JP2001255628A - ジアゾ感光紙 - Google Patents

ジアゾ感光紙

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JP2001255628A JP2000065987A JP2000065987A JP2001255628A JP 2001255628 A JP2001255628 A JP 2001255628A JP 2000065987 A JP2000065987 A JP 2000065987A JP 2000065987 A JP2000065987 A JP 2000065987A JP 2001255628 A JP2001255628 A JP 2001255628A
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Kazunori Umehara
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Tsutomu Matsuda
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生保存性に優れ、しかも良好な地合を有する
画像部を与えることのできる中性紙を支持体としたジア
ゾ感光紙を提供すること。 【解決手段】 紙面PHが6以上である中性紙からなる
支持体に感光層を形成したジアゾ感光紙であって、該感
光層に水溶性加工澱粉を含有させたことを特徴とするジ
アゾ感光紙及び紙面PHが6以上である中性紙からなる
支持体に感光層を形成し、該感光層を形成した支持体の
反対面にバック層を形成したジアゾ感光紙でであって、
該バック層に水溶性加工澱粉を含有させたことを特徴と
するジアゾ感光紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はジアゾ感光紙に関
し、さらに詳しくは、生保存性に優れ、しかも良好な地
合を有する画像部を与えることのできる中性紙を支持体
としたジアゾ感光紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ジアゾ感光紙は、一般に、ロジンサイズ
剤等でサイジングされた紙面PHが2〜5の酸性紙から
なる支持体上に、ジアゾ化合物、カップリング成分及び
各種助剤を含有した感光層を形成してなるものである。
ところが、近年、高コスト、入手の困難性等のため、ジ
アゾ感光紙の支持体として用いる上質紙や複写印刷用紙
の主流は、アルキルケテンダイマーやアルケニル無水コ
ハク酸等の中性サイズ剤によりサイジングされた紙面P
H6〜9の中性紙が占めるようになってきた。今や、炭
酸カルシウム等を填料とする中性紙市場の趨勢は無視す
ることができない状況である。しかしながら、中性紙を
支持体としたジアゾ感光紙にあっては、通常、中性紙は
炭酸カルシウム、カオリン、タルク、酸化チタン等を填
料として含むため、そのアルカリ性により、保存中にプ
レカップリングが徐々に進行して、好ましくない着色が
発生し、かつ画像部の均一性、滑らかさ、緻密性(以
下、地合という)が悪化して、実用に供するにはきわめ
て不十分なものとなっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の不都合を解消し、生保存性に優れ、しかも良好な
地合を有する画像部を与えることのできる中性紙を支持
体としたジアゾ感光紙を提供することをその課題とする
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、感光層及びバック層に着目して鋭意
検討を重ねた結果、感光層に水溶性加工澱粉を含有させ
ることによって、生保存性に優れ、しかも良好な地合を
有する画像部を与えることのできる中性紙を支持体とし
たジアゾ感光紙が得られるということを見出し、この知
見に基づいて本発明を完成するに到った。すなわち、本
発明によれば、紙面PHが6以上である中性紙からなる
支持体に感光層を形成したジアゾ感光紙であって、該感
光層に水溶性加工澱粉を含有させたことを特徴とするジ
アゾ感光紙及び紙面PHが6以上である中性紙からなる
支持体に感光層を形成し、該感光層を形成した支持体の
反対面にバック層を形成したジアゾ感光紙であって、該
バック層に水溶性加工澱粉を含有させたことを特徴とす
るジアゾ感光紙が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に支持体として用いられる
中性紙は、LBKP、NBKP等の化学パルプ、サイズ
剤、填料を主材とし、その他の抄紙助剤を必要に応じて
用いて常法により抄造される。パルプ材としては、機械
パルプや古紙パルプを併用してもよく、また、これらを
主材とするものであってもよい。得られた中性紙は、そ
の紙面PHが6以上となっている(冷水等で抽出したと
