JP2006176697A - 耐衝撃性ポリフェニレンエーテルおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 難燃性・耐衝撃性と難燃性・耐衝撃性以外の機械物性とがともに優れた耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを提供する。
【解決手段】 本発明の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルは、ゲル含有量40〜98質量%、平均粒子径0.1〜0.55μmのゴム質重合体30〜80質量部に、シアン化ビニル化合物単位0〜18質量%および芳香族ビニル化合物単位を含む質量平均分子量50000〜200000のグラフト鎖が20〜70質量部結合し、かつ、前記ゴム質重合体に芳香族ビニル化合物単位を含むオクルード重合体が包含率10〜80質量%で包含されている耐衝撃性補強材(A)と、ポリスチレン(B)と、ポリフェニレンエーテル(C)と、耐衝撃性補強材(A)とポリスチレン(B)とポリフェニレンエーテル(C)との合計100質量部に対して1〜20質量部の難燃剤(D)とを含有する。
【選択図】 なし
【解決手段】 本発明の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルは、ゲル含有量40〜98質量%、平均粒子径0.1〜0.55μmのゴム質重合体30〜80質量部に、シアン化ビニル化合物単位0〜18質量%および芳香族ビニル化合物単位を含む質量平均分子量50000〜200000のグラフト鎖が20〜70質量部結合し、かつ、前記ゴム質重合体に芳香族ビニル化合物単位を含むオクルード重合体が包含率10〜80質量%で包含されている耐衝撃性補強材(A)と、ポリスチレン(B)と、ポリフェニレンエーテル(C)と、耐衝撃性補強材(A)とポリスチレン(B)とポリフェニレンエーテル(C)との合計100質量部に対して1〜20質量部の難燃剤(D)とを含有する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、耐衝撃性補強材で補強された耐衝撃性ポリフェニレンエーテルおよびその製造方法に関する。
ポリフェニレンエーテルは耐熱性、耐薬品性及び機械的、電気的性質などにおいて優れた性質を有する樹脂であるが、成形性、耐衝撃性が低い等の欠点を有している。そこで、これらの欠点を改良するために、様々な改良が試みられている。例えば、成形性を改良するために、ポリフェニレンエーテルに相溶性のある芳香族ビニル重合体を配合する方法が提案されている。また、耐衝撃性を向上するために、ゴム成分を配合する方法が提案されている。特に、ゴム成分で変性された芳香族ビニル重合体(ゴム変性芳香族ビニル重合体)を配合した場合には、成形性及び耐衝撃性が同時に改良でき、非常に有利である。このゴム変性芳香族ビニル重合体としては、ジエン系ゴムまたはエチレン−α−オレフィン−ポリエン三元共重合体に芳香族ビニル化合物がグラフトしたグラフト共重合体が挙げられる(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
このように、ゴム成分で補強して耐衝撃性を改良した耐衝撃性ポリフェニレンエーテルに難燃剤を含有させて難燃性を付与することがある。難燃性を有する耐衝撃性ポリフェニレンエーテルは、自動車部品、家電製品、OA機器、機械部品などに用いられる。
特公昭47−43174号公報
特公昭47−43290号公報
このように、ゴム成分で補強して耐衝撃性を改良した耐衝撃性ポリフェニレンエーテルに難燃剤を含有させて難燃性を付与することがある。難燃性を有する耐衝撃性ポリフェニレンエーテルは、自動車部品、家電製品、OA機器、機械部品などに用いられる。
ところが、ポリフェニレンエーテルに、耐衝撃性補強材であるゴム変性芳香族ビニル重合体を配合して耐衝撃性を改良した従来の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルにおいては、次のような問題があった。
すなわち、耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを構成するゴム変性芳香族ビニル重合体においては、その製造の際にゴム成分を芳香族ビニル化合物に溶解して重合するが、芳香族ビニル化合物に対するゴム成分の溶解度が低いことから、ゴム変性芳香族ビニル重合体中のゴム含有量を増やすことが困難であった。そのため、耐衝撃性ポリフェニレンエーテルにおいてもゴム含有量を増やすことができず、耐衝撃性を十分に高くすることができなかった。特に難燃剤を含む場合には耐衝撃性が低くなる傾向にあるため、難燃性を有する耐衝撃性ポリフェニレンエーテルでとりわけ問題となった。
また、ゴム成分を芳香族ビニル化合物に溶解して重合した結果、生成した重合体中に分散する粒子状のゴム相は、多量のポリスチレンを包含するようになる。ゴム相の中に包含されたポリスチレンは、ポリスチレンとしての特性を発揮しない上、ゴム相の粒子径が1.0〜3.0μmと大きくなった。そのため、このゴム変性芳香族ビニル重合体を含む耐衝撃性ポリフェニレンエーテルはゴム含量が少ないにもかかわらず、剛性が低かった。すなわち、耐衝撃性および剛性がともに低かった。
すなわち、耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを構成するゴム変性芳香族ビニル重合体においては、その製造の際にゴム成分を芳香族ビニル化合物に溶解して重合するが、芳香族ビニル化合物に対するゴム成分の溶解度が低いことから、ゴム変性芳香族ビニル重合体中のゴム含有量を増やすことが困難であった。そのため、耐衝撃性ポリフェニレンエーテルにおいてもゴム含有量を増やすことができず、耐衝撃性を十分に高くすることができなかった。特に難燃剤を含む場合には耐衝撃性が低くなる傾向にあるため、難燃性を有する耐衝撃性ポリフェニレンエーテルでとりわけ問題となった。
また、ゴム成分を芳香族ビニル化合物に溶解して重合した結果、生成した重合体中に分散する粒子状のゴム相は、多量のポリスチレンを包含するようになる。ゴム相の中に包含されたポリスチレンは、ポリスチレンとしての特性を発揮しない上、ゴム相の粒子径が1.0〜3.0μmと大きくなった。そのため、このゴム変性芳香族ビニル重合体を含む耐衝撃性ポリフェニレンエーテルはゴム含量が少ないにもかかわらず、剛性が低かった。すなわち、耐衝撃性および剛性がともに低かった。
