JP2001289909A - 半導体集積回路の故障解析方法および故障解析装置 - Google Patents

半導体集積回路の故障解析方法および故障解析装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 IC素子を加工することなく遅延故障や断線
故障などの内部の故障箇所を効率的に推定する。 【解決手段】 2つ以上のテストパターンの系列をIC
に入力し、その時のICの過渡電源電流を測定し、過渡
電源電流が異常を示すか否かを決定し異常を示したテス
トパターン系列について、これをICに入力した場合の
論理シミュレーションを行ってIC内の信号線に生じる
論理値列を計算し、その論理値列をもちいて、上記テス
トパターン系列により過渡電流異常で検出可能な箇所を
故障箇所リストとして生成し、異常があった複数のテス
トパターン系列に対する故障箇所リストの共通な箇所を
故障箇所と推定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はとくに、遅延故障
を生じる断線故障をもつ半導体集積回路の故障箇所(故
障位置)を推定する故障解析方法とその解析装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体集積回路の故障解析は、故
障の発生した半導体集積回路の故障箇所を推定するため
に、電子ビームテスタやエミッション顕微鏡、液晶など
をもちいておこなわれていた。電子ビームテスタをもち
いる集積回路の故障解析手法は、被試験半導体集積回路
に入力試験パターンをあたえ、電子ビームテスタで配線
の電位コントラスト像を観測して正常回路と故障回路の
電位差を得ることによって、論理故障などの故障箇所を
推定する方法であり、例えば、特開平5−45423号
公報に記載されている。エミッション顕微鏡をもちいる
集積回路の故障解析手法は、光子レベルの非常に微弱な
光を捕らえることができる光検出器(エミッション顕微
鏡)をもちいて電流リーク箇所で発生する微細な光を検
出し、発光像を被試験半導体集積回路の配線パターン像
と重ね合わせることによりリーク箇所を推定する方法で
あり、例えば、特開平10−4128号公報に記載され
ている。液晶をもちいる集積回路の故障解析手法は、被
試験半導体集積回路に入力試験パターンをあたえ、チッ
プ表面に塗布した液晶の光学的変化を調べることによっ
て、微弱な発熱を伴う電流リークなどの故障箇所を推定
する方法であり、例えば、特開平5−74911号公報
に記載されている。
【0003】一方、非破壊で半導体集積回路の故障箇所
を推定する故障解析手法として、故障シミュレーション
による故障解析手法がある。故障シミュレーションと
は、集積回路内部に故障を仮定し、所定の入力試験パタ
ーンに対する出力端子からの出力値をシミュレーション
するものであり、その結果は通常故障辞書(fault dict
ionary)と呼ばれる各仮定故障と入出力論理値の対応表
としてまとめられる。この故障シミュレーションによる
故障解析手法は、被試験回路の入力端子に所定の入力試
験パターンをあたえ、出力端子から出力する信号が期待
値と異なっていたとき、その出力値と期待値の相違を利
用して、故障シミュレーションによって故障箇所を推定
する方法であり、故障箇所の推定は、集積回路の入出力
論理値から故障辞書をもちいて対応する故障箇所を得る
ことにより行われる。
【0004】論理不良を生じない故障、例えば短絡故障
や電流リーク故障などに対応するために、IDDQ(静
止電源電流、quiescent power supply current)試験法
と故障シミュレーションを併用し、半導体集積回路のI
DDQ異常情報と入力試験パターンに基づいて故障箇所
を推定することを可能とする故障解析手法が提案されて
いる。IDDQ試験法を併用した故障解析法について
は、例えば特開平8−201486号公報に記載されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電子ビームテ
スタやエミッション顕微鏡、液晶などをもちいる故障解
析法はいずれも半導体集積回路を開封しチップ表面を露
出する必要があり、故障解析にコストがかかる。また、
集積回路の高集積化や多層配線化により、故障箇所を推
定することが困難になってきている。また、入出力信号
応答と故障シミュレーションをもちいる故障解析手法
は、故障シミュレーションで扱われる故障モデルが1つ
の信号線がある状態(0又は1)は固定される故障、い
わゆる単一の縮退故障(Stuck-At-0またはStuck-At-1)
のみであり、複数の信号線が0又は1に固定される多重
縮退故障や遅延故障、信号線間の短絡故障等を感度よく
シミュレーションすることができない。また、この故障
解析手法は、集積回路の出力値と期待値との不一致が検
出されてはじめて故障箇所の推定が可能となるため、論
理故障(縮退故障)以外の故障、例えば内部に故障が発
生していても論理不良にはならない短絡故障に対しては
故障箇所を推定できなかった。さらに、故障シミュレー
ションに遅延故障モデルを組み込むことで遅延故障や遅
延故障の原因となる断線故障の位置を推定できるが、遅
延故障の影響を集積回路の出力端子で観測するためのテ
ストパターン生成が困難であり、遅延故障の故障箇所を
効率よく推定することが困難であるという問題がある。
【0006】さらに、IDDQ試験法と故障シミュレー
ションを併用した故障解析法は、IDDQ試験法が半導
体集積回路の安定状態における電源電流を測定する試験
法であり、半導体集積回路の過渡情報をもたないため、
回路の遅延時間を変化させる故障の故障箇所を推定する
ことができない。また、IDDQ試験法は、主に回路内
の短絡故障を対象としており、遅延故障を生じる断線故
障や局所的なプロセスパラメータ(シート抵抗、酸化膜
厚など)の異常(パラメトリック故障)などを検出する
ことができないため、遅延故障や断線故障、パラメトリ
ック故障の故障箇所を解析できないという問題があっ
た。
【0007】このため、集積回路の遅延故障や断線故障
を効率的に検出し、その故障箇所を効率よく推定できる
故障解析法が必要となる。この発明の目的は、半導体集
積回路内の遅延故障や断線故障を可観測性の高い電源電
流の過渡波形(過渡電源電流、IDDT、transient po
wer supply current)と故障シミュレーションをもちい
て評価することによって、集積回路デバイスを加工する
ことなく遅延故障や断線故障の故障箇所を効率的に推定
できる故障解析方法及びその装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の方法は、半導
体集積回路における故障箇所を推定する方法において、
被試験半導体集積回路の入力端子に2つ以上のテストパ
ターンからなるテストパターン系列を入力するステップ
と、上記テストパターン系列を入力したときに発生する
上記被試験半導体集積回路の過渡電源電流を測定し、上
記過渡電源電流が異常を示すか否かを決定するステップ
と、上記過渡電源電流が異常を示したテストパターン系
列に対して故障検出可能な箇所のリスト(故障箇所リス
ト)を求めるステップと、上記故障箇所リストから上記
被試験半導体集積回路内部の故障箇所を推定するステッ
プと、を有する。
【0009】この方法によって、デバイスを加工するこ
となく半導体集積回路における遅延故障や断線故障の故
障箇所を効率よく推定することができる。また、上記過
渡電源電流が異常を示すか否かを決定するステップにお
いて、上記過渡電源電流のパルス幅が所定の値を越えた
とき上記過渡電源電流に異常が生じたと判断することが
望ましい。また、上記過渡電源電流が異常を示すか否か
を決定するステップにおいて、上記過渡電源電流の瞬時
値が所定の時間において所定の値を越えたとき上記過渡
電源電流に異常が生じたと判断することが望ましい。
【0010】また、上記過渡電源電流が異常を示すか否
かを決定するステップにおいて、上記過渡電源電流の時
間積分値が所定の値を越えたとき上記過渡電源電流に異
常が生じたと判断することが望ましい。また、故障箇所
を推定するステップにおいて、上記被試験半導体集積回
路の過渡電源電流が異常を示すテストパターン系列が複
数組発生しているとき、上記過渡電源電流が異常を示す
テストパターン系列に対する故障箇所のリストからすべ
ての上記テストパターン系列に検出された半導体集積回
路の故障箇所を推定することが望ましい。
【0011】また、故障箇所を推定するステップにおい
て、上記被試験半導体集積回路の過渡電源電流が異常を
示すテストパターン系列が複数組発生しているとき、上
記過渡電源電流が最初に異常を示したテストパターン系
列に対する故障箇所リストをもとに、以後の過渡電源電
流が異常を示すテストパターン系列に対する故障箇所リ
スト以外の非故障箇所を順次削除していくことにより上
記被試験半導体集積回路の故障箇所を推定することが望
ましい。
【0012】また、上記過渡電源電流が異常を示さなか
ったテストパターン系列に対しても故障リストを求め、
故障箇所を推定するステップにおいて、上記被試験半導
体集積回路の過渡電源電流が異常を示すテストパターン
系列に対する故障箇所リストをもとに、上記被試験半導
体集積回路の過渡電源電流が正常であるテストパターン
系列に対する故障リストの正常箇所を順次削除し、上記
被試験半導体集積回路の故障箇所を推定することが望ま
しい。
【0013】上記故障箇所リストを求めるステップはテ
ストパターン系列に対する故障シミュレーションを行っ
て求める、あるいは予め故障シミュレーションにより求
めた各テストパターン系列対応の故障箇所リストのテー
ブルを参照して求める。また、故障箇所を推定するステ
ップにおいて、基本論理回路単位で故障箇所を推定する
ことが望ましい。また、上記故障箇所を推定するステッ
プにおいて、信号線単位で故障箇所を推定することが望
ましい。
【0014】また、上記故障箇所を推定するステップに
おいて、信号伝搬パス単位で故障箇所を推定することが
望ましい。また、この発明の半導体集積回路における故
障箇所を推定する故障解析装置は、被試験半導体集積回
路の入力端子に2つ以上のテストパターンからなるテス
トパターン系列を入力するテストパターン系列入力手段
と、上記テストパターン系列を入力したときに発生する
上記被試験半導体集積回路の過渡電源電流を測定し、上
記過渡電源電流が異常を示すか否かを決定する過渡電源
電流試験手段と、上記被試験半導体集積回路の過渡電源
電流が異常を示す複数のテストパターン系列を格納して
おく異常パターン系列記憶手段と、上記異常パターン系
列記憶手段に格納された各テストパターン系列に対し故
障検出が可能な箇所のリスト(故障箇所リスト)を求め
る故障箇所リスト生成手段と、上記故障箇所リスト生成
手段から得られた1以上の故障箇所リストをもとに上記
被試験半導体集積回路内部の故障箇所を推定する故障箇
所推定手段と、を具備する。
【0015】この構成によって、デバイスを加工するこ
となく半導体集積回路における遅延故障や断線故障の故
障箇所を効率よく推定することができる。また、上記過
渡電源電流が異常を示すか否かを決定する過渡電源電流
試験手段は、上記過渡電源電流のパルス幅を測定する電
流パルス幅測定手段と、上記電流パルス幅測定手段によ
って測定された過渡電源電流のパルス幅が所定の値を越
えたとき上記過渡電源電流に異常が生じたと判断する故
障検出手段と、によって構成することが望ましい。
【0016】また、上記過渡電源電流が異常を示すか否
かを決定する過渡電源電流試験手段は、上記過渡電源電
流の瞬時値を測定する電流瞬時値測定手段と、上記電流
瞬時値測定手段によって所定の時間に測定された過渡電
源電流の瞬時値が所定の値を越えたとき上記過渡電源電
流に異常が生じたと判断する故障検出手段と、によって
構成することが望ましい。また、上記過渡電源電流が異
常を示すか否かを決定する過渡電源電流試験手段は、上
記過渡電源電流の時間積分値を測定する電流積分値測定
手段と、上記電流積分値測定手段によって測定された過
渡電源電流の積分値が所定の値を越えたとき上記過渡電
源電流に異常が生じたと判断する故障検出手段と、によ
って構成することが望ましい。
【0017】また、上記故障箇所を推定する故障箇所推
定手段は、上記異常パターン系列記憶手段に格納された
複数のテストパターン系列に対して生成された複数の故
障箇所リストを格納する故障箇所リスト記憶手段と、上
記故障箇所リスト記憶手段に格納されたすべての故障箇
所リストに含まれる故障箇所を求めることにより被試験
半導体集積回路の故障箇所を推定する共通故障箇所推定
手段と、によって構成することが望ましい。また、上記
故障箇所を推定する故障箇所推定手段は、上記異常パタ
ーン系列記憶手段に格納された最初に異常を示すテスト
パターン系列に対して生成された基準故障箇所リストを
格納する基準故障箇所リスト記憶手段と、以後の過渡電
源電流が異常を示すテストパターン系列に対して生成さ
れ故障箇所リストに含まれない非故障箇所を上記基準故
障箇所リストから順次削除していく非故障箇所削除手段
と、によって構成することが望ましい。
【0018】また、過渡電源電流が異常を示さないテス
トパターンを格納する正常パターン系列記憶手段とを備
え、上記故障箇所を推定する故障箇所推定手段は、上記
異常パターン系列記憶手段に格納された複数のテストパ
ターン系列に対する故障箇所リストを格納する故障箇所
リスト記憶手段と、上記正常パターン系列記憶手段に格
納されたテストパターン系列に対する正常箇所リストを
格納する正常箇所リスト記憶手段と、上記故障箇所リス
ト記憶手段に格納されたすべての故障箇所リストに含ま
れる故障箇所を求めることにより故障箇所候補を推定す
る共通故障箇所推定手段と、上記共通故障箇所推定手段
によって生成された故障箇所候補リストを格納する故障
箇所候補リスト記憶手段と、上記正常箇所リスト記憶手
段に格納された複数の正常箇所リストに対し、正常箇所
リストに含まれる正常箇所を上記故障箇所候補リストか
ら順次削除していく正常箇所削除手段と、によって構成
することが望ましい。
【0019】また、上記故障箇所推定手段は、基本論理
回路単位で故障箇所を推定する手段であることが望まし
い。また、上記故障箇所推定手段は、信号線単位で故障
箇所を推定する手段であることが望ましい。
【0020】
【作用】以下では、もっとも一般的な半導体集積回路で
あるCMOS集積回路を例に説明する。CMOS集積回
路の電源電流は、CMOS集積回路に流れ込む電源電流
であり、集積回路内の各論理ゲートを流れる電流の和で
あらわされる。過渡電源電流 図1に、CMOSインバータの過渡応答(transient re
sponse)を示す。この過渡応答は、回路シミュレータで
求めた。図1aは、過渡状態における入力電圧VINに対
する出力電圧VOUT の応答と、電源からCMOSインバ
ータに流れ込む電流IDDの応答である。この電流を過渡
電流(transient current)と呼ぶ。インバータの入力が
