JP2001303454A - ポリウレタン系弾性繊維用処理剤及び該処理剤を用いたポリウレタン系弾性繊維の処理方法 - Google Patents
ポリウレタン系弾性繊維用処理剤及び該処理剤を用いたポリウレタン系弾性繊維の処理方法Info
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Abstract
れた捲形状のパッケージを得ることができ、同時にその
加工工程において用いるポリウレタン系弾性繊維に優れ
た制電性やスカム発生防止性を付与することができる、
ポリウレタン系弾性繊維用処理剤及びポリウレタン系弾
性繊維の処理方法を提供する。 【解決手段】特定の潤滑油成分及び特定のカルボキシア
ミド変性シリコーンの2成分系、或は更に特定の高級脂
肪酸金属塩の3成分系から成り、且つそれぞれを所定割
合で含有して成る処理剤を用いた。
Description
繊維用処理剤(以下、単に処理剤という)及び該処理剤
を用いるポリウレタン系弾性繊維の処理方法(以下、単
に処理方法という)に関する。ポリウレタン系弾性繊維
の製糸工程においては、その性質上、優れた捲形状のパ
ッケージを得ることが要求され、またポリウレタン系弾
性繊維を用いる加工工程においては、これもまたその性
質上、用いるポリウレタン系弾性繊維に優れた制電性及
びスカム発生防止性を付与して、操業の安定化を図るこ
とが要求される。本発明はかかる要求に応える処理剤及
び処理方法に関する。
シロキサン及び/又は鉱物油に高級脂肪酸金属塩を配合
した処理剤(特公昭37−4586、特公昭40−55
57、特公平6−15745)、2)ポリジメチルシロ
キサン及び/又は鉱物油にアミノ変性シリコーンを配合
した処理剤(特公昭63−8233)、3)ポリジメチ
ルシロキサン及び/又は鉱物油に高級脂肪酸金属塩とア
ミノ変性シリコーンとを配合した処理剤(特開平10−
259577、特開平10−310979)等が提案さ
れている。ところが、これら従来の処理剤には、ポリウ
レタン系弾性繊維の製糸工程において、得られるパッケ
ージの捲形状が不良であったり、或はこれを用いる加工
工程において、例えばポリウレタン系弾性繊維と綿糸と
を用いる加工工程において、制電性やスカム発生防止性
が不充分であるという問題がある。
する課題は、ポリウレタン系弾性繊維の製糸工程におい
て優れた捲形状のパッケージを得ることができ、同時に
その加工工程において用いるポリウレタン系弾性繊維に
優れた制電性やスカム発生防止性を付与することができ
る処理剤及び処理方法を提供する処にある。
上記の課題を解決するべく研究した結果、特定の2成分
系又は3成分系から成り、且つそれぞれを所定割合で含
有して成る処理剤が正しく好適であり、またかかる処理
剤を、希釈することなくニート給油法により、紡糸後で
パッケージに捲き取るまでの間のポリウレタン系弾性繊
維に対し所定割合となるよう付着させる処理方法が正し
く好適であることを見出した。
B成分とから成り、且つ該A成分/該B成分=100/
0.01〜100/12(重量比)の割合で含有して成
ることを特徴とする処理剤に係る。
成分と、更に下記のC成分とから成り、且つ該A成分/
該B成分=100/0.01〜100/12(重量比)
の割合で含有し、また該A成分/該C成分=100/
0.1〜100/10(重量比)の割合で含有して成る
ことを特徴とする処理剤に係る。
剤を、希釈することなくニート給油法により、紡糸後で
パッケージに捲き取るまでの間のポリウレタン系弾性繊
維に対し0.1〜10重量%の割合となるよう付着させ
ることを特徴とする処理方法に係る。
〜100×10-6m2/sである、シリコーンオイル又
はシリコーンオイルと炭化水素油との混合物。 B成分:下記の式1で示されるカルボキシアミド変性シ
