JP4360587B2 - 電子写真感光体の製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真感光体の被塗布基体上に感光層の均一な塗膜を浸漬塗布により形成するための浸漬塗布装置に関し、より詳細には浸漬塗布装置において、基体周辺の空気の流れを抑制するためのカバー装置に関する。
【0002】
電子写真感光体は、ドラム状の感光基体の周面に感光体材料を塗布して製造される。そして、その塗布方法としては、通常、感光体材料の塗布液を収容した容器(浸漬塗布槽)と感光体基体とを相対移動させて感光体基体を塗布液中に浸漬させたのち引上げ、次いで、引上げた感光基体を静止させて自然乾燥(指触乾燥)し、その後オーブン等で完全に乾燥させる方法が採用される。そして、感光塗膜の厚さが均一な電子写真感光体を短時間で製造するために、塗布液の溶媒としては、通常、速乾性の溶媒が用いられる。
【0003】
ところで、速乾性の溶媒を用いた場合、塗布液の乾燥速度を速めて短時間で固化を行うことができるが、浸漬後、引上げから指触乾燥するまでの間、周囲の微弱な空気流でも、それにより発生した溶剤蒸気の乱れが、形成される感光塗膜に厚さムラを与える。
このような感光体を用いた場合、画像ムラ、白ぬけ、トナー付着による地肌汚れといった問題を発生させる原因となる。
【0004】
従来の伸縮性カバーを用いた浸漬塗布装置の多くは、伸縮性カバーの摺動部を樹脂にした場合にはカバー外壁も樹脂としており、摺動部を樹脂製とする一方でカバーの外壁を金属製としたような構造のものはない。
そして、伸縮カバーの摺動部及び外壁が共に樹脂であると、伸縮を繰り返すことによって静電気が蓄積され、溶剤を使用する電子写真感光体の製造においては大変危険であるという問題があった。また摺動部とカバー外壁とを共に金属とした場合には金属発塵が生じ、この金属粉が感光体に付着した場合にはリーク不良を起して感光体が不良品となり生産良品率が低下するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電子写真感光体の被塗布基体上に感光層を浸漬塗布により形成する際に、塗膜塗布ムラがなくかつ金属粉によるリーク不良を発生しない均一な塗布膜を形成するための塗布装置及び塗布方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本件発明者等は、上記目的は、浸漬塗布に際して、被塗布基体の周囲に、摺動面を金属との摺動によっても金属粉を発塵しない樹脂等の材料とした金属製の伸縮性カバーを配置して、空気流の影響を防止すると共に伸縮カバーの摺動時の金属発塵を防止することによって達成されることを見出して本件発明を完成した。
【0007】
すなわち、本件発明は次のような構成を有するものである。
(1)感光体基体に浸漬塗布にて感光層を形成する電子写真感光体の製造装置であって、基体周辺の空気の流れを抑制する伸縮性カバーが基体の上面と周面を覆うように、感光体基体把持装置に装着されているか又は感光体基体把持装置を昇降させる昇降装置のベース部に装着されている電子写真感光体の製造装置において、前記伸縮性カバーは、サイズの異なる複数の金属板もしくは孔径0.8mm以下の多孔質金属板を摺動させる入れ子式の伸縮性カバーであり、前記伸縮性カバーは伸縮の際に静電気を防止する為に、アースを取っており、前記複数の金属板もしくは孔径0.8mm以下の多孔質金属板の間に、前記前記複数の金属板もしくは孔径0.8mm以下の多孔質金属板に接して設けられた摺動部が、超高分子ポリエチレン、テフロン(登録商標)、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びMCナイロンから選ばれるいずれか一を含む樹脂で構成されていることを特徴とする電子写真感光体の製造装置。
(2)伸縮性カバー外壁の金属板が、ステンレス、アルミニウム又はアルミニウム合金であることを特徴とする上記(1)に記載の伸縮性カバー。
【0008】
以下、本発明の詳細を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る伸縮性カバーを伸ばした時の装置全体図の一例を示す図である。
図1において、円筒状基体(1)を把持する基体把持装置(3)は基体把持装置(3)を昇降させる昇降装置(5)のベース部(4)に把持されている。
【0009】
伸縮性カバー(2)は金属板又は多孔質の金属板からなっており、円筒状基体(1)を囲うように昇降装置(5)のベース部(4)に把持されていて、基体周辺の空気の流れを抑制する。なお、この伸縮性カバー(2)は基体把持装置(3)に把持されるようにしてもよい。
【0010】
伸縮性カバー(2)は、図3〜5に示したように、数段構造(図では3段構造)となっており、カバー外壁(2−1)が他のカバー外壁(2−1)に設けられた引っ掛かり部(2−3)により吊下げられており伸縮可能な構造となっている。また、伸縮性カバー(2)が伸縮する際に引っ掛かり部(2−3)とカバー外壁(2−1)とが摺動した時に、金属粉が発生しないように樹脂部(2−2)が設けられ、カバー外壁(2−1)と樹脂部(2−2)が滑らかに摺動する構造となっている。また、引っ掛かり部(2−3)に導電性を持たすことにより伸縮性カバー(2)が伸縮を繰り返しても静電気を蓄積しない。
