JP2001231510A - 水産練製品 - Google Patents

水産練製品

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JP2001231510A
JP2001231510A JP2000044359A JP2000044359A JP2001231510A JP 2001231510 A JP2001231510 A JP 2001231510A JP 2000044359 A JP2000044359 A JP 2000044359A JP 2000044359 A JP2000044359 A JP 2000044359A JP 2001231510 A JP2001231510 A JP 2001231510A
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JP
Japan
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milk
basic protein
paste
product
fishery
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Pending
Application number
JP2000044359A
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English (en)
Inventor
Toshiichi Suzuki
敏一 鈴木
Wataru Mochiji
亘 持地
Atsushi Serizawa
篤 芹澤
Harutaka Yamamoto
晴敬 山本
Yukihiro Takada
幸宏 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Original Assignee
Snow Brand Milk Products Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 煩雑な製造工程を経ずに、かつ風味を損
なわないで、「足」を向上させた水産練製品を提供す
る。 【解決手段】 乳由来塩基性タンパク質を配合すること
により、「足」が向上した水産練製品を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乳由来塩基性タン
パク質を配合した食感が良好な水産練製品に関する。
【0002】
【従来の技術】水産練製品には、「足」と呼ばれる品質
が要求される。「足」とは弾力性に富んだテクスチャー
のことで、この「足」が、水産練製品の食感に最も大き
な影響を与えている。そこで、従来より、この「足」を
向上するために様々な工夫がなされてきた。例えば、原
料魚肉を水洗いする水晒し法[恒星社厚生閣「新版魚肉
ねり製品」,191-197(1981)]、すり身のpHを厳密に6.5
〜7.5に調整するpH調整法[恒星社厚生閣「新版魚肉ね
り製品」,198-199(1981)]、すり身を一定時間、筋原
繊維タンパク質の網目構造の形成過程である「坐り」の
温度帯で予備加熱(0〜10℃で一夜或いは30〜40℃で数
十分)し、丈夫な筋原繊維タンパク質の網状構造を形成
させてから、常法の加熱を行う二段加熱法[恒星社厚生
閣「新版魚肉ねり製品」,203-207(1981)]、筋原繊維
溶解剤である重合リン酸塩を添加する方法[恒星社厚生
閣「新版魚肉ねり製品」,199-201(1981)]、澱粉を添
加する方法[恒星社厚生閣「新版魚肉ねり製品」,209-
210(1981)]等である。
【0003】しかし、水晒し法には、呈味成分や水溶性
タンパク質が流失するという欠点、pH調整法には、厳密
にpH調整を行わないといけないために制御が困難である
という欠点、二段加熱法には、操作が煩雑になるという
欠点、重合リン酸塩を添加する方法には、その効果が魚
種、鮮度や凍結処理の有無によって異なり、一定した効
果が得られないうえに、すり身が流動性をおびて成形が
困難になったり、加熱中に変形したりするという欠点、
澱粉を添加する方法には、「足」が向上する以外にも増
量効果があるという利点があるが、添加量が多い(1〜3
重量%)ため、歯切れなどの食感を悪くてしまうという
欠点がそれぞれあり、必ずしも満足の得られるものでは
なかった。
【0004】一方、乳由来塩基性タンパク質について
は、特開平8-151331号公報に、骨強化剤の有効成分とし
ての利用が示されているが、水産練製品の品質を向上さ
せる効果を有することは、知られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、煩雑な製造
工程を経ずに、かつ風味を損なわないで、「足」を向上
させた水産練製品を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決し、僅かの配合量で「足」を向上させる物質を見
出すべく、鋭意研究を重ねた結果、骨強化作用のある乳
由来塩基性タンパク質に、水産練製品の「足」を向上す
