JP4040837B2 - 電子写真感光体の製造装置及び電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

電子写真感光体の製造装置及び電子写真感光体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真感光体の製造装置、及び電子写真感光体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真感光体は、ドラム状の感光基体の周面に感光体材料を塗布して製造される。この塗布方法としては、通常、感光体材料の塗布液を収容した容器(浸漬塗布槽)と感光体基体とを相対移動させて感光基体を塗布液中に浸漬させたのち引上げ、次いで、引上げた感光基体を静止させて自然乾燥(指触乾燥)し、その後オーブン等で完全に乾燥させる方法が採用される。また、感光塗膜の厚さが均一な電子写真感光体を短時間で製造するため、塗布液の溶媒(溶剤)としては、通常、速乾性の溶媒が用いられる。
【0003】
ここで、速乾性の溶媒を用いた場合には、塗布液の乾燥速度を速めて短時間で固化を行うことができるが、浸漬後、引上げから指触乾燥するまでの間、周囲の微弱な空気流により発生した溶剤蒸気の乱れが、形成される感光塗膜に厚さムラを与えるてしまうことがある。
【0004】
特に、感光体基体が塗工タンクから出た直後は、適度な溶剤蒸気濃度の中に置く事によりレベリング作用が生じ均一な膜厚を形成する為、塗膜均一性を追求する上で重要な時間帯であり、この時間帯で感光体基体の周囲に気流が発生して溶剤蒸気が乱れ、感光体基体に風があたると重大な塗膜欠陥を及ぼす。このような感光体を用いた場合、画像ムラ、白ぬけ、トナー付着による地肌汚れといった異常画像を発生させる原因となる。
【0005】
このため、例えば、特開平7−104488号公報には、感光体基体を覆うカバーに、感光体基体を保持した保持部材を固定する技術が開示されている。この公報に開示の技術では、カバーが保持部材と一緒に浸漬塗布槽に向けて下降し、カバー内に浸漬塗布槽を入れることにより感光体基体を浸漬塗布槽挿入したり、或いは、カバーを伸縮自在に設け、カバーが浸漬塗布槽に接した後、カバーを縮めて感光体基体を浸漬塗布槽に挿入している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した技術では、感光体基体を浸漬塗布した後、感光体基体を浸漬塗布槽から引き上げる際に、カバー内から浸漬塗布槽を出したり、カバーを伸ばしていることにより、カバーの内容積の増加が生じる。カバーの内容積の増加が生じると、この増加用積分を補うために、隙間から空気が侵入してカバー内において気流が発生してしまので、この気流により発生した溶剤蒸気の乱れが、形成される感光層に厚さムラを与えてしまうという課題がある。
【0007】
そこで、本発明は、感光層の厚さムラを防止できる電子写真感光体の製造装置及び電子写真感光体の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、浸漬塗布により感光体基体に感光層を形成する電子写真感光体の製造装置において、感光体基体を保持する保持部材と、感光体基体周囲を覆うカバーとを備え、カバーは、円柱状の感光体基体の上面側と周面側とを覆うように保持部材に取り付けられ、円筒部と、保持部材を挿通する挿通孔が形成されたリング状の天面部とを備え、保持部材は、カバーの天面部の内側に突き当たるフランジ部を備え、カバー内を上下に移動可能に設けられており、当該保持部材の移動によりフランジ部がカバーの天面部の内側に突き当たることにより、カバーがフランジ部に吊り下げられ、カバーと保持部材とが一緒に移動し、感光体基体は、カバーを浸漬塗布槽上に配置した後、保持部材と浸漬塗布との相対的な移動により浸漬塗布槽に挿入されることを特徴とする。
【0009】
この請求項1に記載の発明では、感光体基体に感光層を形成するときには、浸漬塗布槽上にカバーを配置した後、保持部材が浸漬塗布槽に向けて移動したり、或いは、カバーを配置した浸漬塗布槽が感光体基体に向けて移動することにより、感光体基体を浸漬塗布槽に挿入し、感光体基体を浸漬塗布槽の塗布液中に浸漬させて引き上げた後、乾燥することにより行う。
【0010】
感光体基体を浸漬塗布槽に挿入する際において、従来のようにカバー内に浸漬塗布槽を入れたり、カバーを縮めていないことにより、感光体基体を浸漬塗布槽から引き上げるときに、カバーの内容積の変化が生じ難い。従って、カバー内に空気の流出入が生じ難くなり、カバー内での気流の発生を防止できるので、感光層の厚さムラを防止でき、略均一な感光層(感光塗膜)を得ることができる。また、感光層を略均一にできるので、画像ムラ、白ぬけ等の異常画像を防止できる。
【0012】
また請求項1に記載の発明では、カバーが感光体基体の上面側と周面側を覆うように設けられているので、感光体基体の側方及び上方からの風を防止することができる。
【0014】
さらに請求項1に記載の発明では、カバーは円筒部とリング上の天面部を設ける簡単な構成であり、しかも、カバーが簡単な形状をなしているので、カバーの製造が容易である。
またさらに請求項1に記載の発明では、保持部材にフランジを設ける簡単な構成で、保持部材とカバーとを連動させることができるとともに、カバーの内容積が変化し難いことにより、カバーの内容積の増減による空気の侵入を防止できるので、カバー内での溶剤蒸気の乱れ及び気流の発生を防止でき、感光層の均一性が向上する。
【0015】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、感光体基体の上面からカバーの天面部までの間隔は、5mm以上100mm以下の範囲内にあることを特徴とする。
【0016】
この請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、試験の結果、感光体基体の上面からカバーの天面部までの間隔を5mm以上100mm以下の範囲内にすることにより、感光体基体の感光層の膜厚ムラが発生するのを防止できた。これに対し、感光体基体の上面とカバーの天面部とを近接し、これらの間隔を5mm未満にすると、溶剤蒸気濃度が濃くなって感光体基体の上方で感光塗膜の垂れが生じてしまい、膜厚ムラが発生した。
【0017】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、感光体基体の上面からカバーの天面部までの間隔は、30mm以上60mm以内の範囲内にあることを特徴とする。
【0018】
この請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、試験の結果、感光体基体の上面からカバーの天面部までの間隔を、30mm以上60mm以内の範囲内にすると、感光塗膜に垂れが更に発生しにくくなり、膜厚ムラの発生を更に防止することができた。
