JP3174403B2 - ポリウレタン繊維用油剤 - Google Patents
ポリウレタン繊維用油剤Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリウレタン繊維用油剤
に関する。
に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン繊維を製造する方法として
は、従来から溶融紡糸法、乾式紡糸法、湿式紡糸法等が
行われており、又最近はウレタン糸の伸縮特性、耐熱特
性を向上させるため、ウレタンエラストマーと他の繊維
(例えばナイロン等)とのコンジュゲートによる新しい作
り方がなされている。これらの方法ではいづれの場合で
も紡糸時に繊維を巻き取った際、繊維どうしが膠着し、
そのため後工程でチーズから糸を解舒して引き出す時、
膠着によって糸の引き出しが困難となり糸切れが発生
し、安定な操業が出来なくなる。また、チーズ使用時の
綾崩れも操作性へ悪影響を及ぼす。従来、膠着防止剤と
して式II:
は、従来から溶融紡糸法、乾式紡糸法、湿式紡糸法等が
行われており、又最近はウレタン糸の伸縮特性、耐熱特
性を向上させるため、ウレタンエラストマーと他の繊維
(例えばナイロン等)とのコンジュゲートによる新しい作
り方がなされている。これらの方法ではいづれの場合で
も紡糸時に繊維を巻き取った際、繊維どうしが膠着し、
そのため後工程でチーズから糸を解舒して引き出す時、
膠着によって糸の引き出しが困難となり糸切れが発生
し、安定な操業が出来なくなる。また、チーズ使用時の
綾崩れも操作性へ悪影響を及ぼす。従来、膠着防止剤と
して式II:
【0003】
【化2】
【0004】で示される分岐状変性シリコーンが使用さ
れている。しかしこのような分岐状変性シリコーンは鉱
物油、直鎖状ジメチルポリシロキサン等の油剤のベース
に対する相溶性が悪く、これらの成分を乳化分散させに
くく、静電防止性および綾崩れ防止性に劣る。
れている。しかしこのような分岐状変性シリコーンは鉱
物油、直鎖状ジメチルポリシロキサン等の油剤のベース
に対する相溶性が悪く、これらの成分を乳化分散させに
くく、静電防止性および綾崩れ防止性に劣る。
【0005】膠着を防止する方法としてはこの他に、タ
ルク、シリカ等の固体粒子を水性又は油性スラリーとし
て繊維に付着する方法、高級脂肪酸の金属塩粉末を水又
は鉱物油に分散させる方法(特公昭41−286公報、
特公昭40−5557号公報)、高級脂肪酸カルボン酸
塩、高級脂肪酸アルコール、パラフィン、ポリエチレン
等の常温固体ワックスを鉱物油中心の油剤に分散させる
方法(特公昭43−272号公報、特公昭43−995
5号公報、特公昭44−8907号公報)、常温液状物
質としてポリアルキレンオキサイド変性シリコーンを膠
着防止剤に使用する方法(特公昭45−40719号公
報、特公昭48−19893号公報、特公昭57−12
8270号公報)、アミルシロキサンレジンをジメチル
シロキサンに溶解する方法(特公昭42−8438号公
報)等の多くの方法が提案されている。
ルク、シリカ等の固体粒子を水性又は油性スラリーとし
て繊維に付着する方法、高級脂肪酸の金属塩粉末を水又
は鉱物油に分散させる方法(特公昭41−286公報、
特公昭40−5557号公報)、高級脂肪酸カルボン酸
塩、高級脂肪酸アルコール、パラフィン、ポリエチレン
等の常温固体ワックスを鉱物油中心の油剤に分散させる
方法(特公昭43−272号公報、特公昭43−995
5号公報、特公昭44−8907号公報)、常温液状物
質としてポリアルキレンオキサイド変性シリコーンを膠
着防止剤に使用する方法(特公昭45−40719号公
報、特公昭48−19893号公報、特公昭57−12
8270号公報)、アミルシロキサンレジンをジメチル
シロキサンに溶解する方法(特公昭42−8438号公
報)等の多くの方法が提案されている。
【0006】しかし、これらの膠着防止方法は各々優れ
た方法であるが、その性能と油剤を使用する面での操業
性を同時に満足させるには、未だ満足のゆく方法ではな
い。
た方法であるが、その性能と油剤を使用する面での操業
性を同時に満足させるには、未だ満足のゆく方法ではな
い。
【0007】本明細書において「チーズ崩れ」の語は、
紡糸時にチーズが崩れることを意味する。また「綾崩
れ」の語は、チーズの使用時にゴテットローラー上をチ
ーズが転がる場合にチーズが崩れてくることを指す。
紡糸時にチーズが崩れることを意味する。また「綾崩
れ」の語は、チーズの使用時にゴテットローラー上をチ
ーズが転がる場合にチーズが崩れてくることを指す。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリウレタ
