JP3300531B2 - 射出成形方法およびその金型 - Google Patents

射出成形方法およびその金型

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JP3300531B2 JP10675994A JP10675994A JP3300531B2 JP 3300531 B2 JP3300531 B2 JP 3300531B2 JP 10675994 A JP10675994 A JP 10675994A JP 10675994 A JP10675994 A JP 10675994A JP 3300531 B2 JP3300531 B2 JP 3300531B2
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/1703Introducing an auxiliary fluid into the mould
    • B29C45/1704Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles
    • B29C45/1705Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles using movable mould parts

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形方法およびそ
の金型に係り、自動車のバンパーやダッシュボード等の
内外装品、あるいは、家電製品のケーシング等の成形品
の成形に利用できる。
【0002】
【背景技術】従来より、成形品の生産効率や生産性を向
上するために、溶融樹脂を金型内に充填する際に溶融樹
脂に加える充填圧力を低くし、かつ、金型内で溶融樹脂
を成形する際に同金型に加える型締圧力を低くすること
等が図られている。これらの充填圧力や型締圧力を低圧
にすれば、射出装置や金型の小型軽量化および型締速度
の高速化が可能となり、射出成形設備の規模の縮小や、
射出成形の効率向上を実現することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、成形不
良の一種である「ひけ」は、成形時に冷えて固まる際に
溶融樹脂が体積収縮することが原因であり、射出圧力や
型締圧力が低圧なるにつれて溶融樹脂の収縮量が大きく
なるので、低圧にすると高圧で成形するときに比べて樹
脂表面の凹み量が増大し、「ひけ」が顕著になるという
問題がある。一方、「ひけ」を防止するためには、以下
のような方法が考えられる。例えば、成形品の厚肉部分
の内部に別部材をインサートし、溶融樹脂の量を減らす
ことで、溶融樹脂の体積収縮量を低減し、「ひけ」をな
くすことが考えられるが、この方法では、金型内に配置
された別部材により溶融樹脂の通路が狭くなり、低圧で
は金型全体に溶融樹脂を充填できなくなるので、低圧射
出成形には採用できない。
【0004】また、金型に充填した溶融樹脂の内部に注
入したガスで同溶融樹脂の内部にガスチャンネルを形成
し、このガスチャンネル内のガスの圧力で溶融樹脂を内
側から金型の内面に押し付けることにより、「ひけ」の
発生を防止するガス注入射出成形法を採用することが考
えられる。しかし、この方法では、「ひけ」を防止する
ために、ガスチャンネルを成形品の必要部分に行き渡ら
せる必要があり、所定のガスチャンネル全体を完全に中
空化するように金型を設計することは難しく、多くの経
験や試行錯誤が必要となる。さらに、金型が完全に閉鎖
する前に、溶融樹脂を金型内に充填し、金型の型締めに
より溶融樹脂を金型全体に押し広げることにより、「ひ
け」の発生が抑止される射出圧縮成形法を採用すること
が考えられるが、この方法では、「ひけ」を防止するた
めに大きな型締圧力が必要となるので、低圧射出成形に
おいて「ひけ」を防止する方法とはならない。
【0005】本発明の目的は、低圧射出成形でも「ひ
け」の発生がなくなる射出成形方法およびその金型を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明は、金
型が完全に閉鎖していない状態で溶融樹脂の充填を開始
した後、前記金型の型締めで押し潰すことにより溶融樹
脂を前記金型のキャビティの隅々まで展延する射出成形
