JP2003270758A - ジアゾ複写材料 - Google Patents

ジアゾ複写材料

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JP2003270758A JP2002075349A JP2002075349A JP2003270758A JP 2003270758 A JP2003270758 A JP 2003270758A JP 2002075349 A JP2002075349 A JP 2002075349A JP 2002075349 A JP2002075349 A JP 2002075349A JP 2003270758 A JP2003270758 A JP 2003270758A
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Yasuyuki Hosoki
靖之 細木
Takeo Hirabayashi
猛男 平林
Kazuo Matsuda
和雄 松田
Tsutomu Matsuda
勉 松田
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Ricoh Co Ltd
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭酸カルシウム、カオリン、タルク、酸化チ
タン等を含有する中性紙をジアゾ複写材料用の支持体と
して用いても、複写後のジアゾ複写材料の製本時に糊付
けをしても糊付け部分が赤くならないジアゾ複写材料を
提供すること。 【解決手段】 紙面PHが5.5以上の中性紙からなる
支持体にプレコート層を介して、ジアゾ化合物及びカッ
プリング成分を主成分とする感光層を設け、更に感光層
の反対側にバック層を設けたジアゾ複写材料であって、
該バック層にベンゾトリアゾールまたはその誘導体を含
有することを特徴とするジアゾ複写材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はジアゾ複写材料に関
し、詳しくは中性紙を支持体とした原紙上に、プレコー
ト層を介してジアゾ感光層を設け更にその反対面にバッ
ク層を有しているジアゾ複写材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ジアゾ複写材料は、一般にロジンサイズ
剤等でサイジングされた紙面PHが2〜5の酸性紙の支
持体上にプレコート層を介して、ジアゾ化合物、カップ
リング成分および各種助剤を含有した感光層とその反対
面に塗設されたバック層から構成されている。
【0003】しかしながら、近年、ジアゾ複写材料の支
持体として用いる上質紙や複写印刷用紙分野の主流は、
アルキルケテンダイマーやアルケニル無水コハク酸など
の中性サイズ剤によりサイジングされた紙面PH5〜9
の中性紙が大半を占め、従来の酸性紙は特殊紙化し、そ
のためにコスト高となり、入手も困難になりつつあり中
性紙をジアゾ複写材料用として使用せざるを得ない状況
にある。最近の中性紙を支持体としたジアゾ複写材料の
実用例があるが、複写した後に、複写材料に糊付けをす
ると糊付け部が赤くなる現象(以降、糊付け赤味と称す
る)が発生し、赤味によって糊付けされた部分が見づら
くなる問題がある。その理由は、これらの中性紙は一般
的に炭酸カルシウム、カオリン、タルク、酸化チタン等
を填料として紙中に含み、そのアルカリ成分と糊が反応
して色が赤くなるからである。ジアゾ複写材料を使用し
ている印刷業者はほとんど糊付けによる製本作業を実施
しており、中性原紙を使用したジアゾ複写材料の印刷物
を製本したときに糊付け赤味が問題になる。ここで言う
製本というのは表示情報が印字された紙片を重ねあわせ
て作成した冊子のことを言う。一般的な製本作業の方法
は、少なくとも一面側に表示情報が印字された複数の紙
片を、一枚ずつ印字面を内側にして半分に折り曲げる。
次に、折り曲げたままの紙片を一枚ずつ一定方向に重ね
合わせ、重ねあわせた印字面の裏側どうしの端面に糊を
塗布して冊子にする。以上が製本作業であるが、紙片と
して中性紙を使用したジアゾ複写材料を使うと、糊付け
部分が赤味に変色する。製本用に使用されている糊の成
分は、主に水性エマルジョン、水性・変性酢酸ビニル樹
脂等が含まれている。通常、市販されている糊の粘度が
高く、製本で使用するときは糊を塗布しやすいように水
で50〜70%希釈している。
【0004】特開平8−269893号公報には、イン
クジェット記録用インクの染料に含まれるカルボキシル
基が中性紙中に含まれる炭酸カルシウムと反応して発色
性が変化し印字物の品位が損なわれるため、炭酸カルシ
ウムに変えて珪酸塩系の填料を含有する基紙を用い、そ