【0019】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、カバーの天面部には、カバー内と外気とを連通する孔部が形成されていることを特徴とする。
【0020】
この請求項4に記載の発明では、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、孔部を形成するだけの簡単な構成で、カバー内の溶剤蒸気の濃度を容易に調整することができる。尚、この濃度の調整は、孔部の数や開口面積などで調整することができ、感光層の膜厚、使用する溶剤などに合わせて濃度の調整を行う。
【0023】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、浸漬塗布を行うとき、フランジ部に吊り下げられているカバーが浸漬塗布槽に配置されるまで、カバーと保持部材とが一緒に浸漬塗布槽に向けて下降することを特徴とする。
【0024】
この請求項5に記載の発明では、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、カバーが浸漬塗布槽に配置されるまで、カバーと保持部材とが一緒に浸漬塗布槽に向けて下降しているときにおいても、カバーの内容積が変化し難いことにより、カバーの内容積の増減に伴う空気の侵入を防止できるので、カバー内での溶剤蒸気の乱れ及び気流の発生を防止でき、感光層の均一性が向上する。
【0025】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、浸漬塗布を行うとき、保持部材と一緒に下降しているカバーが浸漬塗布槽に配置されて停止した後、保持部材が浸漬塗布槽に向けて更に下降して感光体基体を浸漬塗布槽に挿入することを特徴とする。
【0026】
この請求項6に記載の発明では、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、カバーが浸漬塗布槽に配置されて停止している状態で、保持部材が浸漬塗布槽に向けて下降しているときにおいても、カバーの内容積が変化し難いことにより、カバーの内容積の増減に伴う空気の侵入を防止できるので、カバー内での溶剤蒸気の乱れ及び気流の発生を防止でき、感光層の均一性が向上する。
【0027】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、浸漬塗布を行った後、保持部材が感光体基体と一緒に上昇しているとき、保持部材のフランジ部がカバーの天面部に突き当たるまで、カバーは浸漬塗布槽上に停止していることを特徴とする。
【0028】
この請求項7に記載の発明では、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、浸漬塗布を行った後に、保持部材が感光体基体と一緒に上昇して、感光体基体を浸漬塗布槽から引き抜いているときにおいても、カバーの内容積が変化し難いことにより、カバーの内容積の増減に伴う空気の侵入を防止できるので、カバー内での溶剤蒸気の乱れ及び気流の発生を防止でき、感光層の均一性が向上する。
【0029】
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明において、浸漬塗布を行った後、感光体と一緒に上昇している保持部材のフランジ部がカバーの天面部に突き当たることにより、カバーはフランジ部に吊り下げられて保持部材と一緒に上昇することを特徴とする。
【0030】
この請求項8に記載の発明では、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、浸漬塗布を行った後にカバーがフランジ部に吊り下げられて保持部材と一緒に上昇しているときにおいても、カバーの内容積が変化し難いことにより、カバーの内容積の増減に伴う空気の侵入を防止できるので、カバー内での溶剤蒸気の乱れ及び気流の発生を防止でき、感光層の均一性が向上する。
【0031】
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載の発明において、カバーが保持部材のフランジ部に吊り下げられている状態において、カバーの内周面から感光体基体の外周面までの距離が円周方向に亘って全て等しくなるように感光体基体がカバー内に配置されることを特徴とする。
【0032】
この請求項9に記載の発明では、請求項1乃至8のいずれかに記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、カバーがフランジ部に吊り下げられた状態で、カバーの内周面から感光体基体の外周面までの距離が円周方向に亘って全て等しくなっていることにより、カバー内に均一に溶剤蒸気がこもるので、感光層の均一性が更に向上する。
【0033】
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至9のいずれかに記載の発明において、感光体基体がカバー内を移動しているときに、保持部材は、カバーの内周面と感光体基体の外周面との距離が円周方向に亘って全て等しくなるように、感光体基体を移動することを特徴とする。
【0034】
この請求項10に記載の発明では、請求項1乃至9のいずれかに記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、カバー内を感光体基体が移動しているときにおいても、カバーの内周面から感光体基体の外周面までの距離が円周方向に亘って全て等しくなっていることにより、カバー内に均一に溶剤蒸気がこもるので、感光層の均一性が更に向上する。
【0035】
請求項11に記載の発明は、請求項9又は10に記載の発明において、カバーの内周面と感光体基体の外周面との距離は、10mm以上80mm以内の範囲内にあることを特徴とする。
【0036】
この請求項11に記載の発明では、請求項9又は10に記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、試験の結果、カバーの内周面と感光体基体の外周面との距離を10mm以上80mm以内の範囲内にすることにより、カバー内に溶剤蒸気が均一にこもり、感光体基体の膜厚ムラを防止することができた。これに対し、距離を10mm未満にすると、カバー内に溶剤蒸気が不均一にこもってしまい、膜厚ムラが発生した。
【0037】
請求項12に記載の発明は、請求項1乃至11のいずれかに記載の発明において、保持部材のフランジ部とカバーの天面部との間には、これらの位置決めを行う第1位置決め部が設けられていることを特徴とする
