JP3964591B2 - ジアゾ感光紙 - Google Patents

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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジアゾ感光紙に関し、さらに詳しくは、保存時のプレカップリングが防止され、高発色性で鮮明な画像を与えることのできる中性紙を支持体としたジアゾ感光紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ジアゾ感光紙は、これまでは、ロジンサイズ剤等でサイジングされた紙面pHが2〜5の酸性紙を支持体とし、その上に、ジアゾ化合物、カップリング成分及び各種助剤を含有させた感光層を形成して作成されていた。
しかし、近年、ジアゾ感光紙の支持体として用いる上質紙や複写印刷用紙の主流は、高コスト及び入手困難等の事情によって、酸性紙からアルキルケテンダイマーやアルケニル無水コハク酸等の中性サイズ剤によりサイジングされた紙面pHが5.5〜9.5の中性紙へと変遷しつつある。
ところが、中性紙を支持体とするジアゾ感光紙にあっては、その支持体である紙に、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、酸化チタン等を填料として含むため、その填料のアルカリ性によって、保存中にプレカップリングが徐々に進行して、画像濃度が低く、地肌のヌケも悪く、低コントラスト画像となるという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の欠点を解消し、中性紙を支持体とするジアゾ感光紙であって、保存時のプレカップリングが防止され、高発色性で鮮明な画像を与えることのできるジアゾ感光紙を提供することをその課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために感光層を形成した支持体の反対面に形成される層(以下、バック層と言う)に着目して鋭意検討を重ねた結果、このバック層に特定物質を含有させることによって、保存時のプレカップリングが防止され、高発色性で鮮明な画像を与えることのできるジアゾ感光紙が得られるということを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに到った。
【0005】
すなわち、本発明によれば、中性紙を支持体とし、該支持体の一方の面に感光層を形成してなるジアゾ感光紙であって、該支持体の他方の面に、水溶性有機高分子物質と酸性物質の混合物又は疎水性樹脂と酸性物質との混合物からなるバック層を形成するジアゾ感光紙であり、かつ、酸性物質が酸性金属塩又は、無機酸であることを特徴とするジアゾ感光紙が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明は、中性紙を支持体とするジアゾ感光紙である。
ここに中性紙とは、JIS P 8133に規定される紙面pHが5.5以上、より詳しくは、紙面pHが5.5〜9.5の紙を言う。
用いる中性紙は、亜硫酸パルプ、硫酸パルプ、硝酸パルプ、ソーダパルプ、塩素パルプ等に代表される化学パルプ、サイズ剤及び填料を主剤とし、その他の抄紙助剤を必要に応じて添加して、常法により抄造されるものである。
上記化学パルプには、機械パルプや古紙パルプを混合してもよい。
なお、古紙パルプを混合して使用する場合、そのパルプ原料としては、財団法人古紙再生促進センターが古紙標準品質規格表に示す、上白、罫白、クリーム白、カード、特白、中白、模造、色白、ケント、白アート、特上切、別上切、新聞、雑誌等が挙げられる。
さらに、情報関連用紙である非塗工コンピュータ用紙、感熱紙、感圧紙等のプリンター用紙、PPC用紙等のOA古紙、アート紙、コート紙、微塗工紙、マット紙等の塗被紙、上質紙、色上質、ノート、便箋、包装紙、ファンシーペーパー、中質紙、新聞用紙、更紙、スーパー掛け紙、模造紙、純白ロール紙、ミルクカートン等の非塗被紙等の紙や板紙等の古紙で、化学パルプ紙、高歩留りパルプ含有紙等が使用され、印字、印刷、複写の有無を問わず用いることができる。
この場合、支持体が、古紙を原料とする再生パルプを50%以上含有するパルプから抄造されたもであれば、コスト面等から好ましい支持体とすることができる。
【0007】
サイズ剤としては、アルキルケテンダイマーやアルケニル無水コハク酸等の中性サイズ剤が用いられ、填料としては、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、酸化チタン等が用いられる。
得られる紙の紙面pHは、5.5〜9.5である。
この中性紙からなるを支持体の厚さは、通常は、50〜300μm、好ましくは、70〜120μmである。
【0008】
本発明においては、この中性紙を支持体として、その一方の面に感光液を塗布し感光層を形成して感光紙とするもので、この感光層を形成する感光液として、ジアゾ化合物とカップラーが用いられる。
