JP2001283668A - 開閉器 - Google Patents

開閉器

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JP2001283668A
JP2001283668A JP2000102103A JP2000102103A JP2001283668A JP 2001283668 A JP2001283668 A JP 2001283668A JP 2000102103 A JP2000102103 A JP 2000102103A JP 2000102103 A JP2000102103 A JP 2000102103A JP 2001283668 A JP2001283668 A JP 2001283668A
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Japan
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arc
movable contact
peak
extinguishing plate
contact
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Application number
JP2000102103A
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English (en)
Inventor
Sadajiro Mori
貞次郎 森
Tatsuya Hayashi
龍也 林
Toshihiro Isaji
敏博 伊佐治
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遮断性能が優れた開閉器を得ることを目的と
する。 【解決手段】 固定接触子に接合された固定接点、前記
固定接点に接離する可動接点が接合された可動接触子、
アークを吸引し冷却する磁性体製の金属消弧板を備え、
前記金属消弧板の下端には複数の山部が設けられた開閉
器において、中央部に第1の山部が形成され、さらにそ
の両側に2つの第2の山部が形成され、第2の山部の頂
点間距離W2が可動接触子の幅W1より大きくなるよう
に構成されたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電流を開閉する
開閉器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図17は例えば特開平11−35396
8号公報(特願平10−160769)に示された従来
の開閉器の部分断面図である。図17において、1は樹
脂で形成された取り付け台、2はこの取り付け台1に設
置されケイ素鋼板が積層された固定鉄心、3は固定鉄心
2に対向配置され、ケイ素鋼板が積層された可動鉄心、
4は可動鉄心3と固定鉄心2とを引き外しばね(図示せ
ず)に抗して吸着させる駆動力を付与する操作コイル、
5は樹脂で成形され、角窓を有するクロスバーで、その
下端では可動鉄心3を保持している。6は上記クロスバ
ー5の角窓に挿入されてばね7により保持され可動接点
6Aが接合された可動接触子で、可動接点6Aが接合さ
れた可動接触子6の斜視図を図18に示す。図18にお
いてW1は可動接触子6の幅を示す。8は上記可動接点
6Aと接離する固定接点8Aが接合された固定接触子、
8Cはこの固定接触子8の端子部を示す。9は開閉器本
体を外部回路と接続するための端子ねじ、10は固定接
触子8を取り付けるベ−ス、11はア−クカバー、12
は接点間に発生するア−ク、13はア−ク12を消弧す
るための例えば鉄のような磁性体で構成された金属消弧
板である。なお、金属消弧板13は例えば接着剤でアー
クカバー11に取付けられ、図19に示すようにその中
央部に2つの山部13Dが形成され、W2はその山部1
3Dの頂点13E間の距離を示す。可動接触子6と金属
消弧板13の位置関係を図19に示す。図19におい
て、W1は可動接触子6の幅を示す。従来の開閉器では
図19に示すようにW1とW2が等しくなるように構成
されている。
【0003】次に動作について説明する。操作コイル4
に流れる電流を遮断すると図示されていない引き外しば
ねにより可動鉄心3が固定鉄心2より引き離され、可動
接点6Aが固定接点8Aから離れ、可動接点6Aと固定
接点8Aの間にア−ク12が発生する。
【0004】このア−ク12は図17に示されているよ
うに磁性体製の金属消弧板13に吸引され、12Aのよ
