JP2001249450A - 高耐熱性感光性樹脂 - Google Patents

高耐熱性感光性樹脂

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JP2001249450A JP2000058106A JP2000058106A JP2001249450A JP 2001249450 A JP2001249450 A JP 2001249450A JP 2000058106 A JP2000058106 A JP 2000058106A JP 2000058106 A JP2000058106 A JP 2000058106A JP 2001249450 A JP2001249450 A JP 2001249450A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布乾燥時の多官能エポキシ樹脂
とカルボキシル基の反応を抑えることで乾燥管理幅が広
く、良好な現像性をもつ感光性樹脂組成物(e)の提
供。 【解決手段】 エポキシアクリレート(a)をシ
アン酸エステル化合物(b)で変性したもの(A)と多
塩基酸無水物(c)との反応物である感光性樹脂(B)
とエポキシ樹脂(d)とを含有することを特徴とする感
光性樹脂組成物(e)、及びその硬化物(f)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板の
材料として使用される感光性樹脂組成物に関する。より
詳細には、本発明は作業性が良く、良好な解像性を有
し、高耐熱性であり、プリント配線板の材料となる感光
性樹脂組成物に関する。
【従来の技術】近年、電子機器の小型高密度化の要望に
対し、プリント配線基板もより小型高精細化、軽量薄型
化への対応が重要となっている。これまで、基板上に塗
布されるソルダーレジスト材料には紫外線硬化し希アル
カリ現像が可能で耐メッキ性、耐溶剤性の優れたものが
一般に使用されてきたが、最近、細かい配線を内部に含
有するビルトアップ基板などではソルダーレジスト/封
止樹脂界面でポップコーン現象を引き起こすなど、ソル
ダーレジストの耐熱性に問題が出てきた。さらに細密な
配線間部分でもソルダーレジストの絶縁信頼性の向上が
要求されている。電気絶縁性と耐熱性の向上のためにBT
樹脂などのシアン酸エステル化合物とエポキシアクリレ
ートを予め反応させることによって作成した樹脂で、電
気特性と現像性が同時に向上することがわかっている
(特願平11−61075、特願平11−225193
号公報)。しかし、レジスト特性が優れているものの、
樹脂中に含まれるアルカリ現像を可能にするためのカル
ボン酸と、レジスト性能向上のために添加されたカルボ
ン酸封鎖用多官能エポキシ樹脂が基板塗布後の溶剤乾燥
中に反応し現像性が低下することがわかった。そのため
乾燥時間、乾燥温度が限られ、塗布回数の制限が必要と
なり、残存する溶剤のためにタック性が残るなどの問題
を生じた。つまり作業性に問題が有ることがわかった。
これは、アクリル酸とエポキシ樹脂から合成されるエポ
キシアクリレートに残存する触媒の影響と考えられる。
しかし、エポキシアクリレート製造時に使用される触媒
を無くすことは事実上不可能である。通常樹脂作成後に
除去されているのが普通である。たとえば、触媒がアミ
ン化合物の場合、樹脂合成後に酸性水溶液等で洗浄しア
ミン化合物を除去しているが、乾燥工程が必要となりコ
ストの面で不利である。一方、特開平5−320312
号公報に記載の様に3価の有機リン化合物を触媒に使
い、樹脂作成後に酸化させる方法がある。しかしこの方
法では、酸化剤としてエポキシ化合物か又は過酸化物を
添加する必要があるので樹脂中に含まれる不飽和基同志
の反応やカルボニル基との反応が懸念され、製品の保存
安定性に疑問が生じる。
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑み、塗布乾燥時の多官能エポキシ樹脂/カルボキシル
基の反応を抑えることで乾燥管理幅が広く、良好な現像
性をもつ感光性樹脂組成物(e)を提供することを目的
とするものである。
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記目標
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、シアン酸エステル
化合物および多塩基酸無水物で変性したエポキシアクリ
レートをレジストの主樹脂として用い、カルボン酸封鎖
用のエポキシ樹脂として通常必要とされる多官能エポキ
シ樹脂とともに単官能エポキシ樹脂を併用するか又は単
官能エポキシ樹脂のみをカルボン酸封鎖用樹脂として使
用することにより、上記目的を達成することを見出し、
本発明を完成した。すなわち本発明は、エポキシ樹脂成