さらに、ゴム変性芳香族ビニル重合体の製造は、通常、連続重合で行われているので、銘柄を変更するために重合処方を変更した場合、変更されるまでに長時間を要する上に、格外品が多く発生する。そのため、生産性の観点から銘柄の種類が限定されてしまい、耐衝撃性ポリフェニレンエーテルにおいても、様々な性能の多数の銘柄を製造することは困難であった。
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであり、難燃性・耐衝撃性と難燃性・耐衝撃性以外の機械物性とがともに優れた耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを提供することを目的とする。また、耐衝撃性以外の機械物性を損なうことなく、難燃性・耐衝撃性に優れ、しかも様々な性能の多数の銘柄を容易に製造できる耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを製造する方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであり、難燃性・耐衝撃性と難燃性・耐衝撃性以外の機械物性とがともに優れた耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを提供することを目的とする。また、耐衝撃性以外の機械物性を損なうことなく、難燃性・耐衝撃性に優れ、しかも様々な性能の多数の銘柄を容易に製造できる耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを製造する方法を提供することを目的とする。
本発明の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルは、ゲル含有量40〜98質量%、平均粒子径0.1〜0.55μmのゴム質重合体30〜80質量部に、シアン化ビニル化合物単位0〜18質量%および芳香族ビニル化合物単位を含む質量平均分子量50000〜200000のグラフト鎖が20〜70質量部結合し、かつ、前記ゴム質重合体に芳香族ビニル化合物単位を含むオクルード重合体が包含率10〜80質量%で包含されている耐衝撃性補強材(A)と、
ポリスチレン(B)と、
ポリフェニレンエーテル(C)と、
耐衝撃性補強材(A)とポリスチレン(B)とポリフェニレンエーテル(C)との合計100質量部に対して1〜20質量部の難燃剤(D)とを含有することを特徴とする。
本発明の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルにおいては、ゴム質重合体が、ポリブタジエン、スチレン・ブタジエン・α−オレフィン共重合体、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルの製造方法は、ゲル含有量40〜98質量%、平均粒子径0.1〜0.55μmのゴム質重合体に、シアン化ビニル化合物0〜18質量%と芳香族ビニル化合物とを含む単量体混合物を40〜80℃で15〜90分間含浸(オクルード)させる含浸工程と、
10時間半減期温度が30〜90℃の油溶性熱分解系開始剤を用いて、グラフト鎖の質量平均分子量が50000〜200000となるように、ゴム質重合体30〜80質量部(固形分換算)に単量体混合物70〜20質量部をグラフト重合して耐衝撃性補強材(A)を得る重合工程と、
耐衝撃性補強材(A)にポリスチレン(B)とポリフェニレンエーテル(C)と難燃剤(D)とを、耐衝撃性補強材(A)とポリスチレン(B)とポリフェニレンエーテル(C)の合計100質量部に対して難燃剤(D)1〜20質量部の割合で混合する混合工程を有することを特徴とする。
本発明の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルの製造方法においては、ゴム質重合体が、ポリブタジエン、スチレン・ブタジエン・α−オレフィン共重合体、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
ポリスチレン(B)と、
ポリフェニレンエーテル(C)と、
耐衝撃性補強材(A)とポリスチレン(B)とポリフェニレンエーテル(C)との合計100質量部に対して1〜20質量部の難燃剤(D)とを含有することを特徴とする。
本発明の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルにおいては、ゴム質重合体が、ポリブタジエン、スチレン・ブタジエン・α−オレフィン共重合体、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルの製造方法は、ゲル含有量40〜98質量%、平均粒子径0.1〜0.55μmのゴム質重合体に、シアン化ビニル化合物0〜18質量%と芳香族ビニル化合物とを含む単量体混合物を40〜80℃で15〜90分間含浸(オクルード)させる含浸工程と、
10時間半減期温度が30〜90℃の油溶性熱分解系開始剤を用いて、グラフト鎖の質量平均分子量が50000〜200000となるように、ゴム質重合体30〜80質量部(固形分換算)に単量体混合物70〜20質量部をグラフト重合して耐衝撃性補強材(A)を得る重合工程と、
耐衝撃性補強材(A)にポリスチレン(B)とポリフェニレンエーテル(C)と難燃剤(D)とを、耐衝撃性補強材(A)とポリスチレン(B)とポリフェニレンエーテル(C)の合計100質量部に対して難燃剤(D)1〜20質量部の割合で混合する混合工程を有することを特徴とする。
本発明の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルの製造方法においては、ゴム質重合体が、ポリブタジエン、スチレン・ブタジエン・α−オレフィン共重合体、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルは、耐衝撃性以外の物性と耐衝撃性・難燃性とがともに優れたものである。
本発明の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルの製造方法によれば、ゴム成分の補強効果が優れるので、耐衝撃性以外の物性を損なわずに耐衝撃性・難燃性の優れた耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得ることができる。また、様々な性能を持つ多数の銘柄の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを容易に製造できる。
