JP2580894B2 - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物

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JP2580894B2
JP2580894B2 JP3205431A JP20543191A JP2580894B2 JP 2580894 B2 JP2580894 B2 JP 2580894B2 JP 3205431 A JP3205431 A JP 3205431A JP 20543191 A JP20543191 A JP 20543191A JP 2580894 B2 JP2580894 B2 JP 2580894B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に食品工場や医薬品
工場のコンクリート床及びコンクリートピット等のコン
クリートの防食ライニング材として使用するのに適し
た、硬化性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンクリート床等のライニング材として
は、従来エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニ
ルエステル樹脂等を主成分とした硬化性樹脂組成物が用
いられていた。
【0003】しかし、エポキシ樹脂は、硬化に時間がか
かることと、耐熱水性や耐酸性に劣ることから食品工場
や医薬品工場のような場所には不適当とされている。ま
た、不飽和ポリエステル樹脂は、分子構造上、耐熱水性
や耐アルカリ性に劣る点が問題である。さらに、ビニル
エステル樹脂は、耐熱水性、耐酸性、耐アルカリ性及び
耐溶剤性等に極めて優れた樹脂であり、防食分野では耐
食FRPを始め多様な用途に利用されている。しかし、
食品工場等での熱水と冷水を使用する場所では、硬化物
に亀裂が生じたり、またコンクリートの亀裂には追従で
きないなどの欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ビニルエス
テル樹脂が有する特性を保持しつつ、熱水冷水の繰り返
し使用やコンクリートのクラックに追従し得る柔軟性を
有し、かつ耐衝撃性に優れた硬化物を与えるコンクリー
トライニング材に適する硬化性樹脂組成物を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によって、上記目
的を達成し得るコンクリートライニング材に適する硬化
性樹脂組成物が提供される。
【0006】すなわち、本発明は、分子中に少なくとも
1個のエポキシ基を有するエポキシ化合物、カルボキシ
ル基末端ブタジエン−アクリロニトリル液状コポリマー
及び(メタ)アクリル酸を反応させて得られるカルボ
キシル基末端ブタジエン−アクリロニトリル液状コポリ
マーに基づく単位の含有量が50〜80重量%である変
性エポキシ(メタ)アクリレート組成物と重合性ビニル
モノマーとからなる変性エポキシ(メタ)アクリレート
樹脂組成物に、キュメンハイドロパーオキサイド、ベン
ゾイルパーオキサイド、有機金属塩及び芳香族アミンを
配合してなるコンクリートライニング材に適する硬化性
樹脂組成物に関する。
【0007】
【0008】
【0009】以下に、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の変性エポキシ(メタ)アクリレート組成物は、
分子中に少なくとも1個のエポキシ基を有するエポキシ
化合物(A)、カルボキシル基末端ブタジエン−アクリ
ロニトリル液状コポリマー(B)及び(メタ)アクリル
酸(C)を反応触媒、重合禁止剤及び必要に応じて重合
性ビニルモノマーの存在下に反応させて製造することが
できる。
【0010】変性エポキシ(メタ)アクリレート組成物
を製造する際の上記成分(A)、成分(B)及び成分
(C)の添加順序には特に制限はなく、基本的には次の
3方法があげられる。その1は、成分(A)と成分
(B)を反応させてから、成分(C)を反応させる方
法。その2は、成分(A)と成分(C)とを反応させて
から、成分(B)を反応させる方法。その3は、成分
(A)、成分(B)及び成分(C)を同時に反応させる
方法である。これらの方法のうちで好ましい方法は、そ
の1の方法である。
【0011】変性エポキシ(メタ)アクリレート組成物
の製造に用いる成分(A)のエポキシ化合物は、分子中
に少なくとも1個、好ましくは2個以上のエポキシ基を
有するものである。用いられるエポキシ化合物として
は、例えばエピクロルヒドリンまたはメチルエピクロル
