JPH07333870A - 筒状体の浸漬塗布装置 - Google Patents

筒状体の浸漬塗布装置

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JPH07333870A
JPH07333870A JP13180394A JP13180394A JPH07333870A JP H07333870 A JPH07333870 A JP H07333870A JP 13180394 A JP13180394 A JP 13180394A JP 13180394 A JP13180394 A JP 13180394A JP H07333870 A JPH07333870 A JP H07333870A
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JP
Japan
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rod
dip coating
tubular body
cylindrical body
coating device
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JP13180394A
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Masayuki Nakamura
正幸 中村
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 筒状体を把持する機構が、(1)内圧調整管
を有するロッド、(2)該ロッドを吊り下げる機構、
(3)該ロッドに取り付けられていて、膨張・収縮し得
る流体密な袋部分及び(4)該袋部分に流体を流出入さ
せてこれを膨張・収縮させる連絡導管を有する流体の排
出入機構を有することを特徴とする筒状体の浸漬塗布装
置。 【効果】 内圧調整管を把持装置のロッド内に設けたの
で、把持装置がコンパクトになり小口径の筒状体にも使
用できる。また、圧力調整弁も把持装置の外部に設置す
ることができるので、複数の把持装置で共用することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、筒状体の浸漬塗布装置
に関し、更に詳しくは、電子写真感光体ドラム形成用の
筒状体に感光層形成用塗料を塗布するための浸漬塗布装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体ドラム形成用の筒状体の
外周面に感光層形成用塗料を塗布する方法として、ドラ
ムの内側を把持し、ドラムを感光層形成用塗料中に浸漬
する方法が知られている。しかしながら、ドラムの内側
を把持するのみでは、浸漬塗工時に、ドラムの下部から
ドラム内面に塗料が侵入し、ドラム内面に不必要な塗膜
が形成される。ドラム内面の塗膜は、塗料の浪費であ
り、また、塗工終了後、ドラムの開放部にフランジを取
り付ける際の軸合わせに支障となる。
【0003】この問題を解決するために、特開昭54−
26832号公報には、筒状体の下端部に蓋を設けて筒
状体内部への塗料の侵入を防ぐ方法が提案されている。
また、特開昭59−4466号公報には、筒状体を把持
すると共に、筒状体の上部をシールすることにより筒状
体の内部への塗料の侵入を防ぐ方法が提案されている。
特に、後者に開示された把持機構を用いた場合には、把
持の機能とシールの機能を同時に作用させることができ
るので、望ましい機能である。
【0004】しかしながら、筒状体の上部をシールする
方法では、塗料に浸漬している間に塗料中に溶剤が蒸発
し、筒状体内部の圧力が上昇し、液圧よりも高くなった
場合に、筒状体下端部より気泡となって溢れ出る。その
場合に、気泡により塗料液面が乱される結果、均一な塗
膜を形成することができないという、問題点が発生す
る。
【0005】この問題を解決するために、特開昭59−
4467号公報には、筒状体の内部圧力を制御できるよ
うに、把持機構の底面と筒状体外部を接続する連絡導管
及びその連絡導管の開閉を制御するバルブを設け、適当
に内圧調整を行なうことにより、気泡の発生を防ぐ方法
が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
59−4467号公報に示される方法では、把持機構を
構成する部分(ロッド1、底板2)と圧力調整機構を構
成する部分(底板の貫通孔8、連絡導管9、バルブ1
0)が分離されているために把持部分が大きくなり、φ
30mm、φ40mmの如き小口径の筒状体の把持装置とし