本発明の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルの製造方法によれば、ゴム成分の補強効果が優れるので、耐衝撃性以外の物性を損なわずに耐衝撃性・難燃性の優れた耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得ることができる。また、様々な性能を持つ多数の銘柄の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを容易に製造できる。
(耐衝撃性ポリフェニレンエーテル)
本発明の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルは、ゴム質重合体にグラフト鎖が結合した耐衝撃性補強材(A)と、ポリスチレン(B)と、ポリフェニレンエーテル(C)と、難燃剤(D)とを含有するものである。
本発明の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルは、ゴム質重合体にグラフト鎖が結合した耐衝撃性補強材(A)と、ポリスチレン(B)と、ポリフェニレンエーテル(C)と、難燃剤(D)とを含有するものである。
<耐衝撃性補強材(A)>
耐衝撃性補強材(A)を構成するゴム質重合体の具体例としては、ポリブタジエン、スチレン・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、エチレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・α−オレフィン非共役ジエン共重合体、アクリル系ゴムなどが挙げられる。これらの中でも、耐衝撃性がより優れることから、ポリブタジエン、スチレン・ブタジエン・α−オレフィン共重合体、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体よりなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
耐衝撃性補強材(A)を構成するゴム質重合体の具体例としては、ポリブタジエン、スチレン・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、エチレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・α−オレフィン非共役ジエン共重合体、アクリル系ゴムなどが挙げられる。これらの中でも、耐衝撃性がより優れることから、ポリブタジエン、スチレン・ブタジエン・α−オレフィン共重合体、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体よりなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
ゴム質重合体のゲル含有量は40〜98質量%、好ましくは60〜98質量%、より好ましくは80〜98質量%、特に好ましくは90〜98質量%である。ゴム質重合体のゲル含有量が40質量未満では、最終的に得られる耐衝撃性ポリフェニレンエーテルの表面外観が悪化し、98質量%を超えると耐衝撃性ポリフェニレンエーテルの耐衝撃性が不足する。
また、ゴム質重合体の平均粒子径は0.1〜0.55μmである。ゴム質重合体の平均粒子径が0.1μm未満では耐衝撃性ポリフェニレンエーテルの耐衝撃性が不足し、0.55μmを超えると製造時に安定なラテックスが得られない。
また、ゴム質重合体の平均粒子径は0.1〜0.55μmである。ゴム質重合体の平均粒子径が0.1μm未満では耐衝撃性ポリフェニレンエーテルの耐衝撃性が不足し、0.55μmを超えると製造時に安定なラテックスが得られない。
ここで、ゲル含有量は次のようにして求める。まず、粉体状のゴム質重合体をトルエン中にて80℃で24時間浸漬した後、200メッシュ金網で濾過し、金網上に残った不溶分の割合(%)を求め、これをゲル含有量とする。
また、平均粒子径は、ベックマン・コールター社製粒度分布測定装置LS230(レーザー散乱・回折法)を用いて測定した値である。
また、平均粒子径は、ベックマン・コールター社製粒度分布測定装置LS230(レーザー散乱・回折法)を用いて測定した値である。
グラフト鎖には芳香族ビニル化合物単位が含まれる。
芳香族ビニル化合物単位としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジメチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、ブロムスチレン、ジブロムスチレン等が挙げられ、これらの1種又は2種を用いることができる。これらの中でも、特に、スチレンが好ましい。
芳香族ビニル化合物単位としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジメチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、ブロムスチレン、ジブロムスチレン等が挙げられ、これらの1種又は2種を用いることができる。これらの中でも、特に、スチレンが好ましい。
また、グラフト鎖にはシアン化ビニル化合物単位が含まれてもよい。
シアン化ビニル化合物単位としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられ、これらの1種又は2種を用いることができる。これらの中でも、特にアクリロニトリルが好ましい。
シアン化ビニル化合物単位の量は0〜18質量%、好ましくは3〜15質量%、より好ましくは6〜12質量%である。シアン化ビニル化合物の含有量が上記範囲を外れると十分な耐衝撃性補強効果が得られない。なお、シアン化ビニル化合物単位は任意成分であり、含まれない場合もある。
シアン化ビニル化合物単位としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられ、これらの1種又は2種を用いることができる。これらの中でも、特にアクリロニトリルが好ましい。
シアン化ビニル化合物単位の量は0〜18質量%、好ましくは3〜15質量%、より好ましくは6〜12質量%である。シアン化ビニル化合物の含有量が上記範囲を外れると十分な耐衝撃性補強効果が得られない。なお、シアン化ビニル化合物単位は任意成分であり、含まれない場合もある。
耐衝撃性補強材(A)におけるグラフト鎖は、質量平均分子量が50000〜200000であり、70000〜170000であることが好ましい。グラフト鎖の質量平均分子量が上記範囲外の場合、衝撃強度や流動性に劣る傾向にある。