うになり、次いで12Bのように金属消弧板間に引き込
まれ、金属消弧板13により冷却され遮断される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】開閉器に於いて遮断時
に発生するアーク12が、極めてまれなことではある
が、図20に示すように可動接点6Aおよび可動接触子
6の中心線AB上の接点表面で発弧した場合には、この
アーク12は、磁性体製の金属消弧板に吸引・駆動され
て可動接触子6の先端の中央部に転移してアーク12A
となる。しかしながら、実際にはほとんどの場合、図2
1に示すように可動接点6Aおよび可動接触子6の中心
線ABからずれた接点表面位置で発弧する。このアーク
12は磁性体製の金属消弧板に吸引・駆動されるが、図
21の可動接触子6の破線で示す電流が作る磁場によっ
て駆動され、図21のアーク12Aのように可動接触子
6の先端の角部即ちアーク移動終点6Eに駆動される。
【0006】可動接触子6と、可動接触子6の先端のア
ーク移動終点6Eに駆動されたアーク12Aと、金属消
弧板13との位置関係を斜視図で図22に示す。従来の
開閉器では、先に述べたように金属消弧板13の山部1
3Dの頂点13E間の距離W2は可動接触子6の幅W1
と等しくなるように構成されている。図23は図22の
アーク12Aと金属消弧板13との位置関係を金属消弧
板13を含む平面について見た図を図23に示す。幅W
2と幅W1が等しいため、アーク12Aは金属消弧板1
3の山部の頂点13Eの下側に形成される。アーク12
Aの周囲の磁束分布は図24に示す通りであって、アー
ク12Aの近傍の磁束は2つの頂点に流出入しており、
この磁束の空気中における磁路が長いことによりその磁
気抵抗が高くなるので、従来の開閉器では、金属消弧板
13によるアーク12Aの吸引力が弱い。従って遮断性
のが劣るという問題点があった。また、大電流遮断時、
アーク12Aが金属消弧板13の山部13Dの頂点13
Eと固定接触子8との間で膠着し続け、遮断不能になる
という問題点があった。
【0007】本発明は、従来の開閉器の上述の問題点を
解消し、遮断性能が優れた開閉器を得ることを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、固定
接触子に接合された固定接点、前記固定接点に接離する
可動接点が接合された可動接触子、アークを吸引し冷却
する磁性体製の金属消弧板を備え、前記金属消弧板の下
端には複数の山部が設けられた開閉器において、前記金
属消弧板の下端の中央部に第1の山部が形成され、さら
にその両側にそれぞれ第2の山部が形成され、前記第2
の山部の頂点間の距離が可動接触子のアーク移動端間の
寸法より大きく、前記可動接触子のアーク移動終点が、
前記可動接触子の移動方向に見て、前記第2の山部の頂
点と前記第1山部の前記頂点との間に位置するように構
成された開閉器が得られる。
【0009】また、前記可動接触子の前記アーク移動終
点が、前記可動接触子の移動方向に見て、前記金属消弧
板の前記第1および第2の山部の間の谷底に一致する位
置に或るものでも良い。
【0010】前記可動接触子と金属消弧板とは中心線が
一致していて、前記可動接触子の前記アーク移動終点間
の寸法は、前記可動接触子の移動方向に見て、前記第2
の山部の頂点と前記第1山部の前記頂点との間の寸法に
も、前記金属消弧板の前記第1および第2の山部の間の
谷底間の寸法にもほぼ等しくしても良い。
【0011】可動接触子の先端側の中央部に溝が形成さ
れていても良い。
【0012】可動接触子の先端にはアークホーンが設け
られ、前記金属消弧板の前記第2の山部の頂点の間の寸
法が、前記アークホーンのアーク移動終点間の寸法より
大きくなるように構成されていても良い。
【0013】前記可動接触子の背面に磁性体製のアーク
誘導板が設けられ、このアーク誘導板の両端にはアーク
ホーンが形成され、アークホーンの少なくとも一部は前
記可動接触子から突出しており、前記可動接点全開時に
前記可動接触子と前記金属消弧板とが対向するように構
成され、前記金属消弧板の第2の山部の頂点間の寸法が
アーク誘導板のアークホーンのアーク移動終点間の寸法
WBよりも大きくなるように構成されたものでも良い。
【0014】アークホーンの先端側の中央部に溝が構成
されたものでも良い。
【0015】アークホーンの折り曲げ部は滑らかに構成
されたものでも良い。
【0016】固定接触子上に設けられ、その一端が固定
接触子に電気的に接続され、溝を有するアークランナが
