４】 繋ぎ部材(63)は、外側リング(62)の半径
    線に対して左右対称的に湾曲した略ハート形枠状に形成
    されている請求項１又は２に記載のサスペンションスプ
    リング。
  5. 【請求項５】 繋ぎ部材(63)の内側リング(61)との繋が
    り部(64)と、繋ぎ部材(63)の外側リング(62)の繋がり部
    (65)は、ほぼ同一半径線上に位置している請求項１又は
    ２に記載のサスペンションスプリング。
  6. 【請求項６】 繋ぎ部材(63)は、渦巻き状に湾曲してい
    る請求項１又は２に記載のサスペンションスプリング。
  7. 【請求項７】 軸方向に往復移動するシャフト(41)を、
    請求項１乃至６の何れかのサスペンションスプリング
    (６)によって支持したリニアモータ駆動装置。
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