JP2001194814A - 電子写真感光体の製造装置 - Google Patents

電子写真感光体の製造装置

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JP2001194814A JP2000002126A JP2000002126A JP2001194814A JP 2001194814 A JP2001194814 A JP 2001194814A JP 2000002126 A JP2000002126 A JP 2000002126A JP 2000002126 A JP2000002126 A JP 2000002126A JP 2001194814 A JP2001194814 A JP 2001194814A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特別な装置を用いることなく、か
つ、気流によるムラの発生を抑制できる、電子写真感光
体の製造装置を提供すること。 【解決手段】 感光体基体に浸漬塗布にて感光層
を形成する製造装置であって、基体周辺の空気の流れを
抑制する2個以上のカバー部材を連結した伸縮性フード
内で基体が浸漬塗布され、この伸縮性フードが基体の周
面を覆うように基体あるいは基体保持装置と共に具備さ
れている製造装置において、上記伸縮性フードの下端お
よび、あるいは側面に浸漬塗布中に蒸発する溶剤蒸気を
排出可能な開口が設けてあり、かつフード外部からの水
平方向の風が上記開口部を通して直接基体に当たらない
構造であることを特徴とする電子写真感光体の製造装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被塗布基体に塗膜
を形成するための浸漬塗布装置に関する。さらに詳しく
は、塗膜の均一性を向上させる浸漬塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明は、電子写真感光体の製造装置に
関するものであり、詳しくは基体周辺の空気の流れを抑
制する通気性カバーが基体及び基体保持装置と共に具備
されており、均一な感光塗膜を得ることができる製造装
置に関する。電子写真感光体は、ドラム状の感光基体の
周面に感光体材料を塗布して製造される。そして、その
塗布法としては、通常、感光体材料の塗布液を収容した
容器(浸漬塗布槽)と感光基体とを相対移動させて感光
基体を塗布液中に浸漬させたのち引上げ、次いで、引上
げた感光基体を静止させて自然乾燥(指触乾燥)し、そ
の後オーブン等で完全に乾燥させることが採用される。
そして、感光塗膜の厚さが均一な電子写真感光体を短時
間で製造するため、塗布液の溶媒としては、通常、速乾
性の溶媒が用いられる。
【0003】ところで、速乾性の溶媒を用いた場合、塗
布液の乾燥速度を速めて短時間で固化を行なうことがで
きるが、浸漬後、引上げから指触乾燥するまでの間、周
囲の微弱な空気流でも、それにより発生した溶媒蒸気の
流れが、形成される感光塗膜に厚さムラを与える。この
ような感光体を用いた場合、画像ムラ、白ぬけ、トナー
付着による地肌汚れといった問題を発生させる原因とな
る。そこでこれを回避するための技術が提案されてい
る。
【0004】例えば特開昭59−42060号公報に
は、浸漬塗布容器の上に下端部周囲に開孔を設けた筒状
フードを設け、遮風と蒸発溶剤の希釈を行なうことでブ
ラッシングを防止することが記載されている。
【0005】また、特開昭63−7873号公報には、
伸縮フードを基体保持装置に設置し、基体をフードで覆
いながら浸漬塗布することが記載されている。このと
き、フード内部に空気を流して溶剤の乾燥を速めること
でブラッシングを防止する。
【0006】また、特開昭60−110378号公報に
は、孔を開けた円筒状フードを設けることで、フード内
部の蒸気濃度を調整することが記載されている。溶媒蒸
気濃度を式で規定している。
【0007】また、特開平7−104488号公報に
は、伸縮または上下に移動可能なフードを基体保持装置
に設置し、基体をフードで覆いながら浸漬塗布すること
が記載されている。基体に対するフードの大きさを規定
している。
【0008】また、特許第2690801号明細書に
は、塗布液のタレや風の影響による膜厚不均一を避ける
ため、筒状フード(風防)を基体と連動させ引上げるこ
とが記載されている。フードは上下に開口をもつ通気筒
状である。
【0009】また、特許第2889513号明細書に
は、浸漬塗布容器の上に遮風フードを設け、遮風フード
と塗布容器との間に蒸気排出用の隙間を設けることで、
膜厚ムラを防止することが記載されている。
【0010】従来技術では、前記のようにフード内部の
溶剤蒸気を排出する手段として、側面に開けた穴から、
フード下の側面から排出することが提案されている。し
