JP2001240631A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物

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JP2001240631A
JP2001240631A JP2000049551A JP2000049551A JP2001240631A JP 2001240631 A JP2001240631 A JP 2001240631A JP 2000049551 A JP2000049551 A JP 2000049551A JP 2000049551 A JP2000049551 A JP 2000049551A JP 2001240631 A JP2001240631 A JP 2001240631A
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curable resin
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meth
epoxy
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JP2000049551A
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Kaoru Suzuki
薫 鈴木
Tatsuya Shibata
辰也 柴田
Junzo Kobori
順三 小堀
Hideo Sakai
英男 坂井
Takuji Shimizu
卓爾 清水
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低臭気性、硬化性、靭性、および耐久性に優れ
る硬化性樹脂組成物、および防食用として有用な被覆材
組成物を提供する。 【解決手段】芳香族系エポキシ樹脂20〜80モル%お
よび脂肪族系エポキシ化合物80〜20モル%からなる
エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応物からな
るエポキシ(メタ)アクリレート(A)、2官能(メ
タ)アクリル系モノマー(B)、および分子量が160
以上でかつ25℃における粘度が100mPa・s以下
の環式1官能(メタ)アクリル系モノマー(C)を含ん
でなり、かつ上記(A)(B)および(C)の合計質量
に対して、(A)が15〜70質量%、(B)が5〜2
5質量%、および(C)が25〜60質量%からなる硬
化性樹脂組成物であり、また、この硬化性樹脂組成物1
00質量部に対して、鱗片状無機充填材5〜50質量部
が含まれてなる被覆材組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は硬化性樹脂組成物、
およびこれを用いてなる被覆材組成物に関する。より詳
しくは低臭気性および硬化性に優れ、その硬化物は強
度、靭性、耐久性、耐水性、耐薬品性を有し、各種防食
材、防水材、床材等の被覆材および繊維強化プラスチッ
ク等に使用可能な硬化性樹脂組成物、ならびに防食用等
として有用な被覆材組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその問題点】従来より、常温でラジカル
重合により硬化可能な硬化性樹脂として、不飽和ポリエ
ステル樹脂、ビニルエステル樹脂、およびアクリル樹脂
等が多く用いられている。これらの樹脂には通常、重合
性希釈剤として、不飽和ポリエステル樹脂およびビニル
エステル樹脂にはスチレンモノマーが、アクリル樹脂に
はメタクリル酸メチル等の揮発性モノマーが用いられて
いる。しかして、これらモノマーは揮発性が高く、臭気
が強いため、施工時あるいは成形時に問題となってお
り、使用上の制限となったりしている。
【0003】また、上記スチレンやメタクリル酸メチル
等のモノマー使用に替えて、低揮発性のアクリル系モノ
マーを使用するような場合は、粘度が高くなって作業性
が劣るようになる。すなわち、このような場合はモノマ
ーの使用が多くなってしまい、いずれにしても臭気や靭
性、および強度、耐久性等の全ての硬化物性能を満足さ
せるものとすることは、極めて困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
硬化性樹脂にみられた問題点を解消し、低臭気性、硬化
性、靭性、および耐久性等に優れた性能を示す硬化性樹
脂組成物、ならびにこれを使用してなる被覆材組成物を
提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題の