ジアゾ化合物とは、下記一般式(1)
ArN≡N+ X- (1)
(式中、Arは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を示し、ArN≡N+ は、ジアゾニウムカチオンを示し、X- は、酸アニオンを示す)で表わされる化合物である。
ジアゾ化合物としては、例えば、4−ジアゾ−N,N−ジメチルアニリン、4−ジアゾ−N,N−ジエチルアニリン、4−ジアゾ−N,N−メチルヒドロキシエチルアニリン、4−ジアゾフェニルモルホリン、4−ジアゾ−N,N−ジブチルアニリン、4−ジアゾ−2,5−ジメトキシフェニルモルホリン、4−ジアゾ−2,5−ジエトキシフェニルモルホリン、4−ジアゾ−2,5−ジプロポキシフェニルモルホリン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシフェニルモルホリン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシ−N−ベンジル−N−エチルアニリン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシ−N,N−ジブチルアニリン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシ−N−ベンジル−N−オキシエチルアニリン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシフェニルピペラジン、4−ジアゾ−2,5−ジエトキシフェニルピロリジン、4−ジアゾ−2,5−ジプロポキシフェニルピペリジン、4−ジアゾ−2,5−ジエトキシ−N,N−ジメチルアニリン、4−ジアゾ−1−ベンゾイルアミノ−2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4' −メトキシベンゾイルアミノ)−2,5−ジメトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4' −メトキシベンゾイルアミノ)−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4' −メチルシベンゾイルアミノ)−2,5−ジプロポキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(3' −クロルベンゾイルアミノ)−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(3' −メトキシベンゾイルアミノ)−2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(3' −メチルシベンゾイルアミノ)−2,5−ジメトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−フェニルメルカプト−2,5−ジプロポキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4' −トルイルメルカプト)−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4' −メトキシフェニルメルカプト)−2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4' −クロルフェニルメルカプト)−2,5−ジメトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(3' −トルイルメルカプト)−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(3' −メトキシフェニルメルカプト)−2,5−ジプロポキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(2' −トルイルメルカプト)−2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−フェノキシ−2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4' −メトキシフェノキシ)−2,5−ジエトキシベンゼン等の塩化物の塩化亜鉛、塩化カドミウム、塩化錫等の複塩又は硫酸、ヘキサフルオロリン酸、4フッ化ホウ素酸等の無機酸の塩等が挙げられる。
【0009】
本発明に用いられるカップラーは、上記ジアゾ化合物とカップリングさせて色素を形成するもので、カルボニル基に隣接する活性メチレン基を有する化合物、フェノール誘導体、ナフトール誘導体等が用いられる。