“1”から“0”に遷移するとき(図1b)、入力電圧
がn−MOSのしきい電圧より高くp−MOSのしきい
電圧より低いあいだ、n−MOSとp−MOSが一瞬だ
け同時にオンとなり、電源からグランドへ貫通電流(sh
ort circuit current)ISが流れる。このとき、インバ
ータの出力信号線は“0”から“1”に遷移するため、
貫通電流と同時にインバータの出力信号線に接続された
寄生容量(parasitic capacitance)Cloadへの充電(ca
pacitance charging)にともなう電流ICが電源端子T
VDから流れる。したがって、インバータの入力に立ち下
がり遷移が生じるとき(添字“f”で記述する)、イン
バータに流れ込む過渡電流IGfは、貫通電流ISfと充電
電流(capacitance charging current)IC の和であた
えられる。
【0021】IGf=ISf+IC (1) 一方、入力が“0”から“1”に遷移するとき(出力が
“1”から“0”に遷移するとき(添字“r”で記述す
る)(図1c))、出力信号線に接続された寄生容量C
loadからの放電(capacitance discharging)がおこり、
放電電流(capacitance discharging current)ID が生
じるが、電源端子TVDからインバータへ流れ込む電流I
Grは貫通電流ISrだけである。このため、この電流ピー
クは、立ち下がり遷移時の過渡電流IGfピークよりわず
かに小さくなる。
【0022】 IGr=ISr (2) CMOSインバータの伝達特性は、図2aに示すように
入力電圧VINの変化に対し三角パルス状の電流IS を示
す。このため、CMOSインバータの入力が立ち上がり
遷移をもつとき、CMOSインバータを流れる貫通電流
波形ISrは、入力電圧VINがランプ状に遷移すると仮定
すると、図2bにおいて“IS ”で示した三角パルスで
近似できる。また、図2bに示した入力信号の立ち上が
り遷移に対するCMOSインバータの貫通電流波形ISr
は、つぎのような近似式であたえられる。
【0023】
【数1】
【0024】ここで、ISmaxはCMOSインバータに流
れ込む過渡電流(貫通電流)の最大値、VDDは電源電
圧、VTHNはn−MOSトランジスタのしきい電圧、V
THPはp−MOSトランジスタのしきい電圧、trは入力
信号の立ち上がり遷移時間である。ただし、VTHPは絶
対値で示した。また、近似式を簡略化するため、入力電
圧VINの遷移開始時刻は0とし、遷移終了時刻trで入
力電圧はVDDになるとした。入力信号の立ち下がり遷移
に対するCMOSインバータの貫通電流波形ISfについ
ても同様に、
【0025】
【数2】
【0026】と求めることができる。ここで、tf は入
力信号の立ち下がり遷移時間である。念のためにこの場
合の電源電流の立ち上がり開始時刻、最大値ISmaxの時
刻、立ち下り終了時刻を図2bに、括弧を付けて示し
た。さらに、CMOSインバータの出力信号線の寄生容
量Cloadへの充電電流ICは、出力信号線の電圧変化を
out(t)とすると次式であたえられる。
【0027】
【数3】
【0028】これらの式は、インバータ以外の論理ゲー
トに対しても同様に求めることができる。論理ゲートに
流れ込む過渡電流IGは、そのほとんどが貫通電流であ
ると仮定すると、図2bにISで示すような三角パルス
で近似できる。実際、CMOSインバータの過渡電流波
形IGは、図1aに示すような三角パルスを示す。した
がって、論理ゲートの過渡電流IGは、図2bに示すよ
うに、最大値ISmaxになるまでは単調に増加し、最大値
Smax以降は単調に減少する。また、IGが最大値I
Smaxとなるのは、入力電圧VINが論理ゲートのスイッチ
ング電圧VSPになったときである。すなわち、図2bに
示すように、IGがピークとなる時刻と論理ゲートの入
力遷移の時刻が一致する。論理ゲートは遅延時間をもつ
ため、論理ゲートの出力遷移の時刻は入力遷移の時刻よ
りわずかに遅れる。すなわち、IGがピークとなる時刻
は論理ゲートの出力遷移の時刻よりわずかに先行する。
この場合、過渡電流波形IGの立ち下がりエッジ(立ち
下り部分)が、出力遷移の時刻に一致すると考えること
ができる。さらに、論理ゲートの過渡電流波形IGのパ
ルス幅は、入力電圧の遷移時間(例えば立ち上がり遷移
時間tr)に比例する。
【0029】これまでは、論理ゲートに流れ込む過渡電
流IGの大部分が貫通電流ISであると仮定して議論して
きた。しかし、CMOS製造プロセスの微細化によっ
て、ゲート遅延より配線遅延が支配的となる。これは、
入力電圧の遷移時間が一定であると仮定すると、CMO
S論理ゲートに流れ込む過渡電流IGにおいて、貫通電
流ISの割合より出力信号線への充電電流ICの割合が大
きくなることを意味する。このため、論理ゲートの過渡
電流波形がピークとなる時刻は、充電電流ICと貫通電
流ISの比に依存する。ICがISより小さいとき、過渡
電流波形IGのピークはISのピークと一致する。IS
ピークは入力電圧の遷移時刻と一致するため、IGのピ
ークは論理ゲートの出力の遷移時刻より先行する。逆
に、ICがISより大きいとき、過渡電流波形のピークは
Cのピークと一致する。充電電流ICは出力信号線の電
圧遷移に関係するため、IGのピークは論理ゲートの出
力の遷移時刻とほぼ一致する。
【0030】図3aに示すCMOS集積回路は、図1に
示したインバータを直列に4つ(G1,G2,G3,G
4 )組み合わせたものであり、各インバータG1,G
2,G3,G4をそれぞれ流れる過渡電流IG1,IG2
G3,IG4は通常一つの電源端子TVDから供給される。
このため、集積回路の過渡電源電流(transient power
supply current)応答は、図3bに示すように各論理ゲ
ートを流れる過渡電流の和としてあらわされ、次式で与
えられる。
【0031】
【数4】
【0032】ここで、Nは入力されたテストパターン系
列によりスイッチングする論理ゲートの数であり、図3
の例ではN=4である。論理ゲートの過渡電流波形のピ
ーク(または、立ち下がりエッジ)がその論理ゲートの
出力の遷移時刻に対応することから、CMOS集積回路
の過渡電源電流波形の最終ピーク(最終の立ち下がりエ
ッジ)がCMOS集積回路において最後にスイッチング
する論理ゲートの出力遷移時刻に一致する。したがっ
て、CMOS集積回路の過渡電源電流波形の最終ピーク
(最終の立ち下がりエッジ)を検出し入力遷移の時刻と
比較することにより、回路のパス遅延時間を求めること
ができる。ここで、過渡電源電流の最終の立ち下がりエ
ッジの時刻は、例えば、過渡電源電流がある既定の電流
値となる時刻の最大値として求めることができる。この
電流値は、被試験パス上の最後の論理ゲートの出力が電
源電圧の半分の値となるときの電源電流の値であり、被
試験回路に対する回路シミュレーションや実デバイスを
もちいた統計データなどから求めることができる。
【0033】また、もとめた遅延時間を既定の時間(例
えば、システムクロックの周期TCL K )と比較すること
により、被試験パスにおける遅延故障を検出することが
できる。遅延故障 最初に、遅延故障について定義する。CMOS論理回路
において、2つのテストパターンv1,v2をもつテスト
パターン系列T=<v1,v2>(電圧信号V1 の次に電
圧信号V2が続くことをあらわす)をもちいてパスP=
{g0,g1,g2 ,…,gm}を活性化するときを考え
る。ここで、g0はパスPの入力信号線であり、g1,g
2,…,gmはパスP上の論理ゲートG1,G2,…,Gm
の出力信号線である。同時に、g0,g1,…,gm-1
パスP上の論理ゲートG1,G2,…,Gmの入力信号線
でもある。各信号線g0,g1,…,gmの信号遷移の時
刻(電圧信号がVDD/2をよこぎる時刻)をそれぞれτ
0,τ1,…,τmとすると、パスP上の各論理ゲート
1,G2,…,Gmのゲート遅延時間tgdi,1
は、それぞれ tgdi =τi −τi-1 (7) であたえられる。したがって、パスPのパス遅延時間t
pdは、ゲート遅延時間tgdi の和として、
【0034】
【数5】
【0035】で求めることができる。しかし、実際のゲ
ート遅延時間tgdi は、故障の影響により変動する。 tgdi =tgdi,typ +δi ,1m (9) ここで、tgdi,typは論理ゲートGiのゲート遅延時間の
典型値であり、δiはゲート遅延時間の変動成分であ
る。例えば、断線故障は、故障をもつ論理ゲートのゲー
ト遅延時間のみを増加させ、ほかの論理ゲートの遅延時
間を増加させない。また、パラメトリック故障は、すべ
ての論理ゲートの遅延時間を増加させる。ゲート遅延時
間の変動にともなって、パス遅延時間tpdも同様に変動
する。
【0036】
【数6】
【0037】ここで、tpd,typはパスPのパス遅延時間
の典型値であり、Δはパス遅延時間の変動成分である。
図4に遅延故障試験方法の基本原理を模式的に示す。図
4aの被試験回路(CUT)が正常に動作するために
は、入力ラッチに生成された信号遷移がパスPをとおっ
て出力ラッチまで既定の時間内に伝搬しなければならな
い。したがって、図4bに示す入力VIN及び出力VOUT
の関係と、システムクロックCLKとの関係からパスP
のパス遅延時間tpdは以下の条件を満たさなければなら
ない。
【0038】 tpd+TSU<TCLK −TSKW (11) ここで、TSUは信号のセットアップ時間、TCLKはシス
テムクロックの周期、TS KW はシステムクロックのクロ
ックスキュー(ジッタでありエッジが±に変動する)で
ある。変形すると、 tpd<TCLK −TSKW −TSU≡T′ (12) となる。すなわち、パスPのパス遅延時刻tpdは、クロ
ック周期からセットアップ時間やクロックスキューなど
のマージンをひいた時間(これをT′とする)より小さ
くなければならない。もし、tpdがT′より大きけれ
ば、パスPに沿った信号伝搬がシステムクロックに間に
合わず、回路は正しい動作をしない。この状態を遅延故
障と定義する。すなわち、tpdがある既定の時間T′よ
り大きいとき、パスPは遅延故障をもつと定義する。こ
こで、T′は、許容できる遅延時間の上限値である。断線故障(遅延故障を伴う) つぎに、遅延故障を生じる断線故障について定義する。
断線故障は、故意でない電気的不連続であり、ある信号
線を二つ以上の異なる信号線に分割する。断線故障に
は、金属の欠損や酸化膜による断線コンタクト、パター
ニング不良やエッチング不良などによる金属配線断線、
マスク不良などによる拡散層あるいはポリシリコンにお
ける断線などが含まれる。また、断線故障は、図5aに
示すように“論理故障”を生じる断線故障と、図5bに
示すように“遅延故障”を生じる断線故障の二つのタイ
プに分類できる。論理故障を生じる断線故障は、断線の
規模が大きく故障の両端の信号線に電圧をあたえても電
流が流れないため、信号遷移に伴う寄生容量の充放電が
おこなわれず論理がある一定の値に固定される論理故障
を生じる。これに対し、遅延故障を生じる断線故障で
は、故障の両端の信号線に電圧をあたえると微小な電流
が流れるが、その電流量は正常時より小さいため、信号
遷移に伴う寄生容量の充放電が遅くなり、回路の遅延時
間が増加する。遅延故障を生じる断線故障には、コンタ
クトなどの不良により信号線間の抵抗値が正常値より大
きくなってしまったり、信号線に生じた不良などにより
信号線の抵抗値が正常値より大きくなってしまう抵抗性
断線故障と、トンネル効果により断線故障を通してごく
微量なリーク電流が流れる非常に小さな(<100n
m)微小断線故障がある。微小断線故障を流れるトンネ
ル電流については、例えば、C.L.Henderson,J.M.Soden,
and C.F.Hawkins,“The Behavior and Testing Implica
tions of CMOS IC Logic Gate Open Circuits,”Procee
dings of IEEE International Test Conference,pp.302
-310,1991.に記載されている。この明細書では、遅延故
障を生じる断線故障を対象とし、これを単に断線故障と
呼ぶ。遅延故障検出方法(過渡電源電流パルス幅利用) つぎに、上で述べた過渡電源電流のパルス幅を利用して
遅延故障を検出する方法について述べる。上記方法は、
被試験回路の電源電流波形のパルス幅を測定し、既定の
時間と比較する方法である。上記方法の基本原理を図6
に示す。
【0039】CMOS論理回路において、2つのテスト
パターンv1,v2を持つテストパターン系列T=<
1,V2>により複数のパスP1,P2,…,Pnが活性
化されるとする。パスPi上の入力から数えてj番目の
論理ゲートがスイッチングする時刻をτijとすると、各
パスP1,…,Pnにより論理ゲートの数は異なり、パス
1 ,P2,…,Pnにおいてもっとも遅くスイッチング
する論理ゲートGfinalの出力遷移の時刻τmax は、
【0040】
【数7】
【0041】であたえられる。したがって、パスP1
2,…,Pnにおけるパス遅延時間の最大値t
pd,maxは、τmaxと入力遷移の時刻τ0のあいだの時間間
隔としてつぎのように求めることができる。 tpd,max=τmax −τ0 (14) 一方、CMOS論理回路の過渡電源電流波形のパルス幅
PWを、回路入力の信号遷移の時刻τ0と過渡電源電流
波形の最終ピーク(立ち下がりエッジ)の時刻τIDD
あいだの時間間隔と定義する。
【0042】 tPW≡τIDD −τ0 (15) 前に述べたように、過渡電源電流波形の最終ピークの時
刻τIDDは、最後にスイッチングする論理ゲートGfinal
の出力遷移時刻τmaxに一致するかτmaxより先行するこ
とから、過渡電源電流波形のパルス幅tPWは、テストパ
ターンTにより活性化されるパスPの遅延時間tpd,max
に対応する。 tPW=τIDD −τ0 τmax −τ0 =tpd,max (16) もし、tPWが許容できる遅延時間の上限値T′より大き
いならば、 T′<tPW pd,max (17) となる。もっとも大きな遅延時間tpd,maxをもつパスに
おいて、信号の伝搬がシステムロックに間に合わない。
すなわち、回路には遅延故障が存在する。したがって、
T′より大きいtPWは活性化されたパスのいずれかに遅
延故障があることを示し、T′より小さいtPWは活性化
されたパスのいずれにも遅延故障が存在しないことを示
す。
【0043】 遅延故障なし,tPW T′ 遅延故障あり,tPW>T′ (18) 以上のように、過渡電源電流波形のパルス幅tPWを既定
の時間T′と比較することにより、回路の遅延故障をテ
ストすることができる。また、図1に示すように、論理
ゲートの過渡電源電流はピーク値以降単調に減少するこ
とから、図3に示すCMOS集積回路の電源電流は、同
集積回路において最後にスイッチングする論理ゲートの
出力遷移時刻以降単調に減少する。つまり、故障のない
