JP2001278858A - N−メチル−2−ピロリドンの製造方法 - Google Patents

N−メチル−2−ピロリドンの製造方法

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JP2001278858A JP2001028837A JP2001028837A JP2001278858A JP 2001278858 A JP2001278858 A JP 2001278858A JP 2001028837 A JP2001028837 A JP 2001028837A JP 2001028837 A JP2001028837 A JP 2001028837A JP 2001278858 A JP2001278858 A JP 2001278858A
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Joerg Liebe
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 N−メチル−2−ピロリドンの新規製造方法 【解決手段】 N−メチル−2−ピロリドン(NMP)
は、第1の方法工程において触媒の存在下高温でアンモ
ニアをメタノールと反応させることによってモノメチル
アミン、ジメチルアミンおよびトリメチルアミンならび
にアンモニアを含んでいる混合物を製造し、アンモニア
を分離し、第2の方法工程において高温および過圧で上
記メチルアミンを含んでいる混合物をガンマ−ブチロラ
クトン(γ−BL)と少なくとも1のモノメチルアミン
対γ−BLのモル比で反応させ、この反応生成物からN
MPおよび未反応メチルアミンを分離し、そして未反応
メチルアミンをメタノールとアンモニアを反応させるた
めに上記第1の方法工程に戻すことによって製造され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明はN−メチル−2−ピロリ
ドン(=1−メチル−2−ピロリジノン、NMP)の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】NMPは易揮発性、熱安定性、高極性お
よび非プロトン性特性のために、ポリマー用溶剤として
そして多数の有機合成、例えばアルキル化またはカルボ
ン酸やそれらの誘導体の製造用溶剤として適している。
【0003】NMPは、特に、クラッキングガスからア
セチレンを分離し若しくはCフラクションからブタジ
エンを分離し、芳香族を抽出し、またはガス洗浄器中の
酸性成分を吸収するために工業的に重要である。
【0004】NMPの工業的な製造は主として、管反応
器、例えばシャフト反応器中200から350℃までお
よび過圧、例えば約10MPaでガンマ−ブチロラクト
ン(γ−BL)とモノメチルアミン(MMA)との反応
によって行われる(ウルマンの工業化学百科事典(Ullm
ann's Encyclopedia of Industrial Chemistry)、第5
版、A22巻、458〜459頁(1993))。
【0005】例えば、JP−A−10158238(ダ
ーウェント抄録(Derwent Abstr.)98−393443
/34)は水の存在下250から300℃まででγ−B
Lと過剰のMMAとを反応させてNMPを形成させるこ
とを記載している。
【0006】JP−A−1190667(ダーウェント
抄録 89−260914/36)は、γ−BLと過剰
のMMAとの反応によるNMPの製造を開示しており、
その際反応後に未反応のまま残っているMMAおよび更
には添加された水と一緒に副生成物として得られるジメ
チルアミン(DMA)およびトリメチルアミン(TM
A)もγ−BLと過剰のMMAとの反応に戻されてい
る。
【0007】JP−A−7218751(ダーウェント
抄録 35795T−E)は、γ−BLまたはその開鎖
誘導体をDMAおよび/またはTMAと共に200℃以
上で加熱することによるNMPの合成を報告している。
1つの実施例では、270℃/3時間でのγ−BLと水
性DMAとの反応によって80%の収率でNMPが得ら
れている。
【0008】JP−A−1186864(ダーウェント
抄録 89−259000/36)は、水の存在下で対
応するラクトンを第2級アミンと反応させ、中間体とし
て対応するN,N−ジアルキル−オメガ−ヒドロキシカ
ルボキサミドを経由してN−アルキル化ラクタムを製造
することを開示している。この特許出願の実施例1によ
