JP3091258B2 - 環状アルキレンイミンのn−アルキル化物の製造法 - Google Patents

環状アルキレンイミンのn−アルキル化物の製造法

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JP3091258B2 JP03139427A JP13942791A JP3091258B2 JP 3091258 B2 JP3091258 B2 JP 3091258B2 JP 03139427 A JP03139427 A JP 03139427A JP 13942791 A JP13942791 A JP 13942791A JP 3091258 B2 JP3091258 B2 JP 3091258B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は環状アルキレンイミンの
N−アルキル化物の製造法に関するものである。詳しく
は、環状エ−テルから環状アルキレンイミンのN−アル
キル化物を製造する方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】環状アルキレンイミンのN−アルキル化
物は、医薬、殺虫剤、ゴム加硫促進剤等の製造用中間体
として有用な物質である。環状アルキレンイミンのN−
アルキル化物を得るために、出発原料として環状エ−テ
ルを使用し、これをアンモニアと反応させて環状アルキ
レンイミンとし、この環状アルキレンイミンをアルコ−
ル又はエ−テルと反応させてN−アルキル化する方法が
考えられる。
【0003】従来、環状エ−テルから環状アルキレンイ
ミンを製造する方法としては、テトラヒドロフランとア
ンモニアとからピロリジンを製造する以下に示す種々の
方法が提案されている。(a)テトラヒドロフランとアン
モニアとをアルミナ触媒の存在下400℃で反応させる
方法[Chemical Abstracts.Vo
l.32,548(1938)]。(b)テトラヒドロフ
ランと過剰のアンモニアとをγ−アルミナ触媒の存在下
275〜375℃で反応させる方法(米国特許第2,5
25,584号)。(c)テトラヒドロフランとアンモニ
アとをホウ酸で処理したγ−アルミナ触媒を用いて反応
させる方法(特公昭43−19940号)。(d)テトラ
ヒドロフランとアンモニアとをゼオライト触媒を用いて
反応させる方法[J.Catalysis,35,32
5〜329(1974)]。
【0004】一方、環状アルキレンイミンのN−アルキ
ル化物を得る方法としては、以下に示す種々の方法が知
られている。(a)モルホリンとアルコ−ルとを、ニッケ
ル又はコバルト、銅及び二酸化チタンからなる触媒を用
いて150〜300℃及び35〜350気圧で反応させ
る方法(ベルギ−国特許第694068号)、(b)ピペ
ラジンとアルコ−ルとを、ラネ−ニッケル触媒を用いて
200℃で反応させる方法[J.Org.Chem,2
1,86〜87(1956)]、(c)ピペリジンとアル
コ−ルとを、酸化アルミニウム触媒を用いて反応させる
方法[Coll.of Czechoslovak Ch
emical Communications,Vo
l.33,No2,609〜613(1968)]、
(d)モルホリン、ピペラジン、ピペリジン等の環式アル
キルイミンとアルコ−ルとを、リン酸を含有する二酸化
珪素触媒の存在下で反応させる方法(特開昭48−86
857号)、(e)環状アルキレンイミンとアルコ−ル又
はエ−テルとを、カチオンサイトが水素イオン、アンモ
ニウムイオン又は多価金属イオンで交換されているフォ
−ジャサイト型ゼオライトを用い、かつ気相で反応させ
る方法(特開平2−62869号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、環状エ
−テルとアンモニアとを固体酸触媒の存在下に気相で反
応させて環状アルキレンイミンを製造する反応において
は、熱分解、縮合、重合等の各種の副反応が生起し易
く、これに伴い炭化水素類の分解生成物や高沸点の環状
アルキレンイミン縮合物類等の副生物が多量に生成する
ため、環状アルキレンイミンを収率よく得ることができ
ない。このため、この環状アルキレンイミンをN−アル
キル化して環状アルキレンイミンのN−アルキル化物を
製造する場合、出発原料である環状エ−テルからの一貫
収率は極めて低いものであった。本発明は、従来法によ
る上述の問題点を解決し、環状エ−テルから優れた一貫
