JP3496755B2 - 樹脂成形体の成形方法並びに成形金型装置 - Google Patents

樹脂成形体の成形方法並びに成形金型装置

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JP3496755B2 JP2000076972A JP2000076972A JP3496755B2 JP 3496755 B2 JP3496755 B2 JP 3496755B2 JP 2000076972 A JP2000076972 A JP 2000076972A JP 2000076972 A JP2000076972 A JP 2000076972A JP 3496755 B2 JP3496755 B2 JP 3496755B2
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樹史 大野
正彦 原
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピーカーグリル
等、多数の開口を集中的に設けたパンチング部を有する
樹脂成形体の成形方法並びに成形金型装置に係り、パン
チング部に相当するパンチングブロックの破損を確実に
防止でき、成形性を高めることができるとともに、金型
の寿命を長期化させることができる樹脂成形体の成形方
法並びに成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、図15に示すように、自動車用ド
アトリム1の下部フロント側には、スピーカーグリル2
が設けられており、最近では、ドアトリム1の成形時に
多数の開口を所定箇所に集中的に形成して、スピーカー
グリル2を一体成形することが多くなってきている。
【0003】そして、ドアトリム1にスピーカーグリル
2を一体成形する場合には、図16に示す成形金型装置
3が使用される。この成形金型装置3は、キャビティ型
4ととコア型5と、コア型5に接続する射出成形機6と
から構成され、キャビティ型4とコア型5により形成さ
れるキャビティ内に射出成形機6から溶融樹脂を供給し
た後、型締めして、型面形状に沿って所望の曲面形状に
ドアトリム1を成形することが可能であり、ドアトリム
1にスピーカーグリル2を同時成形するために、キャビ
ティ型4及びコア型5の双方にパンチングブロック7,
8が設けられ、このパンチングブロック7,8を突き合
わせることによりスピーカーグリル2が一体成形され
る。
【0004】すなわち、図17に示すように、ドアトリ
ム1のスピーカーグリル2に対応する金型部分に設けら
れているパンチグブロック7,8の突き合わせ面には、
凹凸部7a,8aが形成される一方、コア側パンチング
ブロック8は、シリンダ9により上下動可能に構成さ
れ、溶融樹脂が射出充填される前にコア側パンチングブ
ロック8はシリンダ9の駆動により上方に持ち上げられ
ており、溶融樹脂の充填時には、各パンチングブロック
7,8は突き合わせ状態を維持している。
【0005】そして、モールドプレス成形時、キャビテ
ィ型4が下死点まで降下するのに対応して、コア側パン
チングブロック8はシリンダ9により下降操作され、コ
ア側パンチングブロック8がコア型5の型面を構成し、
良好な成形が行なわれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来で
は、コア側パンチングブロック8を先行突き上げ状態と
し、キャビティ型4の下降動作時、パンチングブロック
7,8同士を突き当てることにより、ドアトリム1にス
ピーカーグリル2を同時成形することを可能にしている
が、キャビティ側パンチングブロック7は、硬度40〜
45(HRC)の高炭素鋼が使用され、かつコア側パン
チングブロック8は、成形時のガスを外部に逃がすため
に、硬度30〜35(HRC)のポーラスセラミックが
使用されており、パンチングブロック7,8の硬度が相
違しているため、ドアトリム1を量産した場合、プレス
負荷に伴ない、コア側パンチングブロック8の破損が多
く発生し、金型の耐久性が大幅に低下するとともに、コ
ア側パンチングブロック8が破損したまま成形を行なっ
た場合、不良品が多数発生し、製品歩留まりが大幅に低
下するという不具合が指摘されている。
【0007】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたもので、スピーカーグリルなど、多数の開口を集中