グラフト鎖の質量平均分子量を測定するには、まず、耐衝撃性補強材をテトラヒドロフラン(以下、THFと略す)中に投入して一晩放置したものを30分間超音波洗浄器にかけて、未グラフト体を完全に溶離させた後、遠心分離機を用いて12,000rpmで1時間遠心分離してTHF不溶分(グラフト体)を得る。次いで、このTHF不溶分をクロロホルム中に分散させ、オゾン分解によりゴムを分解してグラフト鎖を回収してから蒸発乾固し、これをTHFに溶解してTHF溶液を得る。そして、このTHF溶液を試料として用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によってスチレン換算の分子量を測定する。
グラフト鎖の質量平均分子量を測定するには、まず、耐衝撃性補強材をテトラヒドロフラン(以下、THFと略す)中に投入して一晩放置したものを30分間超音波洗浄器にかけて、未グラフト体を完全に溶離させた後、遠心分離機を用いて12,000rpmで1時間遠心分離してTHF不溶分(グラフト体)を得る。次いで、このTHF不溶分をクロロホルム中に分散させ、オゾン分解によりゴムを分解してグラフト鎖を回収してから蒸発乾固し、これをTHFに溶解してTHF溶液を得る。そして、このTHF溶液を試料として用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によってスチレン換算の分子量を測定する。
耐衝撃性補強材においては、ゴム質重合体とグラフト鎖との割合は、ゴム質重合体30〜80質量部/グラフト鎖70〜20質量部(合計が100質量部である。)であり、好ましくはゴム質重合体40〜70質量部/グラフト鎖60〜30質量部である。ゴム質重合体の割合が30質量部未満の場合、ゴム含有量が少なすぎて耐衝撃性補強効果が十分に得られず、他方、80質量部を超えても、十分な耐衝撃性補強効果が得られない。
また、耐衝撃性補強材(A)においては、ゴム質重合体の内部に、芳香族ビニル化合物単位を含むオクルード重合体が包含されている。なお、オクルード重合体は、必ずしもゴム質重合体に化学的に結合していなくてもよい。
オクルード重合体の包含率は10〜80質量%、好ましくは20〜50質量%の範囲である。オクルード重合体の包含率が10質量%未満であると、耐衝撃性ポリフェニレンエーテルの耐衝撃性が向上しないことがあり、一方、80質量%を超えると、光沢が低下することがある。ここで、包含率とは、耐衝撃性補強材(A)中の全単量体単位を100質量%とした際のオクルード重合体量のことである。
オクルード重合体の包含率は10〜80質量%、好ましくは20〜50質量%の範囲である。オクルード重合体の包含率が10質量%未満であると、耐衝撃性ポリフェニレンエーテルの耐衝撃性が向上しないことがあり、一方、80質量%を超えると、光沢が低下することがある。ここで、包含率とは、耐衝撃性補強材(A)中の全単量体単位を100質量%とした際のオクルード重合体量のことである。
<ポリスチレン(B)>
ポリスチレンは、スチレンを主成分とする重合体のことである。また、ポリスチレンとしては市販品、または、ゴム成分を含有するものでもよく、その他、リサイクルされたものでもかまわない。
ポリスチレンは、スチレンを主成分とする重合体のことである。また、ポリスチレンとしては市販品、または、ゴム成分を含有するものでもよく、その他、リサイクルされたものでもかまわない。
<ポリフェニレンエーテル(C)>
ポリフェニレンエーテル(C)としては、市販品、または、ゴム成分を含有するものであってもよく、その他、リサイクルされているものでもかなわない。
ポリフェニレンエーテル(C)としては、市販品、または、ゴム成分を含有するものであってもよく、その他、リサイクルされているものでもかなわない。
<難燃剤(D)>
難燃剤(D)としては、リン系難燃剤が好ましく、赤燐、リン化合物が挙げられ、リン化合物としては、ホスフィン、ホスフィンオキシド、ビスホスフィン、ホスホニウム塩、ホスフィン酸塩、リン酸エステル、亜リン酸エステル等を挙げることができる。これらの中で、成形時における金型汚染や腐食ガス発生の問題がない点で、リン酸エステル系難燃剤が好ましい。リン酸エステル系難燃剤としては、下記一般式(I)で表されるリン酸エステル化合物や、下記一般式(II)で表される縮合リン酸エステル化合物が挙げられる。
難燃剤(D)としては、リン系難燃剤が好ましく、赤燐、リン化合物が挙げられ、リン化合物としては、ホスフィン、ホスフィンオキシド、ビスホスフィン、ホスホニウム塩、ホスフィン酸塩、リン酸エステル、亜リン酸エステル等を挙げることができる。これらの中で、成形時における金型汚染や腐食ガス発生の問題がない点で、リン酸エステル系難燃剤が好ましい。リン酸エステル系難燃剤としては、下記一般式(I)で表されるリン酸エステル化合物や、下記一般式(II)で表される縮合リン酸エステル化合物が挙げられる。
((I)式中、R1、R2及びR3は、それぞれ相互に独立して選ばれる炭素数1〜8のアルキル基、又はアルキル置換されていても良い炭素数6〜20のアリール基を表し、nは0又は1である。)
((II)式中、R4、R5、R6及びR7は、それぞれ相互に独立して選ばれるアリール基又はアルカリール基を表し、Xはアリーレン基を表し、j、k、l、及びmは、それぞれ相互に独立して0又は1である。Nは1〜5の整数であるが、リン酸エステル化合物の混合物の場合は、Nは平均値(1≦N≦5)を表す。)
前記一般式(I)で表されるリン酸エステル化合物の具体例としては、ビス−(フェニル)−メチルホスフェート、ビス−(エチル)−フェニルホスフェート、ビス−(エチル)−2,6−ジメチルフェニルホスフェート、ビス−(フェニル)−エチルホスフェート、ビス−(フェニル)−ブチルホスフェート、ビス−(ネオペンチル)−フェニルホスフェート、ビス−(4−メチルフェニル)−2−エチルヘキシルホスフェート、ビス−(2−エチルヘキシル)−フェニルホスフェート、ビス−(フェニル)−2−エチルヘキシルホスフェート、ビス−(フェニル)−オクチルホスフェート、ビス−(オクチル)フェニルホスフェート、ビス−(3,5,5−トリメチルヘキシル)フェニルホスフェート、ビス−(2,5,5−トリメチルヘキシル)−4−メチルフェニルホスフェート、ビス−(フェニル)−イソデシルホスフェート、ビス−(ドデシル)−4−メチルフェニルホスフェート、ビス−(ドデシル)フェニルホスフェート、トリス−(フェニル)ホスフェート、トリス−(2−メチルフェニル)ホスフェート、トリス−(4−メチルフェニル)ホスフェート、ビス−(2−メチルフェニル)フェニルホスフェート、ビス−(4−メチルフェニルフェニル)フェニルホスフェート、ビス−(フェニル)−2−メチルフェニルホスフェート、ビス−(フェニル)−4−メチルフェニルホスフェート、トリス−(イソプロピルフェニル)ホスフェート、ビス−(イソプロピルフェニル)フェニルホスフェート、ビス−(フェニル)−イソプロピルフェニルホスフェート、トリス−(ノニルフェニル)ホスフェート、トリス−(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート、ビス−(2,6−ジメチルフェニル)フェニルホスフェート、ビス−(2,6−ジメチルフェニル)−2,6−ジメチルフェニルホスフェート、ビス−(2,6−ジメチルフェニル)−4−t−ブチルフェニルホスフェート、ビス−(2,6−ジメチルフェニル)−4−メチルフェニルホスフェート、ビス−(2,6−ジメチルフェニル)−3−メチルフェニルホスフェート、ビス−(2,6−ジメチルフェニル)−4−イソプロピルフェニルホスフェート、ビス−(2,6−ジメチルフェニル)−2−イソプロピルフェニルホスフェートが挙げられ、これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
また、前記一般式(II)で表される縮合リン酸エステル化合物も1種を単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。従って、前記一般式(II)において、Nの値は、必ずしも整数である必要はなく、混合物の場合は、縮合リン酸エステル化合物の混合物中の平均値を表す。前記一般式(II)において、R4、R5、R6及びR7は好ましくはクレジル基、フェニル基、キシレニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基であり、Xのアリーレン基は、例えばレゾルシノール、ハイドロキノン、ビスフェノールA及びこれらの塩素化物及び臭素化物などのジヒドロキシ化合物から誘導される基であっても良いし、フェニレン基等であっても良い。
リン系難燃剤としては、上記リン酸エステル化合物と縮合リン酸エステルとを併用しても良い。
リン系難燃剤としては、上記リン酸エステル化合物と縮合リン酸エステルとを併用しても良い。
難燃剤(D)の量は、耐衝撃性補強材(A)とポリスチレン(B)とポリフェニレンエーテル(C)の合計100質量部に対して難燃剤(D)1〜20質量部、好ましくは6〜18質量部、更に好ましくは10〜16質量部である。難燃剤の量が1質量部未満であると難燃性が得られず、20質量部を超えると十分な耐衝撃補強効果が得られない。
耐衝撃性ポリフェニレンエーテルにおいては、耐衝撃性補強材(A)とポリスチレン(B)とポリフェニレンエーテル(C)とは任意の割合で混合できるが、耐衝撃性補強材10〜50質量部、ポリフェニレンエーテル70〜20質量部、ポリスチレン20〜60質量部の割合が好ましい。
また、耐衝撃性ポリフェニレンエーテルにおいては、必要に応じてさらに他の任意成分が含まれていてもよい。他の任意成分としては、例えば、脂肪族カルボン酸エステル系やパラフィン等の外部滑剤、離型剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードフェノール系の光安定剤、ガラス繊維、着色剤などが挙げられる。
以上説明した耐衝撃性ポリフェニレンエーテルにあっては、特定の耐衝撃性補強材(A)を含有し、その耐衝撃性補強材(A)はゴム質重合体に包含されるポリスチレン量が少なく、しかも分散ゴム相の粒子径が小さい。また、上記耐衝撃性ポリフェニレンエーテルは特定量の難燃剤を含有している。その結果、耐衝撃性・難燃性だけでなく耐衝撃性以外の物性も優れる。
(耐衝撃性ポリフェニレンエーテルの製造方法)
本発明の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルの製造方法は、ゴム質重合体に単量体混合物を含浸(オクルード)させる含浸工程と、油溶性熱分解系開始剤を用いて、前記ゴム質重合体に単量体混合物をグラフト重合して耐衝撃性補強材を得る重合工程と、耐衝撃性補強材(A)にポリスチレン(B)とポリフェニレンエーテル(C)と難燃剤(D)とを混合する混合工程とを有する。
本発明の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルの製造方法は、ゴム質重合体に単量体混合物を含浸(オクルード)させる含浸工程と、油溶性熱分解系開始剤を用いて、前記ゴム質重合体に単量体混合物をグラフト重合して耐衝撃性補強材を得る重合工程と、耐衝撃性補強材(A)にポリスチレン(B)とポリフェニレンエーテル(C)と難燃剤(D)とを混合する混合工程とを有する。
<含浸工程>
含浸工程において、ゴム質重合体に含浸させる単量体混合物には、少なくとも芳香族ビニル化合物が含まれ、シアン化ビニル化合物が0〜18質量%含まれる。芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物の具体例は上述したものが挙げられる。
含浸工程において、ゴム質重合体に含浸させる単量体混合物には、少なくとも芳香族ビニル化合物が含まれ、シアン化ビニル化合物が0〜18質量%含まれる。芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物の具体例は上述したものが挙げられる。
また、ゴム質重合体の内部に単量体混合物を含浸させる際の含浸温度は40〜80℃であり、50〜70℃であることが好ましい。また、含浸時間については、15〜90分間であり、30〜60分間であることが好ましい。このような含浸条件によれば、ゴム質重合体内に含浸量10〜80質量%の範囲で単量体混合物を含浸させることができる。これに対し、含浸温度が前記範囲から外れると、得られる耐衝撃性補強材が十分な補強効果を発揮しない。また、含浸時間が15分より短いと耐衝撃性補強材の耐衝撃性補強効果が十分でなく、90分を超えると生産性に支障をきたす。
<重合工程>
重合工程においては、油溶性熱分解系開始剤により、単量体混合物がゴム質重合体にグラフト重合してグラフト鎖を形成する。その重合方法としては、公知の付加重合法、例えば、乳化重合法、溶液重合法、塊状重合法、塊状懸濁重合法などの各種方法を採用できるが、特に、重合を容易に制御できることから、乳化重合法が好適である。また、上記の重合は、一段であってもよいし、多段であってもよい。
重合工程においては、油溶性熱分解系開始剤により、単量体混合物がゴム質重合体にグラフト重合してグラフト鎖を形成する。その重合方法としては、公知の付加重合法、例えば、乳化重合法、溶液重合法、塊状重合法、塊状懸濁重合法などの各種方法を採用できるが、特に、重合を容易に制御できることから、乳化重合法が好適である。また、上記の重合は、一段であってもよいし、多段であってもよい。
