JPH1073934A - 電子写真用感光体の製造方法 - Google Patents

電子写真用感光体の製造方法

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JPH1073934A
JPH1073934A JP23180096A JP23180096A JPH1073934A JP H1073934 A JPH1073934 A JP H1073934A JP 23180096 A JP23180096 A JP 23180096A JP 23180096 A JP23180096 A JP 23180096A JP H1073934 A JPH1073934 A JP H1073934A
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JP
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coating
conductive support
cylindrical conductive
support
paint
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JP23180096A
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Koji Goto
浩二 後藤
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 円筒状導電性支持体の一端部を把持しな
がら、円筒状支持体の軸方向に降下させて感光層形成用
塗料中に浸漬させた後、該支持体を上昇させることによ
って該支持体の外周面に感光層を形成する電子写真感光
体の製造方法において、該支持体の下端部が塗料に接触
する直前における降下速度が500mm/分以下である電
子写真感光体の製造方法。 【効果】 本発明の製造方法によれば、浸漬塗布の降下
工程において塗料中に空気が巻き込まれることがないの
で、塗料中に巻き込まれた空気が原因で生じる塗布欠陥
が生じないと言う利点がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー、デジタル印刷機などの電子写真装置に用いられる電
子写真用感光体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】昨今、様々な種類の電子写真方式を用い
たプリンター、複写機が商品化されており、それに伴い
様々な電子写真用感光体が設計、製造されている。電子
写真方式による複写機、プリンター、デジタル印刷機で
は、アルミニウムなどの金属製の中空円筒状のドラムの
外周面に感光層(多くの場合、多層となる)を塗布した
電子写真用感光体ドラムが用いられる。
【0003】電子写真用感光体のサイズも多様化され、
直径16mm、長さ250mm程の物(小口径)から直径1
80mm、長さ1000mm程の物(大口径)まで様々な電
子写真用感光体が生産されている。
【0004】その感光層の塗布方法には、浸漬塗布法、
スプレー塗布法、スピン塗布法、ビードコーティング
法、ワイヤーバーコーティング法、ブレードコーティン
グ法、ローラーコーティング法、カーテンコーティング
法等のコーティング法を用いることができるが、容易に
複数本を同時に塗布することができ、量産性に優れ、装
置が単純なことから浸漬塗布法が多く用いられている。
【0005】浸漬塗布法は、塗料で満たされた塗布槽
に、円筒状導電性支持体の内部を把持しながら、所定の
位置まで浸漬した後、該支持体を上方に移動させること
により塗布を行う方法である。
【0006】浸漬塗布法によって円筒状導電性支持体の
外周面に塗料を塗布する方法は、例えば、特開昭56−
119167号公報、特開昭58−86551号公報等
に開示されているが、用いられている支持体は、その肉
厚が2mm以下のものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】円筒状導電性支持体の
直径が80〜180mmの大口径用電子写真用感光体で
は、強度面から該支持体の基体肉厚を2mm以上とせざる
を得ない。ところが、基体肉厚が従来(2mm以下)より
も厚くなると、該支持体の下端部の断面積が大きく成る
ため、浸漬塗布法では塗料に接触する瞬間(該支持体の
下端部が塗料液面に触れる瞬間)に該支持体の下端部と
塗料液面との間にある空気が、塗料中に巻き込まれて、
気泡となり、その気泡が塗膜面に付着する結果、塗膜欠
陥の原因となることが判明した。また、検討した結果、
降下速度が速く、該支持体の肉厚が厚く、粘度が高い塗
料を用いた場合に、特に、気泡による塗膜欠陥が発生し
易い傾向にあることが判明した。
【0008】本発明が解決しようとする課題は、円筒状
導電性支持体の一端部を把持しながら、円筒状導電性支
持体の軸方向に降下させて感光層形成用塗料中に浸漬さ
せた後、該支持体を上昇させることによって該支持体の
外周面に感光層を形成する電子写真用感光体の製造方法
において、浸漬塗布の降下工程における塗料中に巻き込
まれる空気が原因で生じる塗布欠陥が生じない電子写真
用感光体の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、浸漬塗布の降下工程において、円筒状導電性支
