JP2001260190A - 樹脂成形体の成形方法並びに成形金型装置 - Google Patents

樹脂成形体の成形方法並びに成形金型装置

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JP2001260190A JP2000076991A JP2000076991A JP2001260190A JP 2001260190 A JP2001260190 A JP 2001260190A JP 2000076991 A JP2000076991 A JP 2000076991A JP 2000076991 A JP2000076991 A JP 2000076991A JP 2001260190 A JP2001260190 A JP 2001260190A
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樹史 大野
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正彦 原
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信裕 臼井
Yoshitaka Kobayashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スピーカーグリル等、多数の開口を穿設した
パンチング部を一体に設けた樹脂成形体の成形方法並び
に成形装置において、パンチング部における金型と樹脂
成形体との脱型性を高め、かつ脱型後の変形や破損を防
止する。 【解決手段】 樹脂成形体10のスピーカーグリル20
対応箇所におけるコア型40に設けるコア側パンチング
ブロック53は、樹脂成形体10の成形後、コア型50
内に埋設するように下降させることにより、樹脂成形体
10とコア側パンチングブロック53との喰い付きを防
止して脱型性を高める。更に、上下動するパンチングブ
ロック53内に固定式のエジェクタピン56を組み込
み、樹脂成形体10とパンチングブロック53との脱型
をより確実に行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピーカーグリル
など、多数の開口を集中的に設けたパンチング部を有す
る樹脂成形体の成形方法並びに成形金型装置に係り、特
に、樹脂成形体の脱型性を高めるとともに、脱型時の破
損や脱型後の変形を確実に防止できるようにした樹脂成
形体の成形方法並びに成形金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、図14に示すように、自動車用ド
アトリム1の下部フロント側には、スピーカーグリル2
が設けられており、最近では、ドアトリム1の成形時に
多数の開口を所定箇所に集中的に形成して、スピーカー
グリル2を一体成形することが多くなってきている。
【0003】そして、ドアトリム1にスピーカーグリル
2を一体成形する場合には、図15に示す成形金型装置
3が使用される。この成形金型装置3は、キャビティ型
4ととコア型5と、コア型5に接続する射出成形機6と
から構成され、キャビティ型4とコア型5とにより形成
される製品キャビティ内に射出成形機6を通じて溶融樹
脂を供給し、その後、キャビティ型4とコア型5とを型
締めすることにより、型面形状に沿って所望の曲面形状
にドアトリム1を成形することが可能であり、ドアトリ
ム1にスピーカーグリル2を同時成形するために、キャ
ビティ型4及びコア型5にパンチングブロック7,8が
嵌め込まれ、このパンチングブロック7,8を突き合わ
せることによりスピーカーグリル2が一体成形される。
【0004】すなわち、図16に示すように、ドアトリ
ム1のスピーカーグリル2に対応する金型部分に嵌め込
まれるパンチグブロック7,8の突き合わせ面には、凹
凸部7a,8aが形成される一方、コア側パンチングブ
ロック8は、シリンダ9により上下動可能に構成され、
溶融樹脂が射出充填される前にコア側パンチングブロッ
ク8はシリンダ9の駆動により上方に持ち上げられてお
り、各パンチングブロック7,8は突き合わせ状態を維
持している。
【0005】そして、モールドプレス成形時、キャビテ
ィ型4が下死点まで降下するのに対応して、コア側のパ
ンチングシリンダ8はシリンダ9により下降操作され、
パンチングブロック8がコア型5の型面を構成し、良好
な成形が行なわれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来で