きの中性紙のPHは7〜9である)。
【0006】本発明においては、省資源による地球環境
保護を企図し、再生原料の活用の観点から、この中性紙
は、古紙を原料とする再生パルプを50%以上を含有す
るパルプから抄造されたものであることが望ましい。こ
こに古紙としては、(財)古紙再生促進センターの古紙
標準品質規格表に示されている、上白、罫白、クリーム
白、カード、特白、中白、模造、色白、ケント、白アー
ト、特上切、別上切、新聞、雑誌等が挙げられる。さら
に、情報関連用紙である非塗工コンピュータ用紙、感熱
紙、感圧紙等の熱紙、感圧紙(登録商標)などのプリン
ター用紙、及びPPC用紙等のOA古紙、アート紙、コ
ート紙、微塗工紙、マット紙等の塗被紙、又は上質紙、
色上質、ノート、便箋、包装紙、ファンシーペーパー、
中質紙、新聞用紙、更紙、スーパー掛け紙、模造紙、純
白ロール紙、ミルクカートン等の非塗被紙等の紙や板紙
の古紙で、化学パルプ紙、高歩留りパルプ含有紙等も使
用され、印字、複写、印刷、非印刷を問わない。
【0007】本発明に支持体として用いられる中性紙
は、下記水溶性加工澱粉が含有されたものが好ましい。
水溶性加工澱粉の含有量は、重量基準で通常、中性紙に
対し、0.2〜5%、好ましくは、0.5〜2%であ
る。
【0008】本発明は、この紙面PHが6以上である中
性紙からなる支持体に感光層を形成したジアゾ感光紙で
ある。感光層は、ジアゾ化合物及びカップラーを主成分
としてなるものである。ジアゾ化合物は、一般式ArN
2+-・(式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭
化水素基を示し、ArN2+はジアゾニウムカチオンを示
し、X-・は酸アニオンを示す)で表される化合物であ
り、例えば、4−ジアゾ−N,N−ジメチルアニリン、
4−ジアゾ−N,N−ジエチルアニリン、4−ジアゾ−
N,N−メチルヒドロキシエチルアニリン、4−ジアゾ
フェニルモルホリン、4−ジアゾ−N,N−ジブチルア
ニリン、4−ジアゾ−2,5−ジメトキシフェニルモル
ホリン、4−ジアゾ−2,5−ジエトキシフェニルモル
ホリン、4−ジアゾ−2,5−ジプロポキシフェニルモ
ルホリン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシフェニルモ
ルホリン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシ−N−ベン
ジル−N−エチルアニリン、4−ジアゾ−2,5−ジブ
トキシ−N,N−ジブチルアニリン、4−ジアゾ−2,
5−ジブトキシ−N−ベンジル−N−オキシエチルアニ
リン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシフェニルピペラ
ジン、4−ジアゾ−2,5−ジエトキシフェニルピロリ
ジン、4−ジアゾ−2,5−ジプロポキシフェニルピペ
リジン、4−ジアゾ−2,5−ジエトキシ−N,N−ジ
メチルアニリン、4−ジアゾ−1−ベンゾイルアミノ−
2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4'
−メトキシベンゾイルアミノ)−2,5−ジメトキシベ
ンゼン、4−ジアゾ−1−(4'−メトキシベンゾイル
アミノ)−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−
1−(4'−メチルシベンゾイルアミノ)−2,5−ジ
プロポキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(3'−クロル
ベンゾイルアミノ)−2,5−ジエトキシベンゼン、4
−ジアゾ−1−(3'−メトキシベンゾイルアミノ)−
2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(3'
−メチルシベンゾイルアミノ)−2,5−ジメトキシベ
ンゼン、4−ジアゾ−1−フェニルメルカプト−2,5
−ジプロポキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4'−ト
ルイルメルカプト)−2,5−ジエトキシベンゼン、4
−ジアゾ−1−(4'−メトキシフェニルメルカプト)
−2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−
(4'−クロルフェニルメルカプト)−2,5−ジメト
キシベンゼン、4−ジアゾ−1−(3'−トルイルメル
カプト)−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−
1−(3'−メトキシフェニルメルカプト)−2,5−
ジプロポキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(2'−トル
