JP7259127B1 - 弾性繊維用処理剤及びその利用 - Google Patents

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Abstract

【課題】風綿吸着抑制性に優れた弾性繊維用処理剤及び該処理剤が付与された弾性繊維を提供する。【解決手段】(第一の態様)シリコーン油、エステル油及び炭化水素油から選ばれる少なくとも1種を含むベース成分(A)と下記の条件1を満たすシリコーンレジン(b)とを含有する弾性繊維用処理剤。条件1:シラノール基密度が0.1~25.0mol%(第二の態様)シリコーン油、エステル油及び炭化水素油から選ばれる少なくとも1種を含むベース成分(A)とシリコーンレジン(B)とを含有し、シラノール基濃度が0.001~0.10mmol/gである、弾性繊維用処理剤。【選択図】図1

Description

本発明は、弾性繊維用処理剤及び該処理剤が付与された弾性繊維に関する。
弾性繊維は、繊維表面の処理剤の粘着性などの影響により、弾性繊維と綿糸とを交編する後加工工程において、風綿が弾性繊維に吸着して吸糸口に詰まり、吸糸口で糸切れが起こるため、たびたび清掃しなければいけない問題がある。これらの問題を解決するために、例えば、亜リン酸エステル化合物と高級脂肪酸マグネシウム塩を含有するポリウレタン用弾性繊維用処理剤が提案されている(特許文献1)。
しかし、これらの処理剤は、従来の編み速度における風綿吸着の抑制効果はあるものの、近年の後加工工程の高速化および弾性繊維の細物化(例えば22dtex以下)に伴い、風綿吸着の抑制効果が不足し、吸糸口での糸切れが多発して生産効率低下を引き起こす場合がある。
特開2004-76187
従って、本発明の目的は、風綿吸着抑制性に優れた弾性繊維用処理剤を提供することにある。
本発明者らは、上記実情に鑑み、風綿吸着抑制性に優れる弾性繊維用処理剤について鋭意検討した結果、特定のベース成分(A)と、シリコーンレジンとを含有する特定の弾性繊維用処理剤であれば上記課題を解決できる事を見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の弾性繊維用処理剤は、以下の態様が含まれる。
<1>シリコーン油、エステル油及び炭化水素油から選ばれる少なくとも1種を含むベース成分(A)と下記の条件1を満たすシリコーンレジン(b)とを含有する弾性繊維用処理剤。
条件1:シラノール基密度が0.1~25.0mol%
<2>シリコーンレジン(b)の重量平均分子量が2,000~30,000である、<1>に記載の弾性繊維用処理剤。
<3>シリコーン油、エステル油及び炭化水素油から選ばれる少なくとも1種を含むベース成分(A)とシリコーンレジン(B)とを含有し、シラノール基濃度が0.001~0.10mmol/gである、弾性繊維用処理剤。
<4>有機リン酸エステル化合物及び有機スルホン酸化合物から選ばれる少なくとも1種をさらに含有する、<1>~<3>のいずれかに記載の弾性繊維用処理剤。
<5>ICP発光分析法によって処理剤から検出される硫黄元素及びリン元素の含有量の合計が100ppm~5000ppmである、<1>~<4>に記載の弾性繊維用処理剤。
<6><1>~<5>のいずれかに記載の弾性繊維用処理剤を弾性繊維本体に対して付与してなる、弾性繊維。
<7><1>~<5>のいずれかに記載の弾性繊維用処理剤を弾性繊維本体に対して付与する工程を含む、弾性繊維の製造方法。
本発明の弾性繊維用処理剤が付与されてなる弾性繊維は、風綿吸着抑制性に優れる。
解舒速度比の測定方法を説明する模式図。 編成張力の測定方法を説明する模式図。 風綿吸着試験法を説明する模式図。
本発明の第一の態様の弾性繊維用処理剤は、シリコーン油、エステル油及び炭化水素油から選ばれる少なくとも1種を含むベース成分(A)と下記の条件1を満たすシリコーンレジン(b)とを含有する弾性繊維用処理剤である。
条件1:シラノール基密度が0.1~25.0mol%
本発明の第二の態様の弾性繊維用処理剤は、シリコーン油、エステル油及び炭化水素油から選ばれる少なくとも1種を含むベース成分(A)とシリコーンレジン(B)とを含有し、シラノール基濃度が0.001~0.10mmol/gである。
これらの弾性繊維用処理剤について、以下に詳細に説明する。
〔ベース成分(A)〕
第一の態様及び第二の態様の弾性繊維用処理剤に含まれるベース成分(A)は、シリコーン油、エステル油、及び炭化水素油から選ばれる少なくとも1種を含むものである。該ベース成分(A)は、上記弾性繊維用処理剤に必須な成分であり、繊維/金属間の摩擦を低減する剤である。
第一の態様及び第二の態様の弾性繊維用処理剤に占めるベース成分(A)の重量割合は、繊維/金属間の摩擦低減効果の点で、10重量%~99.999重量%が好ましい。該重量割合の上限は、99重量%がより好ましく、90重量%がさらに好ましく、80重量%が特に好ましい。一方、該重量割合の下限は、20重量%がより好ましく、30重量%がさらに好ましく、50重量%が特に好ましい。
ベース成分(A)はシリコーン油及び鉱物油から選ばれる少なくとも1種を含むと好ましい。ベース成分(A)がシリコーン油及び鉱物油から選ばれる少なくとも1種を含む場合、ベース成分(A)に占めるシリコーン油及び鉱物油の合計の重量割合は、繊維/金属間の摩擦低減効果の点で、10重量%~100重量%が好ましい。該重量割合の上限は、99重量%がより好ましく、90重量%がさらに好ましく、80重量%が特に好ましい。一方、該重量割合の下限は、20重量%がより好ましく、30重量%がさらに好ましく、50重量%が特に好ましい。
ベース成分(A)がシリコーン油を含む場合、ベース成分(A)に占めるシリコーン油の重量割合は繊維/金属間の摩擦低減効果および処理剤の安定性の点で、10重量%~100重量%が好ましい。該重量割合の上限は、99重量%がより好ましく、90重量%がさらに好ましく、80重量%が特に好ましい。一方、該重量割合の下限は、20重量%がより好ましく、30重量%がさらに好ましく、50重量%が特に好ましい。
ベース成分(A)が鉱物油を含む場合、ベース成分(A)に占める鉱物油の重量割合は繊維/金属間の摩擦低減効果および処理剤の安定性の点で、10重量%~100重量%が好ましい。該重量割合の上限は、99重量%がより好ましく、90重量%がさらに好ましく、80重量%が特に好ましい。一方、該重量割合の下限は、20重量%がより好ましく、30重量%がさらに好ましく、50重量%が特に好ましい。
ベース成分(A)がエステル油を含む場合、ベース成分(A)に占めるエステル油の重量割合は、チーズの巻き崩れ抑制の点で、10重量%~100重量%が好ましい。該重量割合の上限は、99重量%がより好ましく、90重量%がさらに好ましく、80重量%が特に好ましい。一方、該重量割合の下限は、20重量%がより好ましく、30重量%がさらに好ましく、50重量%が特に好ましい。
シリコーン油としては、直鎖状のオルガノポリシロキサンであれば特に限定はないが、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリメチルアルキルシロキサン等を挙げることができ、1種又は2種以上を使用してもよい。シリコーン油の25℃における動粘度は、処理剤の安定性の点で、2~100mm/sが好ましく、5~70mm/sがより好ましく、5~50mm/sがさらに好ましい。