れば、γ−BLと水性DMAとの反応によってNMPが
60%の収率で得られ、そしてγ−ヒドロキシ酪酸のメ
チルアミドが追加的に形成されている。この出願による
更なる1つの実施例においてもγ−BLとDMAとの対
応する反応でNMPの60%の収率が報告されている。
【0009】JP−A−1186863(ダーウェント
抄録 89−258999/36)は、水の存在下で対
応するラクトンを第3級アミンまたは第3級若しくは第
4級アンモニウム化合物と反応させ、対応するアルコー
ルを除去することによってN−アルキル化ラクタムを製
造することを記載している。この特許出願の実施例1に
よれば、γ−BLと水性TMAとの反応によってNMP
が8%の収率で得られ、そして大量の副生成物、例えば
γ−ヒドロキシ酪酸のメチルアミド、2−ピロリドンお
よびγ−ヒドロキシ酪酸が形成されている。
【0010】メチルアミン類、即ちモノメチルアミン
(MMA)、ジメチルアミン(DMA)およびトリメチ
ルアミン(TMA)は触媒の存在下高温でアンモニアと
メタノールの(発熱)反応によって連続的な方法で工業
的に製造される(例えば:Kirk-Othmer、化学技術百科
事典(Encyclopedia of Chemical Technology)、第4
版、2巻、373〜375頁(1992)およびウルマ
ンの工業化学百科事典、第5版、A16巻、535〜5
41頁(1990))。
【0011】使用される触媒は酸触媒、特に酸化シリコ
ン(シリカ、SiO)、酸化アルミニウム(アルミ
ナ、Al)、シリカ−アルミナ(SiO・Al
)、酸化チタン(チタニア、TiO)、酸化タ
ングステン、ホスフェート(AlPO)、ゼオライト
およびクレイのような固体酸触媒(方法1)またはコバ
ルト−、ニッケル−若しくは銅−含有触媒(例えば亜ク
ロム酸銅)のような金属触媒(方法2)である。上記触
媒は通常固定床として設置される。
【0012】方法1における反応温度は一般的に300
から500℃まで、特に390から430℃までであ
り、そして方法2における反応温度は一般的に130か
ら250℃までである。
【0013】方法1においては、圧力は一般的に790
から3550kPaまで、特に1500から3000k
Paまでであり;方法2は通常、水素の存在下で実施さ
れる。
【0014】アンモニアとメタノールとのこれら反応で
は、水と一緒に上記メチルアミン、即ちMMA、DMA
およびTMAの混合物が常に得られる。メチルアミンの
総選択性は約94%であり;副反応では分解してCO、
CO、CH、HおよびNが形成される(例え
ば、K. Weissermel等、工業有機化学(Industrielle Or
ganische Chemie)、第3版、53〜54頁(199
0)参照)。
【0015】本質的にアンモニア、水、場合により未反
応のメタノールおよびメチルアミンを含んでいる粗製反
応生成物は、技術的に複雑な連続的多段式蒸留(種々の
加圧蒸留と抽出蒸留の組合せ)によって分別される。メ
チルアミンの合成とそれらの単離に関する典型的なプロ
セスダイアグラムは、カーク・オスマー(Kirk-Othme
r)、化学技術百科事典、第4版、2巻、375頁(1
992)中の図2(これは本明細書で参照する)に示さ
れている。
【0016】例えば、全体が技術的に複雑な蒸留列で
は、反応混合物からアンモニアとTMAの一部が先ず分
離され、そして残存しているTMAは引き続いて抽出カ
ラム中で水を使用して分離される。アンモニアは上記反
応に戻される。次の脱水カラム中で、MMAとDMAが
頂部で分離され、そして別のカラム中で互いに分離され
る。メタノールは脱水カラムの側部出口で取り出されそ
して別のカラム中で水から分離され、そして合成に戻さ
れる。DMAとTMAは同様に原則的にNHとメタノ
ールとの反応に戻すことができ、そしてMMA、DMA
およびTMAの混合物が上記反応条件下でDMAおよび
TMAから再び形成される(熱力学的平衡;例えば、ウ
ルマンの工業化学百科事典、第5版、A16巻、537
頁(1990)参照)。
【0017】メチルアミンの製造方法の更なる形態はジ
ェイ.ラミオウル(J. Ramioulle)等、炭化水素処理
(Hydrocarbon Processing)、1981年7月、113
〜117頁(例えば、この文書の117頁の図6参照)
(これも同様に本明細書で参照する)中に見られる。
【0018】アンモニア、メタノールおよびγ−BLか