収率で環状アルキレンイミンのN−アルキル化物を製造
することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成するために検討を重ねた結果、環状エ−テルと
アンモニアを反応させて得られる反応混合物から環状ア
ルキレンイミンを分離することなく、混合物中の特定成
分のみを除去した後に引続いてN−アルキル化処理する
ときは、効率よく環状アルキレンイミンのN−アルキル
化物を得ることができることを確認し本発明に到達し
た。即ち、本発明の要旨は、(イ)環状エ−テルとアン
モニアとを固体酸触媒の存在下に気相で反応させること
により環状アルキレンイミンを含有する反応混合物を得
る第1工程と、(ロ)第1工程で得られた反応混合物か
ら、環状アルキレンイミンよりも低沸点の成分の少なく
とも一部を除去した残留物を、アルコ−ル又はエ−テル
と固体酸触媒の存在下に気相で反応させることにより環
状アルキレンイミンのN−アルキル化物を得る第2工程
とからなることを特徴とする環状アルキレンイミンのN
−アルキル化物の製造法に存する。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。 (イ)第1工程:環状アルキレンイミンの製造 第1工程では環状エ−テルとアンモニアとを固体酸触媒
の存在下に気相で反応させて環状アルキレンイミンを製
造するものである。原料の環状エ−テルとしては、種々
のものが用いられるが、通常次の式(1)
【化1】 (式中Rは、アルキル基、アルキレン基、アリ−ル基も
しくはアルコキシ基で置換されていてもよい炭素数2〜
12のポリメチレン基;あるいは鎖中に1〜2の窒素原
子、酸素原子又は硫黄原子を有する炭素数2〜10のポ
リメチレン複素鎖基を示す)で表される化合物が挙げら
れる。
【0008】具体的には、例えばプロピレンオキシド、
テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、シクロヘキ
センオキシド、スチレンオキシド、ジオキサン、モルホ
リン等が挙げられ、中でもテトラヒドロフラン、テトラ
ヒドロピランが好適である。第1工程で使用される固体
酸触媒としては、例えば、シリカ−アルミナ、アルミ
ナ、ゼオライト、シリカ−酸化マグネシウム、シリカ−
酸化ジルコニウム等が挙げられ、特にシリカ−アルミ
ナ、アルミナ、ゼオライトが好適である。ゼオライトと
しては、そのカチオンサイトの少なくとも一部が水素、
アンモニウム又は多価金属のカチオンでイオン交換され
たフォ−ジャサイト型ゼオライト及びシャバサイト型ゼ
オライトが好適に用いられる。
【0009】第1工程の反応は、上記の環状エ−テルと
アンモニアとを固体酸触媒の存在下気相で接触させるこ
とにより実施される。反応温度は通常250〜400
℃、好ましくは300〜380℃の範囲から選ばれる。
反応は大気圧下〜加圧下で行われるが、好ましくは0.
5〜50kg/cm2G、特に好ましくは1〜20kg
/cm2Gである。また、アンモニア/環状エ−テルの
モル比は、一般に1〜50、好ましくは2〜30、更に
好ましくは5〜20の範囲である。気相接触反応は、固
定床形式、流動床形式等の一般的な方式で実施すること
ができる。空間速度[標準状態における環状エ−テル及
びアンモニアの合計ガス量(l000 ml/hr)/
触媒量(1000 ml)]は、反応温度、アンモニア
/環状エ−テルのモル比等の条件によって広範囲に変え
ることができるが、通常は50〜4000 hr-1、好
ましくは100〜3000 hr-1の範囲の空間速度が
採用される。
【0010】第1工程で得られた反応混合物中には、生
成物である環状アルキレンイミンの外に、未反応原料で
あるアンモニア及び環状エ−テルや副生物である炭化水
素類等の環状アルキレンイミンよりも低沸点の成分が含
有され、更に環状アルキレンイミンよりも高沸点の副生
物等が含有されている。本発明の特徴とするところは、
上記反応混合物から環状アルキレンイミンを分離精製す
ることなく、反応混合物中に含まれる環状アルキレンイ
ミンよりも低沸点成分のみを除去し、環状アルキレンイ
ミンと高沸点成分とを含む混合物を、後続する環状アル
キレンイミンのN−アルキル化工程(第2工程)の原料
として用いることである。低沸点成分のうち、アンモニ
アは実質的な量を除去するのが好ましく、特に全量を除
去するのが好ましい。また環状エ−テルや炭化水素類等
の低沸点成分も可及的に除去しておくのが望ましい。こ