イルメルカプト)−2,5−ジブトキシベンゼン、4−
ジアゾ−1−フェノキシ−2,5−ジブトキシベンゼ
ン、4−ジアゾ−1−(4'−メトキシフェノキシ)−
2,5−ジエトキシベンゼンなどの塩化物の塩化亜鉛、
塩化カドミウム、塩化錫等の複塩及び上記ジアゾの硫
酸、ヘキサフルオロリン酸、4フッ化ホウ素酸などの無
機酸の塩等が挙げられる。
【0009】カップラーは、ジアゾ化合物とカップリン
グして色素を形成するものであり、カルボニル基の隣に
メチレン基(活性メチレン基)を有する化合物、フェノ
ール誘導体、ナフトール誘導体等が用いられる。具体的
には、例えば、レゾルシン、フロログルシン、2,3−
ジヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸ナトリウム、
2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸モルホリノプロピルア
ミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸エタノールアミ
ド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸−N,N−ジメチ
ルアミノモルホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−
3−ナフトエ酸オクチルアミド、1−ヒドロキシ−2−
ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、1,5−ジヒド
ロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、
2,3−ジヒドロキシ−6−スルファニルナフタレン、
2,7−ジヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン
酸ナトリウム、2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−
スルホン酸、1−ヒドロキシナフタレン−4−スルホン
酸ナトリウム、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アニリ
ド、ベンゾイルアセトアニリド、3−ヒドロキシシアノ
アセトアニリド、パラスルホアセトアニリド、1−フェ
ニル−3−メチル−5−ピラゾロン、1−(2,4,6
−トリクロロフェニル)−3−アニリノ−5−ピラゾロ
ン、2,4−ビス−(ベンゾイルアセトアミノ)トルエ
ン、1,3−ビス−(ピバロイルアセトアミノメチル)
ベンゼン等を挙げることができる。酵素分解澱粉、酸化
澱粉、ヒドロキシエチル澱粉、カチオン澱粉、リン酸澱
これらのカップラーは単独で用いてもよく、任意の色相
を得るために、2種以上を併用してもよい。
【0010】本発明は、このように、紙面PHが6以上
である中性紙からなる支持体に感光層を形成したジアゾ
感光紙であって、該感光層に水溶性加工澱粉を含有させ
たことを特徴とするジアゾ感光紙である。ここに用いる
水溶性加工澱粉としては、酵素分解澱粉、酸化澱粉、ヒ
ドロキシアルキル澱粉、カチオン澱粉、リン酸澱粉、酢
酸澱粉が挙げられる。酵素分解澱粉とは、生澱粉をα−
アミラーゼによって分解、変性した澱粉をいう。酸化澱
粉とは、生澱粉を酸化剤によって酸化、変性した澱粉を
いう。ヒドロキシアルキル澱粉とは、生澱粉とアルキレ
ンオキシドとの反応によって得られる澱粉をいう。カチ
オン澱粉とは、澱粉分子中に1、2、3級アルキルアミ
ン又は4級アンモニウム塩を導入し、陽性に荷電した澱
粉をいう。リン酸澱粉とは、生澱粉にオルトリン酸又は
ポリリン酸と尿素を混合して加熱し、変性(エステル
化)した澱粉をいう。酢酸澱粉とは、生澱粉に酢酸を混
合し、変性(エステル化)した澱粉をいう。
【0011】これら水溶性加工澱粉は、重量基準で2%
以上の水溶解度を有しており、2%未満の低い水溶解度
を有する加工澱粉では、塗工液の液粘度を上昇させ、安
定性を低下させて十分な成膜性が得られないため、好ま
しくない。本発明においては、これら水溶性加工澱粉の
中から選ばれた少なくとも1種が使用される。この水溶
性加工澱粉の含有量は、重量基準で感光層に対し、通常
は0.2〜10%、好ましくは、2〜5%である。水溶
性加工澱粉の含有量が0.2%未満では、ジアゾ感光紙
保存時のプレカップリング防止効果が低くなることがあ
り、10%を越えたとしても、増量に見合うプレカップ
リング防止効果は期待できない。
【0012】本発明にあつては、上記成分の他に、通常
のジアゾ感光紙に用いられる各種の添加物、例えば、保
存性向上剤として、ナフタレン−モノスルホン酸ナトリ
ウム、ナフタレン−ジスルホン酸ナトリウム、ナフタレ
ン−トリスルホン酸ナトリウム、スルホサリチル酸等の
芳香族スルフォン酸塩等の金属塩が使用できる。また、