方法であって、前記キャビティの所定部分には、厚さ寸
法が大きくされて充填された溶融樹脂が厚肉となる厚肉
形成部が形成され、この厚肉形成部にはガスを注入する
ガス注入口が設けられ、このガス注入口は、このガス注
入口にガスを供給する流路よりも断面積が小さくされ、
かつ、ガスを前記厚肉形成部の内部に拡散させて放出す
る形状とされ、前記厚肉形成部に前記溶融樹脂が到達し
た後、この溶融樹脂の表面と前記キャビティの所定部分
の内面との間に前記ガス注入口からガスを注入すること
を特徴とする。以上において、前記金型の型締めが完了
した後に、前記キャビティの所定部分に対してガスの注
入を開始することが望ましい
【0007】本発明の第2発明は、完全に閉鎖していな
い状態で溶融樹脂が充填され、型締めにより溶融樹脂を
押し潰してキャビティの隅々まで展延させて成形を行う
ための射出成形金型であって、前記キャビティの所定部
分に配置されるとともに、他の部分よりも厚さ寸法が大
きくされて充填された溶融樹脂を厚肉に成形する厚肉形
成部と、この厚肉形成部の近傍に充填された溶融樹脂と
前記キャビティの内面との間にガスを注入するガス注入
口と、が設けられ、このガス注入口は、このガス注入口
にガスを供給する流路よりも断面積が小さくされ、か
つ、ガスを前記厚肉形成部の内部に拡散させて放出する
形状とされていることを特徴とする。
【0008】
【作用】このような本発明では、金型が完全に閉鎖して
いない状態で充填された溶融樹脂を、金型の型締めで押
し潰すので、溶融樹脂の充填圧および型締圧力等が低圧
でも、ショートショト等の不具合を発生させずに、溶融
樹脂を金型のキャビティの隅々まで展延することが可能
となる。また、金型内に充填された溶融樹脂は、当該溶
融樹脂の表面とキャビティの所定部分の内面との間に注
入したガスにより、ガスの注入された面とは反対側のキ
ャビティの内面に押圧されるので、冷却固化するまで、
キャビティの内面に密着し、「ひけ」が防止されるう
え、注入されるガスは、溶融樹脂を流動させるわけでは
ないので、従来のような高圧ガスにする必要がなく、低
圧化が可能となり、これらにより前記目的が達成され
る。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1には、本実施例の金型10が完全に閉鎖され
た状態で示されている。この金型10は、溶融樹脂が充填
されるキャビティ11となる凹部11A を有するキャビティ
部10A と、キャビティ11と嵌合する凸部11B を有するコ
ア部10A とに分割された射出圧縮成形用の金型である。
キャビティ11は、厚さ寸法の小さい薄板状の成形品を成
形するものである。図中上方のコア部10B は、図示しな
い射出装置から供給される溶融樹脂30を流通させるスプ
ルー12を備えたものである。キャビティ部10A およびコ
ア部10B の互いに対向する対向面13, 14の間には、金型
10を完全閉鎖した状態において隙間15が設けられてい
る。コア部10B には、キャビティ11と連通するように、
キャビティ11の内面を略円筒状に凹まして形成した厚肉
形成部であるボス形成部20が設けられている。
【0010】ボス形成部20は、図2に示されるように、
内部に充填された溶融樹脂30と当該ボス形成部20の内面
との間にガスを注入するガス注入口21が底面22に設けら
れたものである。ガス注入口21は、ガスを供給する流路
23の端部開口に絞部材24を配置して形成された円環状の
開口である。絞部材24の配置により、ガス注入口21の断
面積は流路23の断面積よりも小さくされ、かつ、ガスを
ボス形成部20内にリング状に拡散させて放出するものと
なっている。流路23は、キャビティ11側に延びる延出部
23A を有するL字形状に曲がった細長い空間である。絞
部材24は、外径の大きいヘッド部24A と、外径が小さく
側面にねじ溝を有するロッド部24B とを備えたものであ
り、全体が流路23の延出部23A に沿って配置され、ロッ
ド部24B がキャビティ部10A に螺合している。
【0011】以下に、本実施例における射出成形の手順
について説明する。まず、図3(A)に示されるよう
に、完全閉鎖している金型10を開き、開き代Sが所定の
寸法にした状態に金型10をセットし、この状態で溶融樹
脂30の充填を開始する。次いで、キャビティ部10A およ