持体の下端部が塗料に接触する瞬間の降下速度を500
mm/分以下に減速することによって、塗料中に空気が巻
き込まれることを防止し、塗膜面へ付着する気泡の発生
を抑えることができることを見出し、本発明を完成する
に至った。
【0010】即ち、本発明は上記課題を解決するため
に、円筒状導電性支持体の一端部を把持しながら、円筒
状導電性支持体の軸方向に降下させて感光層形成用塗料
中に浸漬させた後、該支持体を上昇させることによって
該支持体の外周面に感光層を形成する電子写真用感光体
の製造方法において、該支持体の下端部が塗料に接触す
る直前における降下速度が500mm/分以下であること
を特徴とする電子写真用感光体の製造方法を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法について、図面
を用いて説明する。図1は、従来の浸漬塗布方法におけ
る工程の概略を示したものであって、A→B→C→D→
Eの段階をたどることにより円筒状導電性支持体(1)
の外周面に塗膜が形成されることを示している。図1の
B段階からC段階へと支持体(1)が塗料(3)中に降
下する時に、塗料(3)に接触する時の降下速度が50
0mm/分以上である場合、特に、該支持体(1)の肉厚
が2mm以上であって、塗料の粘度が高粘度である場合に
顕著な確率で、該支持体(1)の下端部と塗料(3)と
の間の空気が塗料中に巻き込まれる。巻き込まれた空気
は気泡(4)となり、図1のC段階に示したように、該
支持体(1)の下端部に付着する。支持体(1)の上昇
に伴って、支持体下端部に付着した気泡(4)は、図1
のD段階に示したように、該支持体に沿って上昇し、最
終的には、図1のE段階に示したように、該支持体
(1)の塗膜面(2)に付着したまま乾燥される。その
結果、塗膜に気泡が固化し、塗膜欠陥となる。本発明の
浸漬塗布法における降下工程では、図2のB段階からC
段階へと降下させる際に、支持体の下端部が塗料に浸漬
する直前で、降下速度を500mm/分以下にすることに
よって、該支持体(1)の下端部と塗料(3)との間の
空気を塗料中に巻き込むことを防止することができる。
【0012】本発明の製造方法における浸漬する直前と
は、円筒状導電性支持体を塗料に浸漬する前であって、
塗料に触れなければ、どこの位置からでも降下速度を減
速して良いが、量産性を考慮すれば、該支持体の下端部
と塗料液面との距離が0より大きければ問題ないが、好
ましくは、0より大きく1cmより小さい範囲である。
【0013】本発明の電子写真用感光体に用いられる円
筒状導電性支持体の材料としては、例えば、アルミニウ
ム、銅、亜鉛、ステンレス、クロム、チタン、ニッケ
ル、モリブデン、バナジウム、インジウム、金、白金等
の金属又は合金、あるいは、導電性ポリマー、酸化イン
ジウム等の導電性化合物;アルミニウム、パラジウム、
金等の金属又は合金を塗布、蒸着、あるいはラミネート
した紙、プラスチックフィルム、セラミックス等が挙げ
られる。この中でも、アルミニウム製のドラムが好まし
く、必要に応じて導電性支持体表面は化学的又は物理的
な処理を施してもよい。
【0014】円筒状導電性支持体の外周面に形成する感
光層は、電荷発生材料を主体とする電荷発生層と、電荷
輸送材料を主体とする電荷輸送層を順次積層したタイプ
(1)のもの、電荷輸送層と、電荷発生層を順次積層し
たタイプ(2)のもの、電荷発生材料を電荷移動媒体の
中に分散せしめたタイプ(3)であっても良い。
【0015】タイプ(1)の感光層は、電荷発生材料の
蒸着膜からなる電荷発生層上に、あるいは電荷発生材料
の微粒子を必要に応じて結着剤樹脂を溶解した溶媒中に
分散して得た分散液を塗布、乾燥させること得られた塗
膜からなる電荷発生層上に、電荷輸送材料を単独あるい
は必要に応じて結着剤樹脂を併用し溶解した溶液を塗
布、乾燥させることによって得られる電荷輸送層を形成
することによって製造することができる。
【0016】タイプ(2)の感光層は、電荷輸送材料を
単独あるいは必要に応じて結着剤樹脂を併用し溶解した
溶液を塗布、乾燥させることによって得られる電荷輸送
層上に、電荷発生材料の蒸着膜からなる電荷発生層、あ
るいは電荷発生材料の微粒子を必要に応じて結着剤樹脂
を溶解した溶媒中に分散して得た分散液を塗布、乾燥さ
せること得られた塗膜からなる電荷発生層を形成するこ
とによって製造することができる。
【0017】タイプ(3)の感光層は、電荷輸送材料を
単独あるいは必要に応じて結着剤樹脂を併用し溶解した
溶液に電荷発生材料の微粒子を分散させて、これを円筒
状導電性支持体の外周面に塗布、乾燥させることによっ
て製造することができる。
【0018】感光層の厚さは、タイプ(1)及び(2)
の感光層の場合には、電荷発生層の厚さは5μm以下が
好ましく、0.01〜2μmの範囲が特に好ましく、電
荷輸送層の厚さは、3〜50μmの範囲が好ましく、5
〜30μmの範囲が特に好ましい。タイプ(3)の感光
層の厚さは、3〜50μmの範囲が好ましく、5〜35
μmの範囲が特に好ましい。
【0019】タイプ(1)及び(2)の感光層の電荷輸
送層中の電荷輸送材料の割合は、5〜100重量%の範
囲が好ましく、40〜80重量%の範囲が特に好まし
い。タイプ(1)及び(2)の感光層の電荷発生層中の