かし、これでは風が穴から吹き込み、直接塗膜に当たる
ため膜厚ムラになるという不具合点がある。
【0011】特開昭63−7873号公報記載の技術で
は、フード上部から下部に向けて風を流す方法を取って
いるが、流した風がかえって塗膜を乱すという不具合点
がある。
【0012】特開平7−104488号公報記載の技術
では、フードの大きさを規定して蒸気濃度を調節しよう
というものであるが、蒸気を外に逃がさないと濃度が上
がりすぎて塗膜のタレが発生してしまうという不具合点
がある。
【0013】特許第2889513号明細書のように、
フードを塗工槽の上に設置して蒸気を下方向に排出する
方法も提案されているが、フードの外に基体が出てしま
うと風の影響を受けて塗膜ムラになるという不具合点が
ある。
【0014】特許第2690801号明細書記載の技術
は、蒸気をフードの下から排出する構造になっている
が、塗工槽装置よりも広くて基体よりも高いフードが必
要になるため、設備は大きくなり、コスト高になるとい
う不具合点がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、上記従来技術の問題点に鑑み、特別な装置を用い
ることなく、上記問題も解消し、かつ、気流によるムラ
の発生を抑制できる、電子写真感光体の製造装置を提供
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明の、
(1)「感光体基体に浸漬塗布にて感光層を形成する製
造装置であって、基体周辺の空気の流れを抑制する2個
以上のカバー部材を連結した伸縮性フード内で基体が浸
漬塗布され、この伸縮性フードが基体の周面を覆うよう
に基体あるいは基体保持装置と共に具備されている製造
装置において、上記伸縮性フードの下端および、あるい
は側面に浸漬塗布中に蒸発する溶剤蒸気を排出可能な開
口が設けてあり、かつフード外部からの水平方向の風が
上記開口部を通して直接基体に当たらない構造であるこ
とを特徴とする電子写真感光体の製造装置。」、(2)
「浸漬塗布中に伸縮フードと塗工槽上面との間には、少
なくとも1mm以上50mm以下の高さの隙間(開口
部)があり、かつ伸縮フードと感光体基体との間に上記
隙間の幅と同じかそれよりも高いカバー部材が塗工槽上
面あるいはフード下端に具備されていることを特徴とす
る前記第(1)項に記載の製造装置。」、(3)「伸縮
性フードのフード部材の連結部に下方向への通気口があ
ることを特徴とする前記第(1)項に記載の製造装
置。」、(4)「伸縮性フードのフード部材の側面に下
方向への通気口を持つ突起部、あるいは窪み部があるこ
とを特徴とする前記第(1)項に記載の製造装置。」に
より達成される。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の装置は、基体周辺の空気
の流れを抑制する伸縮性フードが基体あるいは基体保持
装置に具備されており、基体と連動して動くものであ
る。本発明の装置によって基体は塗布液に浸漬後、引上
げから指触乾燥(塗膜が流動せずセッティング)するま
での間、フードにより直接の風を受けず、かつ、フード
内の塗布溶剤蒸気も適度に外に放出されるため、タレも
なく、均一な塗膜が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基いて詳細
に説明する。図1−aは塗布後の指触乾燥の状態を、図
1−bは基体を浸漬した状態を示している。ここで伸縮
性フード(1)は基体(3)を覆う形で、かつ、基体と
連動して動くように、支持部材(2)で固定されてお
り、昇降モーター(5)の起動により、昇降ネジ(4)
を介して上下に作動し、基体(3)は塗工槽(6)に入
った塗布液(7)に浸漬した後、引上げられる。基体
(3)を浸漬する際に伸縮性フードの下端が塗工槽開口
蓋(8)に接すると、一つ上のフード部材の内側、ある
いは外側に重なり合う形で縮む構造になっている。
【0019】伸縮性フードは、アルミ、ステンレス等の
耐溶剤性、耐蝕性のある金属、ナイロン、テフロン、ポ
リカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン等、耐
溶剤性のあるプラスチック類、ガラスなどを用いて作成
することができる。また、フードは基体と同じ円筒状が
好ましいが、4角形、6角形等の多角形で構成されてい
ても構わないし、図では1本の基体をカバーしているだ
けだが、多数本を一つのフードでカバーすることも可能
である。
【0020】図2は請求項2記載の装置の1例を模式的
に示したものであり、塗布液に漬けた基体を引き上げな
がら塗膜を形成している状態である。フードと塗工槽開
口蓋との間には高さ(L1)の隙間があり、フードと基
体の間に水平方向の風を防ぐためのカバー部材(9)が