ンチーズでの糸の膠着を防止し、チーズ巻き形状を安定
化して後加工工程における糸の解舒性を良好にすると共
に、糸の平滑性を適度に保って糸使用時の綾崩れを防止
して操業性を安定させるポリウレタン繊維用油剤を提供
することを目的とする。
ンチーズでの糸の膠着を防止し、チーズ巻き形状を安定
化して後加工工程における糸の解舒性を良好にすると共
に、糸の平滑性を適度に保って糸使用時の綾崩れを防止
して操業性を安定させるポリウレタン繊維用油剤を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)鉱物油
および/または直鎖状ポリオルガノシロキサン、(2)
式I:
および/または直鎖状ポリオルガノシロキサン、(2)
式I:
【0010】
【化3】
【0011】で示される直鎖状変性シリコーンを含有す
るポリウレタン繊維用油剤に関する。一般式Iで示され
る直鎖状変性シリコーンは、従来の膠着防止剤である一
般式IIで示される分岐状変性シリコーンより、油剤の
ベースとなる鉱物油や直鎖状ジメチルポリシロキサン等
に対する相溶性が良好であり、これらを乳化分散させや
すく、静電防止性、膠着防止性および綾崩れ防止効果が
大きい。
るポリウレタン繊維用油剤に関する。一般式Iで示され
る直鎖状変性シリコーンは、従来の膠着防止剤である一
般式IIで示される分岐状変性シリコーンより、油剤の
ベースとなる鉱物油や直鎖状ジメチルポリシロキサン等
に対する相溶性が良好であり、これらを乳化分散させや
すく、静電防止性、膠着防止性および綾崩れ防止効果が
大きい。
【0012】本発明の油剤は、このような直鎖状変性シ
リコーンを含有させることによって膠着防止性のみなら
ず繊維間の平滑性を向上させて、従来の膠着防止剤を用
いた油剤ではなし得なかった糸使用工程における綾崩れ
を防止する効果も有する。
リコーンを含有させることによって膠着防止性のみなら
ず繊維間の平滑性を向上させて、従来の膠着防止剤を用
いた油剤ではなし得なかった糸使用工程における綾崩れ
を防止する効果も有する。
【0013】本発明に用いる直鎖状変性シリコーン分子
中には、一般式Iに示した如くジメチルシロキサンブロ
ックとポリエーテルブロックが直鎖状に配列されてい
る。式中、Rは炭素数1〜6、好ましくは炭素数3の直
鎖状炭化水素基を示す。mは10〜50の数を示す。よ
り好ましくは15〜30の数を示す。mが50より大き
いと膠着防止効果が低下し、相溶性が不良となって綾崩
れが起きるため好ましくない。mが10以下の場合には
粘性が大きくなり過ぎるため製糸性が不良となり好まし
くない。ポリオキシアルキレン基中、aおよびbはそれ
ぞれ独立して0〜20の数であるが同時に0となること
はない。好ましくはaが2〜15、bが5〜20であ
る。またaとbはa/b=1/2〜2/1、好ましくは
1/1.2〜1/0.8の関係を満たす。ポリオキシア
ルキレン鎖の分子量は350〜1800、好ましくは5
00〜1300である。重合度nは2〜20、好ましく
は4〜15である。
中には、一般式Iに示した如くジメチルシロキサンブロ
ックとポリエーテルブロックが直鎖状に配列されてい
る。式中、Rは炭素数1〜6、好ましくは炭素数3の直
鎖状炭化水素基を示す。mは10〜50の数を示す。よ
り好ましくは15〜30の数を示す。mが50より大き
いと膠着防止効果が低下し、相溶性が不良となって綾崩
れが起きるため好ましくない。mが10以下の場合には
粘性が大きくなり過ぎるため製糸性が不良となり好まし
くない。ポリオキシアルキレン基中、aおよびbはそれ
ぞれ独立して0〜20の数であるが同時に0となること
はない。好ましくはaが2〜15、bが5〜20であ
る。またaとbはa/b=1/2〜2/1、好ましくは
1/1.2〜1/0.8の関係を満たす。ポリオキシア
ルキレン鎖の分子量は350〜1800、好ましくは5
00〜1300である。重合度nは2〜20、好ましく
は4〜15である。
【0014】一般式Iで示される直鎖状変性シリコーン
は、油剤中好ましくは1.0〜10.0重量%、特に好ま
しくは3〜7重量%含有させる。使用量が1.0重量%
以下である場合には膠着防止効果に劣り、また10重量
%を越えると粘性が大きくなりすぎて製糸性が不良とな
る。
は、油剤中好ましくは1.0〜10.0重量%、特に好ま
しくは3〜7重量%含有させる。使用量が1.0重量%
以下である場合には膠着防止効果に劣り、また10重量
%を越えると粘性が大きくなりすぎて製糸性が不良とな
る。
【0015】このような優れた性質を有するシリコーン
を添加することによって、本発明の油剤はポリウレタン
チーズの膠着防止性に優れると共に、後加工工程におけ
