JP3094969B2 - 半導体装置用試験方法及び装置 - Google Patents

半導体装置用試験方法及び装置

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JP3094969B2 JP09255282A JP25528297A JP3094969B2 JP 3094969 B2 JP3094969 B2 JP 3094969B2 JP 09255282 A JP09255282 A JP 09255282A JP 25528297 A JP25528297 A JP 25528297A JP 3094969 B2 JP3094969 B2 JP 3094969B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置用の試験
方法に関し、特にその半導体装置のAC動作/サイクル
動作判定方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、クロック動作するフリップ・フロ
ップ(以下、FEという)を含む同期式回路を搭載した
半導体装置では、動作応答特性(以下、AC特性とい
う)による選別を行う際の項目として、最高動作周波数
を測定することが、一般に行われている。測定する半導
体装置の最高動作周波数がAC選別を行うLSIテスタ
の動作周波数に対して低ければ、機能試験時のクロック
・サイクル周波数を変化させることにより、最高動作周
波数を測定することができる。
【0003】図5に示す半導体装置は、クロックCLK
に同期する複数個のFF1、2と、それらの間をつなぐ
組合回路3とからなる同期回路を含んでいる。図5に示
す構成の半導体装置での一般的な動作では、クロック同
期して、FF1、2の出力が変化し、その変化が組合回
路3を構成する複数段の基本ゲートに伝わり、順次各段
のゲート出力が確定していき、最終的にある遅延時間を
経過した後で、FF1、2の入力部の直前のゲートの出
力が確定する。このような回路での最高動作周波数fm
axは、FF1、2でのセットアップ/ディレイ時間を
除けば、ほぼ、このFF1、2間に挾まれた組合回路3
の遅延の中で最大の遅延時間Td,maxの逆数で求め
られる。 fmax〜1/Td,max
【0004】半導体装置に与えられるクロックの周波数
が、この値よりも大きい場合は、最初のクロックによる
前段のFFの出力の信号変化が組合回路で確定し、後段
のFFの入力に伝わる前に次のクロックが入るため、回
路は誤動作を引き起こすことがある。
【0005】半導体装置の試験で、この最高動作周波数
fmaxの測定には、LSIテスタによる機能試験での
判定によって行うことが一般的である。この場合、半導
体装置に与える入力のクロック周波数を変化させて、機
能試験を行うことで求められる。
【0006】図6は、図5に示す従来例に係る半導体装
置の試験方法を示す構成図である。ここで、LSIテス
タ4のドライバー部DRVは、試験を行う半導体装置L
SIのクロック入力を含む入力端子に接続され、コンパ
レータ部CMPは、半導体装置の出力端子に接続されて
いる。この状態で、LSIテスタの機能試験のクロック
周波数を変えた条件により、各入力端子から、機能試験
用の信号パターンを半導体装置LSIに入力し、各半導
体装置LSIからの出力信号をLSIテスタのコンパレ
ータ部CMPにて期待パターンと比較し、機能判定を行
う。最高動作周波数は、正常動作と判定された機能試験
時のクロック周波数の上限から求められる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来例では、試験を行う半導体装置の最高動作周波数
が高く、測定を行うLSIテスタの動作周波数がこれに
対応できない場合には、このような形式の試験方法を用
いることはできない。
【0008】このため、半導体装置の最高動作周波数が
高い場合には、より高性能なLSIテスタが必要とな
る。また、半導体装置の機能試験を高い周波数で測定す
る場合、半導体装置の内部のゲートのスイッチング電流
による動作ノイズや、出力バッファが、LSIテスタま
での配線を駆動する際の同時動作ノイズを押さえること
が必要となる。
【0009】これらの対策は、高性能化が急速な現在の
半導体装置では、非常に困難になりつつある。また、高
周波動作を行う環境を整え、高速なLSIテスタを導入
することは、製造原価の増加をもたらすという欠点があ
る。
【0010】本発明の目的は、高速クロックでの動作を
行える高性能LSIテスタや、LSIを高速で、安定に
動作させるための高周波特性のよい治具を要求しない、
安価で、測定精度の高い半導体装置用試験方法及び装置
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る半導体装置用試験方法は、CMOS回
路を搭載した半導体装置の特性を試験する半導体装置の
試験方法において、前記半導体装置にクロック信号を入