シリコーン油のシロキサン結合(SiOR:R及びRは、それぞれ独立して、有機基を示す)の平均結合量は、3~100が好ましく、7~60がより好ましく、7~50がさらに好ましい。R、Rの有機基は、炭素数1~24の炭化水素基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基等を挙げることができ、特に、メチル基、フェニル基が好ましい。また、原料由来の未反応シラノール基や未反応のハロゲン基、重合触媒、環状シロキサン等を含んでいてもよい。特に限定はないがその具体例として、信越化学工業株式会社製の商品名KF-96-10cs、KF-96-20cs、KF-96-50cs、KF-96-100cs、KF-96-1000cs、KF-96-1万cs、KF-50-100cs、KF-4003、KF-4917、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製の商品名TSF451-5A、TSF451-10、TSF451-20、TSF451-30、TSF451-50、TSF451-100、TSF451-1000、TSF451-1M、東レ・ダウコーニング株式会社製の商品名SH200-10CS、SH200-20CS、SH200-50CS、SH510-100CS、旭化成ワッカーシリコーン株式会社製の商品名WACKER SILICONE FLUID AK10、WACKER SILICONE FLUID AK20、WACKER SILICONE FLUID AK50等のポリジメチルシロキサン、ポリアルキルシロキサン、ポリアルキルフェニルシロキサン等を挙げることができる。
エステル油としては、1価アルコールと1価カルボン酸とのエステル、1価アルコールと多価カルボン酸とのエステル、又は多価アルコールと1価カルボン酸とのエステルであれば特に限定はなく、1種又は2種以上を使用してもよい。1価アルコールとしては、後述の1価の脂肪族アルコール、芳香族アルコール、脂環式アルコール、フェノール類等を使用できる。これらの中でも、一価の脂肪族アルコール、芳香族アルコールが好ましい。
エステル油の25℃における動粘度は、2~100mm/sが好ましく、5~70mm/sがより好ましく、5~50mm/sがさらに好ましい。
1価の脂肪族アルコールとしては、特に限定はないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、2-エチルヘキサノール、1-ノナノール、1-デカノール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、イソトリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、1-ヘキサデカノール、パルミトレイルアルコール、1-ヘプタデカノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、1-エイコサノール、ベヘニルアルコール、1-テトラコサノール、エルシルアルコール、リグノセリルアルコール等が挙げられる。
芳香族アルコールとしては、フェノール、ベンジルアルコール等が挙げられる。
脂環式アルコールとしては、シクロオクタノール、シクロドデカノール、シクロヘキサノール、シクロヘプタノール、シクロペンタノール、メントール等が挙げられる。
1価カルボン酸としては、同じく後述の1価の脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸、ヒドロキシカルボン酸を使用できる。これらの中でも、一価の脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸が好ましい。
上記1価カルボン酸としては、特に限定はないが、例えば、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、2-エチルヘキシル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、安息香酸、乳酸等が挙げられる。
多価カルボン酸としては、特に限定はないが、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、クエン酸、イソクエン酸等が挙げられる。
多価アルコールとしては、特に限定はないが、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、シクロヘキサンジオール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ソルビトール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
エステル油の具体例としては、特に限定はないが、例えば、カプリン酸メチル、ラウリン酸メチル、オレイン酸メチル、エルカ酸メチル、レブリン酸メチル、イソステアリン酸エチル、カプリル酸エチル、吉草酸エチル、吉草酸ヘプチル、カプロン酸ヘプチル、カプロン酸オクチル、カプリル酸セチル、ラウリン酸イソオクチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸オクチル、ラウリン酸オレイル、ステアリン酸イソトリデシル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸イソオクチル、ステアリン酸トリデシル、ステアリン酸イソブチル、オレイン酸メチル、オレイン酸イソブチル、オレイン酸ヘプチル、オレイン酸オレイル、ジラウリン酸ポリエチレングリコール、ジミリスチル酸ポリエチレングリコール、ジオレイン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、ジラウリン酸ポリプロピレングリコール、ジミリスチン酸ポリプロピレングリコール、ジオレイン酸ポリプロピレングリコール、ジステアリン酸ポリプロピレングリコール、シュウ酸ジセチル、マロン酸ジイソオクチル、コハク酸ジラウリル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸イソノニル、アジピン酸ジオクチル、フマル酸ジイソオクチル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、トリメリット酸トリイソオクチル、トリメリット酸トリイソブチル、トリメリット酸トリイソデシル、トリメリット酸トリイソステアリル、グリセリントリイソオクチル、グリセリントリラウリル、グリセリントリミリスチル、グリセリントリオレイル、グリセリントリステアリル、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリラウレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタントリパルミテート等が挙げられる。
炭化水素油としては、特に限定はないが、鉱物油、ポリαオレフィン、フィッシャー・トロプシュ合成油から選ばれる少なくとも1種を含むと好ましい。