設置されている。カバー部材(9)の高さは(L2)で
あり、L1≦L2を満たしている。このカバー部材
(9)は塗工槽開口蓋側に設置されていてもよいし、フ
ードの下端に設置されていても構わない。一般的に空気
よりも重い溶剤蒸気(A)は、自然にフードとカバー部
材(9)の間を通って排出される。
【0021】図3は請求項3記載の装置の1例を模式的
に示したものである。フードの連結部(10)はカギ状
になっていて上下のフードをつなぐ構造になっている。
基体上の塗布膜から蒸発した溶剤蒸気(A)はこの連結
部の通気口から自然に排出される。
【0022】図4は請求項4記載の装置の1例を模式的
に示したものである。フード側面に下方向に通気口(1
1)をもつ突起、あるいは窪みから溶剤蒸気(A)を自
然に排出することができる。
【0023】ここで使用される円筒状基体としては、ア
ルミニウム、銅、鉄、亜鉛、ニッケルなどの金属のドラ
ム及びシート、紙、プラスチック又はガラス上にアルミ
ニウム、銅、金、銀、白金、パラジウム、チタン、ニッ
ケル−クロム、ステンレス、銅−インジウムなどの金属
を蒸着するか、酸化インジウム、酸化錫などの導電性金
属酸化物を蒸着するか、金属箔をラミネートするか、又
はカーボンブラック、酸化インジウム、酸化錫−酸化ア
ンチモン粉、金属粉、ヨウ化銅などを結着樹脂に分散
し、塗布することによっても導電処理したドラム状、シ
ート状、プレート状のものなど、公知の材料を用いるこ
とができるが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0024】更に、必要に応じて導電性支持体の表面
は、画質に影響のない範囲で各種の処理を行なうことが
できる。例えば、表面の酸化処理、薬品処理、着色処理
等を行なうことができる。また、導電性支持体と電荷発
生層の間に更に下引き層を設けることができるが、この
下引き層は帯電時において、積層構造からなる感光層に
おける導電性支持体から感光層への電荷の注入を阻止す
るとともに、感光層を導電性支持体に対して一体的に接
着保持せしめる接着層としての作用、或いは導電性支持
体からの反射光の防止作用等を示す。この下引き層に用
いる樹脂は、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル
樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹
脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、
ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリカーボネート、
ポリウレタン、ポリイミド樹脂、塩化ビニリデン樹脂、
ポリビニルアセタール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体、ポリビニルアルコール、水溶性ポリエステル、
ニトロセルロース又はカゼイン、ゼラチンなど公知な樹
脂を用いることができるが、これらに限定されるもので
はない。また、下引き層の厚みは0.01〜10μm、
好ましくは0.3〜7μmが適当である。下引き層を設
けたときに用いる塗布方法としては、ブレードコーティ
ング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーテ
ィング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング
法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティン
グ法などの通常の方法が挙げられる。
【0025】電荷発生層(キャリア発生層)は例えばモ
ノアゾ色素、ジスアゾ色素、トリスアゾ色素などのアゾ
系色素、ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミドなどのペ
リレン系色素、インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ
系色素、アンスラキノン、ピレンキノン及びフラパンス
ロン類などの多環キノン類、キナクリドン系色素、ビス
ベンゾイミダゾール系色素、インダスロン系色素、スク
エアリウム系色素、金属フタロシアニン、無金属フタロ
シアニンなどのフタロシアニン系顔料、ピリリウム塩色
素、チアピリリウム塩色素とポリカーボネートから形成
される共晶錯体等、公知各種の電荷発生物質(キャリア
発生物質)を適当なバインダー樹脂及び必要により電荷
輸送物質(キャリア輸送物質)と共に溶媒中に溶解或い
は分散し、塗布することによって形成することができ
る。
【0026】電荷発生物質を樹脂中に分散させる方法と
してはボールミル分散法、アトライター分散法、サンド