の片面に無定形シリカと水系結着剤を主成分とする記録
層を設けた記録用紙が記載されているが、珪酸塩系の填
料を含有する紙をジアゾ複写材料の支持体に用いた場合
は紙面PHが酸性にシフトする恐れがあるばかりか、今
や炭酸カルシウム等を填料とする中性紙市場の趨勢を無
視することはできない。
【0005】また、本発明の中性紙を支持体としてジア
ゾ複写材料のバック層に、少なくともベンゾトリアゾー
ルを用い、これに加えてさらに酸、金属塩を併用して赤
味糊付けを改良した実用例はない。特開平11−242
03号公報には中性紙を支持体としたジアゾ感光紙が記
載されているが、糊付け赤味を少なくする機能は持ちあ
わせていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の状況
に鑑みてなされたもので、炭酸カルシウム、カオリン、
タルク、酸化チタン等を含有する中性紙をジアゾ複写材
料用の支持体として用いても、複写後のジアゾ複写材料
の製本時に糊付けをしても糊付け部分が赤くならないジ
アゾ複写材料を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、種々検討し
た結果、複写後の製本時の糊付けは殆ど紙の裏側に使用
されることが多く、ジアゾ感光層の裏面(バック層)に
使用される材料に着目して鋭意検討した結果、特定の材
料を使用することにより糊付けをしても赤味のでないジ
アゾ複写材料を見出し、この知見に基づいて本発明を完
成するに至った。
【0008】すなわち、上記課題は本発明の(1)「紙
面PHが5.5以上の中性紙からなる支持体にプレコー
ト層を介して、ジアゾ化合物及びカップリング成分を主
成分とする感光層を設け、更に感光層の反対側にバック
層を設けたジアゾ複写材料であって、該バック層にベン
ゾトリアゾールまたはその誘導体を含有することを特徴
とするジアゾ複写材料」、(2)「前記のバック層に金
属塩及び又は酸を少なくとも一種以上含有していること
を特徴とする前記第(1)項に記載のジアゾ複写材
料」、(3)「前記第(1)項又は第(2)項に記載の
ジアゾ複写材料を用いて、ジアゾ複写機で画像を形成し
た後、その紙片の裏面どうしを糊で重ねあわせて冊子に
することを特徴とする製本作業」、(4)「前記第
(4)項3に記載の製本作業により、製本されたことを
特徴とする冊子または本」によって解決される。
【0009】以下に本発明を詳細に説明する。上記のよ
うに本発明は、紙面PHが5.5以上である中性紙を支
持体として用いたジアゾ複写材料であって、更にこの支
持体上に結着剤と填料等からなるプレコート層、ジアゾ
化合物、カップリング成分を主成分とする感光層、特定
の物質を含有するバック層を有したジアゾ複写材料であ
る。本発明の最大の特徴は、バック層に糊付け赤味の赤
味の発色を防止するためにベンゾトリアゾール又はその
誘導体、又は金属塩、酸を含有させると、糊付け赤味が
減少することを発見したことである。ベンゾトリアゾー
ルまたはその誘導体は、表面側の画像(アゾ染料)と反
応してその色調を青味にシフトさせる作用があり、酸、
金属塩はこの作用を更に増進させるため、製本糊付け時
にバック側から糊剤が表面に浸透して発生する赤味変色
を防止するものと思われる。
【0010】本発明のジアゾ複写材料は、中性紙の支持
体上にプレコート層を介して、ジアゾ化合物、カップリ
ング成分を主成分とする感光層を設け、感光層の反対面
にバック層を施したジアゾ複写材料となっている。本発
明に用いる中性紙は、亜硫酸パルプ、硫酸パルプ、硝酸
パルプ、ソーダパルプ、塩素パルプ等に代表される化学
パルプ、サイズ剤及び填料を主剤とし、その他の抄紙助
剤を必要に応じて添加して、常法により抄造されるもの
である。上記化学パルプには、機械パルプや古紙パルプ
を混合してもよい。本発明に用いる古紙パルプを混合し
て使用する場合、そのパルプ原料としては、財団法人古
紙再生促進センターが古紙標準品質規格表に示す、上
白、罫白、クリーム白、カード、特白、中白、模造、色
白、ケント、白アート、特上切、別上切、新聞、雑誌等
が挙げられる。
【0011】さらに、情報関連用紙である非塗工コンピ
ュータ用紙、感熱紙、感圧紙等のプリンター用紙、PP
C用紙等のOA古紙、アート紙、コート紙、微塗工紙、
マット紙等の塗被紙、上質紙、色上質、ノート、便箋、
包装紙、ファンシーペーパー、中質紙、新聞用紙、更
紙、スーパー掛け紙、模造紙、純白ロール紙、ミルクカ
ートン等の非塗被紙等の紙や板紙等の古紙で、化学パル
プ紙、高歩留りパルプ含有紙等が使用され、印字、印
刷、複写の有無を問わず用いることができる。この場
合、支持体が古紙を原料とする再生パルプを50%以上
