JP4089120B2 - 高耐熱性感光性樹脂 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線板の材料として使用される感光性樹脂組成物に関する。より詳細には、本発明は作業性が良く、良好な解像性を有し、高耐熱性であり、プリント配線板の材料となる感光性樹脂組成物に関する。
【従来の技術】
近年、電子機器の小型高密度化の要望に対し、プリント配線基板もより小型高精細化、軽量薄型化への対応が重要となっている。これまで、基板上に塗布されるソルダーレジスト材料には紫外線硬化し希アルカリ現像が可能で耐メッキ性、耐溶剤性の優れたものが一般に使用されてきたが、最近、細かい配線を内部に含有するビルトアップ基板などではソルダーレジスト/封止樹脂界面でポップコーン現象を引き起こすなど、ソルダーレジストの耐熱性に問題が出てきた。さらに細密な配線間部分でもソルダーレジストの絶縁信頼性の向上が要求されている。電気絶縁性と耐熱性の向上のためにBT樹脂などのシアン酸エステル化合物とエポキシアクリレートを予め反応させることによって作成した樹脂で、電気特性と現像性が同時に向上することがわかっている(特願平11−61075、特願平11−225193号公報)。しかし、レジスト特性が優れているものの、樹脂中に含まれるアルカリ現像を可能にするためのカルボン酸と、レジスト性能向上のために添加されたカルボン酸封鎖用多官能エポキシ樹脂が基板塗布後の溶剤乾燥中に反応し現像性が低下することがわかった。そのため乾燥時間、乾燥温度が限られ、塗布回数の制限が必要となり、残存する溶剤のためにタック性が残るなどの問題を生じた。つまり作業性に問題が有ることがわかった。
これは、アクリル酸とエポキシ樹脂から合成されるエポキシアクリレートに残存する触媒の影響と考えられる。しかし、エポキシアクリレート製造時に使用される触媒を無くすことは事実上不可能である。通常樹脂作成後に除去されているのが普通である。たとえば、触媒がアミン化合物の場合、樹脂合成後に酸性水溶液等で洗浄しアミン化合物を除去しているが、乾燥工程が必要となりコストの面で不利である。一方、特開平5−320312号公報に記載の様に3価の有機リン化合物を触媒に使い、樹脂作成後に酸化させる方法がある。しかしこの方法では、酸化剤としてエポキシ化合物か又は過酸化物を添加する必要があるので樹脂中に含まれる不飽和基同志の反応やカルボニル基との反応が懸念され、製品の保存安定性に疑問が生じる。
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点に鑑み、塗布乾燥時の多官能エポキシ樹脂/カルボキシル基の反応を抑えることで乾燥管理幅が広く、良好な現像性をもつ感光性樹脂組成物(e)を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記目標を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、シアン酸エステル化合物および多塩基酸無水物で変性したエポキシアクリレートをレジストの主樹脂として用い、カルボン酸封鎖用のエポキシ樹脂として通常必要とされる多官能エポキシ樹脂とともに単官能エポキシ樹脂を併用するか又は単官能エポキシ樹脂のみをカルボン酸封鎖用樹脂として使用することにより、上記目的を達成することを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、エポキシ樹脂成分として多官能エポキシ樹脂と単官能エポキシ樹脂、又は単官能エポキシ樹脂を含む感光性樹脂組成物である。
【0002】
本発明に使用するエポキシアクリレート(a)としては、エポキシ樹脂とアクリル酸との反応物である。例えば、ビスフェノールA型エポキシアクリレート、ビスフェノールZ型エポキシアクリレート、ビスフェノールF型エポキシアクリレート、ビフェノール・エポキシアクリレート、テトラメチルビフェノール・エポキシアクリレート、ヘキサメチルビフェノール・エポキシアクリレート、キシレンノボラック・エポキシアクリレートであり、これらを単独又は適宜2種類以上配合してなる組成物、又は反応物などが挙げられる。中でも入手容易なビスフェノールA型エポキシアクリレートが適している。
【0003】
本発明で使用されるシアン酸エステル化合物(b)は下記一般式(1)で示される。
一般式 : R−(O−CN)m…(1)
(式中のmは2以上、通常5以下の整数であり、Rは芳香族性の有機基であって、上記のシアネート基は該有機基Rの芳香環に直接結合しているもの)
【0004】
具体的に例示すると、1,3-又は1,4-ジシアネートベンゼン、1,3,5-トリシアネートベンゼン、1,3-、1,4-、1,6-、1,8-、2,6-又は2,7-ジシアネートナフタレン、1,3、6-トリシアネートナフタレン、4,4'-ジシアネートビフェニル、ビス(4-シアネートフェニル)メタン、2,2-ビス(4-シアネートフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-ジブロモ-4-シアネートフェニル)プロパン、ビス(4-シアネートフェニル)エーテル、ビス(4-シアネートフェニル)チオエーテル、ビス(4-シアネートフェニル)スルホン、トリス(4-シアネートフェニル)ホスファイト、トリス(4-シアネートフェニル)ホスフェート、およびノボラックとハロゲン化シアンとの反応により得られるシアネート類である。
