JP2001205597A - 基材打ち抜き装置 - Google Patents

基材打ち抜き装置

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JP2001205597A
JP2001205597A JP2000017110A JP2000017110A JP2001205597A JP 2001205597 A JP2001205597 A JP 2001205597A JP 2000017110 A JP2000017110 A JP 2000017110A JP 2000017110 A JP2000017110 A JP 2000017110A JP 2001205597 A JP2001205597 A JP 2001205597A
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punching
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product
substrate
conveyor belt
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JP2000017110A
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Hideo Yabuhara
原 英 男 藪
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物理特性の異なる複数の樹脂板を積層してな
る光カード用基材等を打ち抜く場合でも、端面にバリや
うねり等がなく、また外形寸法の変化もほとんどない製
品を得ることができる基材打ち抜き装置を提供する。 【解決手段】 上型3および下型10の基材押さえ用ガ
イド3b,10bの間の所定位置に基材11を配置する
(図1(a))。ガイドポスト5の駆動によりプレス下板
8が上昇し、基材押さえ用ガイド10bと基材11とが
接触することにより基材11がその裏面側から支持され
る(図1(b))。ガイドポスト4の駆動により、プレス
上板1が下降し、基材押さえ用ガイド3bと基材11と
が接触する。これにより、打ち抜き刃3a,10aによ
り基材11から光カードを打ち抜く際に、各基材押さえ
用ガイド3b,10bにより基材11がその表裏両側か
ら押圧され、この状態で、ガイドポスト4をさらに下方
に移動させることにより、基材11から所定の外形形状
の光カードを打ち抜く(図1(c))。最後に、プレス上
板1およびプレス下板8をそれぞれ上方および下方に移
動させる(図1(d))。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基材から所定の外形
形状の製品を打ち抜く基材打ち抜き装置に係り、とりわ
け、物理特性の異なる複数の樹脂板が積層されてなる基
材から光カード等の製品を打ち抜く基材打ち抜き装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、基材から製品を打ち抜く手法
として、基材を挟んで互いに対向して配置された打ち抜
き型(雄型および雌型)を用いて基材を打ち抜く手法
(第1の手法)の他、中空状の打ち抜き刃を用いて基材
を打ち抜く手法が知られている。
【0003】ここで、中空状の打ち抜き刃を用いて基材
を打ち抜く手法としては、第1に、塩化ビニルやPET
等のプラスチックからなる受け板上に基材を固定した
後、金属製の中空一体成形刃等を用いて基材を一方向か
ら押圧し、打ち抜き刃が受け板に対してわずかに食い込
む位置で止めて基材から所定の外形形状の製品を打ち抜
く手法(第2の手法)が知られている。また、第2に、
基材を挟んで互いに対向して配置された一対の中空状の
打ち抜き刃を用いて基材の表裏両側から基材を押圧し、
各打ち抜き刃が互いにぶつからない位置で止めて基材か
ら所定の外形形状の製品を打ち抜く手法(第3の手法)
が知られている(特開平7−285099号公報参
照)。なお、この第3の手法では、各打ち抜き刃間の間
隙に残された基材は衝撃により分離される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
製品が打ち抜かれる基材としては、物理特性の異なる複
数の樹脂板が積層されたものが多く、例えば光カード用