れらの環状アルキレンイミンよりも低沸点の未反応原料
や副生物が多量に残存すると、後続する第2工程におけ
る副反応が増加して精製の負荷が増大する。
【0011】(ロ)第2工程:環状アルキレンイミンの
N−アルキル化物の製造 第2工程では、第1工程で得られた反応混合物から低沸
点成分を除去した後、環状アルキレンイミン及び高沸点
副生物を含む混合物とアルコ−ル又はエ−テルとを固体
酸触媒の存在下に気相で反応させて環状アルキレンイミ
ンのN−アルキル化物を製造するものである。アルコ−
ルとしては、例えばメタノ−ル、エタノ−ル、プロパノ
−ル、イソプロパノ−ル、ブタノ−ル等の脂肪族アルコ
−ル;シクロペンタノ−ル、シクロヘキサノ−ル等の脂
環式アルコ−ル;ベンジルアルコ−ル等の芳香族アルコ
−ルが挙げられ、中でも好ましいのは炭素数4以下の脂
肪族アルコ−ルであり、特にメタノ−ルが好ましい。ま
たエ−テルとしては、上記脂肪族アルコ−ルに対応する
エ−テル、例えばメチルエ−テル、エチルエ−テル、プ
ロピルエ−テル、イソプロピルエ−テル、ブチルエ−テ
ル等が挙げられ、特にメチルエ−テルが好適である。
【0012】第2工程で使用される固体酸触媒として
は、例えば、シリカ−アルミナ、アルミナ、ゼオライ
ト、シリカ−酸化マグネシウム、シリカ−酸化ジルコニ
ウム等が挙げられ、特にシリカ−アルミナ、アルミナ、
ゼオライトが好適である。ゼオライトとしては、そのカ
チオンサイトの少なくとも一部が水素、アンモニウム又
は多価金属のカチオンでイオン交換されたフォ−ジャサ
イト型ゼオライトが好適に用いられる。
【0013】第2工程の反応は、第1工程の反応混合物
から低沸点副生物を除去して得られた、環状アルキレン
イミン及び高沸点副生物を含む混合物と、アルコ−ル又
はエ−テルとを固体酸触媒の存在下に気相で接触させる
ことにより実施される。反応温度は通常200〜400
℃、好ましくは300〜400℃の範囲から選ばれる。
反応は大気圧下〜加圧下で行われ、好ましくは0.1〜
10kg/cm2Gである。またアルコ−ル/環状アル
キレンイミンのモル比は、一般に1〜10、好ましくは
1〜5の範囲である。なおエ−テル/環状アルキレンイ
ミンのモル比は、アルコ−ルの場合の半分の量が適当で
ある。
【0014】気相接触反応は、固定床形式、流動床形式
等の一般的な方式で実施することができる。空間速度
[標準状態における環状アルキレンイミンと高沸物とア
ルコ−ル又はエ−テルの合計ガス量(l000 ml/
hr)/触媒量(1000 ml)]は、反応温度、ア
ルコ−ル又はエ−テル/環状アルキレンイミンのモル比
等の条件によって広範囲に変えられるが、通常は50〜
4000 hr-1、好ましくは100〜3000 hr-1
の空間速度が採用される。以上に述べた第2工程によっ
て製造さられた環状アルキレンイミンのN−アルキル化
物は、例えば蒸留等の周知の分離手段によって反応混合
物から容易に分離、精製することができる。
【0015】
【実施例】以下本発明を実施例について更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限りこれ等の実施
例に限定されるものではない。
【0016】実施例1 第1工程:SUS−316製の直立反応管(内径25
mm、長さ480mm)の上部に、環状エ−テル及びア
ンモニアの蒸発予熱帯としてガラスビ−ズ90ccを充
填し、その下部に反応帯としてシリカ−アルミナ触媒
(N631HN 日揮化学社製)を40 g充填した。反
応管を外部から環状の電気炉により加熱して蒸発予熱帯
及び反応帯を所定の温度に保持するように調節した。反
応帯にテトラヒドロフラン(THFと略記する)及びア
ンモニアを、それぞれ593.9 mmol/hr及び
4166.8 mmol/hr(アンモニア/THF モ
ル比:7.0)の量で供給し、反応温度370℃、触媒
量(g)/全原料供給量(mol/hr):8.4 g
・hr/mol、空間速度(hr-1):1330、反応
圧力:10 kg/cm2Gの条件下で反応を行った。T
HFの転化率は96.8%であり、ピロリジンの選択率
は92.8%であった。
【0017】得られた反応混合物をエチレングリコ−ル
−水冷媒で冷却したトラップに凝縮して捕集した。次い
で、これを常圧下50℃で蒸留して低沸物(アンモニ
ア、プロピレン、ブタジエン等)を除去した後、釜残液
をガスクロマトグラフィ−により分析した結果、その組
成はピロリジン72.5%(重量)、ピロリジンより低