設けられたものでも良い。
【0017】アークランナに設けられた溝の幅が可動接
触子の幅と等しくなる部分を有するようにしても良い。
【0018】金属消弧板は可動接点の開離方向に対し平
行状に設置され、可動接点全開時に可動接触子が金属消
弧板に対向するように構成されたものでもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】実施の形態1.本発明の一実施形
態の開閉器の部分断面図を図1に示す。図1において、
1は樹脂で形成された取り付け台、2はこの取り付け台
1に設置されケイ素鋼板が積層された固定鉄心、3は固
定鉄心2に対向配置され、ケイ素鋼板が積層された可動
鉄心、4は可動鉄心3と固定鉄心2とを引き外しばね
(図示せず)に抗して吸着させる駆動力を付与する操作
コイル、5は樹脂で成形され、角窓を有するクロスバー
で、その下端では可動鉄心3を保持している。6は上記
クロスバー5の角窓に挿入されてばね7により保持され
可動接点6Aが接合された可動接触子である。8は上記
可動接点6Aと接離する固定接点8Aが接合された固定
接触子、8Cはこの固定接触子8の端子部を示す。9は
開閉器本体を外部回路と接続するための端子ねじ、10
は固定接触子8を取り付けるベ−ス、11はア−クカバ
ー、12は接点間に発生するア−ク、13はア−ク12
を消弧するための例えば鉄のような磁性体で構成された
金属消弧板である。なお、金属消弧板13は例えば接着
剤でアークカバー11に取付けられている。
【0020】図2は、この発明の開閉器に於ける可動接
触子6と金属消弧板13の位置関係を示す図19と同様
の図である。図2に示すように、金属消弧板13は全体
として矩形の板部材であり、その下端即ち可動接触子6
に対向する辺には、その中央部に1つの第1の山部13
Fが形成され、その両側に2つの第2の山部13Dが形
成されている。図示の例では中央の山部13Fおよび両
側の山部13Dはいずれも形状も寸法も同じであり、互
いに離間していて間に谷部13Gが形成されている。
【0021】図2から明らかなように、可動接触子6の
金属消弧板13に対向する側の角部即ち、可動接触子6
に発生したアークの移動の終点であるアーク移動終点6
Eは、可動接触子6の移動方向(図2に矢印Aで示す)
に見て金属消弧板13の谷部13Gに対向しており、山
部13Dと山部13Fとの間にある。図示の例では、可
動接触子6の金属消弧板13に対向する端部の幅寸法
(アーク移動終点6E間の距離)を幅W1とし、両側の
山部13Dの頂点13E間の寸法を幅W3とし、中央の
山部13Fの頂点13Hおよび両側の山部13Dの頂点
13E間の距離を幅W4とし、谷部13Gの谷底13J
間の距離を幅W5とすれば、幅W3が幅W1より大きく
なるように構成され、可動接触子6のアーク移動終点6
Eが頂点13Eと頂点13Hとの間に位置するようにさ
れている。また、可動接触子6の幅W1はW4にもW5
にもほぼ等しく、可動接触子6と金属消弧板13とは中
心線が一致しているので、可動接触子6のアーク移動終
点6Eは金属消弧板13の谷部13Gの谷底13Hと対
向している。
【0022】次に動作について説明する。操作コイル4
に流れる電流を遮断すると図示されていない引き外しば
ねにより可動鉄心3が固定鉄心2より引き離され、可動
接点6Aが固定接点8Aから離れ、可動接点6Aと固定
接点8Aの間にア−ク12が発生する。このア−ク12
は図1に示されているように磁性体製の金属消弧板13
に吸引され、アーク12Aのようになり、次いでアーク
12Aのように金属消弧板間に引き込まれ、金属消弧板
13により冷却され遮断される。
【0023】このときのアーク12Aと金属消弧板13
の位置関係を図3に示す。アーク12Aの周囲の磁束分
布は図4に示すようであって、アーク12Aの近傍の磁
束は中央の山部13Fとそれに隣り合う山部13Dの頂
点付近に流出入しており、磁束の空気中における磁路が
短く、その磁気抵抗が小さい。従って、金属消弧板13
によるアーク12Aの吸引力が強く、アーク12が金属
消弧板13に短時間で引き込まれ、其の結果、開閉器の
遮断性能が向上する。
【0024】図5に実施形態1の変形例を示す。この変
形例では、可動接点が全開した状態では、図5に示すよ
うに可動接触子6の端部の端面が金属消弧板13に対向
するように構成されている。換言すれば、可動接触子6
の長手方向の延長線上に金属消弧板13の中央の第1の
山部13Fがある。その他の構成は図1乃至4に示す実
施形態と同じでよい。このように構成されていれば、ア
