JP2001234012A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents
難燃性樹脂組成物Info
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Abstract
性、及び熱安定性に優れたゴム変性スチレン系難燃性樹
脂組成物を提供すること。 【解決手段】 (A)スチレン系単量体、(メタ)アク
リル酸エステル系単量体、及びこれらの単量体と共重合
可能なビニル系単量体からなるスチレン−(メタ)アク
リル酸エステル系重合体の連続相と、ゴム状弾性体にス
チレン−(メタ)アクリル酸エステル系重合体のグラフ
ト枝がグラフトした分散相とからなるゴム変性スチレン
系樹脂で、かつゴム成分量が該樹脂中の5〜20質量%
であるゴム変性スチレン系樹脂100重量部に対して、
(B)ハロゲン含有リン酸エステル3〜13重量部、及
び(C)リン系安定剤0.5〜7重量部を含有する難燃
性樹脂組成物。
Description
耐衝撃性、耐光性、成形性、熱安定性に優れたスチレン
系樹脂の難燃性樹脂組成物に関するものである。
性に優れた樹脂であることから、家庭用品、電気製品、
包装等の成形材料として広く用いられてきた。利用分野
が拡大するに従い、様々な特性が要求されてきた。これ
らの用途で、電気製品に用いられる樹脂には耐衝撃性等
の機械的強度以外にUL(米国)、CSA(カナダ)、
電気用品取締法(日本)、IEC等の規格に定められた
難燃性が要求される。スチレン系樹脂の難燃化の手法と
しては難燃剤等の添加が最も一般的であるが、必要な難
燃性を確保するには、多量に難燃剤を添加する必要があ
り衝撃強度の低下が著しく、このためベースとなる樹脂
は衝撃強度に優れるHIPSやABS樹脂が用いられ
る。HIPSやABS樹脂は一般に不透明であり、また
添加する難燃剤も透明性を維持できるものと限らないた
め、スチレン系樹脂を難燃化する場合、スチレン系樹脂
の特徴の一つである透明性については犠牲とされる場合
が多かった。
脂としては、スチレン−アクリロニトリル共重合体にテ
トラブロモビスフェノールAを添加することにより透明
性を維持したまま難燃性を付与できることが知られてい
るが、この樹脂は耐衝撃性、熱安定性、耐光性に劣るた
め適用される用途に制限があった。またスチレン系樹脂
以外の透明難燃性樹脂の従来の技術としてはポリメチル
メタクリレートの透明難燃化技術が知られているが、や
はり耐衝撃性が低いという欠点がある。また耐衝撃性に
優れた透明難燃性樹脂としてはポリカーボネート系難燃
性樹脂が知られているが、成形性が非常に劣るため大型
成形物への適用が困難であった。
決し難燃性、透明性、耐衝撃性、成形性、耐光性優れた
難燃性樹脂組成物を提供することを目的とする。
的を果たすべく鋭意研究を重ねた結果、特定のゴム変性
スチレ系樹脂とハロゲン含有リン酸エステルとリン系安
定剤を組み合わせることにより、透明性と耐衝撃性に優
れた難燃性樹脂組成物が得られることを見出し、本発明
を完成するに至った。
スチレン系樹脂100質量部に対して(B)ハロゲン含
有リン酸エステル3〜13質量部、(C)リン系安定剤
0.5〜7質量部を含有する難燃性樹脂組成物で、
(A)ゴム変性スチレン系樹脂は、(a)グラフト共重
合体を主体とした分散相と連続相をなすマトリックス樹
脂とからなり、かつ(b)グラフト共重合体は、ゴム状
弾性体にスチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステ
ル系単量体、及び必要に応じて用いられるこれらの単量
体と共重合可能なビニル系単量体からなるスチレン−
(メタ)アクリル酸エステル系共重合体のグラフト枝が
グラフトした重合体で、(c)マトリックス樹脂は、ス
チレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量
体、及び必要に応じて用いられるこれらの単量体と共重
合可能なビニル系単量体からなるスチレン−(メタ)ア
クリル酸エステル系共重合体であって、(d)ゴム含有
量がゴム変性スチレン系樹脂中の5〜20質量%であ
る。
脂を構成するグラフト共重合体を主体とした分散相が、
その粒子径分布曲線において0.05〜0.5μmの範
囲に少なくとも一つのピーク位置を有すること、更に粒
子径分布曲線において0.05〜0.5μmの小粒子範
囲及び0.5より大きく3.5μm以下の大粒子範囲に
ピーク位置を有するものが好ましい。特に、(A)ゴム
変性スチレン系樹脂が、下記のスチレン系重合体(a
1)95〜50質量%とスチレン系重合体(a2)5〜
50質量%とからなるものが好ましい。即ち、そのスチ
レン系重合体(a1)は、ゴム状弾性体の存在下或いは
非存在下で、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エ
ステル系単量体、及び必要に応じて用いられるこれらの
単量体と共重合可能なビニル系単量体からなる単量体混
合物を重合してなる共重合体で、かつゴム含有量が0〜
10質量%であるスチレン系重合体であり、スチレン系
重合体(a2)は、ゴム状弾性体存在下で、スチレン系
単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、及び必
要に応じて用いられるこれらの単量体と共重合可能なビ
ニル系単量体からなる単量体混合物を重合してなる共重
合体で、かつゴム含有量が20〜60質量%であるスチ
レン系重合体である。