画像濃度補強剤として、コロイダルシリカ、無定形シリ
カ微粉末等も使用できる。さらに、現像促進剤として、
クリコール類、グリコールエーテル類等の多価アルコー
ル及びその誘導体が、溶解剤として、カフェイン、ティ
オフェリン、エタノール、イソプロパノール等のアルコ
ール類等が、酸安定剤として、クエン酸、酒石酸、硫
酸、シュウ酸、ホウ酸、リン酸、ピロリン酸等が使用で
きる。その他、サポニンを少量添加することもできる。
なお、支持体表面にジアゾ複写材料のカール等を調節す
るためにバックコート層が設けられる場合には、その材
料としては従来公知のものが適用可能である。
【0013】また、本発明によれば、感光層を形成した
支持体の反対面にバック層を形成したジアゾ感光紙が提
供される。そして、本発明は、このバック層中に、水溶
性加工澱粉を含有させたことを特徴とするジアゾ感光紙
である。水溶性加工澱粉は、上記感光層に用いられるも
のと同じである。バック層に対し、使用する水溶性加工
澱粉の量は、重量基準で通常は、0.2〜10%、好ま
しくは2〜5%である。
【0014】本発明においては、感光層が、プレコート
層を介して形成されたものであることが好ましい。この
プレコート層は、結着剤及び無機又は有機微粒子からな
るものである。結着剤としては、ポリビニルアルコー
ル、ポリアクリルアミド、カゼイン、ゼラチン、デンプ
ン及びその誘導体、ポリビニルピロリドン、カルボキシ
メチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性樹脂、ポリ
酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−ア
クリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重
合体等の各種エマルジョン樹脂を挙げることができる。
無機微粒子としては、シリカ、アルミナ、カオリン、タ
ルク、チタン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム等が、有機微粒子としては、スチレン樹脂粒子、尿素
−ホルマリン縮合物樹脂粒子、ベンゾグアナミン樹脂粒
子等が挙げられる。プレコート層における組成は、プレ
コート層に対し、重量基準で通常は、結着剤0.5〜1
0%、微粒子0.5〜5%、好ましくは、結着剤1.5
〜4%、微粒子1〜4%である。
【0015】上記のように本発明においては、感光層又
はバック層に水溶性加工澱粉を含有させることによっ
て、これらの層が耐水性及び耐アルカリのバリア層とし
て機能し、支持体中の炭酸カルシウム、カオリン、タル
ク、酸化チタン等のジアゾ複写層への影響を軽減するも
のである。
【0016】本発明のジアゾ感光紙においては、感光層
が、カルシウム、アルミニウム又は亜鉛の硫酸塩もしく
は塩化物及び酸を含有したものであることが望ましく、
さらに、バック層が、カルシウム、アルミニウム又は亜
鉛の硫酸塩もしくは塩化物及び酸を含有したものである
ことが望ましい。感光層及びバック層に、カルシウム、
アルミニウム、亜鉛の硫酸塩もしくは塩化物を含有させ
ることにより、支持体から浸透、拡散されるアルカリ性
の影響を低減させ、支持体として中性紙を使用したとき
の欠点を解消するからである。カルシウム、アルミニウ
ム、亜鉛の硫酸塩もしくは塩化物としては、例えば、硫
酸カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、塩化カル
シウム、塩化アルミニウム、塩化亜鉛等が挙げられる。
このカルシウム、アルミニウム、亜鉛の硫酸塩もしくは
塩化物の使用量は、重量基準で感光層又はバック層に対
し、通常は、0.5〜5%、好ましくは、2〜3%であ
る。
【0017】酸としては、水溶性でかつ不揮発性の酸で
あればいずれも使用でき、例えば、無機酸として硫酸、
ホウ酸が、有機酸としてクエン酸、酒石酸、リンゴ酸等
が挙げられる。酸の使用量は、通常は、0.1〜5.0
g/m2、好ましくは、0.2〜2.0g/m2である。
【0018】このようにして作製された本発明のジアゾ
感光紙は、アンモニアガスを使用した乾式現像法、アル
カリ性有機溶剤を使用した半乾式現像法(ジアゾ感光紙
への塗布量が5g/m2以下と微量な現像法)等により
顕像化される。
【0019】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、これら実施例によって本発明はなんら限
定されるものではない。なお、「部」、「%」とあるの
は、いずれも重量基準である。また、使用した中性紙は
公知の方法で抄造し、表面サイズもコンベンショナルサ
イズプレス、ゲートロールサイズプレス等の公知の方法
で処理された中性紙である。
【0020】実施例1 中性紙(パルプはLBKP100%使用、紙面PH6.