る効果があることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。本発明の乳由来塩基性タンパク質を配合した水産練
製品は、高い弾力性とゲル強度、及び、しなやかな食感
を有し、保存安定性にも優れたものである。以下、本発
明を詳細に説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に用いる乳由来塩基性タン
パク質は、例えば特開平8-151331号公報に記載の方法で
得ることができる。すなわち、乳又は乳由来の原料を陽
イオン交換体に接触させて塩基性タンパク質を吸着させ
た後、この陽イオン交換体に吸着した塩基性タンパク質
を、塩濃度を高めることで溶出し、脱塩して得ることが
できる。本発明では、このようにして得た乳由来塩基性
タンパク質を、溶液の状態で用いてもよいし、乾燥して
粉末化したものを用いてもよい。
【0008】次に、この乳由来塩基性タンパク質を、水
産練製品の製造工程中の擂潰工程で配合し、常法に従っ
て水産練製品を製造すればよい。乳由来塩基性タンパク
質の配合量としては、タンパク質量として、原料魚肉に
対して、0.01重量%以上の配合量から効果が見られ、2
重量%を越える配合量では製品の風味が好ましくなくな
ることから、0.01〜2重量%が好ましい。なお、1重量%
を越えて配合しても、効果は変わらないことから、乳由
来塩基性タンパク質の配合量としては、タンパク質量と
して、0.01〜1重量%がより好ましい。以下に実施例を
示し、本発明をより詳細に説明する。
【0009】
【実施例1】脱脂乳を陽イオン交換樹脂のスルホン化キ
トパール(富士紡績社製)に接触させ、樹脂に吸着した
画分を0.98M塩化ナトリウムを含む0.02M炭酸緩衝液(pH
7.0)で溶出し、逆浸透膜処理を行って脱塩した後、濃縮
及び凍結乾燥することにより、乳由来塩基性タンパク質
を得た。このようにして得られた乳由来塩基性タンパク
質のタンパク質含量は、96.5重量%であった。冷凍の特
級スケトウダラすり身2kgを解凍し、サイレントカッタ
ーで5分間粉砕した後、食塩60g及び上記乳由来塩基性タ
ンパク質を表1に示したとおりの割合で配合した。さら
に5分間サイレントカッターで塩ずりして肉糊にした
後、氷水600gを加え、サイレントカッターで5分間撹拌
し、ゲル化を防止するために温度を0〜10℃に保ちなが
らすり身を調製した。得られたすり身をカップ容器に充
填し、「坐り」処理として5℃で一夜静置した後、80℃
で20分間蒸煮して蒲鉾を製造し、試作品1〜7を得た。さ
らに乳由来塩基性タンパク質を配合していないものも同
様にして製造し、対照品とした。
【0010】
【表1】
【0011】
【試験例1】実施例1で得た試作品1〜7及び対照品に
ついて、テクスチャーアナライザー(英弘精機社製TA-X
T2I、プランジャー直径8mm、貫入速度5mm/sec)で、
「足」の強さの指標となる破断強度を調べた。その結果
を表2に示す。
【0012】
【表2】
【0013】その結果、対照品と比べて、試作品2〜7
において、高い破断強度を示し、「足」が強くなったこ
とが示された。さらに、試作品1〜7及び対照品につい
て官能評価を行った。その結果、対照品と比べて、試作
品2〜7において、好ましい弾力性及び食感を有してい
るという評価であったが、試作品7については、風味の
点で好ましくないという評価が得られた。
【0014】
【試験例2】実施例1で調製した試作品4及び対照品に
ついて、冷蔵(4℃、24時間)保存及び冷凍(-20℃、4
8時間)保存による影響を調べた。それぞれ保存後、室
温に2時間静置し、試験例1と同様の方法で破断強度を測
定した。また、同じ装置を用いて、弾力性を示す指標で
ある50%ひずみ応力を測定した。その結果を表3に示
す。
【0015】
【表3】
【0016】これにより、対照品と比べて、試作品4
は、優れた保存安定性を示すことが分かった。さらに、
保存後の試作品4及び対照品について官能評価を行っ
た。その結果、対照品と比べて、試作品4は、好ましい
弾力性及び食感を有しているという評価であった。
【0017】
【発明の効果】本発明の水産練製品は、「足」の強化さ
れた食感のよいものである。さらに保存安定性にも優れ
ているため、より良い品質の水産練製品を提供すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 晴敬 埼玉県川越市新宿町6―20―58 (72)発明者 高田 幸宏 埼玉県川越市大字小堤62―22 Fターム(参考) 4B034 LC06 LK20X LP01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乳由来塩基性タンパク質を配合した水産
    練製品。
  2. 【請求項2】 原料魚肉に対して、乳由来塩基性タンパ
    ク質をタンパク質量として0.01〜2重量%配合した請求項
    1記載の水産練製品。
JP2000044359A 2000-02-22 2000-02-22 水産練製品 Pending JP2001231510A (ja)

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