達成のために鋭意検討した結果、特定の2官能(メタ)
アクリル系モノマーを用いること、さらには特定のもの
から構成されるエポキシ(メタ)アクリレートを特定な
範囲で配合したものとすることにより、問題点が解消さ
れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明は、(1) 芳香族系エポキシ
樹脂(a)20〜80モル%および脂肪族系エポキシ化
合物(b)80〜20モル%からなるエポキシ化合物と
(メタ)アクリル酸との反応物からなるエポキシ(メ
タ)アクリレート(A)、下記式(I)〔化2〕
【化2】 (式中、R1はそれぞれ同一または異なって水素または
メチル基を示し、Rはそれぞれ独立に水素、メチル基、
またはエチル基を示し、Xはそれぞれ同一または異なっ
てアクリロイル基またはメタクリロイル基を示す。nお
よびmはそれぞれ1以上の数を示す。)で表される2官
能(メタ)アクリル系モノマー(B)、および分子量が
160以上でかつ25℃における粘度が100mPa・
s以下の環式1官能(メタ)アクリル系モノマー(C)
を含んでなり、かつ上記(A)(B)および(C)の合
計質量に対して、(A)が15〜70質量%、(B)が
5〜25質量%、および(C)が25〜60質量%から
なる硬化性樹脂組成物であり、また、(2) 脂肪族系エポ
キシ化合物(b)が、エポキシ当量400以下の脂肪族
ジグリシジル型エポキシ化合物のものである上記(1)に
記載の硬化性樹脂組成物であり、また、(3) さらに硬化
剤を含んでなる上記(1)または(2) に記載の硬化性樹脂
組成物であり、また、(4) 上記(3)に記載の硬化性樹脂
組成物を硬化させた樹脂であり、また、(5) 上記(1)〜
(3)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物100質量部
に対して、鱗片状無機充填材5〜50質量部が含まれて
なる防食被覆材組成物に関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において、エポキシ(メ
タ)アクリレート(A)とは、エポキシ化合物と(メ
タ)アクリル酸より得られるものであり、このうちでも
本発明では上記エポキシ化合物として、芳香族系エポキ
シ樹脂(a)および脂肪族系エポキシ化合物(b)の両
方が用いられる。
【0008】上記芳香族系エポキシ樹脂(a)とは、分
子中に芳香環を有するエポキシ樹脂であるものをいい、
フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、
ビスフェノールS型エポキシ樹脂、アルキルフェノール
型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、N−グリ
シジルアミン型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA
型エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0009】上記芳香族系エポキシ樹脂(a)の使用量
は、用いられる全エポキシ化合物中に20〜80モル%
の範囲であり、より好ましくは30〜70モル%であ
る。これが20モル%未満では、得られる硬化性樹脂組
成物が、硬化物性および耐久性の劣るものとなり、また
80モル%を越える場合は、得られる硬化性樹脂組成物
の粘性が高く、作業性に劣るものとなることから、上記
した範囲で使用することが好ましい。
【0010】また、脂肪族系エポキシ化合物(b)と
は、分子中に芳香環を持たない脂肪族のエポキシ化合物
であるものをいい、具体的には、1,6−ヘキサンジオ
ールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジ
グリシジルエーテル、(ポリ)エチレングリコールジグ
リシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグ
リシジルエーテル、(ジ)グリセロール(ポリ)グリシ
ジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシ
ジルエーテル等が挙げられる。
【0011】上記脂肪族系エポキシ化合物(b)の使用
量は、全エポキシ化合物中に80〜20モル%となる範
囲、より好ましくは70〜30モル%である。これが8
0モル%を越えては、得られる硬化性樹脂組成物の硬化
物性および耐久性が劣るものとなり、また20モル%未