具体的には、例えば、レゾルシン、フロログルシン、2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸ナトトウム、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸エタノールアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸−N,N−ジメチルアミノモルホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸オクチルアミド、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシ−6−スルファニルナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸ナトリウム、2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸、1−ヒドロキシナフタレン−4−スルホン酸ナトリウム、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アニリド、ベンゾイルアセトアニリド、3−ヒドロキシシアノアセトアニリド、パラスルホアセトアニリド、1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン、1−(2,4,6−トリクロロフェニル)−3−アニリノ−5−ピラゾロン、2,4−ビス−(ベンゾイルアセトアミノ)トルエン、1,3−ビス−(ピバロイルアセトアミノメチル)ベンゼン等を挙げることができる。
これらのカップラーは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用い、任意の色相を得ることもできる。
この感光層を形成するジアゾ化合物とカップラーとの使用割合は、感光層に対し、重量基準で通常は、ジアゾ化合物0.5〜2.0%、カップラー0.5〜3.0%、好ましくは、ジアゾ化合物0.7〜1.5%、カップラー0.9〜2.0%である。
ジアゾ化合物が0.5%未満では、感光紙複写時の焼付速度が速く、画像濃度が低くなることがあり、2.0%を越えると、感光紙複写時の焼付速度が著しく遅くなることがあるので望ましくない。
【0010】
感光層には、上記ジアゾ化合物とカップラーの外に、通常のジアゾ感光紙に用いられる各種添加物、例えば、保存性向上剤としてナフタレン−モノスルホン酸ナトリウム、ナフタレンジスルホン酸ナトリウム、ナフタレントリスルホン酸ナトリウム、スルホサリチル酸等の芳香族スルフォン酸塩、硫酸カドミウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、塩化カドミウム、塩化亜鉛、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等の金属塩等が使用できる。
また、溶解剤としてカフェイン、ティオフェリン等、酸安定剤としてクエン酸、酒石酸、硫酸、シュウ酸、ホウ酸、リン酸、ピロリン酸等を用いることができ、その他、サポニン、エチルアルコールのようなアルコール類を塗布安定剤として少量添加することもできる。
【0011】
本発明においては、中性紙を支持体とし、その一方の面に感光液を塗布し感光層を形成するものであるが、画像濃度、光感度を改善し、筆記性等を向上させるために、支持体と感光層との間に、無機又は有機の微粒子と結着剤とからなるプレコート層を設けてもよい。
無機粒子としては、シリカ、アルミナ、カオリン、タルク、チタン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の粒子が挙げられ、有機粒子としては、スチレン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等の粒子を挙げることができる。
これら粒子の粒径に特に制限はないが、無機粒子にあっては、通常、0.01〜10μm、好ましくは、0.1〜3μm、有機粒子にあっては、通常、1〜50μm、好ましくは、3〜10μmである。
【0012】
結着剤としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、カゼイン、ゼラチン、デンプン及びその誘導体、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられ、プレコート層を形成するに当たっては、これらのエマルジョンが用いられる。
このプレコート層を形成する無機又は有機の微粒子と結着剤と使用割合は、プレコート層に対し、重量基準で通常は、無機又は有機の微粒子1.0〜6.0%、結着剤1.0〜6.0%、好ましくは、無機又は有機の微粒子2.0〜4.0%、結着剤3.0〜5.0%である。
無機又は有機の微粒子が1.0%未満では、画像濃度、光感度等の改善度合が小さく、6.0%を越えると、無機又は有機の微粒子が感光紙から脱落することがあるので望ましくない。
【0013】