電荷発生材料の割合は、5〜100重量%の範囲が好ま
しく、40〜80重量%の範囲が特に好ましい。タイプ
(3)の感光層中の電荷輸送材料の割合は、5〜99重
量%の範囲が好ましく、また電荷発生材料の割合は、1
〜50重量%の範囲が好ましく、3〜20重量%の範囲
が特に好ましい。なお、タイプ(1)〜(3)のいずれ
の感光層の作製においても、結着剤樹脂と共に可塑剤、
増感剤を用いることができる。
【0020】電荷発生材料としては、例えば、モノアゾ
顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料等のアゾ顔料類;
各種金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、ナフ
タロシアニン等のフタロシアニン顔料類;ペリノン顔
料、ペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン
顔料等の縮合多環顔料類;スクエアリウム色素類;アズ
レニウム色素類;チアピリリウム色素類;シアニン色素
類等を挙げることができる。
【0021】電荷発生材料は、ここに記載したものに限
定されるものではなく、その使用に際しては単独、ある
いは2種類以上を混合して用いることもできる。
【0022】電荷輸送剤としては、低分子化合物と高分
子化合物に大きく分けられる。
【0023】低分子化合物の電荷輸送材料としては、例
えば、ピレン;N−エチルカルバゾール類;N−メチル
−N−フェニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチ
ルカルバゾール、N、N−ジフェニルヒドラジノ−3−
メチリデン−9−エチルカルバゾール、p−(N,N−
ジメチルアミノ)ベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾ
ン、p−(N,N−ジエチルアミノ)ベンズアルデヒド
ジフェニルヒドラゾン、p−(N,N−ジフェニルアミ
ノ)ベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン、1−[4
−(N,N−ジフェニルアミノ)ベンジリデンイミノ]
−2,3−ジメチルインドリン、N−エチルカルバゾー
ル−3−メチリデン−N−アミノインドリン、N−エチ
ルカルバゾール−3−メチリデン−N−アミノテトラヒ
ドロキノリン等のヒドラゾン類;2,5−ビス(p−ジ
エチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾー
ル等のオキサジアゾール類;1−フェニル−3−(p−
ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノ
フェニル)ピラゾリン、1−[キノリル−(2)]−3
−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン等のピラ
ゾリン類;トリ−p−トリルアミン、N,N’−ジフェ
ニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,
1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン等のアリールア
ミン類;1,1−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)
−4,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン等のブタジ
エン類;4−(2,2−ジフェニルエテニル)−N,N
−ジフェニルベンゼンアミン、4−(1,2,2−トリ
フェニルエテニル)−N,N−ジフェニルベンゼンアミ
ン等のスチリル類等が挙げられる。
【0024】また、高分子化合物の電荷輸送材料として
は、例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン
化ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、
ポリビニルアンスラセン、ポリビニルアクリジン、ポリ
−9−ビニルフェニルアンスラセン、ピレン−ホルムア
ミド樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹
脂、トリフェニルメタンポリマー、ポリフェニルアルキ
ルシラン等が挙げられる。
【0025】電荷輸送材料は、ここに記載したものに限
定されるものではなく、その使用に際しては単独、ある
いは2種類以上を混合して用いることができる。
【0026】必要に応じて使用することのできる結着剤
樹脂は、疎水性で、電気絶縁性のフィルム形成可能な高
分子化合物を用いるのが好ましい。このような高分子重
合体としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエステ
ル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリビニルアセテ
ート、ポリビニルブチラール、スチレン−ブタジエン共
重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重