CMOS集積回路において、最後にスイッチングする論
理ゲートの出力遷移時刻をτmaxとし、時刻τmaxにおけ
る過渡電源電流の瞬時値をI′とすると、τmax以後C
MOS集積回路の過渡電源電流がI′より大きくなるこ
とはない。
【0044】この原理をもちい、ある既定時刻における
CMOS集積回路の過渡電源電流の瞬時値を測定するこ
とにより、被試験回路における遅延故障を検出すること
ができる。ここで、故障検出の判断基準となる電流値
I′は、被試験パス上の最後の論理ゲートの出力が電源
電圧の半分の値となるときの電源電流の値であり、被試
験回路に対する回路シミュレーションや実デバイスをも
ちいた統計データなどから求めることができる。遅延故障検出方法(過渡電源電流瞬時値利用) つぎに、上で述べた過渡電源電流の瞬時値を利用して遅
延故障を検出する方法について述べる。上記方法は、規
定の時刻における被試験回路の過渡電源電流の瞬時値を
測定し、遅延故障のないゴールデン回路の過渡電源電流
値と比較する方法である。上記方法の基本原理を図7に
示す。
【0045】CMOS論理回路において、テストパター
ン系列T=<V1,V2>により複数のパスP1,P2
…,Pnが活性化されるとする。パスPi上の入力から数
えてj番目の論理ゲートがスイッチングする時刻をτij
とすると、パスP1,P2,…,Pnにおいてもっとも遅
くスイッチングする論理ゲートGfinalの出力遷移の時
刻τmax は、
【0046】
【数8】
【0047】であたえられる。したがって、パスP1
2,…,Pnにおけるパス遅延時間の最大値t
pd,maxは、τmaxと入力遷移の時刻τ0の間の時間間隔と
してつぎのように求めることができる。 tpd,max=τmax −τ0 (20) 前にも述べたように、論理ゲートの出力遷移の時刻が論
理ゲートの過渡電源電流のピークまたは立ち下がりの時
刻に一致するので、τmaxは回路の過渡電源電流波形I
DDTの最終ピークまたは立ち下がりエッジの時刻τIDD
対応する。論理ゲートの電源電流IGは三角波で近似で
き、Gfinalは最後にスイッチングするゲートであるか
ら、τmax以降に電源電流のピークをもつ論理回路は存
在しない。したがって、tτmaxなる時刻tにおいて
電源電流波形関数iDDT(t)は、単調減少関数である。す
なわち、電源電流波形の時間関数をiDDT(t)とし、時刻
τma x における電源電流の瞬時値を I′≡iDDTmax) (21) とすると、tτmax なるtにおいて、 iDDT(t)DDT(τmax)=I′,tτmax (22) が成立する。回路が正常に動作するためには、tpd,max
が遅延時間の上限値T′(=TCLK −TSKEW−TSU)よ
り小さくなければならない。
【0048】 tpd,max=τmax−τ0<T′ (23) したがって、回路に故障がないとき、t=T′+τ0
τmaxなる時刻tにおいて、式(22)より iDDT(T′+τ0I′ (24) が成立する。もし、T′+τ0におけるIDDTの瞬時値が
I′より大きいならば、つまり、 iDDT(T′+τ0)>I′=iDDT(τmax) (25) ならば、式(22)よりT′+τ0 がτmax より大きい
ことはありえないので、 τmax>T′+τ0 (26) ∴tpd,max=τmax−τ0>T′ (27) となる。もっとも大きな遅延時間tpd,maxをもつパスに
おいて、信号の伝搬がシステムクロックに間に合わな
い。すなわち、回路には遅延故障が存在する。したがっ
て、時刻T′+τ0における電源電流値iDDT(T′+τ
0)がI′より大きいということは、活性化されたパス
のいずれかに遅延故障があることを示す。逆に、iDDT
(T′+τ0)がI′より小さいということは、活性化
されたパスのいずれにも遅延故障が存在しないことを示
す。
【0049】 遅延故障なし,iDDT(T′+τ0I′ 遅延故障あり,iDDT(T′+τ0 )>I′ (28) 以上のように、ある既定の時刻におけるIDDT の瞬時値
を故障のない回路のIDDT レベルと比較することによ
り、回路の遅延故障を検出することができる。過渡電源電流積分値 さらに、式(3)および式(4)より、貫通電流ISr
よびISfの時間積分値QSrおよびQSfは、それぞれ、
【0050】
【数9】
【0051】であたえられる。したがって、スイッチン
グのとき論理ゲートを流れる貫通電流の積分値QS は、
【0052】
【数10】
【0053】であたえられる。ここで、tT は入力信号
の遷移時間である。すなわち、論理ゲートに流れ込む貫
通電流IS(ISrまたはISf)の積分値QSは、論理ゲー
トの入力遷移時間tTに比例する。また、QSは、入力信
号の遷移方向が立ち上がり遷移であるか、立ち下がり遷
移であるかに関係ないことがわかる。CMOSインバー
タの出力負荷容量Cloadへの充電電流ICの積分値QC
式(5)より
【0054】
【数11】
【0055】であたえられ、CMOSインバータの入力
遷移時間tT には依存しない。したがって、論理ゲート
を流れる過渡電流IGfおよびIGrの積分値QGfおよびQ
Grは、式(1),(2),(31),(32)より、
【0056】
【数12】
【0057】ともとめられる。すなわち、論理ゲートの
過渡電流の積分値は論理ゲートの入力遷移時間に比例す
る。図8に、インバータの入力遷移時間を変化させたと
きのインバータの過渡電流の積分値の変化に関する回路
シミュレーションの結果を示している。これらからも、
式(33),(34)の考察が正しいことがわかる。図
3aに示すCMOS集積回路は、図1に示したインバー
タを直列に4つ(G1,G2,G3,G4)組み合わせたも
のであり、各インバータを流れる電流(IG1 ,IG2,I
G3,IG4)は通常一つの電源から供給される。このた
め、集積回路の過渡電源電流応答IDDTは、図3bのよ
うに各論理ゲートを流れる電流の和としてあらわされる
(式(6))。したがって、過渡電源電流IDDTの積分
値QDDTも、各論理ゲートを流れる電流の積分値Q
Gn(1N)の和としてあらわされる。Nは入力さ
れたテストパターン系列によりスイッチングする論理ゲ
ートの数であり、図3aの場合はN=4である。
【0058】
【数13】
【0059】図3の例では、過渡電源電流IDDTの積分
値QDDTは、各インバータを流れる電流の積分値
(QG1,QG2,QG3,QG4)の和としてあらわされる。
各論理ゲートを流れる電流の積分値QGn(1N)
は、式(33)または式(34)に示すように、各論理
ゲートの入力遷移時間tTn(1N)にそれぞれ比
例することから、QDDTはtTn(1N)の線形多
項式であたえられる。例えば、図3の例では、QDDT
各インバータの入力遷移時間(tT1,tT 2,tT3
T4)の線形多項式であたえられる。
【0060】
【数14】
【0061】式(36)において、anは論理ゲートGn
の貫通電流の積分値QSnと論理ゲートGnの入力遷移時
間tTnの間の比例係数であり、bは各論理ゲートに流れ
込む充電電流QCnの和であらわされる定数項である。断線故障 この原理をもちいることにより、被試験パスにおける断
線故障と断線故障による遅延故障を検出することができ
る。
【0062】断線故障は、故障をとおして小さな電流が
流れるため、大きな抵抗Ropenでモデル化できる。図9
aに、入力に断線故障をもつCMOSインバータの例を
示す。入力信号線Aに図9bに示す信号遷移が生じると
き、断線故障により、断線個所に後続する信号線A′の
信号遷移が図9cに示すように遅くなる。このとき、信
号線A′の信号遷移時間tT は、断線故障の抵抗をR
open、インバータの入力における寄生容量をCinとする
と、
【0063】
【数15】
【0064】であたえられる。ここで、tT,typ は故障
がない場合の入力信号の遷移時間の典型値であり、遷移
時間tT は電圧値が0.1VDDから0.9VDDまで立ち
上がる(または、電圧値が0.9VDDから0.1VDD
で立ち下がる)のに要する時間としてもとめた。2.2
openinはCinが0.1VDDから0.9VDDになるま
での時であり loge(0.9VDD/0.1VDD)×R
openinにより求めた値である。すなわち、インバータ
の入力信号の遷移時間の増分は、断線故障の抵抗値R
openに比例する。したがって、被試験パス上のk番目の
インバータの入力に断線故障があるとき、CMOS集積
回路の電源電流の積分値QDDT は、式(36),(3
7)より、式(38)が求まり、断線故障の抵抗値R
openに応じて線形に変化し、その増分は断線故障の抵抗
値Ropenに比例する。
【0065】
【数16】
【0066】ここで、QDDT,typ は故障がない場合の電
源電流の積分値の典型値とする。式(38)の右辺第2
項の2.2akinopenはk番目のインバータの入力断
線故障にもとづく加算量である。この式(38)は、図
10に示すRopenに対するQDD T の変化のシミュレーシ
ョン結果とも一致する。図10は、図3に示した回路に
おいて、インバータIN2の入力信号線に断線故障があ
るときの、断線故障の抵抗値Ropenに対するQDDTの変
化をプロットしたものである。
【0067】したがって、過渡電源電流の積分値QDDT
を測定し、故障のない回路の過渡電源電流の積分値Q
DDT,typと比較することにより、被試験パス上の論理ゲ
ートの入力段に存在する断線故障を検出することができ
る。実際のCMOS製造プロセスでは、プロセスパラメ
ータのばらつきによって、過渡電源電流の積分値は図1
1に示すようにQDDT,typ±ΔQの範囲で変動する。ここ
で、ΔQは過渡電源電流の積分値の変動分である。この
ため、QDDTが故障のない回路において生じうる過渡電
源電流の積分値の上限値QDDT,typ+ΔQより大きいと
き、被試験パス上に断線故障があると判断することがで
きる。すなわち、QDDT,typ+ΔQより小さいQDDTはC
MOS集積回路に断線故障がないことを示し、Q
DDT,typ+ΔQより大きいQDDT はCMOS集積回路に断
線故障が存在することを示す。
【0068】 断線故障なし,QDDT DDT,typ +ΔQ 断線故障あり,QDDT >QDDT,typ +ΔQ (39) ここで、QDDT,typおよびΔQはプロセス変動に関するシ
ミュレーションなどにより導出できる。入力段故障による遅延故障検出方法(過渡電源電流積分
値利用) つぎに、上で述べた過渡電源電流の時間積分値を利用し
て遅延故障を検出する方法について述べる。上記方法
は、被試験回路の過渡電源電流の積分値を測定し、所定
の値と比較することによって遅延故障を評価する方法で
ある。
【0069】論理ゲートのゲート遅延時間tgdは、入力
信号の遷移時間tTに比例する。(Neil H.E.Weele著者
“Principles of CMOS VLSI Design-A Systems Perspec
tive“Second Edition.Addison-Weely Publishing Comp
any.1999年発行の216〜217頁の式4.52,式
4.53による)
【0070】
【数17】
【0071】ここで、tgd,step は遷移時間0のステッ
プ入力に対する故障のないインバータの遅延時間であ
る。また、VTHはp−MOSまたはn−MOSのしきい
値電圧であり、入力の立ち上がり遷移に対してはVTH
THN 、入力の立ち下がり遷移に対してはVTH=VTHP
であたえられる。したがって、入力信号線上に抵抗R
open でモデル化できる断線故障をもつ論理ゲートのゲー
ト遅延時間tgdは、論理ゲートの入力遷移時間が式(3
7)であたえられることから、式(40)に式(37)
を代入して、
【0072】
【数18】
【0073】と求めることができる。ここで、tgd,typ
は故障のない論理ゲートのゲート遅延時間の典型値であ
る。すなわち、断線故障をもつ論理ゲートのゲート遅延
時間tgdは故障の抵抗値Ropenによって変化し、ゲート
遅延時間の増分δは故障の抵抗値Ropenに比例する。ゆ
えに、被試験パス上のいずれかの論理ゲートの入力に断
線故障があるとき、被試験パスのパス遅延時間tpdもR
openに比例する。このことを式で示すと、式(10)に
式(41)を代入して式(42)が得られることから理
解される。
【0074】
【数19】
【0075】これは、図12に示すRopenに対するtpd
の変化のシミュレーション結果とも一致する。図12
は、図3に示した回路において、インバータIN2の入
力信号線に断線故障があるときの、断線故障の抵抗値R
openに対するtpdの変化をプロットしたものである。パ
スP上のある論理ゲートGkの入力に断線故障が存在す
るとき、Gkの貫通電流の積分値QSkは、式(31)お
よび式(37)より、
【0076】
【数20】 ともとめられる。したがって、集積回路の過渡電源電流
の積分値QDDT は、式(36)より、
【0077】
【数21】
【0078】となり、回路の過渡電源電流の積分値Q
DDT も、断線故障の抵抗値Ropenに比例する。したがっ
て、式(42)および式(43)より、断線故障をもつ
パスPの遅延時間tpdは、CMOS集積回路の過渡電源
電流の積分値QDDTに対して線形に変化する。これは、
図13に示すQDDTに対するtpdの変化のシミュレーシ
ョン結果とも一致する。図13は、図3に示した回路に
おいて、インバータIN2の入力信号線に断線故障があ
るときの、過渡電源電流の積分値QDDTに対するtpd
変化をプロットしたものである。式(43)より求めた
openを式(42)に代入すると式(44)が得られ
る。
【0079】
【数22】
【0080】パス遅延時間tpdが許容できる遅延時間の
上限値T′となるときの過渡電源電流の積分値をQmax
とすると、式(44)においてtpd=T′,QDDT=Q
maxとおいてQmax を求めると式(45)となる。
【0081】
【数23】
【0082】このQmaxは、遅延故障のないCMOS集
積回路の過渡電源電流の積分値QDDTの上限値である。
すなわち、QDDTがQmaxより小さいときCMOS集積回
路には遅延故障が存在せず、QDDTがQmaxより大きいと
きCMOS集積回路に断線故障による遅延故障が存在す
ると判断することができる。 遅延故障なし,QDDT max 遅延故障あり,QDDT >Qmax (46) 以上のように、過渡電源電流の積分値QDDTを既定値Q
maxと比較することにより、回路の遅延故障をテストす
ることができる。ここで、既定値Qmaxは、回路シミュ
レーションや統計データから式(45)をもちいて求め
ることができる。
【0083】過渡電源電流は、集積回路の電源ピンを流
れる過渡電流であり、電圧信号より高い可観測性が保証
されている。このため、過渡電源電流をもちいた遅延故
障試験方法は、電圧信号をもちいた遅延故障試験方法よ
り、高い遅延故障の可観測性を保証することでできる。
例えば、電圧信号をもちいた遅延故障試験方法は、電圧
信号が集積回路の出力信号線まで伝搬しなければ遅延故