リコーン。 C成分:炭素数12〜22の高級脂肪酸のアルカリ金属
塩及び/又はアルカリ土類金属塩。
下記の式3で示されるカルボキシアミド変性基(但し、
sが0の場合は少なくとも一方が下記の式3で示される
カルボキシアミド変性基) X1:下記の式3で示されるカルボキシアミド変性基 p,q,r:pは25〜400の整数、qは0〜200
の整数、rは0〜5の整数であって、且つ25≦p+q
+r≦600を満足する整数 s:0〜10の整数
ボン酸基を除いた残基 t,u:0又は1
分である。かかるA成分には、1)シリコーンオイル、
2)シリコーンオイルと炭化水素油との混合物が包含さ
れる。シリコーンオイル、炭化水素油としては共に25
℃における粘度が2×10-6〜100×10-6m2/s
のものを用いるが、25℃における粘度が10×10- 6
〜30×10-6m2/sのものを用いるのが好ましい。
かかる粘度は、JIS−K2283(石油製品動粘度試
験方法)に記載された方法で測定される値である。
1)繰り返し単位がジメチルシロキサン単位から成るポ
リジメチルシロキサン、2)繰り返し単位がジメチルシ
ロキサン単位と炭素数2〜4のアルキル基を有するジア
ルキルシロキサン単位とから成るポリジアルキルシロキ
サン、3)繰り返し単位がジメチルシロキサン単位とメ
チルフェニルシロキサン単位とから成るポリジオルガノ
シロキサン等が挙げられるが、なかでもポリジメチルシ
ロキサンが好ましい。また上記のような炭化水素油とし
ては、1)石油留分から得られる流動パラフィン、2)
α−オレフィンを重合して得られるポリα−オレフィン
等が挙げられるが、なかでも精製流動パラフィンが好ま
しい。
ーンオイルと炭化水素油との混合物を用いるのが好まし
く、なかでもシリコーンオイル/炭化水素油=99/1
〜10/90(重量比)の割合から成る混合物を用いる
のが好ましい。
されるカルボキシアミド変性シリコーンである。かかる
B成分には、1)カルボキシアミド変性基を有するシロ
キサン単位を主鎖を構成するシロキサン単位として有す
るカルボキシアミド変性シリコーン、2)カルボキシア
ミド変性基を有するシロキサン単位を末端基として有す
るカルボキシアミド変性シリコーン、3)カルボキシア
ミド変性基を有するシロキサン単位を主鎖を構成するシ
ロキサン単位及び末端基として有するカルボキシアミド
変性シリコーンが包含される。いずれのカルボキシアミ
ド変性シリコーンも対応するアミノ変性シリコーンと多
価芳香族カルボン酸とのアミド反応により合成すること
ができる。
コーンにおいて、主鎖を構成するシロキサン単位には、
必須の繰り返し単位であるpで括られるジメチルシロキ
サン単位の他に、任意の繰り返し単位であるqで括られ
るシロキサン単位,rで括られるシロキサン単位及びs
で括られるシロキサン単位があり、また末端基には、ト
リメチルシロキサン単位、トリメチルシリル単位、式3
で示されるカルボキシアミド変性基を有するシロキサン
単位、式3で示されるカルボキシアミド変性基を有する
シリル単位、式2で示されるアミノアルキル変性基を有
するシリル単位、式2で示されるアミノアルキル変性基
を有するシロキサン単位がある。
エチルシロキサン単位、メチルプロピルシロキサン単
位、メチルブチルシロキサン単位、メチルペンチルシロ
キサン単位、メチルフェニルシロキサン単位等がある。
rで括られるシロキサン単位は、式2で示されるアミノ
アルキル変性基1個とメチル基1個とを有するシロキサ
ン単位である。式2で示されるアミノアルキル変性基に
は、1)式2中のtが0である場合のアルキル基の炭素
数が2〜4のアミノアルキル基、2)式2中のtが1で
ある場合のアルキル基の炭素数が2〜4のアミノアルキ