【0005】
これらのほかに特公昭41−1928、同43−18468、同44−4791、同45−11712、同46−1112、同47−26853、および特開昭51−63149号公報などに記載の多官能性シアン酸エステル化合物類も用いられうる。これらは、単独あるいは2種類以上組み合わせて使用される。これら成分中には加水分解性Cl、Naなどの不純物が極めて少なく、本発明の1成分として配合することによって全体の不純物量が少なくなり、半導体周辺材料としては最適である。
【0006】
また、これら多官能性シアン酸エステル化合物のシアネート基の三量化によって形成されるトリアジン環を有する分子量200〜6000のプレポリマーが使用される。このプレポリマーは、上記の多官能性シアン酸エステル化合物モノマーを、例えば、鉱酸、ルイス酸などの酸;ナトリウムアルコラート、第三級アミン類などの塩基;炭酸ナトリウムなどの塩類などを触媒として重合させることにより得られる。このプレポリマー中には一部モノマーが含まれており、モノマーとポリマーとの混合物の形態をしており、このような原料は本発明の用途に好適に使用される。
【0007】
本発明に使用する多塩基酸無水物(c)としては、1分子中に2つ以上のカルボン酸を有するものである。例えば、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、ドデセニル無水コハク酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセリンビス(アンヒドロトリメテート)、3,3‘,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、4,4‘−オキシジフタル酸無水物、その他無水酸を分子内に有しているもの、これらを単独又は2種類以上配合してなる組成物が挙げられる。
【0008】
本発明を実施するにあたり実施方法を説明する。第一にエポキシアクリレート(a)をシアン酸エステル化合物(b)で変性する場合、限定はされないが一般的に、エポキシアクリレート(a)100重量部に対してシアン酸エステル化合物(b)5〜40重量部を変性させることができる。しかし、シアン酸エステル化合物(b)の量が少ない場合、耐熱性、吸湿性およびプレッシャークッカー後の電気絶縁性が不十分であり、反対に量が多い場合は樹脂合成時のゲル化など、製造時に問題が生じる。従って好ましくは10〜30重量部である。反応温度は50〜100℃、反応時間は5〜100時間である。反応時の粘度調整などのために溶剤を用いることも可能で、特に制限はないが、感光性樹脂組成物塗膜の乾燥時にほとんどが蒸発できるような範囲の沸点を持つものが好ましい。たとえば、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチルエーテルモノメチルエーテルアセテート等のエステル類、ソルベントナフサ、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類などが単独又は2種類以上混合して用いられる。
【0009】
次に樹脂をアルカリ現像型にするためにカルボン酸変性を行う。変性量はエポキシアクリレート(a)100重量部に対し10〜90重量部で、得られるのは樹脂酸価が40〜400mgKOH/gのものだが、現像性の面から酸価が50〜100mgKOH/g程度が効果があるので酸価をその範囲にするような割合で多塩基酸無水物を投入する必要がある。この場合にも粘度調整などの目的で溶剤を使用することが可能であり、上述の溶剤種を使用することができる。
【0010】
感光性樹脂(B)は感光性樹脂組成物(e)として使用される。感光性樹脂組成物(e)をレジストインクとして使用する場合には、感光性樹脂(B)のほかに密着性、耐熱性、耐メッキ性等の諸特性を向上させるエポキシ樹脂(d)や、重合を開始させる光重合開始剤が必要である。本発明で使用されるエポキシ樹脂としてはビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、キシレンノボラック型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、脂環式エポキシ樹脂等が例示される。これらのエポキシ樹脂は単独又は2種以上混合して用いられる。