は、コア側のパンチングブロック8を先行突き上げする
ことにより、ドアトリム1にスピーカーグリル2を同時
成形することは可能であるが、図17に示すように、ド
アトリム1をコア型5から取り外す際、樹脂収縮により
スピーカーグリル2の形成箇所、すなわち、コア側のパ
ンチングブロック8の凹凸部8aにドアトリム1が喰い
付き、コア型5からドアトリム1を取り外すのに非常に
手間取り、生産性を低下させる大きな要因となってい
る。
【0007】また、脱型性が悪いため、ドアトリム1を
無理に取り外そうとした場合、過剰な力が加わり、スピ
ーカーグリル2が破損したり、また、破損しないまで
も、過度の力が加わることにより、脱型後にスピーカー
グリル2に変形が生じ、見栄えの低下を招くという不具
合が指摘されていた。
【0008】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたもので、スピーカーグリルなど、多数の開口を集中
的に設けたパンチング部を有する樹脂成形体において、
成形金型から円滑に脱型操作することができるととも
に、脱型に伴なう破損や変形等が生じることがない樹脂
成形体の成形方法並びに成形金型装置を提供することを
目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願の請求項1に記載の発明は、キャビティ型とコ
ア型により形成されるキャビティ内に溶融樹脂を供給
し、両型を型締めし、樹脂成形体を所要形状に成形する
とともに、キャビティ型、コア型にそれぞれ設けられる
パンチングブロックの突き当てにより、樹脂成形体の所
定箇所に多数の開口を集中的に穿設したパンチング部を
一体に設けた樹脂成形体の成形方法であって、上記コア
側パンチングブロックは、モールドプレス成形前におい
て、駆動用シリンダの動作により、コア型の型面よりキ
ャビティ側に突き出しており、モールドプレス成形後、
駆動用シリンダが動作して、コア型の型面より内方に埋
没させることにより、樹脂成形体とコア側パンチングブ
ロックとの喰い付きを規制したことを特徴とする。
【0010】従って、請求項1に記載の発明によれば、
モールドプレス成形前には、コア側パンチングブロック
がコア型の型面より上方に突出しており、キャビティ型
及びコア型双方のパンチングブロック間の協働作用で樹
脂成形体と一体に多数のパンチング孔を形成することが
できる。そして、モールドプレス成形後は、コア側パン
チングブロックは下降してコア型の型面より下方に位置
するため、樹脂成形体のパンチング部とコア側パンチン
グブロックとの分離がスムーズになされ、樹脂成形体を
金型から円滑に脱型することができる。
【0011】本願の請求項2に記載の発明は、コア側パ
ンチングブロック内に上下に貫通する固定式のエジェク
タピンが組み込まれ、コア側パンチングブロックの下降
動作時、上記エジェクタピンにより、樹脂成形体がキャ
ビティ内に保持されることを特徴とする。
【0012】従って、請求項2に記載の発明によれば、
モールドプレス成形後、コア側パンチングブロックがコ
ア型内部に埋没動作する際、コア側パンチングブロック
内に組み込まれているエジェクタピンが樹脂成形体をキ
ャビティ内で保持するため、コア側パンチングブロック
の下降動作時、樹脂成形体がコア側パンチングブロック
に引き込まれることがなく、樹脂成形体の脱型性をより
高めることができる。
【0013】本願の請求項3に記載の発明は、多数の孔
を集中的に穿設したパンチング部を一体に設けた樹脂成
形体の成形金型装置であって、可動側のキャビティ型
と、固定側のコア型と、該コア型に接続する射出成形機
と、パンチング部に相当してキャビティ型及びコア型に
設けられるパンチングブロックとから構成され、上記コ
ア側パンチングブロックは、モールドプレス成形前にお
いて、コア型の型面より上方に突出し、モールドプレス
成形後、コア型の型面より内方に埋没するようにコア側
パンチングブロックを引き込み駆動する駆動用シリンダ
が設けられていることを特徴とする。
【0014】本願の請求項4に記載の発明は、コア側パ
ンチングブロック内部には、複数のエジェクタピンが上
下に貫通するように組み込まれ、このエジェクタピン
は、コア型内の支持プレートに固定されていることを特
徴とする。
【0015】従って、請求項3,4に記載の発明によれ
ば、パンチング部に相当して、キャビティ型とコア型の
双方にパンチングブロックを設け、コア側パンチングブ
ロックを上下動させる駆動用シリンダに対して、モール