ヒドリンとビスフェノールA、ビスフェノールFまたは
ブロム化ビスフェノールAとの反応により合成されるグ
リシジルエーテル、フェノールノボラック、ブロム化ノ
ボラックに代表される多核フェノール樹脂とエピクロル
ヒドリンまたはメチルエピクロルヒドリンとの反応によ
り得られるポリグリシジルエーテル、ビスフェノールA
またはビスフェノールFのエチレンオキサイドまたはプ
ロピレンオキサイド付加グリコールまたは水添ビスフェ
ノールAとエピクロルヒドリンまたはメチルエピクロル
ヒドリンの反応により得られるグリシジルエーテル等が
あげられ、これらは単独または併用して使用することが
できる。
【0012】また、変性エポキシ(メタ)アクリレート
組成物の製造に用いられる成分(B)は、カルボキシル
基末端ブタジエン−アクリロニトリル液状コポリマーで
あり、市販品としては例えば米国、ビー・エフ・グッド
リッチ社のハイカーCTBN等があげられ、ハイカーC
Tポリマーのいずれも使用することができる。
【0013】さらに、変性エポキシ(メタ)アクリレー
ト組成物の製造に用いられる成分(C)の(メタ)アク
リル酸としては、アクリル酸、メタクリル酸があげら
れ、これらは併用してもよい。
【0014】変性エポキシ(メタ)アクリレート組成物
を製造する際の成分(A)、成分(B)及び成分(C)
の使用割合は、成分(B)が変性エポキシ(メタ)アク
リレート組成物中の成分(B)に基づく単位の含有量が
50〜80重量%であるように使用される。成分
(A)、成分(B)及び成分(C)の好ましい使用割合
は、成分(A):成分(B):成分(C)=16〜3
5:50〜80:4〜14(重量%)である。成分
(B)のカルボキシル基末端ブタジエン−アクリロニト
リル液状コポリマーの使用割合が50重量%より少ない
場合は、熱水と冷水の繰り返し使用に耐えられず、80
重量%より多い場合は強度と硬化性に劣る結果となる。
【0015】変性エポキシ(メタ)アクリレート組成物
を製造する際に用いる反応触媒としては、トリエチルア
ミン、ピリジン誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾ
ール誘導体等の三級窒素を含有する化合物;テトラメチ
ルアンモニウムクロライド、トリエチルアミン等のアミ
ン塩;またはトリメチルホスフィン、トリフェニルホス
フィン等のリン化合物等があげられる。反応触媒の使用
量は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計1
00重量部に対して0.001〜2重量部が適当であ
る。
【0016】重合禁止剤としては、ハイドロキノン、メ
チルハイドロキノン、フェノチアジン等の公知の重合禁
止剤が用いられ、その使用量は成分(A)、成分(B)
及び成分(C)の合計100重量部に対して0.001
〜2重量部の範囲から選択される。
【0017】次に、変性エポキシ(メタ)アクリレート
組成物を製造する際、必要に応じて用いられる重合性ビ
ニルモノマーとしては、スチレン、クロロスチレン、ジ
ビニルベンゼン、(メタ)アクリル酸メチル等の(メ
タ)アクリル酸エステル類、またはエチレングリコール
(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリル酸エ
ステル類等があげられる。
【0018】重合性ビニルモノマーの使用量は、成分
(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100重量部
に対して、40〜120重量部程度である。
【0019】反応温度は、通常100〜150℃である
ことが好ましい。また、反応時間は特に限定しないが、
一般には1〜3時間が好ましい。
【0020】かくして得られる変性エポキシ(メタ)ア
クリレート組成物は、成分(A)成分、(B)及び成分
(C)の使用割合によって変動するが、通常は成分
(A)と成分(C)、成分(A)、成分(B)及び成分
(C)との反応生成物等の混合物である。
【0021】本発明の変性エポキシ(メタ)アクリレー
ト組成物は、一般には重合性ビニルモノマーに溶解して
変性エポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物として使
用される。変性エポキシ(メタ)アクリレート組成物を
溶解して変性エポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物
とするための重合性ビニルモノマーとしては、前記変性
エポキシ(メタ)アクリレート組成物を製造する際に、