【0011】
上記のような構造により、基体把持装置(3)に把持された円筒状基体(1)が昇降装置(5)によって塗布槽(7)内の塗布液(8)に浸漬される際には、円筒状基体(1)が下降するにつれて伸縮性カバー(2)が塗布槽上蓋(6)に乗ることによって連動して縮み(図2参照)、また、浸漬された円筒状基体(1)を塗布液(8)から引上げる際には、円筒状基体(1)が上昇するにつれて縮んでいた伸縮性カバー(2)が連動して伸びることによって円筒状基体が空気流の影響を受けるのを防止する。
【0012】
金属発塵を防止するための部材の材料としては樹脂又は合成ゴム等が使用できる。樹脂としては超高分子ポリエチレン、テフロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、MCナイロン等が使用でき、好ましくは超高分子ポリエチレン、テフロンが使用できる。
また、金属発塵を防止するための部材は、少なくともその表面部分が樹脂又は合成ゴム等の材料から構成されていればよく、金属を樹脂被覆したものも使用できる。
これらの材料は溶剤蒸気によって影響を受けにくく、また摩擦係数が小さいために伸縮性カバーの伸縮の動きがスムーズとなる。
また
【0013】
伸縮性カバーの外壁材料としては、衝撃に強く、カバーが頑丈に製作可能であり破損などの心配が少ないステンレス、アルミニウム又はアルミニウム合金製のものが使用できる。
また、カバー外壁(2−1)に多孔質金属板を使用することにより伸縮性カバー内の溶剤蒸気をカバー内から適度に逃がしつつ空気流の影響を防ぐことができるため、伸縮性カバー内の溶剤蒸気の濃度調整が可能となり、より均一な膜厚を形成することができる。
この場合、多孔質金属板の開孔率を25%〜60%とし、また、孔径を0.8mm以下、好ましくは0.1mm〜0.3mmとすることによりカバー内の溶剤蒸気濃度が高くなり過ぎず、より均一な感光塗膜を得ることができる。
さらに、伸縮性カバーをアースしておくことにより、伸縮性カバーが伸縮を繰り返しても、静電気が蓄積することがなく、爆発の恐れがない。
【0014】
感光体を構成する円筒状基体の材料としては、次のような公知の材料を用いることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
a.アルミニウム、銅、鉄、亜鉛、ニッケルなどの金属のドラム及びシート。
b.紙、プラスチック又はガラス上に次の導電処理を施したもの。
・アルミニウム、銅、金、銀、白金、パラジウム、チタン、ニッケル−クロム、ステンレス、銅−インジウムなどの金属による蒸着処理。
・酸化インジウム、酸化錫などの導電性金属酸化物による蒸着処理。
・金属箔によるラミネート処理。
・カーボンブラック、酸化インジウム、酸化錫−酸化アンチモン粉、金属ヨウ化銅などを結着樹脂に分散した塗布液による塗布処理。
【0015】
更に、必要に応じて導電性支持体の表面は、画質に影響のない範囲で各種の処理、例えば、表面の酸化処理、薬品処理、着色処理等を行うことができる。
【0016】
又、導電性支持体と電荷発生層の間に下引き層を設けることができる。
この下引き層は帯電時において、積層構造からなる感光層における導電性支持体から感光層への電荷の注入を阻止するとともに、感光層を導電性支持体に対して一体的に接着保持せしめる接着層としての作用、或いは導電性支持体からの反射光の防止作用等を示す。
この下引き層に用いる樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、水溶性ポリエステル、ニトロセルロース又はカゼイン、ゼラチンなど公知な樹脂を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
【0017】
また、下引き層の厚みは0.01〜10μm、好ましくは0.3〜7μmが適当である。
下引き層を設けるときに用いる塗布方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法などの通常の方法が挙げられる。
【0018】
電荷発生層(キャリア発生層)は例えばモノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリスアゾ色素などのアゾ系色素、ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミドなどのペリレン系色素、インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ系色素、アンスラキノン、ピレンキノン及びフラパンスロン類などの多環キノン類、キナグリドン系色素、ビスベンゾイミダゾール系色素、インダスロン系色素、スクエアリリウム系色素、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、ピリリウム塩色素、チアピリリウム塩色素とポリカーボネートから形成される共晶錯体等の各種公知の電荷発生物質(キャリア発生物質)を適当なバインダー樹脂及び必要により電荷輸送物質(キャリア輸送物質)と共に溶媒中に溶解或いは分散し、塗布することによって形成することができる。
【0019】
