JP2001180137A - 刷版及びそれを用いた印刷装置 - Google Patents

刷版及びそれを用いた印刷装置

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JP2001180137A
JP2001180137A JP37268499A JP37268499A JP2001180137A JP 2001180137 A JP2001180137 A JP 2001180137A JP 37268499 A JP37268499 A JP 37268499A JP 37268499 A JP37268499 A JP 37268499A JP 2001180137 A JP2001180137 A JP 2001180137A
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佐々木  洋
Saburo Shoji
三良 庄司
Kenichi Kawashima
憲一 川島
Yutaka Ito
伊藤  豊
Teruaki Mitsuya
輝章 三矢
Nobuyoshi Hoshi
信義 保志
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Abstract

(57)【要約】 【課題】版の形成が容易に行え、しかもその版を可逆再
生できる印刷装置、及びその刷版を提供すること。 【解決手段】水性インクを用いて画像を形成する印刷装
置に用いる刷版において、潜像形成前は、潜像を形成す
る表面が、用いるインクに対しては超撥インク性を示し
且つ潜像形成に用いる水溶性物質を付着させることがで
き、且つ該版表面に該水溶性物質を付着させることで潜
像を形成でき、引き続く現像,転写の工程終了後、該刷
版を水で洗浄し乾燥することで新たな潜像を形成可能な
状態の版として再生可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性インクを用い
た印刷装置、及びその装置に用いる刷版に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平8−310101 号公報は、水性インキ
を、非画線部にインキ反発物質を設けた版に供給してパ
ターン化された水性インキ層を形成し、パターン化され
た水性インキ層を被印刷物に転写することを記載する。
特開平7−228066 号公報は、親水化処理された水不溶性
亜鉛化合物粉末を直描型オフセット印刷現版の画像受理
層構成材として使用することを記載する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】グラビアやオフセット
方式の印刷機は、広告紙や本等のように同じ画像のもの
を高速で大量印刷することが可能である。しかし少量多
品種の画像に対しては、版を形成する時間、及びコスト
がかかることや版が可逆生成できない等の問題がある。
数百部〜数千部程度の印刷物を効率よく作成するために
は、版の再生が可能な印刷方法そのものの革新的なアイ
ディアが必要であり、そのような新しい画像形成方法、
及び印刷装置の登場が切望されてきた。
【0004】本発明の目的は、版の形成が容易に行え、
しかもその版を可逆再生できる印刷装置、及び刷版を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】我々は種々の印刷方式を
検討した結果、一度使った版を再生でき、更に版形成プ
ロセスを短くすることができれば上記課題を解決すると
いう結論に達した。そこで版形成を容易にするための方
法を種々考えた結果、水性インクを使用し、且つ超撥イ
ンク性を示す版を用い、潜像形成に水溶性物質を用いる
ことにより上記課題を解決する装置を製作できることを
見出し本発明に至った。
【0006】具体的にこれらは以下のように示される。
なお本明細書中で用いられる「超撥インク性を示す表
面」は、インクが印刷時の最小ドット以上の大きさのイ
ンク滴を付着しないということを意味する。本印刷装置
の最小ドットは実施例では10μmであった。そこで本
明細書では少なくともこれより大きな、即ち10μm以
上のインク滴を接触させてもインクが付着せず、弾いて
しまう表面のことを「超撥インク性を示す表面」と定義
する。また本明細書中で用いられる「水溶性物質」の意味
