JP7163095B2 - 弾性繊維用処理剤及び弾性繊維 - Google Patents

弾性繊維用処理剤及び弾性繊維 Download PDF

Info

Publication number
JP7163095B2
JP7163095B2 JP2018143055A JP2018143055A JP7163095B2 JP 7163095 B2 JP7163095 B2 JP 7163095B2 JP 2018143055 A JP2018143055 A JP 2018143055A JP 2018143055 A JP2018143055 A JP 2018143055A JP 7163095 B2 JP7163095 B2 JP 7163095B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
treatment agent
acid
group
elastic fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018143055A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020020051A (ja
Inventor
和史 安永
幹生 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd filed Critical Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd
Priority to JP2018143055A priority Critical patent/JP7163095B2/ja
Publication of JP2020020051A publication Critical patent/JP2020020051A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7163095B2 publication Critical patent/JP7163095B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Description

本発明は弾性繊維用処理剤及び該処理剤が付与された弾性繊維に関する。
弾性繊維は、紡糸工程において、処理剤を付与した後、チーズ形状に巻き取られ、捲糸体(以下、チーズということもある)となる。弾性繊維は、粘弾性を有するために膠着し易い繊維である。特に経時後の捲糸体においては、巻き取り時にかかる圧力により膠着が経時的に進行する。そのため、弾性繊維捲糸体を使用する際、経時後に解舒不良となり糸切れを引き起こす。この解舒不良を改良するために、種々の弾性繊維用処理剤が開発されている。
例えば、特許文献1には、シリコーンレジン(MQレジン)を含有する弾性繊維用処理剤が記載され、特許文献2には、カルボキシアミド変性シリコーンを含有し、高級脂肪酸マグネシウム塩の凝集や沈降を抑えた弾性繊維用処理剤が記載されている。また、特許文献3には、平均粒子径0.01~5μmにあり、且つ針状である高級脂肪酸の金属塩を含有した弾性繊維用処理剤が記載されている。
しかし、これら従来技術に記載された弾性繊維用処理剤は、捲糸体の経時後の繊維の膠着防止性には優れるものの、その処理剤の有する繊維/繊維間摩擦の低下作用により、捲糸体の外層部においては捲き崩れが生じたり、綾落ちなどの解舒性不良を生じたりするという問題が発生する場合があった。
基本的に上記捲糸体の経時後の膠着防止性と、外層部における捲き崩れ防止性は、一方を重視すると他方が悪化するというトレードオフの関係にあり、従来技術においては両者のバランスを取りつつ適用するというのが実情であり、両者を満足する弾性繊維用処理剤が切望されていた。
特開平09-078460号公報 特開平11-12950号公報 特開2005-179874号公報
従って、本発明の目的は、弾性繊維の解舒性の経時変化が小さく、同時に捲糸体の捲き崩れ防止性に優れる、弾性繊維用処理剤と弾性繊維の製造方法とを提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定のポリαオレフィンとシリコーン油を含有する弾性繊維用処理剤であれば上記課題を解決できる事を見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明の弾性繊維用処理剤は、ポリαオレフィンであるA成分及びシリコーン油であるB成分を必須に含有する弾性繊維用処理剤であって、前記A成分の40℃における動粘度が10~100mm/sであり、B成分の25℃における動粘度が5~30mm/sであって、前記A成分に対する前記B成分の重量比(B/A)が0.1以上10以下であり、処理剤に対する前記A成分と前記B成分の合計重量(A+B)が20.0~99.9重量%である。
前記A成分が炭素数6~18のαオレフィンの3~8量体であると好ましい。
本発明の弾性繊維は、弾性繊維本体に、上記処理剤が付与されてなる。
本発明の弾性繊維の製造方法は、上記弾性繊維用処理剤を弾性繊維本体に対して付与する工程を含む、弾性繊維の製造方法である。
本発明の弾性繊維用処理剤が付与されてなる弾性繊維は、解舒性の経時変化が小さく、同時に捲糸体の捲き崩れ防止性に優れる。
本発明の弾性繊維の製造方法で製造した弾性繊維は、解舒性の経時変化が小さく、同時に捲糸体の捲き崩れ防止性に優れる。
解舒速度比評価方法の測定方法を説明する模式図。 繊維間摩擦の測定方法を説明する模式図。
本発明の弾性繊維用処理剤は、弾性繊維を製造する際に用いられ、ポリαオレフィンであるA成分及びシリコーン油であるB成分を必須に含むものである。以下に詳細に説明する。
(A成分)
前記A成分は、ポリαオレフィンである。ポリαオレフィンは、文字通りαオレフィンを重合させた化合物である。本発明の弾性繊維処理剤では、A成分は特定の粘度及び化学構造を有し、後述するB成分との併用により、解舒性の経時変化を抑制する働きがあることを特徴としている。
特定の粘度または化学構造を示すポリαオレフィンを含有することで、優れた解舒性を発揮できる理由は定かではないが、特定の粘度及び化学構造を有することで、弾性繊維への付与後、経時または加工時の延伸時に、弾性繊維の最表層に強固な油膜を形成することにより経時後の解舒性に優れた効果を発揮するものと考えている。
本発明に用いられるポリαオレフィンの40℃における動粘度は、10~100mm/s以下であり、好ましくは15~70mm/sであり更に好ましくは15~50mm/sである。ポリαオレフィン化合物の動粘度は、JIS K 2283に準拠して測定されたものである。ポリαオレフィンの動粘度が10mm/s未満であると油膜強度が低くなりすぎて解舒性の経時変化を抑制することが出来ず、100mm2/sより大きいと処理剤の他の成分との相溶性が悪くなり、更に弱い粘着性が出てくるために解舒性の経時変化を抑制することが出来ない。