分として多官能エポキシ樹脂と単官能エポキシ樹脂、又
は単官能エポキシ樹脂を含む感光性樹脂組成物である。
【0002】本発明に使用するエポキシアクリレート
(a)としては、エポキシ樹脂とアクリル酸との反応物
である。例えば、ビスフェノールA型エポキシアクリレ
ート、ビスフェノールZ型エポキシアクリレート、ビス
フェノールF型エポキシアクリレート、ビフェノール・
エポキシアクリレート、テトラメチルビフェノール・エ
ポキシアクリレート、ヘキサメチルビフェノール・エポ
キシアクリレート、キシレンノボラック・エポキシアク
リレートであり、これらを単独又は適宜2種類以上配合
してなる組成物、又は反応物などが挙げられる。中でも
入手容易なビスフェノールA型エポキシアクリレートが
適している。
【0003】本発明で使用されるシアン酸エステル化合
物(b)は下記一般式(1)で示される。 一般式 : R−(O−CN)m…(1) (式中のmは2以上、通常5以下の整数であり、Rは芳
香族性の有機基であって、上記のシアネート基は該有機
基Rの芳香環に直接結合しているもの)
【0004】具体的に例示すると、1,3-又は1,4-ジシア
ネートベンゼン、1,3,5-トリシアネートベンゼン、1,3
-、1,4-、1,6-、1,8-、2,6-又は2,7-ジシアネートナフ
タレン、1,3、6-トリシアネートナフタレン、4,4'-ジシ
アネートビフェニル、ビス(4-シアネートフェニル)メ
タン、2,2-ビス(4-シアネートフェニル)プロパン、2,
2-ビス(3,5-ジブロモ-4-シアネートフェニル)プロパ
ン、ビス(4-シアネートフェニル)エーテル、ビス(4-
シアネートフェニル)チオエーテル、ビス(4-シアネー
トフェニル)スルホン、トリス(4-シアネートフェニ
ル)ホスファイト、トリス(4-シアネートフェニル)ホ
スフェート、およびノボラックとハロゲン化シアンとの
反応により得られるシアネート類である。
【0005】これらのほかに特公昭41−1928、同
43−18468、同44−4791、同45−117
12、同46−1112、同47−26853、および
特開昭51−63149号公報などに記載の多官能性シ
アン酸エステル化合物類も用いられうる。これらは、単
独あるいは2種類以上組み合わせて使用される。これら
成分中には加水分解性Cl、Naなどの不純物が極めて少な
く、本発明の1成分として配合することによって全体の
不純物量が少なくなり、半導体周辺材料としては最適で
ある。
【0006】また、これら多官能性シアン酸エステル化
合物のシアネート基の三量化によって形成されるトリア
ジン環を有する分子量200〜6000のプレポリマー
が使用される。このプレポリマーは、上記の多官能性シ
アン酸エステル化合物モノマーを、例えば、鉱酸、ルイ
ス酸などの酸;ナトリウムアルコラート、第三級アミン
類などの塩基;炭酸ナトリウムなどの塩類などを触媒と
して重合させることにより得られる。このプレポリマー
中には一部モノマーが含まれており、モノマーとポリマ
ーとの混合物の形態をしており、このような原料は本発
明の用途に好適に使用される。
【0007】本発明に使用する多塩基酸無水物(c)と
しては、1分子中に2つ以上のカルボン酸を有するもの
である。例えば、無水フタル酸、無水トリメリット酸、
無水ピロメリット酸、ナフタレン−1,4,5,8−テ
トラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸無水物、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ
無水フタル酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、
3−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、
ドデセニル無水コハク酸、エチレングリコールビス(ア
ンヒドロトリメリテート)、グリセリンビス(アンヒド
ロトリメテート)、3,3‘,4,4’−ジフェニルス
ルホンテトラカルボン酸二無水物、4,4‘−オキシジ
フタル酸無水物、その他無水酸を分子内に有しているも
の、これらを単独又は2種類以上配合してなる組成物が
挙げられる。
【0008】本発明を実施するにあたり実施方法を説明
する。第一にエポキシアクリレート(a)をシアン酸エ
ステル化合物(b)で変性する場合、限定はされないが
一般的に、エポキシアクリレート(a)100重量部に
対してシアン酸エステル化合物(b)5〜40重量部を
変性させることができる。しかし、シアン酸エステル化
合物(b)の量が少ない場合、耐熱性、吸湿性およびプ
レッシャークッカー後の電気絶縁性が不十分であり、反
対に量が多い場合は樹脂合成時のゲル化など、製造時に
問題が生じる。従って好ましくは10〜30重量部であ
る。反応温度は50〜100℃、反応時間は5〜100