本発明は、上記のとおり、中性紙を支持体とし、この支持体の一方の面に感光層を形成してなるジアゾ感光紙であって、さらに、この支持体の他方の面にバック層を形成してなるものである。
このバック層は、耐水性及び耐アルカリ性保護層として機能するものであり、感光紙を重ねたときの支持体として用いる中性紙中の填料である炭酸カルシウム、カオリン、タルク、酸化化チタン等が及ぼす悪影響を遮断して、感光層を保護するバリア層である。
本発明は、このバック層を、水溶性有機高分子物質もしくは疎水性樹脂又は水溶性有機高分子物質もしくは疎水性樹脂と酸性物質との混合物から形成したことを特徴とジアゾ感光紙である。
【0014】
バック層を形成する水溶性有機高分子物質としては、澱粉又はポリビニルアルコールが好ましく用いられる。
澱粉としては、コーンスターチ、ピオカスターチ、ポテトスターチ、小麦澱粉等の生澱粉、これら生澱粉を原料として、酸素分解、酸化、エーテル化、カチオン化、エステル化、アルデヒド化又はアルファ化等の変性された可溶性澱粉を挙げることができる。
【0015】
ポリビニルアルコールとしては、酢酸ビニルを重合し、得られるポリ酢酸ビニルをケン化することによって製造される通常のポリビニルアルコールを使用することができる。
ポリビニルアルコールは、各社で数多く製造されており、代表的なのとしてはクラレ社製クラレポバールシリーズが挙げられる。
ポリビニルアルコールの基本特性は、重合度とケン化度により決定されるが、具体的には、完全ケン化タイプとして、PVA−105、PVA−110、PVA−117、PVA−117H、PVA−120、PVA−124、PVA−124H、KL−118、KM−118等があり、部分ケン化タイプとして、PVA−203、PVA−205、PVA−210、PVA−217、PVA−220、PVA−224等を挙げることができる。
中でも、重合度が1500〜2000程度のPVA−117、PVA−117H、KL−118、KM−118等のケン化度98%以上の完全ケン化タイプが好適である。
【0016】
また、本発明に用いる疎水性樹脂としては、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、スチレン−アクリル酸エステル共重合体又は塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。
バック層を形成するに当たっては、これら疎水性樹脂はエマルジョンの形態で用いられる。
【0017】
用いる酸性物質としては、酸性金属塩、又は、無機酸を挙げることができる。酸性金属塩に特に制限はないが、カルシウム、アルミニウム又は亜鉛の硫酸塩もしくは塩化物の中から選ばれた少なくとも1種は、好適な酸性金属塩として用いることができ、例えば、硫酸カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、塩化カルシウム、塩化アルミニウム、塩化亜鉛等が挙げられる。
【0019】
無機酸としては、水溶性でかつ不揮発性の酸であればいずれも使用でき、無機酸としては硫酸、ホウ酸等が挙げられる。
【0020】
本発明は、上記のとおり、バック層を、水溶性有機高分子物質もしくは疎水性樹脂又は水溶性有機高分子物質もしくは疎水性樹脂と酸性物質との混合物から形成したものであるが、水溶性有機高分子物質もしくは疎水性樹脂と酸性物質の使用割合は、バック層に対し、重量基準で通常は、水溶性有機高分子物質もしくは疎水性樹脂0.5〜5.0%、酸性物質0.1〜5.0%、好ましくは、水溶性有機高分子物質もしくは疎水性樹脂1.0〜3.0%、酸性物質1.0〜3.0%である
水溶性有機高分子物質もしくは疎水性樹脂が0.5%未満では、保存中のプレカップリング防止効果が低下し、5.0%を越えると、感光紙の感触性(ペーパーライク感)が損なわれることがあるので望ましくない。
【0021】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によってなんら限定されるものではない。
なお、「部」、「%」とあるのは、いずれも重量基準である。
また、支持体として用いた中性紙は、公知の方法で抄造し、表面サイズもコンベンショナルサイズプレス、ゲートロールサイズプレス等の公知の方法で処理した原紙であり、用いた中性紙は、下記のとおりである。
〔中性紙1〕パルプ:広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)100%使用、水抽出液pH7.2。
〔中性紙2〕パルプ:LBKP30%,模造古紙パルプ70%使用,水抽出液pH6.4。
【0022】
実施例1
上記中性紙1の上に下記組成からなるプレコート層液をエアーナイフにて塗布し、乾燥後、付着量1.2g/m2 のプレコート層を形成した。
〔プレコ−ト層液組成〕
微粉シリカ 3部
ポリ酢酸ビニルエマルジョン(昭和高分子社製、50%) 5部
ポリビニルアルコール水溶液(20%) 5部
水 90部