ドプレス成形後、コア側パンチングブロックをコア型内
に引き込む機能を付与するだけで、簡単に実施できると
ともに、コア側パンチングブロック内にエジェクタピン
を貫通自在に組み込む構成も同様に簡単に実施できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る樹脂成形体の
成形方法並びに成形金型装置の実施形態について、添付
図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】図1,図2は本発明方法により製作した自
動車用ドアトリムを示す正面図並びに断面図、図3は本
発明に係る樹脂成形体の成形金型装置の一実施形態を示
す構成説明図、図4は図3に示す装置におけるパンチン
グコア部分を示す詳細図、また、図5乃至図7は本発明
方法の一実施形態における各工程を示すもので、図5は
材料のセット工程を示す断面図、図6は溶融樹脂の供給
工程を示す断面図、図7はモールドプレス成形工程を示
す断面図、図8は成形金型装置におけるプレス機並びに
駆動用シリンダのタイムチャート図、図9乃至図13は
コア側パンチングブロックの動作位置を示す各説明図で
ある。
【0018】まず、図1,図2において、本発明方法を
適用して製作した自動車用ドアトリム10は、モールド
プレス成形により所望の曲面形状に成形された樹脂成形
体から構成されており、フロント側下部にスピーカーグ
リル20がドアトリム10と同時成形されている。
【0019】上記ドアトリム10は、タルク、顔料等を
混入したポリプロピレン樹脂をモールドプレス成形する
ことにより所望の曲面形状に成形されているが、所望に
より、樹脂芯材の表面に表皮材を貼着した積層体で構成
しても良く、その場合、表皮材としては、TPO(サー
モプラスチックオレフィン)シートの裏面にポリエチレ
ンフォームを裏打ちしたクッション性の良好な積層シー
ト材料を使用することが好ましく、この表皮材は樹脂芯
材のモールドプレス成形時に一体貼着される。
【0020】このように、本発明によれば、スピーカー
グリル20をドアトリム10に一体成形したため、別物
のスピーカーグリルをドアトリム10に後付けする必要
がなく、組付け工数が簡素化できるとともに、外観上も
ドアトリム10とスピーカーグリル20の一体感を現出
でき、体裁上も好ましい。
【0021】そして、本発明は、スピーカーグリル20
のようなパンチング部をドアトリム10に一体成形する
場合、ドアトリム10の金型からの脱型性を高め、かつ
脱型後の破損や変形を可及的に防止することを課題とし
ている。
【0022】次に、図3,図4において、上記自動車用
ドアトリム10の成形に適用した本発明に係る成形金型
装置の構成について説明する。
【0023】図3に示すように、成形金型装置30は、
上下動可能なキャビティ型40と、キャビティ型40と
対をなす固定側のコア型50と、コア型50に接続さ
れ、溶融樹脂を供給する射出成形機60とから大略構成
されている。
【0024】更に詳しくは、キャビティ型40は、昇降
用シリンダ41により所定ストローク上下動可能であ
り、ドアトリム10の製品表面の曲形状に即した型面形
状を備えているとともに、コア型50は、射出成形機6
0からの溶融樹脂の通路となるホットランナ51、ゲー
ト52が設けられ、キャビティ型40の型面形状とほぼ
同一の型面を備えている。
【0025】上記キャビティ型40及びコア型50に
は、スピーカーグリル20を形成するために、キャビテ
ィ型40にはキャビティ側パンチングブロック42が、
スピーカーグリル20に相当する箇所におけるコア型5
0には、コア側パンチングブロック53がそれぞれ設け
られている。
【0026】そして、キャビティ側パンチングブロック
42は、キャビティ型40に取付孔が開設され、取付孔
内にキャビティ側パンチングブロック42が嵌め入れ固
定され、高炭素鋼等の硬鋼を素材としている。
【0027】一方、コア側パンチングブロック53は、
コア型50に固定ではなく可動式に取り付けられてお
り、素材としてもガス抜きを考慮して、ポーセラ(ポー
ラスセラミック)(江南特殊(株)製)等の多孔質材が
使用されている。
【0028】上記コア側パンチングブロック53の駆動
機構としては、油圧シリンダ等の駆動用シリンダ54の
ピストンロッド54aの先端にコア側パンチングブロッ
ク53が取り付けられ、コア側パンチングブロック53
は駆動用シリンダ54により所定ストローク上下動を行
なう。
【0029】更に、上記パンチングブロック42,53