この請求項12に記載の発明では、請求項1乃至11のいずれかに記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、第1位置決め部を設けることにより、フランジ部とカバーの天面部との位置決めが容易に行えるとともに、カバーが保持部材と一緒に移動しているときに、カバーとフランジ部とのぐらつきを防止できるので、カバー内に溶剤蒸気を均一にこもらせることができる。
【0038】
請求項13に記載の発明は、請求項1乃至12のいずれかに記載の発明において、カバーがフランジ部により吊り下げられている状態において、カバーの下端の位置が、感光体基体の下面よりも10mm短い位置から感光体基体の下面よりも50mm長い位置までの範囲内にあることを特徴とする。
【0039】
この請求項13に記載の発明では、請求項1乃至12のいずれかに記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、試験の結果、カバーの開口の位置を、感光体基体の下面よりも10mm短い位置から感光体基体の下面よりも50mm長い位置までの範囲内にすることにより、カバー内に溶剤蒸気を均一にこもらせることができるとともに、外気の影響を防止することができ、感光体基体の感光層の膜厚ムラを防止できた。これに対し、カバーの開口の位置が、感光体基体の下面よりも10mmを超えて短くなると、感光層の膜圧ムラが発生した。また、カバーの開口の位置が、感光体基体の下面よりも50mmを超えると、装置が大型化してしまうので好ましくない。
【0040】
請求項14に記載の発明は、請求項1乃至13のいずれかに記載の発明において、カバーと浸漬塗布槽との間には、これらの位置決めを行う第2位置決め部が設けられていることを特徴とする。
【0041】
この請求項14に記載の発明では、請求項1乃至13のいずれかに記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、第2位置決め部を設けることにより、カバーと浸漬塗布槽との位置決めが容易に行えるとともに、カバーが浸漬塗布槽上に停止しているときに、カバーと浸漬塗布槽とのぐらつきを防止できるので、カバー内に溶剤蒸気を均一にこもらせることができる。
【0042】
請求項15に記載の発明は、請求項1乃至14のいずれかに記載の発明において、カバーが浸漬塗布槽に配置されているときに、カバー内の雰囲気を外部に流出させる流出手段を備えることを特徴とする。
【0043】
この請求項15に記載の発明では、請求項1乃至14のいずれかに記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、流出手段を設けてカバー内の溶剤蒸気を外部に逃がすことにより、カバー内の溶剤蒸気濃度が著しく高くなることを防止できる。尚、流出手段としては、例えば、浸漬塗布槽とカバーの間に隙間を形成するスペーサや、カバーの開口の近傍に形成した孔等が挙げられる。
【0044】
請求項16に記載の発明は、請求項1乃至15のいずれかに記載の発明において、カバーの円筒部は、ステンレス、アルミ、フッ素系樹脂、多孔質板、多孔質材料であることを特徴とする。
【0045】
この請求項16に記載の発明では、請求項1乃至15のいずれかに記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、カバーの円筒部を安価な材質により製造でき、コストの低減が図れる。
【0046】
請求項17に記載の発明は、請求項1乃至16のいずれかに記載の発明において、カバーの天面部は、ステンレス、アルミ、フッ素系樹脂、多孔質板、多孔質材料であることを特徴とする。
【0047】
この請求項17に記載の発明では、請求項1乃至16のいずれかに記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、カバーの天面部を安価な材質により製造でき、コストの低減が図れる。
【0048】
請求項18に記載の発明では、請求項1乃至17に記載の製造装置を用いて感光体基体に浸漬塗布を行って感光層を形成することを特徴とする。
【0049】
この請求項18に記載の発明では、請求項1乃至17に記載の製造装置を用いて感光体基体に浸漬塗布を行うことにより、感光体基体に対して乱れのない均一な溶剤蒸気で覆うことができるので、略均一な感光層を形成することができるとともに、画像ムラ、白ぬけ等の異常画像防止を図れる電子写真感光体を製造できる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、添付した図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1に示すように、電子写真感光体の製造装置1は、上下に移動可能な移動部材3(図6参照)に取り付けられた保持装置5と、カバー7と、浸漬塗布槽である途工タンク9とを備えている。
【0051】
保持装置5は、図2に示すように、電子写真感光体の導電性支持体である感光体基体11を保持する保持部材13を有しており、保持部材13にはフランジ部15が一体に設けられている。保持部材13は、移動部材3の下降により保持した感光体基体11を、塗工タンク9の溶剤Yに挿入し、感光体基体11を浸漬塗布することにより、感光体基体11に下引き層、電荷発生層(キャリア発生層)、電荷輸送層等により構成される感光層を形成するようになっている。
【0052】
本実施の形態では、感光体基体11としては、アルミニウム、銅、鉄、亜鉛、ニッケルなどの金属のドラム及びシート、紙、プラスチック又はガラス上にアルミニウム、銅、金、銀、白金、パラジウム、チタン、ニッケル−クロム、ステンレス、銅−インジウムなどの金属を蒸着したり、酸化インジウム、酸化錫などの導電性金属酸化物を蒸着したり、金属箔をラミノートしたり、又はカーボンブラック、酸化インジウム、酸化錫−酸化アンチモン粉、金属粉、ヨウ化銅などを結着樹脂に分散し、塗布することによっても導電処理したドラム状、シート状、プレート状のもの等を用いることができるが、これらに限定されるものではない。また、感光体基体の表面には、必要に応じて、酸化処理、薬品処理、着直処理等を施してもよく、画質に影響のない範囲で各種の処理を行うことができる。
【0053】
ここで、下引き層は、導電性支持体と電荷発生層との間に設けられるが、この下引き層は帯電時において、積層構造からなる感光層における導電性支持体から感光層への電荷の注入を阻止するとともに、感光層を導電性支持体に対して一体的に接着保持せしめる接着層としての作用、或いは導電性支持体からの反射光の防止作用等を示す。
【0054】
この下引き層に用いる樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、水溶性ポリエステル、ニトロセルロース又はカゼイン、ゼラチンなど公知な樹脂を用いることができるが、これらに限定されるものではない。尚、下引き層の厚みは0.01〜10μm、好ましくは0.3〜7μmが適当である。