難燃性樹脂組成物を構成する(A)ゴム変性スチレン系
樹脂はグラフト共重合体を主体とした分散相と連続相を
なすマトリックス樹脂とからなる。まず本発明で使用さ
れるゴム変性スチレン系樹脂の分散相を構成するグラフ
ト共重合体について説明する。グラフト共重合体はゴム
状弾性体にスチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エス
テル系単量体、及び必要に応じて用いられるこれらの単
量体と共重合可能なビニル系単量体からなるスチレン−
(メタ)アクリル酸エステル系共重合体のグラフト枝が
グラフトした重合体である。
ンを主成分とするポリブタジエン、ポリイソプレン、ス
チレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−ブタ
ジエンランダム共重合体があげられ、これらを1種類以
上を混合して用いても良い。より好ましいものとして
は、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン
−ブタジエンランダム共重合体のスチレン−ブタジエン
共重合体類である。
スチレンとブタジエンの質量比は15〜60:85〜4
0であることが、(A)ゴム変性スチレン系樹脂及び難
燃性樹脂組成物の良好な透明性を得るために好ましい。
チレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p
−t−ブチルスチレン等を挙げることができるが、好ま
しくはスチレンである。これらスチレン系単量体は、単
独で用いてもよいが2種類以上を併用してもよい。
は、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、メ
チルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルア
クリレート、2−メチルヘキシルアクリレート、2−エ
チルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート等が
あげられるが、好ましくはメチルメタリレート、または
n−ブチルアクリレートである。これらの(メタ)アク
リル酸エステル系単量体は単独で用いてもよいが2種類
以上を併用してもよい。
量体と共重合可能なビニル系単量体としては、アクリル
酸、メタアクリル酸、アクリロニトリル、メタアクリロ
ニトリル、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシ
ルマレイミド等があげられる。
性スチレン系樹脂の連続相を形成する重合体について説
明する。 (A)ゴム変性スチレン系樹脂の連続相は、スチレン系
単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、及び必
要に応じてこれらの単量体と共重合可能なビニル系単量
体からなるスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共
重合体である。
スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、
p−t−ブチルスチレン等を挙げることができるが、好
ましくはスチレンである。これらスチレン系単量体は、
単独でも2種類以上を併用してもよい。
体とは、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブ
チルアクリレート、2−メチルヘキシルアクリレート、
2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレー
ト等があげられるが、好ましくはメチルメタリレートま
たはn−ブチルアクリレートである。これらの(メタ)
アクリル酸エステル系単量体は単独でも2種類以上を併
用してもよい。
量体と共重合可能なビニル系単量体としては、アクリル
酸、メタアクリル酸、アクリロニトリル、メタアクリロ
ニトリル、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシ
ルマレイミド等があげられる。
グラフト共重合体のグラフト枝及びマトリックス樹脂の
スチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合体にお
いて、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル
系単量体の質量比は35〜75:65〜25が好まし
く、特に好ましくは42〜59:58〜41である。ス
チレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体
の質量比が35〜75:65〜25の範囲外では、
(A)ゴム変性スチレン系樹脂及び難燃性樹脂組成物の
透明性が低下するので好ましくない。またこれらの単量
体と共重合可能なビニル系単量体は、単量体混合物中0
〜10質量%存在が好ましい。10質量%を超えると
(A)ゴム変性スチレン系樹脂及び難燃性樹脂組成物の
透明性が低下するので好ましくない。
有量は5〜20質量%が好ましい、更に好ましくは5〜
15質量%、特に好ましくは5〜12質量%である。ゴ
ム含有量が5質量%より少ないと衝撃強度が低く、また
20質量%を越えると透明性に劣るので好ましくない。
なお、ここでゴム変性スチレン系樹脂中のゴム含有量と
は、実質的にゴム状弾性体の主成分を成す共役ジエンの
成分量をいうものとする。
ラフト共重合体を主体とする分散相の粒子径について
