JP2002296810A - 電子写真感光体の塗工装置、それを用いた電子写真感光体の製造方法および電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体の塗工装置、それを用いた電子写真感光体の製造方法および電子写真感光体

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JP2002296810A
JP2002296810A JP2001096350A JP2001096350A JP2002296810A JP 2002296810 A JP2002296810 A JP 2002296810A JP 2001096350 A JP2001096350 A JP 2001096350A JP 2001096350 A JP2001096350 A JP 2001096350A JP 2002296810 A JP2002296810 A JP 2002296810A
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electrophotographic photoreceptor
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Akira Okawa
晃 大川
Kenji Furuya
賢二 古屋
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 円筒状またはシームレス状の基体の外周面に
塗布液を浸漬塗工する電子写真感光体の製造において、
特別な装置を用いることなく、ブラッシングの発生しな
い、均一な膜厚の得られる塗布装置を、また連続生産に
おいても膜厚変化の小さい、均一な膜厚の得られる電子
写真感光体の製造方法を提供する。 【解決手段】 基体の内側を保持部材により保持して塗
布液に浸漬し、該基体の外周面に塗布液を塗工する電子
写真感光体の塗工装置において、前記保持部材の保持面
積が基体内部面積の10%以内で、該保持部材の下部
に、基体内部体積の80%以上を有し、かつ、基体内側
と非接触状態の円柱状部材を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体の製
造方法に関し、さらに詳しくは円筒状またはシームレス
状の基体の外周面に塗布液を浸漬塗工する電子写真感光
体の塗工装置およびそれを用いた電子写真感光体の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体は、感光体の基体の周面
に感光体材料を塗布して製造される。そして、その塗布
方法としては、通常、感光体材料の塗布液を収容した容
器(塗工槽)と基体とを相対移動させて基体を塗布液中
に浸漬させたのち引上げ、次いで、引上げた感光基体を
静止させて自然乾燥(指触乾燥)し、その後オーブン等
で完全に乾燥させる方法が採用される。そして、感光塗
膜の厚さが均一な電子写真感光体を短時間で製造するた
め、塗布液の溶媒としては、通常、速乾性の溶媒が用い
られる。
【0003】ところで、速乾性の溶媒を用いた場合、塗
布液の乾燥速度を速めて短時間で固化を行うことができ
るが、浸漬後、引上げから指触乾燥するまでに、溶媒の
蒸発に伴う気化熱により塗膜及び基体から熱が奪われ、
急激な温度降下があり、乾燥速度差による膜厚ムラとな
ったり、塗膜面の温度が露点以下になるとブラッシング
(白濁とか白化とも呼ぶ)が発生する。この様な感光体
を用いた場合、画像ヌケ&ムラ、白ぬけ、トナー付着に
よる地肌汚れといった問題を発生させる原因となる。
【0004】また、上記温度低下は、塗布液から引上げ
られた瞬間から始まるため、最初に引上げられた基体上
端と、最後に引上げられた基体下端では温度差が生じ、
乾燥速度の違いによる膜厚ムラにつながる。
【0005】従来、基体を保持する方法としては、例え
ば、特開平4−240086号公報記載の発明の様に基
体内周面に環状弾性体もしくは、袋状弾性体を膨らま
せ、当接させる方法があるが、前記の様に、速乾性の溶
媒を用いた場合、浸漬後、引上げから指触乾燥するまで
の間に急激な温度降下があり、ブラッシングが発生し易
くなるため、塗工室の温度を厳密に制御する必要が生
じ、高額な空調装置が必要になっている。
【0006】また、保持部材を当接させる保持部材の面
積が小さいと、指触乾燥時の塗膜の、基体上下方向の温
度差が大きくなりやすく、乾燥後の膜厚の傾斜となる。
逆に当接面積が広くなると、弾性体と基体との熱交換に
より、当接していない箇所との温度差が生じ、乾燥後の
膜厚ムラとなる等の不具合があった。
【0007】さらにブラッシングを防止する方法とし
て、特開昭63−77060号公報では、塗膜を乾燥さ
せる際に、基体を加熱する、特開平5−216255号
公報では、塗布前に基体内部に加熱装置を設ける、特開
平8−95265号公報の感光層塗布時の塗工層雰囲気
の温度と感光液温度の差を一定の範囲とする等がある
が、防爆構造を考慮した温度制御のための設備投資が莫
大になる。また、特開平11−202508号公報で
は、塗布ムラのない均一な膜厚を形成できる製造方法と
して、基体内面と接触している保持部材の長さ等を規定
してあるが、指触乾燥時の塗膜の温度差を無くすには不