次いで、このプレコート層の上に、下記組成からなる感光層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量0.6g/m2 の感光層を形成した。
〔感光層液組成〕
4−ジアゾ−2,5−ジブトキシフェニルモルホリン
塩化物・1/2塩化亜鉛 1部
2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド 1部
酒石酸 1.5部
カフェイン 0.5部
硫酸アルミニウム 2部
メチルアルコール 1部
サポニン 0.1部
水 98部
さらに、このプレコート層及び感光層を形成した支持体の反対面に、下記組成からなるバック層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量1.0g/m2 のバック層を形成し、ジアゾ感光紙を作成した。
〔バック層液組成〕
可溶性酸化澱粉(10%水溶液) 30部
(日澱化学社製ペトロコートZP−2)
硫酸アルミニウム 2部
水 70部
【0023】
実施例2
支持体を、古紙再生パルプが配合された上記中性紙2に代えた以外は、実施例1と同様にしてジアゾ感光紙を作成した。
【0024】
参考例1
実施例1と同様にして、プレコート層及び感光層を形成した。このプレコート層及び感光層を形成した支持体の反対面に、下記組成からなるバック層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量1.0g/m2 のバック層を形成してジアゾ感光紙を作成した。
〔バック層液組成〕
可溶性酸化澱粉(10%水溶液、ホーネン社製SP−1) 30部
酒石酸 2部
水 70部
【0025】
実施例3
実施例1と同様にして、プレコート層及び感光層を形成した。このプレコート層及び感光層を形成した支持体の反対面に、下記組成からなるバック層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量1.0g/m2のバック層を形成してジアゾ感光紙を作成した。
〔バック層液組成〕
可溶性酸化澱粉(10%水溶液、ホーネン社製SP−1) 30部
塩化亜鉛 2部
クエン酸 2部
水 70部
【0026】
参考例2
実施例1と同様にして、プレコート層及び感光層を形成した。さらに、このプレコート層及び感光層を形成した支持体の反対面に、下記組成からなるバック層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量1.0g/m2のバック層を形成し、ジアゾ感光紙を作成した。
〔バック層液組成〕
微紛シリカ(20%分散液) 10部
(日本アエロジル社製200V)
ポリビニルアルコール(10%水溶液) 30部
(クラレPVA−205 ケン化度88%)
水 60部
【0027】
参考例3
支持体を、古紙再生パルプが配合された上記中性紙2に代えた以外は、参考例3と同様にしてジアゾ感光紙を作成した。
【0028】
参考例4
実施例1と同様にして、プレコート層及び感光層を形成した。このプレコート層及び感光層を形成した支持体の反対面に、下記組成からなるバック層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量1.0g/m2のバック層を形成してジアゾ感光紙を作成した。
〔バック層液組成〕
コロイダルシリカ(20%分散液) 10部
(日産化学工業社製 ST−0)
ポリビニルアルコール(10%水溶液) 30部
(クラレPVA−117 ケン化度98%)
水 60部
【0029】
実施例4
実施例1と同様にしてプレコート層及び感光層を形成した。さらに、このプレコート層及び感光層を形成した支持体の反対面に、下記組成からなるバック層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量1.0g/m2のバック層を形成してジアゾ感光紙を作成した。
〔バック層液組成〕
ポリビニルアルコール(10%水溶液) 30部
(クラレPVA−205 ケン化度88%)
硫酸アルミニウム 2部
水 70部
【0030】
実施例5
支持体を、古紙再生パルプが配合された中性紙2に代えた以外は、実施例8と同様にしてジアゾ感光紙を作成した。
【0031】
参考例5
実施例1と同様にして、プレコート層及び感光層を形成した。このプレコート層及び感光層を形成した支持体の反対面に、下記組成からなるバック層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量1.0g/m2のバック層を形成してジアゾ感光紙を作成した。
〔バック層液組成〕
ポリビニルアルコール(10%水溶液) 30部
(クラレPVA−117、ケン化度98%)
酒石酸 2部
水 70部
【0032】
実施例6
実施例1と同様にして、プレコート層及び感光層を形成した。このプレコート層及び感光層を形成した支持体の反対面に、下記組成からなるバック層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量1.0g/m2のバック層を形成してジアゾ感光紙を作成した。