鉱物油としては、特に限定はないが、マシン油、スピンドル油、流動パラフィン等を挙げることができ、1種又は2種以上を使用してもよい。鉱物油の30℃におけるセイボルトユニバーサル粘度は、処理剤の安定性の点で30秒~350秒が好ましく、35秒~200秒がより好ましく、40秒~150秒がさらに好ましい。鉱物油としては、臭気の発生が低いという理由から、流動パラフィンが好ましい。特に限定はないがその具体例として、sonneborn社製の商品名Semtol40 OIL、sonneborn社製の商品名Carnation(登録商標)、コスモ石油ルブリカンツ株式会社製の商品名コスモピュアスピンD、コスモピュアスピンE、コスモピュアスピンRC、コスモピュアスピンRB、コスモニュートラル100、コスモニュートラル150、コスモニュートラル350、コスモホワイトP60、コスモホワイトP70、コスモホワイトP120、コスモホワイトP200、コスモホワイトP260、コスモホワイトP350P、コスモピュアセイフティー10、コスモピュアセイフティー22、コスモピュアセイフティー32、コスモSP10、SP15、コスモSP32、コスモSP52、富士興産株式会社製の商品名フッコール(登録商標)の品番NT-60、NT-100、S-OIL社製の商品名Ultra-S 2、Ultra-S 3、Ultra-S 4、Ultra-S 6、SK Lubricants社製の商品名YUBASE(登録商標)の品番3、4、4 Plus、6、6 Plus、6J、8、8J、出光興産株式会社製の商品名ダイアナフレシア(登録商標)の品番W8、W32、G9、K8、S32、エクソンモービル社製の商品名クリストール N72、日本サン石油社製の商品名SUN 60N等の マシン油、スピンドル油、流動パラフィン等を挙げることができる。
ポリαオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、1-トリデセン、1-テトラデセン等のαオレフィンから合成されたものが挙げられる。具体的には新日鉄住金化学社製の商品名PAO201、PAO401、PAO601、PAO801、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製の商品名リポルーブ(登録商標)の品番40、60、80等が挙げられる。ポリαオレフィンの40℃における動粘度は、良好な対金属平滑性が得られる点で、好ましくは5~100mm/sであり、より好ましくは7~60mm/sであり、さらに好ましくは9~50mm/sである。
フィッシャー・トロプシュ合成油は天然ガス、石炭、バイオマスを合成ガスに変換し、フィッシャー・トロプシュ法によりワックスに変換、更に水素化異性化及び脱ろう工程により潤滑油に変換したものであり、天然ガス由来のものはGTL(ガストゥリキッド)、石炭由来のものはCTL(コールトゥリキッド)、バイオマス由来のものはBTL(バイオマストゥリキッド)とそれぞれ呼称される。
フィッシャー・トロプシュ合成油の40℃における動粘度は、良好な対金属平滑性が得られる点で、好ましくは5~100mm/sであり、より好ましくは7~60mm/sであり、さらに好ましくは9~50mm/sである。フィッシャー・トロプシュ合成油の動粘度は、JIS K 2283に準拠して測定されたものである。
フィッシャー・トロプシュ合成油としては特に限定は無いが、Shell Lubricants社製のXHVI 3、Shell Lubricants社製のXHVI 4、Shell Lubricants社製のXHVI 5.2、Shell Lubricants社製のXHVI 8などが挙げられる。フィッシャー・トロプシュ合成油は1種又は2種以上を併用してもよい。
〔シリコーンレジン(B)〕
シリコーンレジン(B)とは、構成成分としてT、DT、MQ、MDQ、MT、MTQ、MDT及びMDTQら選ばれる少なくとも1種を含み、25℃にて流動性を有しない、三次元構造を有するオルガノポリシロキサンである。ここで、M、D、T及びQは、それぞれRSiO1/2(但し、R、RおよびRはいずれも炭化水素基である。)単位、RSiO2/2(但し、R、およびRはいずれも炭化水素基である。)単位、RSiO3/2(但し、Rは炭化水素基である。)単位及びSiO4/2単位を表す。
R、R、RおよびRの炭化水素基としては、炭素数1~24の炭化水素基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基等を挙げることができ、特に、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、フェニル基が好ましい。
第一の態様の弾性繊維用処理剤に含まれるシリコーンレジン(b)は、シリコーンレジン(B)の中でも下記条件1を満たすものである。
条件1:シラノール基密度が0.1~25.0mol%
シリコーンレジン(b)のシラノール基密度の上限は、本願効果をより奏する点で、20.0mol%がより好ましく、15.0mol%がさらに好ましく、10.0mol%が特に好ましい。一方、該シラノール基密度の下限は、0.5mol%がより好ましく、1.0mol%がさらに好ましく、2.0mol%が特に好ましい。
シラノール基密度とは、シリコーンレジン(b)量中のケイ素原子数に対するシラノール基数の比率であり、実施例に記載の方法によるものである。
第一の態様の弾性繊維用処理剤に含まれるシリコーンレジン(b)及び第二の態様の弾性繊維用処理剤に含まれるシリコーンレジン(B)としては、例えば、MQシリコーンレジン、MQTシリコーンレジン、Tシリコーンレジン、DTシリコーンレジン等のシリコーンレジン等を挙げることができ、本願効果を奏する点でMQシリコーンレジン、MQTシリコーンレジンが好ましい。また、これらのうちの1種又は2種以上を併用してもよい。
第一の態様の弾性繊維用処理剤に含まれるシリコーンレジン(b)及び第二の態様の弾性繊維用処理剤に含まれるシリコーンレジン(B)の重量平均分子量としては、特に限定はないが、処理剤の安定性の点で2,000~30,000であると好ましい。該重量平均分子量の上限は、28,000がより好ましく、25,000がさらに好ましく、20,000が特に好ましい。一方、該重量平均分子量の下限は、5,000がより好ましく、8,000がさらに好ましく、10,000が特に好ましい。シリコーンレジン(B)及びシリコーンレジン(b)の重量平均分子量の測定方法は、実施例に記載の方法によるものである。
第一の態様の弾性繊維用処理剤に占めるシリコーンレジン(b)の重量割合は、得られる本願効果と処理剤の安定性とのバランスの点で、0.001重量%~20重量%が好ましい。該重量割合の上限は、8重量%がより好ましく、5重量%がさらに好ましく、3重量%が特に好ましい。該重量割合の下限は、0.01重量%がより好ましく、0.05重量%がさらに好ましく、0.1重量%が特に好ましい。
第二の態様の弾性繊維用処理剤に占めるシリコーンレジン(B)の重量割合は、得られる本願効果と処理剤の安定性とのバランスの点で、0.001重量%~20重量%が好ましい。該重量割合の上限は、8重量%がより好ましく、5重量%がさらに好ましく、3重量%が特に好ましい。該重量割合の下限は、0.01重量%がより好ましく、0.05重量%がさらに好ましく、0.1重量%が特に好ましい。