らNMPを製造するための先行技術の方法の不利益は、
γ−BLとの反応に必要なMMAが先ず、メチルアミン
の合成から得られる粗製反応生成物から技術的に非常に
複雑な蒸留カスケード(連続して連結された複数の蒸留
カラム)によって単離されなければならない(上記した
ようにして)ということである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、アン
モニア、メタノールおよびγ−BLから高収量で(γ−
BLに基づいて)そして高い時空収量でNMPを製造す
るための、効率的で、選択的で、経済的で且つ技術的に
より複雑でない方法を見いだすことによって先行技術の
上記不利益を克服することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】この課題がN−メチル−
2−ピロリドン(NMP)を製造する方法によって達成
されることが見出され、そしてこの方法は、第1の方法
工程において触媒の存在下高温でアンモニアをメタノー
ルと反応させることによってモノメチルアミン、ジメチ
ルアミンおよびトリメチルアミンならびにアンモニアを
含んでいる混合物を製造し、アンモニアを分離し、第2
の方法工程において高温および過圧で上記メチルアミン
を含んでいる混合物をガンマ−ブチロラクトン(γ−B
L)と少なくとも1のモノメチルアミン対γ−BLのモ
ル比で反応させ、この反応生成物からNMPおよび未反
応メチルアミンを分離し、そして未反応メチルアミンを
メタノールとアンモニアを反応させる第1の方法工程に
戻すことを含んでいる。
【0021】本発明により、メタノールとアンモニアと
の反応で得られる粗製反応生成物から個々のメチルアミ
ン、即ちMMA、DMAおよびTMAまたは対応する二
元混合物(例えば、MMA+DMA)を得るための技術
的に非常に複雑な分別を省略することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の方法は次のようにして実
施することができる:アンモニアを酸触媒、特に好まし
くは固体酸触媒(例えば、AlO)または金属触媒の
存在下、上記したような既知の先行技術の方法に従って
高温でメタノールと反応させて3種のメチルアミン、即
ちMMA、DMAおよびTMA、アンモニア、水ならび
に場合により未反応のメタノールから本質的になる混合
物を取得し、その際上記触媒は好ましくは反応器内に固
定床として設置されている。(第1の方法工程)。
【0023】この文脈で、「本質的に」とは、混合物中
の3種のメチルアミン、アンモニア、水および、存在す
る場合、メタノールの総含有量が少なくとも95質量
%、好ましくは少なくとも97質量%、特に少なくとも
98質量%、特に好ましくは少なくとも99質量%であ
ることを意味する。
【0024】引き続いて、蒸留カラム中で、3種のメチ
ルアミン、アンモニア、水および場合により未反応のメ
タノールから本質的になる混合物からアンモニアを既知
の方法に従って頂部を経由して分離する(例えば、Kirk
-Othmer、化学技術百科事典、第4版、2巻、375頁
中の図2:反応器後の最初のカラム参照)。
【0025】これによって3種のメチルアミン、水およ
び場合によりメタノールから本質的になる混合物が得ら
れる。この文脈で、「本質的に」とは、上記混合物中の
3種のメチルアミン、水および、存在する場合、メタノ
ールの総含有量が少なくとも96質量%、好ましくは少
なくとも97質量%、特に少なくとも98質量%、特に
好ましくは少なくとも99質量%であることを意味す
る。
【0026】この混合物の水含有量は一般的に30から
50質量%まで、好ましくは35から45質量%までで
ある。
【0027】この混合物のメタノール含有量は一般的に
0から10質量%まで、好ましく3から7質量%までで
ある。
【0028】この混合物の残存アンモニア含有量は一般
的に0から1質量%まで、好ましくは0.1から0.8
質量%までである。
【0029】この混合物中のメチルアミンの質量比は一
般的に、MMA:DMA:TMA=(1〜14):(6
〜12):(0.2〜12)、好ましくはMMA:DM
A:TMA=(1〜2.7):(2〜3):(0.07
〜2)である。
【0030】その後の抽出カラムおよび1つまたはそれ
より多くの蒸留カラム中で、この混合物中に存在するメ
タノールと水は全て、所望の場合、既知の方法に従って
濃縮して減少させるかまたはそれぞれ頂部と底部で分離