びコア部10B を相対的に接近させて金型10を型締めし、
この型締めで溶融樹脂30を押し潰すことにより、図3
(B)に示されるように、溶融樹脂30をキャビティ11の
隅々まで展延させる。この際、完全閉鎖状態でも、キャ
ビティ部10A およびコア部10B の間には、隙間15が設け
られているので、キャビティ部10A およびコア部10B が
互いに接触することがなく、型締力が溶融樹脂30に直接
加わるので、溶融樹脂30はキャビティ11の内面と確実に
密着する。続いて、金型10の型締めが完了し、ボス形成
部20が溶融樹脂30で完全に満たされた直後に、図3
(C)に示されるように、ボス形成部20内の溶融樹脂30
に向かってガスの注入を開始し、このガスでボス形成部
20に充填された溶融樹脂30を押圧する。この押圧によ
り、キャビティ11の内部の溶融樹脂30は、冷却固化する
までキャビティ11の内面に押圧されて密着し、溶融樹脂
30はキャビティ11の内面と密着状態が維持され、これに
より「ひけ」が防止される。そして、溶融樹脂30が冷却
固化したら、キャビティ11の内部のガスを抜いた後、ま
たは、このガスの圧力を離型に用いて、金型10から成形
品30を取り出し、射出成形を完了する。
【0012】前述のような本実施例によれば次のような
効果がある。すなわち、金型10が完全に閉鎖していない
状態で充填された溶融樹脂30を、金型10の型締めで押し
潰すので、溶融樹脂30の充填圧および型締圧力等が低圧
でも、ショートショト等の不具合を発生させずに、溶融
樹脂30をキャビティ11の隅々まで展延することができる
うえ、完全閉鎖状態でキャビティ部10A およびコア部10
B の間に隙間15により、型締時にキャビティ部10A およ
びコア部10B が互いに接触せず、型締力が溶融樹脂30に
直接加わるようにしたので、溶融樹脂30をキャビティ11
の内面に密着できる。
【0013】さらに、ボス形成部20に注入したガスの圧
力で、キャビティ11内に充填された溶融樹脂30の表面を
キャビティ11の内面にむかって押圧するようにしたの
で、溶融樹脂30が冷却固化するまで、成形が完了するま
で溶融樹脂30とキャビティの内面との密着状態が維持さ
れ、「ひけ」を未然に防止できるうえ、注入されるガス
は、溶融樹脂30を移動させるわけではないので、従来の
ような高圧ガスにする必要がなく、低圧ガスを採用でき
る。従って、「ひけ」の生じない低圧射出成形を実現で
き、この低圧射出成形により、成形品の品質を低下させ
ることなく、生産効率や生産性を向上することができ
る。
【0014】また、溶融樹脂30の表面に注入されるガス
の注入箇所を、成形品30の厚肉部を成形するボス成形部
20とし、注入されるガスを厚肉部の端面で受けるように
したので、ガスの圧力で厚肉部の端面が若干凹んでも、
成形品30の平面部分が凹むことがなく、成形品30の外観
を悪化することがない。
【0015】さらに、ガス注入口21を絞部材24で絞って
流路23よりも小断面積とするとともに、ガスをボス形成
部20内にリング状に拡散させて放出するようにしたの
で、注入されるガスを溶融樹脂30の表面に向かって放出
しても、ガスの勢いが弱いので、ガスが溶融樹脂30の表
面を突き破って内部にガスチャンネルを形成すること
や、成形品の表面に穴を開けることが未然に防止される
うえ、成形品30の厚肉部をボスとして使用する場合に
は、ボスが中空とならないので、ボスの強度を充分確保
できる。
【0016】次に、本発明の効果を具体的な実験例に基
づいて説明する。 〔実験例〕本実験例は、本発明に基づいて射出成形を行
う実験である。この実験例では、前記実施例の金型10を
用い、図4に示されるように、ボス40を有する正方形状
の薄い平面材41を成形する。この際、型締力の異なる射
出成形を数回行い、各型締力で成形した平面材41の状態
を評価する。以上において、平面材41の各寸法は、以下
のよう設定されている。 肉 厚t : 2mm 一辺の長さL :250mm ボスの直径φ : 8mm ボスの高さH : 10mm ボスの中心と平面材の中心との距離D:100mm なお、金型10に設けられるガス注入口21の外径D1は、
5.0mmとし、絞部材24のヘッド部24A の外径D2は、
4.9mmとした(図2参照)。 〔比較例〕本比較例は、従来技術に基づいて射出成形を