は、スピーカーグリル20の形状を造形できるように、
双方の接合面に凹凸部43,55が形成されており、各
凸部43a,55a同士が接合し、複数の孔を穿設でき
る。尚、コア側パンチングブロック53の動作の詳細に
ついては後述する。
【0030】加えて、コア側パンチングブロック53内
部には、エジェクタピン56が複数本上下に貫通してお
り、このエジェクタピン56はその下端が支持プレート
57に固定されており、支持プレート57は、コア型5
0内に固定され、支持プレート57の貫通孔57aにピ
ストンロッド54aが貫通しているため、駆動用シリン
ダ54の駆動によりピストンロッド54aが上下方向に
伸縮動作しても、それに影響されることなく、支持プレ
ート57及びこれに取り付けられるエジェクタピン56
は可動しない。
【0031】次に、上記成形金型装置30を使用して図
1,図2に示す自動車用ドアトリム10を成形する工程
について、図5乃至図7を基に説明する。図5に示すよ
うに、コア型50が型開き状態にあるとき、駆動用シリ
ンダ54のピストンロッド54aが伸長状態であり、コ
ア側パンチングブロック53は、コア型50の型面より
もかなり上方位置まで突出している。
【0032】そして、図6に示すように、キャビティ型
40が所定ストローク下降して、キャビティ型40とコ
ア型50とのクリアランスが10〜30mmに到達した
とき、キャビティ型40が一旦停止し、射出成形機60
から溶融樹脂Mがコア型50の型面に分配供給され、そ
の後、図7に示すように、キャビティ型40が下死点ま
で下降して、キャビティ型40とコア型50との型面形
状に沿って溶融樹脂Mが絞り成形されて、ドアトリム1
0が所要形状に成形されるとともに、スピーカーグリル
20が一体成形される。
【0033】そして、上記ドアトリム10の成形工程に
沿って成形金型装置30のタイムチャート図を図8に示
すとともに、図9乃至図13を基にコア側パンチングブ
ロック53の動作位置を示しながらスピーカーグリル2
0の形成方法について以下に説明する。
【0034】まず、図8に示すタイムチャート図でキャ
ビティ型40は上限位置(a)地点から下降を始めて、
(b)地点に到達した後、溶融樹脂Mの供給がなされ
る。
【0035】そして、キャビティ型40が上限の(a)
地点にあるときは、図9に示すように、コア側パンチン
グブロック53はコア型50の型面より上方に位置して
おり、また、コア側パンチングブロック53内のエジェ
クタピン56の先端56aはコア側パンチングブロック
53の上面55より下方に位置している。このとき、コ
ア側パンチングブロック53の突出寸法、すなわち図9
中a寸法は12.5mmであり、コア側パンチングブロ
ック53の上面55とエジェクタピン56の先端56a
との距離、すなわち図9中b寸法は10.5mmに設定
されている。
【0036】更に、キャビティ型40がタイムチャート
図の(b)地点にきたとき、溶融樹脂Mが供給される
が、図10に示すように、この射出時には、すでにキャ
ビティ側パンチングブロック42とコア側パンチングブ
ロック53とは当接しており、キャビティ型40の下降
につれて、駆動用シリンダ54の動作により、コア側パ
ンチングブロック53も下降を行なう。このとき、a寸
法は5.5mm、b寸法は3.5mmであり、コア側パ
ンチングブロック53は駆動用シリンダ54により、7
mmのストロークだけ下降したことになる。
【0037】そして、図8のタイムチャート図における
(c)地点〜(d)地点において、キャビティ型40が
下死点まで下降するが、図11に示すように、a寸法が
2.5mm、b寸法が0.5mmとなるように、コア側
パンチングブロック53がキャビティ型40の下降に同
調して更に下降する。
【0038】次に、タイムチャート図における(d)地
点〜(e)地点の間に溶融樹脂Mの冷却固化が行なわ
れ、その後、キャビティ型40が上限位置(f)地点ま
で上昇するが、本発明ではキャビティ型40が上昇する
前にコア側パンチングブロック53が動作する。すなわ
ち、図12に示すように、成形終了(e)地点前に駆動
用シリンダ54が動作して、コア側パンチングブロック
53を下方向に引き込み、コア側パンチングブロック5
3の上面(凹凸面)55がコア型50の型面より下方位
置にくる。
【0039】このとき、a寸法が−7.5mmとなるよ
うにコア側パンチングブロック53がコア型50の型面
を基準として、7.5mm下方に位置するようにコア側
パンチングブロック53を下方に引き込むため、ドアト