は、その粒子径分布曲線(粒子径と体積頻度の分布)に
おけるピーク位置が少なくとも一つ0.05〜0.5μ
mの範囲にあることが好ましく、更に0.05〜0.5
μmの小粒子範囲と0.5より大きく3.5μm以下の
大粒子範囲にピーク位置を有することが特に好ましい。
分散相の粒子径分布のピーク位置が0.05μm未満で
は、衝撃強度発現効果が小さく好ましくない。また、
3.5μmを越える大粒子が多いと透明性が低下するの
で好ましくない。
る連続相、分散相の屈折率の差が0.02以内であるこ
とが透明性の観点から好ましく、更に好ましくは0.0
1以下である。なお、屈折率の測定法はトルエン10g
に(A)ゴム変性スチレン系樹脂1gを投入し分散させ
た後、遠心分離器を用いて可溶分(連続相)と不溶分に
分離する。不溶分にはメタノール10gを更に加え析出
させた後、濾過、乾燥後フィルムとする。連続相を含む
トルエン溶液及び分散相に由来するフィルムをアッベ式
屈折計を用い温度25℃の条件で測定しそれぞれの差を
算出して求めることができる。
系樹脂の好ましい実施態様としては、2種類のスチレン
系重合体(a1)及び(a2)をそれぞれ別々に重合し
たものを混合して製造することができる。
体の存在下或いは非存在下で、スチレン系単量体、(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体、及び必要に応じて用
いられるこれらの単量体と共重合可能なビニル系単量体
からなる単量体混合物を重合してなる共重合体である。
エンを主成分とするポリブタジエン、ポリイソプレン、
スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−ブ
タジエンランダム共重合体があげられ、これらを1種類
以上を混合して用いても良い。より好ましいものとして
は、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン
−ブタジエンランダム共重合体のスチレン−ブタジエン
共重合体類である。
スチレンとブタジエンの質量比は15〜60:85〜4
0であることが、(A)ゴム変性スチレン系樹脂及び難
燃性樹脂組成物の良好な透明性を得るために好ましい。
は0〜10質量%であることが好ましく、更に好ましく
は0〜8質量%、特に好ましくは0〜6質量%である。
ゴム含有量が10質量%を越えると流動性と透明性が低
下する傾向にある。
タ)アクリル酸エステル系単量体、及び必要に応じて用
いられるこれらの単量体と共重合可能なビニル系単量体
は、前記した単量体をそれぞれ使用することが出来る。
スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量
体の質量比は35〜75:65〜25が好ましく、特に
好ましくは42〜59:58〜41である。スチレン系
単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体の質量比
が35〜75:65〜25の範囲外では、スチレン系重
合体(a2)と混合した場合に透明性が低下するので好
ましくない。
に、ゴム状弾性体が存在する場合には前記の単量体混合
物がグラフトしたグラフト共重合体と単量体混合物から
なる未グラフトの共重合体の混合物が一般的であるが、
重合方法、又は精製方法によってはグラフトしたグラフ
ト共重合体のみ、あるいはグラフトしたグラフト共重合
体、未グラフフトの共重合体、及び未グラフトのゴム状
弾性体の混合物である場合もある。なお、未グラフトの
共重合体、及びゴム状弾性体の非存在下での重合体は、
分散相をなすスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系
共重合体となる。
時に、ゴム状弾性体が存在する場合には、重合過程で共
存する単量体混合物とグラフト共重合体を形成し、マト
リックス樹脂中に分散相を形成するのが一般的である。
この場合、分散相の粒子径は、その粒子径分布曲線にお
いて0.5〜3.5μmの範囲に最頻度径のピーク位置
を持つことが好ましい。更に好ましくは0.6〜2.5
μm、特に好ましくは0.7〜2.0μmである。分散
粒子径の最頻度径ピーク位置が0.5μm未満では衝撃
強度が低く、3.5μmを越えると透明性が低下する傾
向にあるので好ましくない。
連続相と分散相の屈折率の差が0.02以内であること
が透明性の観点から好ましく、更に好ましくは0.01
以下である。
ては、スチレン系樹脂の製法で常用されている塊状重合
法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等が用いられ
る。また、回分式重合法、連続式重合法のいずれの方法
も用いることができる。ゴム状弾性体を用いる場合は、
スチレン系単量体と共役ジエン、又は共役ジエンを主体
とするゴム状弾性体を、スチレン系単量体、(メタ)ア
クリル酸エステル系単量体、及び必要に応じて用いられ
るこれらの単量体と共重合可能なビニル系単量体に溶解
させ塊状重合、塊状−懸濁重合又は溶液重合することに
より得られる。
してアゾビスブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサン
カルボニトリル等のアゾ化合物や、ベンゾイルパーオキ
サイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチ
ルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブ
チルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、エチル
−3,3−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブチレート等
の有機過酸化物を用いることができる。また、分子量調
整剤としてt−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメ
ルカプタン、4−メチル−2,4−ジフェニルペンテン
−1を、可塑剤としてブチルベンジルフタレート等を必
要に応じて添加してもよい。
説明する。スチレン系重合体(a2)は、ゴム状弾性体
の存在下で、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エ
ステル系単量体、及び必要に応じて用いられるこれらの
単量体と共重合可能なビニル系単量体からなる単量体混
合物を重合してなるスチレン−(メタ)アクリル酸エス
テル系共重合体である。
性体をそれぞれ使用することが出来る。即ち、共役ジエ
ン又は共役ジエンを主成分とするポリブタジエン、ポリ
イソプレン、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、
スチレン−ブタジエンランダム共重合体があげられ、こ
れらを1種類以上を混合して用いても良い。より好まし
いものとしては、スチレン−ブタジエンブロック共重合
体、スチレン−ブタジエンランダム共重合体のスチレン
−ブタジエン共重合体類である。
は20〜60質量%であることが好ましい。更に好まし
くは25〜55質量%、特に好ましくは29〜50質量
%である。ゴム含有量が20質量%未満では強度補強効
果が小さく、60質量%を越えるとスチレン系重合体
(a1)と混合した場合に透明性が低下する。
ル酸エステル系単量体、及び必要に応じて用いられるこ
れらの単量体と共重合可能なビニル系単量体は、前記し
た単量体をそれぞれ使用することが出来る。また、スチ
レン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体の
質量比は35〜75:65〜25が好ましく、特に好ま
しくは42〜59:58〜41である。スチレン系単量
体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体の質量比が3
5〜75:65〜25の範囲外では、スチレン系重合体
(a1)と混合した場合に透明性が低下するので好まし
くない。
は、スチレン系重合体(a1)におけるゴム状弾性体存
在下での重合と同様に、重合過程で共存する単量体混合
物とグラフト共重合体を形成し、マトリックス樹脂中に
分散相として存在するのが一般的である。分散相の粒子
径は、その粒子径分布曲線において0.05〜0.5μ
mの範囲に最頻度径ピーク位置を持つことが好ましい。
更に好ましくは0.08〜0.4μm、特に好ましくは
0.08〜0.35μmである。分散粒子径の最頻度径
ピーク位置が0.05μm未満ではゴム変性スチレン系
樹脂及び難燃性樹脂組成物の衝撃強度発現効果が小さく
なり、また0.5μmを越えると衝撃強度の発現には効
果があるが、透明性は低下する傾向にあるので好ましく
ない。
連続相と分散相の屈折率の差が0.02以内であること
が透明性の観点から好ましく、更に好ましくは0.01
以下である。
は、スチレン系樹脂の製法で常用されている塊状重合
法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等が用いられ
る。また、回分式重合法、連続式重合法のいずれの方法
も用いることができる。好ましい製造法としては、スチ
レン系単量体と共役ジエン、又は共役ジエンを主体とし
て得たゴム状弾性体が存在したラテックスにスチレン系
単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、及びそ
の他重合可能な単量体を乳化重合させて得られる。
してアゾビスブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサン
カルボニトリル等のアゾ化合物や、ベンゾイルパーオキ
サイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチ
ルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブ
チルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、エチル
−3,3−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブチレート等
の有機過酸化物を用いることができる。また、分子量調
整剤としてt−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメ
ルカプタン、4−メチル−2,4−ジフェニルペンテン
−1を、可塑剤としてブチルベンジルフタレート等を必
要に応じて添加してもよい。
は、スチレン系重合体(a1)と(a2)の混合質量比
が95〜50:5〜50であることが好ましい。更に好
ましくは93〜55:7〜45、特に好ましくは90〜
60:10〜40である。スチレン系重合(a2)が5
質量%未満では衝撃強度が低く、50質量%を超えると
透明性が低下する傾向にある。
は、スチレン系重合体(a1)と(a2)からなるもの