障を検出できないのに対し、過渡電源電流信号をもちい
た遅延故障試験方法は、たとえ電圧信号が集積回路の出
力信号線まで伝搬しなくても、電圧信号が伝搬したパス
の遅延時間に対応するパルス幅をもつ過渡電源電流信号
が観測可能であるので、遅延故障を検出することができ
る。また、これに伴って、過渡電源電流信号をもちいた
遅延故障試験方法は、電圧信号を集積回路の出力信号線
まで伝搬させる必要がないので、電圧信号を集積回路の
出力信号線まで伝搬させる必要がある電圧信号をもちい
た従来の遅延故障試験方法に比べ、テストパターン生成
の制約が少ない。このため、テストパターン生成を容易
にすることができる。極端な例では、たとえテストパタ
ーン系列をランダムに選択した場合でも、過渡電源電流
信号をもちいた遅延故障試験方法は、選択されたテスト
パターン系列により活性化されるパスの遅延故障を検出
することができる。故障リスト生成方法(論理ゲート) つぎに、故障リスト生成方法について説明する。図14
に被試験CMOS集積回路の一例を示す。この被試験集
積回路は、3つの入力端子I1,I2,I3,2つの出
力端子O1,O2,3つの内部信号ノードN1,N2,
N3 ,5つの論理ゲートG1,G2,G3,G4,G
5をもち、入力端子I1はインバータ論理ゲートG1の
入力側に接続され、その出力側はノードN1を通じてN
AND論理ゲートG3の一方の入力側に接続され、入力
端子I2,I3はNAND論理ゲートG2の入力側に接
続され、その出力側はノードN2を通じて論理ゲートG
3の他方の入力側に接続され、その出力側はノードN3
を通じてインバータ論理ゲートG4の入力側とNOR論
理ゲートG5の一方の入力側に接続され、論理ゲートG
5の他方の入力側に入力端子I3が接続され、論理ゲー
トG4,G5の各出力側に出力端子O2,O3が接続さ
れている。また、図に示していないが論理ゲートG1,
G2,G3,G4,G5は共通の電源端子に接続されて
いる。
【0084】上記被試験CMOS集積回路に対しておこ
なった故障シミュレーション結果の一例を図15に示
す。図15において、第1列はテストパターン系列の識
別子を示す。図15の第2列は被試験CMOS集積回路
の入力端子I1,I2,I3にあたえる入力信号(テス
トパターン系列)を示し、第3列は各テストパターン系
列をあたえたとき、故障がない被試験CMOS集積回路
の内部信号ノードN1,N2,N3に生じる信号を示
し、第4列は各テストパターン系列をあたえたとき、故
障がない被試験CMOS集積回路の出力端子O1,O2
に生じる信号を示す。ここで、図15の第2、第3、第
4列における信号“0”,“1”,“R”,“F”は、
それぞれ、常時ローレベルの信号<“0”,“0”>
(<>内の第1要素は初期信号値を示し、第2要素は最
終信号値を示す)、常時ハイレベルの信号(<“1”,
“1”>)、ローレベルからハイレベルへの立ち上がり
信号(<“0”,“1”>)、ハイレベルからローレベ
ルへの立ち下がり信号(<“1”,“0”>)を示す。
このため、各テストパターン系列は2つのテストパター
ンからなり、例えば、テストパターン系列T1=“00
R”はI1,I2,I3=<“000”,“001”>
を意味する。つまり“000”及び“001”はそれぞ
れテストパターンであり、“000”,“001”の列
はテストパターン系列である。図15の第5列は、各テ
ストパターン系列をあたえたとき過渡電源電流をもちい
た試験で検出可能な故障論理ゲートの集合(故障個所リ
スト)を示す。
【0085】論理ゲートが遅延故障や断線故障をもつと
き、論理ゲートのスイッチング動作が遅くなり、これに
伴って論理ゲートの過渡電源電流波形が変化するため、
被試験集積回路の過渡電源電流は異常を示す。このた
め、あるテストパターン系列をあたえ過渡電源電流に異
常が生じるか否かを観測することによって、上記入力テ
ストパターン系列によりスイッチング動作を生じる論理
ゲートに対し、これらの論理ゲートが故障しているか否
かを判別することができる。例えば、図14に示す被試
験CMOS集積回路にテストパターン系列T2 をあたえ
ると、図中に信号状態を示すように被試験CMOS集積
回路内の論理ゲートG2,G3,G4,G5にスイッチ
ング動作を生じ、内部信号ノード(信号線)N2,N3
および出力端子O1,O2に遷移信号が生じる。した
がって、論理ゲートG2,G3,G4,G5のいずれか
に故障が存在するとき、テストパターン系列T2をもち
いた過渡電源電流試験において過渡電源電流に異常が観
測される。すなわち、テストパターン系列T2をもちい
た過渡電源電流試験により、論理ゲートG2,G3,G
4,G5の故障を検出できる。したがって、テストパタ
ーン系列T2に対する故障個所リスト(故障検出可能ゲ
ートのリスト)は、以上の故障シミュレーションにより
GT2={G2,G3 ,G4,G5}と求めることが
できる。故障箇所推定方法(論理ゲート) つぎに、この発明の故障解析方法の故障箇所推定方法に
ついて述べる。例えば、図14に示す被試験CMOS集
積回路にテストパターン系列T2,T4,T6をあたえ
たとき、すべてのテストパターン系列に対して過渡電源
電流が異常を示した場合を考える。図15に示す故障シ
ミュレーション結果より、テストパターン系列T2,T
4,T6によって検出可能な故障論理ゲートの集合、す
なわち、故障箇所リストは、それぞれ、GT2={G
2,G3,G4,G5},GT4={G2},GT6=
{G2,G3,G4}であるので、推定される故障論理
ゲートは、故障箇所リストGT2,GT4,GT6の共
通要素、すなわち、集合GT2,GT4,GT6の積集
合であらわされる。したがって、 GT2∩GT4∩GT6={G2} (47) となり、故障論理ゲートはG2であると推定できる。
【0086】また、この故障論理ゲートG2は、テスト
パターン系列T2の故障箇所リストGT2={G2,G
3,G4,G5}を基準(基準故障箇所リスト)とし、
故障箇所リストGT6およびGT4に含まれない故障箇
所(非故障箇所)を基準故障箇所リストから順次削除す
ることによっても推定することができる。はじめに過渡
電源電流異常が検出されたテストパターン系列に対する
(基準)故障箇所リストGT2を仮定する。
【0087】{G2,G3,G4,G5} つぎに、基準故障箇所リストGT2からつぎに生成され
た故障箇所リストGT6に含まれない非故障箇所{G
1,G5}を削除する。ここで、非故障箇所のリストは
故障箇所集合GT6の補集合(〜GT6と示す)であら
わされる。したがって、基準故障箇所リストは、G5を
削除することによって、 {G2,G3,G4} となる。つまりGT2中のGT6と一致している要素を
残したことになる。同様に、基準故障箇所リストから故
障箇所リストGT4に含まれない非故障箇所〜GT4=
{G1,G3,G4,G5}を削除する。基準故障箇所
リストは、 {G2} となり、故障箇所をG2と推定することができる。
【0088】また、図14に示す被試験CMOS集積回
路にテストパターン系列T10をあたえたとき過渡電源
電流が異常を示し、テストパターン系列T6をあたえた
とき過渡電源電流が異常を示さなかったと仮定する。こ
こでは、T10を異常テストパターン系列、T6を正常
テストパターン系列と呼ぶ。故障シミュレーションの結
果より、テストパターン系列T10,T6によって検出
可能な故障論理ゲートの集合、すなわち、故障箇所リス
トは、それぞれ、GT10={G1,G3,G4},G
T6={G2,G3,G4}である。ここで、故障箇所
リストGT6に含まれる故障箇所を正常箇所と呼ぶ。す
なわち、故障論理ゲートは、故障箇所リストGT10内
の論理ゲートのいずれかであり、故障箇所リストGT6
内の論理ゲートのいずれでもない。したがって、推定さ
れる故障論理ゲートは、集合GT10と集合GT6の補
集合の積集合であらわされ、 GT10∩〜GT6={G1,G3,G4}∩{G1,G5}={G1}(48) より、故障論理ゲートはG1であると推定できる。上記
作業は、故障箇所リストGT10から故障箇所リストG
T6に含まれる正常箇所を削除する作業と等価である。
【0089】以上により、故障箇所を論理ゲート単位で
推定することができる。さらに、この発明の故障解決方
法は、論理ゲート単位での故障箇所推定に限定されるも
のではなく、集積回路内部の信号線に故障を仮定し故障
シミュレーションを行なうことにより信号線を単位とし
て故障箇所を推定することもできる。故障リスト生成方法(内部信号線) 図16に被試験CMOS集積回路を示す。被試験集積回
路は、3つの入力端子I1,I2,I3、2つの出力端
子O1,O2、5つの論理ゲートG1,G2,G3,G
4,G5をもち、12の信号線L1,L2,…,L12
をもつ。ここで、信号線には入出力信号線も含むものと
し、分岐した信号線はそれぞれ別々の信号線とした。ま
た、出力信号線L11,L12は出力バッファG6,G
7に接続されているものとする。つまり入力端子I1は
信号線L1を通じてインバータ論理ゲートG1の入力側
に接続され、入力端子I2,I3はそれぞれ信号線L
2,L3,L4を通じてNAND論理ゲートG2の入力
側に接続され、論理ゲートG1,G2の各出力側は信号
線L6,L7を通じてNAND論理ゲートG3の入力側
に接続され、論理ゲートG3の出力側は信号線L8,L
9を通じてインバータ論理ゲートG4の入力側と、信号
線L8,L10を通じてNOR論理ゲートG5の一方の
入力側とに接続され、論理ゲートG5の他方の入力側に
入力端子I3が信号線L3,L5を通じて入力側に接続
され、論理ゲートG4の出力側は信号線L11、バッフ
ァG6を通じて出力端子O1に接続され、論理ゲートG
5の出力側は信号線L12、バッファG7を通じて出力
端子O2に接続される。図に示していないが論理ゲート
G1〜G5および出力バッファG6,G7の各電源端子
は共通の電源に接続されている。
【0090】上記被試験CMOS集積回路に対しておこ
なった故障シミュレーション結果の一例を図17に示
す。図17において、第1列はテストパターン系列の識
別子を示す。図17の第2列は被試験CMOS集積回路
の入力端子I1,I2,I3にあたえる入力信号を示
し、第3列は各テストパターン系列をあたえたとき被試
験CMOS集積回路の信号線L1,L2,…,L12に
生じる信号を示し、第4列は各テストパターン系列をあ
たえたとき被試験CMOS集積回路の出力端子O1,O
2に生じる信号を示す。ここで、図17の第2、第3、
第4列における信号“0”,“1”,“R”,“F”
は、それぞれ、常時ローレベルの信号<“0”,“0”
>(<>内の第1要素は初期信号値を示し、第2要素は
最終信号値を示す)、常時ハイレベルの信号(<
“1”,“1”>)、ローレベルからハイレベルへの立
ち上がり信号(<“0”,“1”>)、ハイレベルから
ローレベルへの立ち下がり信号(<“1”,“0”>)
を示す。このため、各テストパターン系列は2つのテス
トパターンからなり、例えば、テストパターン系列T1
=“00R”はI1I2I3 =<“000”,“001”
>を意味する。図17の第5列は、各テストパターン系
列をあたえたとき過渡電源電流をもちいた試験で検出可
能な故障信号線の集合、すなわち、故障個所リストを示
す。集積回路内部の信号線が断線故障をもつとき、その
故障信号線を入力とする論理ゲートのスイッチング動作
が遅くなり、これに伴って論理回路の過渡電源電流波形
が変化するため、被試験集積回路の過渡電源電流は異常
を示す。このため、あるテストパターン系列をあたえ過
渡電源電流に異常が生じるか否かを観測することによっ
て、上記入力テストパターン系列によりスイッチング動
作を生じる信号線に対し、これらの信号線を入力とする
論理ゲートがスイッチング動作を生じるとき、これらの
論理回路が故障しているか否かを判別することができ
る。
【0091】例えば、図16に示した被試験CMOS集
積回路にテストパターン系列T6をあたえると図中に各
部における信号の0,1を表示しているように、被試験
CMOS集積回路内の信号線L2,L7,L8,L9,
L10,L11にスイッチングが生じ、さらに被試験C
MOS集積回路内の論理ゲートG2,G3,G4および
出力バッファG6にスイッチングが生じる。信号線L1
0はスイッチングが生じるが信号線L10を入力とする
論理ゲートG5はスイッチングが生じない。したがっ
て、信号線L2,L7,L8,L9,L11のいずれか
に故障が存在するとき、テストパターン系列T6をもち
いた過渡電源電流試験において過渡電源電流に異常が観
測される。すなわち、テストパターン系列T6をもちい
た過渡電源電流試験により、信号線L2,L7,L8,
L9,L11の故障を検出できる。したがって、テスト
パターン系列T6に対する故障個所リストは、以上の故
障シミュレーションによりLT6={L2,L7,L
8,L9,L11}と求めることができる。故障箇所推定方法(信号線) つぎに、この発明の故障解析方法の故障箇所推定方法に
ついて述べる。例えば、図16に示す被試験CMOS集
積回路にテストパターン系列T1,T2,T4をあたえ
たとき、すべてのテストパターン系列に対して過渡電源
電流が異常を示した場合を考える。故障シミュレーショ
ンの結果(図17)より、テストパターン系列T2,T
4,T6によって検出可能な故障信号線の集合、すなわ
ち、故障箇所リスト(故障検出可能内部信号線)は、そ
れぞれ、LT1={L3,L5,L12},LT2=
{L3,L4,L5,L7,L8,L9,L10,L1
1,L12},LT4={L3,L4}であるので、推
定される故障信号線は、集合LT1,LT2,LT4の
積集合であらわされる。すなわち、 LT1∩LT2∩LT4={L3} (49) となり、故障信号線はL3であると推定できる。
【0092】また、この故障信号線L3は、テストパタ
ーン系列T2の故障箇所リストLT2={L3,L4,
L5,L7,L8,L9,L10,L11,L12}を
基準(基準故障箇所リスト)とし、故障箇所リストLT
1およびLT4に含まれない故障箇所(非故障箇所)を
基準故障箇所リストから順次削除することによって推定
することができる。はじめに、基準故障箇所リストLT
2を仮定する。 {L3,L4,L5,L7,L8,L9,L10,L1
1,L12} つぎに、基準故障箇所リストから故障箇所リストLT1
に含まれない非故障箇所{L1,L2,L4,L6,L
7,L8,L9,L10,L11}を削除する。ここ
で、非故障箇所のリストは故障箇所集合LT1の補集合
(〜LT1と示す)であらわされる。したがって、基準
故障箇所リストは、L4,L7,L8,L9,L10,
L11を削除することによって、 {L3,L5,L12} となる。同様に、基準故障箇所リストから故障箇所リス
トLT4に含まれない非故障箇所〜LT4={L1,L
2,L5,L6,L7,L8,L9,L10,L11,
L12}を削除する。基準故障箇所リストは、 {L3} となり、故障箇所をL3と推定することができる。
【0093】また、図16に示す被試験CMOS集積回