は常温で水と100%無限希釈される物質であり、且つ
超撥インク性を示す版の表面には付着されるものと定義
する。
【0007】(1)水性インクを用いて画像を形成する
印刷装置に用いる刷版において、潜像形成前は、潜像を
形成する表面が用いるインクに対しては超撥インク性を
示し且つ潜像形成に用いる水溶性物質を付着させること
ができ、且つ該版表面に該水溶性物質を付着させること
で潜像を形成でき、引き続く現像,転写の工程終了後、
該刷版を水で洗浄し乾燥することで新たな潜像を形成可
能な状態の版として再生可能であることを特徴とする刷
版。
【0008】(2)少なくとも版、及び該版に潜像を形
成する機構,潜像が形成された版にインクを付着させ現
像を行う機構、該現像された画像を紙に転写する機構を
備え、且つ該インクが水性インクである印刷装置におい
て、潜像形成前は版の表面が用いるインクに対しては超
撥インク性を示し、且つ潜像形成に用いる水溶性物質を
付着させることができ、且つ該版表面に該水溶性物質を
付着させることで潜像を形成でき、引き続く現像,転写
の工程終了後、該版を新たな潜像が形成可能な状態に再
生する機構を有し、該機構の中に少なくとも該版に付着
したインクを洗浄するための機器、該版を乾燥するため
の機器が含まれていることを特徴とする印刷装置。
【0009】(3)請求項2記載の印刷装置において、
版内部及びは転写機構内部に版、或いは転写機構を加熱
するための機構が付加されていることを特徴とする印刷
装置。
【0010】(4)請求項2記載の印刷装置において、
前記洗浄で発生した廃液を吸引する機構が付加されてい
ることを特徴とする印刷装置。
【0011】
【発明の実施の形態】図1に本発明の刷版を用いた画像
形成方法を示す。工程は版1への潜像形成→現像→転写
という流れで行われる。版1の潜像を形成する表面は用
いるインクに対して超撥インク性を示す。潜像形成はこ
の表面のインクを塗布したい部分に水溶性物質2を付着
させるという操作である。版表面は水溶性物質2を付着
することができる。この図で水溶性物質は後述する吐出
法により潜像形成用のヘッド3のノズルから版表面に付
着するものである。なお水溶性物質の付着方法はこれに
限定されるわけではない。現像は版1をインクの入った
バット4に浸す。すると版1の表面の水溶性物質2の付
着した部分のみに水性インクが付着する。転写はインク
により形成された版上の画像を紙5に移すという操作で
ある。これにより印刷を完了する。インク付着部分は印
刷後もインクが残り、超撥インク性が失われ潜像として
残る。同じ画像の印刷物を複数印刷するときは、2枚以
降はすでに版1に潜像が形成されているので現像と転写
の工程を繰り返す。
【0012】また、版1の可逆再生を行う工程を設ける
ことでレーザープリンターの感光体のように可逆再生可
能な版も提供することができる。必要な部数の印刷が終
わった後の版1にはインクとごくわずかに潜像形成に用
いた水溶性物質2が付着している。またインク付着部分
は超撥インク性が失われているので、再生は版1表面の
インク(ごくわずかに水溶性物質も含まれている)の除
去と超撥インク性の回復という2つの事柄を行う工程と
なる。この工程は水洗→乾燥という工程である。水洗は
版1表面に残ったインクと水溶性物質2を除去する操作
である。インクと水溶性物質2は水性である。そこで洗
浄器6では水を版1に向かって吹き出し、版1表面のイ
ンクと水溶性物質2を洗浄する。乾燥は版1表面に残っ
た水を除去する操作である。これはドライヤー7からの
熱風で行う。これにより版1表面の超撥インク性が復活
し新たな画像の印刷工程に移ることができるようにな
る。図2に本発明の印刷装置の模式図を示す。この印刷
装置の工程も版への潜像形成→現像→転写という流れで
行われる。版8の潜像を形成する表面は超撥インク性を
示す。潜像形成はこの表面のインクを塗布したい部分に
水溶性物質を付着させるという操作である。この図で水
溶性物質は後述する吐出法により潜像形成用のヘッド3
のノズルから版8表面に付着させられているものであ
る。現像は版8のうち水溶性物質の付着した部分のみに
水性インクを塗布するという操作である。インク9はイ
ンクタンク10からインク搬送ロール11とインク塗布
ロール12を介して版8に塗布される。転写はインク9
により形成された版8上の画像を紙に移すという操作で