的に設けたパンチング部を一体に設けた樹脂成形体にお
いて、上記パンチング部における金型の破損を有効に防
止することにより、成形金型の寿命の長期化を図るとと
もに、成形品の歩留まりを向上させるようにした樹脂成
形体の成形方法並びに成形金型装置を提供することを目
的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願の請求項1に記載の発明は、キャビティ型とコ
ア型により形成されるキャビティ内に溶融樹脂を供給
し、両型を型締めし、樹脂成形体を所要形状に成形する
とともに、キャビティ型、コア型にそれぞれ設けられる
パンチングブロックの突き当てにより、樹脂成形体の所
定箇所に多数の開口を集中的に穿設したパンチング部を
一体に設けた樹脂成形体の成形方法であって、前記キャ
ビティ外周の四隅部におけるキャビティ型、コア型のい
ずれかの型面にストッパーブロックを取り付け、キャビ
ティ型とコア型との型締め時、上記ストッパーブロック
が、キャビティ型、コア型のいずれかと先当たりするこ
とにより、プレス衝撃を緩和させ、その後、キャビティ
側パンチングブロックとコア側パンチングブロックとが
突き当たり、コア型の型面上に溶融樹脂を供給した後、
キャビティ型を下死点まで下降操作すると同時にコア側
パンチングブロックを追随下降させ、樹脂成形体を所要
形状に成形するとともに、パンチング部の成形を同時に
行なうようにしたことを特徴とする。
【0009】従って、請求項1に記載の発明によれば、
キャビティ型が下降した際、従来では、キャビティ側パ
ンチングブロックとコア側パンチングブロックが最初に
先当たりしたが、コア側パンチングブロックのコア型型
面を基準とした突出寸法より長寸のストッパーブロック
がキャビティ型とコア型との間に介装されているため、
キャビティ型の下降に伴なうプレス衝撃をストッパーブ
ロックで受けることが可能となる。その後、キャビティ
型の下降動作により、キャビティ側パンチングブロック
とコア側パンチングブロックとが突き当たるため、各パ
ンチングブロック突き当て時の衝撃を小さく抑えること
ができる。
【0010】
【0011】
【0012】 本願の請求項2に記載の発明は、多数の
孔を集中的に穿設したパンチング部を一体に設けた樹脂
成形体の成形金型装置であって、可動側のキャビティ型
と、固定側のコア型と、コア型に接続する射出成形機
と、パンチング部に相当してキャビティ型に固着される
キャビティ側パンチングブロック及びコア型に上下動可
能に設けられるコア側パンチングブロックと、キャビテ
ィ部外周の四隅部におけるキャビティ型とコア型のいず
れかの型面に設けられるコア側パンチングブロックの突
出寸法よりも長寸のストッパーブロックとから構成さ
れ、上記ストッパーブロックは、双方のパンチングブロ
ックの突き当て前に、対向する型面に当接し、キャビテ
ィ型の下降動作に応じて圧縮変形することを特徴とす
る。
【0013】ここで、ストッパーブロックは、キャビテ
ィ型の型面、あるいはコア型の型面のいずれかに設けら
れていればよく、キャビティ部の外周に沿う四隅部が好
ましい。また、キャビティ型とコア型の型締め時、ま
ず、プレス衝撃をこのストッパーブロックで受けるた
め、パンチングブロックの突き当て前にストッパーブロ
ックに荷重が加わる寸法に設定することが必要である。
【0014】従って、請求項に記載の発明によれば、
金型のコーナー部等にストッパーブロックを設置すると
いう簡単な構成で金型の寿命を長期化できる。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る樹脂成形体の
成形方法並びに成形金型装置の実施形態について、添付
図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】図1,図2は本発明方法により製作した自
動車用ドアトリムを示す正面図並びに断面図、図3は本
発明に係る樹脂成形体の成形金型装置の第1実施形態を
示す構成説明図、図4は図3に示す成形金型装置のコア
型を示す平面図、図5は図3に示す成形金型装置に使用
するストッパーブロックを示す構成説明図、図6乃至図
9は本発明方法の第1実施形態を示すもので、図6は金
型の型開き状態を示す説明図、図7はストッパーブロッ
クの先当たり状態を示す説明図、図8は樹脂の射出工程