【0055】
また、下引き層を設けときに用いる塗布方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法などの方法が挙げられる。
【0056】
電荷発生層(キャリア発生層)は例えばモノアゾ色素、ジスアゾ色素、トリスアゾ色素などのアゾ系色素、ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミドなどのペリレン系色素、インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ系色素、アンスラキノン、ピレンキノン及びフラパンスロン類などの多環キノン類、キナグリドン系色素、ビスベンゾイミダゾール系色素、インダスロン系色素、スクエアリリウム系色素、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、ピリリウム塩色素、チアピリリウム塩色素とポリカーボネートから形成される共晶錯体等、各種の電荷発生物質(キャリア発生物質)を適当なバインダー樹脂及び必要により電荷輸送物質(キャリア輸送物質)と共に溶媒中に溶解或いは分散し、塗布することによって形成することができる。
【0057】
電荷発生物質を樹脂中に分散させる方法としてはボールミル分散法、アトライター分散法、サンドミル分散法などを用いることができる。この際、電荷発生物質は、体積平均粒径で5μm以下、好ましくは2μm以下、最適には0.5μm以下の粒子サイズにすることが有効である。
【0058】
これらの分散に用いる溶剤として、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム1,2−ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、キシレンなどの通常の有機溶剤を単独或いは2種類以上混合して用いることができる。尚、本実施の形態では、電荷発生層の膜厚は、一般的には0.1〜5μm、好ましくは0.2〜2μmが適当である。
【0059】
また、本実施の形態では、電荷輸送層は、電荷輸送物質を適当なバインダー中に含有させて形成される。電荷輸送物質としては、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールなどのオキサゾアゾール誘導体、1,3,5−トリフェニル−ピラゾリン、1−〔ピリジル−(2)〕−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリンなどのピラゾリン誘導体、トリフェニルアミン、スチリルトリフェニルアミン、ジベンジルアニリンなどの芳香族第3級アミノ化合物、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−1,1−ビフェニル−4,4′−ジアミンなどの芳香族第3級ジアミノ化合物、3−(4′−ジメチルアミノフェニル)−5,6−ジ−(4′−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアジンなどの1,2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾンなどのヒドラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリル−キンゾリンなどのキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3−ジ(p−メトキシフェニル)−ベンゾフランなどのベンゾフラン誘導体、p−(2,2−ジフェニルビニル)−N、N−ジフェニルアニリンなどのα−スチルベン誘導体、“Journal of Imaging Science”29:7〜10(1985)に記載されているエナミン誘導体、N−エチルカルバゾールなどのカルバゾール誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾールなどのポリ−N−ビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタナート及びその誘導体、更にはピレン、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリビニルアクリジン、ポリ−9−ビフェニルアントラセン、ピレン−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾールホルムアルデヒド樹脂などの電荷輸送物質を用いることができるが、これらに限定されるものではない。尚、これらの電荷輸送物質は単独或いは2種以上混合して用いることができる。
【0060】
電荷輸送層における結着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ブチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−Nビニルカルバゾールなどの樹脂を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
【0061】
尚、これらの結着樹脂は単独或いは2種以上混合して用いることができる。また、電荷輸送材料と結着樹脂との配合比(重量比)は10:1〜1:5が好ましい。本実施の形態では、電荷輸送層の膜厚は一般的には5〜50μm、好ましくは10〜30μmが適当である。
【0062】
電荷輸送層を設ける際に用いる溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼンなどの芳香族系炭化水素類、アセトン、2−ブタノンなどのケトン類、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレンなどのハロゲン化脂肪族系炭化水素類、テトラヒドロフラン、エチルエーテルなどの環状若しくは直鎖状のエーテル類などの通常の有機溶剤を単独或いは2種類以上混合して用いることができる。
【0063】
図3に示すように、カバー7は円筒部7aとリング状の天面部7bとを有しており、カバー7の下端7dは開口している。カバー7の天面部7bの挿通孔8には、保持部材13が円筒部7aの軸線方向に挿通している。即ち、図4に示すように、保持部材13の感光体基体11がカバー7内に位置しており、カバー7が保持部材13に保持された感光体基体11の上面側及び周面側を覆って円筒状の感光体基体11周辺の空気の流れを抑制するようになっている。
【0064】
カバー7の天面部7bには、カバー7内と外気とを連通する複数の孔部7cが形成されており、カバー7内の溶剤蒸気をカバー7外に逃がすことにより、カバー7内の溶剤蒸気の濃度を調節するようになっている。