必要に応じて用いられる重合性ビニルモノマーと同様な
ものが用いられる。重合性ビニルモノマーの使用量は、
変性エポキシ(メタ)アクリレート組成物100重量部
に対して通常は40〜120重量部の範囲である。な
お、変性エポキシ(メタ)アクリレート組成物の製造時
に重合性ビニルモノマーを用いた場合は、変性エポキシ
(メタ)アクリレート樹脂組成物中に占める重合性ビニ
ルモノマーの量は上記範囲内となるように重合性ビニル
モノマーを後添加すればよい。
【0022】このようにして得られた変性エポキシ(メ
タ)アクリレート樹脂組成物から、硬化性樹脂組成物を
調整するためには、変性エポキシ(メタ)アクリレート
樹脂組成物に対して、硬化剤としてキュメンハイドロパ
ーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、有機金属塩
及び芳香族アミンを配合する。
【0023】有機金属塩としては、例えばナフテン酸、
オクチル酸などのコバルト、マンガン、バナジン、銅な
どの塩があげられる。有機金属塩の使用量は、変性エポ
キシ(メタ)アクリレート樹脂組成物100重量部に対
し、0.01〜5重量部程度が使用される。
【0024】芳香族アミンとしては、例えばN,N−ジ
メチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン等
があげられる。
【0025】芳香族アミンの使用量は、変性エポキシ
(メタ)アクリレート樹脂組成物100重量部に対して
0.01〜5重量部であることが好ましい。
【0026】キュメンハイドロパーオキサイド及びベン
ゾイルパーオキサイドの使用量は、変性エポキシ(メ
タ)アクリレート樹脂組成物100重量部に対し、前者
が0.5〜2重量部、後者が0.5〜5重量部であるこ
とが好ましい。
【0027】本発明においては、硬化剤としてキュメン
ハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、
有機金属塩及び芳香族アミンの4成分を併用することが
必要であり、これら4成分のうち、1成分が欠けても柔
軟性と耐衝撃性に優れた硬化物を得ることができない。
【0028】また、変性エポキシ(メタ)アクリレート
樹脂組成物は、通常の常温硬化触媒である55%メチル
エチルケトンパーオキサイドと6%ナフテン酸コバルト
等の有機金属塩による硬化方法では十分な硬化物を得る
ことはできない。
【0029】本発明の硬化性樹脂組成物は、常温乃至そ
れに近い温度で硬化可能である。
【0030】本発明の硬化性樹脂組成物は、必要に応じ
て繊維強化材としてガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊
維等に浸漬させたFRPライニング;充填剤として骨剤
その他の無機化合物、例えば骨剤としては3〜8号珪砂
や粉砕セラミック等、無機化合物としては炭酸カルシュ
ウム、カオリン、等を添加して行われるレジンモルタル
ライニング;ガラスフレークや無機化合物を添加してな
るガラスフレークライニング等として使用することがで
きる。
【0031】
【実施例】以下に、実施例及び比較例をあげて本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によ
り制限をうけるものではない。なお、例中の%及び部は
それぞれ重量%及び重量部を意味する。
【0032】実施例1 撹拌機、温度計、還流冷却器、ガス導入管を備えた容器
に、エポキシ樹脂(旭化成(株)社製、AER−33
1)677g、カルボキシル基末端ブタジエン−アクリ
ロニトリル液状コポリマー(ビー・エフ・グッドリッチ
社製、ハイカーCTBN)2076g、トリエチルアミ
ン5gを仕込み、空気を流しながら120℃で1時間反
応させた。次にメタアクリル酸216g、トリエチルア
ミン6g、ハイドロキノン0.5g、スチレン660g
を添加し、さらに120℃で1.5時間反応させ、酸価
6の時点でさらにスチレン1770gを添加し、粘度1
0ps/25℃の変性エポキシ(メタ)アクリレート樹脂
組成物(a)を得た。ハイカーCTBNは、反応組成物
中の約70%を占める。
【0033】実施例2 撹拌機、温度計、還流冷却器、ガス導入管を備えた容器
に、エポキシ樹脂(旭化成(株)社製、AER−33
1)564g、ハイカーCTBN880g、トリエチル
アミン3gを仕込み、空気を流しながら120℃で1時
間反応させた。次にメタアクリル酸220g、トリエチ
ルアミン3g、ハイドロキノン0.3g、スチレン45
0gを添加し、さらに120℃で1.5時間反応させ、
酸価6の時点でさらにスチレン911gを添加し、粘度