ルイミノアルキル基がある。上記1)のアミノアルキル
基としては、アミノエチル基、アミノプロピル基、アミ
ノブチル基等が挙げられるが、なかでもアミノプロピル
基が有利に適用できる。また上記2)のアミノアルキル
イミノアルキル基としては、N−(2−アミノエチル)
−2−イミノエチル基、N−(2−アミノエチル)−3
−イミノプロピル基、N−(2−アミノエチル)−4−
イミノブチル基等が挙げられるが、なかでもN−(2−
アミノエチル)−3−イミノプロピル基が有利に適用で
きる。
されるカルボキシアミド変性基1個とメチル基1個とを
有するシロキサン単位である。式3で示されるカルボキ
シアミド変性基には、1)式3中のuが0である場合の
アルキル基の炭素数が2〜5のカルボキシアミドアルキ
ル基、2)式3中のuが1である場合のアルキル基の炭
素数が2〜5のカルボキシアミドアルキルイミノアルキ
ル基がある。上記1)のカルボキシアミド変性基として
は、N−(2,4−ジカルボキシベンゼン−カルボニ
ル)−2−イミノエチル基、N−(2,5−ジカルボキ
シベンゼン−カルボニル)−2−イミノエチル基、N−
(3,4−ジカルボキシベンゼン−カルボニル)−2−
イミノエチル基、N−(2,4−ジカルボキシベンゼン
−カルボニル)−3−イミノプロピル基、N−(2,5
−ジカルボキシベンゼン−カルボニル)−3−イミノプ
ロピル基、N−(3,4−ジカルボキシベンゼン−カル
ボニル)−3−イミノプロピル基、N−(2,4−ジカ
ルボキシベンゼン−カルボニル)−4−イミノブチル
基、N−(2,5−ジカルボキシベンゼン−カルボニ
ル)−4−イミノブチル基、N−(3,4−ジカルボキ
シベンゼン−カルボニル)−4−イミノブチル基、N−
(2,4,5−トリカルボキシベンゼン−カルボニル)
−2−イミノエチル基、N−(2,4,5−トリカルボ
キシベンゼン−カルボニル)−3−イミノプロピル基、
N−(2,4,5−トリカルボキシベンゼン−カルボニ
ル)−4−イミノブチル基等が挙げられるが、なかでも
N−(2,4−ジカルボキシベンゼン−カルボニル)−
3−イミノプロピル基、N−(2,5−ジカルボキシベ
ンゼン−カルボニル)−3−イミノプロピル基が有利に
適用できる。また上記2)のカルボキシアミド変性基と
しては、N−{N’−(2,4−ジカルボキシベンゼン
−カルボニル)−2−イミノエチル}−2−イミノエチ
ル基、N−{N’−(2,5−ジカルボキシベンゼン−
カルボニル)−2−イミノエチル}−2−イミノエチル
基、N−{N’−(3,4−ジカルボキシベンゼン−カ
ルボニル)−2−イミノエチル}−2−イミノエチル
基、N−{N’−(2,4−ジカルボキシベンゼン−カ
ルボニル)−2−イミノエチル}−3−イミノプロピル
基、N−{N’−(2,5−ジカルボキシベンゼン−カ
ルボニル)−2−イミノエチル}−3−イミノプロピル
基、N−{N’−(3,4−ジカルボキシベンゼン−カ
ルボニル)−2−イミノエチル}−3−イミノプロピル
基、N−{N’−(2,4−ジカルボキシベンゼン−カ
ルボニル)−2−イミノエチル}−4−イミノブチル
基、N−{N’−(2,5−ジカルボキシベンゼン−カ
ルボニル)−2−イミノエチル}−4−イミノブチル
基、N−{N’−(3,4−ジカルボキシベンゼン−カ
ルボニル)−2−イミノエチル}−4−イミノブチル
基、N−{N’−(2,4,5−トリカルボキシベンゼ
ン−カルボニル)−2−イミノエチル}−2−イミノエ
チル基、N−{N’−(2,4,5−トリカルボキシベ
ンゼン−カルボニル)−2−イミノエチル}−3−イミ
ノプロピル基、N−{N’−(2,4,5−トリカルボ
キシベンゼン−カルボニル)−2−イミノエチル}−4
−イミノブチル基等が挙げられるが、なかでもN−
{N’−(2,4−ジカルボキシベンゼン−カルボニ