含有するパルプから抄造されたものであれば、コスト面
等から好ましい支持体とすることができる。サイズ剤と
しては、アルキルケテンダイマーやアルケニル無水コハ
ク酸等の中性サイズ剤が用いられ、填料としては、炭酸
カルシウム、カオリン、タルク、酸化チタン等が用いら
れる。得られる紙の紙面PHは、5.5〜9.5であ
る。支持体の厚さは、通常は、50〜300μm、好ま
しくは70〜120μmである。
【0012】本発明において中性紙上へ形成するバック
層に使用されるベンゾトリアゾール及びその誘導体の具
体的例は、1−オキシベンゾトリアゾール、1−N−ベ
ンゾイルベンゾトリアゾール、1−N−アセチルベンゾ
トリアゾール、φ−ベンゾトリアゾール、N−アリール
−φ−ベンゾトリアゾール、5−メチルベンゾトリアゾ
ール等を挙げることができる。
【0013】また、バック層に使用される金属塩は、カ
ルシウム、アルミニウム、及び亜鉛の硫酸塩または塩化
物が使用され、例えば硫酸カルシウム、硫酸アルミニウ
ム、硫酸亜鉛、塩化カルシウム、塩化アルミニウム、塩
化亜鉛等が挙げられる。上記金属の硫酸塩、塩化物の使
用量に特に制限はないが、重量基準で0.2%以上、好
ましくは1.0〜3.0%であり、0.2%以下では糊
付け赤味を減少させる効果は小さく、4・0%を越える
とジアゾ化合物と反応し金属が析出するので好ましくな
い。
【0014】さらに、バック層に使用される酸は水溶性
でかつ不揮発性の酸であれば使用できる。無機酸の代表
例としては、硫酸、硼酸が挙げられる。一方、有機酸と
してはクエン酸、酒石酸、リンゴ酸等が挙げられる。バ
ック層に含有される酸は0.1〜5.0g/mの範囲
で適用され、好ましくは0.2〜2.0g/mであ
る。酸の量を多くするほど赤味を減少させる効果が大き
くなるが、5.0g/m を越えると、支持体が腐食し
やすくなるので好ましくない。その他バック層にはカー
ル調製剤としてアルコール及びグリコール類、ゼラチ
ン、ポリビニルアルコールのような親水性樹脂等が適宜
使用できる。
【0015】本発明においては、この中性紙を支持体と
して、その一方の面に感光液を塗布し感光層を形成して
ジアゾ複写材料とするもので、この感光層を形成する感
光液として、ジアゾ化合物とカップラーが用いられる。
ジアゾ化合物とは、下記一般式(1)で表わされる化合
物である。
【0016】
【化1】ArN≡N (式中、Arは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を
示し、ArN≡Nは、ジアゾニウムカチオンを示し、
は、酸アニオンを示す。)
【0017】ジアゾ化合物としては、例えば、4−ジア
ゾ−N,N−ジメチルアニリン、4−ジアゾ−N,N−
ジエチルアニリン、4−ジアゾ−N,N−メチルヒドロ
キシエチルアニリン、4−ジアゾフェニルモルホリン、
4−ジアゾ−N,N−ジブチルアニリン、4−ジアゾ−
2,5−ジメトキシフェニルモルホリン、4−ジアゾ−
2,5−ジエトキシフェニルモルホリン、4−ジアゾ−
2,5−ジプロポキシフェニルモルホリン、4−ジアゾ
−2,5−ジブトキシフェニルモルホリン、4−ジアゾ
−2,5−ジブトキシ−N−ベンジル−N−エチルアニ
リン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシ−N,N−ジブ
チルアニリン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシ−N−
ベンジル−N−オキシエチルアニリン、4−ジアゾ−
2,5−ジブトキシフェニルピペラジン、4−ジアゾ−
2,5−ジエトキシフェニルピロリジン、4−ジアゾ−
2,5−ジプロポキシフェニルピペリジン、4−ジアゾ
−2,5−ジエトキシ−N,N−ジメチルアニリン、4
−ジアゾ−1−ベンゾイルアミノ−2,5−ジブトキシ
ベンゼン、4−ジアゾ−1−(4'−メトキシベンゾイ
ルアミノ)−2,5−ジメトキシベンゼン、4−ジアゾ
−1−(4'−メトキシベンゾイルアミノ)−2,5−
ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4'−メチル
シベンゾイルアミノ)−2,5−ジプロポキシベンゼ
ン、4−ジアゾ−1−(3'−クロルベンゾイルアミ
ノ)−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−
(3'−メトキシベンゾイルアミノ)−2,5−ジブト
キシベンゼン、4−ジアゾ−1−(3'−メチルシベン
ゾイルアミノ)−2,5−ジメトキシベンゼン、4−ジ
アゾ−1−フェニルメルカプト−2,5−ジプロポキシ
ベンゼン、4−ジアゾ−1−(4'−トルイルメルカプ