5ps/25℃の変性エポキシメタクリレート樹脂組成物
(b)を得た。ハイカーCTBNは、反応組成物中の約
53%を占める。
【0034】比較例1 撹拌機、温度計、還流冷却器、ガス導入管を備えた容器
に、エポキシ樹脂(旭化成(株)社製、AER−33
1)301g、エポキシ樹脂(油化シェル(株)社製、
エピコート1004)360g、メタアクリル酸172
g、ジエチルアミン塩酸塩2g、ハイドロキノン0.1
7g、スチレン180gを仕込み、空気を流しながら1
20℃で2.5時間反応せさ、酸価9の時点がさらにス
チレン455gを添加し、粘度3ps/25℃のエポキシ
メタクリレート樹脂組成物(c)を得た。
【0035】比較例2 撹拌機、温度計、還流冷却器、ガス導入管を備えた容器
に、エポキシ樹脂(旭化成(株)社製、AER−33
1)752g、ハイカーCTBN770g、トリエチル
アミン3gを仕込み、空気を流しながら120℃で1時
間反応させた。次にメタアクリル酸309g、トリエチ
ルアミン3.7g、ハイドロキノン0.37g、スチレ
ン260gを添加し、さらに120℃で1.5時間反応
させ、酸価10の時点でさらにスチレン525gを添加
し、粘度6ps/25℃変性エポキシメタクリレート樹脂
組成物(d)を得た。ハイカーCTBNは、反応組成物
中の約42%を占める。
【0036】比較例3 撹拌機、温度計、還流冷却器、ガス導入管を備えた容器
に、エポキシ樹脂(旭化成(株)社製、AER−33
1)376g、ハイカーCTBN2115g、トリエチ
ルアミン6.3gを仕込み、空気を流しながら120℃
で1時間反応させた。次にメタアクリル酸77g、トリ
エチルアミン5g、ハイドロキノン0.5g、スチレン
700gを添加し、さらに120℃で1.5時間反応さ
せ、酸価6の時点でさらにスチレン1400gを添加
し、粘度15ps/25℃の変性エポキシメタクリレート
樹脂組成物(e)を得た。ハイカーCTBNは、反応組
成物中の約82%を占める。
【0037】硬化性試験 上記実施例1で得られた変性エポキシメタクリレート樹
脂組成物(a)、実施例2で得られた変性エポキシメタ
クリレート樹脂組成物(b)及び比較例1で得られたエ
ポキシメタクリレート樹脂組成物(c)の100部に対
して、それぞれ55%メチルエチルケトンパーオキサイ
ド1.5部、6%ナフテン酸コバルト0.5部を添加
し、JISK6901に準拠して硬化性の測定を行っ
た。測定結果を表1に示す。
【0038】一方、実施例1で得られた変性エポキシメ
タクリレート樹脂組成物(a)、実施例2で得られた変
性エポキシメタクリレート樹脂組成物(b)及び比較例
3で得られた変性エポキシメタクリレート樹脂組成物
(e)の100部に対して、それぞれ50%ベンゾイル
パーオキサイド2部、キュメンハイドロパーオキサイド
1部、6%ナフテン酸コバルト1部、N,N−ジメチル
アニリン0.5部を添加し、JISK6901に準拠し
て硬化性の測定を行った。測定結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】表1から、通常のエポキシメタクリレート
樹脂組成物(c)は、メチルエチルケトンパーオキサイ
ドとナフテン酸コバルトの硬化条件で十分な硬化性を示
すが、本発明の組成物(a)及び組成物(b)は、低い
硬化発熱しか示さず十分な硬化性を示さないことがわか
る。しかし、組成物(a)及び組成物(b)共に本発明
の硬化条件、すなわちベンゾイルパーオキサイド、キュ
メンハイドロパーオキサイド、ナフテン酸コバルト、
N,N−ジメチルアニリンの使用によって十分な硬化性
を示すことがわかる。また、カルボキシル基末端ブタジ
エン−アクリロニトリル液状コポリマーの量が反応組成
物の80%を超える組成物(e)については、本発明の
硬化条件においても十分な硬化性を示さないことがわか
る。
【0041】冷水熱水繰り返し試験 実施例1で得られた変性エポキシメタクリレート樹脂組
成物(a)、実施例2で得られた変性エポキシメタクリ
レート樹脂組成物(b)及び比較例2で得られた変性エ
ポキシメタクリレート樹脂組成物(d)の100部に、
それぞれ50%ベンゾイルパーオキサイド2部、キュメ
ンハイドロパーオキサイド1部、6%ナフテン酸コバル
ト1部、N,N−ジメチルアニリン0.5部を添加し、
さらに骨剤として粉砕セラミックを樹脂組成物に対して
2.5重量倍添加したレジンモルタルを、30mm厚の市
販セメント板に5mm厚のレジンモルタルライニングを施
し、硬化させて試験片とした。
【0042】一方、上記の樹脂組成物(c)100部
に、55%メチルエチルケトンパーオキサイド1.5部