充分であり、乾燥後の塗膜にもばらつきがあるものであ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記背景に鑑
み、円筒状またはシームレス状の基体の外周面に塗布液
を浸漬塗工する電子写真感光体の製造において、特別な
装置を用いることなく、ブラッシングの発生しない、均
一な膜厚の得られる塗布装置を提供すること、かつまた
連続生産においても膜厚変化の小さい、均一な膜厚の得
られる電子写真感光体の製造方法を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は次の
手段により達成される。すなわち、本発明によれば、第
一に、請求項1では、円筒状またはシームレス状の基体
を、その内側を保持部材により保持して塗布液に浸漬
し、該基体の外周面に塗布液を塗工する電子写真感光体
の塗工装置において、上記保持部材の保持面積が基体内
部面積の10%以内で、該保持部材の下部に、基体内部
体積の80%以上を有し、かつ、基体内側と非接触状態
の円柱状部材を設けることを特徴とする電子写真感光体
の塗工装置が提供される。
【0010】第二に、請求項2では、上記請求項1記載
の電子写真感光体の塗工装置において、上記保持部材が
環状弾性部材であることを特徴とする電子写真感光体の
塗工装置が提供される。
【0011】第三に、請求項3では、上記請求項1記載
の電子写真感光体の塗工装置において、上記保持部材が
気体を注入することで膨張する袋状または環状のゴム材
であることを特徴とする電子写真感光体の塗工装置が提
供される。
【0012】第四に、請求項4では、上記請求項1、2
または3記載の電子写真感光体の塗工装置において、上
記円柱状部材が中空で、かつ、下端に蓋を有することを
特徴とする電子写真感光体の塗工装置が提供される。
【0013】第五に、請求項5では、上記請求項1、
2、3または4記載の電子写真感光体の塗工装置におい
て、上記円柱状部材が、熱伝導率が20×10−4ca
l/sec以下で、基体内面の一部に接触していること
を特徴とする電子写真感光体の塗工装置が提供される。
【0014】第六に、請求項6では、上記請求項1、
2、3、4または5記載の電子写真感光体の塗工装置を
使用して製造することを特徴とする電子写真感光体の製
造方法が提供される。
【0015】第七に、請求項7では、上記請求項6記載
の電子写真感光体の製造方法により製造されることを特
徴とする電子写真感光体が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
図1と図2は浸漬塗工のプロセスを示すものであり、1
の基体保持部により、2の円筒状基体は保持されてお
り、6の昇降モーターを介し5の昇降ネジが回転するこ
とで昇降し、4の塗工槽に溜められた3の塗工液に、浸
漬し、引上げられることで基体表面に感光膜を形成す
る。図1は浸漬前と引上げ後の状態を示し、図2は浸漬
時を示す。
【0017】図3は本発明の塗工装置の特徴となる部分
を示すものであり、基体保持部材10が、円筒状基体2
内周面を圧接することで保持でき、その保持面積を基体
内部面積の10%以内とし、かつ、円柱状部材20の体
積を、基体内部体積の80%以上となる様、円柱状部材
20が保持部材10の下に設けられている。円柱状部材
20としては、金、タングステン、鉛、銀、銅、ニッケ
ル、鉄、亜鉛、アルミニウム等、その他合金でも良い
が、コスト、加工性、耐食性から、ステンレス、アルミ
ニウム、あるいは鉄に防錆処理を施した物が好ましい。
【0018】また、円柱状部材20は無垢でも中空でも
良いが、中空とした場合には図4の様に、外気との通気
を遮断するための蓋30を設けるとか、小さな孔とする
ことがより好ましい。
【0019】上記以外の円柱状部材20として、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹
脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹
脂、アルキド樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン、
ポリイミド樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアセ
タール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体及び、そ
れらに無機、有機材料を混ぜ合わせた材料が用いられ
る。また、これら材料以外でも熱伝導率が20×10 -4
cal/sec以下であれば、図5、6に示す様に、基
体内面の一部に接触していても、本発明の効果に何ら問
題は生じない。
【0020】ここで使用される基体としては、アルミニ
ウム、銅、鉄、亜鉛、ニッケルなどの金属のドラム及び
シート、紙、プラスチック又はガラス上にアルミニウ
ム、銅、金、銀、白金、パラジウム、チタン、ニッケル
−クロム、ステンレス、銅−インジウムなどの金属を蒸
着するか、酸化インジウム、酸化錫などの導電性金属酸
化物を蒸着するか、金属箔をラミノートするか、又はカ
ーボンブラック、酸化インジウム、酸化錫−酸化アンチ
モン粉、金属粉、ヨウ化銅などを結着樹脂に分散し、塗
布することによっても導電処理したドラム状、シート
状、プレート状のものなど、公知の材料を用いることが
できるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0021】更に、必要に応じて導電性支持体の表面
は、画質に影響のない範囲で各種の処理を行うことがで
きる。例えば、表面の酸化処理、薬品処理、着色処理等
を行うことができる。又、導電性支持体と電荷発生層の
間に更に下引き層を設けることが出来るが、この下引き
層は帯電時において、積層構造からなる感光層における
導電性支持体から感光層への電荷の注入を阻止するとと
もに、感光層を導電性支持体に対して一体的に接着保持
せしめる接着層としての作用、或いは導電性支持体から
の反射光の防止作用等を示す。この下引き層に用いる樹
脂は、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、
メタクリル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢
酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエ
ステル樹脂、アルキド樹脂、ポリカーボネート、ポリウ
レタン、ポリイミド樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビ
ニルアセタール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、ポリビニルアルコール、水溶性ポリエステル、ニト
ロセルロース又はカゼイン、ゼラチンなど公知な樹脂を
用いることができるが、これらに限定されるものではな
い。また、下引き層の厚みは0.01〜10μm、好ま
しくは0.3〜7μmが適当である。下引き層を設ける
ときに用いる塗布方法としては、ブレードコーティング
法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティン
グ法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エ
アーナイフコーティング法、カーテンコーティング法な
どの通常の方法が挙げられる。
【0022】電荷発生層(キャリア発生層)は例えばモ
ノアゾ色素、ジスアゾ色素、トリスアゾ色素などのアゾ
系色素、ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミドなどのペ
リレン系色素、インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ
系色素、アンスラキノン、ピレンキノン及びフラパンス
ロン類などの多環キノン類、キナグリドン系色素、ビス
ベンゾイミダゾール系色素、インダスロン系色素、スク
エアリリウム系色素、金属フタロシアニン、無金属フタ
ロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、ピリリウム塩
色素、チアピリリウム塩色素とポリカーボネートから形
成される共晶錯体等、公知各種の電荷発生物質(キャリ
ア発生物質)を適当なバインダー樹脂及び必要により電
荷輸送物質(キャリア輸送物質)と共に溶媒中に溶解或
いは分散し、塗布することによって形成することができ
る。
【0023】電荷発生物質を樹脂中に分散させる方法と
してはボールミル分散法、アトライター分散法、サンド
ミル分散法などを用いることができる。この際、電荷発
生物質は、体積平均粒径で5μm以下、好ましくは2μ
m以下、最適には0.5μm以下の粒子サイズにするこ
とが有効である。これらの分散に用いる溶剤として、メ
タノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノ
ール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチル
セルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン、酢酸メチル、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、メチレンクロライド、クロロホルム1,2−ジクロ
ロエタン、モノクロロベンゼン、キシレンなどの通常の
有機溶剤を単独或いは2種類以上混合して用いることが
できる。
【0024】本発明で用いる電荷発生層の膜厚は、一般
的には0.1〜5μm、好ましくは0.2〜2μmが適
当である。
【0025】本発明の電子写真感光体における電荷輸送
層は、電荷輸送物質を適当なバインダー中含有させて形
成される。電荷輸送物質としては、2,5−ビス(p−
ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾ
ールなどのオキサゾアゾール誘導体、1,3,5−トリ
フェニル−ピラゾリン、1−〔ピリジル−(2)〕−3
−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチ
ルアミノフェニル)ピラゾリンなどのピラゾリン誘導
体、トリフェニルアミン、スチリルトリフェニルアミ
ン、ジベンジルアニリンなどの芳香族、第3級アミノ化
合物、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メ
チルフェニル)−1,1−ビフェニル−4,4′−ジア
ミンなどの芳香族第3級ジアミノ化合物、3−(4′−
ジメチルアミノフェニル)−5,6−ジ−(4′−メト