本発明に用いられるポリαオレフィンは、40℃動粘度が10~100mm/sである2種以上のポリαオレフィンを混合したものや、40℃動粘度が10~100mm/sに含まれない2種以上のポリαオレフィンを混合したものや、40℃動粘度が10~100mm/sであるポリαオレフィンと40℃動粘度が10~100mm/sでないポリαオレフィンを2種以上混合したものであっても、混合後の40℃動粘度が10~100mm/sに調整されておればよい。
ポリαオレフィンは、αオレフィンの重合体であり、上記40℃動粘度を満たすものであって炭素数が6~18のαオレフィンの3~8量体であることが好ましい。例えば、ポリαオレフィンは、αデセン(炭素数10)の3~8量体、またはαドデセン(炭素数12)の3~8量体を中心に、それらの2量体や5量体以上のものを含有するものである。
ポリαオレフィンの好適な製造例としては、エチレンの低重合またはワックスの熱分解によって炭素数6~18のαオレフィンを合成、このαオレフィン3~8単位を重合、水添反応を行うことによって合成される。
ポリαオレフィンの1分子当りの平均炭素数としては、上記の40℃動粘度範囲である限り特に制限しないが、好ましくは18~150であり、より好ましくは24~140であり、さらに好ましくは30~100である。
〔B成分〕
前記B成分はシリコーン油である。本発明の弾性繊維処理剤では、B成分は特定の粘度を有し、前述のA成分との併用により、解舒性の経時変化を抑制する働きがあることを特徴としている。
特定の粘度を示すシリコーン油を含有することで、優れた解舒性を発揮できる理由は定かではないが、特定の粘度を有することで、処理剤の弾性繊維に対する濡れ性を高めることにより、経時後の解舒性に優れた効果を発揮するものと考えている。
本発明に用いられるシリコーン油としては、特に限定はないが、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルアルキルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル等が挙げることができ、1種又は2種以上を使用してもよい。また、原料由来の未反応シラノール基や未反応のハロゲン基、重合触媒、環状シロキサン等を含んでいてもよい。シリコーンオイルの20℃における粘度は、5~30mm/sが好ましく、5~25mm/sがより好ましく、5~20mm/sがさらに好ましい。該粘度が5mm/s未満であるとシリコーンオイルが揮発する場合があり、30mm/sを超えると、処理剤に配合される他成分の溶解性が悪くなることがある。
シリコーンオイルのシロキサン結合(SiOR:R及びRは、それぞれ独立して、有機基を示す)の平均結合量は、3~900が好ましく、5~500がより好ましく、7~200がさらに好ましい。R、Rの有機基は、炭素数1~24の炭化水素基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基等を挙げることができ、特に、メチル基、フェニル基が好ましい。
〔A成分及びB成分以外のベース成分〕
本発明の弾性繊維用処理剤は、上記で説明したA及びB成分以外に鉱物油、エステル油、上記A成分以外のポリαオレフィンから選ばれる少なくとも1種または2種以上をベース成分として使用してもよい。
上記鉱物油としては、特に限定はないが、マシン油、スピンドル油、流動パラフィン等を挙げることができ、1種又は2種以上を使用してもよい。鉱物油の30℃における粘度は、30秒~350秒が好ましく、35秒~200秒がより好ましく、40秒~150秒がさらに好ましい。鉱物油としては、臭気の発生が低いという理由から、流動パラフィンが好ましい。鉱物油の粘度が30秒未満であると、得られる弾性繊維の品質が低下することがある。一方、鉱物油の粘度が350秒を超えると処理剤に配合される他成分の溶解性が悪くなることがある。
上記エステル油としては、1価アルコールと1価カルボン酸とのエステル、1価アルコールと多価カルボン酸とのエステル、又は多価アルコールと1価カルボン酸とのエステルであれば特に限定はなく、1種又は2種以上を使用してもよい。1価アルコールとしては、後述の1価の脂肪族アルコール、芳香族アルコール、脂環式アルコール、フェノール類等を使用できる。これらの中でも、一価の脂肪族アルコール、芳香族アルコールが好ましい。
1価の脂肪族アルコールとしては、特に限定はないが、例えば、オクタノール、2-エチルヘキサノール、1-ノナノール、1-デカノール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、イソトリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、1-ヘキサデカノール、パルミトレイルアルコール、1-ヘプタデカノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、1-エイコサノール、ベヘニルアルコール、1-テトラコサノール、エルシルアルコール、リグノセリルアルコール等が挙げられる。上記1価の脂肪族アルコールが分岐を有する場合には、分岐数、分岐鎖長、分岐の位置に特に限定はない。
芳香族アルコールとしては、フェノール、ベンジルアルコール等が挙げられる。
脂環式アルコールとしては、シクロオクタノール、シクロドデカノール、シクロヘキサノール、シクロヘプタノール、シクロペンタノール、メントール等が挙げられる。
多価アルコールとしては、特に限定はないが、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、シクロヘキサンジオール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ヘキサグリセリン、デカグリセリン、ポリグリセリン、ソルビトール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
1価カルボン酸としては、同じく後述の1価の脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸、ヒドロキシカルボン酸等を使用できる。これらの中でも、1価の脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸が好ましい。
上記1価カルボン酸としては、特に限定はないが、例えば、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、2-エチルヘキシル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セチロン酸、安息香酸等が挙げられる。