また本発明で必須成分である単官能エポキシ樹脂としては、通常反応性希釈剤とよばれるもので、分子内にグリシジル基を1つ有するものなら制限はない。単官能エポキシ樹脂を次に例示する。アルキルモノグリシジルエーテル(油化シェル製、BGE、YED111、ヘロキシ7、ヘロキシ8、ヘロキシ9、ヘロキシ116:ナガセ化成製、デナコールEX121、デナコールEX192)、o-sec-ブチルフェノールグリシジルエーテル(油化シェル、YED122)、第三級脂肪酸モノグリシジルエステル(油化シェル、カ−ジュラE10:東都化成、ネオトートE)、フェニルグリシジルエーテル(ナガセ化成、デナコールEX141)、p-tert-ブチルフェノールグリシジルエーテル(ナガセ化成、デナコールEX146)、o-クレゾールグリシジルエーテル(油化シェル、ヘロキシ62)、p-sec-ブチルフェノールグリシジルエーテル(東都化成、PP101)、アリルグリシジルエーテル(ナガセ化成、デナコールEX111)、N-グリシジルフタルイミド(ナガセ化成、デナコールEX731)、シクロヘキセンオキサイド(ダイセル化学、CHXO)、脂環式エポキシを有するアクリル酸エステル(ダイセル化学、サイクロマーA200)、ビニル基を有する脂環式モノエポキシド(ダイセル化学、セロキサイド2000)。あるいはこれらを単独又は2種類以上配合してなる組成物があげられる。単官能エポキシ樹脂と多官能エポキシ樹脂の和である全エポキシ樹脂の量は、感光性樹脂に含まれるカルボン酸と当量以上である必要があり、組成分中0〜50重量部が好ましく、特に好ましくは3〜45重量部である。全体のエポキシ重量のうち25%〜100%を単官能エポキシ樹脂が占める場合に効果がある。
【0011】
本発明に使用される光重合開始剤は、公知のもので、たとえばベンジル、ジアセチル等のα−ジケトン類、ベンゾイルエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のアシロインエーテル類、チオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントンなどのチオキサントン類、ベンゾフェノン、4,4'-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類、アセトフェノン、2,2'-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、β-メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン類、アントラキノン、1,4-ナフトキノンなどのキノン類、ジ-t-ブチルパーオキサイド等の過酸化物などが1種類あるいは2種類以上組み合わせて使用される。使用量は、0.1〜20重量%、好ましくは0.2〜10重量%である。
【0012】
樹脂の混合は、三本ロールミル、ホモジナイザーなどの一般に公知の均一分散を行える方法で混錬する。また、使途により感光性樹脂組成物(e)中に充填剤、硬化促進剤、消泡剤、表面処理剤、難燃剤、顔料、染料等の公知の添加剤を添加することが出来る。充填剤としては、天然シリカ、溶融シリカ、アモルファスシリカ等のシリカ類、ホワイトカーボン、チタンホワイト、アエロジル、アルミナ、タルク、天然マイカ、合成マイカ、カオリン、クレー、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、E−ガラス、A−ガラス、C−ガラス、L−ガラス、D−ガラス、S−ガラス、M−ガラスG20−ガラス等を、硬化促進剤としては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、ベンジルジメチルアミン等の第三アミン類、ホスフィン系やホスホニウム系のリン化合物等を挙げることが出来る。
【0013】
レジストインクは樹脂の含有量が全体量の30〜90重量%になるように調製するのが好ましい。樹脂量が30重量%未満では樹脂の均一膜厚を確保することが難しく、品質が不安定になってプリント配線板の用途としての使用に耐えない。樹脂量が90重量%を超えると、塗布したプリント配線板上で剥離の原因になったり、電気特性にばらつきが生じる恐れがある。
【0014】
本発明の感光性樹脂組成物(e)は、エッチングレジスト、及びソルダーレジスト、ビルトアップ配線板用絶縁レジストのような永久レジストのレジストインクに有用であるほか、塗料、コーティング剤、接着剤等として使用できる。本発明の感光性樹脂組成物は、例えば次のようにして硬化され、硬化物を得ることができる。すなわち、プリント配線板に、スクリーン印刷法、スプレー法、ロールコート法、静電塗装法、カーテンコート法などの方法により10〜160μmの膜厚で本発明の感光性樹脂組成物を塗布し、塗膜を60〜110℃で乾燥させた後、ネガフィルムを介して紫外線を照射し、未露光部分を希アルカリ水溶液で現像した後、さらに物性向上のために紫外線の照射、又は加熱によって十分硬化させ、硬化被膜を得る。
【0015】
本発明の感光性樹脂組成物(e)を硬化させるための活性エネルギー線の照射光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプあるいはメタルハイドライドランプなどがある。露光量は100〜2000mJ/cm2、好ましくは、250〜1000mJ/cm2である。露光量が少ないと照射した部分が硬化せず、現像時に溶解する。
【0016】
本発明の感光性樹脂組成物(e)光照射後の現像は、スプレーで噴霧するスプレー現像法、現像液にプリント配線板を浸漬し、振動させるディップ現像法など、公知の方法が使用できる。現像液の温度は5〜50℃、好ましくは25℃〜40℃である。温度が低いと現像時間がかかる、現像性が悪いなどの問題を生じる。温度が高いと光照射した硬化部分が溶解してしまう。現像液としては、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムあるいはアンモニウムハイドロオキサイドの水溶液など公知の希アルカリ水溶液が使用できる。水溶液中のアルカリ剤の量は、0.1〜5.0重量%が好適である。