ミル分散法などを用いることができる。この際、電荷発
生物質は、体積平均粒径で5μm以下、好ましくは2μ
m以下、最適には0.5μm以下の粒子サイズにするこ
とが有効である。これらの分散に用いる溶剤として、メ
タノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノ
ール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチル
セルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン、酢酸メチル、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、メチレンクロライド、クロロホルム1,2−ジクロ
ロエタン、モノクロロベンゼン、キシレンなどの通常の
有機溶剤を単独或いは2種類以上混合して用いることが
できる。
【0027】本発明で用いる電荷発生層の膜厚は、一般
的には0.1〜5μm、好ましくは0.2〜2μmが適
当である。
【0028】本発明の電子写真感光体における電荷輸送
層は、電荷輸送物質を適当なバインダー中含有させて形
成される。電荷輸送物質としては、2,5−ビス(p−
ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾ
ールなどのオキサジアゾール誘導体、1,3,5−トリ
フェニル−ピラゾリン、1−〔ピリジル−(2)〕−3
−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチ
ルアミノフェニル)ピラゾリンなどのピラゾリン誘導
体、トリフェニルアミン、スチリルトリフェニルアミ
ン、ジベンジルアニリンなどの芳香族、第3級アミノ化
合物、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メ
チルフェニル)−1,1−ビフェニル−4,4’−ジア
ミンなどの芳香族第3級ジアミノ化合物、3−(4’−
ジメチルアミノフェニル)−5,6−ジ−(4’−メト
キシフェニル)−1,2,4−トリアジンなどの1,
2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチルアミノベンズ
アルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾンなどのヒド
ラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリル−キナゾリ
ンなどのキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3−
ジ(p−メトキシフェニル)−ベンゾフランなどのベン
ゾフラン誘導体、p−(2,2−ジフェニルビニル)−
N,N−ジフェニルアニリンなどのα−スチルベン誘導
体、“Journal of Imaging Science”29:7〜10
(1985)に記載されているエナミン誘導体、N−エ
チルカルバゾールなどのカルバゾール誘導体、ポリ−N
−ビニルカルバゾールなどのポリ−N−ビニルカルバゾ
ール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグ
ルタナート及びその誘導体、更にはピレン、ポリビニル
ピレン、ポリビニルアントラセン、ポリビニルアクリジ
ン、ポリ−9−ビフェニルアントラセン、ピレン−ホル
ムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾールホルムアルデヒ
ド樹脂などの公知の電荷輸送物質を用いることができる
が、これらに限定されるものではない。また、これらの
電荷輸送物質は単独或いは2種以上混合して用いること
ができる。
【0029】更に、電荷輸送層における結着樹脂として
は、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタク
リル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩
化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセ
テート樹脂、ブチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニ
リデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイ
ン酸共重合体、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッ
ド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン
−アルキッド樹脂、ポリ−Nビニルカルバゾールなどの
公知の樹脂を用いることができるが、これらに限定され
るものではない。また、これらの結着樹脂は単独或いは
2種以上混合して用いることができる。
【0030】電荷輸送材料と結着樹脂との配合比(重量
比)は10:1〜1:5が好ましい。本発明で用いる電
荷輸送層の膜厚は一般的には5〜50μm、好ましくは
10〜30μmが適当である。
【0031】更に、電荷輸送層を設ける際に用いる溶剤
としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベン
ゼンなどの芳香族系炭化水素類、アセトン、2−ブタノ
ンなどのケトン類、塩化メチレン、クロロホルム、塩化
エチレンなどのハロゲン化脂肪族系炭化水素類、テトラ
ヒドロフラン、エチルエーテルなどの環状若しくは直鎖
状のエーテル類などの通常の有機溶剤を単独或いは2種
類以上混合して用いることができる。
【0032】
【実施例】下記に各液の処方を明記し、その液での実施
例を挙げ本発明を詳細に説明する。 1.下引き層塗布液の形成 以下の材料を溶解して下引き層塗布液を調合した。 可溶性ナイロン(アラミンCM−8000、東レ製) 5重量部 メタノール 95重量部
【0033】 2.電荷発生層塗布液の作成 下記構造式(1)に示す電荷発生剤 10重量部 ポリビニルブチラール 7重量部 テトラヒドロフラン 145重量部 をボールミルに入れ、72時間ミリングした。更にシク
ロヘキサノン200重量部を加えて、1時間分散を行な
った。分散を終了した液を更にシクロヘキサノンで希
釈、調整し電荷発生層塗布液とした。
【0034】
【化1】
【0035】 3.電荷輸送層塗布液の作成 下記構造式(2)に示す電荷輸送剤 7重量部 ポリカーボネート(パンライトC−1400、帝人化成製) 10重量部 ジクロロメタン 83重量部 を溶解して電荷輸送層塗布液を調合した。
【0036】
【化2】
【0037】外径60mm、長さ360mmのアルミニ
ウム製の円筒状基体に、上で調合した下引き層塗布液を
浸漬塗布し、100℃で10分間乾燥して、厚さ0.5
μmの下引き層を形成した。次にこの上に電荷発生層
(CGL)、電荷輸送層(CTL)を逐次浸漬塗布し積
層感光体試料を作成した。なお、引き上げ速度は電荷発
生層は乾燥膜厚0.2μm、電荷輸送層は25μmにな
るような条件で行なった。
【0038】[実施例1]請求項2に基き、下記の条件
で下引層、電荷発生層、電荷輸送層を順次、浸漬塗布を
行ない電子写真感光体を作成した。いずれの場合もフー
ドの側面に通気口のないものを使用した。下引層、電荷
発生層、電荷輸送層の3層を合わせた膜厚を渦電流式膜
厚計フィッシャー560Cを用いて測定し、平坦部分の
平均膜厚と平坦部分の膜厚バラツキ(R=max−mi
n)を算出し、この感光体をコピーマシンに搭載して画
像を出した結果を表1に示す。 [1−a]…L1=1mm、L2=3mm、カバー部材
は塗工槽開口蓋上に設置。 [1−b]…L1=10mm、L2=12mm、カバー
部材はフード下端に設置。 [1−c]…L1=50mm、L2=50mm、カバー
部材は塗工槽開口蓋上に設置。
【0039】
【表1】
【0040】[実施例2]請求項3に基き、下記の条件
で下引層、電荷発生層、電荷輸送層を順次、浸漬塗布を
行ない電子写真感光体を作成した。いずれの場合もフー
ドと塗工槽開口蓋との隙間はない状態(L1=0)で行
なった。下引層、電荷発生層、電荷輸送層の3層を合わ
せた膜厚を渦電流式膜厚計フィッシャー560Cを用い
て測定し、平坦部分の平均膜厚と平坦部分の膜厚バラツ
キ(R=max−min)を算出し、この感光体をコピ
ーマシンに搭載して画像を出した結果を表2に示す。 [2−a]…L3=4mm、連結部分の総面積の50%
を蒸気通気口として開口。 [2−b]…L3=10mm、連結部分の総面積の80
%を蒸気通気口として開口。
【0041】
【表2】
【0042】[実施例3]請求項5に基き、下記の条件
で下引層、電荷発生層、電荷輸送層を順次、浸漬塗布を
行ない電子写真感光体を作成した。いずれの場合もフー
ドと塗工槽開口蓋との隙間はない状態(L1=0)で行
なった。下引層、電荷発生層、電荷輸送層の3層を合わ
せた膜厚を渦電流式膜厚計フィッシャー560Cを用い
て測定し、平坦部分の平均膜厚と平坦部分の膜厚バラツ
キ(R=max−min)を算出し、この感光体をコピ
ーマシンに搭載して画像を出した結果を表3に示す。 [3−a]…L4=5mm、最上段のフード部材にのみ
突起を設け蒸気通気口とした。 [3−b]…L4=2mm、最下端のフード部材にのみ
窪みを設け蒸気通気口とした。
【0043】
【表3】
【0044】[比較例]下記の条件で下引層、電荷発生
層、電荷輸送層を順次、浸漬塗布を行ない電子写真感光
体を作成した。下引層、電荷発生層、電荷輸送層の3層