ト)−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−
(4'−メトキシフェニルメルカプト)−2,5−ジブ
トキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4'−クロルフェ
ニルメルカプト)−2,5−ジメトキシベンゼン、4−
ジアゾ−1−(3'−トルイルメルカプト)−2,5−
ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(3'−メトキ
シフェニルメルカプト)−2,5−ジプロポキシベンゼ
ン、4−ジアゾ−1−(2'−トルイルメルカプト)−
2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−フェノ
キシ−2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−
(4'−メトキシフェノキシ)−2,5−ジエトキシベ
ンゼン等の塩化物の塩化亜鉛、塩化カドミウム、塩化錫
等の複塩又は硫酸、ヘキサフルオロリン酸、4フッ化ホ
ウ素酸等の無機酸の塩等が挙げられる。
【0018】本発明に用いられるカップラーは、上記ジ
アゾ化合物とカップリングさせて色素を形成するもの
で、カルボニル基に隣接する活性メチレン基を有する化
合物、フェノール誘導体、ナフトール誘導体等が用いら
れる。具体的には、例えば、レゾルシン、フロログルシ
ン、2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸
ナトトウム、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸モルホリ
ノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸エ
タノールアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸−
N,N−ジメチルアミノモルホリノプロピルアミド、2
−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸オクチルアミド、1−ヒ
ドロキシ−2−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、
1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキ
シナフタレン、2,3−ジヒドロキシ−6−スルフォニ
ルナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン−3,
6−ジスルホン酸ナトリウム、2,3−ジヒドロキシナ
フタレン−6−スルホン酸、1−ヒドロキシナフタレン
−4−スルホン酸ナトリウム、2−ヒドロキシ−3−ナ
フトエ酸アニリド、ベンゾイルアセトアニリド、3−ヒ
ドロキシシアノアセトアニリド、パラスルホアセトアニ
リド、1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン、1
−(2,4,6−トリクロロフェニル)−3−アニリノ
−5−ピラゾロン、2,4−ビス−(ベンゾイルアセト
アミノ)トルエン、1,3−ビス−(ピバロイルアセト
アミノメチル)ベンゼン等を挙げることができる。これ
らのカップラーは単独で用いてもよく、2種以上を組み
合わせて用い、任意の色相を得ることもできる。
【0019】この感光層を形成するジアゾ化合物とカッ
プラーとの使用割合は、感光層に対し、重量基準で通常
は、ジアゾ化合物0.5〜2.0%、カップラー0.5
〜3.0%、好ましくは、ジアゾ化合物0.7〜1.5
%、カップラー0.9〜2.0%である。ジアゾ化合物
が0.5%未満では、ジアゾ複写材料複写時の焼付速度
が速く、画像濃度が低くなることがあり、2.0%を越
えると、ジアゾ複写材料複写時の焼付速度が著しく遅く
なることがあるので望ましくない。
【0020】感光層には、上記ジアゾ化合物とカップラ
ーの他に、通常のジアゾ複写材料に用いられる各種添加
物、例えば、保存性向上剤としてナフタレン−モノスル
ホン酸ナトリウム、ナフタレンジスルホン酸ナトリウ
ム、ナフタレントリスルホン酸ナトリウム、スルホサリ
チル酸等の芳香族スルフォン酸塩等が使用できる。ま
た、溶解剤としてカフェイン、ティオフェリン等を用い
ることができ、その他、サポニン、エチルアルコールの
ようなアルコール類を塗布安定剤として少量添加するこ
ともできる。
【0021】本発明においては、支持体の一方の面に感
光液を塗布し感光層を形成するものであるが、画像濃
度、光感度を改善し、筆記性等を向上させるために、支
