JP3423427B2 - 自動車用ドアハンドルカバーの射出成形方法 - Google Patents

自動車用ドアハンドルカバーの射出成形方法

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    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
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    • B29C45/174Applying a pressurised fluid to the outer surface of the injected material inside the mould cavity, e.g. for preventing shrinkage marks
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用ドアハンドル
カバーの射出成形方法に係り、特にキー穴形成用や取付
用のボス等が形成された自動車用ドアハンドルカバーの
成形に利用できる。
【0002】
【背景技術】自動車のドアに取り付けられてドア開閉用
のハンドルを支持するドアハンドルカバーには、ドアロ
ック用のキーをさし込むキー穴部を形成するためや、カ
バーをドアに取り付けるためのボスが形成されている。
このようなボスを有するドアハンドルカバーを合成樹脂
の射出成形品で構成する場合、合成樹脂固有の成形収縮
があるため、特にボス等が設けられて厚肉とされた部分
の中心部に冷却が遅れる部分が生じ、その冷却遅れ部の
収縮によってカバー表面にはひけが生じるという問題が
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなカバー表面
のひけを防止するため、従来の射出成形では、キャビテ
ィ内に射出した樹脂に過大な保持圧力を加えてひけを防
止することが行われていたが、ひけを完全に無くすこと
は難しく、むしろボスが形成された部分以外の面に過大
な保持圧力が加わることで反り変形が生じるという問題
があった。
【0004】一方、過大な保持圧力を加えずにひけを防
止する方法として、ボス部の基部に肉抜き部を設けて他
の部分との肉厚の変化量を小さくし、冷却遅れ部が生じ
ないように、あるいは生じた場合でもその冷却遅れをで
きるだけ小さくすることで、ひけの発生を極力防ぐ方法
も採用されている。しかしながら、ボス部の基部に肉抜
け部を形成すると、ボス部の基部がそれだけ薄肉となる
ため、ボス部の強度が低下し、かつ溶融樹脂の充填に際
してウェルドラインが形成されてしまうという問題があ
った。
【0005】本発明の目的は、自動車用ドアハンドルカ
バーを射出成形するにあたって、ボス等が形成された部
分の表面側に発生するひけを防止することができ、かつ
ボス部における強度低下やウェルドラインの発生を防止
できる自動車用ドアハンドルカバーの射出成形方法を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の自動車用ドアハ
ンドルカバーの射出成形方法は、前記自動車用ドアハン
ドルカバーの裏面側に突設されるボスの周囲に防壁を形
成し、金型のキャビティ内に溶融樹脂を充填させて溶融
樹脂が冷却固化されつつあるときに、前記防壁およびボ
ス間におけるキャビティ面と樹脂との間(自動車用ドア
ハンドルカバーの裏面側)に圧縮流体を注入することを
特徴とする。
【0007】この際、前記圧縮流体をキャビティ内に加
圧注入する際に、注入初期は低圧力の圧縮流体を注入
し、その後高圧力の圧縮流体を注入して圧縮流体の多段
圧力制御を行うことが望ましい。
【0008】
【作用】このような本発明においては、キャビティ内に
射出された溶融樹脂が冷却固化しつつ状態にあるとき
に、ドアハンドルカバーの裏面側(キャビティ面と樹脂
との間)に窒素ガス等の圧縮流体を注入しているため、
キャビティ内の溶融樹脂(ドアハンドルカバー)は、そ
の表面側がキャビティ内面に押圧された状態で冷却固化
され、ひけが防止される。
【0009】この際、圧縮流体の注入によってひけを防
止しているため、キャビティ内に射出される溶融樹脂に