ここで、油溶性熱分解系開始剤は、10時間半減期温度が30〜90℃のものである。10時間半減期温度が30℃未満の油溶性熱分解性開始剤では、安全性上問題があり、90℃を超えるものでは得られる耐衝撃性補強材が十分な耐衝撃性補強効果を発揮しない。更に、10時間半減期温度が上記範囲を外れると、グラフト鎖の質量平均分子量を50000〜200000にすることが難しくなる傾向にある。
この油溶性熱分解系開始剤の具体例としては、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、アゾイソブチルニトリル等を挙げることができ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
この油溶性熱分解系開始剤の具体例としては、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、アゾイソブチルニトリル等を挙げることができ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ゴム質重合体と、該ゴム質重合体にグラフト重合させる単量体混合物との割合は、ゴム質重合体30〜80質量部(固形分換算)に対し、単量体混合物70〜20質量部である。ゴム質重合体の割合が30質量部未満の場合、ゴム含有量が少なすぎて耐衝撃性補強効果が十分に得られず、他方、80質量部を超えても、十分な耐衝撃性補強効果が得られない。同じ理由で、より好ましいグラフト重合割合は、ゴム質重合体40〜70質量部(固形分換算)に対し、単量体混合物60〜30質量部である。
重合工程においては、得られる耐衝撃性補強材(グラフト重合体)のグラフト鎖の質量平均分子量が50000〜200000、好ましくは70000〜170000となるように連鎖移動剤や開始剤の種類または量などを適宜変更する。
<混合工程>
混合工程における混合・混練する手段としては、例えば、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、単軸または二軸押出機等などが挙げられる。
混合割合は、上述したように、耐衝撃性補強材(A)とポリスチレン(B)とポリフェニレンエーテル(C)の合計100質量部に対して難燃剤(D)1〜20質量部、好ましくは6〜18質量部、更に好ましくは10〜16質量部である。
混合工程における混合・混練する手段としては、例えば、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、単軸または二軸押出機等などが挙げられる。
混合割合は、上述したように、耐衝撃性補強材(A)とポリスチレン(B)とポリフェニレンエーテル(C)の合計100質量部に対して難燃剤(D)1〜20質量部、好ましくは6〜18質量部、更に好ましくは10〜16質量部である。
上述した耐衝撃性ポリフェニレンエーテルの製造方法によれば、耐衝撃性補強材のゴム質重合体内に包含されるポリスチレン量が、例えば特開平5−320272号公報に記載された耐衝撃性ポリスチレンに比較しても少なく、しかも分散ゴム相の粒子径を小さくできる。したがって、ゴム成分の補強効果が優れており、耐衝撃性以外の物性を損なわずに耐衝撃性および難燃性に優れた耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得ることができる。
また、この製造方法では、機械的に耐衝撃性補強材(A)とポリスチレン(B)とポリフェニレンエーテル(C)とを混合するので、ポリフェニレンエーテルと耐衝撃性補強材との混合比率を容易に変更でき、その結果、様々な性能を持つ多数の銘柄の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを容易に製造できる。
また、この製造方法では、機械的に耐衝撃性補強材(A)とポリスチレン(B)とポリフェニレンエーテル(C)とを混合するので、ポリフェニレンエーテルと耐衝撃性補強材との混合比率を容易に変更でき、その結果、様々な性能を持つ多数の銘柄の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを容易に製造できる。
以下、本発明を実施例および比較例を示してより具体的に説明する。
(実施例1)
ゲル含有量95質量%、平均粒子径0.29μmのポリブタジエン(PB−1)50質量部、アクリロニトリル5質量部、スチレン45質量部、t−ドデシルメルカプタン(TDM)0.1質量部、オレイン酸カリウム1.0質量部、純水180質量部を反応器に仕込み、60℃に昇温して、ポリブタジエンにスチレンを60分間含浸させた。
その後、10時間半減期温度が30〜90℃の範囲にある油溶性熱分解系開始剤であるt−ヘキシルパーオキシピバレート(HPP)を0.3質量部添加し、75℃まで昇温し、2時間グラフト重合して耐衝撃性補強材(G−1)ラテックスを得た。次いで、得られた耐衝撃性補強材(G−1)ラテックスに酸化防止剤を添加し、これを塩化カルシウム水溶液中に投入して凝固させ、さらに洗浄、脱水、乾燥して耐衝撃性補強材(G−1)を得た。この耐衝撃性補強材における包含率は36質量%であった。
次いで、この耐衝撃性補強材(G−1)20質量部と、ポリフェニレンエーテル(PPE、三菱エンジニアリングプラスチック社製商品名YPX−100F)48質量部と、ポリスチレン(PS、東洋スチレン社製商品名G−20)32質量部と、リン系難燃剤(PX200、大八化学社製)12質量部、ポリエチレンワックス0.1質量部を配合し、バンバリーミキサーで混練して耐衝撃性ポリフェニレンエーテルのペレットを得た。
(実施例1)
ゲル含有量95質量%、平均粒子径0.29μmのポリブタジエン(PB−1)50質量部、アクリロニトリル5質量部、スチレン45質量部、t−ドデシルメルカプタン(TDM)0.1質量部、オレイン酸カリウム1.0質量部、純水180質量部を反応器に仕込み、60℃に昇温して、ポリブタジエンにスチレンを60分間含浸させた。
その後、10時間半減期温度が30〜90℃の範囲にある油溶性熱分解系開始剤であるt−ヘキシルパーオキシピバレート(HPP)を0.3質量部添加し、75℃まで昇温し、2時間グラフト重合して耐衝撃性補強材(G−1)ラテックスを得た。次いで、得られた耐衝撃性補強材(G−1)ラテックスに酸化防止剤を添加し、これを塩化カルシウム水溶液中に投入して凝固させ、さらに洗浄、脱水、乾燥して耐衝撃性補強材(G−1)を得た。この耐衝撃性補強材における包含率は36質量%であった。