持体と感光層との間に無機又は有機の微粒子と結着剤と
からなるプレコート層を設けてもよい。
【0022】無機粒子としては、シリカ、アルミナ、カ
オリン、タルク、チタン、水酸化アルミニウム、水酸化
マグネシウム等の粒子が挙げられ、有機粒子としては、
スチレン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、ベンゾグアナミ
ン樹脂等の粒子を挙げることができる。これら粒子の粒
径に特に制限はないが、無機粒子にあっては、通常、
0.01〜10μm、好ましくは0.1〜3μm、有機
粒子にあっては、通常、1〜50μm、好ましくは3〜
10μmである。
【0023】結着剤としては、ポリビニルアルコール、
ポリアクリルアミド、カゼイン、ゼラチン、デンプン及
びその誘導体、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチ
ルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性樹脂、ポリ酢酸
ビニル、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−アクリ
ル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体
等が挙げられ、プレコート層を形成するにあたっては、
これらのエマルジョンが用いられる。
【0024】このプレコート層を形成する無機又は有機
の微粒子と結着剤と使用割合は、プレコート層に対し、
重量基準で通常は、無機又は有機の微粒子1.0〜6.
0%、結着剤1.0〜6.0%、好ましくは無機又は有
機の微粒子2.0〜4.0%、結着剤3.0〜5.0%
である。無機又は有機の微粒子が1.0%未満では画像
濃度、光感度等の改善度合が小さく、6.0%を越える
と、無機又は有機の微粒子がジアゾ複写材料から脱落す
ることがあるので望ましくない。プレコート層上に形成
されるジアゾ感光層は公知の手段で塗工され、その材料
は一般にジアゾ複写材料に使用されているものが使用で
きる。
【0025】このようにして製造された本発明のジアゾ
複写材料は、アンモニアガスを使用した乾式現像法、ア
ルカリ性有機溶剤を使用した半乾式現像法(ジアゾ複写
材料への現像液付着量が5g/m以下と少量の湿式現
像法)などにより顕像化される。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。以下における部、%は全て重量によるものである。
実施例および比較例において使用した中性紙は公知の方
法で抄造された原紙である。 中性紙1;LBKP100%使用、紙面PH6.5(水
抽出液PH8.3) の中性紙、 中性紙2;LBKP30%使用、模造古紙パルプ70%
使用、紙面PH6.4(水抽出PH8.5)の再生パル
プ使用中性紙。
【0027】実施例1 上記中性紙1の上に下記の組成からなるプレコート層液
をエアーナイフにて塗布し、乾燥後付着量2.0g/m
のプレコート層を形成した。 <プレコート層液組成> 微粉シリカ 3部 ポリ酢酸ビニルエマルジョン(昭和高分子社製、50%) 5部 ポリビニルアルコール水溶液(20%) 5部 水 87部
【0028】このプレコート層の上に下記の組成からな
るジアゾ感光層をエアーナイフにより塗布し、乾燥後付
着量0.6g/mの感光層を形成した。 <感光層液組成> 4−ジアゾ−2,5−ジブトキシフェニルモルホリン塩化物・1/2塩化亜 鉛 1部 2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド 1部 リンゴ酸 1.5部 カフェイン 0.5部 硫酸アルミニウム 2部 メチルアルコール 1部 サポニン 0.1部 水 92部
【0029】このプレコート済み感光層の反対面の支持
体上に下記の組成からなるバック層をエアーナイフによ
り塗布し、乾燥後付着量0.5g/mのバック層を形
成し、本発明のジアゾ複写材料を作成した。 <バック層組成> 2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール (住友化学製スミソープ−200) 1.5部 エチレングリコール 0.5部 水 98部
【0030】実施例2 上記中性紙2の上に下記の組成からなるプレコート層液
をエアーナイフにて塗布し、乾燥後付着量1.5g/m
のプレコート層を形成した。 <プレコート層液組成> 無定形シリカ微粉末(日本シリカ製ニップシール) 2.5部 ポリビニルアルコール(クラレ製PVA−117) 1.0部 ポリ塩化ビニル−ポリアクリル酸エステル共重合体エマルジョン 3.0部 (日進化学製RC−124 40%固形分) 水 93部