時間である。反応時の粘度調整などのために溶剤を用い
ることも可能で、特に制限はないが、感光性樹脂組成物
塗膜の乾燥時にほとんどが蒸発できるような範囲の沸点
を持つものが好ましい。たとえば、アセトン、メチルエ
チルケトンなどのケトン類、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、ジエチルエーテルモノメチ
ルエーテルアセテート等のエステル類、ソルベントナフ
サ、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭
化水素類などが単独又は2種類以上混合して用いられ
る。
【0009】次に樹脂をアルカリ現像型にするためにカ
ルボン酸変性を行う。変性量はエポキシアクリレート
(a)100重量部に対し10〜90重量部で、得られ
るのは樹脂酸価が40〜400mgKOH/gのものだが、現
像性の面から酸価が50〜100mgKOH/g程度が効果が
あるので酸価をその範囲にするような割合で多塩基酸無
水物を投入する必要がある。この場合にも粘度調整など
の目的で溶剤を使用することが可能であり、上述の溶剤
種を使用することができる。
【0010】感光性樹脂(B)は感光性樹脂組成物
(e)として使用される。感光性樹脂組成物(e)をレ
ジストインクとして使用する場合には、感光性樹脂
(B)のほかに密着性、耐熱性、耐メッキ性等の諸特性
を向上させるエポキシ樹脂(d)や、重合を開始させる
光重合開始剤が必要である。本発明で使用されるエポキ
シ樹脂としてはビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビス
フェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹
脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂、キシレンノボラック型エポ
キシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、脂環式エ
ポキシ樹脂等が例示される。これらのエポキシ樹脂は単
独又は2種以上混合して用いられる。また本発明で必須
成分である単官能エポキシ樹脂としては、通常反応性希
釈剤とよばれるもので、分子内にグリシジル基を1つ有
するものなら制限はない。単官能エポキシ樹脂を次に例
示する。アルキルモノグリシジルエーテル(油化シェル
製、BGE、YED111、ヘロキシ7、ヘロキシ8、ヘロキシ
9、ヘロキシ116:ナガセ化成製、デナコールEX12
1、デナコールEX192)、o-sec-ブチルフェノールグリ
シジルエーテル(油化シェル、YED122)、第三級脂肪酸
モノグリシジルエステル(油化シェル、カ−ジュラE1
0:東都化成、ネオトートE)、フェニルグリシジルエー
テル(ナガセ化成、デナコールEX141)、p-tert-ブチル
フェノールグリシジルエーテル(ナガセ化成、デナコー
ルEX146)、o-クレゾールグリシジルエーテル(油化シ
ェル、ヘロキシ62)、p-sec-ブチルフェノールグリシジ
ルエーテル(東都化成、PP101)、アリルグリシジルエ
ーテル(ナガセ化成、デナコールEX111)、N-グリシジ
ルフタルイミド(ナガセ化成、デナコールEX731)、シ
クロヘキセンオキサイド(ダイセル化学、CHXO)、
脂環式エポキシを有するアクリル酸エステル(ダイセル
化学、サイクロマーA200)、ビニル基を有する脂環
式モノエポキシド(ダイセル化学、セロキサイド200
0)。あるいはこれらを単独又は2種類以上配合してな
る組成物があげられる。単官能エポキシ樹脂と多官能エ
ポキシ樹脂の和である全エポキシ樹脂の量は、感光性樹
脂に含まれるカルボン酸と当量以上である必要があり、
組成分中0〜50重量部が好ましく、特に好ましくは3
〜45重量部である。全体のエポキシ当量のうち25%
〜100%単官能エポキシ樹脂が占める場合に効果があ
る。
【0011】本発明に使用される光重合開始剤は、公知
のもので、たとえばベンジル、ジアセチル等のα−ジケ
トン類、ベンゾイルエチルエーテル、ベンゾインイソプ
ロピルエーテル等のアシロインエーテル類、チオキサン
トン、2,4-ジエチルチオキサントンなどのチオキサント
ン類、ベンゾフェノン、4,4'-ビス(ジメチルアミノ)
ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類、アセトフェノ
ン、2,2'-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、β-
メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン類、アント
ラキノン、1,4-ナフトキノンなどのキノン類、ジ-t-ブ