〔バック層液組成〕
ポリビニルアルコール(10%水溶液) 30部
(クラレPVA−117、ケン化度98%)
塩化亜鉛 2部
クエン酸 2部
水 70部
【0033】
参考例6
実施例1と同様にしてプレコート層及び感光層を形成した。さらに、このプレコート層及び感光層を形成した支持体の反対面に、下記組成からなるバック層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量1.0g/m2のバック層を形成してジアゾ感光紙を作成した。
〔バック層液組成〕
塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体エマルジョン 6部
(電気化学工業社製、50%)
水 94部
【0034】
参考例7
支持体を、古紙再生パルプが配合された上記中性紙2に代えた以外は、参考例8と同様にしてジアゾ感光紙を作成した。
【0035】
参考例8
実施例1と同様にして、し、プレコート層及び感光層を形成した。このプレコート層及び感光層を形成した支持体の反対面に、下記組成からなるバック層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量1.0g/m2のバック層を形成してジアゾ感光紙を作成した。
〔バック層液組成〕
スチレン−アクリル酸エステル共重合体エマルジョン 6部
(三井化学社製、45%)
クエン酸 2部
水 94部
【0036】
比較例1
実施例1と同様にして、プレコート層及び感光層を形成した。
このプレコート層及び感光層を形成した支持体の反対面に、バック液として水のみを付着させ、エアーナイフにより塗布、乾燥し、ジアゾ感光紙を作成した。
【0037】
比較例2
実施例1と同様にして、プレコート層及び感光層を形成した。
このプレコート層及び感光層を形成した支持体の反対面に、下記組成からなるバック層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し、付着量0.1g/m2のバック層を形成してジアゾ感光紙を作成した。
〔バック層液組成〕
エチレングリコール 3部
塩化亜鉛 2部
水 97部
【0038】
こうして作成したジアゾ感光紙に、原図を重ねてジアゾ複写機(リコー社製SD−730)で露光、現像したところ、青色画像が得られた。得られた画像の発色濃度を、画像部と地肌部について、反射濃度計(マクベス濃度計RD914型)で測定して評価した。また、生保存性を評価するため、各サンプルを50℃で5日間放置し、強制劣化させた後、取り出し、上記複写機で全面露光し、地肌部の濃度を上記反射濃度計で測定した。また、地肌部の濃度変化量も算出した。結果を表1に示す。
【表1】
Figure 0003964591
表1から、実施例のジアゾ感光紙は、中性紙を支持体として用いたにもかかわらず、生保存性が良好であるのに対し、比較例のジアゾ感光紙は、カブリが大きく、保存性に著しく劣ることが分かる。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、保存時のプレカップリングが防止され、高発色性で鮮明な画像を与えることのできる中性紙を支持体としたジアゾ感光紙が提供され、感光紙の設計、製造分野に寄与するところは多大である。

Claims (7)

  1. 中性紙を支持体とし、該支持体の一方の面に感光層を形成してなるジアゾ感光紙であって、該支持体の他方の面に、水溶性有機高分子物質と酸性物質の混合物又は疎水性樹脂と酸性物質との混合物からなるバック層を形成するジアゾ感光紙であり、かつ、酸性物質が酸性金属塩又は、無機酸であることを特徴とするジアゾ感光紙。
  2. 支持体が、古紙を原料とする再生パルプを50%以上含有するパルプから抄造されたものである請求項1に記載のジアゾ感光紙。
  3. 水溶性有機高分子物質が、澱粉又はポリビニルアルコールである請求項1又は2に記載のジアゾ感光紙。
  4. ポリビニルアルコールが、ケン化度98%以上のものである請求項3に記載のジアゾ感光紙。
  5. 疎水性樹脂が、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、スチレン−アクリル酸エステル共重合体又は塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体である請求項1又は2に記載のジアゾ感光紙。
  6. 酸性金属塩が、カルシウム、アルミニウム又は亜鉛の硫酸塩もしくは塩化物の中から選ばれた少なくとも1種である請求項1〜5のいずれかに記載のジアゾ感光紙。
  7. 無機酸が、硫酸又はホウ酸である請求項1〜5に記載のジアゾ感光紙。
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