路にテストパターン系列T10をあたえたとき過渡電源
電流が異常を示し、テストパターン系列T6およびT1
2をあたえたときいずれも過渡電源電流が異常を示さな
かったと仮定する。ここで、T10を異常テストパター
ン系列、T6およびT12を正常テストパターン系列と
呼ぶ。故障シミュレーションの結果より、テストパター
ン系列T10,T6,T12によって検出可能な故障信
号線の集合、すなわち、故障箇所リストは、それぞれ、
LT10={L1,L6,L8,L9,L11},LT
6={L2,L7,L8,L9,L11},LT12=
{L1}である。ここで、故障箇所リストLT6および
LT12に含まれる故障箇所を正常箇所と呼ぶ。すなわ
ち、故障信号線は、集合LT10内の信号線のいずれか
であり、集合LT6内の信号線または集合LT12内の
信号線のいずれでもない。したがって、推定される故障
信号線は、集合LT10とLT6の補集合(〜LT6=
{L1,L3,L4,L5,L6,L10,L1
2}),LT12の補集合(〜LT12={L2,L
3,L4,L5,L6,L7,L8,L9,L10,L
11,L12})の積集合であらわされ、 LT10∩〜LT6∩〜LT12={L6} (50) より、故障信号線はL6であると推定できる。上記作業
は、故障箇所リストLT10から故障箇所リストLT6
およびLT12に含まれる正常箇所を削除する作業と等
価である。
【0094】以上により、故障箇所を信号線単位で推定
することができる。さらに、この発明の故障解析方法
は、論理ゲートを接続する信号線単位での故障箇所推定
に限定されるものではなく、論理ゲート内部の信号線に
故障を仮定し故障シミュレーションを行なうことにより
論理ゲート内部の信号線に対しても故障箇所を推定する
こともできる。さらに信号伝搬パスを単位として故障箇
所を推定することもできる。その場合の故障リストの生
成を以下に述べる。論理シミュレーションの結果が記憶
されている記憶装置の記憶内容から、各テストパターン
系列ごとに、各信号伝搬パス上の各部がすべてスイッチ
ングしているか否かを調べ、すべてスイッチングしてい
れば、そのテストパターン系列と、その信号伝搬パスと
を故障リストに登録する。つまり例えば論理ゲート単位
の論理シミュレーションでは、図14に示した半導体集
積回路の場合には、各テストパターン系列に対し、図1
5に示したように各入力端子、各内部ノード、各出力端
子が変化する。よって例えば信号伝搬パスが<I1,N
1,N3,O1>の場合、論理シミュレーションの結果
の記憶装置から、テストパターン系列T9に対し、I1
がR、N1がF、N3がR、O1がFであり、このパス
上のすべての各部がスイッチングする。またテストパタ
ーン系列T10,T11に対してもI1がR、N1が
F、N3がR、O1がFであり、同様にこのパス上の全
ての各部がスイッチングする。よって故障リストに信号
伝搬パス<I1,N1,N3,O1>に対し、テストパ
ターン系列T9,T10,T11を登録し、又はテスト
パターン系列T9,T10,T11のそれぞれに対し、
パス<I1,N1,N3,O1>を登録する。同様にし
て例えば内部信号線単位の論理シミュレーションでは、
図16に示した半導体集積回路の場合には、各テストパ
ターン系列に対し、図17に示したように、各入力端
子、各内部信号線、各出力端子が変化する。よって例え
ば信号伝搬パスが<I3,L3,L5,L12,O2>
の場合、論理シミュレーションの結果の記憶装置から、
テストパターン系列T1に対し、I3がR、L3がR、
L5がR、L12がF、O2がFであり、このパス上の
全ての各部がスイッチングする。またテストパターン系
列T2に対してもI3がR、L3がR、L5がR、L1
2がF、O2がFであり、同様にこのパス上の全ての各
部がスイッチングする。よって故障リストに信号伝搬パ
ス<I3,L3,L5,L12,O2>に対し、テスト
パターン系列T1,T2を登録し、又はテストパターン
系列T1,T2に対してパス<I3,L3,L5,L1
2,O2>をそれぞれ登録する。ここで、故障リストに
登録される信号伝搬パスは、被試験回路の入力端子から
出力端子まで到達するパスに限定されるものではなく、
例えば図16に示した半導体集積回路の<I1,N1
>、または図16に示した半導体集積回路の<I1,L
1,L6>のように出力端子まで到達しない信号伝搬パ
スを対象とすることもできる。
【0095】このようにして、故障が起こり得る信号伝
搬パスの全てについて、故障リストを作る。図14に示
した半導体集積回路について論理ゲートがスイッチング
するかの論理シミュレーションを行なった場合の故障リ
ストは図39に示すようになり、図16に示した半導体
集積回路について内部信号線がスイッチングするかの論
理シミュレーションを行なった場合の故障リストは図4
0に示すようになる。この信号伝搬パス単位で故障箇所
を推定する方法としては、先に論理ゲート単位、信号線
単位での故障箇所の推定と同様の手法をもちいることが
できる。図14に示す被試験CMOS集積回路にテスト
パターン系列T9、T10をあたえたとき、両テストパ
ターン系列に対して過渡電源電流が異常を示した場合は
テストパターン系列T9の故障箇所リストは<I1,N
1,N3,O1>,<I1,N1,N3,O2>であ
り、テストパターン系列T10の故障箇所リストは<I
1,N1,N3,O1>である。これら両故障箇所リス
ト中の共通要素<I1,N1,N3,O1>が故障信号
伝搬パスと推定される。
【0096】あるいは、テストパターン系列T9の故障
箇所リスト(基準故障箇所リスト)<I1,N1,N
3,O1>,<I1,N1,N3,O2>から、テスト
パターン系列T10の故障箇所リスト<I1,N1,N
3,O1>に含まれない故障箇所(非故障箇所)<I
3,O2>,<I3,N2,N3,O1>,<I3,N
2,N3,O2>,<I2,N2,N3,O1>,<I
1,N1,N3,O2>を除去し、残った<I1,N
1,N3,O1>を故障信号伝搬パスと推定する。
【0097】またテストパターン系列T9に対しては過
渡電源電流が異常を示したが、テストパターン系列T1
0に対しては過渡電源電流が異常を示さなかったと仮定
する。この場合、異常が生じたテストパターン系列T9
の故障箇所リスト<I1,N1,N3,O1>,<I
1,N1,N3,O2>から、正常であったテストパタ
ーン系列T10の故障箇所リスト<I1,N1,N3,
O1>を削除して<I1,N1,N3,O2>を故障信
号パスと推定する。
【0098】さらに、この発明の故障解析方法はCMO
S集積回路に限定されるものではなく、他のタイプの半
導体集積回路にも適用することができる。
【0099】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例について
説明する。図18はこの発明の実施例で使用される故障
解析装置の構成の一例を示している。この故障解析装置
100は、被試験半導体集積回路DUTの入力端子に2
つ以上のテストパターンからなるテストパターン系列を
入力するテストパターン系列入力手段101と、上記テ
ストパターン系列を入力したときに発生する上記被試験
半導体集積回路DUTの過渡電源電流を測定し、上記過
渡電源電流が異常を示すか否かを決定する過渡電源電流
試験手段102と、上記被試験半導体集積回路DUTの
過渡電源電流が異常を示す複数のテストパターン系列を
格納しておく異常パターン系列記憶手段103と、上記
被試験半導体集積回路DUTの過渡電源電流が異常を示
さない複数のテストパターン系列を格納しておく正常パ
ターン系列記憶手段104と、上記異常パターン系列記
憶手段103および上記正常パターン系列記憶手段10
4に格納された各テストパターン系列に対し故障シミュ
レーションを行ない、上記テストパターン系列とそのテ
ストパターン系列にて検出される故障推定箇所のリスト
を作成する故障箇所リスト生成手段105と、上記故障
箇所リスト生成手段105から得られた1以上の故障推
定箇所リストをもとに上記被試験半導体集積回路DUT
内部の故障箇所を推定する故障箇所推定手段106と、
によって構成されている。テストパターン系列入力手段
101は、汎用のデジタル・データ発生器、例えば、ソ
ニー・テクトロニクス株式会社製のデータ・タイム・ジ
ェネレータHFS9009(メインフレーム)、HFS
9DG2(データ・タイム・ジェネレータ・モジュー
ル)でもよいし、集積回路自動試験装置(ATE)、例
えば、株式会社アドバンテスト製のロジック・テスタT
6671Eのパターンジェネレータ、あるいはランダム
パターン発生器でもよい。過渡電源電流試験(パルス幅) 図19は、この発明の実施例で使用される過渡電源電流
試験手段102の構成の一例を示している。この過渡電
源電流試験手段102aは、被試験半導体集積回路DU
Tに電流を供給する電源201と、テストパターン系列
入力手段101が出力したテストパターン系列により生
じる過渡電源電流波形IDDT を測定する過渡電源電流波
形測定器202と、過渡電源電流波形測定器202によ
って測定された電源電流波形IDDT のパルス幅を測定
し、被試験パスの信号伝搬遅延時間を求める遅延時間評
価器203と、遅延時間評価器203から得られた遅延
時間を既定の値と比較し、故障の有無を決定する故障検
出器204と、によって構成されている。電源201
は、汎用の安定化電源、例えば、株式会社アドバンテス
ト製の電圧/電流発生器R6144でもよいし、集積回
路自動試験装置(ATE)、例えば、株式会社アドバン
テスト製のロジック・テスタT6671Eのプログラム
可能なデバイス電源(programable power supply,PPS)
でもよいし、容量の大きなコンデンサでもよい。ただ
し、電源201には電流応答が高速なものが望まれ、電
源201はデバイスの直近に配置するのが好ましい。過
渡電源電流波形測定器202は以下に述べるように図2
0に示すように構成することもできるし、図21に示す
ように構成することもできる。
【0100】つまり図20はこの発明の実施例で使用さ
れる過渡電源電流波形測定器202の構成の一例を示し
ている。この過渡電源電流波形測定器202aは、被試
験回路DUTの電源端子の間に流れる電流波形を検出し
て電圧波形に変換する電流センサ301と、電流センサ
301により変換された電圧波形を測定する波形測定器
302と、によって構成されている。電流センサ301
は、電源201とDUT間に接続された電源ラインのま
わりの磁界の変化を利用して過渡電源電流波形を電圧波
形に変換する。誘導型電流センサでもよいし、電源ライ
ンに、抵抗値の小さな抵抗素子を直列に挿入し、抵抗素
子に流れる過渡電源電流波形をオームの法則に従って抵
抗素子の両端の電圧変化に変換する、抵抗型電流センサ
でもよい。ただし、過渡電源電流波形に電源ラインのイ
ンダクタンス成分によるリンギングが生じないように、
電流センサ301は小型のものが望ましい。波形測定器
302は、オシロスコープ、例えば、ソニー・テクトロ
ニクス株式会社製のデジタル・オシロスコープTDS7
84Aでもよいし、集積回路自動試験装置(ATE)、
例えば、株式会社アドバンテスト製のロジック・テスタ
T6671Eのデジタイザでもよい。
【0101】図21はこの発明の実施例で使用される過
渡電源電流波形測定器202の構成の別の一例を示して
いる。この過渡電源電流波形測定器202bは、電源ラ
インに直列に挿入された切断するスイッチ401と、ス
イッチ401と被試験回路DUTの接続点及び接地間に
接続され、被試験回路DUTに電流を供給するコンデン
サ402と、コンデンサ402の被試験回路DUT側の
端子の電圧変化v(t)を測定する波形測定器403
と、波形測定器403によって測定された電圧波形v
(t)を時間微分する波形微分器404と、によって構
成されている。被試験回路DUTが過渡状態のときコン
デンサ402から被試験回路DUTに流れ込む電流、す
なわち過渡電源電流IDDT は、コンデンサ402の容量
をCとし、コンデンサ402の被試験回路DUT側の端
子の電圧をv(t)とすると、
【0102】
【数24】
【0103】とあらわされる。したがって、コンデンサ
402の電圧波形v(t)を時間微分することにより、
被試験回路DUTを流れる過渡電源電流波形を求めるこ
とができる。ここで、スイッチ401は、電源ラインの
容量成分やインダクタンス成分を切り離し、被試験回路
DUTに流れ込むすべての電流をコンデンサ402から
供給するためにもちいられる。波形測定器403は、オ
シロスコープ、例えば、ソニー・テクトロニクス株式会
社製のデジタル・オシロスコープTDS784Aでもよ
いし、集積回路自動試験装置(ATE)、例えば、株式
会社アドバンテスト製のロジック・テスタT6671E
のデジタイザでもよい。波形微分器404は、ハードウ
ェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成すること
もできる。
【0104】遅延時間評価器203及び故障検出器20
4はハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで
構成してもよい。つぎに、この過渡電源電流試験手段1
02aを使用して半導体集積回路の試験を行なう場合の
動作を説明する。図22はこの発明の過渡電源電流試験
方法の処理手順を示している。テストパターン系列入力
手段101は、ステップ501において、被試験回路D
UTを活性化するテストパターン系列を入力する。ステ
ップ502において、過渡電源電流波形測定器202
が、電源から被試験回路DUTの電源ピンに流れ込む電
源電流の過渡応答波形IDDT を測定する。つぎに、ステ
ップ503において、遅延時間評価器203が、被試験
パスの遅延時間を求めるために、過渡電源電流波形測定
器202によって測定された過渡電源電流波形IDDT
パルス幅を測定する。最後に、ステップ504におい
て、故障検出器204が、遅延時間評価器203によっ
て求められた過渡電源電流波形IDDT のパルス幅を既定
の値と比較し、比較の結果が故障の検出条件を満たした
場合、ステップ505において“故障あり”と判断し、
比較の結果が故障の検出条件を満たさない場合、ステッ
プ506において“故障なし”と判断して、処理を終了
する。ここで、電源201は、半導体集積回路試験の処
理中、すなわち、ステップ501,502,503,5
04,505,506のすべてにわたり、被試験回路D
UTに指定された電圧、例えば、3.3Vを常に供給し
ている。また、テストパターン系列を入力するステップ
501と、過渡電源電流波形を測定するステップ502
は、ほぼ同時に行なわれる。さらに、過渡電源電流波形
を測定するステップ502において、単一測定によって
測定することもできるし、測定を複数回繰り返すことも
できる。単一測定の場合は、テストパターン系列は一度
だけ入力され、繰り返し測定の場合は、テストパターン
系列は複数回繰り返して入力される。その際、テストパ
ターン系列を入力するごとに初期状態とし、つまり、コ