〔有機リン酸エステル化合物〕
第一の態様及び第二の態様の弾性繊維用処理剤はさらに有機リン酸エステル化合物を含有してもよい。該処理剤が有機リン酸エステル化合物を含有する場合、該処理剤に占める有機リン酸エステル化合物の重量割合は特に限定はないが、好ましくは0.1重量%~10重量%である。有機リン酸エステルの重量割合が前述の範囲内であると、制電性が優れる傾向がある。該重量割合の上限はより好ましくは5重量%、更に好ましくは3重量%、特に好ましくは1重量%である。一方、該重量割合の下限はより好ましくは0.2重量%、更に好ましくは0.4重量%、特に好ましくは0.5重量%である。
有機リン酸エステル化合物としては、分子中に炭化水素基もしくはオキシアルキレン基を少なくとも一つ以上含むものであれば特に限定はされないが、例えばヘキシルリン酸エステル、オクチルリン酸エステル、デシルリン酸エステル、ドデシルリン酸エステル、テトラデシルリン酸エステル、ヘキサデシルリン酸エステル、オクタデシルリン酸エステル、ベヘニルリン酸エステル、トリオクタコサニルリン酸エステル、オクタデセニルリン酸エステル、2-エチルヘキシルリン酸エステル、イソへプチルリン酸エステル、イソオクチルリン酸エステル、イソノニルリン酸エステル、イソデシルリン酸エステル、イソウンデシルリン酸エステル、イソドデシルリン酸エステル、イソトリデシルリン酸エステル、イソテトラデシルリン酸エステル、イソヘキサデシルリン酸エステル、イソオクタデシルリン酸エステル、t-ブチルリン酸エステル、ベンジルリン酸エステル、オクチルフェニルリン酸エステル、シクロヘキシルリン酸エステル、ポリオキシエチレン5モル付加ヘキサデシルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレン15モル付加ヘキサデシルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレン7モル付加ポリオキシプロピレン3.5モル付加セカンダリーアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレン2モルポリオキシプロピレン5モル付加ドデシルリン酸エステル、ポリオキシエチレン3モル付加セカンダリーアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレン2モル付加ドデシルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレン4モル付加フェノールリン酸エステル等が挙げられる。有機リン酸エステル化合物は1種又は2種以上を併用してもよい。
有機リン酸エステル化合物はアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩であってもよい。有機リン酸エステル化合物と塩を形成するアルカリ金属及びアルカリ土類金属としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム及びマグネシウムから選ばれる少なくとも1種が好ましく、カルシウム及びマグネシウムから選ばれる少なくとも1種がより好ましく、マグネシウムが特に好ましい。
また、有機リン酸エステル化合物は2級アミン塩及び/又は3級アミン塩であってもよい。有機リン酸エステルの2級アミン塩、及び有機リン酸エステルの3級アミン塩において、2級アミンがジアルカノールアミン、N-アルキル置換アルカノールアミン、N,N-ジアルキル置換アミンなどであり、3級アミンがトリアルカノールアミン、N-アルキル置換ジアルカノールアミン、N,N-ジポリオキシアルキレン置換アルキルアミン、N,N-ジアルキル置換アルカノールアミン、N,N,N-トリアルキル置換アミン、N,N,N’,N’-テトラキスポリオキシアルキレン置換アルキルジアミンなどである。具体的には、ジシクロヘキシルアミン、ジステアリルアミン、ジラウリルアミン、ジブチルアミン、ジイソプロピルアミン、トリオクチルアミン、トリメチルアミン、ステアリルジメチルアミン、ラウリルジメチルアミン、ステアリルプロパノールアミン、ラウリルエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、ブチルエタノールアミン、ジブチルエタノールアミン、オクチルブタノールアミン、N,N,N’,N’-テトラキス(2-ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’-テトラキス(2-ヒドロキシブチル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’-テトラキス(2-ヒドロキシプロピル)ヘキサメチレンジアミンなどである。
〔有機スルホン酸化合物〕
第一の態様及び第二の態様の弾性繊維用処理剤はさらに有機スルホン酸化合物を含有してもよい。該処理剤が有機スルホン酸化合物を含有する場合、該処理剤に占める有機スルホン酸化合物の重量割合は特に限定はないが、好ましくは0.1重量%~10重量%である。有機リン酸エステルの重量割合が前述の範囲内であると、制電性が優れる傾向がある。該重量割合の上限はより好ましくは5重量%、更に好ましくは3重量%、特に好ましくは1重量%である。一方、該重量割合の下限はより好ましくは0.2重量%、更に好ましくは0.4重量%、特に好ましくは0.5重量%である。
上記有機スルホン酸化合物としては、分子中に炭化水素基もしくはオキシアルキレン基を少なくとも一つ以上含むものであれば特に限定はされないが、例えばアルカンスルホン酸、ジアルキルスルホコハク酸、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸等が挙げられ、具体的には、メタンスルホン酸、フルオロスルホン酸、オクチルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ドデシル-6-スルホン酸、テトラデシル-7-スルホン酸、ヘキサデシル-8-スルホン酸、オクタデシル-9-スルホン酸、分岐ノニルベンゼンスルホン酸、直鎖デシルベンゼンスルホン酸、分岐デシルベンゼンスルホン酸、直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸、分岐ドデシルベンゼンスルホン酸、分岐トリデシルベンゼンスルホン酸、直鎖テトラデシルベンゼンスルホン酸、分岐テトラデシルベンゼンスルホン酸、分岐ヘキサデシルベンゼンスルホン酸、ジ(2-エチルヘキシル)スルホコハク酸、ジドデシルスルホコハク酸等が挙げられる。有機スルホン酸エステル化合物は1種又は2種以上を併用してもよい。
有機スルホン酸化合物はアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩であってもよい。有機スルホン酸化合物と塩を形成するアルカリ金属及びアルカリ土類金属としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム及びマグネシウムから選ばれる少なくとも1種が好ましく、カルシウム及びマグネシウムから選ばれる少なくとも1種がより好ましく、マグネシウムが特に好ましい。