多価カルボン酸としては、特に限定はないが、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、クエン酸、イソクエン酸等が挙げられる。
エステル油の具体例としては、特に限定はないが、例えば、吉草酸ヘプチル、カプロン酸ヘプチル、カプロン酸オクチル、カプリル酸セチル、ラウリン酸イソオクチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸オクチル、ラウリン酸オレイル、ステアリン酸イソトリデシル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸イソオクチル、ステアリン酸トリデシル、ステアリン酸イソブチル、オレイン酸メチル、オレイン酸イソブチル、オレイン酸ヘプチル、オレイン酸オレイル、ジラウリン酸ポリエチレングリコール、ジミリスチル酸ポリエチレングリコール、ジオレイン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、ジラウリン酸ポリプロピレングリコール、ジミリスチン酸ポリプロピレングリコール、ジオレイン酸ポリプロピレングリコール、ジステアリン酸ポリプロピレングリコール、シュウ酸ジセチル、マロン酸ジイソオクチル、コハク酸ジラウリル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸イソノニル、アジピン酸ジオクチル、フマル酸ジイソオクチル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、トリメリット酸トリイソオクチル、トリメリット酸トリイソブチル、トリメリット酸トリイソデシル、トリメリット酸トリイソステアリル、グリセリントリイソオクチル、グリセリントリラウリル、グリセリントリミリスチル、グリセリントリオレイル、グリセリントリステアリル、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリラウレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタントリパルミテート等が挙げられる。
〔その他成分〕
本発明の弾性繊維用処理剤は、平滑性、解舒性、制電性、の性能向上、チーズの巻き形状の改善という観点から、上記で説明した各成分以外に、変性シリコーン、シリコーンレジン、高級アルコール、多価アルコール、有機リン酸エステル、有機アミン、金属石鹸、オルガノポリシロキサン樹脂、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤から選ばれる少なくとも一種のその他成分をさらに含有してもよい。その他成分は、1種または2種以上を使用してもよい。
上記変性シリコーンとは、一般には、ジメチルシリコーン(ポリジメチルシロキサン)等のポリシロキサンの両末端、片末端、側鎖、側鎖両末端の少なくとも1ヶ所において、反応性(官能)基または非反応性(官能)基が少なくとも1つ結合した構造を有するものをいう。
上記変性シリコーンとしては、より詳細には、長鎖アルキル基(炭素数6以上のアルキル基や2-フェニルプロピル基等)を有する変性シリコーン等のアルキル変性シリコーン;エステル結合を有する変性シリコーンであるエステル変性シリコーン;ポリオキシアルキレン基(たとえば、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基、ポリオキシエチレンオキシプロピレン基等)を有する変性シリコーンであるポリエーテル変性シリコーン等;アミノプロピル基やN-(2-アミノエチル)アミノプロピル基等を有する変性シリコーンである、アミノ変性シリコーン;アルコール性水酸基を有する変性シリコーンであるカルビノール変性シリコーン;グリシジル基または脂環式エポキシ基等のエポキシ基を有する変性シリコーンであるエポキシ変性シリコーン;カルボキシル基を有する変性シリコーンであるカルボキシ変性シリコーン;メルカプト基を有する変性シリコーンであるメルカプト変性シリコーン等を挙げることができる。
上記シリコーンレジンとは、オルガノポリシロキサン樹脂のことで、3次元架橋構造を有するシリコーンを意味する。シリコーンレジンは、一般に、1官能性構成単位(M)、2官能性構成単位(D)、3官能性構成単位(T)および4官能性構成単位(Q)から選ばれた少なくとも1種の構成単位からなっている。
上記シリコーンレジンとしては、特に限定されないが、例えば、MQシリコーンレジン、MQTシリコーンレジン、Tシリコーンレジン、DTシリコーンレジン等のシリコーンレジン等を挙げることができ、これらのうちの1種又は2種以上を併用してもよい。
上記MQシリコーンレジンとしては、たとえば、1官能性構成単位であるRSiO1/2(但し、Ra、およびRはいずれも炭化水素基である。)と、4官能性構成単位であるSiO4/2と含むシリコーンレジン等を挙げることができる。
上記MQTシリコーンレジンとしては、たとえば、1官能性構成単位であるRSiO1/2(但し、R、RおよびRはいずれも炭化水素基である。)と、4官能性構成単位であるSiO4/2と、3官能性構成単位であるRSiO3/2(但し、Rは炭化水素基である。)と含むシリコーンレジン等を挙げることができる。
上記Tシリコーンレジンとしては、たとえば、3官能性構成単位であるRSiO3/2(但し、Rは炭化水素基である。)を含むシリコーンレジン(その末端は炭化水素基のほか、シラノール基やアルコキシ基となっていても良い。)等を挙げることができる。
上記DTシリコーンレジンとしては、たとえば、2官能性構成単位であるRSiO2/2(但し、R、およびRはいずれも炭化水素基である。)と、3官能性構成単位であるRSiO3/2(但し、Rは炭化水素基である。)等を挙げることができる。
R、R、RおよびRの炭化水素基としては、炭素数1~24の炭化水素基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基等を挙げることができ、特に、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、フェニル基が好ましい。