基材では、表面硬化層付きの透明基材、光記録層、接着
層、および印刷層付きの裏打ち基材等が積層されてい
る。
【0005】このため、このような基材を上述した第1
の手法により打ち抜く場合には、打ち抜き型により加え
られるせん断力により、基材から打ち抜かれた光カード
等の製品の端面にうねりが発生しやすい。
【0006】また、このような基材を上述した第2の手
法により打ち抜く場合には、基材を一方向のみから押圧
するので、基材から打ち抜かれた製品の裏面側にバリが
発生しやすい。なお、このようなバリは、消耗品である
受け板に対する打ち抜き刃の食い込み部分が拡大するに
従って発生しやすくなる。
【0007】さらに、このような基材を上述した第2お
よび第3の手法により打ち抜く場合には、基材を中空状
の打ち抜き刃により押圧するので、打ち抜き時の衝撃で
基材が撓み、基材から打ち抜かれた製品の外形寸法が変
化し、また製品の端面にうねりが発生しやすい。
【0008】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、物理特性の異なる複数の樹脂板を積層して
なる光カード用基材等を打ち抜く場合でも、端面にバリ
やうねり等がなく、また外形寸法の変化もほとんどない
製品を得ることができる基材打ち抜き装置を提供するこ
とを目的とする。
【0009】また、本発明は、基材から打ち抜かれた製
品を効率良く排出して打ち抜き能力を向上させることが
できる基材打ち抜き装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、その第1の解
決手段として、基材を挟んで互いに対向して配置される
とともに、打ち抜き対象となる製品の外形形状に沿って
延びる一対の打ち抜き刃と、前記基材から製品を打ち抜
くよう前記各打ち抜き刃を前記基材に対して接近する方
向へ駆動させる駆動部と、前記各打ち抜き刃の内方に配
置されるとともに、前記各打ち抜き刃の刃先よりも突出
した状態で付勢された一対の基材押さえ用ガイドとを備
え、前記各打ち抜き刃により前記基材から製品を打ち抜
く際に、前記各基材押さえ用ガイドにより前記基材をそ
の表裏両側から押圧することを特徴とする基材打ち抜き
装置を提供する。
【0011】なお、上述した第1の解決手段において、
前記各基材押さえ用ガイドは前記基材を挟んで上方およ
び下方に配置され、前記基材から打ち抜かれた製品を保
持するよう前記上方側の基材押さえ用ガイドに設けられ
た吸着機構と、前記上方側の基材押さえ用ガイドに保持
された製品を外部に排出する排出機構とをさらに備える
ことが好ましい。また、前記排出機構は、前記上方側の
基材押さえ用ガイドと前記基材との間を延びるコンベア
ベルトであって、前記各打ち抜き刃の少なくとも一方を
通過させるための開口領域と、前記基材から打ち抜かれ
た製品を載置する閉鎖領域とが設けられたコンベアベル
トを有し、前記基材から製品を打ち抜く際に、前記開口
領域が前記各打ち抜き刃に対応する位置にくるよう前記
コンベアベルトを移動させ、前記基材から打ち抜かれる
とともに前記上方側の基材押さえ用ガイドに保持された
製品を排出する際に、前記閉鎖領域が前記製品の下方に
くるよう前記コンベアベルトを移動させることが好まし
い。
【0012】本発明は、その第2の解決手段として、基
材を挟んで互いに対向して配置されるとともに、打ち抜
き対象となる製品の外形形状に沿って延びる一対の打ち
抜き刃と、前記基材から製品を打ち抜くよう前記各打ち
抜き刃を前記基材に対して接近する方向へ駆動させる駆
動部と、前記基材から打ち抜かれた製品を保持する保持
機構と、前記保持機構により保持された製品を外部に排
出する排出機構とを備え、前記排出機構は、前記保持機
構と前記基材との間を延びるコンベアベルトであって、
前記各打ち抜き刃の少なくとも一方を通過させるための
開口領域と、前記基材から打ち抜かれた製品を載置する
閉鎖領域とが設けられたコンベアベルトを有し、前記基
材から製品を打ち抜く際に、前記開口領域が前記各打ち
抜き刃に対応する位置にくるよう前記コンベアベルトを
移動させ、前記基材から打ち抜かれるとともに前記保持
機構により保持された製品を排出する際に、前記閉鎖領
域が前記製品の下方にくるよう前記コンベアベルトを移
動させることを特徴とする基材打ち抜き装置を提供す
る。
【0013】本発明の第1の解決手段によれば、基材を
挟んで一対の打ち抜き刃を配置し、各打ち抜き刃により