8)に、下記の組成からなるプレコート層液をエアーナ
イフにて塗布、乾燥し、付着量1.2g/m2のプレコ
ート層を形成した。 〔プレコート層液組成〕 微粉シリカ 3部 ポリ酢酸ビニルエマルジョン(昭和高分子社製50%) 5部 ポリビニルアルコール水溶液(20%) 2部 水 90部 このプレコート層の上に、下記の組成からなるジアゾ感
光層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量0.
6g/m2の感光層を形成してジアゾ感光紙を得た。 〔感光層液組成〕 4−ジアゾ−2,5−ジブトキシフェニルモルホリン 塩化物・1/2塩化亜鉛 1部 2,ヒドロキシ−3,ナフトエ酸 モルホリノプロピルアミド 1部 リンゴ酸 1.5部 酸化澱粉(ホーネン社製、SP−1) 1部 カフェイン 0.5部 メチルアルコール 1部 サポニン 0.1部 水 98部
【0021】実施例2 中性紙(パルプはLBKP30%使用,模造古紙パルプ
70%使用、紙面PH6.4)に、実施例1と同様の組
成のプレコート層液をエアーナイフにて塗布、乾燥し、
付着量1.2g/m2のプレコート層を形成した。この
プレコ−ト層の上に、実施例1の感光液組成から酸化澱
粉を除外した感光層液をエア−ナイフにより塗布、乾燥
し、付着量0.6g/m2の感光層を形成した。さら
に、下記の組成からなるバック層液をエアーナイフによ
り塗布、乾燥し、付着量0.2g/m2のバック層を形
成してジアゾ感光紙を得た。 〔バック層液組成〕 酸化澱粉(ホーネン社製、SP−1) 2部 水 100部
【0022】実施例3 実施例2の感光層液組成のリンゴ酸を酒石酸に代え、酸
化澱粉(日澱化学社製ペトロコート)2部追加した以外
は、実施例2と同様にしてジアゾ感光紙を得た。
【0023】実施例4 実施例1の感光層液組成に硫酸アルミニウムを2部追加
した以外は、実施例1と同様にしてジアゾ感光紙を得た
【0024】実施例5 実施例4で得られた感光紙に、下記の組成からなるバッ
ク層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量0.
2g/m2のバック層を形成してジアゾ感光紙を得た。 〔バック層液組成〕 塩化亜鉛 4部 水 100部
【0025】実施例6 実施例4で得られた感光紙に、下記の組成からなるバッ
ク層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量0.
2g/m2のバック層を形成してジアゾ感光紙を得た。 〔バック層液組成〕 酒石酸 4部 水 100部
【0026】実施例7 実施例4で得られた感光紙に、下記の組成からなるバッ
ク層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量0.
2g/m2のバック層を形成してジアゾ感光紙を得た。 〔バック層液組成〕 塩化亜鉛 3部 酒石酸 3部 水 100部
【0027】実施例8 実施例2の感光層液組成に、塩化カルシウムを2部追加
した以外は、実施例2と同様にしてでジアゾ感光紙を得
た。
【0028】実施例9 実施例8で得られた感光紙に、下記の組成からなるバッ
ク層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量0.
2g/m2のバック層を形成してジアゾ感光紙を得た。 〔バック層液組成〕 硫酸アルミニウム 4部 水 100部
【0029】実施例10 実施例8で得られた感光紙に、下記の組成からなるバッ
ク層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量0.
2g/m2のバック層を形成してジアゾ感光紙を得た。 〔バック層液組成〕 ホウ酸 4部 水 100部
【0030】実施例11 実施例4で得られた感光紙に、下記の組成からなるバッ
ク層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量0.