過大な保持圧力を加える必要が無く、低圧力の射出成形
が行えてドアハンドルカバーの反りや歪みも防止され、
かつ生産性も向上される。また、ボスの基部を薄肉にす
る必要もないため、ボス部の強度低下やウェルドライン
の発生も防止される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1には、本実施例の射出成形装置1の概略構
成図が示されている。射出成形装置1は、スクリュー2
を有して樹脂を溶融混練する射出装置3と、固定金型4
および可動金型5が取り付けられた型締装置6とを備え
ている。可動金型5には、突き出し板7を介して押され
てその先端がキャビティ8内に突出することで成形品を
取り出す突き出しピン9が、可動金型5の貫通孔10を
通して設けられている。
【0011】可動金型5には、前記貫通孔10にそれぞ
れ連通されたガス供給路11が形成され、このガス供給
路11はガス注入制御装置12に接続されている。ガス
注入制御装置12は、コンプレッサからの駆動エアによ
って駆動されて注入用の窒素ガスを増圧して圧縮流体と
する増圧器13と、射出装置3からの信号によってつま
り射出タイミングによって、ガス供給路11への窒素ガ
ス供給を制御する開閉バルブ14や増圧器13の動作を
制御する制御装置15を備えている。従って、これらガ
ス供給路11およびガス注入制御装置12によって圧縮
流体供給手段が構成されている。
【0012】開閉バルブ14は、窒素ガスの供給を制御
する供給用電磁バルブ16と、注入した窒素ガスを排気
するための排気用電磁バルブ17と、供給する窒素ガス
の圧力制御用電磁バルブ18との3つのバルブを備えて
おり、これらの各バルブ16,17,18は、前記制御
装置15によって個別に開閉制御されている。
【0013】なお、本実施例のキャビティ8は、図2,
3に示すような自動車用ドアハンドルカバー90を射出
成形するものであり、このカバー90の裏面側には、図
3に示すように、キー穴90Aの形成用およびカバー9
0の取付用の各ボス93が形成されるため、可動金型5
には図4に示すように、ボス93形成用の凹溝19が形
成されている。また、図示しないドアハンドルを回動自
在に軸支する支持部90Bも形成されている。
【0014】さらに、図4に示すように、可動金型5の
キャビティ8内面における凹溝19の周囲にはカバー9
0に防壁92を形成するための断面三角形状の溝20が
円周状に形成されている(図1では省略している)。な
お、溝20の形状としては、断面三角形状のみでなく、
たとえば凹溝19と同様な断面長方形であってもよい。
溝20の深さ寸法(防壁92の高さ寸法)は、後述する
窒素ガスの保持能力および使用樹脂の増加量を考慮して
約2〜10mm程度に設定されている。
【0015】可動金型5の貫通孔10は、図4に示すよ
うに、前記凹溝19および溝20間に開口され、そのキ
ャビティ8側先端部は小径とされて突き出しピン9との
クリアランスAが1/100 〜8/100 mm(10〜80μm)とな
るように設定されている。また、貫通孔10の突き出し
板7側(キャビティ8とは反対側)には、突き出しピン
9との隙間をシールするOリング等のシール材21が設
けられている。
【0016】次に、本実施例における射出成形の手順に
ついて説明する。まず、型締装置6を利用して金型4,
5を閉じ、射出装置3により溶融樹脂をキャビティ8内
に所定量射出する。この際、樹脂充填に従って突き出し
ピン9に加わる樹脂圧力は上昇するが、貫通孔10のキ
ャビティ8側先端部のクリアランスAが1/100 〜8/100
mmと狭くされているので、貫通孔10内への樹脂流入は
防止され、クリアランスに詰まることなく樹脂充填が行
われる。
【0017】溶融樹脂が所定量充填され、充填終了を知
らせる信号が射出装置3からガス注入制御装置12に送
られると、増圧器13が作動されるとともに、供給用バ
ルブ16が開かれてガス供給路11を通して貫通孔10
に窒素ガスが注入される。この際、溶融樹脂は冷却固化
されつつあってキャビティ8との間に隙間が生じている
とともに、貫通孔10の突き出し板7側はシール材21
でシールされているため、貫通孔10に注入された窒素