基材から製品を打ち抜く際に、各基材押さえ用ガイドに
より基材をその表裏両側から押圧するので、基材の打ち
抜き時に基材が撓むことを防止することができ、このた
め端面にバリやうねり等がなく、また外形寸法の変化も
ほとんどない製品を得ることができる。
【0014】本発明の第2の解決手段によれば、開口領
域を各打ち抜き刃に対応する位置にくるようコンベアベ
ルトを移動させて基材から製品を打ち抜いた後、コンベ
アベルトを移動させて上方側の基材押さえ用ガイドに吸
着された製品を閉鎖領域に載置させるようにしているの
で、基材から打ち抜かれた製品を効率良く排出して打ち
抜き能力を向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0016】第1の実施の形態 まず、図1乃至図3により、本発明による基材打ち抜き
装置の第1の実施の形態について説明する。なお、本発
明の第1の実施の形態では、基材の上方および下方に3
組の上型および下型を配置し、多面付けの大判の光カー
ド用基材(物理特性の異なる複数の樹脂板を積層してな
る基材)から1回の打ち抜き動作により3面の光カード
(製品)を打ち抜く場合を例に挙げて説明する。
【0017】図1(a)(b)(c)(d)は本発明の第1の実施の
形態に係る基材打ち抜き装置を説明するための図であ
る。なお、図1(a)(b)(c)(d)はそれぞれ、基材から光カ
ードを打ち抜く際の、打ち抜き直前、下型の上昇時、打
ち抜き中、および打ち抜き直後の各段階における上型お
よび下型の状態を示している。
【0018】図1(a)(b)(c)(d)に示すように、本発明の
第1の実施の形態に係る基材打ち抜き装置20は、基材
11を挟んで互いに対向して配置された3組の上型3お
よび下型10を備えている。
【0019】ここで、上型3はそれぞれ、プレス上板1
に取り付けられたベース上板2に設けられている。各上
型3は、打ち抜き対象となる光カードの外形形状に沿っ
て延びる打ち抜き刃3aと、打ち抜き刃3aの内方に配
置された基材押さえ用ガイド3bとを有している。な
お、プレス上板1には、プレス駆動部(図示せず)に連
結された4本のガイドポスト4が取り付けられており、
固定板7に設けられた4個のガイドブッシュ6を介して
上下方向に摺動するようになっている。
【0020】一方、下型10はそれぞれ、プレス下板8
に取り付けられたベース下板9に設けられている。な
お、プレス下板8は、固定板7の内方に配置されてい
る。各下型10は、打ち抜き対象となる光カードの外形
形状に沿って延びる打ち抜き刃10aと、打ち抜き刃1
0aの内方に配置された基材押さえ用ガイド10bとを
有している。なお、プレス下板8には、プレス駆動部
(図示せず)に連結された4本のガイドポスト5が取り
付けられており、ガイドブッシュ(図示せず)等を介し
て上下方向に移動するようになっている。
【0021】ここで、上型3および下型10に設けられ
た基材押さえ用ガイド3b,10bはそれぞれ摺動部3
c,10cにより支持されており、打ち抜き刃3a,1
0aの刃先よりも突出した状態で付勢されるようになっ
ている。摺動部3c,10cはリニアブッシュ、ばね、
およびシャフトから構成されている(図5参照)。ま
た、基材押さえ用ガイド3b,10bは金属または樹脂
からなっており、基材11に当接する部分は矩形状の平
坦面をなしている。
【0022】また、上型3および下型10に設けられた
打ち抜き刃3a,10aは、その刃先の輪郭が対向した
状態で互いに完全に一致するよう配置されている。打ち
抜き刃3a,10aとしては、金属製の中空一体成形刃
や、板状の刃の端部同士を連結してなるビグ刃を用いる
ことができる。
【0023】図2および図3(a)(b)は打ち抜き刃3a,
10aを説明するための図であり、このうち図2は打ち
抜き刃3a,10aが金属製の中空一体成形刃である場
合の刃先の角度および形状を説明するための図、図3
(a)(b)は打ち抜き刃3a,10aがビグ刃である場合の
刃先の角度、形状および継ぎ目の位置等を説明するため
の図である。
【0024】図2に示すように、打ち抜き刃3a,10
aとして金属製の中空一体成形刃を用いる場合には、そ
の刃先の角度を12〜18度とすることが好ましい。ま
た、刃先の形状は、基材11の表面に立てた垂線に対し
て刃先の内側方向に0度、外側方向に12〜18度傾け
た形状とすることが好ましい。
【0025】また、図3(a)に示すように、打ち抜き刃