合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェ
ノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド
樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルフォ
ルマール、ポリスルホン等が挙げられる。
【0027】結着剤樹脂は、ここに記載したものに限定
されるものではなく、その使用に際しては単独あるいは
2種類以上の混合物として用いることもできる。
【0028】また、成膜性、可撓性、機械的強度を向上
する為に、これらの結着剤樹脂と共に、周知の可塑剤、
表面改質剤等の添加剤等の添加剤を使用することもでき
る。
【0029】可塑剤としては、例えば、ビフェニル、塩
化ビフェニル、o−ターフェニル、p−ターフェニル、
ジブチルフタレート、ジエチルグリコールフタレート、
ジオクチルフタレート、トリフェニル燐酸、メチルナフ
タレン、ベンゾフェノン、塩素化パラフィン、ポリプロ
ピレン、ポリスチレン、各種のフルオロ炭化水素等が挙
げられる。
【0030】表面改質剤としては、例えば、シリコンオ
イル、フッソ樹脂等が挙げられる。
【0031】前記感光層に必要に応じて用いられる増感
剤としては、いずれも周知のものが使用できる。
【0032】増感剤としては、例えば、クロラニル、テ
トラシアノエチレン、メチルバイオレット、ローダミン
B、シアニン染料、メロシアニン染料、ピリリウム染
料、チアピリリウム染料等が挙げられる。
【0033】また、保存性、耐久性、耐環境依存性を向
上させる為に、感光層中に酸化防止剤や光安定剤等の劣
化防止剤を含有させることもできる。その例としては、
フェノール化合物、ハイドロキノン化合物、アミン化合
物等を挙げることができる。
【0034】更に、円筒状導電性支持体と感光層との接
着性を向上させたり、円筒状導電性支持体から感光層へ
の自由電荷の注入を阻止する為、円筒状導電性支持体と
感光層との間に、必要に応じて接着層あるいはバリアー
層を設けることもできる。
【0035】これらの層に用いられる材料としては、前
記結着剤樹脂に用いられる高分子化合物の他、カゼイ
ン、ゼラチン、エチルセルロース、ニトロセルロース、
カルボキシ−メチルセルロース、塩化ビニリデン系ポリ
マーラッテクス、スチレン−ブタジエン系ポリマーラテ
ックス、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリウレ
タン、フェノール樹脂、酸化アルミニウム、酸化スズ、
酸化チタン等が挙げられ、その膜厚は1μm以下が望ま
しい。
【0036】電荷発生層及び電荷輸送層を有する積層型
の感光層を塗工によって形成する場合、結着剤樹脂を溶
解する溶剤は、結着剤樹脂の種類によって異なるが、下
層を溶解しないものの中から選択することが望ましい。
具体的な有機溶剤の例としては、例えば、メタノール、
エタノール、n−プロパノール等のアルコール類;アセ
トン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケト
ン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド等のアミド類;テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、メチルセロソルブ等のエーテル類;酢酸メチ
ル、酢酸エチル等のエステル類;ジメチルスルホキシ
ド、スルホラン等のスルホキシド及びスルホン類;ジク
ロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエ
タン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン
等の芳香族類等が挙げられる。
【0037】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を用いて本発明を
更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。尚、実施
例中、「部」は「重量部」を表わす。
【0038】〈実施例1〜4〉α型チタニルフタロシア
ニン2部及びブチラール樹脂(商品名「エスレックBH
−3」積水化学工業(株)製)1部を、塩化メチレン52
部及び1,1,2−トリクロロエタン78部から成る混
合液に添加し、サンドミル中で分散、混合して電荷発生
層形成用塗料を得た。
【0039】外径140mm、長さ400mm、肉厚が、
5.0mm、4.0mm、3.0mm及び2.0mmでC
面をそれぞれ0.2としたアルミニウム製の円筒状導電
性支持体を用意した。円筒状導電性支持体の一方の端を
把持し、円筒状導電性支持体の軸方向に円筒状導電性支
持体を降下させて感光層形成用塗料中に浸漬し、円筒状
支持体を上昇させることによって、円筒状導電性支持体
の外周面に塗料を浸漬塗工する浸漬塗工装置に用いて、
用意した4種類の円筒状導電性支持体の外周面に、上記
で得た電荷発生層形成用塗料を浸漬塗布した。その際、
室温24℃、液温22℃、1500mm/分の速度で円筒
状導電性支持体を降下させ、円筒状導電性支持体の下端
部が塗料液面より1.0cmとなる位置で降下速度を50
0mm/分に減速させて、そのままの速度で塗料に侵入さ