て使用できないという問題点があった。
【0007】本発明が解決しようとする課題は、小口径
の筒状体の把持装置としても使用でき、浸漬塗工時に筒
状体下部からの気泡の発生を防止することができる筒状
体の浸漬塗工装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、電子写真感光体ドラム形成用の筒状体を把
持して感光溶液中に垂直に浸漬し、筒状体の外表面を感
光溶液に接触させた後、垂直に引き上げる筒状体の浸漬
塗布装置であって、前記筒状体を把持する機構が、
(1)内圧調整管を有するロッド、(2)該ロッドを吊
り下げる機構、(3)該ロッドに取り付けられていて、
膨張・収縮し得る流体密な袋部分及び(4)該袋部分に
流体を流出入させてこれを膨張・収縮させる連絡導管を
有する流体の排出入機構を有することを特徴とする筒状
体の浸漬塗布装置を提供する。
【0009】図1に示したように、本発明で使用する把
持機構の構成部分であるロッドは、中空円筒状の部材を
使用するのではなく、円棒に弾性体袋を膨張収縮させる
ための空圧を給排気するための孔と筒状体内部の内圧を
調整するための連絡導管を穴開け加工したものを使用す
る。また、圧力調整用のバルブは、把持装置の外部に設
置する。
【0010】多数本同時に浸漬塗布する場合には、この
ように構成した把持装置を複数用いて塗布装置を構成す
ることにより、圧力調整用のバルブを共用することがで
きる。
【0011】本発明の浸漬塗布装置は、中空円筒状の被
塗布物の外周面に塗膜を形成する際に有効であり、特に
円筒状電子写真感光体を製造する際に有効である。
【0012】円筒状電子写真感光体は、中空円筒状の導
電性支持体の外周面に、必要に応じて下引き層を形成し
た後、感光層を形成したものである。
【0013】導電性支持体の材料としては、例えば、ア
ルミニウム、銅、亜鉛、ステンレス、クロム、チタン、
ニッケル、モリブデン、バナジウム、インジウム、金、
白金等の金属又は合金、あるいは、導電性ポリマー、酸
化インジウム等の導電性化合物;アルミニウム、パラジ
ウム、金等の金属又は合金を塗布、蒸着、あるいはラミ
ネートした紙、プラスチックフィルム、セラミックス等
が挙げられるが、金属製のもの、特にアルミニウム製の
ものが好ましい。また、必要に応じて導電性支持体の表
面は化学的又は物理的な処理を施してもよい。
【0014】感光層は、電荷発生材料を主体とする電荷
発生層と、電荷輸送材料を主体とする電荷輸送層を順次
積層した第1のタイプのもの、電荷輸送層と、電荷発生
層を順次積層した第2のタイプのもの、電荷発生材料を
電荷移動媒体の中に分散せしめた第3のタイプであって
も良い。
【0015】第1のタイプの感光層は、電荷発生材料の
蒸着、あるいは電荷発生材料の微粒子を必要に応じて結
着剤樹脂を溶解した溶媒中に分散して得た分散液を塗
布、乾燥し、その上に電荷輸送材料を単独、あるいは必
要に応じて結着剤樹脂を併用し溶解した溶液を塗布、乾
燥することによって製造することができる。
【0016】第2のタイプの感光層は、電荷輸送材料を
単独、あるいは必要に応じて結着剤樹脂を併用し溶解し
た溶液を導電性支持体上に塗布、乾燥し、その上に電荷
発生材料の蒸着、あるいは電荷発生材料の微粒子を溶剤
又は結着剤樹脂溶液中に分散して得た分散液を塗布、乾
燥することにより製造することができる。
【0017】第3のタイプの感光層は、電荷輸送材料を
単独、あるいは必要に応じて結着剤樹脂を併用し溶解し
た溶液に電荷発生材料の微粒子を分散させて、これを導
電性支持体上に塗布、乾燥することによって製造するこ
とができる。
【0018】本発明の浸漬塗布方法は、塗布により感光
層を形成する場合に適用できる。
【0019】感光層の厚さは、第1及び第2のタイプの
感光層の場合に、電荷発生層の厚さは、5μm以下が好
ましく、0.01〜2μmの範囲が特に好ましく、電荷
輸送層の厚さは、3〜50μmの範囲が好ましく、5〜
30μmの範囲が特に好ましい。また、第3の電子写真
感光体の場合、感光層の厚さは、3〜50μmの範囲が
好ましく、5〜30μmの範囲が特に好ましい。
【0020】第1及び第2のタイプの感光層における電
荷輸送層中の電荷輸送材料の割合は、5〜100重量%
の範囲で適時選ぶことができ、好ましくは40〜80重
量%の範囲で選ぶことができる。第1及び第2のタイプ
の感光層の電荷発生層中の電荷発生材料の割合は、5〜
100重量%の範囲で適時選ぶことができ、好ましくは
40〜80重量%の範囲で選ぶことができる。第3のタ
イプの感光層中の電荷輸送材料の割合は、5〜99重量
%の範囲で適時選ぶことができ、また電荷発生材料の割