リム10はコア側パンチングブロック53と分離し、ド
アトリム10のスピーカーグリル部20に樹脂収縮が生
じても、両者を円滑に分離できる。
【0040】また、コア側パンチングブロック53内の
エジェクタピン56は固定式であるため、コア側パンチ
ングブロック53の上面55よりも9.5mm上方に突
出して、ドアトリム10のスピーカーグリル20内にそ
の先端56aが位置することになる。
【0041】従って、エジェクタピン56によりドアト
リム10がキャビティC内に確実に保持されているた
め、コア側パンチングブロック53とドアトリム10と
が食い付くことがなく、コア側パンチングブロック53
に引き込まれることが原因となる破損等を未然に防止で
きる。
【0042】そして、図13に示すように、キャビティ
型40が上昇した後、エジェクタピン56により樹脂芯
材11が保持されているため、ドアトリム10とコア型
50との脱型を確実に行なえる。尚、成形品の脱型後
は、コア側パンチングブロック53は、駆動用シリンダ
54が動作して、図9に示す位置まで上昇する。
【0043】このように、本発明方法によれば、モール
ドプレス成形後、駆動用シリンダ54を動作させてコア
側パンチングブロック53を下降させることにより、コ
ア側パンチングブロック53とドアトリム10との間の
喰い付きを防止でき、樹脂芯材11の脱型性を高めるこ
とができる。
【0044】加えて、上下動するコア側パンチングブロ
ック53内に固定式のエジェクタピン56を組み込むこ
とにより、ドアトリム10がコア側パンチングブロック
53の下降時にコア型50内に引き込まれることがな
く、モールドプレス成形後、自動車用ドアトリム10を
成形金型装置30からより円滑に脱型することができ、
脱型操作性が著しく向上する。
【0045】また、脱型性を高めることにより、無理な
脱型が行なわれることがなく、スピーカーグリル20の
破損が未然に防止できるとともに、脱型時、過度の応力
が加わることがなく、脱型後の変形等も確実に防止でき
る。
【0046】以上説明した各種実施形態は、樹脂成形体
単体からなるドアトリム10にスピーカーグリル20を
一体成形した構成であるが、ドアトリム10として樹脂
芯材表面に表皮材を貼着した積層構造のものに使用して
も良く、また、スピーカーグリル20に替えて、内装部
品にエアドラフト孔を穿設する構造のものに適用するこ
とも可能である。
【0047】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、ス
ピーカーグリルやエアドラフト孔等のパンチング部を樹
脂成形体と同時に成形する際、コア側パンチングブロッ
クを成形後に下降操作することにより、樹脂成形体の脱
型性を高め、かつ上下動するパンチングコアブロック内
に固定式のエジェクタピンを組み込むことにより、成形
品の脱型性をより高めることができる。
【0048】従って、プレス成形後の成形品の脱型操作
性を高めることができるとともに、脱型時の成形品の破
損や脱型時過度の応力を加えることによる脱型後の変形
等の成形不良を未然に防止でき、生産性を高めることが
できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法により製作した自動車用ドアトリム
を示す正面図である。
【図2】図1中II−II線断面図である。
【図3】本発明方法に係る成形金型装置の一実施形態の
構成を示す断面図である。
【図4】図4に示す成形金型装置におけるパンチングブ
ロック部分の構成を示す断面図である。
【図5】本発明方法の一実施形態における型開き状態を
示す断面図である。
【図6】本発明方法の一実施形態における樹脂の供給工
程を示す断面図である。
【図7】本発明方法の一実施形態におけるモールドプレ
ス成形工程を示す断面図である。
【図8】本発明における成形金型装置のタイムチャート
図である。
【図9】本発明装置におけるコア側パンチングブロック
の型開き時の位置を示す説明図である。
【図10】本発明装置におけるコア側パンチングブロッ
クの樹脂射出時の位置を示す説明図である。
【図11】本発明装置におけるコア側パンチングブロッ
クのモールドプレス成形時の位置を示す説明図である。
【図12】本発明装置におけるコア側パンチングブロッ
クの下降時の位置を示す説明図である。
【図13】本発明装置におけるコア側パンチングブロッ
クの成形後の型開き時の位置を示す説明図である。
【図14】従来の自動車用ドアトリムを示す正面図であ
る。
【図15】従来のモールドプレス成形金型装置を示す説
明図である。