ーク12Aは、可動接点6Aが全開した状態で、または
可動接点6Aが全開する前に、図6に示すように金属消
弧板16の谷部13G内に入り込んで山部13Fと13
Dとの間に形成される。アーク12Aがこのように形成
されるとアーク12Aの周囲の磁気抵抗は極めて小さく
なるので、金属消弧板13によるアーク吸引力は極めて
強くなる。従って、アークは短時間で容易に金属消弧板
13の間に形成されるので、極めて優れた遮断性能が得
られる。
【0025】従来の開閉器では先きに述べたように、大
電流遮断時、アーク12Aが金属消弧板13の山部13
Dの頂点13Eと固定接触子8の間で膠着し続け、遮断
不能になるとういう問題点があったが、図5に示すよう
に構成されていれば、アーク12Aは図6に示すように
金属消弧板16の山部13Eと13Fの間に形成される
ので、アーク12Aが金属消弧板13の山部13Dの頂
点13Eと固定接触子8の間で膠着し続けるという現象
を防止できる。従って、金属消弧板13の山部13Dの
頂点13Eでアークが膠着して遮断不能に至るという問
題点を解決できる。
【0026】実施の形態2.この実施形態では、図7に
示すように可動接触子6の先端部の幅方向中央部に切り
欠き即ち溝6Cが形成されている。このような溝6Cが
無い場合には、図20に示すようにアーク12Aが可動
接触子6の先端中央部に形成される場合がまれに発生す
るが、溝6Cが形成されたことにより、アーク12Aが
磁性体製の金属消弧板13に吸引され12Bのようにジ
ャンプし、アークが可動接触子6の先端中央部に形成さ
れる現象を防止できる。そのため、遮断性能を安定化で
きる。
【0027】実施の形態3.本発明の第3の実施形態の
可動接触子6の構造を図8に示す。図8において、6B
は1対の可動接点6Aが接続された第1の片、6Cは第
1の片6Bの長辺から反可動接点側に延在する1対の第
2の片、6Dは第1の片の短辺から反可動接点側に延在
する1対の第3の片で、アークホーンと呼ばれる。図8
において、W1はアークホーン6Dの幅を示し、WD1
はアークホーン6Dのアーク移動終点6Eす。実施形態
3の開閉器ではW2がW1より大きくなるように構成さ
れている。
【0028】なお第2の片はなくてもよいが、第2の片
が設けられたことにより、繰り返し開閉動作を行っても
可動接触子が変形しにくいという効果が得られる。アー
クホーン6Dが設けられると、アーク12A(図示して
ない)が金属消弧板13の奥深くまで誘導されるので、
安定的な遮断性能が得られる。
【0029】実施の形態4.実施形態4では、図9に示
すようにアークホーン6Dの中央部に切り欠き即ち溝6
Fが形成されている。図20に示す場合と同様、アーク
12Aがアークホーン6Dの先端中央部に形成されそう
になった場合でも、溝6Fが形成されたことにより、ア
ーク12A(図示してない)がアークホーン6Dの先端
中央部に形成される現象を防止でき、アーク12はアー
クホーン6Dアーク移動終点6Eに形成されることにな
る。そのため、遮断性能を安定化できる。
【0030】実施の形態5.この発明の実施形態5にか
かる可動接触子の斜視図を図10に示す。この実施形態
では、第1の片15Aと第2の一対の片15Bからなる
例えば鉄のような磁性体で構成されたアーク誘導板15
が可動接触子6の背面に設けられて互いに電気的に接続
されている。この実施形態では、第2の片15Bがアー
クホーンの役割を果たす。アークホーン(第2の片)1
5Bの一部が可動接触子の先端から突出し、先の実施形
態と同様に金属消弧板13の山部間の寸法W3がアーク
ホーン15Bのアーク移動終点15BEの寸法W1より
大きくなるように構成されている。また、可動接点全開
時に、アークホーンが金属消弧板に対向するように構成
されている。そのため、金属消弧板13によるアーク1
2Aの吸引力が強く、アーク12が短時間で金属消弧板
13の奥深い箇所に引き込まれる。従って遮断性能が向
上すると共に安定化する。
【0031】なお、本実施形態では、磁性体製のアーク
誘導板15が設けられたことにより、可動接点に発生し
たアークが短時間でアーク誘導板15に転移するので、
可動接点の消耗を低減できるという効果も得られる。
【0032】実施の形態6.この実施形態6では、図1
1に示すようにアーク誘導板15のアークホーン15B
の中央部に切り欠き即ち溝15Dが形成されている。図
20に示す場合と同様に、アーク12Aがアークホーン
15Bの先端中央部に移動するような条件がまれに発生
しても、溝15Dが形成されているため、アーク12A