合は、1〜50重量%、好ましくは3〜20重量%であ
る。なお、第1〜第3のいずれの感光層の作製において
も、結着剤樹脂と共に可塑剤、増感剤を用いることがで
きる。
【0021】電荷発生材料としては、例えば、モノアゾ
顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料等のアゾ顔料類;
各種金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、ナフ
タロシアニン等のフタロシアニン顔料類;ペリノン顔
料、ペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン
顔料等の縮合多環顔料類;スクエアリウム色素類;アズ
レニウム色素類;チアピリリウム色素類;シアニン色素
類等を挙げることができる。
【0022】特に、フタロシアニン類は、半導体レーザ
や発光ダイオード等の長波長光源を用いる電子写真シス
テムにおいて、感度が高いので好適である。
【0023】電荷発生材料は、ここに記載したものに限
定されるものではなく、その使用に際しては単独、ある
いは2種類以上を混合して用いることもできる。
【0024】電荷輸送材料は、低分子化合物と高分子化
合物に大きく分けられる。
【0025】低分子化合物の電荷輸送材料としては、例
えば、ピレン;N−エチルカルバゾール、N−イソプロ
ピルカルバゾール、N−フェニルカルバゾール等のカル
バゾール類;N−メチル−N−フェニルヒドラジノ−3
−メチリデン−9−エチルカルバゾール、N,N−ジフ
ェニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバ
ゾール、p−(N,N−ジメチルアミノ)ベンズアルデ
ヒドジフェニルヒドラゾン、p−(N,N−ジエチルア
ミノ)ベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン、p−
(N,N−ジフェニルアミノ)ベンズアルデヒドジフェ
ニルヒドラゾン、1−[4−(N,N−ジフェニルアミ
ノ)ベンジリデンイミノ]−2,3−ジメチルインドリ
ン、N−エチルカルバゾール−3−メチリデン−N−ア
ミノインドリン、N−エチルカルバゾール−3−メチリ
デン−N−アミノテトラヒドロキノリン等のヒドラゾン
類;2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−
1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール
類;1−フェニル−3−(p−ジエチルアミノスチリ
ル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリ
ン、1−[キノリル−(2)]−3−(p−ジエチルア
ミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン類;トリ−p
−トリルアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビ
ス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−
4,4’−ジアミン等のアリールアミン類;1,1−ビ
ス(p−ジエチルアミノフェニル)−4,4−ジフェニ
ル−1,3−ブタジエン等のブタジエン類;4−(2,
2−ジフェニルエテニル)−N,N−ジフェニルベンゼ
ンアミン、4−(1,2,2−トリフェニルエテニル)
−N,N−ジフェニルベンゼンアミン等のスチリル類等
が挙げられる。
【0026】また、高分子化合物の電荷輸送材料として
は、例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン
化ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、
ポリビニルアンスラセン、ポリビニルアクリジン、ポリ
−9−ビニルフェニルアンスラセン、ピレン−ホルムア
ミド樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹
脂、トリフェニルメタンポリマー、ポリフェニルアルキ
ルシラン等が挙げられる。
【0027】電荷輸送材料は、ここに記載したものに限
定されるものではなく、その使用に際しては単独、ある
いは2種類以上を混合して用いることができる。
【0028】必要に応じて使用することのできる結着剤
樹脂は、疎水性で、電気絶縁性のフィルム形成可能な高
分子化合物を用いるのが好ましい。このような高分子重