が好ましく、樹脂中のゴム含有量が5〜20質量%であ
ることが必要である。
(a1)及び(a2)における何れの連続相、分散相の
屈折率の差も0.02以内であることが好ましく、ま
た、得られた(A)ゴム変性スチレン系樹脂の連続相と
分散相の屈折率の差も0.02以内であることが好まし
く、更に好ましくは0.01以下である。
混合方法については特に規定はなく、予め溶融混合して
(A)ゴム変性スチレン系樹脂としてもよいし、難燃性
樹脂組成物の製造時にそれぞれ他の原料と溶融混合して
もよい。例えば、(A)ゴム変性スチレン系樹脂の溶融
混合方法としては、バンバリーミキサー、ヘシェルミキ
サー、タンブラー等の公知のブレンダーであらかじめ混
合し、単軸押出機、2軸押出機等の公知の押出機によっ
て溶融混練後ペレット化して用いることができる。
樹脂は必要に応じて、酸化防止剤、滑剤、着色剤、帯電
防止剤、鉱油等も含有することができる。
(B)ハロゲン含有リン酸エステルについて説明する。
本発明に用いるハロゲン含有リン酸エステルとしては、
トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリアリルホス
フェート、トリスジクロロプロピルホスフェート、トリ
ス−β−クロロプロピルホスフェート、クロロアルキル
ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホス
フェート等があげられる。これらのハロゲン含有リン酸
エステルを単独もしくは併用使用することもできる。こ
れらのうち、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフ
ェートが特に好ましい。
量は、(A)ゴム変性スチレン系樹脂100質量部に対
して3〜13質量部である。好ましくは3.5〜11質
量部である。(B)ハロゲン含有リン酸エステルの添加
量が3質量部より少ないと難燃性の確保、向上が期待で
きない。また、13質量部を越えると難燃性樹脂組成物
の耐衝撃性、耐光性、熱安定性の低下が著しい。
(C)リン系安定剤について説明する。本発明で用いる
リン系安定剤としては、トリフェニルホスフェート、ト
リクレジルホスフェート、トリキシニルホスフェート、
トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、ク
レジルフェニルホスフェート、レゾルシノールビス(ジ
フェニルホスフェート)、2−エチルヘキシルジフェニ
ルホスフェート、ジメチルメチルホスフェート、トリア
リルホスフェート、芳香族リン酸エステル、ジエチル−
N、N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノメチルホ
スフェート、トリス(2,6)ジメチルフェニルホスフ
ェート、芳香族縮合リン酸エステル等のリン酸エステル
があげられる。これらの安定剤は単独もしくは併用使用
することもできる。これらのうち、トリフェニルホスフ
ェートが好ましい。
ム変性スチレン系樹脂100質量部に対して0.5〜7
質量部である。好ましくは1〜6質量部である。リン系
安定剤の添加量が0.5質量部より少ないと難燃性の確
保、向上が期待できない。また、7質量部を越えると難
燃性樹脂組成物の耐熱性の低下が著しい。
(C)リン系安定剤の総量は4〜15質量部が好まし
く、更に5〜15質量部が好ましい。総添加量が4質量
部未満では必要な難燃性が確保できず、15質量部を越
えると衝撃強度の低下が著しい。
(B)ハロゲン含有リン酸エステル、及び(C)リン系
安定剤の混合方法には特に制約は無いが、例えばタンブ
ラー、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー等の公
知のブレンダーであらかじめ樹脂とハロゲン含有リン酸
エステル及びリン系安定剤を予備混合し、単軸押出機、
2軸押出機等の公知の押出機にて溶融混練後ペレット化
して難燃性樹脂組成物を得ることができる。
滑剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤、鉱油等の添加剤を
配合することもできる。
が、本発明はこれらの例によって限定されるものではな
い。
5質量%及びメチルメタクリレート57.5質量%の単
量体混合物100質量部に重合開始剤としてベンゾイル
パーオキサイド0.2質量部、分子量調整剤t−ドデシ
ルメルカプタン0.1質量部、懸濁安定剤ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウムを0.001質量部、第三リ
ン酸カルシウム0.5質量部、純水200質量部を仕込
み、温度95℃で6時間、130℃で2時間加熱重合さ
せた。反応終了後、洗浄、脱水、乾燥してビーズ状のス
チレン系重合体a1−1を得た。
で、スチレン42.5質量%及びメチルメタクリレート
57.5質量%の単量体混合物100質量部にスチレン
−ブタジエン共重合体(スチレン含量25質量%、旭化
成社製商品名タフデン2000)5.0質量部を溶解
し、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.0
4質量部、連鎖移動剤としてt−ドデシルメルカプタン
0.2質量部を添加し、撹拌下に温度90℃で加熱し
た。重合転化率が30質量%に達した時に冷却して塊状
重合を停止した。次いで該反応混合液に新たに重合開始
剤としてジクミルパーオキサイドを0.2質量部を添加