【0065】
尚、この溶剤蒸気の濃度は、孔部7cの大きさ(開口面積)や孔部7cの数により調整可能である。また、孔部7cの代りにスリット状の開口を形成しても良い。また、本実施の形態では、カバー7の円筒部7aや天面部7bは、ステンレス、アルミ、フッ素系樹脂、多孔質板、多孔質材料であるが、これに限定されるものではない。
【0066】
図5に示すように、保持部材13のフランジ部15の上面には、位置決めピン16が設けられ、カバー7の天面部7bの内側には、位置決めピン16に位置決め孔10が形成されており、これら位置決めピン16及び位置決め孔10で第1位置決め部17を構成している。即ち、保持部材13が移動部材3により上昇し、保持部材13のフランジ部15が、塗工タンク9に配置されているカバー7の天面に突き当ったとき、フランジ部15とカバー7の天面部7bとは、位置決め部17により位置決めされ、カバー7がフランジ部15に吊り下げられて保持部材13と一緒に移動するようになっている。
【0067】
尚、図6に示すように、フランジ部15に位置決め孔18を形成し、カバー7の天面部7bの内側に位置決めピン20を設けて、これらにより第1位置決め部17を構成するようにしてもよい。また、位置決め孔10、18の代りに、位置決め溝を設けるようにしても良い。
【0068】
また、カバー7の下端7dと塗工タンク9との間には、図1に示すように、スペーサ(流出手段)31が設けられており、カバー7が塗工タンク9に配置されているときにおいて、カバー7の下端7dと塗工タンク9との間に、溶剤蒸気を逃がすための所定の隙間Dを形成する。尚、スペーサ31を設ける代りに、カバー7の開口(下端)の近傍に、孔部を形成するようにしても良い。
【0069】
図4に示すように、本実施の形態では、カバー7が保持部材13のフランジ部15により吊り下げられたときにおいて、保持部材13に保持された感光体基体11の上面からカバー7の天面までの距離Aが、5mm以上100mm以下(5mm≦A≦100mm)の範囲内になるようにしている。
【0070】
また、図4の状態において、カバー7の下端7dの位置は、感光体基体11の下端から10mm以上短い位置から、カバー7の下端7dが感光体11よりも50mm長い位置の範囲内になるようにしている。即ち、カバー7の下端7dと感光体基体11との距離Bは、図4の下向きを正とすると、−10mm以上50mm以下(−10mm≦B≦50mm)の範囲内になる。
【0071】
更に、図4の状態において、カバー7の内周面と感光体基体11との距離Cは、10mm以上80mm以下(10mm≦A≦80mm)の範囲内であり、この距離Cは感光体基体11の円周方向において全て等しくなるようにしている。
【0072】
次に、上述した構成に基づき、本実施の形態の作用を説明する。図7(a)に示すように、感光体基体11への浸漬塗布を行う際の初期状態において、カバー7の天面部7bが保持部材13のフランジ部15により引っ掛けられていることにより、カバー7はフランジ部15によって吊下げられている。
【0073】
図示しない駆動部からの駆動を受けた移動部材3の下降(矢印E参照)により保持部材13が下降し、カバー13は、その下端が塗工タンク9に接するまで保持部材13と一緒に、フランジ部15に吊り下げられながら下降する。カバー7の下端が塗工タンク9に接すると、カバー7の下降が停止し、カバー7は途工タンク9上に乗る(カバー7が塗布タンク9上に配置される)。
【0074】
カバー7が塗布タンク9上に配置されると、カバー7の天面部7bとフランジ部15とが切り離れ、保持部材13は移動部材3の下降により更に下降する。このとき、保持部材13は、カバー7の内周面と感光体基体11との距離Cが一定になるように、カバー7の天面部7bに対して垂直に上昇する。このように、カバー7を塗工タンク9に配置した状態で、感光体基体11を保持した保持部材13が下降するので、カバー7の内容積Mがほとんど変化しない。保持部材13の下降により、図7(b)に示すように、感光体基体11が塗布タンク9の溶剤Y内に挿入され、図8(a)に示すように、感光体基体11が溶剤Y内に完全に挿入されると、移動部材3の移動が停止し、感光体基体11への浸漬塗布が行われる。
【0075】
感光体基体11への浸漬塗布を行った後、図8(b)に示すように、移動部材3が上昇して(矢印F参照)、溶剤Yから保持部材13に保持された感光体基体11を引き抜く。その後、感光体基体11を保持した保持部材13が更に上昇し、保持部材13のフランジ部15がカバー7の天面部7bに突き当たる。
【0076】
感光体基体11を引き上げる際において、保持部材13のフランジ部15がカバー7の天面部7bに突き当たるまで、カバー7は塗工タンク9上に停止しているので、カバー7の内容積Mはほとんど変化しない。従って、内容積Mの変化により、カバー7内への空気の侵入を防止でき、カバー7内に気流が発生し難くなるので、感光体基体11に形成される感光層の厚さムラを防止でき、略均一な感光層(感光塗膜)を得ることができる。
【0077】
上昇している保持部材13のフランジ部15がカバー7に突き当たると、図8(c)に示すように、カバー7はフランジ部7に吊り下げられ、保持部材13とともに上昇する。その後、感光体基体11の塗膜を指触乾燥することにより、感光体基体11に感光層を形成する。
【0078】
このように、製造装置1は、浸積塗工時にカバー7の内容積Mが変化しない為、カバー7の内容積Mの増減を補う為の風の侵入を防止する事により溶剤蒸気の乱れを防ぎ、塗膜の均一性を向上させることができる。また、感光体基体11は塗布液(溶剤)Yに浸漬後、引上げから指触乾燥(塗膜が流動せずセッティング)するまでの間、カバー7の下端の蒸気逃げ隙間Dによりカバー7内の塗布溶媒蒸気も適度にカバー7外に放出されるため、タレもなく、均一な塗膜が得られる。
【0079】
【実施例1】
外径80mm、長さ360mmのアルミニウム製の感光体基体11を塗工タンク9に収容された下引き層塗布液(溶剤)に挿入することにより、感光体基体11を浸漬塗布し、100℃で10分間乾燥して、厚さ0.3μmの下引き層を形成した。
【0080】
次に、下引き層が形成された感光体基体11に対して、電荷発生層塗布液(溶剤)、電荷輸送層塗布液(溶剤)を逐次浸漬塗布し、感光体基体11の下引き層の上に電荷発生層及び電荷輸送層を形成し、積層感光体試料を作成した。尚、塗工タンク9から感光体基体11を引き上げる際において、この引き上げ速度は、電荷発生層は乾燥膜厚0.2μm、電荷輸送層は28μmになるような条件で行った。
【0081】
また、上述の下引き層塗布液、電荷発生層塗布液、電荷輸送層塗布液の作成については、次の通りである。
【0082】
1.下引き層溶液の作成
可溶性ナイロンを5重量部(アラミンCM−8000、東レ製)、メタノールを95重量部を溶解して下引き層塗布液を調合した。