ガスは、突き出しピン9のクリアランスを通してキャビ
ティ8内に注入される。
【0018】この際、窒素ガス(圧縮流体)の注入初期
は、圧力制御用バルブ18を開いて窒素ガスの一部を排
気することで圧力が下げられて低圧(例えば増圧器13
における圧力が0.5〜3MPa)とされた窒素ガスを
所定時間(例えば0.2〜3秒)注入し、その後にバル
ブ18を閉じて高圧(例えば3.5〜20MPa)とさ
れた窒素ガスを所定時間(例えば2秒以上)注入するよ
うに、制御装置15で開閉バルブ14が制御されてい
る。
【0019】キャビティ8内に低圧の窒素ガスを注入す
ると、可動金型5のキャビティ8内面とこれに接してい
る自動車用ドアハンドルカバー90の裏面側との間に窒
素ガスが注入され、カバー90と可動金型5との間に空
間が形成される。さらに、高圧の窒素ガスを注入する
と、この空間に高圧窒素ガスが充填されてカバー90に
十分な保持圧力が加わり、カバー90の表面側が固定金
型4のキャビティ8内面に押圧され、ひけ発生が防止さ
れる。
【0020】この時、窒素ガスは、図4に示すように、
凹溝19および溝20間(カバー90のボス93および
防壁92間)に注入されるため、ひけが生じやすいボス
93部分から窒素ガスが漏れ出すことが無く、ボス93
部分への十分な保持圧力が維持される。
【0021】そして、溶融樹脂が冷却固化したら、排気
用バルブ17を開いてキャビティ8内のガスを抜き、金
型4,5を離型するとともに、突き出しピン9を突出さ
せてカバー90を取り出し、射出成形の1つのサイクル
を終了する。以上の成形サイクルを繰り返し、自動車用
ドアハンドルカバー90を順次成形する。
【0022】このような本実施例によれば、次のような
効果がある。自動車用ドアハンドルカバー90を成形す
るにあたって、キャビティ8内の各防壁92で囲まれた
ボス93部分に窒素ガスを注入しているので、ひけが生
じやすいボス93部分のカバー90表面側を、溶融樹脂
が冷却固化するまでキャビティ8内面と密着させておく
ことができ、ボス93を有するカバー90を成形する場
合でも確実にひけを防止することができる。
【0023】そして、キャビティ8内に窒素ガスを注入
することでカバー90のひけを防止することができるの
で、従来のようにひけ防止のために高圧射出成形を行う
必要が無く、ひけの生じない低圧射出成形を実現するこ
とができる。このため、低圧成形が可能であり、成形サ
イクルも早くできるため、カバー90の品質を低下させ
ることなく生産性を向上することができる。また、低圧
射出成形を行えるため、カバー90に過大な保持圧力が
加わることがなく、反りや歪みなどの成形歪みの分布を
減少でき、カバー90の精度を向上することができ、高
品質のカバー90を成形することができる。
【0024】さらに、ひけ防止のために、ボス93の基
部を薄肉化する必要がないため、ボス93部分に十分な
肉厚を確保することができ、ボス93部分の強度低下や
ウェルドライン発生を防止することができる。
【0025】可動金型5に凹溝19のほかに溝20を形
成し、カバー90にボス93のほかに防壁92を形成し
たので、注入したガスをボス93等のひけが発生しやす
い部分に保持しておくことができ、これにより所定の保
持圧力を樹脂が冷却固化するまで維持することができ、
カバー90のひけを確実に防止することができる。
【0026】金型5に通常設けられている突き出しピン
9の貫通孔10とのクリアランスを通してキャビティ8
内に窒素ガスを注入しているため、ガス注入用の導孔を
新たに形成する必要が無く、金型5の構造を簡素化する
ことができ、安価に提供することができる。この際、突
き出しピン9周囲のクリアランスAを1/100 〜8/100 mm
としているので、クリアランス部分に溶融樹脂の貫通孔
10内への流入を防止するための微細孔を有する多孔質
部材などを配置する必要もなく、より金型構造を簡易化
することができるとともに、溶融樹脂が貫通孔10内に
流入することを確実に防止でき、かつ窒素ガスのキャビ
ティ8への流入を妨げることが無いため、十分なガスを
スムーズに供給することができ、窒素ガスによる保持圧
力を高めてカバー90のひけや反りを確実に防止するこ
とができる。
【0027】溶融樹脂を射出した直後の冷却固化の初期