した。純水200質量部にドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウムを0.001質量部、第三リン酸カリウム
0.5質量部を懸濁安定剤として添加し、撹拌下に混合
液を分散させた。反応後に温度100℃で2時間、11
5℃で3.5時間、130℃で2.5時間重合反応させ
た。反応終了後、洗浄、脱水、乾燥してビーズ状のスチ
レン系重合体a1−2を得た。
で、スチレン61.0質量%及びメチルメタクリレート
39.0質量%の単量体混合物100質量部にスチレン
−ブタジエンブロック共重合体(スチレン含量40質量
%、旭化成社製商品名アサプレン670A)5.0質量
部を溶解し、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイ
ド0.04質量部、連鎖移動剤としてt−ドデシルメル
カプタン0.2質量部を添加し撹拌下に温度90℃で加
熱した。重合転化率が30質量%に達した時に冷却して
塊状重合を停止した。次いで該反応混合液に新たに重合
開始剤としてジクミルパーオキサイドを0.2質量部を
添加した。純水200質量部にドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウムを0.001質量部、第三リン酸カリウ
ム0.5質量部を懸濁安定剤として添加し、撹拌下に混
合液を分散させた。反応後に100℃で2時間、115
℃で3.5時間、130℃で2.5時間重合反応させ
た。反応終了後、洗浄、脱水、乾燥してビーズ状のスチ
レン系重合体a1−3を得た。
で、スチレン58.5質量%、メチルメタクリレート3
6.0質量%及びn−ブチルアクリレート5.5質量%
の単量体混合物100質量部にスチレン−ブタジエンブ
ロック共重合体(スチレン含量40質量%、旭化成社製
商品名アサプレン670A)を5質量部溶解し、重合開
始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.04質量部、
連鎖移動剤としてt−ドデシルメルカプタン0.2質量
部を添加し撹拌下に温度90℃に加熱した。重合転化率
が30質量%に達したとき冷却して塊状重合を停止し
た。次いで該反応混合液に新たに重合開始剤としてジク
ミルパーオキサイドを0.2質量部を添加した。純水2
00質量部にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを
0.001質量部、第三リン酸カリウム0.5質量部を
懸濁安定剤として添加し、撹拌下に混合液を分散させ
た。反応後に温度100℃で2時間、115℃で3.5
時間、130℃で2.5時間重合反応させた。反応終了
後、洗浄、脱水、乾燥してビーズ状のスチレン系重合体
a1−4を得た。
−ブタジエン共重合体(スチレン含量25質量%、旭化
成社製商品名タフデン2000)の溶解量を20質量部
に変更した以外はスチレン系重合体a1−2と同様に製
造し、スチレン系重合体a1−5を得た。得られたスチ
レン系重合体(a1)の物性を表1に示した。
質量部、スチレン19質量部、水150質量部、乳化剤
としてオレイン酸カリウム0.5質量部、重合開始剤と
してt−ブチルハイドロパーオキサイド0.13質量
部、ロンガリット0.03質量部、硫酸第一鉄0.00
2質量部、エチレンジアミンテトラ酢酸−ナトリウム
0.003質量部、及びピロリン酸ナトリウム0.1質
量部、連鎖移動剤としてt−ドデシルメルカプタン1.
0質量部を加え、温度45℃で17時間重合させた。得
られたゴムラテックスの体積平均粒子径は0.08μm
であった。これにナトリウムスルホサクシネート0.0
59質量部を加えて安定化した。更に、これに0.2質
量%塩化水素水溶液と2質量%水酸化ナトリウム溶液を
別々のノズルからラテックスのPHが8.0〜9.0を
保つように添加し、ラテックスを凝集肥大化させ、最頻
度径ピーク位置0.19μmのラテックスを得た。この
ゴムラテックスにスチレン12質量部、メチルメタクリ
レート23質量部、ジビニルベンゼン0.04質量部、
t−ブチルハイドロパーオキサイド0.08質量部を加
え、温度60℃で6時間反応させた。このラテックスに
t−ブチルフェノール0.5質量部、ジラウリルチオプ
ロピネート0.5質量部を添加した後、塩酸により析出
し、洗浄、脱水、乾燥して粉末状のスチレン系重合体a
2−1を得た。
タジエン46質量部、スチレン19質量部、水150質
量部、乳化剤としてオレイン酸カリウム0.5質量部、
重合開始剤としてt−ブチルハイドロパーオキサイド
0.13質量部、ロンガリット0.03質量部、硫酸第
一鉄0.002質量部、エチレンジアミンテトラ酢酸−
ナトリウム0.003質量部、及びピロリン酸ナトリウ
ム0.1質量部、連鎖移動剤としてt−ドデシルメルカ
プタン1.0質量部を加え、温度45℃で17時間重合
させた。得られたゴムラテックスの体積平均粒子径は
0.08μmであった。これにナトリウムスルホサクシ
ネート0.059質量部を加えて安定化した。更に、こ
れに0.2質量%塩化水素水溶液と2質量%水酸化ナト
リウム溶液を別々のノズルからラテックスのPHが8.
0〜9.0を保つように添加し、ラテックスを凝集肥大
化させ最頻度径ピーク位置0.19μmのラテックスを
得た。このゴムラテックスにスチレン12質量部、メチ
ルメタクリレート20質量部、アクリロニトリル3質量
部、ジビニルベンゼン0.04質量部、t−ブチルハイ
ドロパーオキサイド0.08質量部を加え、温度60℃
で6時間反応させた。このラテックスにt−ブチルフェ
ノール0.5質量部、ジラウリルチオプロピネート0.