満である場合は、得られる硬化性樹脂組成物の粘度が高
く、作業性に劣るものとなることから、好ましくない。
【0012】また本発明において、上記脂肪族系エポキ
シ化合物(b)としては、得られる硬化性樹脂組成物の
粘度を適度な範囲として作業性をよくし、かつ靭性を保
持したものとする上から、エポキシ当量の400以下の
脂肪族ジグリシジル型エポキシ化合物のものを用いるこ
とが、より好ましい。
【0013】本発明の硬化性樹脂組成物に用いられるエ
ポキシ(メタ)アクリレート(A)は、上記上記芳香族
系エポキシ樹脂(a)および上記脂肪族系エポキシ化合
物(b)からなるエポキシ化合物と、(メタ)アクリル
酸の反応から得られるものであり、これらエポキシ化合
物と(メタ)アクリル酸の反応比率は、モル比で通常、
0.9:1.1〜1.1:0.9の範囲である。この際
の反応は通常、80〜130℃で行われ、反応触媒とし
てトリエチルアミン、ジメチルアニリン等の3級アミン
類、トリメチルベンジルアンモニウムクロリド、ピリジ
ニウムクロリド等の4級アンモニウム塩類、水酸化リチ
ウム、塩化リチウム等の無機塩類が用いられる。必要に
応じて重合禁止剤が用いられ、重合禁止剤としては、ハ
イドロキノン、メチルハイドロキノン等のハイドロキノ
ン類、ベンゾキノン、メチル−p−ベンゾキノン等のベ
ンゾキノン類、t−ブチルカテコール等のカテコール
類、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、
4−メトキシフェノール等のフェノール類、フェノチア
ジン等が挙げられる。
【0014】本発明において、上記エポキシ(メタ)ア
クリレート(A)の使用量は、本発明の硬化性樹脂組成
物を構成する必須成分である(A)(B)および(C)
の合計量に対して、15〜70質量%の範囲である。
【0015】次に、本発明における式(I)で表される
2官能(メタ)アクリル系モノマー(B)としては、具
体例として、ビスフェノールAおよび/またはFにアル
キレンオキサイドを付加させた2価アルコールとアクリ
ル酸および/またはメタクリル酸とのエステル化合物の
ものが挙げられる。この際のアルキレンオキサイドとし
てはエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキ
サイドを用いることが好ましい。
【0016】本発明において、式(I)で表される2官
能(メタ)アクリル系モノマー(B)としては、目的硬
化性樹脂組成物の靭性保持を良好に、また優れた強度お
よび硬化性を保持したものとする上から、mおよびnは
それぞれ1以上で、かつアルキレンオキサイドの付加モ
ル数(m+n)が、2〜50のものを用いることが好ま
しい。
【0017】本発明において、式(I)で表される2官
能(メタ)アクリル系モノマー(B)の含有量は、本発
明の硬化性樹脂組成物を構成する必須成分である(A)
(B)および(C)の合計量に対し、5〜25質量%と
なる範囲であり、より好ましくは10〜20質量%であ
る。すなわち上記合計量中に、これが5質量%未満では
得られる硬化性樹脂組成物の硬化物の靭性が劣るように
なり、また25質量%を超えては、得られるその強度が
劣るようになることから好ましくない。
【0018】また、本発明における環式1官能(メタ)
アクリル系モノマー(C)とは、分子内に環状構造を有
する1官能(メタ)アクリレート化合物であり、分子量
が160以上、かつ25℃における粘度が100mP
a.s以下のものをいう。具体的には、シクロヘキシル
メタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレー
ト、ベンジルメタクリレート、イソボルニルメタクリレ
ート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレー
ト、フェノキシエチルメタクリレート等が挙げられ、こ
れらのうちでも、本発明では低臭気性、硬化物の物性の
点から、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレー
ト、フェノキシエチルメタクリレートを用いることがよ
り好ましい。
【0019】本発明において、上記環式1官能(メタ)
アクリル系モノマー(C)の使用量は、本発明の硬化性
樹脂組成物を構成する必須成分である(A)(B)およ
び(C)の合計量に対し、25〜60質量%の範囲であ
る。
【0020】本発明の硬化性樹脂組成物は、以上に列記
してきた(A)(B)および(C)の各成分がそれぞれ
特定の範囲で含まれたものからなるものであり、これに
は必要に応じて、硬化促進剤や重合禁止剤、消泡剤等を