3a,10aとしてビグ刃を用いる場合には、刃先の角
度を20〜24度とすることが好ましい。また、刃先の
形状は、基材11の表面に立てた垂線に対して内側方向
に10〜12度、外側方向にも10〜12度傾けた形状
とすることが好ましい。
【0026】なお、ビグ刃の場合には、板状の刃の連結
部に継ぎ目が存在するので、この継ぎ目によって、基材
11から打ち抜かれた光カードに突起が残ってしまう。
このため、ビグ刃の継ぎ目は、光カードの角部に対応す
る位置に配置するとよい。また、上側の打ち抜き刃3a
の継ぎ目と下側の打ち抜き刃10aの継ぎ目とを互いに
異なる位置に配置するとよい。
【0027】具体的には、図3(b)において、(i)上側の
打ち抜き刃3aの継ぎ目をの位置とし、下側の打ち抜
き刃10aの継ぎ目をの位置とする他、(ii)上側の打
ち抜き刃3aの継ぎ目をの位置とし、下側の打ち抜き
刃10aの継ぎ目をの位置としたり、(iii)上側の打
ち抜き刃3aの継ぎ目をの位置とし、下側の打ち抜き
刃10aの継ぎ目をの位置としたり、(iv)上側の打ち
抜き刃3aの継ぎ目をの位置とし、下側の打ち抜き刃
10aの継ぎ目をの位置とするようにしてもよい。
【0028】なお、打ち抜き刃3a,10aが金属製の
中空一体成形刃またはビグ刃のいずれである場合も、上
側の打ち抜き刃3aの最下降地点と下側の打ち抜き刃1
0aの最上昇地点との間の間隙(最小間隙)を100μ
m以下とすることが好ましい。
【0029】ここで、打ち抜き刃3a,10aの刃先の
角度と、打ち抜き刃3a,10a間の最小間隙との間に
は密接な関係があり、打ち抜き刃3a,10aの刃先の
角度が上述した範囲内にある場合には、打ち抜き刃3
a,10a間の最小間隙は100μm以下とすればよ
い。しかし、打ち抜き刃3a,10aの刃先の角度が上
述した数値よりも大きい場合には、基材11から打ち抜
かれた光カードの端面のうねりが大きくなり、さらにひ
どい状態では光カードが基材11から分離されずに残っ
てしまので、その分、打ち抜き刃3a,10a間の最小
間隙を小さくする必要がある。なお、打ち抜き刃3a,
10a間の最小間隙を0とすると、打ち抜き刃3a,1
0a同士の接触により刃の耐久性が著しく劣化すること
となるので、その点も考慮して打ち抜き刃3a,10a
の刃先の角度、および打ち抜き刃3a,10a間の最小
間隙を決定することが好ましい。
【0030】次に、このような構成からなる本発明の第
1の実施の形態の作用について説明する。
【0031】まず、図1(a)に示すように、上型3およ
び下型10の基材押さえ用ガイド3b,10bの間の所
定位置(基材押さえ用ガイド3b,10bに接触しない
位置)に基材11を配置する。
【0032】次に、図1(b)に示すように、ガイドポス
ト5に連結されたプレス駆動部(図示せず)を駆動する
ことにより、プレス下板8を上方に移動させる。これに
伴って、プレス下板8に連結されたベース下板9、下型
10およびこれに付随する部分が上昇し、基材押さえ用
ガイド10bと基材11とが接触することにより基材1
1がその裏面側から支持される。
【0033】次に、図1(c)に示すように、ガイドポス
ト4に連結されたプレス駆動部(図示せず)を駆動する
ことにより、プレス上板1を下方に移動させる。これに
伴って、プレス上板1に連結されたベース上板2、上型
3およびこれに付随する部分が下降し、基材押さえ用ガ
イド3bと基材11とが接触する。これにより、打ち抜
き刃3a,10aにより基材11から光カードを打ち抜
く際に、各基材押さえ用ガイド3b,10bにより基材
11がその表裏両側から押圧される。
【0034】その後、ガイドポスト4をさらに下方に移
動させることにより、打ち抜き刃3a,10a間の間隙
が100μm以下となるよう上型3を下降させ、打ち抜
き刃3a,10aを基材11に食い込ませ、基材11か
ら所定の外形形状の光カードを打ち抜く。
【0035】最後に、図1(d)に示すように、プレス駆
動部(図示せず)によりプレス上板1およびプレス下板
8をそれぞれ上方および下方に移動させ、図1(a)に示
す位置まで戻して一連の打ち抜き動作が終了する。
【0036】このとき、基材11から打ち抜かれた光カ
ード11aは基材11から完全に分離されて基材押さえ
用ガイド3bに吸着等により保持された形となり、人手
により、または取出し機構を用いて自動的に取り出され
る。
【0037】このように本発明の第1の実施の形態によ