上記高級アルコールとしては、特に限定されないが、炭素数6~30の直鎖及び/又は分岐鎖のアルコールが挙げられ、具体例として、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナオール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、ヘプタデカノール、オクタデカノール、ノナデカノール、エイコサノール、ヘネイコサノール、ドコサノール、トリコサノール、テトラコサノール、ペンタコサノール、ヘキサコサノール、ヘプタコサノール、オクタコサノール、ノナコサノール、およびトリアコサノール等の直鎖アルコール;2-エチルヘキサノール、2-プロピルヘプタノール、2-ブチルオクタノール、1-メチルヘプタデカノール、2-ヘキシルオクタノール、1-ヘキシルヘプタノール、イソデカノール、イソトリデカノール、3,5,5-トリメチルヘキサノール等の分岐アルカノール;ヘキセノール、ヘプテノール、オクテノール、ノネノール、デセノール、ウンデセノール、ドデセノール、トリデセノール、テトラデセノール、ペンタデセノール、ヘキサデセノール、ペンタデセノール、ヘキサデセノール、ヘプタデセノール、オクタデセノール、ノナデセノール、エイセノール、ドコセノール、テトラコセノール、ペンタコセノール、ヘキサコセノール、ヘプタコセノール、オクタコセノール、ノナコセノールおよびトリアコンセノール等の直鎖アルケノール;イソヘキセノール、2-エチルヘキセノール、イソトリデセノール、1-メチルヘプタデセノール、1-ヘキシルヘプテノール、イソトリデセノール、およびイソオクタデセノール等の分岐アルケノール等が挙げられる。
上記多価アルコールとしては、具体例として、グリセリン、ジグリセリン、ソルビタン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、ジトリメチロールプロパンが挙げられる。
上記有機リン酸エステルとしては、分子中に炭化水素基もしくはオキシアルキレン基を少なくとも一つ以上含むものであれば特に限定はされないが、例えばヘキシルリン酸エステル、オクチルリン酸エステル、デシルリン酸エステル、ドデシルリン酸エステル、テトラデシルリン酸エステル、ヘキサデシルリン酸エステル、オクタデシルリン酸エステル、ベヘニルリン酸エステル、トリオクタコサニルリン酸エステル、オクタデセニルリン酸エステル、2-エチルヘキシルリン酸エステル、イソへプチルリン酸エステル、イソオクチルリン酸エステル、イソノニルリン酸エステル、イソデシルリン酸エステル、イソウンデシルリン酸エステル、イソドデシルリン酸エステル、イソトリデシルリン酸エステル、イソテトラデシルリン酸エステル、イソヘキサデシルリン酸エステル、イソオクタデシルリン酸エステル、t-ブチルリン酸エステル、ベンジルリン酸エステル、オクチルフェニルリン酸エステル、シクロヘキシルリン酸エステル、ポリオキシエチレン5モル付加ヘキサデシルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレン15モル付加ヘキサデシルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレン7モル付加ポリオキシプロピレン3.5モル付加セカンダリーアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレン2モルポリオキシプロピレン5モル付加ドデシルリン酸エステル、ポリオキシエチレン3モル付加セカンダリーアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレン2モル付加ドデシルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレン4モル付加フェノールリン酸エステル等が挙げられる。
有機アミンとしては、分子中に炭化水素基もしくはオキシアルキレン基を少なくとも一つ以上含むものであれば特に限定はされないが、例えばラウリルアミン、ミリスチルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、ジエチルアミン、ジオクチルアミン、ジステアリルアミン、メチルステアリルアミン、ポリオキシプロピレン付加ラウリルアミン、ポリオキシエチレン付加ラウリルアミン、ポリオキシエチレン付加ステアリルアミン、ポリオキシエチレン付加オレイルアミン、モノエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、ジブチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、ラウリルエタノールアミン、トリオクチルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルミリスチルアミン、ジメチルステアリルアミン等が挙げられる。
上記金属石鹸としては、炭素数8~22の脂肪酸の1価、2価又は3価の金属塩を挙げることができる。金属石鹸としては、例えば、ラウリン酸カルシウム、パルミチン酸カルシウム、ミリスチン酸バリウム、ミリスチン酸マグネシウム、パルミチン酸マグネシウム、ラウリン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、2-エチルヘキシル酸マグネシウム、ベヘニン酸亜鉛、トリベヘニン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、2-エチルヘキシル酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、パルミチン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム、カプリン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛等を挙げることができる。これらの金属石鹸は、1種又は2種以上を使用してもよい。
上記ノニオン界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、炭素数8~22のアルキル基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル(オキシアルキレンが1~20モル、オキシアルキレンはオキシエチレン及び/又はオキシプロピレンであり、ランダム及び又はブロックである。)、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルのオキシアルキレン付加物(オキシアルキレンが1~20モル、オキシアルキレンはオキシエチレン及び/又はオキシプロピレンであり、ランダム及び又はブロックである。)などの多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物、炭素数6~22のアルキル基を有するアルキルフェノール、炭素数6~22のアルキル基を有するアルキルフェノールのオキシアルキレン付加物(オキシアルキレンが1~20モル、オキシアルキレンはオキシエチレン及び/又はオキシプロピレンであり、ランダム及び又はブロックである。)、脂肪酸ポリオキシアルキレングリコールエステル(オキシアルキレンが1~20モル、オキシアルキレンはオキシエチレン及び/又はオキシプロピレンであり、ランダム及び又はブロックである。)等が挙げられる。これらのノニオン界面活性剤は、1種又は2種以上を使用してもよい。
