JP2002214742A - ジアゾ感光紙 - Google Patents

ジアゾ感光紙

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JP2002214742A
JP2002214742A JP2001008377A JP2001008377A JP2002214742A JP 2002214742 A JP2002214742 A JP 2002214742A JP 2001008377 A JP2001008377 A JP 2001008377A JP 2001008377 A JP2001008377 A JP 2001008377A JP 2002214742 A JP2002214742 A JP 2002214742A
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diazo
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JP2001008377A
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English (en)
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Yasuyuki Hosoki
靖之 細木
Takeo Hirabayashi
猛男 平林
Kazuo Matsuda
和雄 松田
Kazunori Umehara
和則 梅原
Mitsumasa Omura
光正 大村
Tsutomu Matsuda
勉 松田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非木材パルプを含む支持体を用いたジアゾ感
光紙を提供し、もって地球環境保全等に寄与する。 【解決手段】 本発明のジアゾ感光紙は、非木材パルプ
含有量が60重量%以下の支持体上に感光層を形成した
ものである。支持体としては中性紙が好ましい。実施例
では、広葉樹晒クラフトパルプ60重量%、ケナフパル
プ重量40%からなる支持体上に、微粉シリカ、ポリ酢
酸ビニルエマルジョン、ポリビニルアルコール水溶液お
よび水からなるプレコート層液を塗布・乾燥してプレコ
ート層を形成した。次いで、このプレコート層の上に、
所定組成からなる感光層液を塗布・乾燥して感光層を形
成した。さらに、このプレコート層及び感光層を形成し
た支持体の反対面に、硫酸アルミニウム、硫酸および水
からなるバック層液を塗布・乾燥してバック層を形成す
ることにより、ジアゾ感光紙を作製した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はジアゾ感光紙に関
し、さらに詳しくは、保存時のプレカップリングが防止
され、高発色性で鮮明な画像を与えることのできる、非
木材パルプを含有したジアゾ感光紙に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ジアゾ感光紙は、これまでは、ロジンサ
イズ剤等でサイジングされた紙面pHが2〜5の酸性紙
を支持体とし、その上に、ジアゾ化合物、カップリング
成分及び各種助剤を含有させた感光層を形成して作製さ
れていた。
【0003】しかし近年、ジアゾ感光紙の支持体として
用いる上質紙や、複写印刷用紙の主流は、高コストおよ
び入手困難等の事情によって、酸性紙からアルキルケテ
ンダイマーや、アルケニル無水コハク酸等の中性サイズ
剤によりサイジングされた、紙面pHが5.5〜9.5
の中性紙へと移行しつつある。さらに、複写印刷用紙に
一般的に使用される紙は、針葉樹あるいは広葉樹から得
られるパルプを原料とするため、少なからず森林伐採に
よる自然環境の破壊につながることが懸念される。近
年、地球環境保全、特に熱帯雨林保護の立場から、非木
材資源による紙の製造が注目され研究が活発となってい
る。
【0004】非木材資源として、ケナフをパルプ化して
紙原料とする提案が、特開平2−92576号公報、特
開平4−289300号公報、特開平8−328288
号公報、特開平9−90668号公報に開示されている
が、前記紙原料をジアゾ感光紙の支持体として用いた実
用例は見当たらない。
【0005】その上、中性紙を支持体とするジアゾ感光
紙にあっては、その支持体である紙に、炭酸カルシウ
ム、カオリン、タルク、酸化チタン等を填料として含む
ため、その填料のアルカリ性によって、保存中にプレカ
ップリングが徐々に進行する結果、画像濃度が低く、地
肌のヌケも悪く、低コントラスト画像になるという欠点
があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、非木材パルプを含む支持体を用いたジアゾ感光紙
提供し、もって地球環境保全等に寄与することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
支持体上に少なくとも感光層を有するジアゾ感光紙にお
いて、支持体が、非木材パルプを当該支持体全体の60
重量%以下の割合で含有することを特徴とするジアゾ感
光紙である。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1におい
て、支持体が中性紙であることを特徴とするジアゾ感光
紙である。
【0009】請求項3に係る発明は、請求項1または2
において、非木材パルプとしてケナフ、バガスの少なく
とも一種を含有していることを特徴とするジアゾ感光紙
である。
【0010】請求項4に係る発明は、請求項1,2また
は3において支持体が、古紙を原料とする再生パルプを
50重量%以上含有するパルプから抄造されたものであ
ることを特徴とするジアゾ感光紙である。
【0011】請求項5に係る発明は、請求項1〜4のい
ずれにおいて、感光層が一種以上の酸を含有しているこ
とを特徴とするジアゾ感光紙である。
【0012】請求項6に係る発明は、請求項5におい
て、酸が硼酸であることを特徴とするジアゾ感光紙であ
る。
【0013】請求項7に係る発明は、請求項1〜4のい
ずれかにおいて、感光層がカルシウム、アルミニウム、
亜鉛それぞれの硫酸塩、塩化物の少なくとも一種を含有
していることを特徴とするジアゾ感光紙である。
【0014】請求項8に係る発明は、請求項4〜7のい
ずれかにおいて、更にバック層を有することを特徴とす
るジアゾ感光紙である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は特に、非木材パルプを含
有した中性紙を支持体とするジアゾ感光紙である。本発
明者らは、ジアゾ感光紙の支持体に含有させる非木材パ
ルプ量について鋭意検討したところ、この非木材パルプ
の含有量が60重量%以下 好ましくは30重量%〜5
0重量%であれば、ジアゾ感光紙の品質上の問題が発生
しなくなることが判明した。非木材パルプの含有量が6
0重量%より多いと、カップリング特性が悪くなり、実
使用に耐えなくなる。なお、以下の説明において、
「%」は「重量%」を意味する。
【0016】非木材パルプには、産地の違いや処理方法
の違い等があるが、本発明ではいずれの非木材パルプも
使用することができる。本発明に係る非木材パルプとし
ては亜麻、ジュート、ケナフ、こうぞ、みつまた、がん
ぴのような種毛繊維や、竹、わら、バガスのような草類
繊維が使用できる。特にケナフ、バガスのように複写印
刷用紙として実用化されているものが好ましい。また、
通常の紙製造工程で使用できるものであれば、適宜使用
できる。
【0017】ただし、非木材パルプは通常の木材パルプ
に比べ非常に叩解速度が早いため、叩解調整には十分な
注意を要する。叩解時間が長いと繊維が短くなりすぎ、
抄造後の紙にコシがなくなる。叩解を行わず離解のみで
終了するのも一つの調製方法であり、省電力という副次
的効果も期待できる。
【0018】支持体は通常の酸性紙でもよいが、地球環
境保護からすると、中性紙が好ましい。ここに中性紙と
は、JISP−8133に規定される紙面pHが5.5
以上、より詳しくはpH5.5〜9.5の紙をいう。
【0019】本発明に用いる中性紙は、亜硫酸パルプ、
硫酸パルプ、硝酸パルプ、ソーダパルプ、塩素パルプ等
に代表される化学パルプ、サイズ剤及び填料を主剤と
し、その他の抄紙助剤を必要に応じて添加し、常法によ
り抄造されるものである。上記化学パルプには、機械パ
ルプや古紙パルプを混合してもよい。
【0020】本発明に用いる古紙パルプを混合して使用
する場合、そのパルプ原料としては、財団法人古紙再生
促進センターが古紙標準品質規格表に示す、上白、罫
白、クリーム白、カード、特白、中白、模造、色白、ケ
ント、白アート、特上切、別上切、新聞、雑誌等が挙げ
られる。
【0021】さらに、情報関連用紙である非塗工コンピ
ュータ用紙、感熱紙、感圧紙等のプリンター用紙、PP
C用紙等のOA古紙、アート紙、コート紙、微塗工紙、
マット紙等の塗被紙、上質紙、色上質、ノート、便箋、
包装紙、ファンシーペーパー、中質紙、新聞用紙、更
紙、スーパー掛け紙、模造紙、純白ロール紙、ミルクカ
ートン等の非塗被紙等の紙や板紙等の古紙で、化学パル
プ紙、高歩留りパルプ含有紙等が使用され、印字、印
刷、複写の有無を問わず用いることができる。この場
合、支持体が古紙を原料とする再生パルプを50%以上