5質量部を添加した後、塩酸により析出し、洗浄、脱
水、乾燥して粉末状のスチレン系重合体a2−2を得
た。
タジエン46質量部、スチレン16質量部、水150質
量部、乳化剤としてオレイン酸カリウム0.5質量部、
重合開始剤としてt−ブチルハイドロパーオキサイド
0.13質量部、ロンガリット0.03質量部、硫酸第
一鉄0.002質量部、エチレンジアミンテトラ酢酸−
ナトリウム0.003質量部、及びピロリン酸ナトリウ
ム0.1質量部、連鎖移動剤としてt−ドデシルメルカ
プタン1.0質量部を加え、温度45℃で17時間重合
させた。得られたゴムラテックスの体積平均粒子径は
0.08μmであった。これにナトリウムスルホサクシ
ネート0.059質量部を加えて安定化した。更に、こ
れに0.2質量%塩化水素水溶液と2質量%水酸化ナト
リウム溶液を別々のノズルからラテックスのPHが8.
0〜9.0を保つように添加し、ラテックスを凝集肥大
化させ最頻度径ピーク位置0.19μmのラテックスを
得た。このゴムラテックスにスチレン8質量部、メチル
メタクリレート18質量部、n−ブチルアクリレート1
2質量部、ジビニルベンゼン0.04質量部、t−ブチ
ルハイドロパーオキサイド0.08質量部を加え、温度
60℃で6時間反応させた。このラテックスにt−ブチ
ルフェノール0.5質量部、ジラウリルチオプロピネー
ト0.5質量部を添加した後、塩酸により析出し、洗
浄、脱水、乾燥して粉末状のスチレン系重合体a2−3
を得た。
系重合体(a2−1)製造においてゴムラテックスの凝
集条件を変更した以外は、a2−1と同様に製造し、ゴ
ム変性スチレン系重合体a2−4及びa2−5を得た。
得られたスチレン系重合体(a2)の物性を表2に示
す。
樹脂物性は以下の方法で測定した。 1)スチレン系重合体(a1)及び(a2)のゴム分を
除く構成単位の割合:熱分解ガスクロマトグラフィー法
で測定した。 2)樹脂中のゴム含有量:臭素付加法で測定した。 3)分散相の粒子径分布曲線(体積分率)及び体積平均
粒子径:コールターカウンターで測定した。
いた。 (B1):トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェ
ート(大八化学社製CR900) (4)リン系安定剤 リン系安定剤として下記の(C1)を用いた。 (C1):トリフェニルフォスフェート(大八化学社製
TPP) (5)また比較例に下記のハロゲン系難燃剤(D1)を
用いた。 (D1):テトラブロモビスフェノールA(GLC社製
BA−59)
いた。 (E1)錫系安定剤(三共有機合成社製STANN B
N(N)) (E2)滑剤:エチレンビスアマイド(花王社製EB−
P) (7)その他の比較樹脂として以下の樹脂を用いた。 GPPS:一般ポリスチレン(東洋スチレン社製GP−
1)
ついて説明する。表3乃至表7に示す原料配合比で、タ
ンブラーを用い予備混練後、単軸押出機により下記の条
件にて溶融混練して難燃樹脂組成物を得た。得られた難
燃性樹脂組成物の難燃性及び各種評価結果を表3乃至表
7の下段に示す。 溶融混練条件: 単軸押出機;マクロス社製VSK−40、スクリュー径
40mm、L/D=28 運転条件; シリンダー設定温度:200℃ スクリュー回転数:80rpm 押し出し速度:15kg/h 樹脂温度:215℃
の方法で実施した。 1)難燃性:UL−94垂直燃焼性試験に準拠し、1.