を示す説明図、図9はモールドプレス成形工程を示す説
明図である。
【0023】また、図10,図11は本発明に係る樹脂
成形体の成形金型装置の第2実施形態を示すもので、図
10は全体図、図11は要部断面図である。
【0024】そして、図12乃至図14は本発明方法の
第2実施形態を示すもので、図12はパンチングブロッ
クの先当たり工程を示す説明図、図13は溶融樹脂の射
出工程を示す説明図、図14はモールドプレス成形工程
を示す説明図である。
【0025】まず、図1,図2において、本発明方法を
適用して製作した自動車用ドアトリム10は、モールド
プレス成形により所望の曲面形状に成形された樹脂成形
体から構成されており、フロント側下部にスピーカーグ
リル20がドアトリム10と同時成形されている。
【0026】上記ドアトリム10は、タルク、顔料等を
混入したポリプロピレン樹脂をモールドプレス成形によ
り所望の曲面形状に成形されているが、所望により、樹
脂芯材の表面に表皮材を貼着した積層体で構成しても良
く、その場合、表皮材としては、TPO(サーモプラス
チックオレフィン)シートの裏面にポリエチレンフォー
ムを裏打ちしたクッション性の良好な積層シート材料を
使用することが好ましく、この表皮材は樹脂芯材のモー
ルドプレス成形時に一体貼着される。
【0027】このように、本発明によれば、スピーカー
グリル20をドアトリム10に一体成形したため、別物
のスピーカーグリルをドアトリム10に後付けする必要
がなく、組付け工数が簡素化できるとともに、外観上も
ドアトリム10とスピーカーグリル20の一体感を現出
でき、体裁上も好ましい。
【0028】そして、本発明は、スピーカーグリル20
のようなパンチング部(多数孔穿設部)をドアトリム1
0に同時成形する場合、パンチング部に相当する金型の
プレス負荷を軽減することにより、金型の耐久性を高
め、かつ金型破損に伴なう成形不良等を未然に防止する
ことが特徴である。
【0029】本発明方法の第1実施形態として、上述し
たドアトリム10の成形方法について、まず、図3乃至
図5に基づいて成形金型装置30の構成について以下に
説明する。
【0030】図3に示すように、成形金型装置30は、
上下動可能なキャビティ型40と、キャビティ型40と
対をなす固定側のコア型50と、コア型50に接続さ
れ、溶融樹脂を供給する射出成形機60と、キャビティ
型40とコア型50間に介装され、プレス衝撃を緩和す
るストッパーブロック70とから大略構成されている。
【0031】更に詳しくは、キャビティ型40は、昇降
用シリンダ41により所定ストローク上下動可能であ
り、ドアトリム10の製品表面の曲形状に即した型面形
状を備えているとともに、コア型50は、射出成形機6
0からの溶融樹脂の通路となるホットランナ51、ゲー
ト52が設けられ、キャビティ型40の型面形状とほぼ
同一の型面を備えている。
【0032】上記キャビティ型40及びコア型50に
は、スピーカーグリル20を形成するために、キャビテ
ィ側パンチングブロック42がスピーカーグリル20形
成部位におけるキャビティ型40に設けられており、コ
ア型50には、コア側パンチングブロック53、並びに
コア側パンチングブロック53の駆動機構が設けられて
いる。
【0033】そして、キャビティ側パンチングブロック
42は、キャビティ型40に取付孔が開設され、取付孔
内にキャビティ側パンチングブロック42が嵌め入れ固
定され、このキャビティ側パンチングブロック42とし
ては、高炭素鋼等の硬鋼を素材としている。一方、コア
側パンチングブロック53は、コア型50に固定ではな
く可動式に取り付けられており、素材としてもガス抜き
を考慮して、ポーセラ(ポーラスセラミック)(江南特
殊(株)製)等の多孔質材が使用されている。
【0034】コア側パンチングブロック53の駆動機構
としては、油圧シリンダ等の駆動用シリンダ54のピス
トンロッド54aの先端にコア側パンチングブロック5
3が取り付けられ、コア側パンチングブロック53はキ
ャビティ側パンチングブロック42と先当たりし、スピ
ーカーグリル20を成形可能なように、駆動用シリンダ
54により所定ストローク上下動を行なう。
【0035】上記パンチングブロック42,53は、ス
ピーカーグリル20の形状を造形できるように、双方の
接合面に凹凸部43,55が形成されており、各凸部4
3a,55a同士が突き当たり、複数の孔を形成する。