含有するパルプから抄造されたもであれば、コス面等か
ら好ましい支持体とすることができる。
【0022】サイズ剤としては、アルキルケテンダイマ
ーやアルケニル無水コハク酸等の中性サイズ剤が用いら
れ、填料としては炭酸カルシウム、カオリン、タルク、
酸化チタン等が用いられる。得られる紙の紙面pHは、
5.5〜9.5である。支持体の厚さは、通常は50〜
300μm、好ましくは70〜120μmである。
【0023】本発明においては、この中性紙を支持体と
して、その一方の面に感光液を塗布し感光層を形成して
感光紙とするもので、この感光層を形成する感光液とし
て、ジアゾ化合物とカップラーが用いられる。
【0024】ジアゾ化合物とは、下記一般式(1) ArN≡N ……(1) (式中、Arは、置換又は無置換の芳香族炭化水素基を
示し、ArN≡Nはジアゾニウムカチオンを示し、X
は酸アニオンを示す)で表わされる化合物である。
【0025】ジアゾ化合物としては、例えば、4−ジア
ゾ−N,N−ジメチルアニリン、4−ジアゾ−N,N−
ジエチルアニリン、4−ジアゾ−N,N−メチルヒドロ
キシエチルアニリン、4−ジアゾフェニルモルホリン、
4−ジアゾ−N,N−ジブチルアニリン、4−ジアゾ−
2,5−ジメトキシフェニルモルホリン、4−ジアゾ−
2,5−ジエトキシフェニルモルホリン、4−ジアゾ−
2,5−ジプロポキシフェニルモルホリン、4−ジアゾ
−2,5−ジブトキシフェニルモルホリン、4−ジアゾ
−2,5−ジブトキシ−N−ベンジル−N−エチルアニ
リン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシ−N,N−ジブ
チルアニリン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシ−N−
ベンジル−N−オキシエチルアニリン、4−ジアゾ−
2,5−ジブトキシフェニルピペラジン、4−ジアゾ−
2,5−ジエトキシフェニルピロリジン、4−ジアゾ−
2,5−ジプロポキシフェニルピペリジン、4−ジアゾ
−2,5−ジエトキシ−N,N−ジメチルアニリン、4
−ジアゾ−1−ベンゾイルアミノ−2,5−ジブトキシ
ベンゼン、4−ジアゾ−1−(4' −メトキシベンゾイ
ルアミノ)−2,5−ジメトキシベンゼン、4−ジアゾ
−1−(4' −メトキシベンゾイルアミノ)−2,5−
ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4'−メチル
ベンゾイルアミノ)−2,5−ジプロポキシベンゼン、
4−ジアゾ−1−(3' −クロルベンゾイルアミノ)−
2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(3'
−クロルベンゾイルアミノ)−2,5−ジブトキシベン
ゼン、4−ジアゾ−1−(3' −メトキシベンゾイルア
ミノ)−2,5−ジメトキシベンゼン、4−ジアゾ−1
−フェニルメルカプト−2,5−ジプロポキシベンゼ
ン、4−ジアゾ−1−(4' −トルイルメルカプト)−
2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4'
−メトキシフェニルメルカプト)−2,5−ジブトキシ
ベンゼン、4−ジアゾ−1−(4' −クロルフェニルメ
ルカプト)−2,5−ジメトキシベンゼン、4−ジアゾ
−1−(3' −トルイルメルカプト)−2,5−ジエト
キシベンゼン、4−ジアゾ−1−(3' −メトキシフェ
ニルメルカプト)−2,5−ジプロポキシベンゼン、4
−ジアゾ−1−(2' −トルイルメルカプト)−2,5
−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−フェノキシ−
2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4'
−メトキシフェノキシ)−2,5−ジエトキシベンゼン
等の塩化物の塩化亜鉛、塩化カドミウム、塩化錫等の複
塩又は硫酸、ヘキサフルオロリン酸、4フッ化ホウ素酸
等の無機酸の塩等が挙げられる。
【0026】本発明に用いられるカップラーは、上記ジ
アゾ化合物とカップリングさせて色素を形成するもの
で、カルボニル基に隣接する活性メチレン基を有する化
合物、フェノール誘導体、ナフトー誘導体等が用いられ
る。具体的には、例えば、レゾルシン、フロログルシ
ン、2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸
ナトリウム、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸モルホリ
ノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸エ
タノールアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸−
N,N−ジメチルアミノモルホリノプロピルアミド、2
−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸オクチルアミド、1−ヒ
ドロキシ−2−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、
1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキ
シナフタレン、2,3−ジヒドロキシ−6−スルファニ
ルナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン−3,
6−ジスルホン酸ナトリウム、2,3−ジヒドロキシナ
フタレン−6−スルホン酸、1−ヒドロキシナフタレン
−4−スルホン酸ナトリウム、2−ヒドロキシ−3−ナ
フトエ酸アニリド、ベンゾイルアセトアニリド、3−ヒ
ドロキシシアノアセトアニリド、パラスルホアセトアニ
リド、1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン、1
−(2,4,6−トリクロロフェニル)−3−アニリノ
−5−ピラゾロン、2,4−ビス−(ベンゾイルアセト
アミノ)トルエン、1,3−ビス−(ピバロイルアセト
アミノメチル)ベンゼン等を挙げることができる。これ
らのカップラーは単独で用いても良く、2種以上を組み
合わせて用い、任意の色相を得ることもできる。
【0027】この感光層を形成するジアゾ化合物とカッ
プラーとの使用割合は、感光層に対し重量基準で通常
は、ジアゾ化合物0.5〜2.0%、カップラー0.5
〜3.0%、好ましくはジアゾ化合物0.7〜1.5
%、カップラー0.9〜2.0%である。ジアゾ化合物
が0.5%未満では、感光紙複写時の焼付速度が速く、
画像濃度が低くなることがあり、2.0%を超えると、
感光紙複写時の焼付速度が著しく遅くなることがあるの
で望ましくない。
【0028】感光層には、上記ジアゾ化合物とカップラ
ーの外に、通常のジアゾ感光紙に用いられる各種添加
物、例えば、保存性向上剤としてナフタレン−モノスル
ホン酸ナトリウム、ナフタレンジスルホン酸ナトリウ
ム、ナフタレントリスルホン酸ナトリウム、スルホサリ
チル酸等の芳香族スルフォン酸塩等が使用できる。ま
た、溶解剤としてカフェイン、ティオフェリン等を用い
ることができ、その他、サポニン、エチルアルコールの
ようなアルコール類を塗布安定剤として少量添加するこ
ともできる。
【0029】本発明では、支持体の一方の面に感光液を
塗布して感光層を形成するが、画像濃度、光感度を改善
し、筆記性等を向上させるために、支持体と感光層との
間に、無機又は有機の微粒子と結着剤とからなるプレコ
ート層を設けてもよい。
【0030】無機粒子としては、シリカ、アルミナ、カ
オリン、タルク、チタン、水酸化アルミニウム、水酸化
マグネシウム等の粒子が挙げられ、有機粒子としては、
スチレン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、ベンゾグアナミ
ン樹脂等の粒子を挙げることができる。これら粒子の粒
径に特に制限はないが、無機粒子にあっては、通常、
0.01〜10μm、好ましくは0.1〜3μm、有機
粒子にあっては通常、1〜50μm、好ましくは、3〜
10μmである。
【0031】結着剤としては、ポリビニルアルコール、
ポリアクリルアミド、カゼイン、ゼラチン、デンプン及
びその誘導体、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチ
ルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性樹脂、ポリ酢酸
ビニル、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−アクリ
ル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体
等が挙げられ、プレコート層を形成するに当たっては、
これらのエマルジョンが用いられる。
【0032】このプレコート層を形成する無機又は有機
の微粒子および、結着剤の使用割合は、プレコート層に
対し重量基準で通常は、無機又は有機の微粒子1.0〜
6.0%、結着剤1.0〜6.0%、好ましくは無機又
は有機の微粒子2.0〜4.0%、結着剤3.0〜5.