ル)−2−イミノエチル}−3−イミノプロピル基、N
−{N’−(2,5−ジカルボキシベンゼン−カルボニ
ル)−2−イミノエチル}−3−イミノプロピル基が有
利に適用できる。
キシアミド変性シリコーンにおいて、カルボキシアミド
変性基を有する末端基には、カルボキシアミド変性基を
有するシロキサン単位とカルボキシアミド変性基を有す
るシリル単位とがある。かかるカルボキシアミド変性基
それ自体は前記と同じものである。本発明において、B
成分として用いるカルボキシアミド変性シリコーンとし
ては、カルボキシアミド変性基を主鎖の繰り返し単位で
あるシロキサン単位に有するものが好ましい。
で示されるカルボキシアミド変性シリコーンにおいて、
主鎖を構成することとなるシロキサン単位の繰り返し数
は、pを25〜400、qを0〜200、rを0〜5、
sを0〜10とし、且つp+q+rを25〜600とす
るが、p+q+rを100〜300とするのが好まし
い。
級脂肪酸の金属塩である。C成分として用いる高級脂肪
酸の金属塩には、1)炭素数12〜22の脂肪酸のアル
カリ金属塩、2)炭素数12〜22の脂肪酸のアルカリ
土類金属塩、3)炭素数12〜22の脂肪酸のアルカリ
金属塩と炭素数12〜22の脂肪酸のアルカリ土類金属
塩との混合物が包含される。また炭素数12〜22の脂
肪酸のアルカリ土類金属塩には、同一の脂肪酸2分子と
アルカリ土類金属1分子とから形成されるもの、異なる
脂肪酸2分子とアルカリ土類金属1分子とから形成され
るものが包含される。
塩としては、ラウリン酸カリウム塩、ラウリン酸ナトリ
ウム塩、ラウリン酸リチウム塩、ミリスチン酸カリウム
塩、ミリスチン酸ナトリウム塩、ミリスチン酸リチウム
塩、パルミチン酸カリウム塩、パルミチン酸ナトリウム
塩、パルミチン酸リチウム塩、ステアリン酸カリウム
塩、ステアリン酸ナトリウム塩、ステアリン酸リチウム
塩、アラキン酸カリウム塩、アラキン酸ナトリウム塩、
アラキン酸リチウム塩、ベヘン酸カリウム塩、ベヘン酸
ナトリウム塩、ベヘン酸リチウム塩等が挙げられる。ま
た炭素数12〜22の脂肪酸のアルカリ土類金属塩とし
ては、ジラウリン酸マグネシウム塩、ジラウリン酸カル
シウム塩、ジラウリン酸亜鉛塩、ジミリスチン酸マグネ
シウム塩、ジミリスチン酸カルシウム塩、ジミリスチン
酸亜鉛塩、ジパルミチン酸マグネシウム塩、ジパルミチ
ン酸カルシウム塩、ジパルミチン酸亜鉛塩、ジステアリ
ン酸マグネシウム塩、ジステアリン酸カルシウム塩、ジ
ステアリン酸亜鉛塩、ジアラキン酸マグネシウム塩、ジ
アラキン酸カルシウム塩、ジアラキン酸亜鉛塩、ジベヘ
ン酸マグネシウム塩、ジベヘン酸カルシウム塩、ジベヘ
ン酸亜鉛塩、ミリスチン酸パルミチン酸マグネシウム
塩、ミリスチン酸パルミチン酸カルシウム塩、ミリスチ
ン酸パルミチン酸亜鉛塩、ミリスチン酸ステアリン酸マ
グネシウム塩、ミリスチン酸ステアリン酸カルシウム
塩、ミリスチン酸ステアリン酸亜鉛塩、パルミチン酸ス
テアリン酸マグネシウム塩、パルミチン酸ステアリン酸
カルシウム塩、パルミチン酸ステアリン酸亜鉛塩等が挙
げられる。これらのなかでも、ジミリスチン酸マグネシ
ウム塩、ジパルミチン酸マグネシウム塩、ジステアリン
酸マグネシウム塩、ミリスチン酸パルミチン酸マグネシ
ウム塩、パルミチン酸ステアリン酸マグネシウム塩、パ
ルミチン酸ステアリン酸マグネシウム塩及びこれらの混
合物が好ましい。
B成分との2成分系から成るもの、或は以上説明したA
成分とB成分と更にC成分との3成分系から成るもので
ある。本発明の処理剤において、それがA成分とB成分
との2成分系から成るものの場合、A成分/B成分=1
00/0.01〜100/12(重量比)の割合で含有
して成るものとするが、A成分/B成分=100/0.