また、有機スルホン酸化合物は2級アミン塩及び/又は3級アミンであってもよい。有機スルホン酸化合物の2級アミン塩、及び有機スルホン酸化合物の3級アミン塩において、2級アミンがジアルカノールアミン、N-アルキル置換アルカノールアミン、N,N-ジアルキル置換アミンなどであり、3級アミンがトリアルカノールアミン、N-アルキル置換ジアルカノールアミン、N,N-ジポリオキシアルキレン置換アルキルアミン、N,N-ジアルキル置換アルカノールアミン、N,N,N-トリアルキル置換アミン、N,N,N’,N’-テトラキスポリオキシアルキレン置換アルキルジアミンなどである。具体的には、ジシクロヘキシルアミン、ジステアリルアミン、ジラウリルアミン、ジブチルアミン、ジイソプロピルアミン、トリオクチルアミン、トリメチルアミン、ステアリルジメチルアミン、ラウリルジメチルアミン、ステアリルプロパノールアミン、ラウリルエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、ブチルエタノールアミン、ジブチルエタノールアミン、オクチルブタノールアミン、N,N,N’,N’-テトラキス(2-ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’-テトラキス(2-ヒドロキシブチル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’-テトラキス(2-ヒドロキシプロピル)ヘキサメチレンジアミンなどである。
〔その他の成分〕
第一の態様及び第二の態様の弾性繊維用処理剤は、平滑性や解舒性の性能向上という観点から、上記で説明した各成分以外に、変性シリコーン、高級アルコール、多価アルコール、有機アミン、金属石鹸、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤及びアニオン界面活性剤から選ばれる少なくとも1種のその他成分をさらに含有してもよい。その他成分は、1種または2種以上を使用してもよい。
上記変性シリコーンとは、一般には、ジメチルシリコーン(ポリジメチルシロキサン)等のポリシロキサンの両末端、片末端、側鎖、側鎖両末端の少なくとも1ヶ所において、反応性(官能)基または非反応性(官能)基が少なくとも1つ結合した構造を有するものをいう。
上記変性シリコーンとしては、より詳細には、長鎖アルキル基(炭素数6以上のアルキル基や2-フェニルプロピル基等)を有する変性シリコーン等のアルキル変性シリコーン;エステル結合を有する変性シリコーンであるエステル変性シリコーン;ポリオキシアルキレン基(たとえば、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基、ポリオキシエチレンオキシプロピレン基等)を有する変性シリコーンであるポリエーテル変性シリコーン等;アミノプロピル基やN-(2-アミノエチル)アミノプロピル基等を有する変性シリコーンである、アミノ変性シリコーン;アルコール性水酸基を有する変性シリコーンであるカルビノール変性シリコーン;グリシジル基または脂環式エポキシ基等のエポキシ基を有する変性シリコーンであるエポキシ変性シリコーン;カルボキシル基を有する変性シリコーンであるカルボキシ変性シリコーン;メルカプト基を有する変性シリコーンであるメルカプト変性シリコーン等を挙げることができる。
上記高級アルコールとしては、特に限定されないが、炭素数6~30の直鎖及び/又は分岐鎖のアルコールが挙げられ、具体例として、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、ヘプタデカノール、オクタデカノール、ノナデカノール、エイコサノール、ヘネイコサノール、ドコサノール、トリコサノール、テトラコサノール、ペンタコサノール、ヘキサコサノール、ヘプタコサノール、オクタコサノール、ノナコサノール、およびトリアコサノール等の直鎖アルコール;2-エチルヘキサノール、2-プロピルヘプタノール、2-ブチルオクタノール、1-メチルヘプタデカノール、2-ヘキシルオクタノール、1-ヘキシルヘプタノール、イソデカノール、イソトリデカノール、3,5,5-トリメチルヘキサノール等の分岐アルカノール;ヘキセノール、ヘプテノール、オクテノール、ノネノール、デセノール、ウンデセノール、ドデセノール、トリデセノール、テトラデセノール、ペンタデセノール、ヘキサデセノール、ペンタデセノール、ヘキサデセノール、ヘプタデセノール、オクタデセノール、ノナデセノール、エイセノール、ドコセノール、テトラコセノール、ペンタコセノール、ヘキサコセノール、ヘプタコセノール、オクタコセノール、ノナコセノールおよびトリアコンセノール等の直鎖アルケノール;イソヘキセノール、2-エチルヘキセノール、イソトリデセノール、1-メチルヘプタデセノール、1-ヘキシルヘプテノール、イソトリデセノール、およびイソオクタデセノール等の分岐アルケノール等が挙げられる。
上記多価アルコールとしては、具体例として、グリセリン、ジグリセリン、ソルビタン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、ジトリメチロールプロパンが挙げられる。
有機アミンとしては、分子中に炭化水素基もしくはオキシアルキレン基を少なくとも一つ以上含むものであれば特に限定はされないが、例えばラウリルアミン、ミリスチルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、ジエチルアミン、ジオクチルアミン、ジステアリルアミン、メチルステアリルアミン、ポリオキシプロピレン付加ラウリルアミン、ポリオキシエチレン付加ラウリルアミン、ポリオキシエチレン付加ステアリルアミン、ポリオキシエチレン付加オレイルアミン、モノエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、ジブチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、ラウリルエタノールアミン、トリオクチルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルミリスチルアミン、ジメチルステアリルアミン等が挙げられる。
上記金属石鹸としては、炭素数8~22の脂肪酸の1価、2価又は3価の金属塩を挙げることができる。金属石鹸としては、例えば、ラウリン酸カルシウム、パルミチン酸カルシウム、ミリスチン酸バリウム、ミリスチン酸マグネシウム、パルミチン酸マグネシウム、ラウリン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、2-エチルヘキシル酸マグネシウム、ベヘニン酸亜鉛、トリベヘニン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、2-エチルヘキシル酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、パルミチン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム、カプリン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛等を挙げることができる。これらの金属石鹸は、1種又は2種以上を使用してもよい。