次いで、この耐衝撃性補強材(G−1)20質量部と、ポリフェニレンエーテル(PPE、三菱エンジニアリングプラスチック社製商品名YPX−100F)48質量部と、ポリスチレン(PS、東洋スチレン社製商品名G−20)32質量部と、リン系難燃剤(PX200、大八化学社製)12質量部、ポリエチレンワックス0.1質量部を配合し、バンバリーミキサーで混練して耐衝撃性ポリフェニレンエーテルのペレットを得た。
(実施例2)
アクリロニトリルの量を7.5質量部、スチレンの量を42.5質量部に変更したこと以外は実施例1と同様にして耐衝撃性補強材(G−2)を得て、これを用いて耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得た。この耐衝撃性補強材における包含率は35質量%であった。
(実施例3)
ポリブタジエンをゲル含有量98質量%のもの(PB−2)に変更したこと以外は実施例1と同様にして耐衝撃性補強材(G−3)を得て、これを用いて耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得た。この耐衝撃性補強材における包含率は38質量%であった。
(実施例4〜5)
ポリフェニレンエーテルとポリスチレンとの配合比を表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得た。
(実施例6)
耐衝撃性補強材(G−1)の量を30質量部に変更したこと以外は実施例1と同様にして耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得た。
(実施例7)
ポリブタジエンをゲル含有量60質量%のもの(PB−3)に変更したこと以外は実施例1と同様にして耐衝撃性補強材(G−4)を得て、これを用いて耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得た。この耐衝撃性補強材における包含率は33質量%であった。
(実施例8)
難燃剤の添加量を6質量部に変更したこと以外は実施例1と同様にして耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得た。
アクリロニトリルの量を7.5質量部、スチレンの量を42.5質量部に変更したこと以外は実施例1と同様にして耐衝撃性補強材(G−2)を得て、これを用いて耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得た。この耐衝撃性補強材における包含率は35質量%であった。
(実施例3)
ポリブタジエンをゲル含有量98質量%のもの(PB−2)に変更したこと以外は実施例1と同様にして耐衝撃性補強材(G−3)を得て、これを用いて耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得た。この耐衝撃性補強材における包含率は38質量%であった。
(実施例4〜5)
ポリフェニレンエーテルとポリスチレンとの配合比を表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得た。
(実施例6)
耐衝撃性補強材(G−1)の量を30質量部に変更したこと以外は実施例1と同様にして耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得た。
(実施例7)
ポリブタジエンをゲル含有量60質量%のもの(PB−3)に変更したこと以外は実施例1と同様にして耐衝撃性補強材(G−4)を得て、これを用いて耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得た。この耐衝撃性補強材における包含率は33質量%であった。
(実施例8)
難燃剤の添加量を6質量部に変更したこと以外は実施例1と同様にして耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得た。
(比較例1)
含浸時間を5分間に変更したこと以外は実施例1と同様にして耐衝撃性補強材(G−5)を得て、これを用いて耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得た。この耐衝撃性補強材における包含率は5質量%であった。
(比較例2)
アクリロニトリルの量を12.5質量部に変更したこと以外は実施例1と同様にして耐衝撃性補強材(G−6)を得た。この例において、単量体混合物中のアクリロニトリル量は25質量%である。この耐衝撃性補強材における包含率は36質量%であった。
(比較例3)
ゴム質重合体の量を25質量部に変更したこと以外は実施例1と同様にして耐衝撃性補強材(G−7)を得て、これを用いて耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得た。この耐衝撃性補強材における包含率は28質量%であった。
(比較例4,5)
リン系難燃剤の量を表2に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得た。
(比較例6)
ポリブタジエンを平均粒子径0.08μmのもの(PB−4)に変更した以外は実施例1と同様にして耐衝撃性補強材(G−8)を得て、これを用いて耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得た。この耐衝撃性補強材における包含率は33質量%であった。
(比較例7)
耐衝撃性補強材の代わりに市販のHIPS(東洋スチレン社製商品名H−60)を用いて耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得た。
含浸時間を5分間に変更したこと以外は実施例1と同様にして耐衝撃性補強材(G−5)を得て、これを用いて耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得た。この耐衝撃性補強材における包含率は5質量%であった。
(比較例2)
アクリロニトリルの量を12.5質量部に変更したこと以外は実施例1と同様にして耐衝撃性補強材(G−6)を得た。この例において、単量体混合物中のアクリロニトリル量は25質量%である。この耐衝撃性補強材における包含率は36質量%であった。
(比較例3)
ゴム質重合体の量を25質量部に変更したこと以外は実施例1と同様にして耐衝撃性補強材(G−7)を得て、これを用いて耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得た。この耐衝撃性補強材における包含率は28質量%であった。