れば、基材11を挟んで中空状の打ち抜き刃3a,10
aを配置し、各打ち抜き刃3a,10aにより基材11
から光カードを打ち抜く際に、各基材押さえ用ガイド3
b,10bにより基材11をその表裏両側から押圧する
ので、基材11の打ち抜き時に基材11が撓むことを防
止することができ、このためカード端面にバリやうねり
等がなく、また外形寸法の変化もほとんどない光カード
を得ることができる。
【0038】なお、上述した第1の実施の形態において
は、基材11として、物理特性の異なる複数の樹脂板を
積層してなる光カード用基材を用いているが、これに限
らず、プラスチックカード用基材を打ち抜く場合にも同
様にして適用することができる。
【0039】第2の実施の形態 次に、図4乃至図6により、本発明の第2の実施の形態
について説明する。本発明の第2の実施の形態は、基材
打ち抜き装置に対して光カードを外部に排出する排出機
構を設けた点を除いて、他は図1乃至図3に示す第1の
実施の形態と略同一である。本発明の第2の実施の形態
において、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同一
部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0040】図4は本発明の第2の実施の形態に係る基
材打ち抜き装置を示す平面図、図5は図4に示す基材打
ち抜き装置の打ち抜き部分の詳細を示す拡大側面図、図
6は図5に示す上方側の基材押さえ用ガイドを下側から
見た図である。
【0041】図4および図5に示すように、本発明の第
2の実施の形態に係る基材打ち抜き装置20は、基材1
1から打ち抜かれた光カードを保持する保持機構とし
て、上方側の基材押さえ用ガイド3bに組み込まれた真
空吸着用チューブ(吸着機構)12を有している。な
お、上方側の基材押さえ用ガイド3bには、エアー吹き
出し用チューブ13も組み込まれている。ここで、基材
押さえ用ガイド3bの押圧面には、図6に示すように、
真空吸着用チューブ12およびエアー吹き出し用チュー
ブ13と連通した孔3dが設けられており、真空吸着用
チューブ12を介して真空吸引を行うことにより基材押
さえ用ガイド3bの押圧面に光カードを吸着し、またエ
アー吹き出し用チューブ13を介してエアーを吹き出す
ことにより基材押さえ用ガイド3bの押圧面から光カー
ドを落とすことができるようになっている。
【0042】また、基材打ち抜き装置20は、基材11
から打ち抜かれるとともに基材押さえ用ガイド3bに吸
着された光カードを外部に排出する排出機構として、上
方側の基材押さえ用ガイド3bと基材11との間を延び
るコンベアベルト14を有している。コンベアベルト1
4には、打ち抜き刃3aを通過させるための打ち抜き領
域(開口領域)14aと、基材11から打ち抜かれた光
カードを載置する製品落とし領域(閉鎖領域)14bと
が交互に設けられている。
【0043】ここで、コンベアベルト14には駆動部
(図示せず)が設けられており、基材11から光カード
を打ち抜く際に、打ち抜き領域14aが各打ち抜き刃3
a,10aに対応する位置にくるようコンベアベルト1
4を移動させ、基材11から打ち抜かれるとともに上方
側の基材押さえ用ガイド3bに吸着された光カードを排
出する際に、製品落とし領域14bが基材押さえ用ガイ
ド3bに吸着された光カードの下方にくるようコンベア
ベルト14を移動させることができるようになってい
る。
【0044】さらに、基材打ち抜き装置20には、基材
11を自動的に供給する供給機構として、搬送部15お
よび位置決め用カメラ16が設けられている。なお、搬
送部15には、基材11が載置されるコの字形の固定台
が設けられており、クランプ機構や吸着機構(図示せ
ず)等により基材11をしっかりと固定することができ
るようになっている。
【0045】次に、このような構成からなる本発明の第
2の実施の形態の作用について説明する。
【0046】まず、基材11が搬送部15のコの字形の
固定台にセットされる。なお、このような基材11のセ
ットは、人手により行う他、自動供給装置(図示せず)
により自動的に行うことも可能である。
【0047】次に、位置決め用カメラ16により基材1
1に設けられた位置決め用マーク(図示せず)を認識
し、x−y−θ方向に関して基材11の位置の補正を行
った後、搬送部15により基材11を基材打ち抜き装置