行う実験例である。具体的には、実験例と同一の金型10
を用い、ボス形成部20のガス注入口21にはガスを注入せ
ずに射出成形を行うものである。この際、実験例と同様
に、型締力の異なる射出成形を数回行い、各型締力で成
形した平面材41の状態を評価する。
【0017】〔射出条件〕以上の実験例および比較例で
は、射出成形機として東芝機械製IS-200CNを用い、使用
する樹脂としてポリスチレン(出光石油化学(株)製
出光スチロール HT-51) を採用し、以下のような同一射
出条件で射出成形を行う。 射出条件 成形温度 :230 ℃ 金型温度 : 30 ℃ ガス注入圧力 : 7.5M
Pa 樹脂充填時間 : 2.0秒 型締力(一回目) : 50 t (二回目) :100 t (三回目) :200 t 樹脂充填開始時の 金型の開き代S(図3(A)参照) : 2.0mm ここで、ボス形成部20へのガスの注入は、金型10を完全
閉鎖してから1.0秒後に行う。
【0018】〔実験結果〕表1には、実験例および比較
例で得られた平面材41の表面に発生した凹みの深さ寸法
が示されてる。
【0019】
【表1】
【0020】実験例では、ボス40が形成された厚肉部分
の表面にわずかに凹みがあることが確認できた。しか
し、表1から判るように、型締力が50tと低圧である
にもかかわらず、凹みの深さ寸法がきわめて小さく、肉
眼では「ひけ」を確認することは困難であった。比較例
では、ボス40が形成された厚肉部分の表面に凹みがある
ことが肉眼で確認できた。型締力が50tと小さい場合
には、凹みの深さ寸法が著しく大きく、肉眼で「ひけ」
を容易に確認することができた。型締力が200tと大
きい場合には、凹みの深さ寸法が充分小さく、「ひけ」
をなくすことはできるが、それでも、その凹みの深さ寸
法は、型締力を50tとした場合の実験例よりも大きか
った。このことから、実験例では、低圧でも成形品に外
観上の不具合が全く発生しないのに対し、比較例では、
高圧にしなければ成形品の外観上の不具合を解消できな
いことが判る。
【0021】以上、本発明について好適な実施例を挙げ
て説明したが、本発明は、この実施例に限られるもので
なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改
良並びに設計の変更が可能である。例えば、金型として
は、一箇所に厚肉形成部が設けられたものに限らず、図
5に示されるように、複数の箇所に厚肉形成部であるボ
ス成形部20が設けられた金型1でもよい。この場合、一
方のボス形成部20にガスを送る流路23を他方のボス形成
部20まで延長することで、両方のボス形成部20にガスを
供給できるようにすればよい。また、図6に示されるよ
うに、ボス形成部20の絞部材24に弁体25を設けるととも
に、延出部23A には絞部材24の弁体25に応じたバルブポ
ート26を設ければ、ヘッド部24A に設けた六角レンチ穴
27等を利用して絞部材24を回転操作することにより、ガ
スの単位時間当たりの流入量を調整可能となるので、複
数のボス形成部20に流入する各ガスの流量バランスをと
ることができる。
【0022】また、ボス形成部のガス注入口は、絞部材
24で流量が絞られるものに限らず、多孔質部材でガス注
入口21を通気可能に閉鎖してもよく、弁機構を設けて開
閉可能としてもよい。弁機構を採用すれば、ボス形成部
20に注入されるガスの流量を連続的に調整可能とできる
うえ、ガスの流通を任意に停止可能とすることができ
る。さらに、ガス注入口の位置としては、ボス形成部20
の底面22に限らず、ボス形成部20の側面でもよいうえ、
ボス形成部20の内面に限らず、ボス40が設けられる面が
他の部品に隠蔽される裏面である場合には、ボス形成部
20の外部となるキャビティ11の内面であって、同ボス形
成部20の近傍の面に設けてもよい。一方、ボス40が設け
られる面が他の部品に隠蔽されない表面である場合に
は、ボス形成部20が形成された面とは反対側のキャビテ
ィ11の表面であって、同ボス形成部20の近傍の面に設け
てもよい。要するに、ガス注入口の設置位置は、ボス形
成部20等の厚肉形成部の近傍であれば、成形品の形態や
使用態様に応じて設定することができる。
【0023】また、厚肉形成部としては、成形品のボス
を成形するものに限らず、リブやフィレットを成形する