合体としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエステ
ル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリビニルアセテ
ート、ポリビニルブチラール、スチレン−ブタジエン共
重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重
合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェ
ノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド
樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルフォ
ルマール、ポリスルホン等が挙げられる。
【0029】結着剤樹脂はここに記載したものに限定さ
れるものではなく、その使用に際しては単独あるいは2
種以上の混合物として用いることもできる。
【0030】また、成膜性、可撓性、機械的強度を向上
するために、これらの結着剤樹脂と共に、周知の可塑
剤、表面改質剤等の添加剤を使用することもできる。
【0031】可塑剤としては、例えば、ビフェニル、塩
化ビフェニル、o−ターフェニル、p−ターフェニル、
ジブチルフタレート、ジエチルグリコールフタレート、
ジオクチルフタレート、トリフェニル燐酸、メチルナフ
タレン、ベンゾフェノン、塩素化パラフィン、ポリプロ
ピレン、ポリスチレン、各種のフルオロ炭化水素等が挙
げられる。
【0032】表面改質剤としては、例えば、シリコンオ
イル、フッソ樹脂等が挙げられる。
【0033】前記感光層に必要に応じて用いられる増感
剤としては、いずれも周知のものが使用できる。
【0034】増感剤としては、例えば、クロラニル、テ
トラシアノエチレン、メチルバイオレット、ローダミン
B、シアニン染料、メロシアニン染料、ピリリウム染
料、チアピリリウム染料等が挙げられる。
【0035】また、保存性、耐久性、耐環境依存性を向
上させるために、感光層中に酸化防止剤や光安定剤等の
劣化防止剤を含有させることもできる。その例として
は、フェノール化合物、ハイドロキノン化合物、アミン
化合物等を挙げることができる。
【0036】更に、導電性支持体と感光層との接着性を
向上させたり、導電性支持体から感光層への自由電荷の
注入を阻止するため、導電性支持体と感光層との間に、
必要に応じて接着層あるいはバリアー層を設けることも
できる。
【0037】これらの層に用いられる材料としては、前
記結着剤樹脂に用いられる高分子化合物のほか、カゼイ
ン、ゼラチン、エチルセルロース、ニトロセルロース、
カルボキシ−メチルセルロース、塩化ビニリデン系ポリ
マーラテックス、スチレン−ブタジエン系ポリマーラテ
ックス、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリウレ
タン、フェノール樹脂、酸化アルミニウム、酸化スズ、
酸化チタン等が挙げられ、その膜厚は1μm以下が望ま
しい。
【0038】電荷発生層及び電荷輸送層を有する積層型
の感光層を塗工によって形成する場合、結着剤樹脂を溶
解する溶剤は、結着剤樹脂の種類によって異なるが、下
層を溶解しないものの中から選択することが望ましい。
具体的な有機溶剤の例としては、例えば、メタノール、
エタノール、n−プロパノール等のアルコール類;アセ
トン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケト
ン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド等のアミド類;テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、メチルセロソルブ等のエーテル類;酢酸メチ
ル、酢酸エチル等のエステル類;ジメチルスルホキシ
ド、スルホラン等のスルホキシド及びスルホン類;ジク
ロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエ
タン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン
等の芳香族類等が挙げられる。
【0039】
【作用】本発明の浸漬塗布装置は、把持機構の構成部分
であるロッドの内部に弾性体袋を膨張収縮させるための
空圧を給排気するための孔と筒状体内部の圧力を調整す
るための均圧管を設けたので、浸漬塗工時に筒状体下部
からの気泡の発生を防止することができ、また、把持機
構がコンパクトに設計できるので、小口径の筒状体であ