ンデンサ402をもちいる場合は、その都度コンデンサ
402に充電を行う。過渡電源電流試験(瞬時値) 図23は、この発明の実施例で使用される過渡電源電流
試験手段102の構成の別の一例を示している。この過
渡電源電流試験手段102bは、被試験半導体集積回路
DUTに電流を供給する電源201と、テストパターン
系列入力手段101が出力したテストパターン系列によ
り生じる過渡電源電流のある既定の時刻τにおける瞬時
値iDDT (τ)を測定する過渡電源電流瞬時値測定器6
02と、過渡電源電流瞬時値測定器602によって測定
された過渡電源電流値iDDT (τ)を既定の電流値I′
と比較し、遅延故障の有無を決定する故障検出器603
と、によって構成されている。電源201は、図19で
もちいた場合と同様のものをもちいる。過渡電源電流瞬
時値測定器602は、図24に示すように構成すること
もできるし、図25に示すように、構成することもでき
る。故障検出器603は、ハードウェアで構成してもよ
いし、ソフトウェアで構成することもできる。
【0105】図24はこの発明の実施例で使用される過
渡電源電流瞬時値測定器602の構成の一例を示してい
る。この過渡電源電流瞬時値測定器602aは、図20
に示した過渡電源電流波形測定器202中の波形測定器
302の代りに電流センサ301により変換された電圧
値を測定する測定器702がもちいられて構成されてい
る。測定器702は、デジタル・マルチメータ、例え
ば、株式会社アドバンテスト製のデジタル・マルチメー
タR6581でもよいし、オシロスコープ、例えば、ソ
ニー・テクトロニクス株式会社製のデジタル・オシロス
コープTDS784Aでもよいし、集積回路自動試験装
置(ATE)、例えば、株式会社アドバンテスト製のロ
ジック・テスタT6671Eのデジタイザでもよい。
【0106】図25はこの発明の実施例で使用される過
渡電源電流瞬時値測定器602の構成の別の一例を示し
ている。この過渡電源電流瞬時値測定器602bは、図
21に示した過渡電源電流波形測定器202b中の波形
測定器403と波形微分器404の代りに、コンデンサ
402の被試験回路DUT側の端子の電圧波形v(t)
の瞬時微分値を測定する微分測定器803をもちいて構
成されている。被試験回路DUTが過渡状態のときコン
デンサ402から被試験回路DUTに流れ込む電流、即
ち過渡電源電流IDDT は、式(51)と同様に
【0107】
【数25】
【0108】とあらわされる。したがって、コンデンサ
402の電圧波形v(t)のある時刻τにおける時間微
分値を測定することにより、被試験回路DUTを流れる
過渡電源電流の瞬時値iDDT (τ)を求めることができ
る。ここで、電圧波形v(t)の時刻τにおける瞬時微
分値を求めるには、次式に示すように、時刻τの近傍で
極短い時間間隔Δtでv(t)の瞬時値を測定し、測定
値の差を時間間隔Δtで割ることにより求めることがで
きる。より正確な瞬時微分値を得るためには、Δtは可
能な限り小さい方が望ましい。
【0109】
【数26】
【0110】また、スイッチ401は、電源ラインの容
量成分やインダクタンス成分を切り離し、被試験回路D
UTに流れ込むすべての電流をコンデンサ402から供
給するためにもちいられる。微分測定器803は、デジ
タル・マルチメータ、例えば、株式会社アドバンテスト
製のデジタル・マルチメータR6581でも実現できる
し、オシロスコープ、例えば、ソニー・テクトロニクス
株式会社製のデジタル・オシロスコープTDS784A
でも実現できるし、集積回路自動試験装置(ATE)、
例えば、株式会社アドバンテスト製のロジック・テスタ
T6671Eのデジタイザでも実現できる。
【0111】つぎに、この過渡電源電流試験手段102
bを使用して半導体集積回路の試験を行なう場合の動作
を説明する。図26はこの発明の過渡電源電流試験方法
の処理手順を示している。テストパターン系列入力手段
101は、ステップ901において、被試験パスを活性
化するテストパターン系列を入力する。つぎに、ステッ
プ902において、過渡電源電流瞬時値測定器602
が、電源から被試験回路の電源ピンに流れ込む過渡電源
電流のある既定の時刻τにおける瞬時値iDDT(τ)を
測定する。ここでτは、先に述べたように例えば、入力
遷移の時刻τ0と許容される遅延時間の最大値T′から
τ=T′+τ0と求めることができる。最後に、ステッ
プ903において、故障検出器603が、過渡電源電流
瞬時値測定器602によって求められた過渡電源電流の
瞬時値iDDT (τ)を既定の値、例えば、故障のない回
路において最後にスイッチングする論理ゲートGfinal
の出力遷移時刻τmaxにおける電源電流の典型値I′
(=iDDT(τmax))と比較し、比較の結果が故障の検
出条件を満たした場合、ステップ904において“故障
あり”と判断し、比較の結果が故障の検出条件を満たさ
ない場合、ステップ905において“故障なし”と判断
して、処理を終了する。ここで、電源201は、遅延故
障試験の処理中、即ち、ステップ901,902,90
3,904,905のすべてにわたり、被試験回路DU
Tに指定された電圧、例えば、3.3Vを常に供給して
いる。また、テストパターン系列を入力するステップ9
01と、過渡電源電流の瞬時値を測定するステップ90
2は、ほぼ同時に行なわれる。さらに、過渡電源電流の
瞬時値を測定するステップ902において、単一測定に
よって測定することもできるし、測定精度を向上させる
ために、測定を複数回繰り返し、平均値を測定すること
もできる。単一測定の場合は、テストパターン系列は一
度だけ入力され、繰り返し測定の場合は、テストパター
ン系列は複数回繰り返して入力される。過渡電源電流試験(積分値) 図27はこの発明の実施例で使用される過渡電源電流試
験手段102の構成の別の一例を示している。この過渡
電源電流試験手段102cは、被試験回路DUTに電流
を供給する電源201と、テストパターン系列入力手段
101が出力したテストパターン系列により生じる過渡
電源電流のある既定の時間間隔における積分値QDDT
測定する過渡電源電流積分値測定器1002と、過渡電
源電流積分値測定器1002によって測定された過渡電
源電流値QDDT を既定値と比較し、故障の有無を決定す
る故障検出器1003と、によって構成されている。電
源201は、図1の例で使用したものと同様のものであ
る。過渡電源電流積分値測定器1002は、図28に示
すように、電流センサ301と、波形測定器302と、
電流積分器1103と、で構成することもできるし、図
29に示すように、スイッチ401と、コンデンサ40
2と、測定器1203と、で構成することもできる。故
障検出器1003は、ハードウェアで構成してもよい
し、ソフトウェアで構成することもできる。
【0112】図28はこの発明の実施例で使用される過
渡電源電流積分値測定器1002の構成の一例を示して
いる。この過渡電源電流積分値測定器1002aは、図
20に示した場合と同様に電流センサ301により変換
された電圧波形が波形測定器302により測定され、こ
の例では波形測定器1102によって測定された電流波
形のある規定の時間における積分値が電流積分器110
3によって算出される。電流積分器1103は、ハード
ウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成しても
よい。
【0113】図29はこの発明の実施例で使用される過
渡電源電流積分値測定器1002の構成の別の一例を示
している。この過渡電源電流積分値測定器1002b
は、図21に示した場合と同様に被試験回路DUTが過
渡状態のときコンデンサ402から被試験回路DUTに
流れ込む電流、即ち過渡電源電流IDDT は、
【0114】
【数27】
【0115】とあらわされる。従って、過渡電源電流の
積分値QDDT は、
【0116】
【数28】
【0117】となる。ここで、v(−∞)およびv
(∞)は、それぞれコンデンサ402の電圧の初期値と
最終値を示す。即ち、ある規定の時間におけるコンデン
サ402の電圧の初期値と最終値を測定し、その差を算
出することにより、被試験回路DUTを流れる過渡電源
電流の積分値QDDT を求めることができる。ここで、コ
ンデンサ402の電圧の初期値v(−∞)は被試験パス
の入力信号線に信号遷移が生じる直前に測定し、コンデ
ンサ402の電圧の最終値v(∞)は被試験パス上のす
べての論理ゲートがスイッチングし、電源電流が静止電
源電流(IDDQ )値となった直後に測定することが望ま
しい。ただし、電源電流がIDDQ 値となる時刻を特定す
ることは困難であるため、コンデンサ402の電圧の最
終値v(∞)はテストパターン系列を入力してから十分
な時間が経過した時刻に測定してもよい。これら電圧v
(−∞),v(∞)を測定する測定器1203は、デジ
タル・マルチメータ、例えば、株式会社アドバンテスト
製のデジタル・マルチメータR6581でも実現できる
し、オシロスコープ、例えば、ソニー・テクトロニクス
株式会社製のデジタル・オシロスコープTDS784A
でも実現できるし、集積回路自動試験装置(ATE)、
例えば、株式会社アドバンテスト製のロジック・テスタ
T6671Eのデジタイザでも実現できる。
【0118】つぎに、この過渡電源電流試験手段102
cを使用して半導体集積回路の試験を行なう場合の動作
を説明する。図30はこの発明の過渡電源電流試験方法
の処理手順を示している。テストパターン系列入力手段
101は、ステップ1301において、被試験パスを活
性化するテストパターン系列を入力する。つぎに、ステ
ップ1302において、過渡電源電流積分値測定器10
02が、電源から被試験回路DUTの電源ピンに流れ込
む過渡電源電流のある既定の時間Tにおける積分値Q
DDT を測定する。ここでTは、例えば、入力遷移の直前
の時刻τ(−∞)から被試験回路が十分安定する時刻τ
(∞)までとする。最後に、ステップ1303におい
て、故障検出器1003が、過渡電源電流積分値測定器
1002によって求められた過渡電源電流の積分値Q
DDT を既定の値と比較し、比較の結果が故障の検出条件
を満たした場合、ステップ1304において“故障あ
り”と判断し、比較の結果が故障の検出条件を満たさな
い場合、ステップ1305において“故障なし”と判断
して、処理を終了する。ここで、電源201は、半導体
集積回路試験の処理中、即ち、ステップ1301,13
02,1303,1304,1305のすべてにわた
り、被試験回路に指定された電圧、例えば、3.3Vを
常に供給している。また、テストパターン系列を入力す
るステップ1301と、過渡電源電流の積分値を測定す
るステップ1302は、ほぼ同時に行なわれる。さら
に、過渡電源電流の積分値を測定するステップ1302
において、単一測定によって測定することもできるし、
測定精度を向上させるために、測定を複数回繰り返し、
平均値を測定することもできる。単一測定の場合は、テ
ストパターン系列は一度だけ入力され、繰り返し測定の
場合は、テストパターン系列は複数回繰り返して入力さ
れる。故障解析 つぎに、上記故障解析装置100を使用して半導体集積
回路の故障解析を行なう場合の動作を説明する。図31
はこの発明の故障解析方法を処理手順を示している。テ
ストパターン系列入力手段101は、ステップ1401
において、あらかじめ用意されたテストパターン系列群
からテストパターン系列を1つ取得し、被試験回路DU
Tに入力する。被試験回路DUTに入力されたテストパ
ターン系列は、同時に過渡電源電流試験手段102にも
転送される。つぎに、ステップ1402において、過渡
電源電流試験手段102が、電源から被試験回路の電源
ピンに流れ込む過渡電源電流を測定し、被試験回路DU
Tを試験する。つぎに、過渡電源電流試験手段102
は、ステップ1403において、過渡電源電流試験の結
果を解析し、過渡電源電流に異常が観測されたならば、
ステップ1404において、試験にもちいたテストパタ
ーン系列を異常パターン系列記憶手段103に格納し、
過渡電源電流に異常が観測されなかったならば、ステッ
プ1405において、試験にもちいたテストパターン系
列を正常パターン系列記憶手段104に格納する。つぎ
に、故障解析装置100は、ステップ1406におい
て、上記テストパターン系列群に処理されていないテス
トパターン系列が存在するか否かを確認し、処理されて
いないテストパターン系列が存在するならば、上記ステ
ップ1401,1402,1403,1404,140
5を繰り返し、処理されていないテストパターン系列が
存在しないならば、ステップ1407に移行する。つぎ
に、ステップ1407において、故障箇所リスト生成手
段105が、異常パターン系列記憶手段103および正
常パターン系列記憶手段104に格納されたテストパタ
ーン系列に対し故障シミュレーションを行って故障検出
可能箇所のリスト(故障箇所リスト)を生成する。その
テストパターン系列を異常のない被試験回路に入力した
時に、その被試験回路の内部で信号の論理値が変化する
箇所がどこかを論理シミュレーションを行い、その論理
値が変化する箇所から故障検出可能箇所を求める。つぎ
に、故障箇所推定手段106が、ステップ1408にお
いて、故障箇所リスト生成手段105により生成された
故障箇所リストをもとに、先に図14乃至図17を参照
して述べた手法により故障箇所の推定を行なう。つぎ
に、ステップ1409において、故障箇所の推定結果が
十分であるか否かを確認する。被試験回路DUTが複雑
な場合は故障箇所を単一の箇所まで絞り込むことが困難
である場合がある。その場合、推定故障箇所の数が例え
ば10箇であれば、これらを例えば電子ビームテスタで
比較的簡単(短時間)に検査できるため、故障箇所の推
定結果が十分であるといえる。つまり、ステップ140
9においては、推定故障箇所の数をある所定の数まで絞
り込んだか否かを確認し、故障箇所推定結果が十分でな
ければ、ステップ1410に移行し、故障箇所推定結果
が十分であれば、処理を終了する。故障箇所推定結果が
十分でないとき、故障解析装置100は、ステップ14
10において、上記異常パターン系列記憶手段103お
よび上記正常パターン系列記憶手段104に処理されて
いないテストパターン系列が存在するか否かを確認し、
処理されていないテストパターン系列が存在するなら
ば、ステップ1407,1408を繰り返し、処理され
ていないテストパターン系列が存在しないならば、処理
を終了する。ここで、ステップ1402の過渡電源電流
試験に、図22、図26、図30のいずれか1つの方法
をもちいることができる。
【0119】図32はこの発明の故障解析方法の別の処
理手順を示している。テストパターン系列入力手段10
1は、ステップ1501において、あらかじめ用意され
たテストパターン系列群からテストパターン系列を1つ
取得し、被試験回路DUTに入力する。被試験回路DU
Tに入力されたテストパターン系列は、同時に過渡電源
電流試験手段102にも転送される。つぎに、ステップ
1502において、過渡電源電流試験手段102が、電