尚、コア側パンチングブロック53の動作の詳細につい
ては後述する。
【0036】次に、ストッパーブロック70として、本
実施形態では、高荷重ウレタンがコア型50における製
品キャビティ部C外周の4隅部に設けられており、この
ストッパーブロック70は、図5(a)に示すように、
中央部が内方に湾曲する形状であり、プレス負荷が加わ
ると、図5(b)に示すように、加わる負荷Fに対して
円筒状に弾性変形する。
【0037】以上が成形金型装置30の構成であるが、
次に、上記成形金型装置30を使用して、図1,図2に
示す自動車用ドアトリム10を成形する工程について、
図6乃至図9を基に説明する。まず、図6に示すよう
に、キャビティ型40が上限位置にある型開き状態のと
き、駆動用シリンダ54のピストンロッド54aが伸長
状態であり、コア側パンチングブロック53は、コア型
50の型面よりも上方に突出している。
【0038】そして、昇降用シリンダ41が駆動して、
キャビティ型40が下降動作を始めるが、まず、図7に
示すように、キャビティ型40の型面とストッパーブロ
ック70の上面71とが当接して、コア型50のキャビ
ティC外周の4隅部に設けたストッパーブロック70に
より、キャビティ型40から加わるプレス負荷を受け
る。このとき、キャビティ型40のキャビティ側パンチ
ングブロック42とコア型50に設けたコア側パンチン
グブロック53とはまだ接触していない。
【0039】更に、ストッパーブロック70とキャビテ
ィ型40とが当接した状態を維持したまま、キャビティ
型40が下降動作を続行し、その後、所定ストロークキ
ャビティ型40が下降すれば、パンチングブロック4
2,53が突き当たり、パンチングブロック42,53
が当接した状態でキャビティ型40が下降を続行し、そ
れに応じてコア側パンチングブロック53もまた駆動用
シリンダ54の動作により下降して、図8に示す位置ま
でキャビティ型40が下降し、この状態で、射出成形機
60から溶融樹脂Mがホットランナ51、ゲート52を
通じてキャビティ部C内に分配供給される。
【0040】その後、図9に示すように、キャビティ型
40が下死点まで下降して、キャビティ型40とコア型
50とのクリアランスが2.5〜3mmに維持され、同
様に駆動用シリンダ54の動作により、コア側パンチン
グブロック53がキャビティ型40の下降に追随して、
図中矢印方向に下降し、ドアトリム10が所要形状に成
形されるとともに、スピーカーグリル20が同時成形さ
れる。
【0041】このように、本発明方法の第1実施形態に
よれば、ストッパーブロック70によりキャビティ型4
0から加わるプレス負荷を十分に受け止めることができ
るため、キャビティ側パンチングブロック42とコア側
パンチングブロック53とが先当たりせず、特に破損を
招き易いコア側パンチングブロック53に加わるプレス
負荷を軽減できるため、成形金型装置30の寿命を長期
化することができ、金型破損に伴なう成形不良も未然に
防止できるという利点がある。
【0042】また、ストッパーブロック70として、本
実施形態においては、高荷重ウレタン、[スルガEG
(株)(製)(硬度ショアA90)]を使用したが、各
種弾性体やスプリング等の緩衝部材に代替しても良い。
更に、ストッパーブロック70として、油圧ダンパーや
エアダンパー等のダンパー機構を採用すれば、キャビテ
ィ型40からの初期荷重を有効に食い止め、継続する荷
重に対して抵抗が抑えられるため、ダンパー機構をスト
ッパーブロック70に利用すれば、プレス負荷をより低
減できるという有利さがある。
【0043】次いで、図10乃至図14について、本発
明方法の第2実施形態について説明する。
【0044】図10,図11は、第2実施形態に使用す
る成形金型装置30の構成について示すもので、第2実
施形態では、ストッパーブロック70を廃止して、コア
型50に設けられる上下動可能なコア側パンチングブロ
ック53内に押圧スプリング56等の緩衝機構を内蔵し
たことが特徴である。
【0045】すなわち、図11に示すように、駆動用シ
リンダ54のピストンロッド54aとコア側パンチング
ブロック53との接合部において、ピストンロッド54
aの先端に設けたピン54bがコア側パンチングブロッ
ク53の挿入孔53a内に嵌まり込み、このピン54b
の外周に押圧スプリング56が巻装され、図11中dで
示す衝撃吸収スペースが設けられている。