電荷発生物質を樹脂中に分散させる方法としてはボールミル分散法、アトライター分散法、サンドミル分散法などを用いることができる。この際、電荷発生物質は、体積平均粒径で5μm以下、好ましくは2μm以下、最適には0.5μm以下の粒子サイズにすることが有効である。これらの分散に用いる溶剤として、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム1,2−ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、キシレンなどの通常の有機溶剤を単独或いは2種類以上混合して用いることができる。
本発明で用いる電荷発生層の膜厚は、一般的には0.1〜5μm、好ましくは0.2〜2μmが適当である。
【0020】
本発明の電子写真感光体における電荷輸送層は、電荷輸送物質を適当なバインダー中に含有させて形成される。電荷輸送物質としては、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールなどのオキサゾアゾール誘導体、1,3,5−トリフェニル−ピラゾリン、1−〔ピリジル−(2)〕−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリンなどのピラゾリン誘導体、トリフェニルアミン、スチリルトリフェニルアミン、ジベンジルアニリンなどの芳香族第3級アミノ化合物、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−1,1−ビフェニル−4,4′−ジアミンなどの芳香族第3級ジアミノ化合物、3−(4′−ジメチルアミノフェニル)−5,6−ジ−(4′−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアジンなどの1,2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾンなどのヒドラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリル−キンゾリンなどのキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3−ジ(p−メトキシフェニル)−ベンゾフランなどのベンゾフラン誘導体、p−(2,2−ジフェニルビニル)−N、N−ジフェニルアニリンなどのα−スチルベン誘導体、“Journal of Imaging Science”29:7〜10(1985)に記載されているエナミン誘導体、N−エチルカルバゾールなどのカルバゾール誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾールなどのポリ−N−ビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタナート及びその誘導体、更にはピレン、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリビニルアクリジン、ポリ−9−ビフェニルアントラセン、ピレン−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾールホルムアルデヒド樹脂などの公知の電荷輸送物質を用いることができるが、これらに限定されるものではない。また、これらの電荷輸送物質は単独或いは2種以上混合して用いることができる。
【0021】
更に、電荷輸送層における結着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ブチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−Nビニルカルバゾールなどの公知の樹脂を用いることができるが、これらに限定されるものではない。また、これらの結着樹脂は単独或いは2種以上混合して用いることができる。
【0022】
電荷輸送材料と結着樹脂との配合比(重量比)は10:1〜1:5が好ましい。本発明で用いる電荷輸送層の膜厚は一般的には5〜50μm、好ましくは10〜30μmが適当である。
【0023】
更に、電荷輸送層を設ける際に用いる溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼンなどの芳香族系炭化水素類、アセトン、2−ブタノンなどのケトン類、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレンなどのハロゲン化脂肪族系炭化水素類、テトラヒドロフラン、エチルエーテルなどの環状若しくは直鎖状のエーテル類などの通常の有機溶剤を単独或いは2種類以上混合して用いることができる。
以下に感光体基体に塗布する各塗布液の処方を示すと共に、その塗布液を用いた実施例を挙げて本発明の実施の態様を詳細に説明する。
【0024】
【実施例】
<下引き層塗布液の形成>
以下の成分を混合溶解して下引き層塗布液を調合した。
可溶性ナイロン 5重量部(アラミンCM−8000、東レ製)
メタノール 95重量部
【0025】
<電荷発生層塗布液の作成>
以下の成分をボールミルに入れ、72時間ミリングした。更にテトラヒドロフラン200重量部を加えて、1時間分散を行い、分散を終了した液を更にテトラヒドロフランで希釈、調整し電荷発生層塗布液とした。