上記ノニオン界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、炭素数8~22のアルキル基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル(オキシアルキレンが1~20モル、オキシアルキレンはオキシエチレン及び/又はオキシプロピレンであり、ランダム及び又はブロックである。)、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルのオキシアルキレン付加物(オキシアルキレンが1~20モル、オキシアルキレンはオキシエチレン及び/又はオキシプロピレンであり、ランダム及び又はブロックである。)などの多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物、炭素数6~22のアルキル基を有するアルキルフェノール、炭素数6~22のアルキル基を有するアルキルフェノールのオキシアルキレン付加物(オキシアルキレンが1~20モル、オキシアルキレンはオキシエチレン及び/又はオキシプロピレンであり、ランダム及び又はブロックである。)、脂肪酸ポリオキシアルキレングリコールエステル(オキシアルキレンが1~20モル、オキシアルキレンはオキシエチレン及び/又はオキシプロピレンであり、ランダム及び又はブロックである。)等が挙げられる。これらのノニオン界面活性剤は、1種又は2種以上を使用してもよい。
上記カチオン界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば上記有機アミン又はその塩、及び4級アンモニウム塩がある。4級アンモニウム塩として具体的には、ジデシルジメチルアンモニウム塩、デシルトリメチルアンモニウム塩、ジオクチルジメチルアンモニウム塩、オクチルトリメチルアンモニウム塩等が挙げられる。これらのカチオン界面活性剤は、1種又は2種以上を使用してもよい。
上記アニオン界面活性剤としては、有機リン酸エステル化合物及び有機スルホン酸化合物を除くものであれば特に限定されないが、例えば、アルキル硫酸及び/またはその塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸及び/またはその塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸及び/またはその塩等がある。具体的には、炭素数1~20のアルキル基を有するアルキル硫酸及び/またはその塩、炭素数6~22のアルキル基を有するポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸及び/またはその塩、炭素数6~22のアルキル基を有するポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸及び/またはその塩等が挙げられる。これらのアニオン界面活性剤は、1種又は2種以上を使用してもよい。
〔弾性繊維用処理剤〕
第一の態様及び第二の態様の弾性繊維用処理剤は、シリコーンレジン(B)が特定のシラノール基密度を有する、または、弾性繊維用処理剤のシラノール基濃度が特定の範囲内であることで、糸表面への弾性繊維用処理剤の吸着性が適度となり、処理剤が付与された弾性繊維表面の粘着性が抑制され、風綿吸着抑制に優れると考えている。
第一の態様及び第二の態様の弾性繊維用処理剤の30℃における動粘度は、作業性の点で、好ましくは5~50mm/s、より好ましくは5~40mm/s、さらに好ましくは6~20mm/sである。
第一の態様及び第二の態様の弾性繊維用処理剤が有機リン酸エステル化合物及び有機スルホン酸化合物から選ばれる少なくとも1種をさらに含有する場合、処理剤に占める有機リン酸エステル化合物及び有機スルホン酸化合物の合計の重量割合は、制電性の点で、0.1~10重量%が好ましい。該重量割合の上限は、5重量%がより好ましく、3重量%がさらに好ましく、2重量%が特に好ましい。一方、該重量割合の下限は、0.2重量%がより好ましく、0.3重量%がさらに好ましく、0.5重量%が特に好ましい。
第二の態様の弾性繊維用処理剤はシラノール基濃度が0.001~0.10mmol/gである。本発明の効果をより奏する点で、該シラノール基濃度の上限は0.09mmol/gがより好ましく、0.08mmol/gがさらに好ましく、0.07mmol/gが特に好ましい。一方、該シラノール基濃度の下限は、0.003mmol/gがより好ましく、0.005mmol/gがさらに好ましく、0.008mmol/gが特に好ましい。弾性繊維用処理剤のシラノール基濃度は実施例に記載の方法によるものである。
第一の態様及び第二の態様の弾性繊維用処理剤は、ICP発光分析法によって処理剤から検出される硫黄元素及びリン元素の含有量の合計が100ppm~5,000ppmであると、処理剤付与後の粘着性が適度になり風綿吸着が抑制される点で好ましい。該含有量の上限は、4,500ppmがより好ましく、4,000ppmがさらに好ましく、3,500ppmが特に好ましい。一方、該含有量の下限は、200ppmがより好ましく、300ppmがさらに好ましく、400ppmが特に好ましい。ICP発光分析法による硫黄元素及びリン元素の含有量の測定方法は実施例に記載の方法によるものである。
第一の態様及び第二の態様の弾性繊維用処理剤の製造方法については、特に限定はなく、公知の方法を採用することができる。例えば、いくつかの成分を予め配合していて、それ以外の成分と混合する方法でもよく、全成分を一挙に混合する方法でもよい。また、本発明の弾性繊維用処理剤が高級脂肪酸金属塩を含有する場合、既に粉砕された高級脂肪酸金属塩をベース成分等と混合して製造してもよく、ベース成分等に高級脂肪酸金属塩を混合し、従来公知の湿式粉砕機を用いて、所定の平均粒子径になるように粉砕して製造してもよい。
弾性繊維用処理剤がその他成分を含有する場合、処理剤を使用する際の流動性を維持するという見地から、弾性繊維用処理剤全体に占めるその他成分の重量割合は、好ましくは0.01~15重量%、より好ましくは0.1~13重量%、さらに好ましくは0.5~10重量%である。
〔弾性繊維〕
本発明の弾性繊維は、弾性繊維本体に、本発明の弾性繊維用処理剤が付与されたものである。弾性繊維全体に占める弾性繊維用処理剤の付着割合は特に限定は無いが、0.1~15重量%が好ましく、0.5~10重量%がさらに好ましい。弾性繊維本体に本発明の弾性繊維用処理剤を付与する方法としては、特に限定はなく、公知の方法を採用できる。
本発明の弾性繊維(弾性繊維本体)は、ポリエーテル系ポリウレタン、ポリエステル系ポリウレタン、ポリエーテルエステルエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリエチレンエラストマー、ポリアミドエラストマー等を使用した弾性を有する繊維であり、その伸度は通常300%以上である。