ものでもよい。さらに、成形品としては、略平板状の成
形品30に限らず、略箱状のものでもよく、成形品の形状
は実施にあたり適宜選択すればよい。
【0024】なお、本発明は、単に溶融樹脂を成形した
成形品だけでなく、予め内部にクッション性を有する発
泡層を備えた表皮面材を装着した金型に溶融樹脂を充填
して成形する積層成形品の成形に適用することができ
る。この場合、積層成形品の発泡層が高い圧力により破
損しやすいものであっても、低圧で射出成形が行われる
ので、積層成形品の発泡層が破損することがなく、確実
に良好な積層成形品を得ることができる。また、本発明
は、射出圧縮成形だけでなく、射出プレス成形等の他の
射出成形にも適用できる。
【0025】
【発明の効果】前述のように本発明によれば、低圧射出
成形により生産効率や生産性を向上できるとともに、低
圧射出成形でも「ひけ」の発生を未然に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る金型を示す断面図であ
る。
【図2】前記実施例の厚肉形成部であるボス形成部を示
す拡大断面図である。
【図3】前記実施例の成形手順を説明する模式図であ
る。
【図4】前記実施例の成形品を示す二面図である。
【図5】本発明の変形例を示す図1に相当する図であ
る。
【図6】本発明の変形例を示す図2に相当する図であ
る。
【符号の説明】
1, 10 金型 10A 金型部としてのキャビティ部 10B 金型部としてのコア部 11 キャビティ 20 厚肉形成部としてのボス形成部 21 ガス注入口 30 溶融樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−8029(JP,A) 特開 昭60−8022(JP,A) 特開 平2−184416(JP,A) 特開 昭61−164810(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金型が完全に閉鎖していない状態で溶融樹
    脂の充填を開始した後、前記金型の型締めで押し潰すこ
    とにより溶融樹脂を前記金型のキャビティの隅々まで展
    延する射出成形方法であって、前記キャビティの所定部分には、厚さ寸法が大きくされ
    て充填された溶融樹脂が厚肉となる厚肉形成部が形成さ
    れ、この厚肉形成部にはガスを注入するガス注入口が設
    けられ、このガス注入口は、このガス注入口にガスを供
    給する流路よりも断面積が小さくされ、かつ、ガスを前
    記厚肉形成部の内部に拡散させて放出する形状とされ、 前記厚肉形成部に 前記溶融樹脂が到達した後、この溶融
    樹脂の表面と前記キャビティの所定部分の内面との間に
    前記ガス注入口からガスを注入することを特徴とする射
    出成形方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の射出成形方法において、
    前記金型の型締めが完了した後に、前記キャビティの所
    定部分に対してガスの注入を開始することを特徴とする
    射出成形方法。
  3. 【請求項3】完全に閉鎖していない状態で溶融樹脂が充
    填され、型締めにより溶融樹脂を押し潰してキャビティ
    の隅々まで展延させて成形を行うための射出成形金型で
    あって、 前記キャビティの所定部分に配置されるとともに、他の
    部分よりも厚さ寸法が大きくされて充填された溶融樹脂
    を厚肉に成形する厚肉形成部と、 この厚肉形成部の近傍に充填された溶融樹脂と前記キャ
    ビティの内面との間にガスを注入するガス注入口と、が
    設けられ、このガス注入口は、このガス注入口にガスを供給する流
    路よりも断面積が小さくされ、かつ、ガスを前記厚肉形
    成部の内部に拡散させて放出する形状とされている こと
    を特徴とする射出成形金型。
  4. 【請求項4】請求項に記載の射出成形金型において、
    前記キャビティを挟んで互いに対向する複数の金型部に
    分割され、かつ、前記複数の金型部の互いに対向する対
    向面の間には、金型の完全閉鎖状態時に隙間が設けられ
    ていることを特徴とする射出成形金型。
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