っても対応できる。また、圧力調整用のバルブは、把持
機構の外部に設置できるため、特別に小さなものを選定
する必要がなく、極く普通のものが使用できる。また、
多数本同時に塗布する浸漬塗布装置の場合でも、複数の
把持装置の圧力調整用バルブを共用できるという利点が
ある。
【0040】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるもの
ではない。なお、以下の実施例中、「部」は『重量部』
を表わす。
【0041】(実施例1)α型チタニルフタロシアニン
2部とブチラール樹脂(商品名「エスレック BH−
3」積水化学工業社製)1部を、塩化メチレン52部と
1,1,2−トリクロロエタン78部の混合液に添加
し、サンドミル中で分散、混合して電荷発生層形成用塗
料を得た。表面をアルマイト処理した直径30mmのアル
ミニウム製ドラムの内側を、図1に示した内圧調整管を
有するロッドと、膨張・収縮し得る流体密な袋部分と該
袋部分に気体を流出入させてこれを膨張・収縮させる連
絡導管を有する流体の排出入機構を有する把持装置を用
いて把持し、内圧調整管を閉じた状態でドラムを吊り下
げて、塗料中に垂直に浸漬した。液面と袋部分により形
成されるドラム内面の空間部分は、空気が閉じ込められ
ているので、塗料はこの空間部分に殆ど侵入することが
なく、外表面だけが塗料と接触した。次いで、この状態
からドラムを垂直に引き上げ、塗料の液面がドラム下端
に達する直前に、内圧調整管を開き、当該空間部分と外
部とを連通させ、両方の圧力を等しくして、最終的に引
き上げ、ドラムの外周面に乾燥後の膜厚が0.3μmの
電荷発生層を形成した。浸漬塗工時に、ドラム下端部か
ら気泡が漏れることもなく、均一な膜厚の電荷発生層を
形成することができた。
【0042】次に、式(1)
【0043】
【化1】
【0044】で表わされるヒドラゾン系化合物20部と
式(2)
【0045】
【化2】
【0046】(式中、aとbの比率は、1H−NMRに
よる測定により、a:b=85.7:14.3であ
る。)で表わされるポリカーボネート樹脂30部を、塩
化メチレン110部と1,1,2―クロロエタン74部
よりなる混合液に溶解させて電荷輸送層形成用塗料を調
製した。この塗料を用いた以外は、電荷発生層を形成す
る場合と同様にして、電荷発生層を有するドラムを浸漬
塗工して、ドラムの電荷発生層上に乾燥後の膜厚が20
μmの電荷輸送層を形成して電子写真感光体を作製し
た。浸漬塗工時に、ドラム下端部から気泡が漏れること
もなく、均一な膜厚の電荷輸送層を形成することができ
た。
【0047】
【発明の効果】本発明の浸漬塗布装置によれば、浸漬塗
工時に筒状体下部からの気泡の発生を防止することがで
き、また、把持機構がコンパクトに設計できるので、小
口径の筒状体であっても対応でき、圧力調整用のバルブ
も把持機構の外部に設置できるため、特別に小さなもの
を選定する必要がなく、極く普通のものが使用できる。
また、多数本同時に塗布する浸漬塗布装置の場合でも、
複数の把持装置の圧力調整用バルブを共用できるという
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の把持装置の一例を示した断面図であ
る。
【図2】本発明の把持装置を用いて、アルミニウム製素
管を把持し、浸漬塗布を行っている状態を示す断面図で
ある。
【図3】従来の把持装置の均圧管の断面図である。
【符号の説明】
1 ロッド 2 ゴム袋 3 連絡導管 4 加圧制御弁 5 内圧調整管 6 内圧制御弁 7 かしめリング 8 コネクタ 9 アルミ素管 10 塗布槽 11 塗布液

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体ドラム形成用の筒状体を
    把持して感光溶液中に垂直に浸漬し、筒状体の外表面を
    感光溶液に接触させた後、垂直に引き上げる筒状体の浸
    漬塗布装置であって、前記筒状体を把持する機構が、
    (1)内圧調整管を有するロッド、(2)該ロッドを吊
    り下げる機構、(3)該ロッドに取り付けられていて、
    膨張・収縮し得る流体密な袋部分及び(4)該袋部分に
    流体を流出入させてこれを膨張・収縮させる連絡導管を
    有する流体の排出入機構を有することを特徴とする筒状
    体の浸漬塗布装置。
JP13180394A 1994-06-14 1994-06-14 筒状体の浸漬塗布装置 Pending JPH07333870A (ja)

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