がアークホーン15Bの先端中央部に形成される現象は
発生し得ず、常にアークホーン15Bの側端角部のアー
ク移動終点15BEに移動する。従って、開閉器の遮断
性能を安定化できる。
【0033】実施の形態7.図12に示す実施の形態7
では、可動接触子6の第1の片6Bと第3の片6Dの遷
移部6Fは滑らかな表面を持っている。その結果、アー
ク12の足が可動接触子6の第1の片6Bと第3の片6
Dの遷移部6Fで停滞することなく走行するので、アー
ク12が速やかに第3の片6Dの先端まで駆動されやす
くなる。従って、アーク時間が短くなり、それに伴いア
ークエネルギーが低減し、遮断性能が向上すると共に、
接点接合部のロー材が溶融しにくくなる。ところでアー
ク12が可動接点表面に形成されると、接点表面が強く
加熱される。多頻度開閉を行うと、接点表面の加熱と冷
却が繰り返し行われ、接点6Aに強い熱応力が発生す
る。この状態で接点ロー付け部がアーク熱によって溶融
すると、熱応力によって接点剥離が発生する。接点剥離
が発生すると、アーク12から可動接点6Aに流入する
熱が可動接触子6に放散されにくくなるので、遮断時の
接点消耗が顕著に増大するという問題点があったが、こ
の実施形態では、アークの足が可動接触子6の第1の片
6Bと第3の片6Dの遷移部6Fで膠着する現象を抑制
できるので、接点接合部のロー材が溶融しにくくなる。
従って、接点消耗を顕著に低減できる。このように、こ
の実施形態によれば、遮断性能が優れ、接点消耗が少な
い開閉器を得ることができる。
【0034】実施の形態8.実施形態8における固定接
触子8の上面図を図13に、断面図を図14に示す。図
14に示すように、固定接触子8の断面がコの字状であ
るが、図15に示すような形状であってもよい。固定接
触子8と隔てて例えば鉄のような磁性体で構成された磁
性体製のアークランナ16が設けられている。この実施
形態では、アークランナ16は3つの片16A、16
B、16Cで構成されている。このアークランナ16の
一端は固定接触子8に電気的に接続されており、V字状
の溝16Dが設けられている。固定接点8Aの上に形成
されたアーク12は、磁性体製のアークランナ16およ
び金属消弧板13によって駆動され、アーク12の足は
アークランナ16に転移する。転移後、アーク12は、
アークランナ16に流れる電流が作る磁場により駆動さ
れ、アークランナ16の表面を走行する。その結果、ア
ーク12が金属消弧板13に吸引されるまでの時間が短
くなり、アークエネルギーが低減されるので、遮断性能
が顕著に改善される。この実施形態8によれば、上記の
ように遮断性能がいっそう改善されるという効果が得ら
れる。
【0035】アーク12Aは金属消弧板13の中央山部
13Fと隣り合う山部13Dの間に形成される谷部13
G(図3参照)に引き込まれる。本発明では、谷部間距
離が可動接触子6のアーク移動終点間の寸法W1とほぼ
等しくなる。アークランナ16の溝16Dは先細りにな
るよう構成されているが、この溝の幅寸法が可動接触子
6の幅(先述のように金属消弧板13の谷部13G間距
離にほぼ等しい)と等しくなる箇所があれば、アーク1
2Aが金属消弧板13の谷部に向けて駆動されるので、
固定接点上のアークの足がアークランナ16の16Eの
部分に転移しやすくなる。そのため、固定接点8Aの消
耗が低減されると共に、遮断時間が短縮されるので遮断
性能をいっそう高めることができる。
【0036】なお、上の説明では本発明が電磁石で接点
駆動される電磁開閉器について述べたが、本発明は電磁
開閉器以外の他の開閉器(例えば配線用遮断器)にも適
用して同様の効果を得ることができることは言うまでも
ない。また、図1に示すように金属消弧板13は可動接
点開離方向に対し平行に設置されていたが、平行でなく
とも良く、例えば図16に示すように可動接点移動方向
に直角に設置することもできる。
【0037】
【発明の効果】(1)以上説明したように、この発明の
開閉器は、固定接触子に接合された固定接点、前記固定
接点に接離する可動接点が接合された可動接触子、アー
クを吸引し冷却する磁性体製の金属消弧板を備え、前記
金属消弧板の下端には複数の山部が設けられた開閉器に
おいて、前記金属消弧板の下端の中央部に第1の山部が
形成され、さらにその両側にそれぞれ第2の山部が形成
され、前記第2の山部の頂点間の距離が可動接触子のア
ーク移動端間の寸法より大きく、前記可動接触子のアー
ク移動終点が、前記可動接触子の移動方向に見て、前記
第2の山部の頂点と前記第1山部の前記頂点との間に位