5〜100/5(重量比)の割合で含有して成るものと
するのが好ましい。またそれがA成分とB成分と更にC
成分との3成分系から成るものの場合、A成分とB成分
との含有割合については上記と同様とし、更にA成分/
C成分=100/0.1〜100/10(重量比)の割
合で含有して成るものとするが、A成分/C成分=10
0/0.8〜100/4.5(重量比)の割合で含有し
て成るものとするのが好ましい。
されず、これには公知の方法が適用できる。例えば、3
成分系の処理剤を調製する場合、A成分とB成分とC成
分とを所定割合で混合し、湿式粉砕して、C成分がコロ
イド状に分散した分散液を調製する方法が挙げられる。
この場合、湿式粉砕に用いる粉砕機としては、縦型ビー
ズミル、横型ビーズミル、サンドグラインダー、コロイ
ドミル等の公知の湿式粉砕機が挙げられる。
湿式紡糸等、いずれの方式で製造されるポリウレタン系
弾性繊維に対しても適用できるが、なかでも溶融紡糸で
製造されるポリウレタン系弾性繊維に適用するのが好ま
しい。
の処理剤を、溶剤等で希釈することなくそのまま給油す
るいわゆるニート給油法により、ポリウレタン系弾性繊
維に付着させる方法である。その付着工程は、紡糸後で
パッケージに巻き取るまでの間の工程である。付着方法
としては、ローラー給油法、ガイド給油法、スプレー給
油法等の公知の方法が適用できる。本発明の処理剤の付
着量は、ポリウレタン系弾性繊維に対し0.1〜10重
量%の割合となるようにするが、3〜7重量%の割合と
なるようにするのが好ましい。
は、次の1)〜4)が挙げられる。 1)下記のA成分と下記のB成分と更に下記のC成分と
から成り、且つ該A成分/該B成分=100/1.02
(重量比)の割合で含有し、また該A成分/該C成分=
100/1.02(重量比)の割合で含有して成る処理
剤。 A成分:25℃における粘度が10×10-6m2/sで
あるシリコーンオイル(S−1)と25℃における粘度
が19×10-6m2/sである精製パラフィン油(P−
1)との混合物であって、且つシリコーンオイル(S−
1)/精製パラフィン油(P−1)=91.8/8.2
(重量比)の割合で含有して成る混合物。 B成分:式1中のpが30、q及びrが0、sが2、B
1及びB2がメチル基、X1がN−{N’−(2,4−ジ
カルボキシベンゼン−カルボニル)−2−イミノエチ
ル}−3−イミノプロピル基である場合の式1で示され
るカルボキシアミド変性シリコーン。 C成分:ジステアリン酸マグネシウム塩。
記のC成分とから成り、且つ該A成分/該B成分=10
0/3.13(重量比)の割合で含有し、また該A成分
/該C成分=100/1.04(重量比)の割合で含有
して成る処理剤。 A成分:25℃における粘度が20×10-6m2/sで
あるシリコーンオイル(S−2)と25℃における粘度
が14×10-6m2/sである精製パラフィン油(P−
2)との混合物であって、且つシリコーンオイル(S−
2)/精製パラフィン油(P−2)=83.3/16.