添加することもできる。硬化促進剤としては、例えばナ
フテン酸コバルト、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸
銅、ナフテン酸カリウム、ナフテン酸カルシウム、オク
チル酸コバルト等の金属石鹸類、ジメチルアニリン、
N,N−ジメチルトルイジン、N,N−ジエチルアニリ
ン、N,N−ジ(ヒドロキシ)−4−メチルアニリン等
のアミン類、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル、
N,N−ジメチルアセトアセトアミド等のβ−ジケト
ン、β−ケトエステル、β−ケトアミド類等が挙げられ
る。重合禁止剤としては、ハイドロキノン、メチルハイ
ドロキノン等のハイドロキノン類、ベンゾキノン、メチ
ル−p−ベンゾキノン等のベンゾキノン類、t−ブチル
カテコール等のカテコール類、2,6−ジ−t−ブチル
−4−メチルフェノール、4−メトキシフェノール等の
フェノール類、フェノチアジン等が挙げられる。また消
泡剤としては、シリコン系等の他、市販の高分子系消飽
剤その他添加剤が挙げられる。
【0021】また、本発明の硬化性樹脂組成物には、顔
料、トナー等の着色剤の他、必要に応じてヒュームドシ
リカ等の揺変剤、炭酸カルシウム、シリカ、タルク等の
無機充填材を配合することもできる。
【0022】さらに本発明の硬化性樹脂組成物には、空
気接触面の硬化不良を避けるためにワックスを添加する
ことが、より好ましい。用いられるワックスの種類とし
ては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワッ
クス等の石油系ワックス、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等のオレフィン系ワックス、あるいはまた、これらに
極性基を導入した極性ワックス等が挙げられる。ワック
スの添加量としては、優れた空気遮断性および硬化性を
発揮させ、なおかつ溶解性を低下させることなくワック
スを析出させないようにすることが必要であることか
ら、硬化性樹脂組成物中に0.02〜2質量%の範囲と
することが好ましい。
【0023】本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化剤を添
加することにより硬化させることができる。硬化剤とし
ては、例えばメチルエチルケトンパーオキサイド、アセ
チルアセトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキ
サイド、t-ブチルパーベンゾエート、t−ブチルパーオ
クトエート、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(4−t
−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカボネート、t
−ヘキシルパーオキシ−2−エチルエキサノエート等の
有機過酸化物等の重合開始剤が用いられる。硬化剤の使
用量としては、硬化性樹脂組成物100質量部に対し、
通常0.5〜5質量部を用いる。
【0024】本発明の硬化性樹脂組成物は、その樹脂組
成物単独でも使用できるが、特に本発明の硬化性樹脂組
成物100質量部に対し、鱗片状無機充填材5〜50質
量部を含有させた組成物は、コンクリート等の防食被覆
材組成物として、好適に使用することが可能である。
【0025】上記鱗片状無機充填材としては、ガラスフ
レーク、マイカフレーク等が挙げられるが、このうちで
もガラスフレークを用いることがより好ましい。鱗片状
無機充填材としては通常、平均粒子径の10〜3000
μmのものを用いることが可能であるが、得られる被覆
材組成物の粘度を適度に作業性の良好なものとし、かつ
優れた防食性能を保持したものとする上から、本発明で
は平均粒子径が100〜1000μmの範囲であるもの
を用いることが、より好ましい。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。以下において「%」および「部」は、全て質量基準
である。
【0027】合成例1 芳香族系エポキシ樹脂(a)として、ビスフェノールA
系エポキシ樹脂(エポミックR140:商品名、三井化
学社製)0.6モル、脂肪族系エポキシ化合物(b)と
して、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル
(デナコールEX212:商品名、ナガセ化成社製)
0.4モル、およびメタクリル酸0.95モルをトリエ