置するように構成されているので、簡単な構成により遮
断性能が高められる。
【0038】(2)また、前記可動接触子の前記アーク
移動終点が、前記可動接触子の移動方向に見て、前記金
属消弧板の前記第1および第2の山部の間の谷底に一致
する位置に或るものでも良く、簡単な構成により遮断性
能が高められる。
【0039】(3)前記可動接触子と金属消弧板とは中
心線が一致していて、前記可動接触子の前記アーク移動
終点間の寸法は、前記可動接触子の移動方向に見て、前
記第2の山部の頂点と前記第1山部の前記頂点との間の
寸法にも、前記金属消弧板の前記第1および第2の山部
の間の谷底間の寸法にもほぼ等しくすると、簡単な構成
により確実に遮断性能が高められる。
【0040】(4)可動接触子の先端側の中央部に溝が
形成されているので、簡単な構成により遮断性能をより
高めることができる。
【0041】(5)可動接触子の先端にはアークホーン
が設けられ、前記金属消弧板の前記第2の山部の頂点の
間の寸法が、前記アークホーンのアーク移動終点間の寸
法より大きくなるように構成されているので、簡単な構
成により遮断性能が高められる。
【0042】(6)前記可動接触子の背面に磁性体製の
アーク誘導板が設けられ、このアーク誘導板の両端には
アークホーンが形成され、アークホーンの少なくとも一
部は前記可動接触子から突出しており、前記可動接点全
開時に前記可動接触子と前記金属消弧板とが対向するよ
うに構成され、前記金属消弧板の第2の山部の頂点間の
寸法がアーク誘導板のアークホーンのアーク移動終点間
の寸法WBよりも大きくなるように構成されたものであ
るので、簡単な構成により遮断性能が高められる。
【0043】(7)アークホーンの先端側の中央部に溝
が構成されたものであるので、簡単な構成により遮断性
能が高められる。
【0044】(8)アークホーンの折り曲げ部が滑らか
に構成されたものであるので、簡単な構成により遮断性
能が高められる。
【0045】(9)固定接触子上に設けられ、その一端
が固定接触子に電気的に接続され、溝を有するアークラ
ンナが設けられたものであるので、簡単な構成により遮
断性能が高められる。
【0046】(10)アークランナに設けられた溝の幅
が可動接触子の幅と等しくなる部分を有するようにした
ものであるので、簡単な構成により遮断性能が高められ
る。
【0047】(11)金属消弧板は可動接点の開離方向
に対し平行状に設置され、可動接点全開時に可動接触子
が金属消弧板に対向するように構成されたものであるの
で、簡単な構成により遮断性能が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態1による開閉器の部分断
面図である。
【図2】 この発明の実施形態1による開閉器の要部を
示す図である。
【図3】 この発明の実施形態1による開閉器の動作説
明図である。
【図4】 この発明の実施形態1による開閉器の要部の
斜視図である。
【図5】 この発明の実施形態1の変形による開閉器の
要部の斜視図である。
【図6】 この発明の実施形態1の変形による開閉器の
動作説明図である。
【図7】 この発明の実施形態2による開閉器の要部の
斜視図である。
【図8】 この発明の実施形態3による開閉器の要部の
斜視図である。
【図9】 この発明の実施形態4による開閉器の要部の
斜視図である。
【図10】 この発明の実施形態5による開閉器の要部
の斜視図である。
【図11】 この発明の実施形態6による開閉器の要部
の斜視図である。
【図12】 この発明の実施形態7による開閉器の要部
の断面図である。
【図13】 この発明の実施形態8による開閉器の要部
の上面図である。
【図14】 この発明の実施形態8による開閉器の要部
の側面図である。
【図15】 この発明の実施形態8の変形例による開閉
器の要部の断面図である。
【図16】 この発明の変形例を示す図である。
【図17】 従来の開閉器の部分断面図である。
【図18】 従来の開閉器の要部の斜視図である。
【図19】 従来の開閉器の要部の正面図である。
【図20】 従来の開閉器の動作説明図である。
【図21】 従来の開閉器の動作説明図である。
【図22】 従来の開閉器の動作説明図である。
【図23】 従来の開閉器の動作説明図である。
【図24】 従来の開閉器の動作説明図である。
【符号の説明】 6 可動接触子、6A 可動接点、6E アーク移動
端、6F 遷移部、8固定接触子、8A 固定接点、1
2 アーク、13 金属消弧板、13D、13F 複数
の山部、13F 第1の山部、13D 第2の山部、W