力させ、クロック動作タイミングから電源電流を増加し
て、再度定常的に0となるまでの遅延時間の逆数から最
高動作周波数を求めるものである。
【0012】また、同一構成の複数個の半導体装置に対
して、その対応する入力端子に試験用の信号波形を与
え、該複数個の半導体装置からの電流波形の波形の差分
を求め、前記半導体装置の最高動作周波数を相対的に求
めるものである。
【0013】また、本発明に係る半導体装置用試験装置
は、半導体テスタと、観測手段とを有し、CMOS回路
を搭載した半導体装置の特性を試験する半導体装置用試
験装置であって、前記半導体テスタは、前記半導体装置
に試験用の信号波形を印加するものであり、前記観測手
段は、前記半導体装置の電源電流の時間応答波形を観測
し、その電流波形の形状により、該半導体装置の最高動
作周波数を求めるものである。
【0014】また、前記半導体装置は、クロック入力端
子とそのクロックに同期して動作を行う複数個のフリッ
プ・フロップによる順序回路と、それらフリップ・フロ
ップに接続された組合回路とからなるものである。
【0015】また、前記半導体テスタは、同一構成の複
数個の半導体装置に対して、その対応する入力端子に試
験用の信号波形を与えものであり、前記観測手段は、前
記複数個の半導体装置からの電流波形の波形の差分を求
め、前記半導体装置の最高動作周波数を相対的に求める
ものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
より説明する。
【0017】(実施形態1)図1は、本発明の実施形態
1を示す構成図である。
【0018】図1において、本発明の実施形態1に係る
半導体装置用試験装置は、試験対象となる半導体装置L
SIの入力端にクロックCLK及びその他の信号を与え
る信号を与えるLSI(半導体)テスタ5と、試験対象
の半導体装置LSIの動作電流を観測する電流測定装置
6とを有している。
【0019】ここで、試験対象の半導体装置LSIは、
クロック入力端子とその入力端子に同期して動作を行う
複数個のフリップ・ブロックによる順序回路と、それら
フリップ・フロップに接続された組合回路とからなるも
のであって、具体的には、クロックCLKに同期して動
作する複数個のフリップ・フロップFF1、2と、それ
らのフリップ・フロップFF1、2間に単純ゲートで構
成された組合回路3とから構成されている。また、LS
Iテスタ5は、半導体装置LSIに特定の機能動作を行
わせるために、クロックCLKとクロックCLKに同期
して複数入力端子分のパターンを順次出力するようにな
っている。
【0020】図2は、図1の試験対象となる半導体装置
LSIのクロック端子に与えられるクロックCLKの信
号電圧波形と、半導体装置LSIに内包した組合回路3
が出力する内部波形(出力電圧波形)、半導体装置LS
Iの電源端子を流れる電流Idd(電源電流波形)を時
間軸をそろえて図示したものである。
【0021】CMOSゲート回路での電源電流は、動作
時の過渡応答での各部の容量を充放電電流や、ゲート電
圧が、中間電位を取って、CMOSゲートのPチャネル
側/Nチャネル側のトランジスタとも導通状態になった
状態の貫通電流などの総和として表され、回路が停止し
ている場合には、0となる。
【0022】図1の構成では、クロックCLKの入力に
より、まず、FF1の出力が変化し、FF1の出力部で
の信号変化の過渡応答時間の間、そのFF1の出力部か
ら見える負荷容量を充放電する電流とFF1自体の貫通
電流で決まる電流が流れる。また、そのFF1の直後に
位置する組合回路3のゲートは、FF1の出力の変化か
ら、ゲート遅延時間分だけ遅れて動作をおこない、同様
に、負荷容量と貫通電流分に相当する電流が流れる。こ
れらの動作が、FF1、2間の組合回路3の各動作パス
のゲートで順次発生し、最終的に、もっとも遅延時間の
大きな動作パス(最大遅延パス波形)でのFF入力での
信号の過渡応答が完了した時点で、半導体装置LSIの
全電源電流は0となる。
【0023】この変化をクロック入力信号と半導体装置
内部のゲートの信号波形、電源電流波形として示したも
のが図2であり、クロック入力信号の変化から回路動作
遅延分だけ遅れた形で、組合回路3のゲートは動作し、
その中で最大遅延パスとなるゲートの出力部での電圧の
変化が完了した時点で、半導体装置LSIに流れる電源
電流Iddの波形は0となる。
【0024】電流測定装置6では、半導体装置LSIの
電源電流Iddの波形を、クロックCLKの入力からの
過渡応答として観測し、電流が流れ始めて再び0になる
までの時間を見積もることにより、半導体装置LSIの
FF1、2間の最大遅延パスの遅延時間を測定する。ま
た、LSIテスタ4によりクロックCLKに同期して半
導体装置LSIに入力する信号パターンを変化させるこ
とにより、FF1、2間で活性化する動作パスを変更
し、その活性動作パスでの最大遅延を求めることもでき
る。
【0025】(実施形態2)図3は、本発明の実施形態
2に係る半導体装置の試験装置を示す構成図である。図