【図16】従来のモールドプレス成形金型におけるパン
チングブロック部を示す説明図である。
【図17】従来のモールドプレス成形方法における樹脂
成形体の脱型時の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10 自動車用ドアトリム 20 スピーカーグリル 30 成形金型装置 40 キャビティ型 41 昇降用シリンダ 42 キャビティ側パンチングブロック 43 凹凸部 50 コア型 53 コア側パンチングブロック 54 駆動用シリンダ 55 凹凸部(上面) 56 エジェクタピン 57 支持プレート 60 射出成形機 C キャビティ M 溶融樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大野 樹史 神奈川県高座郡寒川町宮山3316番地 河西 工業株式会社寒川本社工場内 (72)発明者 原 正彦 神奈川県高座郡寒川町宮山3316番地 河西 工業株式会社寒川本社工場内 (72)発明者 臼井 信裕 大阪府高槻市塚原二丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 小林 由卓 大阪府高槻市塚原二丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内 Fターム(参考) 3D023 BA01 BB08 BC01 BD03 BE25 BE31 4F202 AG28 AH18 CA11 CB01 CK52 CK73 CM02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビティ型(40)とコア型(50)
    により形成されるキャビティ(C)内に溶融樹脂(M)
    を供給し、両型(40,50)を型締めし、樹脂成形体
    (11)を所要形状に成形するとともに、キャビティ型
    (40)、コア型(50)にそれぞれ設けられるパンチ
    ングブロック(42,53)の突き当てにより、樹脂成
    形体(10)の所定箇所に多数の開口を集中的に穿設し
    たパンチング部(20)を一体に設けた樹脂成形体の成
    形方法であって、上記コア側パンチングブロック(5
    3)は、モールドプレス成形前において、駆動用シリン
    ダ(54)の動作により、コア型(50)の型面よりキ
    ャビティ側に突き出しており、モールドプレス成形後、
    駆動用シリンダ(54)が動作して、コア型(50)の
    型面より内方に埋没させることにより、樹脂成形体(1
    0)とコア側パンチングブロック(53)との喰い付き
    を規制したことを特徴とする樹脂成形体の成形方法。
  2. 【請求項2】 コア側パンチングブロック(53)内に
    上下に貫通する固定式のエジェクタピン(56)が組み
    込まれ、コア側パンチングブロック(53)の下降動作
    時、上記エジェクタピン(56)により、樹脂成形体
    (10)がキャビティ(C)内に保持されることを特徴
    とする請求項1に記載の樹脂成形体の成形方法。
  3. 【請求項3】 多数の孔を集中的に穿設したパンチング
    部(20)を一体に設けた樹脂成形体(10)の成形金
    型装置(30)であって、可動側のキャビティ型(4
    0)と、固定側のコア型(50)と、該コア型(50)
    に接続する射出成形機(60)と、パンチング部(2
    0)に相当してキャビティ型(40)及びコア型(5
    0)に設けられるパンチングブロック(42,53)と
    から構成され、上記コア側パンチングブロック(53)
    は、モールドプレス成形前において、コア型(50)の
    型面より上方に突出し、モールドプレス成形後、コア型
    (40)の型面より内方に埋没するようにコア側パンチ
    ングブロック(53)を引き込み駆動する駆動用シリン
    ダ(54)が設けられていることを特徴とする樹脂成形
    体の成形金型装置。
  4. 【請求項4】 コア側パンチングブロック(53)内部
    には、複数のエジェクタピン(56)が上下に貫通する
    ように組み込まれ、このエジェクタピン(56)は、コ
    ア型(40)内の支持プレート(57)に固定されてい
    ることを特徴とする請求項3に記載の樹脂成形体の成形
    金型装置。
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