本発明の弾性繊維としては、PTMGやポリエステルジオールと有機ジイソシアネートを反応させ、次いで、1,4ブタンジオール、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ペンタンジアミンなどで鎖延長した、ポリウレタンあるいはポリウレタンウレアから構成されるものが挙げられる。例えば、ポリウレタンウレア弾性繊維は、分子量1000~3000のポリテトラメチレングリコール(PTMG)とジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)とを用意し、PTMG/MDI=1/2~1/1.5(モル比)でジメチルアセトアミドやジメチルホルムアミド等の溶媒中で反応させ、エチレンジアミン、プロパンジアミン等のジアミンで鎖延長して得られるポリウレタンウレアポリマーの20~40%溶液を乾式紡糸で、紡糸速度400~1200m/minで紡糸することにより製造できる。弾性繊維本体の適応繊度は、特に制限はない。
本発明の弾性繊維本体は、酸化チタン、酸化マグネシウム、ハイドロタルサイト、酸化亜鉛、二価の金属石鹸等の無機物を含有してもよい。二価の金属石鹸としては、2-エチルヘキシル酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、パルミチン酸マグネシウム、ラウリン酸マグネシウム、ステアリン酸バリウム、カプリン酸亜鉛、ベヘニン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛等が挙げられる。無機物は、1種又は2種以上を用いてもよい。
弾性繊維本体が無機物を含有する場合、均一解舒性が不良になる場合があるが、弾性繊維本体に本発明の処理剤を付与することにより、均一解舒性を良好にすることができる。従って、本発明の弾性繊維用処理剤は、弾性繊維本体が無機物を含有する場合に好適に使用できる。弾性繊維本体に占める無機物の含有量は特に限定は無いが、0.01~5重量%が好ましく、0.1~3重量%がさらに好ましい。
本発明の弾性繊維の用途として、CSY、シングルカバリング、PLY、エアーカバリング等のカバリング糸等の加工糸や、丸編み、トリコット等により、布帛として使用することができる。また、これらの加工糸、布帛を使用してストッキング、靴下、下着、水着等の伸縮性が必要とされる製品や、ジーンズ、スーツ等のアウターウェア等に快適性のために伸縮性を付与させる目的でも使用される。さらに最近では、紙おむつにも適用される。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はここに記載した実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例に示される「パーセント(%)」及び「部」は、特に限定しない限り、「重量%」及び「重量部」を示す。なお、実施例及び比較例において、弾性繊維用処理剤及び弾性繊維用処理剤に用いた成分の各特性の評価は次の方法に従って行った。
(解舒速度比)
図1において、解舒速度比測定機の解舒側に処理剤を付与した繊維のチーズ(1)をセットし、巻き取り側紙管(2)をセットする。巻取速度を一定速度にセットした後、ローラー(3)および(4)を同時に起動させる。この状態では糸(5)に張力はほとんどかからないため、糸はチーズ上で膠着して離れず、解舒点(6)は図1に示す状態にある。解舒速度を変えることによって、チーズからの糸(5)の解舒点(6)が変わるので、この点がチーズとローラーとの接点(7)と一致するように解舒速度を設定する。解舒速度比は下記式によって求める。この値が小さいほど、解舒性が良いことを示す。
計測した値について、以下の指標で膠着防止性を判断し、〇以上を合格とした。
解舒速度比(%)=((巻取速度-解舒速度)/解舒速度)×100
(指標)
◎:内層部の解舒速度比が100未満である場合。
○:内層部の解舒速度比が100以上、130未満である場合。
△:内層部の解舒速度比が130以上、150未満である場合
×:内層部の解舒速度比が150以上である場合。
(編成張力)
図2において、チーズ(8)から縦取りした弾性糸(9)をコンペンセーター(10)を経て、ローラー(11)、編み針(12)を介して、Uゲージ(13)に付したローラー(14)を経て、速度計(15)、巻き取りローラー(16)に連結する。速度計(15)での走行速度が定速(10m/分、100m/分)になるように巻取ローラーの回転速度を調整して、巻き取りローラーに巻き取り、そのときの編成張力をUゲージ(13)で測定し、繊維/編み針間の摩擦(g)を計測する。
計測した値について、以下の指標で高速平滑性を判断し、〇以上を合格とした。
(指標)
◎:10m/分における編成張力値が15未満、且つ、100m/分における編成張力値が15未満
○:10m/分における編成張力値が15未満、且つ、100m/分における編成張力値が15以上、20未満
△:10m/分における編成張力値が15未満、且つ、100m/分における編成張力値が20以上、25未満
×:10m/分における編成張力値が15以上、又は、100m/分における編成張力値が25以上
(風綿吸着試験法)
図3においてチーズ(17)から20m/分の速度で弾性糸を出し、コンペンセーター(18)を経てローラー(19)から風綿の吸糸口(20)を経て巻取ローラー(21)で80m/分で巻取る。綿糸(22)は、ガイド(23)からローラー(24)と編針(25)を経て巻取ローラー(26)で80m/分の速度で巻取られる。
風綿はローラー(24)と編針(25)の間で綿糸を1回撚りでこすり合わせて発生させる。60分間弾性繊維を走行させたときの吸糸口に集積する風綿の重量を測定する。弾性繊維及び綿糸は20℃、45%RHの雰囲気下で3日間調湿したものを用いた。測定雰囲気は20℃、45%RHで行った。吸糸口は、直径0.2mm、長さ10mm、その材質はアルミナである。
計測した値について、以下の指標で風綿吸着防止性を判断し、〇以上を合格とした。
(指標)
◎:風綿重量が0.5mg未満
○:風綿重量が0.5mg以上、1.5mg未満
△:風綿重量が1.5mg以上、5.0mg未満
×:風綿重量が5.0mg以上
(シラノール基密度)
シリコーンレジンに対して固体29SiNMR測定を行い、得られたスペクトルから波形分離により算出した、Q構造、Q構造、Q構造及びQ構造のピーク面積値を、それぞれSQ1、SQ2、SQ3、SQ4とし、下記式よりシラノール基密度を算出した。
なお、Q構造~Q構造は、それぞれ下記一般式1~4で表される構造を示すものであり、Q構造は-70~-84ppm付近にピークを有し、Q構造は-85~-95ppm付近にピークを有し、Q構造は-96~-103ppm付近にピークを有し、Q構造は-104~-123ppm付近にピークを有していた。
シラノール基密度(mol%)=(3×SQ1+2×SQ2+SQ3)/(SQ1+SQ2+SQ3+SQ4)×100
Figure 0007259127000002
Figure 0007259127000003
Figure 0007259127000004
Figure 0007259127000005
(ICP発光分析法による処理剤中のリン元素含有量の測定方法)
(1)前処理
白金坩堝に弾性繊維用処理剤5gを秤取し、電熱ヒーター上で炭化した後、硫酸(有害