1に示す本発明の実施形態1に係る測定装置は、1個の
半導体装置LSIの電源電流Iddを観測して半導体装
置LSIの内部回路の動作特性を求めているが、これに
対して図3に示す本発明の実施形態2に係る測定装置
は、同一の回路構成の2個の半導体装置LIS1,LS
I2の入力端子にLSIテスタ5から各同一の入力波形
を与え、その2個の半導体装置LIS1,LSI2の動
作電流Idd1,Idd2を電流測定装置6a,6bで検
出し、その波形を比較器7で比較して内部動作特性を求
めるようにしたものである。
【0026】また説明の都合上、半導体装置LSI1に
比べて、半導体装置LSI2の方が回路を構成するゲー
トの能力が低く、最高動作周波数が低いものと仮定す
る。
【0027】図4は、本発明の実施形態2に係る試験方
法において、半導体装置LSI1,LSI2の電源電流
Idd1,Idd2を、同一の入力波形を与えた場合の電
流波形の時間変化を示したものである。
【0028】電流波形Idd1,Idd2を比較すると、
過渡応答が劣る半導体装置LSI2の電流波形Idd2
の方が、クロックの変化に対する電流波形の応答時間が
長くなり、電流波形のピーク値が低くなる。
【0029】一方の半導体装置の最高動作周波数が既知
であれば、この電流波形の差分を観測することにより、
もう一方の半導体装置の最高動作周波数の値を相対的に
求めることができる。
【0030】また、本実施形態では、2個の電源電流測
定系とその比較部を等長に配置することで、LSIテス
タのクロックとの時間スキューを考慮しなくても精度の
高い測定が可能であるという効果がある。さらに、本実
施形態では、比較を行う半導体装置の数は増加すること
が容易であり、並列測定を簡便に行えるという効果もあ
る。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、最
高動作周波数試験において、測定時のLSI試験装置の
動作周波数を高めることなしに、精度良く試験を行う半
導体装置の最高動作周波数を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す構成図である。
【図2】図1に示す半導体試験装置の動作時の電圧電流
の時間変化を示す図である。
【図3】本発明の実施形態2を示す構成図である。
【図4】図4に示す半導体試験装置の半導体装置の2つ
の電源電流の時間変化と、その差分を示す図である。
【図5】フリップ・フロップを含む同期式回路をもつ半
導体装置を示す構成図である。
【図6】従来例の半導体試験装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1、2 フリップ・フロップ(FF) 3 組合回路 5 LSIテスタ 6、6a、6b 電流測定装置 7 比較器

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CMOS回路を搭載した半導体装置の特
    性を試験する半導体装置の試験方法において、 前記半導体装置にクロック信号を入力させ、 クロック動作タイミングから電源電流を増加して、再度
    定常的に0となるまでの遅延時間の逆数から最高動作周
    波数を求めることを特徴とする半導体装置用試験方法。
  2. 【請求項2】 同一構成の複数個の半導体装置に対し
    て、その対応する入力端子に試験用の信号波形を与え、 該複数個の半導体装置からの電流波形の波形の差分を求
    め、 前記半導体装置の最高動作周波数を相対的に求めること
    を特徴とする請求項1に記載の半導体装置用試験方法。
  3. 【請求項3】 半導体テスタと、観測手段とを有し、C
    MOS回路を搭載した半導体装置の特性を試験する半導
    体装置用試験装置であって、 前記半導体テスタは、前記半導体装置に試験用の信号波
    形を印加するものであり、 前記観測手段は、前記半導体装置の電源電流の時間応答
    波形を観測し、その電流波形の形状により、該半導体装
    置の最高動作周波数を求めるものであることを特徴とす
    る半導体装置用試験装置
  4. 【請求項4】 前記半導体装置は、クロック入力端子と
    そのクロックに同期して動作を行う複数個のフリップ・
    フロップによる順序回路と、それらフリップ・フロップ
    に接続された組合回路とからなるものであることを特徴
    とする請求項3に記載の半導体装置用試験装置。
  5. 【請求項5】 前記半導体テスタは、同一構成の複数個
    の半導体装置に対して、その対応する入力端子に試験用
    の信号波形を与えものであり、 前記観測手段は、前記複数個の半導体装置からの電流波
    形の波形の差分を求め、前記半導体装置の最高動作周波
    数を相対的に求めるものであることを特徴とする請求項
    に記載の半導体装置用試験装置。
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