るチーズ使用時の綾崩れを防止できるため、編み工程に
おける操業性を向上させるのにも有効である。またポリ
ウレタン繊維用油剤として必須成分であったつなぎ剤
(均一化剤)を完全に除くことが可能となる。
を添加することによって、本発明の油剤はポリウレタン
チーズの膠着防止性に優れると共に、後加工工程におけ
るチーズ使用時の綾崩れを防止できるため、編み工程に
おける操業性を向上させるのにも有効である。またポリ
ウレタン繊維用油剤として必須成分であったつなぎ剤
(均一化剤)を完全に除くことが可能となる。
【0016】本発明に使用する鉱物油は任意の組成のも
のでよいが、糸への均一付着のため、また紡糸時の油剤
の粘性抵抗による糸のローラーへの巻き付き防止のため
に30℃において5〜20cstの粘性を有するものが
好ましい。
のでよいが、糸への均一付着のため、また紡糸時の油剤
の粘性抵抗による糸のローラーへの巻き付き防止のため
に30℃において5〜20cstの粘性を有するものが
好ましい。
【0017】本発明の油剤に使用する直鎖状ポリオルガ
ノシロキサンとしてはジメチルシロキサンが好ましい。
この場合も均一付着性、ローラー巻き付き等の面から低
粘度である方が良く、特に好ましいのは30℃において
5〜20cstのものである。油剤中の鉱物油および直
鎖状ポリオルガノシロキサンの量は前者が0〜50重量
%、特に20〜30重量%、後者が0〜98重量%であ
る。鉱物油および直鎖状ポリオルガノシロキサンが共に
5cst以下の粘度である場合には揮発性が大きくな
り、紡糸後に糸表面から揮散し、糸の平滑性低下、膠着
防止性の低下を生じるため好ましくない。鉱物油および
直鎖状ポリオルガノシロキサンは、配合に使用する直鎖
状変性シリコーンの溶解性、必要とされる平滑性、経済
性等に応じて適宜配合すればよい。
ノシロキサンとしてはジメチルシロキサンが好ましい。
この場合も均一付着性、ローラー巻き付き等の面から低
粘度である方が良く、特に好ましいのは30℃において
5〜20cstのものである。油剤中の鉱物油および直
鎖状ポリオルガノシロキサンの量は前者が0〜50重量
%、特に20〜30重量%、後者が0〜98重量%であ
る。鉱物油および直鎖状ポリオルガノシロキサンが共に
5cst以下の粘度である場合には揮発性が大きくな
り、紡糸後に糸表面から揮散し、糸の平滑性低下、膠着
防止性の低下を生じるため好ましくない。鉱物油および
直鎖状ポリオルガノシロキサンは、配合に使用する直鎖
状変性シリコーンの溶解性、必要とされる平滑性、経済
性等に応じて適宜配合すればよい。
【0018】本発明に用いる直鎖状変性シリコーンは鉱
物油あるいは直鎖状ポリオルガノシロキサンと相溶性が
良好なため、本発明の油剤には特につなぎ剤(均一化
剤)は必要ではない。併用する他の変性シリコーンが鉱
物油と直鎖状ポリオルガノシロキサンのみでは溶解でき
ない場合には10重量%以下の脂肪酸エステル、高級ア
ルコールを配合しても良い。しかし膠着性を防止すると
いう点からは、鉱物油、脂肪酸エステル、高級アルコー
ル等が多量に入るほど膠着防止性が低下するため、基剤
としては可能な限りポリオルガノシロキサン単独で使用
するのが好ましい。
物油あるいは直鎖状ポリオルガノシロキサンと相溶性が
良好なため、本発明の油剤には特につなぎ剤(均一化
剤)は必要ではない。併用する他の変性シリコーンが鉱
物油と直鎖状ポリオルガノシロキサンのみでは溶解でき
ない場合には10重量%以下の脂肪酸エステル、高級ア
ルコールを配合しても良い。しかし膠着性を防止すると
いう点からは、鉱物油、脂肪酸エステル、高級アルコー
ル等が多量に入るほど膠着防止性が低下するため、基剤
としては可能な限りポリオルガノシロキサン単独で使用
するのが好ましい。
【0019】後加工工程における他の性能、例えば編み
針等でのスカムの防止、トリコットでの経筋防止等を補
助するために他の変性シリコーンを併用してもよい。こ
のような変性シリコーンの例としては、アミノ変性シリ
コーン、変性シリコーンレジン等が挙げられる。
針等でのスカムの防止、トリコットでの経筋防止等を補
助するために他の変性シリコーンを併用してもよい。こ
のような変性シリコーンの例としては、アミノ変性シリ
コーン、変性シリコーンレジン等が挙げられる。
【0020】本発明の油剤をポリウレタン弾性繊維に付
着させるには、紡糸口から吐出された糸が巻き取られる
までの間でオイリングローラーに接触させる方法や定量
的に吐出されるノズルで給油する方法等を用いることが
できる。
着させるには、紡糸口から吐出された糸が巻き取られる
までの間でオイリングローラーに接触させる方法や定量
的に吐出されるノズルで給油する方法等を用いることが