上記カチオン界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば上記有機アミン又はその塩、及び4級アンモニウム塩がある。4級アンモニウム塩として具体的には、ジデシルジメチルアンモニウム塩、デシルトリメチルアンモニウム塩、ジオクチルジメチルアンモニウム塩、オクチルトリメチルアンモニウム塩等が挙げられる。これらのカチオン界面活性剤は、1種又は2種以上を使用してもよい。
上記アニオン界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アルカンスルホン酸及び/またはその塩、ジアルキルスルホコハク酸及び/またはその塩、アルキルベンゼンスルホン酸及び/またはその塩、アルキルナフタレンスルホン酸及び/またはその塩、アルキル硫酸及び/またはその塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸及び/またはその塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸及び/またはその塩、アルキルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、またはこれらの成分の塩等がある。具体的には、炭素数6~22のアルキル基を有するアルカンスルホン酸及び/またはその塩、後述するジアルキルスルホコハク酸エステル及び/またはその塩、炭素数6~22のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸及び/又はその塩、炭素数1~20のアルキル基を有するアルキル硫酸及び/またはその塩、炭素数6~22のアルキル基を有するポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸及び/またはその塩、炭素数6~22のアルキル基を有するポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸及び/またはその塩、炭素数6~22のアルキル基を有するアルキルリン酸、炭素数6~22のアルキル基を有するアルキルリン酸のアルカリ金属塩及び/またはアルカリ土類金属塩、炭素数が6~22のアルキル基を有するポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、炭素数が6~22のアルキル基を有するポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸のアルカリ金属塩及び/又はアルアリ土類金属塩等が挙げられる。これらのアニオン界面活性剤は、1種又は2種以上を使用してもよい。
〔弾性繊維用処理剤〕
弾性繊維用処理剤における前記A成分に対する前記B成分の重量比(B/A)は0.1以上10以下であり、0.2~9が好ましく、0.3~8がより好ましく、0.4~7が特に好ましい。B/Aが0.1未満であると処理剤の濡れ性が悪くなり経時後の解舒性が悪化する。B/Aが10より大きい場合には油膜強度が低くなりすぎ、経時後の解舒性が悪化する。
弾性繊維処理剤におけるA成分とB成分の和(A+B)が処理剤全体に対して20重量%以上であり、好ましくは30重量%以上であり、更に好ましくは40重量%以上である。A+Bが20%未満であると経時後の解舒性が悪化する。
本発明の弾性繊維用処理剤の30℃における粘度について、好ましくは8~40mm/sであり、より好ましくは9~30mm/s、更に好ましくは9~20mm/sである。粘度が低すぎると、紡糸及び後加工工程で弾性繊維を走行させる際に処理剤が霧状に飛散し、周辺を汚したり作業者が吸入したりする場合がある。また、粘度が高すぎると、紡糸および後加工工程で弾性繊維を走行させる際、粘着性によって走行ローラーに糸が巻き付き、糸切れを生じる場合がある。
本発明の弾性繊維用処理剤の製造方法については、特に限定はなく、公知の方法を採用することができる。例えば、いくつかの成分を予め配合していて、それ以外の成分と混合する方法でもよく、全成分を一挙に混合する方法でもよい。また、本発明の弾性繊維用処理剤が高級脂肪酸金属塩を含有する場合、既に粉砕された高級脂肪酸金属塩をベース成分等と混合して製造してもよく、ベース成分等に高級脂肪酸金属塩を混合し、従来公知の湿式粉砕機を用いて、所定の平均粒子径になるように粉砕して製造してもよい。
〔弾性繊維〕
本発明の弾性繊維は、弾性繊維本体に、本発明の弾性繊維用処理剤が付与されたものである。弾性繊維全体に占める弾性繊維用処理剤の付着割合は特に限定は無いが、0.1~15重量%が好ましく、0.5~10重量%がさらに好ましい。弾性繊維本体に本発明の弾性繊維用処理剤を付与する方法としては、特に限定はなく、公知の方法を採用できる。
本発明の弾性繊維(弾性繊維本体)は、ポリエーテル系ポリウレタン、ポリエステル系ポリウレタン、ポリエーテルエステルエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリエチレンエラストマー、ポリアミドエラストマー等を使用した弾性を有する繊維であり、その伸度は通常300%以上である。
本発明の弾性繊維としては、PTMGやポリエステルジオールと有機ジイソシアネートを反応させ、次いで、1,4ブタンジオール、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ペンタンジアミンなどで鎖延長した、ポリウレタンあるいはポリウレタンウレアから構成されるものが挙げられる。例えば、ポリウレタンウレア弾性繊維は、分子量1000~3000のポリテトラメチレングリコール(PTMG)とジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)とを用意し、PTMG/MDI=1/2~1/1.5(モル比)でジメチルアセトアミドやジメチルホルムアミド等の溶媒中で反応させ、エチレンジアミン、プロパンジアミン等のジアミンで鎖延長して得られるポリウレタンウレアポリマーの20~40%溶液を乾式紡糸で、紡糸速度400~1200m/minで紡糸することにより製造できる。弾性繊維本体の適応繊度は、特に制限はない。
本発明の弾性繊維本体は、酸化チタン、酸化マグネシウム、ハイドロタルサイト、酸化亜鉛、二価の金属石鹸等の無機物を含有してもよい。二価の金属石鹸としては、2-エチルヘキシル酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、パルミチン酸マグネシウム、ラウリン酸マグネシウム、ステアリン酸バリウム、カプリン酸亜鉛、ベヘニン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛等が挙げられる。無機物は、1種又は2種以上を用いてもよい。