20の上型3および下型10の間の所定位置(図4およ
び図5参照)に搬送する。なお、基材11は、上型3お
よび下型10による打ち抜き動作の度に間欠的に搬送さ
れる。
【0048】ここで、コンベアベルト14は、その打ち
抜き領域14aが各打ち抜き刃3a,10aに対応する
位置にくるよう配置されているものとする。
【0049】この状態で、図1(a)(b)(c)(d)に示す手順
で、基材11から光カードが打ち抜かれる。このとき、
真空吸着用チューブ12を介して真空吸引が行われてお
り、基材11から打ち抜かれた光カードが基材押さえ用
ガイド3bの押圧面に吸着される(図1(d)参照)。
【0050】次に、コンベアベルト14を駆動部(図示
せず)により移動させ、製品落とし領域14bが基材押
さえ用ガイド3bに吸着された光カードの下方にくるよ
うにする。
【0051】その後、エアー吹き出し用チューブ13を
介してエアーを吹き出し、基材押さえ用ガイド3bから
コンベアベルト14の製品落とし領域14bへ光カード
を落下させる。
【0052】これらの一連の動作を順次行うことにより
コンベアベルト14上に光カードを連続的に載置し、コ
ンベアベルト14の移動に伴って光カードを連続的に排
出することができる。なお、コンベアベルト14の排出
端部に、コンベアベルト14から光カードを取り出すた
めの取出し機構を設けるようにすれば、基材打ち抜き装
置20から光カードを自動的に取り出すことができる。
【0053】このように本発明の第2の実施の形態によ
れば、打ち抜き領域14aを各打ち抜き刃3a,10a
に対応する位置にくるようコンベアベルト14を移動さ
せて基材11から光カードを打ち抜いた後、コンベアベ
ルト14を移動させて上方側の基材押さえ用ガイド3b
に吸着された光カードを製品落とし領域14bに載置さ
せるようにしているので、上述した第1の実施の形態の
作用効果を奏するとともに、基材11から打ち抜かれた
光カードを効率良く排出して打ち抜き能力を向上させる
ことができる。
【0054】なお、上述した第2の実施の形態において
は、基材11から打ち抜かれた光カードを保持する保持
機構として、基材押さえ用ガイド3bと、この基材押さ
え用ガイド3bに組み込まれた真空吸着用チューブ12
とを用いているが、基材11を確実に保持することがで
きるものであれば、これに限らず、任意の機構を用いる
ことができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、物
理特性の異なる複数の樹脂板を積層してなる光カード用
基材等を打ち抜く場合でも、端面にバリやうねり等がな
く、また外形寸法の変化もほとんどない製品を得ること
ができ、また基材から打ち抜かれた製品を効率良く排出
して打ち抜き能力を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による基材打ち抜き装置の第1の実施の
形態を説明するための図。
【図2】打ち抜き刃(金属製の中空一体成形刃)の刃先
の角度および形状を説明するための図。
【図3】打ち抜き刃(ビグ刃)の刃先の角度、形状およ
び継ぎ目の位置等を説明するための図。
【図4】本発明による基材打ち抜き装置の第2の実施の
形態を示す平面図。
【図5】図4に示す基材打ち抜き装置の打ち抜き部分の
詳細を示す拡大側面図。
【図6】図5に示す上方側の基材押さえ用ガイドを下側
から見た図。
【符号の説明】
1 プレス上板 2 ベース上板 3 上型 3a 打ち抜き刃 3b 基材押さえ用ガイド 3c 摺動部 3d 孔 4 ガイドポスト 5 ガイドポスト 6 ガイドブッシュ 7 固定板 8 プレス下板 9 ベース下板 10 下型 10a 打ち抜き刃 10b 基材押さえ用ガイド 10c 摺動部 11 基材 12 真空吸着用チューブ 13 エアー吹き出し用チューブ 14 コンベアベルト 14a 打ち抜き領域(開口領域) 14b 製品落とし領域(閉鎖領域) 15 搬送部 16 位置決め用カメラ 20 基材打ち抜き装置

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材を挟んで互いに対向して配置されると
    ともに、打ち抜き対象となる製品の外形形状に沿って延
    びる一対の打ち抜き刃と、 前記基材から製品を打ち抜くよう前記各打ち抜き刃を前
    記基材に対して接近する方向へ駆動させる駆動部と、 前記各打ち抜き刃の内方に配置されるとともに、前記各