金属測定用)4mlを加え電気炉で灰化させた。最後に硝酸(有害金属測定用)0.5m
lおよび超純水を加え50mlとし測定試料とした。
(2)検量線
予め調整したリン元素含有量が既知の10ppm標準液及び100ppm標準液をそ
れぞれICP(測定機器名:島津製作所製ICPS-8100、ICP発光分析装置)に
供し、検量線を作成した。
(3)測定
上記(1)で作製した測定試料をICP(測定機器名:島津製作所製ICPS-810
0、ICP発光分析装置)に供し、上記(2)で作製した検量線を用いて弾性繊維用処理
剤中のリン元素の含有量を測定した。
(ICP発光分析法による処理剤中の硫黄元素含有量の測定方法)
(1)前処理
白金坩堝に弾性繊維用処理剤5gを秤取し、電熱ヒーター上で炭化した後、硫酸(有害
金属測定用)4mlを加え電気炉で灰化させた。最後に硝酸(有害金属測定用)0.5m
lおよび超純水を加え50mlとし測定試料とした。
(2)検量線
予め調整した硫黄元素含有量が既知の10ppm標準液及び100ppm標準液をそ
れぞれICP(測定機器名:島津製作所製ICPS-8100、ICP発光分析装置)に
供し、検量線を作成した。
(3)測定
上記(1)で作製した測定試料をICP(測定機器名:島津製作所製ICPS-810
0、ICP発光分析装置)に供し、上記(2)で作製した検量線を用いて弾性繊維用処理
剤中の硫黄元素の含有量を測定した。
(重量平均分子量)
本発明においてシリコーンレジンの重量平均分子量は、下記条件のゲルパーミュレーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した値である。
測定装置 ; 東ソー株式会社製 HLC-8320GPC
カラム ; 東ソー株式会社製 TSKgel4000HXL、TSKgel3000HXLTSKgel2000HXL、TSKgel1000HXL
検出器 ; RI(示差屈折計)
データ処理; 東ソー株式会社製GPCワークステーションEcoSEC-WS
測定条件 ; カラム温度40℃
溶媒 テトラヒドロフラン
流速 0.35ml/分
標準 ; 単分散ポリスチレン
試料 ; 樹脂固形分換算で0.2質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)
(シラノール基濃度)
IR(赤外分光光度計)により4200~4800cm-1または6800~7400cm-1吸収帯の吸光度を測定し、得られた吸光度をシラノール基濃度が既知の弾性繊維用処理剤の吸光度と対比させることによりシラノール基濃度(mmol/g)を算出した。
[実施例1~10及び比較例1~8]
(紡糸原液の調整)
数平均分子量2000のポリテトラメチレンエーテルグリコールと4,4’―ジフェニルメタンジイソシアネートをモル比率1:2で反応させ、次いで1,2-ジアミノプロパンのジメチルホルムアミド溶液を用いて鎖延長し、ポリマー濃度27%のジメチルホルムアミド溶液を得た。30℃での濃度は1500mPaSであった。
ポリウレタン紡糸原液を190℃のN気流中に吐出して乾式紡糸した。紡糸中走行糸に表2~表3に記載の成分を用いて作製した表2~表3記載の処理剤(表中の配合量は重量部)をオイリングローラーにより繊維に対して6重量%付与した後、毎分500mの速度でボビンに巻き取り、44dtexモノフィラメントチーズ(巻き量400g)を得た。得られたチーズを35℃、50%RHの雰囲気中に48時間放置して評価に供した。油剤性能の評価結果を表2~表3に示した。なお、表2~表3中の使用した成分は次の通りである。
(ベース成分(A))
a-1:ジメチルシリコーン10mm/s
a-2:ジメチルシリコーン20mm/s
a-3:流動パラフィン60秒
a-4:流動パラフィン40秒
a-5:2-エチルヘキシルステアレート
シリコーンレジンとしては表1に記載の成分を用いた。
なお、表1中のシリコーンレジンにおいて、条件1を満たすものを〇、条件1を満たさないものを×と表記した。
Figure 0007259127000006
(その他成分(X))
x-1:ステアリン酸マグネシウム(平均粒子径0.5μm、針状(1:5))
x-2:ポリエーテル変性シリコーン
x-3:イソステアリルアルコール
x-4:イソトリデシルホスフェート
x-5:ジ2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム

Figure 0007259127000007
Figure 0007259127000008
表2~表3から分かるように、実施例1~10の場合は本発明の第一の態様の弾性繊維用処理剤、又は、第二の態様の弾性繊維用処理剤を用いているため、捲糸体の風綿吸着抑制性に優れる。
一方、比較例1~7の弾性繊維用処理剤はシリコーンレジン(b)を含まない、または、シラノール基濃度が0.001~0.10mmol/gではない弾性繊維用処理剤を用いているので本願の課題である風綿吸着抑制性が劣る。
本発明の処理剤を用いることにより、風綿吸着抑制性に優れた弾性繊維を製造できるため、捲糸体の不良品率の低減、編織機の稼働率向上及び編織物品位の向上が可能となる。
1チーズ
2巻き取り用紙管
3ローラー
4ローラー
5走行糸条
6解舒点
7チーズとローラーの接点
8チーズ
9弾性糸
10コンペンセーター
11ローラー
12編み針
13Uゲージ
14ローラー
15速度計
16巻取ローラー
17チーズ
18コンペンセーター
19ローラー
20吸糸口
21巻取ローラー
22綿糸
23ガイド
24ローラー
25編針

Claims (7)

  1. シリコーン油、エステル油及び炭化水素油から選ばれる少なくとも1種を含むベース成
    分(A)と下記の条件1を満たすシリコーンレジン(b)とを含有する弾性繊維用処理剤であって、前記処理剤に占める前記ベース成分(A)の重量割合が50重量%~99.999重量%である、弾性繊維用処理剤
    条件1:シラノール基密度が0.1~25.0mol%
  2. シリコーンレジン(b)の重量平均分子量が2,000~30,000である、請求項1に記載の弾性繊維用処理剤。
  3. シリコーン油、エステル油及び炭化水素油から選ばれる少なくとも1種を含むベース成分(A)とシリコーンレジン(B)とを含有し、シラノール基濃度が0.001~0.10mmol/gである弾性繊維用処理剤であって、前記処理剤に占める前記ベース成分(A)の重量割合が50重量%~99.999重量%である、弾性繊維用処理剤
  4. 有機リン酸エステル化合物及び有機スルホン酸化合物から選ばれる少なくとも1種をさらに含有する、請求項1~3のいずれかに記載の弾性繊維用処理剤。
  5. ICP発光分析法によって処理剤から検出される硫黄元素及びリン元素の含有量の合計が100ppm~5000ppmである、請求項1~3のいずれかに記載の弾性繊維用処理剤。
  6. 請求項1~3のいずれかに記載の弾性繊維用処理剤を弾性繊維本体に対して付与してなる、弾性繊維。
  7. 請求項1~3のいずれかに記載の弾性繊維用処理剤を弾性繊維本体に対して付与する工程を含む、弾性繊維の製造方法。
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