チルパーオキサイド等の過酸化物などが1種類あるいは
2種類以上組み合わせて使用される。使用量は、0.1
〜20重量%、好ましくは0.2〜10重量%である。
【0012】樹脂の混合は、三本ロールミル、ホモジナ
イザーなどの一般に公知の均一分散を行える方法で混錬
する。また、使途により感光性樹脂組成物(e)中に充
填剤、硬化促進剤、消泡剤、表面処理剤、難燃剤、顔
料、染料等の公知の添加剤を添加することが出来る。充
填剤としては、天然シリカ、溶融シリカ、アモルファス
シリカ等のシリカ類、ホワイトカーボン、チタンホワイ
ト、アエロジル、アルミナ、タルク、天然マイカ、合成
マイカ、カオリン、クレー、水酸化アルミニウム、硫酸
バリウム、E−ガラス、A−ガラス、C−ガラス、L−
ガラス、D−ガラス、S−ガラス、M−ガラスG20−
ガラス等を、硬化促進剤としては、2−メチルイミダゾ
ール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウン
デシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、
2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチル
イミダゾール等のイミダゾール類、ベンジルジメチルア
ミン等の第三アミン類、ホスフィン系やホスホニウム系
のリン化合物等を挙げることが出来る。
【0013】レジストインクは樹脂の含有量が全体量の
30〜90重量%になるように調製するのが好ましい。
樹脂量が30重量%未満では樹脂の均一膜厚を確保する
ことが難しく、品質が不安定になってプリント配線板の
用途としての使用に耐えない。樹脂量が90重量%を超
えると、塗布したプリント配線板上で剥離の原因になっ
たり、電気特性にばらつきが生じる恐れがある。
【0014】本発明の感光性樹脂組成物(e)は、エッ
チングレジスト、及びソルダーレジスト、ビルトアップ
配線板用絶縁レジストのような永久レジストのレジスト
インクに有用であるほか、塗料、コーティング剤、接着
剤等として使用できる。本発明の感光性樹脂組成物は、
例えば次のようにして硬化され、硬化物を得ることがで
きる。すなわち、プリント配線板に、スクリーン印刷
法、スプレー法、ロールコート法、静電塗装法、カーテ
ンコート法などの方法により10〜160μmの膜厚で
本発明の感光性樹脂組成物を塗布し、塗膜を60〜11
0℃で乾燥させた後、ネガフィルムを介して紫外線を照
射し、未露光部分を希アルカリ水溶液で現像した後、さ
らに物性向上のために紫外線の照射、又は加熱によって
十分硬化させ、硬化被膜を得る。
【0015】本発明の感光性樹脂組成物(e)を硬化さ
せるための活性エネルギー線の照射光源としては、低圧
水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセ
ノンランプあるいはメタルハイドライドランプなどがあ
る。露光量は100〜2000mJ/cm2、好ましく
は、250〜1000mJ/cm2である。露光量が少な
いと照射した部分が硬化せず、現像時に溶解する。
【0016】本発明の感光性樹脂組成物(e)光照射後
の現像は、スプレーで噴霧するスプレー現像法、現像液
にプリント配線板を浸漬し、振動させるディップ現像法
など、公知の方法が使用できる。現像液の温度は5〜5
0℃、好ましくは25℃〜40℃である。温度が低いと
現像時間がかかる、現像性が悪いなどの問題を生じる。
温度が高いと光照射した硬化部分が溶解してしまう。現
像液としては、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムある
いはアンモニウムハイドロオキサイドの水溶液など公知
の希アルカリ水溶液が使用できる。水溶液中のアルカリ
剤の量は、0.1〜5.0重量%が好適である。
【0017】本発明の感光性樹脂組成物(e)を現像後
に加熱硬化を行う場合には、硬化温度は100〜250
℃、好ましくは120℃〜200℃である。温度が低い
と硬化に時間がかかり、温度が高いと変色、一部膨れ等
の問題が生じる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例に基づい
て具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により特
に限定されるものではない。以下の各例において、部及
び%は特に断りの無い限りそれぞれ重量部及び重量%を
示す。 合成例 ビスフェノールA型エポキシアクリレート(昭和高分子
製 SP1509)100部とビスフェノールA型シアン酸エ
ステル化合物(BT2070)5部、溶剤としてプロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート/ソルベントナ