チルアミン0.2%、フェノチアジン0.01%の存在
下、空気気流下で、100〜120℃の温度で3時間反
応させ、酸価2のエポキシメタクリレート(A1)を得
た。
【0028】合成例2 ビスフェノールA系エポキシ樹脂(エポミックR14
0:商品名、三井化学社製)0.4モル、1,6−ヘキ
サンジオールジグリシジルエーテル(デナコールEX2
12:商品名、ナガセ化成社製)0.6モル、およびメ
タクリル酸0.95モルをトリエチルアミン0.2%、
フェノチアジン0.01%の存在下、空気気流下で、1
00〜120℃の温度で3時間反応させ、酸価2のエポ
キシメタクリレート(A2)を得た。
【0029】合成例3 ビスフェノールA系エポキシ樹脂(エポミックR14
0:商品名、三井化学社製)1.0モル、およびメタク
リル酸0.95モルをトリエチルアミン0.2%、フェ
ノチアジン0.01%の存在下、空気気流下で、100
〜120℃の温度で3時間反応させ、酸価2のエポキシ
メタクリレート(A3)を得た。
【0030】実施例1〜3、比較例1〜3 表1に示す成分を混合し、硬化性樹脂組成物を調整し
た。
【0031】(使用材料の説明) 〔2官能(メタ)アクリル系モノマー(B)成分〕BP
E−500:2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリ
エトキシ)フェニル]プロパン(NKエステルBPE−
500;新中村化学社製商品名)(式(I)において、
1がメチル基、Rが全て水素、Xが全てメタクリロイ
ル基、およびm+n=10のものである。) BPE−1300N:2,2−ビス[4−(メタクリロ
キシポリエトキシ)フェニル](NKエステルBPE−
1300N;新中村化学社製商品名)(式(I)におい
て、Rがメチル基、Rが全て水素、Xが全てメタクリ
ロイル基、およびm+n=30のものである。)
【0032】〔環式1官能(メタ)アクリル系モノマー
(C)成分〕 QM57T:(ロームアンドハース社製商品名)ジシク
ロペンテニルオキシエチルメタクリレート ライトエステルPO:(共栄社化学社製商品名)フェノ
キシエチルメタクリレート
【0033】
【表1】
【0034】(試験方法)実施例1〜3および比較例1
〜3で得られた硬化性樹脂組成物の25℃における粘度
をJISK6901の方法に準拠し、ブルックフィール
ド粘度計により測定した。その結果を表2に示す。ま
た、この硬化性樹脂組成物各々100部に、6%ナフテ
ン酸コバルトを1.0部、および化薬アクゾ社製硬化剤
328Eを2.0部添加し、次いで260mm×260
mm×3mmの大きさの型に注入し、室温で3時間硬化
させた後、さらに60℃の硬化炉中で2時間後硬化さ
せ、注型板を作成した。これらをJISK7113の方
法により、この注型板の引張り試験を行った。その結果
を表2に示す。表2の結果より、実施例1〜3の引張り
伸び率が、極めて高い値を示していることがわかる。
【0035】
【表2】
【0036】また、実施例1〜3で得られた硬化性樹脂
組成物の各々100部に、重合禁止剤としてハイドロキ
ノンモノメチルエーテル0.025部、ワックスとして
日本精蝋社製パラフィンワックス120、130、14
0(商品名)各0.1部、硬化促進剤として8%オクチ
ル酸コバルト1.0部およびN,N,−ジメチルトルイ
ジン0.4部、さらに硬化剤として日本油脂社製パーキ
ュアーK1.0部を添加、混合し、ペットフィルム上に
0.3mmの厚みに塗布した。塗布した樹脂組成物の硬
化前に表面から10cmの距離で臭気の官能評価を行っ
た結果、スチレンおよびメチルメタクリレートのような
揮発性モノマーの強い刺激臭と比較して、この樹脂組成
物のものはどうにか臭いが感知できる程度の極めて弱い
臭気であった。また、塗布した樹脂組成物の表面が硬化
するまでの時間は何れも1時間以内であり、表面硬化性
も非常に良好なものであった。
【0037】実施例4 実施例1で得られた硬化性樹脂組成物80部に、平均粒
径140μmのガラスフレークを20部、揺変剤として
日本アエロジル社製アエロジル200(ヒュームドシリ
カ)を4部添加、混合し、さらに、ワックスとして日本
精蝋社製パラフィンワックス120、130、および1
40の各0.1部ずつを添加し、硬化促進剤として6%
ナフテン酸コバルトを1.0部、およびN,N−ジメチ
ル−p−トルイジンを0.2部添加、混合し、実施例4
としての防食被覆材組成物を得た。
【0038】実施例5 実施例2で得られた硬化性樹脂組成物に、実施例4と同
様にガラスフレーク、アエロジル200、パラフィンワ
ックス、6%ナフテン酸コバルト、N,N−ジメチル−