【0031】このプレコート層の上に下記の組成からな
るジアゾ感光層をエアーナイフにより塗布し、乾燥後付
着量0.6g/mの感光層を形成した。 <感光層液組成> 4−ジメチルアミノベンゼンジアゾニウムクロライド・1/2塩化亜鉛 0.5部 2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−スルフォン酸ソーダ 1.5部 クエン酸 1部 チオ尿素 3部 トリエチレングリコール 2部 塩化亜鉛 2部 サポニン 0.1部 水 90部
【0032】このプレコート済み感光層の反対面の支持
体上に下記の組成からなるバック層をエアーナイフによ
り塗布し、乾燥後付着量0.5g/mのバック層を形
成し、本発明のジアゾ複写材料を作成した。 <バック層液組成> ベンゾトリアゾール(城北化学工業製BT−120) 1.5部 クエン酸 3部 水 95部
【0033】実施例3 実施例2のバック層に塩化亜鉛2.0部を追加した以外
は、実施例2と同一の中性紙、塗布液、製造方法でジア
ゾ複写材料を作成した。
【0034】比較例1 実施例1のバック層の組成を水100部に変えた以外
は、実施例1と同一の中性紙、塗布液、製造方法でジア
ゾ複写材料を作成した。
【0035】比較例2 実施例1のバック層を下記の組成に変えた以外は、実施
例1と同一の中性紙、塗布液、製造方法でジアゾ複写材
料を作成した。 <バック層液組成> エチレングリコール 0.5部 水 99部
【0036】比較例3 実施例2のバック層を下記の組成に変えた以外は、実施
例2と同一の中性紙、塗布液、製造方法でジアゾ複写材
料を作成した。 <バック層液組成> 加工澱粉(ホーネン製SP−1F) 3部 クエン酸 1部 水 96部
【0037】こうして作成したジアゾ複写材料に原図を
重ねてジアゾ複写機で露光、現像したところ、青色画像
が得られた。(実施例、比較例共にリコー製SM−15
00にて露光、現像した。) 得られたジアゾ複写材料を現像したサンプルの裏面と裏
面を貼り付けるように、糊を塗布し、塗布後の糊付け部
の赤味を目視にて比較評価した。(以下、糊付け赤味と
いう。) 評価は◎…赤味変色が全くない、○…赤味変色しない、
△…やや赤味変色するが放置すると変色が戻る、×…赤
味変色し放置しても変色は戻らない。(糊付けに用いた
糊はコニシ社製ボンド木工用CH−18を水で50%に
希釈したものを糊として使用した。)
【0038】
【表1】 表1より本発明の中性紙及び再生パルプを含有した中性
紙を使用し、ジアゾ複写層のバック層に特定の物質を含
有させた実施例のジアゾ複写材料は、糊付け赤味をなく
すことが可能になった。
【0039】
【発明の効果】以上、詳細且つ具体的な説明により明ら
かなように、本発明は炭酸カルシウム、カオリン、タル
ク、酸化チタン等を含有する中性紙をジアゾ複写材料用
の支持体として用いても、複写後のジアゾ複写材料の製
本時に糊付けしても糊付け部分が赤くならないジアゾ複
写材料を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 和雄 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 松田 勉 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H123 AC00 BA00 BA33 BA41 BA48

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙面PHが5.5以上の中性紙からなる
    支持体にプレコート層を介して、ジアゾ化合物及びカッ
    プリング成分を主成分とする感光層を設け、更に感光層
    の反対側にバック層を設けたジアゾ複写材料であって、
    該バック層にベンゾトリアゾールまたはその誘導体を含
    有することを特徴とするジアゾ複写材料。
  2. 【請求項2】 前記のバック層に金属塩及び又は酸を少
    なくとも一種以上含有していることを特徴とする請求項
    1に記載のジアゾ複写材料。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のジアゾ複写材料
    を用いて、ジアゾ複写機で画像を形成した後、その紙片
    の裏面どうしを糊で重ねあわせて冊子にすることを特徴
    とする製本作業。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の製本作業により、製本
    されたことを特徴とする冊子または本。
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