    打ち抜き刃の刃先よりも突出した状態で付勢された一対
    の基材押さえ用ガイドとを備え、 前記各打ち抜き刃により前記基材から製品を打ち抜く際
    に、前記各基材押さえ用ガイドにより前記基材をその表
    裏両側から押圧することを特徴とする基材打ち抜き装
    置。
  2. 【請求項2】前記各基材押さえ用ガイドは前記基材を挟
    んで上方および下方に配置され、 前記基材から打ち抜かれた製品を保持するよう前記上方
    側の基材押さえ用ガイドに設けられた吸着機構と、 前記上方側の基材押さえ用ガイドに保持された製品を外
    部に排出する排出機構とをさらに備えたことを特徴とす
    る請求項1記載の基材打ち抜き装置。
  3. 【請求項3】前記排出機構は、前記上方側の基材押さえ
    用ガイドと前記基材との間を延びるコンベアベルトであ
    って、前記各打ち抜き刃の少なくとも一方を通過させる
    ための開口領域と、前記基材から打ち抜かれた製品を載
    置する閉鎖領域とが設けられたコンベアベルトを有し、
    前記基材から製品を打ち抜く際に、前記開口領域が前記
    各打ち抜き刃に対応する位置にくるよう前記コンベアベ
    ルトを移動させ、前記基材から打ち抜かれるとともに前
    記上方側の基材押さえ用ガイドに保持された製品を排出
    する際に、前記閉鎖領域が前記製品の下方にくるよう前
    記コンベアベルトを移動させることを特徴とする請求項
    2記載の基材打ち抜き装置。
  4. 【請求項4】前記コンベアベルト上で前記開口領域と前
    記閉鎖領域とが交互に配置されていることを特徴とする
    請求項3記載の基材打ち抜き装置。
  5. 【請求項5】基材を挟んで互いに対向して配置されると
    ともに、打ち抜き対象となる製品の外形形状に沿って延
    びる一対の打ち抜き刃と、 前記基材から製品を打ち抜くよう前記各打ち抜き刃を前
    記基材に対して接近する方向へ駆動させる駆動部と、 前記基材から打ち抜かれた製品を保持する保持機構と、 前記保持機構により保持された製品を外部に排出する排
    出機構とを備え、 前記排出機構は、前記保持機構と前記基材との間を延び
    るコンベアベルトであって、前記各打ち抜き刃の少なく
    とも一方を通過させるための開口領域と、前記基材から
    打ち抜かれた製品を載置する閉鎖領域とが設けられたコ
    ンベアベルトを有し、前記基材から製品を打ち抜く際
    に、前記開口領域が前記各打ち抜き刃に対応する位置に
    くるよう前記コンベアベルトを移動させ、前記基材から
    打ち抜かれるとともに前記保持機構により保持された製
    品を排出する際に、前記閉鎖領域が前記製品の下方にく
    るよう前記コンベアベルトを移動させることを特徴とす
    る基材打ち抜き装置。
  6. 【請求項6】前記コンベアベルト上で前記開口領域と前
    記閉鎖領域とが交互に配置されていることを特徴とする
    請求項5記載の基材打ち抜き装置。
  7. 【請求項7】前記各打ち抜き刃は中空一体成形刃であ
    り、その刃先の角度は12〜18度であることを特徴と
    する請求項1乃至6のいずれか記載の基材打ち抜き装
    置。
  8. 【請求項8】前記各打ち抜き刃は板状の刃の端部同士を
    連結してなるビグ刃であり、その刃先の角度は20〜2
    4度であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか
    記載の基材打ち抜き装置。
  9. 【請求項9】前記各打ち抜き刃の継ぎ目は前記製品の角
    部に対応する位置に配置され、かつ一方の打ち抜き刃の
    継ぎ目と他方の打ち抜き刃の継ぎ目とが互いに異なる位
    置に配置されていることを特徴とする請求項8記載の基
    材打ち抜き装置。
  10. 【請求項10】前記各打ち抜き刃の打ち抜き時の最小間
    隙は100μm以下であることを特徴とする請求項7乃
    至9のいずれか記載の基材打ち抜き装置。
  11. 【請求項11】前記製品は光カードであることを特徴と
    する請求項1乃至10のいずれか記載の基材打ち抜き装
    置。
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