【0046】次に、図12乃至図14に基づいて上記成
形金型装置30を使用した成形工程について説明する。
図12に示すように、キャビティ型40が下降動作すれ
ば、まず、キャビティ型40のキャビティ側パンチング
ブロック42とコア側パンチングブロック53とが先当
たりするが、このとき、コア側パンチングブロック53
に内蔵されている押圧スプリング56が収縮してプレス
負荷を吸収する。そして、各パンチングブロック42,
53が先当たりした後、図13に示す射出ポイントまで
キャビティ型40が下降するが、このとき、駆動用シリ
ンダ54を動作させてコア側パンチングブロック53を
下降操作させる。
【0047】そして、図13に示す射出ポイント、すな
わちキャビティ型40とコア型50との間のクリアラン
スが所定寸法に到達した時に、射出成形機60から溶融
樹脂MがキャビティC内に分配供給され、その後、図1
4に示すように、キャビティ型40が下死点まで下降す
るとともに、キャビティ型40の下降動作に応じて駆動
用シリンダ54が動作して、コア側パンチングブロック
53も下降動作し、ドアトリム10が所要形状にモール
ドプレス成形されるとともに、ドアトリム10と一体に
スピーカーグリル20が両パンチングブロック42,5
3により成形されることになる。
【0048】更に、図12に示すパンチングブロック4
2,53の先当たり状態から、図13に示す溶融樹脂の
射出ポイント、図14に示すモールドプレス成形工程に
至るまで、押圧スプリング56のバネ力により、キャビ
ティ型40とコア側パンチングブロック53の追随動作
を行なわせても良く、そうした場合、駆動用シリンダ5
4を廃止することができる。
【0049】以上説明した第2実施形態においても、コ
ア側パンチングブロック53内に押圧スプリング56を
内蔵することにより、キャビティ型40の下降動作時、
キャビティ側パンチングブロック42とコア側パンチン
グブロック53との突き当て時、押圧スプリング56に
よりプレス衝撃を緩和することができ、コア側パンチン
グブロック53に加わるプレス負荷が軽減でき、コア側
パンチングブロック53の破損を有効に食い止めること
ができるため、成形金型装置30の寿命を長期化できる
とともに、金型破損に伴なう成形不良を未然に防止でき
るという同様の作用効果がある。
【0050】また、押圧スプリング56をプレス負荷の
軽減作用に加えて、キャビティ型40の下降動作に追随
させるようにすれば、駆動用シリンダ54が廃止でき、
構造をより簡素化できるという利点がある。
【0051】以上説明した各種実施形態は、樹脂成形体
単体からなるドアトリム10にスピーカーグリル20を
一体成形した構成であるが、ドアトリム10として樹脂
芯材表面に表皮材を貼着した積層構造のものに使用して
も良く、また、スピーカーグリル20に替えて、内装部
品にエアドラフト孔を穿設する構造のものに適用するこ
とも可能である。
【0052】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、ス
ピーカーグリルやエアドラフト孔等のパンチング部を樹
脂成形体と同時に成形する際、キャビティ型とコア型と
の間にストッパーブロックを設けることにより、コア側
パンチングブロックに加わる衝撃を有効に緩和できると
いうものであるから、成形金型装置の寿命を大幅に長期
化することができるとともに、金型破損に伴なう成形不
良を未然に防止でき、歩留まりを大幅に向上させること
ができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法により製作した自動車用ドアトリム
を示す正面図である。
【図2】図1中II−II線断面図である。
【図3】本発明に係る成形金型装置の第1実施形態を示
す全体図である。
【図4】図3に示す成形金型装置におけるコア型の平面
図である。
【図5】図3に示す成形金型装置におけるストッパーブ
ロックの構成説明図である。
【図6】本発明方法の第1実施形態における成形金型の
型開き状態を示す説明図である。
【図7】本発明方法の第1実施形態におけるストッパー
ブロックの先当たり状態を示す説明図である。
【図8】本発明方法の第1実施形態における樹脂の射出
工程を示す説明図である。
【図9】本発明方法の第1実施形態におけるモールドプ
レス成形工程を示す説明図である。