キシフェニル)−1,2,4−トリアジンなどの1,
2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチルアミノベンズ
アル」デヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾンなどのヒ
ドラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリル−キンゾ
リンなどのキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3
−ジ(p−メトキシフェニル)−ベンゾフランなどのベ
ンゾフラン誘導体、p−(2,2−ジフェニルビニル)
−N、N−ジフェニルアニリンなどのα−スチルベン誘
導体、“Journal of Imaging Sci
ence”29:7〜10(1985)に記載されてい
るエナミン誘導体、N−エチルカルバゾールなどのカル
バゾール誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾールなどの
ポリ−N−ビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリ−
γ−カルバゾリルエチルグルタナート及びその誘導体、
更にはピレン、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラ
セン、ポリビニルアクリジン、ポリ−9−ビフェニルア
ントラセン、ピレン−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカ
ルバゾールホルムアルデヒド樹脂などの公知の電荷輸送
物質を用いることができるが、これらに限定されるもの
ではない。また、これらの電荷輸送物質は単独或いは2
種以上混合して用いることができる。
【0026】更に、電荷輸送層における結着樹脂として
は、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタク
リル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩
化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセ
テート樹脂、ブチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニ
リデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイ
ン酸共重合体、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッ
ド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン
−アルキッド樹脂、ポリ−Nビニルカルバゾールなどの
公知の樹脂を用いることができるが、これらに限定され
るものではない。また、これらの結着樹脂は単独或いは
2種以上混合して用いることができる。
【0027】電荷輸送材料と結着樹脂との配合比(重量
比)は10:1〜1:5が好ましい。本発明で用いる電
荷輸送層の膜厚は一般的には5〜50μm、好ましくは
10〜30μmが適当である。更に、電荷輸送層を設け
る際に用いる溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、クロルベンゼンなどの芳香族系炭化水素類、アセ
トン、2−ブタノンなどのケトン類、塩化メチレン、ク
ロロホルム、塩化エチレンなどのハロゲン化脂肪族系炭
化水素類、テトラヒドロフラン、エチルエーテルなどの
環状若しくは直鎖状のエーテル類などの通常の有機溶剤
を単独或いは2種類以上混合して用いることができる。
【0028】
【実施例】次に、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明する。ただし、本発明は以下の実施例によって限定
されるものではない。なお、実施例中、部はすべて重量
部を表わす。
【0029】次に各液の処方を示し、その液での実施例
を挙げ本発明を詳細に説明する。 (1)下引き層塗布液の作製 以下の材料を溶解して下引き層塗布液を調合した。 可溶性ナイロン(アラミンCM−8000、東レ社製) 5部 メタノール 95部 (2)電荷発生層塗布液の作製作製 構造式1(化1)に示す電荷発生剤 10部 ポリビニルブチラール 7部 テトラヒドロフラン 145部 をボールミルに入れ、72時間ミリングした。更にシク
ロヘキサノン200部を加えて、1時間分散を行った。
分散を終了した液を更にシクロヘキサノンで希釈、調整
し電荷発生層塗布液とした。
【化1】 (3)電荷輸送層塗布液の作製 構造式2(化2)に示す電荷輸送剤 7部 ポリカーボネート (パンライトC−1400、帝人化成社製) 10部 ジクロロメタン 83部 を溶解して電荷輸送層塗布液を調合した。
【化2】 外径30mm、長さ340mmのアルミニウム製の円筒
状基体に、上で調合した下引き層塗布液を浸漬塗布し、
100℃で10分間乾燥して、厚さ0.5μmの下引き
層を形成した。次にこの上に電荷発生層(CGL)、電
荷輸送層(CTL)を逐次浸漬塗布し積層感光体試料を
作製した。尚引き上げ速度は電荷発生層は乾燥膜厚0.