段階つまり窒素ガスの注入初期段階では、圧力制御用バ
ルブ18を開いて窒素ガスの圧力を低圧としているの
で、冷却初期の樹脂表面の固化した層が薄い状態のとき
に、窒素ガスの圧力で固化層が破れてガスが樹脂内部に
潜ってしまうことがなく、ガスが樹脂内部に侵入するこ
とによる強度の低下がない高品質なカバー90を製造す
ることができる。
【0028】圧縮流体として不燃性の窒素ガスを用いて
いるので、キャビティ8内への注入によって膨張したり
加熱されても爆発のおそれがなく、射出成形の安全性を
確保することができる。
【0029】カバー90の裏面および可動金型5間に窒
素ガスが注入されて隙間が形成されるため、カバー90
を容易に離型することができ、特に複雑な形状のカバー
90を成形する場合でも、離型不良によるトラブル発生
を防止でき、効率のよい射出成形を行うことができる。
【0030】次に、本発明の効果を確認するために行っ
た実験例について説明する。本実験例は、図2,3に示
されるような自動車用ドアハンドルカバー90を形成
し、表1に示すように、各種条件を変えて自動車用ドア
ハンドルカバー90のひけ量を評価したものである。
【0031】カバー90を成形するにあたって、射出成
形機としては東芝機械製IS-200を用い、樹脂としてポリ
カーボネート(粘度平均分子量22000 )が80重量%、
ガラス繊維(長さ3mm)が20重量%含まれたポリカー
ボネートアロイを用いた。なお、図4に示すように、ボ
ス93以外の一般肉厚dは2.5mmに、ボス93の基
部厚み(幅)bは2mmに設定した。
【0032】また、型締圧は200tに設定し、樹脂温
度および金型温度は表1のように設定した。そして、ピ
ンクリアランスAの寸法や、ガス圧力を変更して実験例
1〜6を行い、カバー90のひけ状態を表面粗さ計(小
坂研究所製サーフコーダSE−30D)を用いて検出し
た。
【0033】
【表1】
【0034】表1に示すように、ピンクリアランスA
(実験例では1/100 〜8/100mm )およびガス圧力を樹脂
種類、成形品形状、成形品の大きさ、成形条件等に応じ
て適切に設定すれば、樹脂の貫通孔10内への流入もな
く、窒素ガスのキャビティ8内への流入も阻害されず、
かつひけ量もきわめて小さくて肉眼では確認することが
困難な程度に防止することができた。さらに、初期ガス
圧を低くし、その後の保圧ガスを高めにするガス圧力の
2段制御を行えば、ガスが自動車用ドアハンドルカバー
100内に侵入する(潜る)ことがなく、高品質でかつ
十分な強度を有するカバー100を生産することができ
た。
【0035】以上のことから、樹脂種類等に応じて適切
に設定された突き出しピン9のクリアランスを介してキ
ャビティ8内のボス93周囲に窒素ガスを注入すれば、
ボス93を有する自動車用ドアハンドルカバー90のひ
けを防止することができ、高品質、高精度、高強度のカ
バー90を成形できることがわかり、本発明の有用性が
確認できた。
【0036】以上、本発明について好適な実施例をあげ
て説明したが、本発明は、この実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々
の改良並びに設計の変更が可能である。例えば、前記実
施例では、突き出しピン9のクリアランスから圧縮流体
(窒素ガス)を注入していたが、突き出しピン9に加え
てあるいは突き出しピン9に代えて圧縮流体の注入用の
固定ピンを設けてもよい。すなわち、可動金型に貫通孔
を形成し、この貫通孔にガス供給路を連結し、貫通孔内
に固定ピンを配置してそのピン周囲のクリアランスから
圧縮流体を注入してもよい。このようにすれば、突き出
しピン9が設けられていない部分にボス93が形成され
る場合でも対応でき、様々な形状の自動車用ドアハンド
ルカバーを成形することができる。
【0037】らに、圧縮流体としては窒素ガスに限ら
ず、圧縮空気等の他のガスを用いてもよい。但し、圧縮
流体は溶融樹脂に接して温度が高くなるため、窒素ガス
のような不燃性のガスを用いた方が安全性が高いという
利点がある。
【0038】注入する圧縮流体の圧力は、前記実施例の
ように2段階制御する場合に限らず、3段階以上あるい