源から被試験回路DUTの電源ピンに流れ込む過渡電源
電流を測定し、被試験回路DUTを試験する。つぎに、
過渡電源電流試験手段102は、ステップ1503にお
いて、過渡電源電流試験の結果を解析し、過渡電源電流
に異常が観測されたならば、ステップ1504におい
て、試験にもちいたテストパターン系列を異常パターン
系列記憶手段103に格納し、過渡電源電流に異常が観
測されなかったならば、ステップ1505において、試
験にもちいたテストパターン系列を正常パターン系列記
憶手段104に格納する。つぎに、ステップ1506に
おいて、故障箇所リスト生成手段105が、上記過渡電
源電流試験でもちいられた異常パターン系列記憶手段1
03または正常パターン系列記憶手段104に格納され
たテストパターン系列に対し故障箇所リストを生成す
る。つぎに、故障箇所推定手段106が、ステップ15
07において、故障箇所リスト生成手段により生成され
た故障箇所リストをもとに故障箇所の推定を行なう。つ
ぎに、ステップ1508において、故障箇所の推定結果
が十分であるか否かを確認し、故障箇所推定結果が十分
でなければ、ステップ1509に移行し、故障箇所推定
結果が十分であれば、処理を終了する。故障箇所推定結
果が十分でないとき、故障解析装置100は、ステップ
1509において、上記テストパターン系列群に処理さ
れていないテストパターン系列が存在するか否かを確認
し、処理されていないテストパターン系列が存在するな
らば、上記ステップ1501,1502,1503,1
504,1505,1506,1507,1508を繰
り返し、処理されていないテストパターン系列が存在し
ないならば、処理を終了する。ここで、ステップ150
2の過渡電源電流試験に、図22、図26、図30のい
ずれか1つの方法をもちいることができる。この図32
示した故障解析方法におけるステップ1507での故障
箇所の推定は、先に述べた最初の異常に基づく基準故障
箇所リストから、その後に生じた異常に基づく故障リス
トにない要素を除去してゆく方法が適する。故障箇所推定 図33はこの発明の実施例で使用される故障箇所推定手
段106の構成の一例を示している。この故障箇所推定
手段106aは、異常パターン系列記憶手段103に格
納された過渡電源電流が異常を示す複数の異常テストパ
ターン系列に対して、故障箇所リスト生成手段105で
生成された複数の故障箇所リストを格納する故障箇所リ
スト記憶手段1601と、故障箇所リスト記憶手段16
01に格納された複数の故障箇所リストに共通に含まれ
る故障箇所を推定する共通故障箇所推定手段1602
と、によって構成されている。故障箇所リスト記憶手段
1601は、ハードディスクやメモリのような物理的記
憶媒体でもよいし、メモリ上に構築された仮想的記憶手
段でもよい。共通故障箇所推定手段1602は、ハード
ウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成するこ
ともできる。この図33の例では正常パターン系列記憶
手段104を省略できる。
【0120】つぎに、上記故障箇所推定手段106aを
使用して故障箇所の推定を行なう場合の動作を説明す
る。図34はこの発明の故障箇所推定方法の処理手順を
示している。はじめに、ステップ1701において、故
障箇所リスト生成手段105が、異常パターン系列記憶
手段103に格納された異常テストパターン系列を1つ
取得する。つぎに、ステップ1702において、故障箇
所リスト生成手段105が、ステップ1701で取得し
た異常テストパターン系列に対し故障シミュレーション
を行ない、故障箇所リストを生成する。つぎに、ステッ
プ1703において、故障箇所リスト生成手段105に
よって生成された故障箇所リストを故障箇所リスト記憶
手段1601に転送し、格納する。つぎに、ステップ1
704において、上記異常パターン系列記憶手段103
に処理されていない異常テストパターン系列が存在する
か否かを確認し、処理されていない異常テストパターン
系列が存在するならば、ステップ1701,1702,
1703を繰り返し、処理されていない異常テストパタ
ーン系列が存在しないならば、ステップ1705に移行
する。最後に、ステップ1705において、共通故障箇
所推定手段1602が、上記故障箇所リスト記憶手段1
601に格納されたすべての故障リストに共通の故障箇
所を推定し、処理を終了する。ここで、この故障箇所推
定方法によって、図31のステップ1407,1408
および図32のステップ1506,1507を置き換え
てもよい。
【0121】図35はこの発明の実施例で使用される故
障箇所推定手段106の構成の別の一例を示している。
この故障箇所推定手段106bは、異常パターン系列記
憶手段103に格納された最初に過渡電源電流が異常を
示した異常テストパターン系列に対して、故障箇所リス
ト生成手段105で生成された基準故障箇所リストを格
納する基準故障箇所リスト記憶手段1801と、上記異
常パターン系列記憶手段103に格納された基準故障箇
所リスト生成にもちいられたテストパターン系列以外の
複数の異常テストパターン系列に対して、故障箇所リス
ト生成手段105で生成された故障箇所リストをもちい
て、基準故障箇所リスト記憶手段1801に格納された
基準故障箇所リストから上記故障箇所リストに含まれる
故障箇所以外の故障箇所(非故障箇所)を削除する非故
障箇所削除手段1802と、によって構成されている。
基準故障箇所リスト記憶手段1801は、ハードディス
クやメモリのような物理的記憶媒体でもよいし、メモリ
上に構築された仮想的記憶手段でもよい。非故障箇所削
除手段1802は、ハードウェアで構成してもよいし、
ソフトウェアで構成することもできる。この図35の例
では正常パターン系列記憶手段104を省略できる。
【0122】つぎに、上記故障箇所推定手段106bを
使用して故障箇所の推定を行なう場合の動作を説明す
る。図36はこの発明の故障箇所推定方法の処理手順を
示している。はじめに、ステップ1901において、故
障箇所リスト生成手段105が、異常パターン系列記憶
手段103に格納された最初に過渡電源電流が異常を示
した異常テストパターン系列を取得する。つぎに、ステ
ップ1902において、故障箇所リスト生成手段105
が、ステップ1901で取得した異常テストパターン系
列に対し故障シミュレーションを行ない、基準故障箇所
リストを生成する。つぎに、ステップ1903におい
て、故障箇所リスト生成手段105によって生成された
故障箇所リストを基準故障箇所リスト記憶手段1801
に転送し、格納する。つぎに、ステップ1904におい
て、異常パターン系列記憶手段103から上記基準故障
箇所リストの生成にもちいられた異常テストパターン系
列以外の異常テストパターン系列を1つ取得する。つぎ
に、ステップ1905において、故障箇所リスト生成手
段105が、ステップ1904で取得した異常テストパ
ターン系列に対して故障シミュレーションを行ない、故
障箇所リストを生成する。つぎに、ステップ1906に
おいて、非故障箇所削除手段1802が、故障箇所リス
ト生成手段105によって生成された故障箇所リストを
もとに、基準故障箇所リストから上記故障箇所リストに
含まれる故障箇所以外の故障箇所(非故障箇所)を削除
する。最後に、ステップ1907において、上記異常パ
ターン系列記憶手段103に処理されていない異常テス
トパターン系列が存在するか否かを確認し、処理されて
いない異常テストパターン系列が存在するならば、ステ
ップ1904,1905,1906を繰り返し、処理さ
れていない異常テストパターン系列が存在しないなら
ば、処理を終了する。ここで、この故障箇所推定方法に
よって、図31のステップ1407,1408および図
32のステップ1506,1507を置き換えてもよ
い。ただし、ステップ1904において取得すべき異常
テストパターン系列が存在しないとき、この故障箇所推
定方法は直ちに処理を終了する。
【0123】図37はこの発明の実施例で使用される故
障箇所推定手段106の構成の別の一例を示している。
この故障箇所推定手段106cは、異常パターン系列記
憶手段103に格納された過渡電源電流が異常を示す複
数のテストパターン系列に対して、故障箇所リスト生成
手段105で生成された複数の故障箇所リストを格納す
る異常故障箇所リスト記憶手段2001と、正常パター
ン系列記憶手段104に格納された過渡電源電流が異常
を示さない複数のテストパターン系列に対して、故障箇
所リスト生成手段105で生成された複数の故障箇所リ
ストを格納する正常故障箇所リスト記憶手段2002
と、上記異常故障箇所リスト記憶手段2001に格納さ
れたすべての故障箇所リストに共通に含まれる故障箇所
を求めることにより故障箇所候補を推定する共通故障箇
所推定手段2003と、共通故障箇所推定手段2003
によって生成された故障箇所候補リストを格納する故障
箇所候補リスト記憶手段2004と、正常故障箇所リス
ト記憶手段2002に格納された複数の故障箇所リスト
に対し、故障箇所リストに含まれる故障箇所(正常箇
所)を上記故障箇所候補リストから順次削除していく正
常箇所削除手段2005と、によって構成されている。
異常故障箇所リスト記憶手段2001および正常故障箇
所リスト記憶手段2002および故障箇所候補リスト記
憶手段2004は、ハードディスクやメモリのような物
理的記憶媒体でもよいし、メモリ上に構築された仮想的
記憶手段でもよい。共通故障箇所推定手段2003およ
び正常箇所削除手段2005は、ハードウェアで構成し
てもよいし、ソフトウェアで構成することもできる。
【0124】つぎに、上記故障箇所推定手段106cを
使用して故障箇所の推定を行なう場合の動作を説明す
る。図38はこの発明の故障箇所推定方法の処理手順を
示している。はじめに、ステップ2101において、故
障箇所リスト生成手段105が、異常パターン系列記憶
手段103に格納された異常テストパターン系列を1つ
取得する。つぎに、ステップ2102において、故障箇
所リスト生成手段105が、ステップ2101で取得し
た異常テストパターン系列に対し故障シミュレーション
を行ない、故障箇所リストを生成する。つぎに、ステッ
プ2103において、故障箇所リスト生成手段105に
よって生成された故障箇所リストを異常故障箇所リスト
記憶手段2001に転送し、格納する。つぎに、ステッ
プ2104において、上記異常パターン系列記憶手段1
03に処理されていない異常テストパターン系列が存在
するか否かを確認し、処理されていない異常テストパタ
ーン系列が存在するならば、ステップ2101,210
2,2103を繰り返し、処理されていない異常テスト
パターン系列が存在しないならば、ステップ2105に
移行する。つぎに、ステップ2105において、共通故
障箇所推定手段2003が、上記異常故障箇所リスト記
憶手段2001に格納されたすべての故障リストに共通
の故障箇所を推定し、故障箇所候補リストを作成する。
つぎに、共通故障箇所推定手段2003は、ステップ2
106において、故障箇所候補リストを故障箇所候補リ
スト記憶手段に転送し、格納する。つぎに、ステップ2
107において、故障箇所リスト生成手段105が、正
常パターン系列記憶手段104から正常テストパターン
系列を1つ取得する。つぎに、ステップ2108におい
て、故障箇所リスト生成手段105が、ステップ210
7で取得した正常テストパターン系列に対して故障シミ
ュレーションを行ない、故障箇所リストを生成する。つ
ぎに、ステップ2109において、正常箇所削除手段2
005が、ステップ2108において故障箇所リスト生
成手段105によって生成された故障箇所リストに含ま
れる故障箇所(正常箇所)を故障箇所候補リストから削
除する。最後に、ステップ2110において、上記正常
パターン系列記憶手段104に処理されていない正常テ
ストパターン系列が存在するか否かを確認し、処理され
ていない正常テストパターン系列が存在するならば、ス
テップ2107,2108.2109を繰り返し、処理
されていない正常テストパターン系列が存在しないなら
ば、処理を終了する。ここで、この故障箇所推定方法に
よって、図31のステップ1407,1408および図
32のステップ1506,1507を置き換えてもよ
い。ただし、ステップ2107において取得すべき正常
テストパターン系列が存在しないとき、この故障箇所推
定方法は直ちに処理を終了する。
【0125】上述では故障箇所リストを故障シミュレー
ションによりその都度求めたが、予め各種のテストパタ
ーン系列に対して故障シミュレーションを行い、そのテ
ストパターン系列と故障箇所リストの対応テーブルを作
っておき、そのテーブルを参照して故障箇所リストを求
めてもよい。この発明の故障解析方法および故障解析装
置は、故障ミシュレーションにおいて故障箇所を論理ゲ
ート単位で指定することにより、論理ゲート単位で故障
箇所を推定することができる。また、故障シミュレーシ
ョンにおいて故障箇所を信号線単位で指定することによ
り、信号線単位で故障箇所を推定することもできる。さ
らに、この発明の故障解析方法および故障解析装置は、
遅延故障や断線故障に限定されるものではなく、過渡電
源電流の故障検出条件や故障シミュレーションの故障モ
デルを適宜変更することにより、論理故障(縮退故障)
や短絡故障、および、MOSトランジスタのパラメータ
不良などの故障箇所も推定することができる。
【0126】
【発明の効果】この発明によれば、可観測性が高く論理
ゲートのスイッチング情報をもつ過渡電源電流試験法を
もちいることにより、従来不可能であった遅延故障ある
いは遅延故障を生じる断線故障の故障箇所の推定ができ
るため、故障解析の信頼性を大幅に改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】aはCMOSインバターの入力電圧VIN、出力
電圧VOUT の経時変化とその電源電流IDDの過渡応答の
一例を示す図、bはそのCMOSインバータ回路と出力
の立ち上がり遷移時に流れる電源電流を示す図、cはそ
のCMOSインバータ回路と出力立ち下り遷移時に流れ
る電源電流を示す図である。
【図2】CMOS論理ゲートの過渡応答の典型例を示
し、aは入力電圧VIN、出力電圧VOUT、電源電流IS
伝達特性図、bは過渡電流の近似波形を示す図である。
【図3】aはCMOS集積回路の例を示す回路図、bは
その集積回路に対する入力電圧、出力電圧の変化と判定
する過渡電源電流応答IDDT の様子を示す図である。
【図4】aは入、出力ラッチを備えた半導体集積回路に
対する遅延故障試験方法の基本原理を模式的に示す図、
bはその入力電圧VINに対する出力電圧VOUT の遅延と
動作クロックとの関係を示す図である。
【図5】aは論理故障を生じる信号線の断線状態と、入
力電圧及び出力電圧を示す図、bは遅延故障を生じる信
号線の断線状態と入力電圧及び出力電圧を示す図であ
る。
【図6】aは遅延故障がない場合とある場合の入力電圧
と出力電圧の時間経過を示す図、bはこれと過渡電源電