7(重量比)の割合で含有して成る混合物。 B成分:式1中のpが130、qが0、rが3、sが
5、B1及びB2がメチル基、X1がN−(2,4−ジカ
ルボキシベンゼン−カルボニル)−3−イミノプロピル
基、R2が3−アミノプロピル基である場合の式1で示
されるカルボキシアミド変性シリコーン。 C成分:パルミチン酸ステアリン酸亜鉛塩。
記のC成分とから成り、且つ該A成分/該B成分=10
0/1.04(重量比)の割合で含有し、また該A成分
/該C成分=100/3.13(重量比)の割合で含有
して成る処理剤。 A成分:前記したシリコーンオイル(S−1)と前記し
た精製パラフィン油(P−2)との混合物であって、且
つシリコーンオイル(S−1)/精製パラフィン油(P
−2)=62.5/37.5(重量比)の割合で含有し
て成る混合物。 B成分:式1中のpが30、q及びrが0、sが2、B
1及びB2がメチル基、X1がN−{N’−(2,4−ジ
カルボキシベンゼン−カルボニル)−2−イミノエチ
ル}−3−イミノプロピル基である場合の式1で示され
るカルボキシアミド変性シリコーン。 C成分:ジステアリン酸マグネシウム塩。
記のC成分とから成り、且つ該A成分/該B成分=10
0/3.19(重量比)の割合で含有し、また該A成分
/該C成分=100/3.19(重量比)の割合で含有
して成る処理剤。 A成分:前記したシリコーンオイル(S−2)と前記し
た精製パラフィン油(P−1)との混合物であって、且
つシリコーンオイル(S−2)/精製パラフィン油(P
−1)=58.5/41.5(重量比)の割合で含有し
て成る混合物。 B成分:式1中のpが130、qが0、rが3、sが
5、B1及びB2がメチル基、X1がN−(2,4−ジカ
ルボキシベンゼン−カルボニル)−3−イミノプロピル
基、R2が3−アミノプロピル基である場合の式1で示
されるカルボキシアミド変性シリコーン。 C成分:ジステアリン酸マグネシウム塩/ジパルミチン
酸マグネシウム塩/パルミチン酸ステアリン酸マグネシ
ウム塩=40/40/20(重量比)の混合物。
の5)が挙げられる。 5)前記1)〜4)の処理剤を、希釈することなくニー
ト給油法により、紡糸後でパッケージに捲き取るまでの
間のポリウレタン系弾性繊維に対し3〜7重量%の割合
となるよう付着させる処理方法。
にするため実施例等を挙げるが、本発明が該実施例に限
定されるというものではない。尚、以下の実施例等にお
いて、別に記載しない限り部は重量部を示し、%は重量
%を示す。
ミド変性シリコーンの合成) ・カルボキシアミド変性シリコーン(B−1)の合成 N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン412.2g(2モル)及び水108
g(6モル)を反応容器に仕込み、反応系の温度を40
℃に保ち、2時間重合反応を行ない、次いで80℃とし
て2時間減圧脱水処理をして、アミノ基含有ポリシロキ
サンを得た。得られたアミノ基含有ポリシロキサン33
8.2g(モノマーとして2モル)、オクタメチルシク
ロテトラシロキサン2222.6g(1モル)及びヘキ
サメチルジシロキサン162.2g(1モル)とを別の
反応容器に仕込み、均一に混合した後、水酸化カリウム
0.1gを加えて、反応系を98℃に保ち、24時間重
合反応を行ない、生成物を得た。この生成物を酢酸で中
和した後、無水トリメリット酸386.3g(2モル)
を加え、反応系の温度を150〜175℃として、6時
間アミド化反応を行ない、生成物を得た。これを分析し
たところ、式1中のpが30、q及びrが0、sが2、
B1及びB2がメチル基、X1がN−{N’−(2,4−
ジカルボキシベンゼン−カルボニル)−2−アミノエチ
ル}−3−アミノプロピル基である場合の式1で示され
るカルボキシアミド変性シリコーン(B−1)であっ
た。
2)〜(B−6)及び(b−1)〜(b−5)の合成 カルボキシアミド変性シリコーン(B−1)と同様にし
て、カルボキシアミド変性シリコーン(B−2)〜(B
−6)及び(b−1)〜(b−5)を合成した。合成し
た各カルボキシアミド変性シリコーンの内容を表1に示
した。