2g/m2のバック層を形成してジアゾ感光紙を得た。 〔バック層液組成〕 硫酸アルミニウム 3部 ホウ酸 3部 水 100部
【0031】実施例12 実施例3の感光層液組成に、硫酸アルミニウムを2部追
加した以外は、実施例2と同様にしてジアゾ感光紙を得
た。
【0032】実施例13 実施例12で得られた感光紙に、下記の組成からなるバ
ック層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量
0.2g/m2のバック層を形成してジアゾ感光紙を得
た。 〔バック層液組成〕 塩化カルシウム 4部 水 100部
【0033】実施例14 実施例12で得られた感光紙に、下記の組成からなるバ
ック層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量
0.2g/m2のバック層を形成してジアゾ感光紙を得
た。 〔バック層液組成〕 硫酸 4部 水 100部
【0034】実施例15 実施例12で得られた感光紙に、下記の組成からなるバ
ック層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量
0.2g/m2のバック層を形成してジアゾ感光紙を得
た。 塩化カルシウム 3部 硫酸 3部 水 100部
【0035】比較例1 実施例1の感光層液の酸化澱粉を除外した以外は、実施
例1と同様にしてジアゾ感光紙を得た。
【0036】比較例2 実施例2のバック層を外した以外は、実施例2と同様に
してジアゾ感光紙を得た。
【0037】比較例3 比較例1で得られた感光紙に、下記の組成からなるバッ
ク層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量0.
2g/m2のバック層を形成してジアゾ感光紙を得た。 〔バック層液組成〕 エチレングリコール 4部 水 100部
【0038】〔評価〕このようにして得たジアゾ感光紙
に、原図を重ねてジアゾ複写機(リコ−社製SD−73
0)で露光、現像ところ、青色画像が得られた。得られ
た画像濃度の評価を、反射濃度計(マクベス濃度計RD
914型)で測定して行った。また、得られたジアゾ感
光紙を、現像したサンプルの画像部の均一性、滑らか
さ、緻密性(地合)を視認して比較評価した。地合の評
価 5段階評価とした。ランク5が最良で、数値が下が
るにしたがい地合は低下するものである。さらに、生保
存性を試験するため、各サンプルを50℃で5日間放置
して強制劣化させた後、取り出し、上記複写機で全面露
光して地肌部の濃度を上記反射濃度計で測定した。結果
を表1に示す。
【0039】
【表1】 表1から、本発明のジアゾ感光紙は、地合及び保存性が
良好であるのに対し、従来技術に基づく比較例のジアゾ
感光紙は、地合に劣る上、地肌部の保存性が著く劣る
(カブリが大きい)ことが分かる。本発明のジアゾ感光
紙は、支持体として紙面PHが6.0以上の中性紙を用
いたにもかかわらず、生保存性に優れ、画像部の地合も
良好なものである。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、生保存性に優れ、しか
も良好な地合を有する画像部を与えることのできる中性
紙を支持体としたジアゾ感光紙が提供され、ジアゾ感光
紙の設計、製造分野に寄与するところは多大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 和雄 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 梅原 和則 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 松田 勉 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H123 AC00 BA00 BA15 BA33 BA45 BA48 BB00 BB06 BB11 BB20

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙面PHが6以上である中性紙からなる
    支持体に感光層を形成したジアゾ感光紙であって、該感
    光層に水溶性加工澱粉を含有させたことを特徴とするジ
    アゾ感光紙。
  2. 【請求項2】 紙面PHが6以上である中性紙からなる
    支持体に感光層を形成し、該感光層を形成した支持体の
    反対面にバック層を形成したジアゾ感光紙でであって、
    該バック層に水溶性加工澱粉を含有させたことを特徴と
    するジアゾ感光紙。
  3. 【請求項3】 中性紙が、水溶性加工澱粉を含有したも
    のである請求項1又は2に記載のジアゾ感光紙。
  4. 【請求項4】 感光層が、プレコート層を介して形成さ
    れたものである請求項1〜3のいずれかに記載のジアゾ
    感光紙。
  5. 【請求項5】 感光層が、カルシウム、アルミニウム又
    は亜鉛の硫酸塩もしくは塩化物及び酸を含有したもので
    ある請求項1〜4のいずれかに記載のジアゾ感光紙。
  6. 【請求項6】 バック層が、カルシウム、アルミニウム
    又は亜鉛の硫酸塩もしくは塩化物及び酸を含有したもの
    である請求項3〜5のいずれかに記載のジアゾ感光紙。
  7. 【請求項7】 中性紙が、古紙を原料とする再生パルプ
    を50%以上を含有するパルプから抄造されたものであ
    る請求項1〜6のいずれかに記載のジアゾ感光紙。
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