2μm、電荷輸送層は23μmになるような条件で行っ
た。
【0030】下記表1乃至表6に実施例および比較例を
示す。なお、表中、(1)「保持面積(%)」は基体内
部面積に対する保持面積(%)、「円柱状部材占有率
(%)」は基体内部体積に対する円柱状部材占有率
(%)を表わす。(2)円柱状部材の材質の欄の「ナイ
ロンその他の樹脂」は、ナイロン、フェノール、AB
S、ポリエチレン、ポリブリピレン、フッ素樹脂を省略
して示したものである。(3)表6中、比1〜比6は比
較例であり、ゴムOはゴムOリングを簡略にしたもので
ある。(4)参1〜参30は参考例である。また、表中
の各評価記号は次の評価結果を示す。 ブラッシング ○:未発生、×:発生 塗膜均一性 ○:(円周方向の膜厚最大値−最小値)が0.1μm以下 ×:(円周方向の膜厚最大値−最小値)が0.3μm以上 塗工環境 :20〜23℃、38〜45RH(%)
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】
【表6】
【0037】
【発明の効果】以上のように、請求項1の電子写真感光
体の塗工装置によれば、保持部材の保持面積を特定し、
該保持部材の下部に基体内部体積の80%以上を有し、
かつ、基体内側と非接触状態の円柱状部材を設けたこと
から、指触乾燥時の塗膜の基体上下方向の温度差がなく
なり、ブラッシングの発生が防止され、かつまた塗膜の
均一性が充分に確保される電子写真感光体を得ることが
できる。
【0038】請求項2の電子写真感光体の塗工装置によ
れば、上記保持部材が環状弾性部材であることから、上
記効果に加え、保持部材の基体保持力が優れ、安定した
製造を行うことができる。
【0039】請求項3の電子写真感光体の塗工装置によ
れば、上記保持部材が気体を注入することで膨張する袋
状または環状のゴム材であることから、上記効果に加
え、保持部材の基体保持力がさらに優れ、より安定した
製造を行うことができる。
【0040】請求項4の電子写真感光体の塗工装置によ
れば、上記円柱状部材が中空で、かつ、下端に蓋を有す
ることから、蓋により外気との通気が遮断されるため無
垢のものと同様、指触乾燥時の塗膜の基体上下方向の温
度差がなくなり、上述したブラッシングの発生が防止さ
れると共に塗膜の均一性が充分に確保された電子写真感
光体を得ることができる。
【0041】請求項5の電子写真感光体の塗工装置によ
れば、上記円柱状部材が熱伝導率20×10-4cal/
sec以下であることから、円柱状部材が基体内面の一
部に接触していてもその間の温度差は生ぜず、上記本発
明の効果が何ら損なわれずに得ることができ、さらにま
た材料選択の範囲を広げることができる。
【0042】請求項6の電子写真感光体の製造方法によ
れば、上記塗工装置を使用して製造することから、ブラ
ッシングを発生せず、均一な塗膜の電子写真感光体を長
時間にわたって製造することができる。
【0043】請求項7の電子写真感光体によれば、上記
製造方法によって得られることから、上述したブラッシ
ングの発生しない均一な塗膜の感光層が得られ、画像特
性の優れた電子写真感光体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】浸漬塗工のプロセスを説明するための断面図。
【図2】浸漬塗工のプロセスを説明するための断面図。
【図3】本発明の塗工装置を説明するための断面図。
【図4】本発明の別の塗工装置を説明するための断面
図。
【図5】本発明の塗工装置の態様を説明するための断面
図。
【図6】本発明の塗工装置の態様を説明するための断面
図。
【符号の説明】
1 基体保持部 2 円筒状基体 3 塗布液 4 塗工槽 5 昇降ネジ 6 昇降モーター 10 基体保持部材 20 円柱状部材 30 蓋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 5/10 G03G 5/10 B Z Fターム(参考) 2H068 AA54 AA56 EA16 4D075 AB03 AB34 AB36 AB44 AB51 AB56 CA31 CA48 DA03 DA06 DA15 DA20 DB02 DB05 DB06 DB07 DB13 DB18 DB31 DC18 DC21 DC24 EA07 EA45 EB07 EB12 EB13 EB14 EB15 EB19 EB20 EB22 EB32 EB33 EB35 EB36 EB38 EB39 EB43 4F040 AA07 AB06 AC01 BA42 CC16 CC17

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状またはシームレス状の基体を、そ
    の内側を保持部材により保持して塗布液に浸漬し、該基
    体の外周面に塗布液を塗工する電子写真感光体の塗工装
    置において、前記保持部材の保持面積が基体内部面積の
    10%以内で、該保持部材の下部に、基体内部体積の8
    0%以上を有し、かつ、基体内側と非接触状態の円柱状
    部材を設けたことを特徴とする電子写真感光体の塗工装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電子写真感光体の塗工装
    置において、前記保持部材が環状弾性部材であることを
    特徴とする電子写真感光体の塗工装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電子写真感光体の塗工装
    置において、前記保持部材が気体を注入することで膨張
    する袋状または環状のゴム材であることを特徴とする電
    子写真感光体の塗工装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載の電子写真感
    光体の塗工装置において、円柱状部材が中空で、かつ下
    端に蓋を有することを特徴とする電子写真感光体の塗工
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項2、3または4記載の電子写真感
    光体の塗工装置において、上記円柱状部材が、熱伝導率
    が20×10-4cal/sec以下で、基体内面の一部
    に接触していることを特徴とする電子写真感光体の塗工
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4または5記載の電
    子写真感光体の塗工装置を使用して製造することを特徴
    とする電子写真感光体の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の電子写真感光体の製造方
    法により製造されることを特徴とする電子写真感光体。
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