フサ(50/50)を105部加え固形分含量50%に
なるようにした。70℃加熱下で機械攪拌を行い、赤外
線吸収スペクトルによりシアネートピーク(2300c
m−1付近)を追跡した。5.5時間後にシアネートピ
ークが消滅したので反応の終点とした。この反応液に無
水ピロメリット酸を22.5部(エポキシアクリレート
のモル数の50%に相当)および上記溶剤22.5部を
加え、反応温度70℃で機械攪拌を行い、赤外線吸収ス
ペクトルにより無水カルボン酸のピーク(1850cm
−1)を追跡し、6時間後に消滅したので反応の終点と
した。この樹脂(イ)のカルボン酸価は90.2mgKO
H/gであった。
【0019】実施例1〜5、比較例1〜3 合成した樹脂(イ)を用いて表1のような組成で混ぜ、
三本ロールミル(アイメックス社製)により混錬し、ス
クリーン印刷機(ニューロング精密工業社製、LS15GX)
により、表面機械研磨を行った銅張り積層板に膜厚40
μmになるように塗布した。塗布した基板を70℃の乾
燥機中に30分置き、タック性がなくなったのを確認し
平行光露光機で露光パターンフィルムを載せて500m
Jの光量を露光した。露光後1%炭酸ナトリウム水溶液
で60秒間2.0kg/cm2のスプレー圧で現像を行
った。水洗を行った後160℃1時間熱風乾燥機に入れ
加熱硬化を行った。得られた硬化膜を有する試験片につ
いて、Tg測定を行った。表2に結果を示す。
【0020】試験方法および評価方法: (Tg測定)塗膜を1度塗り、又は2度塗りした基板か
ら剥離し、JIS C 6481の試験方法に従ってT
MA引っ張り試験により測定を行った。 (乾燥余裕度評価)合成した主樹脂(イ)を用いて表1
のような組成で混ぜ、三本ロールミル(アイメックス社
製)により混錬し、スクリーン印刷機(ニューロング精
密工業社製、LS15GX)により、表面機械研磨を行った銅
張り積層板に膜厚40μmになるように塗布した。70
℃又は80℃の熱風乾燥機中に所定時間(最低20分、
最高90分)置いた。その後平行光露光機で露光パター
ンフィルムを載せて500mJの光量を露光した。露光
後1%炭酸ナトリウム水溶液で60秒間2.0kg/c
2のスプレー圧で現像を行った。この条件で現像がで
きる最長の時間(分)を乾燥余裕度とし、評価結果とし
た。結果を表2に示す。
【0021】
【表1】 注: デナカルT;キシレンノボラック型エポキシ樹脂
(エポキシ当量 270g/eq) ナガセ化成製、ヘ
ロキシ62;単官能エポキシ樹脂(エポキシ当量181
g/eq)油化シェルエポキシ製、YED−111;単
官能エポキシ樹脂(エポキシ当量 290g/eq)油
化シェルエポキシ製、CYCOLOMER A−20
0;単官能脂環式エポキシ樹脂(エポキシ当量 191
g/eq)ダイセル化学製、セロキサイド2021P;
2官能脂環式エポキシ樹脂(エポキシ当量 141g/
eq)ダイセル化学製、BYK354、BYK057;
消泡剤、表面平滑剤ビッグケミー製、フタロシアニング
リーン、山陽色素製、イルガキュア651;光重合開始
剤、チバガイギー製
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】上記のように本発明はシアン酸エステル
化合物変性で、なお且つ酸無水物による変性エポキシア
クリレートを含む感光性樹脂組成物であり、良好な現像
性を有し、高耐熱性で、作業性に優れているものであ
る。
フロントページの続き (72)発明者 原田 亨 東京都葛飾区新宿6丁目1番1号 三菱瓦 斯化学株式会社東京工場内 (72)発明者 大野 大典 東京都葛飾区新宿6丁目1番1号 三菱瓦 斯化学株式会社東京工場内 Fターム(参考) 2H025 AA04 AA15 AB15 AC01 AD01 BC14 BC34 BC44 BC53 BC54 BC64 BC83 BC85 CB30 FA29 4J036 AA01 AA05 AD08 CA19 CA28 CB21 HA02 JA09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシアクリレート(a)をシアン酸
    エステル化合物(b)で変性したもの(A)と多塩基酸
    無水物(c)との反応物である感光性樹脂(B)とエポ
    キシ樹脂(d)とを含有することを特徴とする感光性樹
    脂組成物(e)。
  2. 【請求項2】 エポキシ樹脂(d)が、多官能エポキシ
    樹脂と単官能エポキシ樹脂、又は単官能エポキシ樹脂で
    あることを特徴とする請求項1記載の感光性樹脂組成物
    (e)
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の組成物の硬化物
    (f)。
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