せ、円筒状導電性支持体の上端部から10mmの位置まで
浸漬した後、円筒状導電性支持体を引き上げることによ
って、乾燥後の塗膜が1000オングストロームとなる
ように塗工したところ、塗工面に気泡の付着がなく、均
一で良好な塗膜が得られた。
【0040】次に、式
【化1】 で表わされるヒドラゾン化合物9部及びポリカーボネー
ト(三菱ガス化学(株)社製の「ユーピロンZ200」)
10部を、塩化メチレン60部及びモノクロルベンゼン
20部からなる混合溶剤に溶解して電荷輸送層形成用塗
料Aを作製した。得られた電荷輸送層形成用塗料Aの粘
度を、液温22℃でB型粘度計を用いて測定した結果、
220cP(センチ・ポイズ)であった。
【0041】電荷発生層を形成した各アルミニウム製円
筒状導電性支持体の一方の端を把持し、電荷発生層形成
時と同様の浸漬塗工装置に用いて、電荷発生層上に、上
記で得た電荷輸送層形成用塗料Aを浸漬塗布した。その
際、室温24℃、液温22℃、1500mm/分の速度で
円筒状導電性支持体を降下させ、円筒状導電性支持体の
下端部が塗料液面より1.0cmとなる位置で降下速度を
500mm/分に減速させて、そのままの速度で塗料に侵
入させ、円筒状導電性支持体の上端部から10mmの位置
まで浸漬した後、円筒状導電性支持体を引き上げること
によって、乾燥後の塗膜が30μmとなるように塗工し
たところ、塗工面に気泡の付着がなく、均一で良好な塗
膜が得られた。
【0042】〈実施例5〜8〉実施例1〜4で使用した
電荷輸送層形成用塗料Aの溶媒を蒸発させて、液温22
℃でB型粘度計測定を用いて測定した粘度が590cP
の電荷輸送層形成用塗料Bを作製した。
【0043】実施例1〜4において、電荷輸送層形成用
塗料Aに代えて、上記で得た電荷輸送層形成用塗料Bを
用いた以外は、実施例1〜4と同様にして、浸漬塗工し
たところ、塗工面に気泡の付着はなく、均一で良好な塗
膜が得られた。
【0044】〈実施例9〜12〉実施例1〜4で使用し
た電荷輸送層形成用塗料Aの溶媒を蒸発させて、液温2
2℃でB型粘度計測定を用いて測定した粘度が730c
Pの電荷輸送層形成用塗料Cを作製した。
【0045】実施例1〜4において、電荷輸送層形成用
塗料Aに代えて、上記で得た電荷輸送層形成用塗料Cを
用いた以外は、実施例1〜4と同様にして、浸漬塗工し
たところ、下端部に平均0.2個の気泡の付着が認めら
れたが、印字領域外であり電子写真用感光体としては、
特に問題となるレベルではないため、判定は合格(○)
とした。
【0046】〈比較例1〜12〉実施例1〜12におい
て、電荷輸送層塗工時の円筒状導電性支持体の降下速度
を600mm/分とし、かつ円筒状導電性支持体の下端部
が塗料に接触する直前に降下速度を変更しなかった以外
は、各実施例と同様にして、浸漬塗工したところ、塗膜
面全体に数個〜数十個の気泡が付着しており、電子写真
用感光体としての用途に耐えないものであった。
【0047】表1〜3に、各実施例及び各比較例で得た
結果をまとめて示した。なお、塗膜面への気泡の付着数
の評価は、5本の平均値で示した。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【発明の効果】本発明の電子写真用感光体の製造方法に
よれば、浸漬塗布の降下工程において塗料中に空気が巻
き込まれることがないので、塗料中に巻き込まれた空気
が原因で生じる塗布欠陥が生じないと言う利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の浸漬塗布法における工程の概略図であ
る。
【図2】本発明の浸漬塗布法における工程の概略図であ
る。
【符号の説明】
1 円筒状導電性支持体 2 感光層 3 塗料 4 気泡 5 把持装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状導電性支持体の一端部を把持しな
    がら、円筒状導電性支持体の軸方向に降下させて感光層
    形成用塗料中に浸漬させた後、該支持体を上昇させるこ
    とによって該支持体の外周面に感光層を形成する電子写
    真用感光体の製造方法において、該支持体の下端部が塗
    料に接触する直前における降下速度が500mm/分以下
    であることを特徴とする電子写真用感光体の製造方法。
  2. 【請求項2】 肉厚が2〜5mmの範囲にある円筒状導電
    性支持体を用いる請求項1記載の電子写真用光体の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 粘度が600センチポイズ以下の感光層
    形成用塗料を用いることを特徴とする請求項1又は2記
    載の電子写真用感光体の製造方法。
JP23180096A 1996-09-02 1996-09-02 電子写真用感光体の製造方法 Pending JPH1073934A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006255615A (ja) * 2005-03-17 2006-09-28 Fuji Xerox Co Ltd 浸漬塗布方法、及び定着ベルトの製造方法

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