は圧力値が連続的に変化するように制御してもよいし、
さらには圧力値を一定としてもよい。この際の圧力値
は、使用する樹脂の種類等に応じて適宜設定すればよ
い。さらに、圧力制御の方法としては、前記実施例のよ
うに圧力制御用バルブ18を設けて行う方式に限らず、
減圧弁等を用いた公知の適宜な圧力制御方法を利用して
もよい。
【0039】突き出しピン9のクリアランスや、金型5
に形成した貫通孔に耐熱性のある金属やセラミックスな
どからなる多孔質部材を配置してもよい。この多孔質部
材を配置すれば、多孔質部材を介して貫通孔10に供給
された圧縮流体をキャビティ8内に注入することができ
るとともに、キャビティ8内の溶融樹脂が貫通孔10内
に流入することを防止することができる。なお、多孔質
部材の孔径は用いる樹脂種類等に応じて適宜設定すれば
よいが、例えば前記実施例と同じ1/100 〜8/100mm 等に
設定すればよい。
【0040】図5に示すように、金型5のボス93用の
凹溝19の先端部を斜めに切り欠いて切り欠き部19A
を形成し、樹脂を射出充填した際に、カバー90におけ
るボス93の基部に加肉部が形成されるようにしてもよ
い。本発明においては、表面側のひけが防止される分だ
けカバー90の裏面側がひけて凹むが、加肉部を形成す
ればひけた欠肉分が加肉部で補充されて強度低下も防止
できる。この際、加肉部の樹脂量は、ボス93の中心部
に発生する冷却遅れ部97の容積の約20〜70%にす
れば、樹脂量を著しく増加させることなく、必要な強度
を確保することができる。また、加肉部は、欠肉分に補
充されて無くなるため、カバー90において加肉部が目
立つことはない。
【0041】本発明は、図2,3に示す自動車用ドアハ
ンドルカバー90に限らず、自家用車あるいはトラック
等の各種自動車のドアハンドルカバーの成形に広く利用
することができる。
【0042】
【発明の効果】このような本発明によれば、ボス等を有
する自動車用ドアハンドルカバーを射出成形する場合
に、ボス等が形成された部分の表面側に発生するひけを
防止することができ、かつボス部における強度低下やウ
ェルドラインの発生を防止でき、高精度、高品質、高強
度の自動車用ドアハンドルカバーを成形することができ
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概略構成図である。
【図2】前記実施例で成形される自動車用ドアハンドル
カバーの表面側を示す斜視図である。
【図3】前記実施例で成形される自動車用ドアハンドル
カバーの裏面側を示す斜視図である。
【図4】前記実施例の金型のボス形成部を示す拡大断面
図である。
【図5】本発明の変形例の要部を示す拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1 射出成形装置 3 射出装置 4 固定金型 5 可動金型 6 型締装置 8 キャビティ 9 突き出しピン 10 貫通孔 11 ガス供給路 12 ガス注入制御装置 13 増圧器 14 開閉バルブ 15 制御装置 19 凹溝 20 溝 90 自動車用ドアハンドルカバー 92 防壁 93 ボス

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車用ドアハンドルカバーを成形する
    射出成形方法において、前記自動車用ドアハンドルカバ
    ーの裏面側に突設されるボスの周囲に防壁を形成し、金
    型のキャビティ内に溶融樹脂を充填させて溶融樹脂が冷
    却固化されつつあるときに、前記防壁およびボス間にお
    けるキャビティ面と樹脂との間に圧縮流体を注入するこ
    とを特徴とする自動車用ドアハンドルカバーの射出成形
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の自動車用ドアハンドル
    カバーの射出成形方法において、前記圧縮流体をキャビ
    ティ内に注入する際に、その注入圧力を注入初期は低圧
    力に制御し、その後高圧力に制御することを特徴とする
    自動車用ドアハンドルカバーの射出成形方法。
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