5mm及び3.0mmの厚さのテストピースにつき、燃
焼性を評価した。 2)アイゾット(Izod)衝撃強度:ASTM D−
256に準拠し、6.4mmの厚みのVノッチ付きテス
トピースを使用し温度23℃で測定した。 3)落錘衝撃強度:JIS K−7211に従い、90
mm×90mm×2mmの射出成形角板を使用し、温度
23℃、湿度50%RHの条件で50%破壊高さを測定
した。錘質量は500gである。 4)メルトフローレート(MFR):ASTM D−1
238に準拠し、温度220℃、98Nの荷重下で測定
した。 5)全光線透過率:2mm厚のサンプルを用いてAST
M D−1003に準じて測定した。 6)透明性:2mm厚の射出成形プレートを目視にて以
下のように4段階にランク分けして評価した。 ◎:曇りなく透明性良好 ○:若干曇るが透明性良好 △:曇りあり透明性に劣る ×:透明性が無い 7)耐光性:アトラス社製キセノンウエザーメータを用
い、照射強度0.35W/m2 ブラックパネル温度6
3℃、湿度50%で300時間照射前・後のテストプレ
ートの色相差△Eを、日本電色工業社製Σ80で測定し
た。 8)熱安定性:小型射出成形機(IS50EP/東芝機
械社製)で、樹脂組成物をシリンダー設定温度240℃
で20分滞留後、2mm厚プレートを成形し、滞留前の
テストプレートとの色相差を日本電色工業社製Σ80で
測定した。
性、成形性、耐光性、熱安定性に優れたゴム変性スチレ
ン系難燃樹脂組成物を得ることができる。このようにし
て得られたゴム変性スチレン系樹脂の難燃性樹脂組成物
は、家電、OA機器部品等の幅広い用途に適用できる。
Claims (7)
- 【請求項1】 下記の(A)ゴム変性スチレン系樹脂1
00質量部に対して(B)ハロゲン含有リン酸エステル
3〜13質量部 (C)リン系安定剤0.5〜7質量部を含有することを
特徴とする難燃性樹脂組成物。 (A)ゴム変性スチレン系樹脂は、(a)グラフト共重
合体を主体とした分散相と連続相をなすマトリックス樹
脂とからなり、(b)グラフト共重合体は、ゴム状弾性
体にスチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系
単量体、及び必要に応じて用いられるこれらの単量体と
共重合可能なビニル系単量体からなるスチレン−(メ
タ)アクリル酸エステル系共重合体のグラフト枝がグラ
フトした重合体で、(c)マトリックス樹脂は、スチレ
ン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、及
び必要に応じて用いられるこれらの単量体と共重合可能
なビニル系単量体からなるスチレン−(メタ)アクリル
酸エステル系共重合体であって、(d)ゴム含有量がゴ
ム変性スチレン系樹脂中の5〜20質量%である。 - 【請求項2】 (A)ゴム変性スチレン系樹脂が、グラ
フト共重合体を主体とした分散相の粒子径分布曲線にお
いて0.05〜0.5μmの範囲に少なくとも一つのピ
ーク位置を有することを特徴とする請求項1記載の難燃
性樹脂組成物。 - 【請求項3】 (A)ゴム変性スチレン系樹脂が、グラ
フト共重合体を主体とした分散相の粒子径分布曲線にお
いて0.05〜0.5μmの小粒子範囲及び0.5より
大きく3.5μm以下の大粒子範囲にピーク位置を有す
ることを特徴とする請求項1記載の難燃性樹脂組成物。 - 【請求項4】 (A)ゴム変性スチレン系樹脂が、下記
のスチレン系重合体(a1)95〜50質量%とスチレ
ン系重合体(a2)5〜50質量%とからなることを特
徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の難燃性樹
脂組成物。スチレン系重合体(a1)は、ゴム状弾性体
の存在下或いは非存存在下で、スチレン系単量体、(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体、及び必要に応じて用
いられるこれらの単量体と共重合可能なビニル系単量体
からなる単量体混合物を重合してなる共重合体であり、
ゴム含有量が0〜10質量%であるスチレン系重合体
で、スチレン系重合体(a2)は、ゴム状弾性体存在下
で、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系
単量体、及び必要に応じて用いられるこれらの単量体と
共重合可能なビニル系単量体からなる単量体混合物を重
合してなる共重合体であり、ゴム含有量が20〜60質
量%であるスチレン系重合体。 - 【請求項5】(A)ゴム変性スチレン系樹脂が、下記の
スチレン系重合体(a1)95〜50質量%とスチレン
系重合体(a2)5〜50質量%とからなることを特徴
とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の難燃性樹脂
組成物。スチレン系重合体(a1)が、ゴム状弾性体存
在下で、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステ
ル系単量体、及び必要に応じて用いられるこれらの単量
体と共重合可能なビニル系単量体からなる単量体混合物
を重合してなるグラフト共重合体を含有した共重合体
で、かつグラフト共重合体を主体とした分散相の粒子径
分布曲線の最頻度径ピーク位置が0.5〜3.5μmに
あり、更にゴム含有量が0.1〜10質量%であるスチ
レン系重合体で、スチレン系重合体(a2)が、ゴム状
弾性体存在下で、スチレン系単量体、(メタ)アクリル
酸エステル系単量体、及び必要に応じて用いられるこれ
らの単量体と共重合可能なビニル系単量体からなる単量
体混合物を重合してなるグラフト共重合体を含有した共
重合体で、かつグラフト共重合体を主体とした分散相の
粒子径分布曲線の最頻度径ピーク位置が0.05〜0.
5μmにあり、更にゴム含有量が20〜60質量%であ
るスチレン系重合体。 - 【請求項6】 ハロゲン含有リン酸エステルとしてトリ
ス(トリブロモネオペンチル)ホスフェートを用いる請
求項1乃至5のいずれか1項記載の難燃性樹脂組成物。 - 【請求項7】 リン系安定剤としてトリフェニルホスフ
ェートを用いることを特徴とする請求項1乃至6のいず
れか1項記載の難燃性樹脂組成物。
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