ボニル)−3−イミノプロピル基 CD−2:N−{N’−(2,4−ジカルボキシベンゼ
ン−カルボニル)−2−イミノエチル}−3−イミノプ
ロピル基 CR−1:N−{N’−(4−カルボキシベンゼン−カ
ルボニル)−イミノエチル}−3−イミノプロピル基 AM−1:3−アミノプロピル基 AM−2:N−(2−アミノエチル)−3−イミノプロ
ピル基
sであるシリコーンオイル(S−1)90部と25℃に
おける粘度が19×10-6m2/sである精製パラフィ
ン油(P−1)8部、及びB成分として試験区分1で合
成したカルボキシアミド変性シリコーン(B−1)1部
を混合し、更にC成分としてジステアリン酸マグネシウ
ム塩(C−1)1部を加え、20〜25℃の温度で均一
になるまで混合した後、横型ビーズミルを用いて湿式粉
砕し、ジステアリン酸マグネシウム塩(C−1)がコロ
イド状に分散された分散液として処理剤(T−1)を調
製した。
(T−5)を調製した。これらの処理剤の内容を表2に
示した。
部、及びB成分として試験区分1で合成したカルボキシ
アミド変性シリコーン(B−3)2部を20〜25℃の
温度で混合して処理剤(T−6)を調製した。
−1)〜(t−6)の調製 処理剤(T−6)の調製と同様にして、処理剤(T−
7)〜(T−9)及び(t−1)〜(t−5)を調製し
た。これらの処理剤の内容を表2に示した。
比) (S+P)/B:A成分100部に対するB成分として
のカルボキシアミド変性シリコーンの部数 (S+P)/C:A成分100部当に対するC成分の部
数 S−1:25℃における粘度が10×10-6m2/sで
あるポリジメチルシロキサン S−2:25℃における粘度が20×10-6m2/sで
あるポリジメチルシロキサン P−1:25℃における粘度が19×10-6m2/sで
ある精製パラフィン油 P−2:25℃における粘度が14×10-6m2/sで
ある精製パラフィン油 P−3:25℃における粘度が40×10-6m2/sで
あるポリαオレフィン重合物 B−1〜B−6,b−1〜b−5:表1に記載の式1で
示されるカルボキシアミド変性シリコーン C−1:ジステアリン酸マグネシウム塩 C−2:パルミチン酸ステアリン酸亜鉛塩 C−3:ジステアリン酸マグネシウム塩/ジパルミチン
酸マグネシウム塩/パルミチン酸ステアリン酸マグネシ
ウム塩=40/40/20(重量比)の混合物 C−4:ステアリン酸カリウム塩
の処理剤の付着及びその評価) ・ポリウレタン系弾性繊維の製造及び処理剤の付着 分子量1000のポリテトラメチレングリコールとジフ
ェニルメタンジイソシアネートとから得たポリウレタン
重合体を用いて溶融紡糸したポリウレタン系弾性繊維
に、試験区分2で調製した各処理剤をローラーオイリン
グ法で表3に記載の付着量となるようニート給油し、引
き続き600m/分の速度で紙管に巻き取り、捲き幅3
8mm、捲き量400gの44デシテックス/1フィラメ
ントの処理済みポリウレタン系弾性繊維から成るパッケ
ージを得た。
ジについて、バルジとサドルを測定すると共に、端面に
おける綾落ちを肉眼観察し、捲形状を評価した。
の最大幅(Wmax)と最小幅(Wmin)を計測し、その差
を下記の式を用いて計算して、下記の基準で評価した。
結果を表3にまとめて示した。 バルジ=(Wmax)−(Wmin) ○:5mm未満 △:5〜7mm ×:7mm超
繊維の捲き幅が正面に見えるようにパッケージを置き、
パッケージの最大円周部分の直径(Lmax)と最小円周
部分の直径(Lmin)を計測し、その差を下記の式を用
いて計算して、下記の基準で評価した。結果を表3にま
とめて示した。 サドル=(Lmax)−(Lmin) ○:1mm未満 △:1〜2mm ×:2mm超
られた処理済みポリウレタン系弾性繊維が円周面から滑
落している程度を肉眼で観察し、下記の基準で評価し
た。結果を表3にまとめて示した。 ○:綾落ちが認められない。 ×:綾落ちが認められる。
ジを、ミニチュア整経機へ、10本仕立て、25℃×5
0%RHの雰囲気下に糸速200m/分で走行させ、ミ
ニチュア整経機のクリールスタンドとフロントローラー
との間を走行する糸条の帯電圧を帯電圧測定機(春日社
製の集電管KS−525)で測定し、その測定値を下記