弾性繊維本体が無機物を含有する場合、均一解舒性が不良になる場合があるが、弾性繊維本体に本発明の処理剤を付与することにより、均一解舒性を良好にすることができる。従って、本発明の弾性繊維用処理剤は、弾性繊維本体が無機物を含有する場合に好適に使用できる。弾性繊維本体に占める無機物の含有量は特に限定は無いが、0.01~5重量%が好ましく、0.1~3重量%がさらに好ましい。
本発明の弾性繊維の用途として、CSY、シングルカバリング、PLY、エアーカバリング等のカバリング糸等の加工糸や、丸編み、トリコット等により、布帛として使用することができる。また、これらの加工糸、布帛を使用してストッキング、靴下、下着、水着等の伸縮性が必要とされる製品や、ジーンズ、スーツ等のアウターウェア等に快適性のために伸縮性を付与させる目的でも使用される。さらに最近では、紙おむつにも適用される。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はここに記載した実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例に示される「パーセント(%)」及び「部」は、特に限定しない限り、「重量%」及び「重量部」を示す。なお、実施例及び比較例において、弾性繊維用処理剤の各特性の評価は次の方法に従って行った。
なお、実施例1を参考例とする。
(解舒速度比)
図1において、解舒速度比測定機の解舒側に処理剤を付与した繊維のチーズ(1)をセットし、巻き取り側紙管(2)をセットする。巻取速度を一定速度にセットした後、ローラー(3)および(4)を同時に起動させる。この状態では糸(5)に張力はほとんどかからないため、糸はチーズ上で膠着して離れず、解舒点(6)は図1に示す状態にある。解舒速度を変えることによって、チーズからの糸(5)の解舒点(6)が変わるので、この点がチーズとローラーとの接点(7)と一致するように解舒速度を設定する。解舒速度比は下記式(1)によって求める。この値が小さいほど、解舒性が良いことを示す。
解舒速度比(%)=((巻取速度-解舒速度)/解舒速度)×100(1)
経時後の解舒速度比とは、20℃65%RHの条件下で、6ヶ月経時後の解舒速度比を示す。
以下の指標で判断した。解舒速度比の内層部が100未満、且つ内層部と外層部の差が50未満を合格とした。
(指標)
◎:解舒速度比の経時後が100未満、且つ経時前と経時後の差が30未満
○:解舒速度比の経時後が100未満、且つ経時前と経時後の差が30以上50未満
×:解舒速度比の経時後が100以上、又は経時前と経時後の差が50以上
(繊維間摩擦係数(F/FμS))
図3において、処理剤が付与されたポリウレタン弾性繊維のモノフィラメントを50~60cm程取り、一方の端に荷重T1(20)を吊り、ローラー(19)を介して、Uゲージ(18)にもう一方の端を掛けて定速(例えば、3cm/分)で引っ張り、そのときの2次張力T2をUゲージ(18)で測定し、下式(2)により、繊維間摩擦係数を求める。
摩擦係数(F/FμS)=1/θ・ln(T2/T1)式(2)
(式(2)において、θ=2π、ln=自然対数、T1は22dtex当り1g)
以下の指標で判断した。繊維間摩擦係数が0.22以上を合格とした。
(指標)
○:繊維間摩擦係数が0.22以上
×:繊維間摩擦係数が0.22未満
[実施例1~9及び比較例1~12]
(紡糸原液の調整)
数平均分子量2000のポリテトラメチレンエーテルグリコールと4,4’―ジフェニルメタンジイソシアネートをモル比率1:2で反応させ、次いで1,2-ジアミノプロパンのジメチルホルムアミド溶液を用いて鎖延長し、ポリマー濃度27%のジメチルホルムアミド溶液を得た。30℃での濃度は1500mPaSであった。
ポリウレタン紡糸原液を190℃のN気流中に吐出して乾式紡糸した。紡糸中走行糸に
表2及び表3に記載の成分を用いて作製した表2及び表3記載の処理剤(表中の配合量は重量部)をオイリングローラーにより繊維に対して6重量%付与した後、毎分500mの速度でボビンに巻き取り、44dtexモノフィラメントチーズ(巻き量400g)を得た。得られたチーズを35℃、50%RHの雰囲気中に48時間放置して評価に供した。油剤性能の評価結果を表2及び表3に示した。なお、表1及び表2中の使用した成分は次の通りである。
(A成分)
ポリαオレフィン-1(25.6mm/s(40℃)、α-デセン3量体主体)
ポリαオレフィン-2(47.1mm/s(40℃)、α-デセン3~5量体主体)
(B成分)
ジメチルシリコーン10mm/s:DOW CORNING TORAY SH200 FLUID 10 CS(東レダウコーニング製)
(A及びB成分以外のベース成分)
流動パラフィン60秒:コスモピュアセイフティー10(コスモ石油株式会社製)
ポリαオレフィン-3(5.5mm/s(40℃)、α-デセン2量体主体)
ポリαオレフィン-4(10000mm/s(40℃)、α-ブテン70量体主体)
(その他成分)
シリコーンレジン(MQレジン)(500mm/s(25℃))
POE変性シリコーン
ラウリルアミン EO3モル付加物
イソステアリルアルコール:ファインオキソコール180T(日産化学工業製)
イソオクチルリン酸エステル
イソヘキサデシルリン酸エステル
ジイソトリデシルスルホコハク酸ナトリウム
ステアリン酸マグネシウム:平均粒子径0.5μm、針状(1:5)
Figure 0007163095000001
Figure 0007163095000002
表1から分かるように、実施例1~9は、ポリαオレフィンであるA成分、シリコーン油であるB成分を必須に含有する弾性繊維用処理剤であって、前記A成分の40℃における動粘度が10~100mm/sであり、B成分の25℃における動粘度が5~30mm/sであって、前記A成分に対する前記B成分の重量比(B/A)が0.1以上10以下であり、処理剤に対する前記A成分と前記B成分の合計重量(A+B)が20.0~99.9重量%であるために、本願課題を解決できている。
一方、A成分を含有しない場合(比較例5~9)、B成分を含有しない場合(比較例4)、ポリαオレフィンの動粘度が10~100mm/sの範囲にない場合(比較例4、6~9)、前記A成分に対する前記B成分の重量比(B/A)が0.1以上10以下の範囲にない場合(比較例1、2、5~12)、処理剤に対する前記A成分と前記B成分の合計重量(A+B)が20.0~99.9重量%の範囲にない場合(比較例3、7)には、本願課題である経時膠着抑制性と捲き崩れ防止性の少なくともいずれかが解決できていない。
1 チーズ
2 巻き取り側紙管
3 ローラー
4 ローラー
5 チーズから解舒された糸
6 解舒点
7 ローラーとの接点
8 Uゲージ
9 ローラー
10 荷重