【0083】
2.電荷発生層塗布液の作成
下記の化1の構造式に示す電荷発生剤(電荷発生材料)を10重量部、ポリビニルブチラールを7重量部と、テトラヒドロフランを145重量部、これらをボールミルに入れ、72時間ミリングした。更にテトラヒドロフラン200重量部を加えて、1時間分散を行った。分散を終了した液を更にテトラヒドロフランで希釈、調整し電荷発生層塗布液とした。
【0084】
【化1】
Figure 0004040837
3.電荷輸送層塗布液の作成
下記の化2の構造式に示す電荷輸送剤(電荷輸送材料)を7重量部、ポリカーボネートを10重量部(パンライトC−1400、帝人化成製)、ジクロルメタンを83重量部、これらを溶解して電荷輸送層塗布液を調合した。
【0085】
【化2】
Figure 0004040837
【0086】
本実施例では、感光体基体11の上面からカバー7の天面部までの距離A(図4参照)を、0mm、5mm、10mm、30mm、50mm、70mm、90mm、100mmとし、それぞれの感光体基体11に上述の浸漬塗布を行うことにより形成された積層感光体試料を用いて、膜厚ムラ、画像ムラの発生の有無を試験したので、その結果を表1に示す。尚、膜厚ムラとは、有効画像領域内で±0.5μm以内の膜厚差外のことを示す。
【0087】
【表1】
Figure 0004040837
【0088】
表1に示すように、距離Aを30mm以上100mm以下の範囲内にした場合には、膜厚ムラ及び画像ムラの発生が無かった。これに対し、距離Aを5mm以上10mm以下の範囲内にした場合には、画像ムラの発生は無かったが、膜厚ムラが微小に発生した。また、距離Aを5mm未満にした場合には、感光体基体11の上方に膜厚ムラが発生し、画像ムラも発生した。
【0089】
【実施例2】
実施例2では、感光体基体11、下引き層塗布液、電荷発生層塗布液、及び電荷輸送層塗布液は、実施例1と同様なものを用いており、この感光体基体11の内周面からカバー7の外周面までの距離C(図4参照)を、3mm、5mm、10mm、20mm、30mm、50mm、80mmとし、それぞれの感光体基体11に実施例1と同様な浸漬塗布を行うことにより形成された電子写真感光体試料を用いて、膜厚ムラ、画像ムラの発生の有無を試験したのでその結果を表2に示す。
【0090】
【表2】
Figure 0004040837
【0091】
表2に示すように、距離Cを10mm以上80mm以下の範囲内にした場合には、膜厚ムラ及び画像ムラの発生が無かった。これに対し、また、距離Cを5mm未満にした場合には、膜厚ムラ及び画像ムラが発生した。
【0092】
【実施例3】
実施例3では、感光体基体11、下引き層塗布液、電荷発生層塗布液、及び電荷輸送層塗布液は実施例1と同様なものを用いており、この感光体基体11の下面からカバー7の下端7dまでの距離B(図4参照)を、−30mm(カバー7の下端7dが感光体基体11の下面よりも30mm短い)、−20mm(20mm短い)、−10mm(10mm短い)、0(カバー7の下端7dと感光体基体の下面とが面一)、10mm(カバー7の下端7dが感光体基体11の下面よりも10mm長い)、20mm、30mm、50mmとし、それぞれの感光体基体11に実施例1と同様な浸漬塗布を行うことにより形成された電子写真感光体試料を用いて、膜厚ムラ、画像ムラの発生の有無を試験したのでその結果を表3に示す。
【0093】
【表3】
Figure 0004040837
【0094】
表3に示すように、距離Bを−10mm以上50mm以下の範囲内にした場合には、膜厚ムラ及び画像ムラの発生が無かった。これに対し、距離Bを−20mm未満にした場合には、膜厚ムラ及び画像ムラが発生した。
【0095】
【比較例1】
比較例1では、感光体基体11、下引き層塗布液、電荷発生層塗布液、及び電荷輸送層塗布液は実施例1と同様なものを用いた。また、カバー7を保持部材13のフランジ部15に固定するとともに、カバー7を伸縮自在に設けた。このような構成で、カバー7を縮めながら感光体基体11を塗工タンク9に挿入し、塗工タンク9から感光体基体11を引き上げるときには、カバー7を伸ばしながら引き上げた。
【0096】
比較例1では、感光体基体11の引き上げの際に、カバー7の内容積Mが変化しており、このときに形成された電子写真感光体試料を用いて、膜厚ムラ、画像ムラの発生の有無を試験したのでその結果を表4に示す。
【0097】
【表4】
Figure 0004040837
【0098】
表4に示すように、比較例1においては、膜圧ムラ及び画像ムラの発生があった。
【0099】
本発明は、上述した実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変形が可能である。例えば、本実施の形態では、感光体基体11を保持した保持部材13が塗工タンク9に向けて移動することにより、感光体基体11を塗布タンク9の溶剤Yに挿入したが、塗工タンク9を感光体基体11に向けて上昇させることにより、塗布タンク9の溶剤Yに感光体基体11を挿入するようにしても良く、保持部材13と塗布タンク9とが相対的に移動すれば良い。
【0100】
また、塗布タンク9とカバー7との位置決めを行うために、カバー7の下端7dに位置決めピン(位置決め孔)を設け、塗布タンク9に位置決め孔(位置決めピン)を設け、これらにより第2位置決め部を構成しても良い。
【0101】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明では、感光体基体を浸漬塗布槽に挿入する際において、従来のようにカバー内に浸漬塗布槽を入れたり、カバーを縮めていないことにより、感光体基体を浸漬塗布槽から引き上げるときに、カバーの内容積の変化が生じ難い。従って、カバー内に空気の流出入が生じ難くなり、カバー内での気流の発生を防止できるので、感光層の厚さムラを防止でき、略均一な感光層(感光塗膜)を得ることができる。また、感光層を略均一にできるので、画像ムラ、白ぬけ等の異常画像を防止できる。
【0102】
また請求項1に記載の発明では、カバーが感光体基体の上面側と周面側を覆うように設けられているので、感光体基体の側方及び上方からの風を防止することができる。
【0103】
さらに請求項1に記載の発明では、カバーは円筒部とリング上の天面部を設ける簡単な構成であり、しかも、カバーが簡単な形状をなしているので、カバーの製造が容易である。
またさらに請求項1に記載の発明では、保持部材にフランジを設ける簡単な構成で、保持部材とカバーとを連動させることができるとともに、カバーの内容積が変化し難いことにより、カバーの内容積の増減による空気の侵入を防止できるので、カバー内での溶剤蒸気の乱れ及び気流の発生を防止でき、感光層の均一性が向上する。