できる。
【0021】本発明の油剤を、糸に対して通常2〜10
重量%、好ましくは3〜6重量%付着させる。こうして
得たポリウレタン繊維は紡糸直後でも適度な繊維/繊維
間の平滑性を有し、かつ経時後でも良好な膠着防止性を
有している。さらにチーズ使用時に綾崩れ等も生じない
ので安定な操業性を得ることができる。以下実施例によ
って本発明の油剤をさらに詳細に説明する。
重量%、好ましくは3〜6重量%付着させる。こうして
得たポリウレタン繊維は紡糸直後でも適度な繊維/繊維
間の平滑性を有し、かつ経時後でも良好な膠着防止性を
有している。さらにチーズ使用時に綾崩れ等も生じない
ので安定な操業性を得ることができる。以下実施例によ
って本発明の油剤をさらに詳細に説明する。
【0022】実施例1〜6および比較例1〜7 表1に示す処方でポリウレタン繊維用油剤を調整した。
本発明油剤および比較例油剤を付与した糸を強制経時さ
せ、その解舒速度比および綾崩れを評価した。
本発明油剤および比較例油剤を付与した糸を強制経時さ
せ、その解舒速度比および綾崩れを評価した。
【0023】実施例で用いた直鎖状シリコーンは下式
【化4】 に示す通りである。
【0024】実施例および比較例で用いたアミノ変性シ
リコーンは下式
リコーンは下式
【化5】 [式中、R3は炭素数1から6の炭化水素基を示す]に
示す通りである。
示す通りである。
【0025】アルキル変性シリコーンレジンは下に示す
3種のモノマー
3種のモノマー
【化6】 [式中、R4は炭素数3から10の炭化水素基を示す]
の共加水分解重合物である。
の共加水分解重合物である。
【0026】アミノ変性シリコーンレジンは下に示す3
種のモノマー
種のモノマー
【化7】 [式中、R5は炭素数1から6の炭化水素基を示す]の
共加水分解重合物である。
共加水分解重合物である。
【0027】テスト試料の調製 市販の140deスパンデックス糸をn−ヘキサンを溶
剤として超音波洗浄器を用いて連続脱脂した。これに各
被験油剤を付着量が5重量%となるように付着させ、6
0℃で1週間放置して強制経時させた後に膠着防止性お
よび綾崩れの評価を行った。
剤として超音波洗浄器を用いて連続脱脂した。これに各
被験油剤を付着量が5重量%となるように付着させ、6
0℃で1週間放置して強制経時させた後に膠着防止性お
よび綾崩れの評価を行った。
【0028】測定方法 油剤の効果を評価する方法として、膠着防止性の代用評
価として解舒速度比、チーズ使用時の綾崩れの代用評価
としてRunning band評価を用いた。
価として解舒速度比、チーズ使用時の綾崩れの代用評価
としてRunning band評価を用いた。
【0029】解舒速度比 解舒速度比測定機の解舒側に紡糸チーズ(1)をセット
し、巻取り側に紙管(2)をセットする(図1参照)。
巻取り速度を一定速度にセットしたのち、ローラー
(3)及び(4)それぞれを同時に起動させる。この状
態では糸(5)に張力はほとんどかからないため、糸は
チーズ上で膠着して離れないため解舒点(6)は図1に
示す状態にある。解舒速度を変えることによってチーズ
からの糸(5)の解舒点(6)が変わるので、この点が
チーズとローラーとの接点(7)と一致するように解舒
速度を設定する。解除速度比は次式によって求める。
し、巻取り側に紙管(2)をセットする(図1参照)。
巻取り速度を一定速度にセットしたのち、ローラー
(3)及び(4)それぞれを同時に起動させる。この状
態では糸(5)に張力はほとんどかからないため、糸は
チーズ上で膠着して離れないため解舒点(6)は図1に
示す状態にある。解舒速度を変えることによってチーズ
からの糸(5)の解舒点(6)が変わるので、この点が
チーズとローラーとの接点(7)と一致するように解舒
速度を設定する。解除速度比は次式によって求める。
【0030】
【数1】 この数字が小さいほど、解舒性が良いことを示す。
【0031】Running band 積極送り法でチーズを使用するときに生じる綾崩れを評
価した。解舒速度比測定機の解舒側に紡糸チーズ(1)
をセットして起動させる(図2参照)。巻き取りローラ
ー(9)の速度を150m/分、送り出しローラー
(8)の速度を100m/分として15分間ローラーの
上でチーズを回転させ、積極送り法でチーズを使用する
ときに生じる綾崩れの状態を目視判定した(図3参
照)。結果を表1にまとめた。
価した。解舒速度比測定機の解舒側に紡糸チーズ(1)
をセットして起動させる(図2参照)。巻き取りローラ
ー(9)の速度を150m/分、送り出しローラー
(8)の速度を100m/分として15分間ローラーの
上でチーズを回転させ、積極送り法でチーズを使用する