Claims (3)

  1. ポリαオレフィンであるA成分、シリコーン油であるB成分及び鉱物油を必須に含有する弾性繊維用処理剤であって、
    前記A成分の40℃における動粘度が10~100mm/sであり、B成分の25℃における動粘度が5~30mm/sであり、前記鉱物油の30℃における粘度が30秒~350秒であり、
    前記A成分が炭素数10のαオレフィンの3~8量体を含み、
    前記弾性処理剤に占める前記A成分の重量割合が、5~40重量%であり、
    前記A成分に対する前記B成分の重量比(B/A)が0.1以上10以下であり、処理剤に対する前記A成分及び前記B成分の合計重量(A+B)が20.0~99.9重量%である、弾性繊維用処理剤。
  2. 請求項1に記載の弾性繊維用処理剤が付与されてなる、弾性繊維。
  3. 請求項1又は2に記載の弾性繊維用処理剤を弾性繊維本体に対して付与する工程を含む、弾性繊維の製造方法。
JP2018143055A 2018-07-31 2018-07-31 弾性繊維用処理剤及び弾性繊維 Active JP7163095B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018143055A JP7163095B2 (ja) 2018-07-31 2018-07-31 弾性繊維用処理剤及び弾性繊維

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018143055A JP7163095B2 (ja) 2018-07-31 2018-07-31 弾性繊維用処理剤及び弾性繊維