することができる(例えば、Kirk-Othmer、化学技術百
科事典、第4版、2巻、375頁中の図2:反応器後の
2つ目および3つ目のカラム参照)。
【0031】上記工程後に得られそして3種のメチルア
ミン、即ちMMA、DMAおよびTMA、場合により水
および場合によりメタノールから本質的になる混合物を
高温、好ましくは180から350℃まで、特に200
から300℃まで、特に好ましくは230から270℃
までそして過圧、好ましくは5から300バールまで、
特に50から150バールまででガンマ−ブチロラクト
ン(γ−BL)と反応させる。(第2の方法工程)。
【0032】ここで、MMA対γ−BLのモル比は少な
くとも1、好ましくは少なくとも1.05、特に好まし
くは少なくとも1.1である。MMA対γ−BLのモル
比の好ましい範囲は1から2まで、好ましくは1.05
から1.5まで、特に好ましくは1.1から1.25ま
でである。
【0033】上記反応は加圧反応器(オートクレーブ)
中バッチ様式でかまたは好ましくは、反応器内の流動性
に影響を与える内装物を備えていることができる管反応
器、例えばシャフト反応器中で連続的に実施することが
できる。
【0034】指示された条件下での反応器中における反
応混合物の滞留時間は一般的に1から6時間、好ましく
は1.5から5時間まで、特に好ましくは2から4時間
までである。
【0035】この反応のためには、少なくとも98質量
%、好ましくは少なくとも99質量%の純度を有するガ
ンマ−ブチロラクトン(γ−BL)を使用することが好
ましい。
【0036】必要なγ−BLは、気相中、金属触媒(例
えば、銅触媒)上、高温で1,4−ブタンジオールの吸
熱環化脱水によるかまたは金属触媒上、過圧および高温
で無水マレイン酸の選択的水素添加によって、そしてそ
れぞれの場合に、引き続いて蒸留精製することによって
既知の方法で取得することができる(ウルマンの工業化
学百科事典、第5版、A4巻、496頁(198
5))。
【0037】得られる反応生成物はNMP、未反応メチ
ルアミン(特に、未反応DMAおよびTMA)、水、少
量の副生成物、場合によりメタノールおよび場合により
未反応γ−BLを含んでいる。
【0038】一般的に、指示された反応条件下でのこの
方法工程におけるγ−BL変換は95%以上、特に97
%以上、非常に特に好ましくは99%以上である。
【0039】上記反応生成物の副生成物含有量は典型的
には5質量%未満、特に3.5質量%未満、非常に特に
好ましくは2質量%未満である。
【0040】所望の方法生成物NMPは単段式または多
段式分別蒸留によって上記反応生成物から単離される。
【0041】例えば、蒸留による反応生成物の仕上げは
2段階で実施することができ、その際DMAおよびTM
Aならびに依然として存在する全てのMMAは第1の蒸
留段階で蒸留物として頂部で取り出されそして水は頂部
で分離され、そして純粋なNMPは第2の蒸留段階にお
いて側部取り出し口で取り出される。
【0042】蒸留による反応生成物の仕上げで得られた
メチルアミン、特にDMAおよびTMAは、本発明に従
って、アンモニアをメタノールと反応させる第1の方法
工程に戻される。
【0043】対応して、得られたメタノールも第1の方
法工程に戻すことができる。
【0044】本発明の方法では、NMPを形成する選択
性(γ−BLに基づく)は、95%を超えるγ−BL変
換で、90%以上、特に93%以上、非常に特に好まし
くは少なくとも95%である。
【0045】
【発明の効果】DMAとTMAもγ−BLと反応する
が、これらの各々の場合において副生成物が形成される
ためNMPは非常に低い選択性および収量でしか得られ
ないことが先行技術から既知であったので、MMA、D
MAおよびTMAをγ−BLと反応させそして引き続い
て未反応メチルアミンをNHとメタノールとの反応に
戻す本発明の方法が非常に高い選択性およびNMP形成
収量(γ−BLに基づく)を達成することは驚くべきこ
とである。
【0046】この事実は以下の実施例1〜4で説明す
る。
【0047】以下の実施例1および2は、これらの各々
の場合において、γ−BLが5℃〜室温でさえも過剰の
メチルアミン、即ちMMAおよび/またはTMAの水溶
液と事実上定量的に反応して対応するγ−ヒドロキシ酪
酸のメチルアミドが得られることを示している。
【0048】実施例2は、γ−BLとMMAまたはDM
Aとから得られるアミド、即ちγ−ヒドロキシ酪酸モノ
メチルアミドまたはγ−ヒドロキシ酪酸ジメチルアミド