【0017】
本発明の感光性樹脂組成物(e)を現像後に加熱硬化を行う場合には、硬化温度は100〜250℃、好ましくは120℃〜200℃である。温度が低いと硬化に時間がかかり、温度が高いと変色、一部膨れ等の問題が生じる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により特に限定されるものではない。以下の各例において、部及び%は特に断りの無い限りそれぞれ重量部及び重量%を示す。
合成例
ビスフェノールA型エポキシアクリレート(昭和高分子製 SP1509)100部とビスフェノールA型シアン酸エステル化合物(BT2070)5部、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/ソルベントナフサ(50/50)を105部加え固形分含量50%になるようにした。70℃加熱下で機械攪拌を行い、赤外線吸収スペクトルによりシアネートピーク(2300cm−1付近)を追跡した。5.5時間後にシアネートピークが消滅したので反応の終点とした。この反応液に無水ピロメリット酸を22.5部(エポキシアクリレートのモル数の50%に相当)および上記溶剤22.5部を加え、反応温度70℃で機械攪拌を行い、赤外線吸収スペクトルにより無水カルボン酸のピーク(1850cm−1)を追跡し、6時間後に消滅したので反応の終点とした。この樹脂(イ)のカルボン酸価は90.2mgKOH/gであった。
【0019】
実施例1〜5、比較例1〜3
合成した樹脂(イ)を用いて表1のような組成で混ぜ、三本ロールミル(アイメックス社製)により混錬し、スクリーン印刷機(ニューロング精密工業社製、LS15GX)により、表面機械研磨を行った銅張り積層板に膜厚40μmになるように塗布した。
塗布した基板を70℃の乾燥機中に30分置き、タック性がなくなったのを確認し平行光露光機で露光パターンフィルムを載せて500mJの光量を露光した。露光後1%炭酸ナトリウム水溶液で60秒間2.0kg/cm2のスプレー圧で現像を行った。水洗を行った後160℃1時間熱風乾燥機に入れ加熱硬化を行った。得られた硬化膜を有する試験片について、Tg測定を行った。表2に結果を示す。
【0020】
試験方法および評価方法:
(Tg測定)
塗膜を1度塗り、又は2度塗りした基板から剥離し、JIS C 6481の試験方法に従ってTMA引っ張り試験により測定を行った。
(乾燥余裕度評価)
合成した主樹脂(イ)を用いて表1のような組成で混ぜ、三本ロールミル(アイメックス社製)により混錬し、スクリーン印刷機(ニューロング精密工業社製、LS15GX)により、表面機械研磨を行った銅張り積層板に膜厚40μmになるように塗布した。70℃又は80℃の熱風乾燥機中に所定時間(最低20分、最高90分)置いた。その後平行光露光機で露光パターンフィルムを載せて500mJの光量を露光した。露光後1%炭酸ナトリウム水溶液で60秒間2.0kg/cm2のスプレー圧で現像を行った。この条件で現像ができる最長の時間(分)を乾燥余裕度とし、評価結果とした。結果を表2に示す。
【0021】
【表1】
注: デナカルT;キシレンノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量 270g/eq) ナガセ化成製、ヘロキシ62;単官能エポキシ樹脂(エポキシ当量181g/eq)油化シェルエポキシ製、YED−111;単官能エポキシ樹脂(エポキシ当量 290g/eq)油化シェルエポキシ製、CYCOLOMER A−200;単官能脂環式エポキシ樹脂(エポキシ当量 191g/eq)ダイセル化学製、セロキサイド2021P;2官能脂環式エポキシ樹脂(エポキシ当量 141g/eq)ダイセル化学製、BYK354、BYK057;消泡剤、表面平滑剤ビッグケミー製、フタロシアニングリーン、山陽色素製、イルガキュア651;光重合開始剤、チバガイギー製
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】
上記のように本発明はシアン酸エステル化合物変性で、なお且つ酸無水物による変性エポキシアクリレートを含む感光性樹脂組成物であり、良好な現像性を有し、高耐熱性で、作業性に優れているものである。
Claims (2)
- エポキシアクリレート(a)をシアン酸エステル化合物(b)で変性したもの(A)と多塩基酸無水物(c)との反応物である感光性樹脂(B)と,多官能エポキシ樹脂と単官能エポキシ樹脂、又は単官能エポキシ樹脂であるエポキシ樹脂(d)とを含有する感光性樹脂組成物(e)であって、エポキシ樹脂 (d) 中の単官能エポキシ樹脂の含有割合が25〜100重量%であることを特徴とする感光性樹脂組成物(e)。
- 請求項1に記載の組成物の硬化物(f)。
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