1 寸法、13J 谷底、W4 頂点13Eと前記頂点
13Hとの間の寸法、W5 山部の間の谷底、13J間
の寸法W5。6C 溝、6D アークホーン、W3 頂
点13Eの間の距離、15 アーク誘導板(アークホー
ン)、WB1 アーク移動終点15BE間の寸法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊佐治 敏博 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5G027 AA03 BB07 BC03 BC07

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定接触子に接合された固定接点、前記
    固定接点に接離する可動接点が接合された可動接触子、
    アークを吸引し冷却する磁性体製の金属消弧板を備え、
    前記金属消弧板の下端には複数の山部が設けられた開閉
    器において、 前記金属消弧板の下端の中央部に第1の山部が形成さ
    れ、さらにその両側にそれぞれ第2の山部が形成され、
    前記第2の山部の頂点間の距離が可動接触子のアーク移
    動端間の寸法より大きく、前記可動接触子のアーク移動
    終点が、前記可動接触子の移動方向に見て、前記第2の
    山部の頂点と前記第1山部の前記頂点との間に位置する
    ように構成されたことを特徴とする開閉器。
  2. 【請求項2】 前記可動接触子の前記アーク移動終点
    が、前記可動接触子の移動方向に見て、前記金属消弧板
    の前記第1および第2の山部の間の谷底に一致する位置
    に或ることを特徴とする請求項1記載の開閉器。
  3. 【請求項3】 前記可動接触子と金属消弧板とは中心線
    が一致していて、前記可動接触子の前記アーク移動終点
    間の寸法は、前記可動接触子の移動方向に見て、前記第
    2の山部の頂点と前記第1山部の前記頂点との間の寸法
    にも、前記金属消弧板の前記第1および第2の山部の間
    の谷底間の寸法にもほぼ等しくされてなることを特徴と
    する請求項1あるいは2記載の開閉器。
  4. 【請求項4】 可動接触子の先端側の中央部に溝が形成
    されたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載
    の開閉器。
  5. 【請求項5】 可動接触子の先端にはアークホーンが設
    けられ、前記金属消弧板の前記第2の山部の頂点の間の
    寸法が、前記アークホーンのアーク移動終点間の寸法よ
    り大きくなるように構成されたことを特徴とする請求項
    1乃至4のいずれか記載の開閉器。
  6. 【請求項6】 前記可動接触子の背面に磁性体製のアー
    ク誘導板が設けられ、このアーク誘導板の両端にはアー
    クホーンが形成され、アークホーンの少なくとも一部は
    前記可動接触子から突出しており、前記可動接点全開時
    に前記可動接触子と前記金属消弧板とが対向するように
    構成され、前記金属消弧板の第2の山部の頂点間の寸法
    がアーク誘導板のアークホーンのアーク移動終点間の寸
    法WBより大きくなるように構成されたことを特徴とす
    る請求項1の開閉器。
  7. 【請求項7】 アークホーンの先端側の中央部に溝が構
    成されたことを特徴とする請求項5あるいは6記載の開
    閉器。
  8. 【請求項8】 アークホーンの折り曲げ部は滑らかに構
    成されたことを特徴とする請求項5乃至7のいずか記載
    の開閉器。
  9. 【請求項9】 固定接触子上に設けられ、その一端が固
    定接触子に電気的に接続され、溝を有するアークランナ
    が設けられたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれ
    か記載の開閉器。
  10. 【請求項10】 アークランナに設けられた溝の幅が可
    動接触子の幅と等しくなる部分を有することを特徴とす
    る請求項9の開閉器。
  11. 【請求項11】 金属消弧板は可動接点の開離方向に対
    し平行状に設置され、可動接点全開時に可動接触子が金
    属消弧板に対向するように構成されたことを特徴とする
    請求項1、9あるいは10記載の開閉器。
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