p−トルイジンを添加、混合し、実施例5としての防食
被覆材組成物を得た。
【0039】実施例6 実施例3で得られた硬化性樹脂組成物に、実施例4と同
様にガラスフレーク、アエロジル200、パラフィンワ
ックス、6%ナフテン酸コバルト、N,N−ジメチル−
p−トルイジンを添加、混合し、実施例6としての防食
被覆材組成物を得た。
【0040】(耐食試験)実施例4〜6で得られた防食
被覆材組成物の各々100質量部に、硬化剤として日本
油脂社製パーキュアーVI1.0部を添加、混合し、7
0mm×70mm×20mmのモルタルコンクリート板
に0.5mmの厚みで塗布し、室温にて硬化させ、実施
例4〜6の試験板とした。室温にて1週間放置した後、
この試験片を表3に示す温度で薬液に浸漬し、表3に示
す日数経過後、試験片を取り出し、ふくれ、クラック等
の異常の有無を観察した。その結果を表3に示す。表3
の結果より、実施例4〜6の組成物は、極めて高い耐食
性を示していることがわかる。
【0041】
【表3】
【0042】
【発明の効果】以上の実施例および比較例の結果からも
明らかなように、本発明の構成からなる硬化性樹脂組成
物および被覆材組成物は低臭気性、硬化性に優れ、その
硬化物は強度、靭性、耐久性、耐水性、耐薬品性、およ
び耐食性のいずれにおいても優れたものであり、各種防
食材、防水材、床材等の被覆材および繊維強化プラスチ
ック等に、極めて有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小堀 順三 千葉県茂原市東郷1900番地 三井化学株式 会社内 (72)発明者 坂井 英男 千葉県茂原市東郷1900番地 三井化学株式 会社内 (72)発明者 清水 卓爾 千葉県茂原市東郷1900番地 三井化学株式 会社内 Fターム(参考) 4J002 CD201 DJ059 DL009 EH076 EH077 EK028 EK048 EK058 EK078 EK088 FA019 FD010 FD090 GL00 4J027 AC03 AC04 AC06 AE02 AE03 AE05 AE06 BA07 BA11 CA18 CA19 CB04 CC01 CD01 4J038 FA131 FA141 FA251 FA272 HA486 HA546 KA03 KA08 KA20 NA03 NA04 NA11 PB05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族系エポキシ樹脂(a)20〜80
    モル%および脂肪族系エポキシ化合物(b)80〜20
    モル%からなるエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸と
    の反応物からなるエポキシ(メタ)アクリレート
    (A)、下記式(I)〔化1〕 【化1】 (式中、R1はそれぞれ同一または異なって水素または
    メチル基を示し、Rはそれぞれ独立に水素、メチル基、
    またはエチル基を示し、Xはそれぞれ同一または異なっ
    てアクリロイル基またはメタクリロイル基を示す。nお
    よびmはそれぞれ1以上の数を示す。)で表される2官
    能(メタ)アクリル系モノマー(B)、および分子量が
    160以上でかつ25℃における粘度が100mPa・
    s以下の環式1官能(メタ)アクリル系モノマー(C)
    を含んでなり、かつ上記(A)(B)および(C)の合
    計質量に対して、(A)が15〜70質量%、(B)が
    5〜25質量%、および(C)が25〜60質量%から
    なる硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 脂肪族系エポキシ化合物(b)が、エポ
    キシ当量400以下の脂肪族ジグリシジル型エポキシ化
    合物のものである請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 さらに硬化剤を含んでなる請求項1また
    は2に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の硬化性樹脂組成物を硬
    化させた樹脂。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性
    樹脂組成物100質量部に対して、鱗片状無機充填材5
    〜50質量部が含まれてなる被覆材組成物。
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