の基準で評価した。結果を表3にまとめて示した。 ◎:帯電圧が1kV未満、全く問題なく操業できる。 ○:帯電圧が1kV以上2kV未満、問題なく操業でき
る。 △:帯電圧が2kV以上2.5kV未満、操業性にやや
問題がある。 ×:帯電圧が2.5kV以上、操業できない。
ジ5本と綿糸(40S)5本を交互に、ミニチュア整経
機へ、10本仕立て、25℃×50%RHの雰囲気下に
糸速200m/分で11万m巻き取った。この際、ミニ
チュア整経機のクシガイドに対するスカムの付着及び蓄
積状態を肉眼観察し、下記の基準で評価した。結果を表
3にまとめて示した。 ◎:スカムの付着が認められない。 ○:スカムがやや付着しているが、糸の走行に問題はな
い。 ×:スカムの付着及び蓄積が多く、糸の安定走行に大き
な問題がある。
明には、ポリウレタン系弾性繊維の製糸工程において優
れた捲形状のパッケージを得ることができ、同時にその
加工工程において用いるポリウレタン系弾性繊維に優れ
た制電性やスカム発生防止性を付与することができると
いう効果がある。
Claims (7)
- 【請求項1】 下記のA成分と下記のB成分とから成
り、且つ該A成分/該B成分=100/0.01〜10
0/12(重量比)の割合で含有して成ることを特徴と
するポリウレタン系弾性繊維用処理剤。 A成分:25℃における粘度が2×10-6〜100×1
0-6m2/sである、シリコーンオイル又はシリコーン
オイルと炭化水素油との混合物。 B成分:下記の式1で示されるカルボキシアミド変性シ
リコーン。 【式1】 {式1において、 R1:炭素数2〜5のアルキル基又はフェニル基 R2:下記の式2で示される有機基 B1,B2:メチル基、下記の式2で示される有機基又は
下記の式3で示されるカルボキシアミド変性基(但し、
sが0の場合は少なくとも一方が下記の式3で示される
カルボキシアミド変性基) X1:下記の式3で示されるカルボキシアミド変性基 p,q,r:pは25〜400の整数、qは0〜200
の整数、rは0〜5の整数であって、且つ25≦p+q
+r≦600を満足する整数 s:0〜10の整数} 【式2】 【式3】 (式2,式3において、 R3,R4:炭素数2〜4のアルキレン基 R5,R6:炭素数2〜5のアルキレン基 R7:3価又は4価の芳香族カルボン酸から1個のカル
ボン酸基を除いた残基t,u:0又は1) - 【請求項2】 請求項1記載のA成分と、請求項1記載
のB成分と、更に下記のC成分とから成り、且つ該A成
分/該B成分=100/0.01〜100/12(重量
比)の割合で含有し、また該A成分/該C成分=100
/0.1〜100/10(重量比)の割合で含有して成
ることを特徴とするポリウレタン系弾性繊維用処理剤。
C成分:炭素数12〜22の高級脂肪酸のアルカリ金属
塩及び/又はアルカリ土類金属塩。 - 【請求項3】 A成分が、シリコーンオイル/炭化水素
油=99/1〜10/90(重量比)の割合から成る混
合物である請求項1又は2記載のポリウレタン系弾性繊
維用処理剤。 - 【請求項4】 B成分が、式1中のrが0、B1,B2が
メチル基又は式3で示されるカルボキシアミド変性基で
ある場合のカルボキシアミド変性シリコーンである請求
項1、2又は3記載のポリウレタン系弾性繊維用処理
剤。 - 【請求項5】 B成分が、式1中のB1,B2がメチル
基、X1が式3で示されるカルボキシアミド変性基、s
が1〜10である場合のカルボキシアミド変性シリコー
ンである請求項1、2又は3記載のポリウレタン系弾性
繊維用処理剤。 - 【請求項6】 溶融紡糸により製造されるポリウレタン
系弾性繊維用のものである請求項1、2、3、4又は5
記載のポリウレタン系弾性繊維用処理剤。 - 【請求項7】 請求項1、2、3、4、5又は6記載の
ポリウレタン系弾性繊維用処理剤を、希釈することなく
ニート給油法により、紡糸後でパッケージに捲き取るま
での間のポリウレタン系弾性繊維に対し0.1〜10重
量%の割合となるよう付着させることを特徴とするポリ
ウレタン系弾性繊維の処理方法。
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