(比較例4,5)
リン系難燃剤の量を表2に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得た。
(比較例6)
ポリブタジエンを平均粒子径0.08μmのもの(PB−4)に変更した以外は実施例1と同様にして耐衝撃性補強材(G−8)を得て、これを用いて耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得た。この耐衝撃性補強材における包含率は33質量%であった。
(比較例7)
耐衝撃性補強材の代わりに市販のHIPS(東洋スチレン社製商品名H−60)を用いて耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得た。
得られたペレットを射出成形機((株)日本製鋼所製「J75E−P」型)により試験片に成形し、この試験片を用いてシャルピー衝撃強度、引張強度、加熱変形温度、燃焼性を測定した。各物性の測定結果を表1、表2に示す。なお、測定は、以下に示す規格に準じ測定した。
シャルピー衝撃値強度(KJ/m2):ISO179
引張強度(MPa):ISO527
曲げ強度(MPa):ISO178
加熱変形温度(HDT)(℃):ISO75−1
燃焼性:UL94
シャルピー衝撃値強度(KJ/m2):ISO179
引張強度(MPa):ISO527
曲げ強度(MPa):ISO178
加熱変形温度(HDT)(℃):ISO75−1
燃焼性:UL94
表1から明らかなように、実施例1〜8の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルは、本願請求項3に記載の特定の方法で製造したので、シャルピー衝撃強度、引っ張り強度、曲げ強度、耐熱性、燃焼性のいずれもが優れていた。特に、耐衝撃性補強材の配合割合を増やすこと(実施例6)により、極めて高い衝撃強度を持った耐衝撃性ポリフェニレンエーテルを得ることができた。
一方、含浸時間が15分未満であった比較例1の耐衝撃性ポリフェニレンエーテル、アクリロニトリル量が18質量%を超えていた比較例2の耐衝撃性ポリフェニレンエーテル、ゴム質重合体の量が30質量部未満であった比較例3の耐衝撃性ポリフェニレンエーテル、難燃剤量が20質量部を超えた比較例4の耐衝撃性ポリフェニレンエーテル、ゴム質重合体の平均粒子径が0.1μm未満であった比較例6の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルは、シャルピー衝撃強度が低かった。
難燃剤を含まない比較例5の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルは難燃性が低かった。
耐衝撃性補強材としてHIPSを用いた比較例7の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルは、いずれの物性も低かった。
一方、含浸時間が15分未満であった比較例1の耐衝撃性ポリフェニレンエーテル、アクリロニトリル量が18質量%を超えていた比較例2の耐衝撃性ポリフェニレンエーテル、ゴム質重合体の量が30質量部未満であった比較例3の耐衝撃性ポリフェニレンエーテル、難燃剤量が20質量部を超えた比較例4の耐衝撃性ポリフェニレンエーテル、ゴム質重合体の平均粒子径が0.1μm未満であった比較例6の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルは、シャルピー衝撃強度が低かった。
難燃剤を含まない比較例5の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルは難燃性が低かった。
耐衝撃性補強材としてHIPSを用いた比較例7の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルは、いずれの物性も低かった。
本発明の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルは、自動車部品、家電製品、OA機器、機械部品など幅広い分野で用いられ、工業的な利用価値は極めて大きい。
Claims (4)
- ゲル含有量40〜98質量%、平均粒子径0.1〜0.55μmのゴム質重合体30〜80質量部に、シアン化ビニル化合物単位0〜18質量%および芳香族ビニル化合物単位を含む質量平均分子量50000〜200000のグラフト鎖が20〜70質量部結合し、かつ、前記ゴム質重合体に芳香族ビニル化合物単位を含むオクルード重合体が包含率10〜80質量%で包含されている耐衝撃性補強材(A)と、
ポリスチレン(B)と、
ポリフェニレンエーテル(C)と、
耐衝撃性補強材(A)とポリスチレン(B)とポリフェニレンエーテル(C)との合計100質量部に対して1〜20質量部の難燃剤(D)とを含有することを特徴とする耐衝撃性ポリフェニレンエーテル。 - ゴム質重合体が、ポリブタジエン、スチレン・ブタジエン・α−オレフィン共重合体、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の耐衝撃性ポリフェニレンエーテル。
- ゲル含有量40〜98質量%、平均粒子径0.1〜0.55μmのゴム質重合体に、シアン化ビニル化合物0〜18質量%と芳香族ビニル化合物とを含む単量体混合物を40〜80℃で15〜90分間含浸(オクルード)させる含浸工程と、
10時間半減期温度が30〜90℃の油溶性熱分解系開始剤を用いて、グラフト鎖の質量平均分子量が50000〜200000となるように、ゴム質重合体30〜80質量部(固形分換算)に単量体混合物70〜20質量部をグラフト重合して耐衝撃性補強材(A)を得る重合工程と、
耐衝撃性補強材(A)にポリスチレン(B)とポリフェニレンエーテル(C)と難燃剤(D)とを、耐衝撃性補強材(A)とポリスチレン(B)とポリフェニレンエーテル(C)の合計100質量部に対して難燃剤(D)1〜20質量部の割合で混合する混合工程を有することを特徴とする耐衝撃性ポリフェニレンエーテルの製造方法。 - ゴム質重合体が、ポリブタジエン、スチレン・ブタジエン・α−オレフィン共重合体、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項3に記載の耐衝撃性ポリフェニレンエーテルの製造方法。
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