0%である。無機又は有機の微粒子が1.0%未満で
は、画像濃度、光感度等の改善度合が小さく、6.0%
を超えると、無機又は有機の微粒子が感光紙から脱落す
ることがあるので望ましくない。
【0033】本発明は、上記のとおり非木材パルプを含
有したものを支持体とし、この支持体の一方の面に感光
層を形成してなるジアゾ感光紙である。この感光層及び
バック層は、耐水性及び耐アルカリ性保護層として機能
するものであり、感光紙を重ねたときの支持体として用
いる中性紙中の填料である炭酸カルシウム、カオリン、
タルク、酸化チタン等が及ぼす悪影響をなくして感光層
を保護するバリア層である。この感光層またはバック層
に酸及びカルシウム、アルミニウム、亜鉛の硫酸塩また
は塩化物を含有させるとプレカップリング特性が向上す
る。
【0034】酸としては、水溶性かつ不揮発性の酸であ
ればいずれも使用できる。無機酸の代表例としては、硫
酸、硼酸が挙げられる。一方、有機酸としてはクエン
酸、酒石酸、リンゴ酸等が挙げられる。バック層に含有
される酸は0.1〜5.0g/m2の範囲で適用され、
好ましくは0.2〜2.0g/m2である。酸の量を多
くするほどジアゾ保存時のプレカップリング効果が大き
くなるが、5.0g/m2を超えると、支持体が腐食し
やすくなるので好ましくはない。
【0035】カルシウム、アルミニウム、及び亜鉛の硫
酸塩または塩化物としては、硫酸カルシウム、硫酸アル
ミニウム、硫酸亜鉛、塩化カルシウム、塩化アルミニウ
ム、塩化亜鉛等が挙げられる。上記金属の硫酸塩、塩化
物の使用量に特に制限はないが、感光層及びバック層に
対し重量基準で0.2%以上、好ましくは1.0〜3.
0%である。0.2%未満ではプレカップリング防止効
果が低下し、4.0%を超えるとジアゾ化合と反応し、
金属が析出するので好ましくはない。
【0036】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定
されるものではない。なお「部」、「%」とあるのは、
いずれも重量基準である。また、支持体として用いた中
性紙は、公知の方法で抄造し、表面サイズもコンベンシ
ョナルサイズプレス、ゲートロールサイズプレス等の公
知の方法で処理した原紙であり、用いた支持体は下記の
とおりである。
【0037】〔支持体1〕パルプ:広葉樹晒クラフトパ
ルプ(LBKP)60%、ケナフパルプ40%使用。水
抽出液pH7.2。 〔支持体2〕パルプ:LBKP30%,模造古紙パルプ
60%使用,バガスパルプ10%使用。水抽出液pH
6.4。 〔支持体3〕パルプ:広葉樹晒クラフトパルプ(LBK
P)10%、ケナフパルプ90%使用。水抽出液pH
7.2。
【0038】実施例1 上記支持体1の上に下記組成からなるプレコート層液を
エアーナイフにて塗布し、乾燥後、付着量1.2g/m
2 のプレコート層を形成した。 〔プレコ−ト層液組成〕 微粉シリカ…………………………………………………………3部 ポリ酢酸ビニルエマルジョン(昭和高分子社製、50%)…5部 ポリビニルアルコール水溶液(20%)………………………5部 水…………………………………………………………………90部
【0039】次いで、このプレコート層の上に、下記組
成からなる感光層液をエアーナイフにより塗布した後、
乾燥し、付着量0.6g/m2 の感光層を形成した。 〔感光層液組成〕 4−ジアゾ−2,5−ジブトキシフェニルモルホリン 塩化物・1/2塩化亜鉛…………………………………………1部 2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド …………………………………………………………………1部 リンゴ酸………………………………………………………1.5部 カフェイン……………………………………………………0.5部 硫酸アルミニウム…………………………………………………2部 メチルアルコール…………………………………………………1部 サポニン………………………………………………………0.1部 水…………………………………………………………………98部
【0040】さらに、このプレコート層及び感光層を形
成した支持体の反対面に、下記組成からなるバック層液
をエアーナイフにより塗布、乾燥して付着量1.0g/
2のバック層を形成し、ジアゾ感光紙を作製した。 〔バック層液組成〕 硫酸アルミニウム…………………………………………………3部 硫酸……………………………………………………………0.2部 水…………………………………………………………………95部
【0041】実施例2 支持体を、古紙再生パルプが配合された上記支持体2に
代えた以外は、実施例1と同様にジアゾ感光紙を作製し
た。すなわち、支持体2の上に下記組成からなるプレコ
ート層液をエアーナイフにて塗布し、乾燥後、1.2g
/m2 のプレコート層を形成した。 〔プレコ−ト層液組成〕 無定形シリカ微粉末(日本シリカ製ニップシール)……2.5部 ポリビニルアルコール(クラレ製PVA−117)……1.0部 ポリ塩化ビニル−ポリアクリル酸エステル共重合体 エマルジョン(日進化学製RC−124:固形分40%) ……………………………………………………………3.0部 水……………………………………………………………………2部
【0042】次いで、このプレコート層の上に、下記組
成からなる感光層液をエアーナイフにより塗布、乾燥し