ならびに、式:
【0049】
【化1】
【0050】のγ−BLとTMAとから室温でさえも得
られる内部塩(internal salt、「TMA−BLアダク
ト」)が高温、好ましくは200℃以上で、環化および
水またはメタノールの脱離によってNMPに変換され得
ることを示している。
【0051】本発明に従って、同様な条件下では、モノ
メチルアミドからNMPへの環化の方がジメチルアミド
またはTMA−BLアダクトの環化より顕著に迅速に進
行することが認められた。NMPへの環化が水溶液中ま
たは水の不存在下のどちらでも実施できることも見いだ
された。無水条件下では、DMAまたはTMAから出発
するNMPの収量はこれらの反応が水の存在下で行われ
るときより顕著に低い(実施例2aおよび2b)。
【0052】しかしながら、DMAまたはTMAをγ−
BLと255℃で3時間反応させて得られるNMPの収
率は、実施例2ではせいぜい僅か63%である。DMA
またはTMAを用いるこれらの反応では、γ−ヒドロキ
シ酪酸ジメチルアミドまたはTMA−BLアダクトのよ
うなかなりの量の副生成物が反応生成物中に存在してい
るので、各々の場合においてγ−BL変換は対応するN
MPの生成より顕著に高い。
【0053】更に、本発明によって、γ−ヒドロキシ酪
酸モノメチルアミドおよびγ−ヒドロキシ酪酸ジメチル
アミドは過剰のMMAまたはDMAの存在下約80℃を
超える温度では互いに非常に容易に変換される、即ちこ
れら2つのアミド間では高温で熱力学的平衡が確立され
ることが認められた(実施例3参照)。
【0054】更に、本発明によって、MMAとDMAの
等モル混合物とモル過剰のγ−BL(MMA+DMAに
基づいて)との反応(その際、MMAはγ−BLに基づ
いて少なくとも等モル量で存在する)によって、動力学
的に制御された反応において室温で2つの対応するアミ
ド(ヒドロキシ酪酸モノメチルアミンおよびγ−ヒドロ
キシ酪酸ジメチルアミド)の混合物が約3:1の比率
(主要構成成分であるモノメチルアミドとして)で先ず
形成されることが認められた(実施例4)。温度を約8
0℃に上昇させると、2つの対応するアミド間で熱力学
的平衡が確立され、そしてこれはモノメチルアミドの側
で更に一層明確である。270℃では、上記の比は約
4:1に移動する(ここでも再び、主要構成成分として
モノアミドを有する)。
【0055】
【実施例】実施例1 γ−BLおよびMMAまたはDMAから開鎖アミドの製
造 これらの反応は丸底フラスコ中で氷冷しながら実施し、
そして対応するアミン水溶液をこのフラスコに入れそし
てγ−BLを5℃の内部温度で滴下して加えた。収率は
各々の場合において、GCによって面積%として測定し
た。
【0056】 1a) γ−BLとMMAの反応 出発物質: 40%濃度のMMA溶液 65ml(0.75モル) γ−BL 22g(0.25モル) 収率: >99.5%のN−メチル−γ−ヒドロキシブチラミド 1b) γ−BLとDMAの反応 出発物質: 40%濃度のDMA溶液 95ml(0.75モル) γ−BL 22g(0.25モル) 収率: >99.5%のN,N−ジメチル−γ−ヒドロキシブチラミド 1c) γ−BLとMMA/DMA混合物の反応 出発物質: 40%濃度のMMA溶液 65ml(0.75モル) 40%濃度のDMA溶液 95ml(0.75モル) γ−BL 44g(0.5モル) 収率: 76.3%のN−メチル−γ−ヒドロキシブチラミド 23.6%のN,N−ジメチル−γ−ヒドロキシブチラミド 実施例2 γ−BLとMMA、DMAまたはTMAからNMPを得
る反応 2a)対応するアミン水溶液の使用 反応は300mlのオートクレーブ中で実施した。適当
なアミンを先ず水溶液として上記オートクレーブに入
れ、そしてγ−BLを徐々に添加した;各々の場合にお
いて、対応するアミド(上記したような)またはTMA
の場合には対応する内部塩(TMA−BLアダクト)が
発熱反応で形成された。オートクレーブを閉めた後、こ
れを20バールのNで加圧し、255℃に加熱し、こ
の温度で3時間維持し、そしてその後再度冷却した。γ
−BLの変換および対応するNMPの収率は各々の場合
において、GCによって面積%として測定した。結果:
【0057】
【表1】
【0058】2b) 対応する無水アミンの使用 反応は2a)項で記載したようにして300mlのオー
トクレーブ中で実施し、その際各々の場合においてアミ
ンは密閉オートクレーブ中加圧下で縮合させた。γ−B