【図10】本発明に係る成形金型装置の第2実施形態を
示す全体図である。
【図11】図10に示す成形金型装置におけるコア側パ
ンチングブロック近傍を示す要部断面図である。
【図12】本発明方法の第2実施形態におけるパンチン
グブロックの先当たり状態を示す断面図である。
【図13】本発明方法の第2実施形態における射出時の
パンチングブロックを示す説明図である。
【図14】本発明方法の第2実施形態におけるモールド
プレス成形時のパンチングブロックを示す説明図であ
る。
【図15】従来の自動車用ドアトリムを示す正面図であ
る。
【図16】従来のモールドプレス成形金型装置を示す説
明図である。
【図17】従来のモールドプレス成形金型におけるパン
チングブロック部を示す説明図である。
【符号の説明】
10 自動車用ドアトリム 20 スピーカーグリル 30 成形金型装置 40 キャビティ型 41 昇降用シリンダ 42 キャビティ側パンチングブロック 43 凹凸部 50 コア型 53 コア側パンチングブロック 54 駆動用シリンダ 55 凹凸部 56 押圧スプリング 60 射出成形機 70 ストッパーブロック C キャビティ M 溶融樹脂
フロントページの続き (56)参考文献 特開2000−6184(JP,A) 特開 平9−117922(JP,A) 特開 平7−117066(JP,A) 特開 平9−136330(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/26 - 45/37 B29C 33/00 - 33/76

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビティ型(40)とコア型(50)
    により形成されるキャビティ(C)内に溶融樹脂(M)
    を供給し、両型(40,50)を型締めし、樹脂成形体
    (10)を所要形状に成形するとともに、キャビティ型
    (40)、コア型(50)にそれぞれ設けられるパンチ
    ングブロック(42,53)の突き当てにより、樹脂成
    形体(10)の所定箇所に多数の開口を集中的に穿設し
    たパンチング部(20)を一体に設けた樹脂成形体の成
    形方法であって、 前記キャビティ(C)外周の四隅部におけるキャビティ
    型(40)、コア型(50)のいずれかの型面にストッ
    パーブロック(70)を取り付け、キャビティ型(4
    0)とコア型(50)との型締め時、上記ストッパーブ
    ロック(70)が、キャビティ型(40)、コア型(5
    0)のいずれかと先当たりすることにより、プレス衝撃
    を緩和させ、その後、キャビティ側パンチングブロック
    (42)とコア側パンチングブロック(53)とが突き
    当たり、コア型(50)の型面上に溶融樹脂(M)を供
    給した後、キャビティ型(40)を下死点まで下降操作
    すると同時にコア側パンチングブロック(53)を追随
    下降させ、樹脂成形体(10)を所要形状に成形すると
    ともに、パンチング部(20)の成形を同時に行なうよ
    うにしたことを特徴とする樹脂成形体の成形方法。
  2. 【請求項2】 多数の孔を集中的に穿設したパンチング
    部(20)を一体に設けた樹脂成形体(10)の成形金
    型装置(30)であって、可動側のキャビティ型(4
    0)と、固定側のコア型(50)と、コア型(50)に
    接続する射出成形機(60)と、パンチング部(20)
    に相当してキャビティ型(40)に固着されるキャビテ
    ィ側パンチングブロック(42)及びコア型(50)に
    上下動可能に設けられるコア側パンチングブロック(5
    3)と、キャビティ部(C)外周の四隅部におけるキャ
    ビティ型(40)とコア型(50)のいずれかの型面に
    設けられるコア側パンチングブロック(53)の突出寸
    法よりも長寸のストッパーブロック(70)とから構成
    され、上記ストッパーブロック(70)は、双方のパン
    チングブロック(42,53)の突き当て前に、対向す
    る型面に当接し、キャビティ型(40)の下降動作に応
    じて圧縮変形することを特徴とする樹脂成形体の成形金
    型装置。
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