を合わせた膜厚を渦電流式膜厚計フィッシャー560C
を用いて測定し、平坦部分の平均膜厚と平坦部分の膜厚
バラツキ(R=max−min)を算出し、この感光体
をコピーマシンに搭載して画像を出した結果を表4に示
す。 [4−a]…フード側面および、フード下端と塗工槽開
口蓋の間に通気口がない。(L1=0、L3=0、L4
=0) [4−b]…フード側面面積の10%に、水平方向に貫
通するφ10mmの穴を開けた。フード下端と塗工槽開
口蓋の間に通気口がない。(L1=0)
【0045】
【表4】
【0046】
【発明の効果】以上、詳細且つ具体的な説明から明らか
なように、本発明は、請求項1の装置においては、伸縮
自在のフードを用いているので装置がコンパクトに小さ
く仕上がり、浸漬塗布中および指触乾燥中に感光体基体
に直接風が当たらないので、乾きムラによる膜厚の乱れ
を防ぐことができ、しかも、フード内に蒸発した溶剤蒸
気を自然に排出することができるので、溶剤蒸気の充満
による塗膜のタレを防止することができる。また、本発
明は、請求項2の装置によれば、浸漬塗布中および指触
乾燥中の感光体基体に直接風が当たらないので、膜厚の
乱れによる画像ムラを防ぐことができ、しかも、フード
内の蒸発した溶剤蒸気を自然に排出することができるの
で、塗膜のタレによる画像ムラを防止することができ
る。また、請求項3の装置によれば、浸漬塗布中および
指触乾燥中の感光体基体に直接風が当たらないので、膜
厚の乱れによる画像ムラを防ぐことができ、しかも、フ
ード内の蒸発した溶剤蒸気を自然に排出することができ
るので、塗膜のタレによる画像ムラを防止することがで
きる。また、請求項4の装置によれば、浸漬塗布中およ
び指触乾燥中の感光体基体に直接風が当たらないので、
膜厚の乱れによる画像ムラを防ぐことができ、しかも、
フード内の蒸発した溶剤蒸気を自然に排出することがで
きるので、塗膜のタレによる画像ムラを防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の一例を示す模式図である。
【図2】本発明の装置の他の一例を示す模式図である。
【図3】本発明の装置の更に他の一例を示す模式図であ
る。
【図4】本発明の装置の更に他の一例を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1 伸縮性フード 2 支持部材 3 円筒状基体 4 昇降ネジ 5 昇降モーター 6 塗工槽 7 塗布液 8 塗工槽開口蓋 9 内側カバー部材 10 フード部材連結部 11 蒸気通気口 A 溶剤蒸気の流れ L1 フードと塗工槽開口蓋の隙間の高さ L2 カバー部材の高さ L3 フード連結部隙間の幅 L4 突起高さ、窪みの深さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木下 建彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H068 EA16 4D075 AB37 AB41 AB55 CA48 DA15 DC19 EA45 4F040 AA07 BA47 CC02 CC06 CC13 DA04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体基体に浸漬塗布にて感光層を形成
    する製造装置であって、基体周辺の空気の流れを抑制す
    る2個以上のカバー部材を連結した伸縮性フード内で基
    体が浸漬塗布され、この伸縮性フードが基体の周面を覆
    うように基体あるいは基体保持装置と共に具備されてい
    る製造装置において、上記伸縮性フードの下端および、
    あるいは側面に浸漬塗布中に蒸発する溶剤蒸気を排出可
    能な開口が設けてあり、かつフード外部からの水平方向
    の風が上記開口部を通して直接基体に当たらない構造で
    あることを特徴とする電子写真感光体の製造装置。
  2. 【請求項2】 浸漬塗布中に伸縮フードと塗工槽上面と
    の間には、少なくとも1mm以上50mm以下の高さの
    隙間(開口部)があり、かつ伸縮フードと感光体基体と
    の間に上記隙間の幅と同じかそれよりも高いカバー部材
    が塗工槽上面あるいはフード下端に具備されていること
    を特徴とする請求項1に記載の製造装置。
  3. 【請求項3】 伸縮性フードのフード部材の連結部に下
    方向への通気口があることを特徴とする請求項1に記載
    の製造装置。
  4. 【請求項4】 伸縮性フードのフード部材の側面に下方
    向への通気口を持つ突起部、あるいは窪み部があること
    を特徴とする請求項1に記載の製造装置。
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