沸点の副生成分2.5%(重量)、ピロリジンより高沸
点の副生成分3.5%(重量)及び水21.5%(重
量)であった。蒸留の前及び後におけるピロリジン、低
沸物成分、高沸物成分及び水の組成を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】第2工程:第1工程で用いたと同一の反応
管の上部に、環状アルキレンイミン及びメタノ−ルの蒸
発予熱帯としてガラスビ−ズ90ccを充填し、その下
部に反応帯としてアルミナ触媒(SCM−250 ロ−
ヌ・プ−ラン社製)50gを充填した。反応管を外部か
ら環状の電気炉により加熱して蒸発予熱帯及び反応帯を
所定の温度に保持するように調節した。反応帯に第1工
程で得た釜残液及びメタノ−ルを、それぞれ212.2
5 mmol/hr(釜残液中のピロリジンの量)及び
276.36 mmol/hr(メタノ−ル/ピロリジ
ン モル比:1.3)の量で供給し、常圧下、温度36
5℃、触媒量(g)/全原料供給量(mol/hr):
65.8 g・hr/mol、空間速度(hr-1):1
89の条件で反応を行った。
【0020】得られた反応混合物をエチレングリコ−ル
−水冷媒で冷却したトラップに凝縮して捕集し、得られ
た反応生成物をガスクロマトグラフィ−により分析し
た。また、未凝縮のガス成分はガス状のまま捕集してガ
スクロマトグラフィ−により分析したところメチルアミ
ン類、炭化水素類、ジメチルエ−テル等であった。ピロ
リジンの転化率は97.3%であり、またN−メチルピ
ロリジンの収率は93.6%であった。なお、N−メチ
ルピロリジンの収率は供給原料中のピロリジンを基準に
して計算した。
【0021】比較例1 実施例1において、第2工程で用いたピロリジンを含む
釜残液とメタノ−ル(メタノ−ル/ピロリジン モル
比:1.3)の代りに、釜残液から分離した純度79.
8重量%のピロリジン232.12 mmol/hr及
びメタノ−ル301.24 mmol/hr(メタノ−
ル/ピロリジン モル比:1.3)を使用した以外は、
実施例1の第2工程とほぼ同様の条件、即ち常圧下、反
応温度360℃、触媒量(g)/全原料供給量(mol
/hr):65.3 g・hr/mol、空間速度(h
-1):191の条件で反応を行った。ピロリジンの転
化率は97.8%であり、またN−メチルピロリジンの
収率は90.0%であった。N−メチルピロリジンの収
率は供給原料中のピロリジンを基準にして計算した。
【0022】実施例2 第1工程:実施例1で用いた反応管の上部に、環状エ−
テル及びアンモニアの蒸発予熱帯としてガラスビ−ズ9
0ccを充填し、その下部に反応帯としてアルミナ触媒
(SCM−250 ロ−ヌ・プ−ラン社製)を20 g充
填した。反応管を外部から環状の電気炉により加熱して
蒸発予熱帯及び反応帯を所定の温度に保持するように調
節した。反応帯にTHF及びアンモニアを、夫々29
5.6 mmol/hr及び2083.4 mmol/h
r(アンモニア/THF モル比:7.0)の量で供給
し、反応温度370℃、触媒量(g)/全原料供給量
(mol/hr):8.4 g・hr/mol、空間速
度(hr-1):1570、反応圧力:2 kg/cm2
の条件下で反応を行った。THFの転化率は92.8%
であり、ピロリジンの選択率は69.4%であった。
【0023】得られた反応混合物をエチレングリコ−ル
−水冷媒で冷却したトラップに凝縮して捕集した。次い
で、これを常圧下60℃で蒸留して低沸物を除去した
後、釜残液をガスクロマトグラフィ−により分析した結
果、その組成はピロリジン57.1%(重量)、ピロリ
ジンより低沸点の副生成分3.0%(重量)、ピロリジ
ンより高沸点の副生成分18.0%(重量)及び水2
1.9%(重量)であった。蒸留の前及び後におけるピ
ロリジン、低沸物成分、高沸物成分及び水の組成を表2
に示す。
【0024】
【表2】
【0025】第2工程:第1工程で用いた反応管の上部
に、環状アルキレンイミン及びメタノ−ルの蒸発予熱帯
としてガラスビ−ズ90ccを充填し、その下部に反応
帯としてアルミナ触媒(SCM−250 ロ−ヌ・プ−
ラン社製)20gを充填した。反応管を外部から環状の
電気炉により加熱して蒸発予熱帯及び反応帯を所定の温
度に保持するように調節した。反応帯に第1工程で得た
釜残液及びメタノ−ルを、夫々64.46 mmol/
hr(釜残液中のピロリジンの量)及び94.62 m
mol/hr(メタノ−ル/ピロリジン モル比:1.