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020020051A JP2020020051A (ja) 2020-02-06
JP7163095B2 true JP7163095B2 (ja) 2022-10-31

Family

ID=69589537

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018143055A Active JP7163095B2 (ja) 2018-07-31 2018-07-31 弾性繊維用処理剤及び弾性繊維

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7163095B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6951801B1 (ja) * 2020-09-23 2021-10-20 竹本油脂株式会社 弾性繊維用処理剤及び弾性繊維

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001303454A (ja) 2000-04-25 2001-10-31 Takemoto Oil & Fat Co Ltd ポリウレタン系弾性繊維用処理剤及び該処理剤を用いたポリウレタン系弾性繊維の処理方法
JP2001316984A (ja) 2000-05-01 2001-11-16 Takemoto Oil & Fat Co Ltd ポリウレタン系弾性繊維用処理剤及び該処理剤を用いたポリウレタン系弾性繊維の処理方法
JP2004162187A (ja) 2002-11-11 2004-06-10 Takemoto Oil & Fat Co Ltd ポリウレタン系弾性繊維用処理剤及びポリウレタン系弾性繊維の処理方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5241042A (en) * 1991-12-13 1993-08-31 Milliken Research Corporation Finish for textile fibers containing polyalphaolefin and nonionic emulsifiers having a plurality of hydrocarbon chains

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001303454A (ja) 2000-04-25 2001-10-31 Takemoto Oil & Fat Co Ltd ポリウレタン系弾性繊維用処理剤及び該処理剤を用いたポリウレタン系弾性繊維の処理方法
JP2001316984A (ja) 2000-05-01 2001-11-16 Takemoto Oil & Fat Co Ltd ポリウレタン系弾性繊維用処理剤及び該処理剤を用いたポリウレタン系弾性繊維の処理方法
JP2004162187A (ja) 2002-11-11 2004-06-10 Takemoto Oil & Fat Co Ltd ポリウレタン系弾性繊維用処理剤及びポリウレタン系弾性繊維の処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020020051A (ja) 2020-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6713273B2 (ja) 弾性繊維用処理剤及びその利用
JP6682501B2 (ja) 弾性繊維用処理剤及びその利用
JP6606061B2 (ja) 弾性繊維用処理剤及び弾性繊維
JP5887032B1 (ja) 弾性繊維用処理剤及び弾性繊維
JP6051347B1 (ja) 弾性繊維用処理剤及びその利用
JP4805428B2 (ja) ポリウレタン弾性繊維用処理剤およびポリウレタン弾性繊維
JP5627825B1 (ja) 弾性繊維用処理剤及び弾性繊維
JP6858609B2 (ja) 弾性繊維用処理剤及び弾性繊維
JP7163095B2 (ja) 弾性繊維用処理剤及び弾性繊維
JP5730144B2 (ja) 合成繊維用処理剤およびその利用
JP7217394B1 (ja) 弾性繊維用処理剤及びその利用
JP7331296B1 (ja) 弾性繊維用処理剤及びその利用
JP5887033B1 (ja) 弾性繊維用処理剤及び弾性繊維
WO2024090138A1 (ja) 弾性繊維用処理剤及びその利用
WO2023181744A1 (ja) 弾性繊維用処理剤及びその利用
JP7374656B2 (ja) 弾性繊維用処理剤及び弾性繊維
JP6980951B2 (ja) 弾性繊維用処理剤及びその利用
JP7259127B1 (ja) 弾性繊維用処理剤及びその利用
JP2023054453A (ja) 弾性繊維用処理剤及びその利用
JP7296360B2 (ja) 弾性繊維用処理剤及びその利用
KR102308008B1 (ko) 합성 섬유용 처리제 및 그 용도
JP6235354B2 (ja) 弾性繊維用処理剤及び弾性繊維
JP2019002093A (ja) 合成繊維用処理剤及びその用途

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210705

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220628

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220809

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220915

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221019

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7163095

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150