下記式(I)に示す電荷発生剤 10重量部
ポリビニルブチラール 7重量部
テトラヒドロフラン 145重量部
【0026】
【化1】
Figure 0004360587
【0027】
<電荷輸送層塗布液の作成>
下記の成分を溶媒中に溶解して電荷輸送層塗布液を調合した。
下記式(II)に示す電荷輸送剤 7重量部
ポリカーボネート 10重量部(パンライトC-1400、帝人化成製)
ジクロルメタン 83重量部
【0028】
【化2】
Figure 0004360587
【0029】
<積層感光体試料の作製>
外径30mm、長さ340mmのアルミニウム製の円筒状基体に、上記で調合した下引き層塗布液を浸漬塗布し、100℃で10分間乾燥して、厚さ0.3μmの下引き層を形成した。
次にこの上に電荷発生層(CGL)、電荷輸送層(CTL)を順次浸漬塗布し積層感光体試料を作成した。尚引き上げ速度は、電荷発生層については乾燥膜厚0.2μm、電荷輸送層については28μmになるような条件で行った。
【0030】
本件発明の伸縮カバーを用いて、上記の各層の浸漬塗布試験を行った。
以下にその実施例及び比較例を示す。
【0031】
<実施例1>
図1に示したような装置において、摺動部に樹脂が設けられた伸縮性カバーを使用して円筒状基体1200本について連続塗工を行った。
伸縮性カバーの材料としてはSUS304板材を、また、摺動部の樹脂としては超高分子ポリエチレンをそれぞれ使用した。
その結果、リーク不良品発生本数は0本であった。
【0032】
<比較例1>
摺動部に金属(SUS304)が設けられた伸縮性カバーを用いて円筒状基体200本について連続塗工を行った
その結果、リーク不良品の発生本数は7本であった。
実施例1と比較例1との比較から、摺動部に樹脂を設けることによりリーク不良品の発生がなくなるという効果が奏せられることを確認できた。これは摺動部に樹脂を設けることにより、金属発塵がなくなることによるものと考えられる。
【0033】
<実施例2>
伸縮性カバー外壁に金属板としてSUS304板材、多孔質金属板としてSUS304メッシュ(5,10,30,50,80,120,250,500)を用いた伸縮性カバーを使用して実施例1と同様にして円筒状基体に浸漬塗布を行い、得られた塗膜の膜厚差を測定した。摺動部の樹脂としては超高分子ポリエチレンを使用した。
【0034】
その結果を表1に示す。
なお、表中の「膜厚」の欄には、有効画像領域内での周方向4点の膜厚差が±0.3μm以内の膜厚差のものを◎、±0.3μm以上±0.5μm以内の膜厚差のものを○、±0.5μm以上の膜厚差のものを×と表記した。
【0035】
【表1】
Figure 0004360587
【0036】
上記の試験結果から、伸縮性カバーに多孔質金属板を用いる場合、均一な膜厚の塗布膜を得るには、その孔径は、0.8mm以下であり、好ましくは0.1mm〜0.3mmであることが確認できた。
【0037】
【発明の効果】
本発明は浸漬塗布時に上記の構成を有する伸縮性カバーを使用して被塗布基体の上面と周面を覆うことにより、基体周辺の空気の流れを抑制して非常に均一な感光塗膜を形成することができると共に金属粉の発生を防ぐことができるので、画像ムラがなくリーク不良が発生しない感光体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】伸縮性カバー伸時の実施例を示す装置全体の縦断面図
【図2】伸縮性カバー縮時の実施例を示す装置一部の縦断面図
【図3】伸縮性カバー(伸時)の実施例を示す概略図
【図4】伸縮性カバー(縮時)の実施例を示す概略図
【図5】伸縮性カバーの実施例を示す部分拡大概略図
【符号の説明】
1:円筒状基体
2:伸縮性カバー
2−1:カバー外壁
2−2:樹脂部
2−3:引っ掛かり部
3:円筒状基体把持装置
4:ベース部
5:昇降装置
6:塗布槽上蓋
7:塗布槽
8:塗布液

Claims (2)

  1. 感光体基体に浸漬塗布にて感光層を形成する電子写真感光体の製造装置であって、基体周辺の空気の流れを抑制する伸縮性カバーが基体の上面と周面を覆うように、感光体基体把持装置に装着されているか又は感光体基体把持装置を昇降させる昇降装置のベース部に装着されている電子写真感光体の製造装置において、
    前記伸縮性カバーは、サイズの異なる複数の金属板もしくは孔径0.8mm以下の多孔質金属板を摺動させる入れ子式の伸縮性カバーであり、
    前記伸縮性カバーは伸縮の際に静電気を防止する為に、アースを取っており、
    前記複数の金属板もしくは孔径0.8mm以下の多孔質金属板の間に、前記前記複数の金属板もしくは孔径0.8mm以下の多孔質金属板に接して設けられた摺動部が、超高分子ポリエチレン、テフロン(登録商標)、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びMCナイロンから選ばれるいずれか一を含む樹脂で構成されていることを特徴とする電子写真感光体の製造装置。
  2. 伸縮性カバー外壁の金属板が、ステンレス、アルミニウム又はアルミニウム合金であることを特徴とする請求項1に記載の伸縮性カバー。
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