【0104】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、感光体基体の上面からカバーの天面部までの間隔を5mm以上100mm以下の範囲内にすることにより、感光体基体の感光層の膜厚ムラが発生するのを防止できる。
【0105】
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、感光体基体の上面からカバーの天面部までの間隔を、30mm以上60mm以内の範囲内にすると、感光塗膜に垂れが更に発生しにくくなり、膜厚ムラの発生を更に防止することができる。
【0106】
請求項4に記載の発明では、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明と同様な効果を奏するとともに、孔部を形成するだけの簡単な構成で、カバー内の溶剤蒸気の濃度を容易に調整することができる。
【0108】
請求項5に記載の発明では、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明と同様な効果を奏するとともに、カバーが浸漬塗布槽に配置されるまでカバーと保持部材とが一緒に浸漬塗布槽に向けて下降しているときにおいても、カバーの内容積が変化し難いことにより、カバーの内容積の増減に伴う空気の侵入を防止できるので、カバー内での溶剤蒸気の乱れ及び気流の発生を防止でき、感光層の均一性が向上する。
【0109】
請求項6に記載の発明では、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明と同様な効果を奏するとともに、カバーが浸漬塗布槽に配置されて停止している状態で、保持部材が浸漬塗布槽に向けて下降しているときにおいても、カバーの内容積が変化し難いことにより、カバーの内容積の増減に伴う空気の侵入を防止できるので、カバー内での溶剤蒸気の乱れ及び気流の発生を防止でき、感光層の均一性が向上する。
【0110】
請求項7に記載の発明では、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明と同様な効果を奏するとともに、浸漬塗布を行った後に、保持部材が感光体基体と一緒にカバーの天面部に向けて上昇しているときにおいても、カバーの内容積が変化し難いことにより、カバーの内容積の増減に伴う空気の侵入を防止できるので、カバー内での溶剤蒸気の乱れ及び気流の発生を防止でき、感光層の均一性が向上する。
【0111】
請求項8に記載の発明では、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明と同様な効果を奏するとともに、浸漬塗布を行った後にカバーがフランジ部に吊り下げられて保持部材と一緒に上昇しているときにおいても、カバーの内容積が変化し難いことにより、カバーの内容積の増減に伴う空気の侵入を防止できるので、カバー内での溶剤蒸気の乱れ及び気流の発生を防止でき、感光層の均一性が向上する。
【0112】
請求項9に記載の発明では、請求項1乃至8のいずれかに記載の発明と同様な効果を奏するとともに、カバーがフランジ部に吊り下げられた状態で、カバーの内周面から感光体基体の外周面までの距離が円周方向に亘って全て等しくなっていることにより、カバー内に均一に溶剤蒸気がこもるので、感光層の均一性が更に向上する。
【0113】
請求項10に記載の発明では、請求項1乃至9のいずれかに記載の発明と同様な効果を奏するとともに、カバー内を感光体基体が移動しているときにおいても、カバーの内周面から感光体基体の外周面までの距離が円周方向に亘って全て等しくなっていることにより、カバー内に均一に溶剤蒸気がこもるので、感光層の均一性が更に向上する。
【0114】
請求項11に記載の発明では、請求項9又は10に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、カバーの内周面と感光体基体の外周面との距離を10mm以上80mm以内の範囲内にすることにより、カバー内に溶剤蒸気が均一にこもり、感光体基体の膜厚ムラを防止することができる。
【0115】
請求項12に記載の発明では、請求項1乃至11のいずれかに記載の発明と同様な効果を奏するとともに、第1位置決め部を設けることにより、フランジ部とカバーの天面部との位置決めが容易に行えるとともに、カバーが保持部材と一緒に移動しているときに、カバーとフランジ部とのぐらつきを防止できるので、カバー内に溶剤蒸気を均一にこもらせることができる。
【0116】
請求項13に記載の発明では、請求項1乃至12のいずれかに記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、カバーの下端の位置を、感光体基体の下面よりも10mm短い位置から感光体基体の下面よりも50mm長い位置までの範囲内にすることにより、カバー内に溶剤蒸気を均一にこもらせることができるとともに、外気の影響を防止することができ、感光体基体の感光層の膜厚ムラを防止できる。
【0117】
請求項14に記載の発明では、請求項1乃至13のいずれかに記載の発明と同様な効果を奏するとともに、第2位置決め部を設けることにより、カバーと浸漬塗布槽との位置決めが容易に行えるとともに、カバーが浸漬塗布槽上に停止しているときに、カバーと浸漬塗布槽とのぐらつきを防止できるので、カバー内に溶剤蒸気を均一にこもらせることができる。
【0118】
請求項15に記載の発明では、請求項1乃至14のいずれかに記載の発明と同様な効果を奏するとともに、流出手段を設けてカバー内の溶剤蒸気を外部に逃がすことにより、カバー内の溶剤蒸気濃度が著しく高くなることを防止できる。
【0119】
請求項16に記載の発明では、請求項1乃至15のいずれかに記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、カバーの円筒部を安価な材質により製造でき、コストの低減が図れる。
【0120】
請求項17に記載の発明では、請求項1乃至16のいずれかに記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、カバーの天面部を安価な材質により製造でき、コストの低減が図れる。
【0121】
請求項18に記載の発明では、請求項1乃至17に記載の製造装置を用いて感光体基体に浸漬塗布を行うことにより、感光体基体に対して乱れのない均一な溶剤蒸気で覆うことができるので、略均一な感光層を形成することができるとともに、画像ムラ、白ぬけ等の異常画像防止を図れる電子写真感光体を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子写真感光体の製造装置を概略的に示す断面図である。
【図2】保持部材を示す斜視図である。
【図3】カバーを示す斜視図である。
【図4】カバーと保持部材との各種距離を説明するための図である。