ときに生じる綾崩れの状態を目視判定した(図3参
照)。結果を表1にまとめた。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】本発明のウレタン繊維用油剤を用いると
ウレタン繊維製造時に紡糸チーズ上での糸間の膠着を紡
糸すると同時にチーズ上での糸の滑りによるチーズ崩れ
が防止できる。したがって後加工工程での糸の解舒性を
良好にすると共に糸の平滑性を適度に保ち、加工工程で
の操業性を安定化させることができる。
ウレタン繊維製造時に紡糸チーズ上での糸間の膠着を紡
糸すると同時にチーズ上での糸の滑りによるチーズ崩れ
が防止できる。したがって後加工工程での糸の解舒性を
良好にすると共に糸の平滑性を適度に保ち、加工工程で
の操業性を安定化させることができる。
【図1】 解舒速度比の測定法の説明図である。
【図2】 Running band(綾崩れ)の測定法の説明図で
ある。
ある。
【図3】 Running band(綾崩れ)の状態を示す。
(1)チーズ;(2)紙管、(3)および(4)ローラ
ー;(5)糸;(6)解舒点;(7)接点;(8)送り
出しローラー(9)巻き取りローラー
ー;(5)糸;(6)解舒点;(7)接点;(8)送り
出しローラー(9)巻き取りローラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−146774(JP,A) 特開 昭53−81798(JP,A) 特開 平5−310944(JP,A) 特公 昭45−40719(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 13/00 - 15/72
Claims (3)
- 【請求項1】 (1)鉱物油および/または直鎖状ポリ
オルガノシロキサンおよび(2)式I: 【化1】 [式中、Rは炭素数1〜6の側鎖を有していてもよい飽
和または不飽和の炭化水素基、mは10〜50の数およ
びnは5〜20の数;aおよびbはそれぞれ独立して0
〜20の数で、a+b≠0かつa/b=1/2〜2/1
である]で示される直鎖状変性シリコーンを含有するポ
リウレタン繊維用油剤。 - 【請求項2】 一般式(I)で示される直鎖状変性シリ
コーンの25℃での粘度が5000〜20000cst
である請求項1記載の油剤。 - 【請求項3】 一般式(I)で示される直鎖状変性シリ
コーンを全油剤の1.0〜10.0重量%含有する請求項
1記載の油剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19193992A JP3174403B2 (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | ポリウレタン繊維用油剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19193992A JP3174403B2 (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | ポリウレタン繊維用油剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0641873A JPH0641873A (ja) | 1994-02-15 |
JP3174403B2 true JP3174403B2 (ja) | 2001-06-11 |
Family
ID=16282974
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19193992A Expired - Fee Related JP3174403B2 (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | ポリウレタン繊維用油剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3174403B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020096065A (ko) * | 2001-06-14 | 2002-12-31 | 신동훈 | 고 효율 이중 분급장치 |
-
1992
- 1992-07-20 JP JP19193992A patent/JP3174403B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0641873A (ja) | 1994-02-15 |
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