Lを添加した後、その後の手順は2a)項のとおりであ
った。結果:
【0059】
【表2】
【0060】実施例3 N,N−ジメチル−γ−ヒドロキシブチラミドとMMA
のアルキル交換反応 上記ジメチルアミド65g(0.5モル)および40%
濃度のMMA水溶液86ml(1モル)を500mlの
丸底フラスコに入れ、そして80℃で1時間加熱した。
7.6%の対応するモノメチルアミドが生成物中で検出
された。
【0061】実施例4 γ−BLとMMA/DMA混合物との反応 0.75モルのMMA溶液および0.75モルのDMA
溶液(各々水中40%の濃度)を丸底フラスコに入れ、
そして氷冷しながら5℃でγ−BLと混合した。続いて
この溶液を、270℃の管中で10分の滞留時間で通過
させた。生成物は各々の場合においてGCで分析した
(面積%で報告されている)。結果:
【0062】
【表3】
【0063】実施例5 γ−BLとメチルアミン混合物との反応 実施例2に類似する方法を使用して、0.1モルのMM
A、0.173モルのDMAおよび0.29モルのTM
A(これらは各々の場合において40%濃度の水溶液と
して)の混合物を0.09モルのγ−BLと共に255
℃で3時間加熱した。NMPの収率は94.8%(0.
0853モル)であった。
フロントページの続き (72)発明者 ヨハン−ペーター メルダー ドイツ連邦共和国 ベール−イッゲルハイ ム フィヒテンシュトラーセ 2 (72)発明者 カール−ハインツ ロス ドイツ連邦共和国 グリューンシュタット アム ビルトシュトック 2 (72)発明者 マルティン ルドロフ ドイツ連邦共和国 ヴァイゼンハイム ア ム ヘンゲル 6 (72)発明者 イェルク リーベ 東京都世田谷区尾山台1−9−19

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の方法工程において触媒の存在下高
    温でアンモニアをメタノールと反応させることによって
    モノメチルアミン、ジメチルアミンおよびトリメチルア
    ミンならびにアンモニアを含んでいる混合物を製造し、
    アンモニアを分離し、第2の方法工程において高温およ
    び過圧で上記メチルアミンを含んでいる混合物をガンマ
    −ブチロラクトン(γ−BL)と少なくとも1のモノメ
    チルアミン対γ−BLのモル比で反応させ、この反応生
    成物からN−メチル−2−ピロリドン(NMP)および
    未反応メチルアミンを分離し、そして未反応メチルアミ
    ンをメタノールとアンモニアを反応させるために上記第
    1の方法工程に戻すことを含んでいる、NMPの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 上記第1の方法工程の反応が固体酸触媒
    の存在下300〜500℃で連続的に実施される、請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 第1の方法工程で得られアンモニアを分
    離した後の混合物が上記3種のメチルアミン、水および
    メタノールを少なくとも96質量%の含有量で有してい
    る、請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 上記第2の方法工程の反応が200〜3
    00℃で実施される、請求項1から3までのいずれか1
    項記載の方法。
  5. 【請求項5】 上記第2の方法工程の反応が50〜15
    0バールの圧力で実施される、請求項1から4までのい
    ずれか1項記載の方法。
  6. 【請求項6】 上記第2の方法工程におけるモノメチル
    アミン対γ−BLのモル比が1.05〜1.5である、
    請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 【請求項7】 上記第2の方法工程の反応が管反応器中
    1.5〜5時間の反応器中滞留時間で連続的に実施され
    る、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 【請求項8】 上記第1の方法工程に戻される上記未反
    応メチルアミンがジメチルアミンおよびトリメチルアミ
    ンである、請求項1から7までのいずれか1項記載の方
    法。
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