【図5】カバーとフランジ部との位置決め部を示す断面図である。
【図6】変形例にかかるカバーとフランジ部との位置決め部を示す断面図である。
【図7】電子写真感光体の製造装置の動作を説明するための図であり、(a)は初期状態の製造装置の状態を示す図であり、(b)は感光体基体が塗布タンクの溶剤に挿入されている状態を示す図である。
【図8】電子写真感光体の製造装置の動作を説明するための図であり、(a)は感光体基体が塗布タンクの溶剤中に完全に挿入された状態を示す図であり、(b)は塗布タンクの溶剤から感光体基体を引き上げている状態を示す図であり、(c)は塗布タンクから感光体基体を完全に引き上げた状態を示す図である。
【符号の説明】
1 電子写真感光体の製造装置
7 カバー
7a 円筒部
7b 天面部
7c 孔部
7d 下端
8 挿通孔
9 塗工タンク(浸漬塗布槽)
11 感光体基体
13 保持部材
15 フランジ部
17 第1位置決め部
31 スペーサ(流出手段)

Claims (18)

  1. 浸漬塗布により感光体基体に感光層を形成する電子写真感光体の製造装置において、
    感光体基体を保持する保持部材と、感光体基体周囲を覆うカバーとを備え、
    カバーは、円柱状の感光体基体の上面側と周面側とを覆うように保持部材に取り付けられ、
    円筒部と、保持部材を挿通する挿通孔が形成されたリング状の天面部とを備え、
    保持部材は、カバーの天面部の内側に突き当たるフランジ部を備え、カバー内を上下に移動可能であり、当該保持部材の移動によりフランジ部がカバーの天面部の内側に突き当たることにより、カバーがフランジ部に吊り下げられ、カバーと保持部材とが一緒に移動し、
    感光体基体は、カバーを浸漬塗布槽上に配置した後、保持部材と浸漬塗布との相対的な移動により浸漬塗布槽に挿入されることを特徴とする電子写真感光体の製造装置。
  2. 感光体基体の上面からカバーの天面部までの間隔は、5mm以上100mm以下の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体の製造装置。
  3. 感光体基体の上面からカバーの天面部までの間隔は、30mm以上60mm以内の範囲内にあることを特徴とする請求項2に記載の電子写真感光体の製造装置。
  4. カバーの天面部には、カバー内と外気とを連通する孔部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子写真感光体の製造装置。
  5. 浸漬塗布を行うとき、フランジ部に吊り下げられているカバーが浸漬塗布槽に配置されるまで、カバーと保持部材とが一緒に浸漬塗布槽に向けて下降することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子写真感光体の製造装置。
  6. 浸漬塗布を行うとき、保持部材と一緒に下降しているカバーが浸漬塗布槽に配置されて停止した後、保持部材が浸漬塗布槽に向けて更に下降して感光体基体を浸漬塗布槽に挿入することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電子写真感光体の製造装置。
  7. 浸漬塗布を行った後、保持部材が感光体基体と一緒に上昇しているとき、保持部材のフランジ部がカバーの天面部に突き当たるまで、カバーは浸漬塗布槽上に停止していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電子写真装置の製造装置。
  8. 浸漬塗布を行った後、感光体と一緒に上昇している保持部材のフランジ部がカバーの天面部に突き当たることにより、カバーはフランジ部に吊り下げられて保持部材と一緒に上昇することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の電子写真感光体の製造装置
  9. カバーが保持部材のフランジ部に吊り下げられている状態において、カバーの内周面から感光体基体の外周面までの距離が円周方向に亘って全て等しくなるように感光体基体がカバー内に配置されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の電子写真感光体の製造装置
  10. 感光体基体がカバー内を移動している状態において、保持部材は、カバーの内周面と感光体基体の外周面との距離が円周方向に亘って全て等しくなるように、感光体基体を移動することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の電子写真感光体の製造装置。
  11. カバーの内周面と感光体基体の外周面との距離は、10mm以上80mm以内の範囲内にあることを特徴とする請求項9又は10に記載の電子写真感光体の製造装置。
  12. 保持部材のフランジ部とカバーの天面部との間には、これらの位置決めを行う第1位置決め部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の電子写真感光体の製造装置。
  13. カバーがフランジ部により吊り下げられている状態において、カバーの下端が、感光体基体の下面よりも10mm短い位置から感光体基体の下面よりも50mm長い位置までの範囲内にあることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の電子写真感光体の製造装置。
  14. カバーと浸漬塗布槽との間には、これらの位置決めを行う第2位置決め部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の電子写真感光体の製造装置。
  15. カバーが浸漬塗布槽に配置されているときに、カバー内の雰囲気を外部に流出させる流出手段を備えることを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の電子写真感光体の製造装置。
  16. カバーの円筒部は、ステンレス、アルミ、フッ素系樹脂、多孔質板、多孔質材料であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の電子写真感光体の製造装置
  17. カバーの天面部は、ステンレス、アルミ、フッ素系樹脂、多孔質板、多孔質材料であるこを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の電子写真感光体の造装置。
  18. 請求項1乃至17に記載の製造装置を用いて感光体基体に浸漬塗布を行って感光層を形成することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
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