て付着量0.6g/m2 の感光層を形成した。 〔感光層液組成〕 4−ジアゾ−2,5−ジブトキシフェニルモルホリン 塩化物・1/2塩化亜鉛…………………………………………1部 2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド …………………………………………………………………1部 チオ尿素……………………………………………………………1部 酒石酸…………………………………………………………1.5部 カフェイン…………………………………………………………1部 硫酸亜鉛……………………………………………………………1部 エチルアルコール…………………………………………………1部 サポニン………………………………………………………0.1部 水…………………………………………………………………92部
【0043】さらに、このプレコート層及び感光層を形
成した支持体の反対面に、下記組成からなるバック層液
をエアーナイフにより塗布、乾燥して付着量1.0g/
2のバック層を形成し、ジアゾ感光紙を作製した。
【0044】 〔バック層液組成〕 硼酸…………………………………………………………………3部 硫酸……………………………………………………………0.1部 水…………………………………………………………………95部
【0045】比較例1 支持体3を用い、実施例1と同様にジアゾ感光紙を作製
した。
【0046】こうして作製したジアゾ感光紙に、原図を
重ねてジアゾ複写機(リコー社製SD−730)で露
光、現像したところ、青色画像が得られた。得られた画
像の発色濃度を、画像部と地肌部について、反射濃度計
(マクベス濃度計RD914)で測定して評価した。ま
た、生保存性を評価するため、各サンプルを50℃で5
日間放置して強制劣化させた後、取り出し、上記複写機
で全面露光し、地肌部の濃度を上記反射濃度計で測定し
た。さらに、地肌部の濃度変化量も算出した。結果を下
記[表1]に示す。
【0047】
【表1】
【0048】[表1]から、非木材パルプを一定量含有
した支持体を用いた実施例1,2のジアゾ感光紙では生
保存性が良好であるのに対し、比較例1のジアゾ感光紙
は、非木材パルプの含有率が多いため、カブリが大きく
生保存性に著しく劣ることが分かる。
【0049】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、保存時のプレカップリングが防止され、高発色
性で鮮明な画像を与えることがきる、非木材パルプを含
有している支持体を用いたジアゾ感光紙が提供され、感
光紙の設計・製造分野、及び地球環境保全に寄与すると
ころが多大である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03C 1/76 352 G03C 1/76 352 (72)発明者 梅原 和則 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 大村 光正 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 松田 勉 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H123 AC00 BA00 BA33 BA48 BB00 BB06 4L055 AA03 AA06 AA07 AC06 AG08 AG18 AG35 AG64 AH02 AH37 AH50 EA04 FA20 FA30 GA10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも感光層を有するジ
    アゾ感光紙において、支持体が、非木材パルプを当該支
    持体全体の60重量%以下の割合で含有することを特徴
    とするジアゾ感光紙。
  2. 【請求項2】 支持体が中性紙であることを特徴とする
    請求項1に記載のジアゾ感光紙。
  3. 【請求項3】 非木材パルプとして、ケナフまたはバガ
    スから選択された少なくとも一種を含有していることを
    特徴とする請求項1または2に記載のジアゾ感光紙。
  4. 【請求項4】 支持体が、古紙を原料とする再生パルプ
    を50重量%以上含有するパルプから抄造されたもので
    あることを特徴とする請求項1,2または3に記載のジ
    アゾ感光紙。
  5. 【請求項5】 感光層が一種以上の酸を含有しているこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれに記載のジアゾ感
    光紙。
  6. 【請求項6】 酸が硼酸であることを特徴とする請求項
    5に記載のジアゾ感光紙。
  7. 【請求項7】 感光層がカルシウム、アルミニウム、亜
    鉛それぞれの硫酸塩、塩化物の少なくとも一種を含有し
    ていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    のジアゾ感光紙。
  8. 【請求項8】 バック層を有することを特徴とする請求
    項4〜7のいずれかに記載のジアゾ感光紙。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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