5)の量で供給し、常圧下、温度365℃、触媒量
(g)/全原料供給量(mol/hr):73.8 g
・hr/mol、空間速度(hr-1):179の条件で
反応を行った。
【0026】得られた反応混合物をエチレングリコ−ル
−水冷媒で冷却したトラップに凝縮して捕集し、得られ
た反応生成物をガスクロマトグラフィ−により分析し
た。また、未凝縮のガス成分はガス状のまま捕集してガ
スクロマトグラフィ−により分析したところ、メチルア
ミン類、炭化水素類、ジメチルエ―テル等であった。。
ピロリジンの転化率は98.7%であり、N−メチルピ
ロリジンの収率は106.2%であった。なお、N−メ
チルピロリジンの収率は供給原料中のピロリジンを基準
にして計算した。
【0027】比較例2 実施例2において、第2工程で用いたピロリジンを含む
釜残液とメタノ−ル(メタノ−ル/ピロリジン モル
比:1.5)の代りに、釜残液から分離した純度79.
8重量%のピロリジン85.52 mmol/hr及び
メタノ−ル858.52 mmol/hr(メタノ−ル
/ピロリジン モル比:1.5)を使用した以外は、実
施例2の第2工程と同様の条件、即ち常圧下、反応温度
360℃、触媒量(g)/全原料供給量(mol/h
r):66.7g・hr/mol、空間速度(h
-1):186の条件で反応を行った。ピロリジンの転
化率は99.6%であり、またN−メチルピロリジンの
収率は86.3%であった。なお、N−メチルピロリジ
ンの収率は供給原料中のピロリジンを基準にして計算し
た。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、環状エ−テルとアンモ
ニアを反応させて得られる反応混合物から環状アルキレ
ンイミンを分離精製することなく、反応混合物中の環状
アルキレンイミンより低沸点成分のみを除去し、直ちに
引続いてN−アルキル化処理を行うことにより、環状エ
−テルから収率よく環状アルキレンイミンのN−アルキ
ル化物を製造し得るばかりでなく、環状アルキレンイミ
ンの分離精製に要する負荷も節減できるので、環状アル
キレンイミンのN−アルキル化物の工業的製造上寄与す
るところは大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B01J 29/06 B01J 29/06 C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 森田 文夫 岡山県倉敷市潮通3丁目10番地 三菱化 成株式会社 水島工場内 (72)発明者 宮地 和明 岡山県倉敷市潮通3丁目10番地 三菱化 成株式会社 水島工場内 (56)参考文献 特開 平2−62869(JP,A) 特開 昭48−86857(JP,A) 特公 昭43−19940(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 295/02 B01J 21/04 - 21/14 B01J 29/06 C07B 61/00 300 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)環状エ−テルとアンモニアとを固
    体酸触媒の存在下に気相で反応させることにより環状ア
    ルキレンイミンを含有する反応混合物を得る第1工程
    と、(ロ)第1工程で得られた反応混合物から、環状ア
    ルキレンイミンよりも低沸点の成分の少なくとも一部を
    除去した残留物を、アルコ−ル又はエ−テルと固体酸触
    媒の存在下に気相で反応させることにより環状アルキレ
    ンイミンのN−アルキル化物を得る第2工程とからなる
    ことを特徴とする環状アルキレンイミンのN−アルキル
    化物の製造法。
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