と6%ナフテン酸コバルト0.5部を添加し、さらに骨
材として粉砕セラミックを樹脂組成物に対して2.5重
量倍添加したレジンモルタルを、30mm厚の市販セメン
ト板に5mm厚のレジンモルタルライニングを施し、硬化
させて試験片とした。
【0043】これらレジンモルタルライニング試験片を
90℃の熱水に1.5分間、5℃の冷水に5分間浸漬す
る繰り返しを1サイクルとし、レジンモルタルに亀裂や
反りによる剥離が認められるまでのサイクル数を測定し
た。測定結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】表2から明らかなごとく、冷水熱水の繰り
返し試験においては、通常のエポキシメタクリレート樹
脂組成物(c)は1サイクルで剥離し、カルボキシル基
末端ブタジエン−アクリロニトリル液状コポリマーの量
が反応組成物中の50%に満たない組成物(d)は10
サイクルで剥離に至った。一方、本発明による硬化性樹
脂組成物は100サイクルを超えて異常がない。
【0046】耐衝撃試験 実施例1で得られた変性エポキシメタクリレート樹脂組
成物(a)、実施例2で得られた変性エポキシメタクリ
レート樹脂組成物(b)及び比較例1で得られたエポキ
シメタクリレート樹脂組成物(c)を用い、冷水熱水繰
り返し試験と同一の条件で作成した試験片を、JISA
1421に準拠し、1kg鋼球を1mの高さより落下さ
せ、レジンモルタルの外観変化を観察した。測定結果を
表3に示す。
【0047】
【表3】
【0048】表3から明らかなごとく、床材として耐衝
撃性は基本的に要求される性能であるが、この試験にお
いても、本発明の硬化性樹脂組成物の効果が顕著に認め
られる。
【0049】強度試験 実施例1,実施例2,比較例2及び比較例3で得られた
樹脂組成物(a),(b),(d)及び(e)の100
部に、それぞれ50%ベンゾイルパーオキサイド2部、
キュメンハイドロパーオキサイド1部、6%ナフテン酸
コバルト1部、N,N−ジメチルアニリン0.5部を添
加した硬化性樹脂組成物をガラス板2枚の間にゴムのス
ペーサーをはさんだ型に流し込み、注型品を作成した。
得られた注型品について、JISK9619に準備し強
度を測定した。測定結果を表4に示す。
【0050】一方、比較例1で得られたエポキシメタク
リレート樹脂組成物(c)100部に、55%メチルエ
チルケトンパーオキサイド1.5部と6%ナフテン酸コ
バルト0.5部を添加した硬化性樹脂組成物についても
上記と同様にして注型品を作成し、強度試験を行なっ
た。結果を表4に示す。
【0051】
【表4】 組成物(e)は硬化不良で測定できず。
【0052】表4から明らかなごとく、本発明による硬
化性樹脂組成物は、適度な強度と柔軟性を有し、コンク
リートの亀裂にもある程度対応できる高い伸び率を示し
ている。
【0053】
【発明の効果】本発明は上記のように構成したので、従
来得ることができなかった変性エポキシ(メタ)アクリ
レート組成物重合性ビニルモノマーとからなる変性エ
ポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物にキュメンハイ
ドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、有機
金属塩及び芳香族アミンを配合してなる硬化性樹脂組成
物を提供することができ、そして硬化性樹脂組成物は熱
水冷水の繰り返し使用に耐え、柔軟性及び耐衝撃性に優
れた硬化物を与えるため、コンクリート床、及びその他
のコンクリートライニング材として好適に使用すること
ができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子中に少なくとも1個のエポキシ基を
    有するエポキシ化合物、カルボキシル基末端ブタジエン
    −アクリロニトリル液状コポリマー及び(メタ)アクリ
    ル酸を反応させて得られるカルボキシル基末端ブタジ
    エン−アクリロニトリル液状コポリマーに基づく単位の
    含有量が50〜80重量%である変性エポキシ(メタ)
    アクリレート組成物と重合性ビニルモノマーとからなる
    変性エポキシ(メタ)アクリレート樹脂組成物に、キュ
    メンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイ
    ド、有機金属塩及び芳香族アミンを配合してなるコンク
    リートライニング材に適する硬化性樹脂組成物。
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