流試験方法の原理図を示すための図で対応する過渡電源
電流を示す図である。
【図7】別の過渡電源電流試験方法の原理図を示すため
の図で、aは遅延故障がない場合とある場合の入力電圧
と出力電圧の時間経過を示す図、bはこれと対応する過
渡電源電流と測定時点を示す図である。
【図8】CMOSインバータの入力遷移時間に対する過
渡電源電流の積分値の変化を示す図。
【図9】aはCMOSインバータの入力信号線に存在す
る微小オープン欠陥のモデルを示す図、bは微小オープ
ン欠陥がない場合の信号遷移時間を模式的に示す図、c
は微小オープン欠陥がある後の信号遷移時間を模式的に
示す図である。
【図10】CMOS集積回路内に存在する微小オープン
欠陥の抵抗値Ropenに対するCMOS集積回路の過渡電
源電流の積分値QDDT の変化を示す図。
【図11】CMOS製造プロセスのばらつきに対するC
MOS集積回路の過渡電源電流の積分値の分布を示すヒ
ストグラム図。
【図12】CMOS集積回路の被試験パス上に存在する
微小オープン欠陥の抵抗値Ropen に対する被試験パスの
パス遅延時間tpdの変化を示す図。
【図13】CMOS集積回路の被試験パス上に微小オー
プン欠陥が存在すると仮定したときの、CMOS集積回
路の過渡電源電流の積分値QDDT と被試験パスのパス遅
延時間tpdの間の線形性を示す図。
【図14】この被試験CMOS集積回路の一例を示す回
路図。
【図15】図14に示した被試験CMOS集積回路に対
する故障シミュレーション結果の一例を示す図。
【図16】被試験CMOS集積回路の別の一例を示す回
路図。
【図17】図16に示した被試験CMOS集積回路に対
する別の故障シミュレーション結果の一例を示す図。
【図18】この発明の故障解析装置の構成を示すブロッ
ク図。
【図19】図18中の過渡電源電流試験手段102の構
成の一例を示すブロック図。
【図20】図19中の過渡電源電流波形測定器202の
構成の一例を示すブロック図。
【図21】図19中の過渡電源電流波形測定器202の
構成の別の一例を示すブロック図。
【図22】この発明の故障解析方法でもちいられる過渡
電源電流試験方法の処理手順の一例を示すフローチャー
ト。
【図23】図18中の過渡電源電流試験手段102の構
成の別の一例を示すブロック図。
【図24】図23中の過渡電源電流瞬時値測定器602
の構成の一例を示すブロック図。
【図25】図23中の過渡電源電流瞬時値測定器602
の構成の別の一例を示すブロック図。
【図26】この発明の故障解析方法でもちいられる過渡
電源電流試験方法の処理手順の別の一例を示すフローチ
ャート。
【図27】図18中の過渡電源電流試験手段102の構
成のさらに別の一例を示すブロック図。
【図28】図27中の過渡電源電流積分値測定器100
2の構成の一例を示すブロック図。
【図29】図27中の過渡電源電流積分値測定器100
2の構成の別の一例を示すブロック図。
【図30】この発明の故障解析方法でもちいられる過渡
電源電流試験方法の処理手順のさらに別の一例を示すフ
ローチャート。
【図31】この発明の故障解析方法の処理手順を示すフ
ローチャート。
【図32】この発明の故障解析方法の別の処理手順を示
すフローチャート。
【図33】図18中の故障箇所推定手段106の構成の
一例を示すブロック図。
【図34】この発明の故障解析方法でもちいられる故障
箇所推定方法の処理手順の一例を示すフローチャート。
【図35】図18中の故障箇所推定手段106の構成の
別の一例を示すブロック図。
【図36】この発明の故障解析方法でもちいられる故障
箇所推定方法の処理手順の別の一例を示すフローチャー
ト。
【図37】図18中の故障箇所推定手段106の構成の
さらに別の一例を示すブロック図。
【図38】この発明の故障解析方法でもちいられる故障
箇所推定方法の処理手順のさらに別の一例を示すフロー
チャート。
【図39】図14に示した回路に対する信号伝搬パス単
位の故障リストの例を示す図。
【図40】図16に示した回路に対する信号伝搬パス単
位の故障リストの例を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 好弘 東京都練馬区旭町1丁目32番1号 株式会 社アドバンテスト内 Fターム(参考) 2G003 AA07 AB01 AH02 AH10 2G014 AA02 AA03 AB51 AC19 2G032 AA01 AB20 AC03 AD01 AD07 AD08 AG02 9A001 BB05 GG01 KK31 LL05

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体集積回路における故障箇所を推定
    する方法において、被試験半導体集積回路の入力端子に
    2つ以上のテストパターンからなるテストパターン系列
    を入力するステップと、 上記テストパターン系列を入力したときに発生する上記
    被試験半導体集積回路の過渡電源電流を測定し、上記過
    渡電源電流が異常を示すか否かを決定するステップと、 上記過渡電源電流が異常を示したテストパターン系列に
    対して故障検出可能な箇所のリスト(故障箇所リストと
    記す)を求めるステップと、 上記故障箇所リストから上記被試験半導体集積回路内部
    の故障箇所を推定するステップと、を有することを特徴
    とする故障解析方法。
  2. 【請求項2】 上記過渡電源電流が異常を示すか否かを
    決定するステップは、上記過渡電源電流のパルス幅が所
    定の値を越えたとき上記過渡電源電流に異常が生じたと
    判断することを特徴とする請求項1記載の故障解析方
    法。
  3. 【請求項3】 上記過渡電源電流が異常を示すか否かを
    決定するステップは、上記過渡電源電流の瞬時値が所定
    の時間において所定の値を越えたとき上記過渡電源電流
    に異常が生じたと判断することを特徴とする請求項1記
    載の故障解析方法。
  4. 【請求項4】 上記過渡電源電流が異常を示すか否かを
    決定するステップは、上記過渡電源電流の時間積分値が
    所定の値を越えたとき上記過渡電源電流に異常が生じた
    と判断することを特徴とする請求項1記載の故障解析方
    法。
  5. 【請求項5】 上記故障箇所を推定するステップは、上
    記被試験半導体集積回路の過渡電源電流が異常を示すテ
    ストパターン系列が複数組発生しているとき、これら過
    渡電源電流が異常を示す各テストパターン系列に対する
    各故障箇所リストのすべてに共通に含まれる被試験半導
    体集積回路の故障箇所を推定することを特徴とする請求
    項1乃至4の何れかに記載の故障解析方法。
  6. 【請求項6】 上記故障箇所を推定するステップは、上
    記被試験半導体集積回路の過渡電源電流が異常を示すテ
    ストパターン系列が複数組発生しているとき、これらの
    うち過渡電源電流が最初に異常を示したテストパターン
    系列に対する故障箇所リスト(基準故障リストと記す)
    をもとに、以後に過渡電源電流が異常を示した1以上の
    テストパターン系列に対する故障箇所リスト以外の故障
    箇所(非故障箇所)を上記基準故障箇所リストから順次
    削除していくことにより、上記被試験半導体集積回路の
    故障箇所を推定することを特徴とする請求項1乃至4の
    何れかに記載の故障解析方法。
  7. 【請求項7】 上記故障解析方法は、上記過渡電源電流
    が異常を示さなかったテストパターン系列に対する故障
    箇所リストを求めるステップを有し、 上記故障箇所を推定するステップは、上記被試験半導体
    集積回路の過渡電源電流が異常を示すテストパターン系
    列に対する故障箇所リスト(故障箇所候補リストと記
    す)をもとに、上記被試験半導体集積回路の過渡電源電
    流が正常であるテストパターン系列に対する故障箇所リ
    スト(正常箇所リストと記す)を上記故障箇所候補リス
    トから順次削除していくことにより、上記被試験半導体
    集積回路の故障箇所を推定することを特徴とする請求項
    1乃至4の何れかに記載の故障解析方法。
  8. 【請求項8】 上記故障箇所リストを求めるステップ
    は、テストパターン系列に対して故障シミュレーション
    を行なって故障箇所リストを求めることを特徴とする請
    求項1乃至7の何れかに記載の故障解析方法。
  9. 【請求項9】 上記故障箇所リストは、基本論理回路単
    位での故障箇所のリストであることを特徴とする請求項
    1乃至8の何れかに記載の故障解析方法。
  10. 【請求項10】 上記故障箇所リストは信号線単位での
    故障箇所のリストであることを特徴とする請求項1乃至
    8の何れかに記載の故障解析方法。
  11. 【請求項11】 上記故障箇所リストは信号伝搬パス単
    位での故障箇所のリストであることを特徴とする請求項
    1乃至8の何れかに記載の故障解析方法。
  12. 【請求項12】 半導体集積回路における故障箇所を推
    定する装置であって、被試験半導体集積回路の入力端子
    に2つ以上のテストパターンからなるテストパターン系
    列を入力するテストパターン系列入力手段と、 上記テストパターン系列を入力したときに発生する上記
    被試験半導体集積回路の過渡電源電流を測定し、上記過
    渡電源電流が異常を示すか否かを決定する過渡電源電流
    試験手段と、 上記被試験半導体集積回路の過渡電源電流が異常を示す
    テストパターン系列を格納しておく異常パターン系列記
    憶手段と、 上記異常パターン系列記憶手段に格納された各テストパ
    ターン系列に対し故障検出箇所の故障箇所のリストを求
    める故障箇所リスト生成手段と、 上記故障箇所リスト生成手段から得られた1以上の故障
    箇所リストをもとに上記被試験半導体集積回路内部の故
    障箇所を推定する故障箇所推定手段と、を具備すること
    を特徴とする故障解析装置。
  13. 【請求項13】 上記過渡電源電流が異常を示すか否か
    を決定する過渡電源電流試験手段は、上記過渡電源電流
    のパルス幅を測定する電流パルス幅測定手段と、上記電
    流パルス幅測定手段によって測定された過渡電源電流の
    パルス幅が所定の値を越えたとき上記過渡電源電流に異
    常が生じたと判断する故障検出手段と、によって構成さ
    れることを特徴とする請求項12記載の故障解析装置。
  14. 【請求項14】 上記過渡電源電流が異常を示すか否か
    を決定する過渡電源電流試験手段は、上記過渡電源電流
    の瞬時値を測定する電流瞬時値測定手段と、上記電流瞬
    時値測定手段によって所定の時間に測定された過渡電源
    電流の瞬時値が所定の値を越えたとき上記過渡電源電流
    に異常が生じたと判断する故障検出手段と、によって構
    成されることを特徴とする請求項12記載の故障解析装
    置。
  15. 【請求項15】 上記過渡電源電流が異常を示すか否か
    を決定する過渡電源電流試験手段は、上記過渡電源電流
    の時間積分値を測定する電流積分値測定手段と、上記電
    流積分値測定手段によって測定された過渡電源電流の積
    分値が所定の値を越えたとき上記過渡電源電流に異常が
    生じたと判断する故障検出手段と、によって構成される
    ことを特徴とする請求項12記載の故障解析装置。
  16. 【請求項16】 上記故障箇所を推定する故障箇所推定
    手段は、上記異常パターン系列記憶手段に格納された複
    数のテストパターン系列に対して求めた複数の故障箇所
    リストを格納する故障箇所リスト記憶手段と、上記故障
    箇所リスト記憶手段に格納されたすべての故障箇所リス
    トに共通に含まれる故障箇所を推定することにより被試
    験半導体集積回路の故障箇所を推定する共通故障箇所推
    定手段と、によって構成されることを特徴とする請求項
    12乃至15の何れかに記載の故障解析装置。
  17. 【請求項17】 上記故障箇所を推定する故障箇所推定
    手段は、上記異常パターン系列記憶手段に格納された、
    最初に異常を示したテストパターン系列に対して求めた
    基準故障箇所リストを格納する基準故障箇所リスト記憶
    手段と、以後の過渡電源電流が異常を示す1以上のテス
    トパターン系列に対する故障箇所リスト以外の故障箇所
    (非故障箇所)を上記基準故障箇所リストから順次削除
    していく非故障箇所削除手段と、によって構成されるこ
    とを特徴とする請求項12乃至15の何れかに記載の故
    障解析装置。
  18. 【請求項18】 上記故障解析装置は、上記被試験半導
    体集積回路の過渡電源電流が異常を示さないテストパタ
    ーン系列を格納しておく正常パターン系列記憶手段を有
    し、上記故障箇所を推定する故障箇所推定手段は上記被
    試験半導体集積回路の過渡電源電流が異常を示す複数の
    テストパターン系列に対して求めた複数の故障箇所リス
    トを格納する異常故障箇所リスト記憶手段と、上記正常
    パターン系列記憶手段に格納されたテストパターン系列
    に対して上記故障箇所リスト生成手段により求めた故障
    箇所リストを格納する正常故障箇所リスト記憶手段と、
    上記異常故障箇所リスト記憶手段に格納されたすべての
    故障箇所リストに共通に含まれる故障箇所を推定するこ
    とにより故障箇所候補を推定する共通故障箇所推定手段
    と、上記共通故障箇所推定手段によって生成された故障
    箇所候補リストを格納する故障箇所候補リスト記憶手段
    と、上記正常故障箇所リスト記憶手段に格納された複数
    の故障箇所リストそれぞれに含まれる故障箇所(正常箇
    所)を上記故障箇所候補リストから順次削除していく正
    常箇所削除手段と、によって構成されることを特徴とす
    る請求項12乃至15の何れかに記載の故障解析装置。
  19. 【請求項19】 上記故障箇所リスト生成手段は入力さ
    れたテストパターン系列に対して故障シミュレーション
    を行なって故障箇所リストを生成する手段であることを
    特徴とする請求項12乃至19の何れかに記載の故障解
    析装置。
  20. 【請求項20】 上記故障箇所推定手段は、基本論理回
    路単位で故障箇所を推定する手段であることを特徴とす
    る請求項12乃至19の何れかに記載の故障解析装置。
  21. 【請求項21】 上記故障箇所推定手段は、信号線単位
    で故障箇所を推定する手段であることを特徴とする請求
    項12乃至19の何れかに記載の故障解析装置。
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