ある。用紙13は用紙搬送ロール14,15により版8
と転写ロール16の間に搬送される。ここで転写が行わ
れた後、用紙搬送ロール14,15により運ばれる。こ
れにより印刷を完了する。同じ画像の印刷物を複数印刷
するときは、2枚以降はすでに版8に潜像が形成されて
いるので現像と転写の工程を繰り返す。
【0013】また版8の可逆再生を行う機構を設けるこ
とでレーザープリンターの感光体のように可逆再生可能
な版も提供することができる。必要な部数の印刷が終わ
った後の版8にはインク9が付着している。またインク
付着部分は超撥インク性が失われている。つまり再生は
インク9の除去と超撥インク性の回復という2つの事柄
を行う工程となる。この工程はつまり水洗→乾燥という
工程である。水洗は版8表面に残ったインク9を除去す
る操作である。インク8は水性である。そこで洗浄器1
7では水を版8に向かって吹き出し、版8上のインク9
を洗浄する。洗浄によって出た廃液は廃液受け18でト
ラップする。乾燥は版8表面に残った水を除去する操作
である。これはドライヤー19からの熱風で行う。これ
により版8表面の超撥インク性が復活し新たな画像の印
刷工程に移ることができるようになる。なお、頻繁に版
8の再生を行うと版8が熱くなることがあるので、冷却
ファン20により版を冷却してもよい。また、ドライヤ
ー19の熱風と冷却ファン20の冷風をお互い遮るため
の防風塀21を設置してもよい。
【0014】以下に、それぞれの工程で用いられる部
材,機器とその機構について記述する。
【0015】(1)版材料等の概要 版は図1には板状のもの(扱いやすいように持ち手が付
いている)、図2はドラム状のものを示しているが、ベ
ルト状のものであってもかまわない。版の構造は下地の
基材の上に超撥インク表面が形成された構造になってい
る。超撥インク表面を形成する際、基材との密着性を向
上するための層を設けることは特に制限を受けない。板
状のものの場合はアルミやステンレス,銅といった金属
がたわみにくく、ガラス等に比べて破損しにくいので好
適である。ドラム状のものの場合、基材は耐食性,密度
の点でアルミが好適である。これ以外には鉄や銅も考え
られるが空気中で次第に腐食してくるので適当ではな
い。ステンレスは腐食に対しては問題無いが密度がアル
ミに比べて大きいので薄板のものを用いるかトルクの大
きなモーターを必要とする。ベルトの場合、基材は長期
間の印刷装置稼動によりたわみの出にくいものが要求さ
れる。またある程度の可とう性がないと、ベルトを駆動
させるローラーとフィットしなくなるためローラーの径
を大きくする必要が出てくる。このような観点で考えて
いくと基材の材質はポリエチレンテレフタレート(PE
T)やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が挙
げられる。厚さはベルトを駆動するローラーの直径が5
cmの時は20〜200μmぐらいにする。これより厚
くする場合はローラーの直径を大きくすることで対処す
る。
【0016】超撥インク表面を形成する方法は板,ドラ
ム、またはベルト等の基材の上に超撥インク性を示す表
面を形成する塗料(以後超撥インク塗料と略記する)を
塗布する方法が挙げられる。また基材表面を粗化した後
に撥インク材料を塗布することで形成する方法も挙げら
れる。更に基材をPTFE,テトラフルオロエチレン−
エチレン共重合体(ETFE),テトラフルオロエチレ
ン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等の
フッ素系樹脂製にしてこの表面を粗化することで形成す
る方法も挙げられる。超撥インク塗料を用いると塗布・
加熱という簡単な作業で超撥インク表面が形成できる利
点がある。そこで次に超撥インク塗料による超撥インク
表面の形成方法を説明する。
【0017】(1−2)超撥インク塗料 超撥インク塗料の内容と作製方法について記述する。超
撥インク塗料は少なくとも撥インク性を付与する撥イン
ク材料,超撥インク表面に凹凸を与える微粒子,撥イン
ク材料と微粒子を保持するための樹脂、これらを溶解・
分散しておくための有機溶媒の4種類からなる。これら
の材料については少なくとも塗布面が超撥インク性を示
せば特に限定は無い。以下にそれぞれの材料を説明す
る。
【0018】(1−2−1)樹脂 樹脂としてはエポキシ系の樹脂,ポリイミド,グラスレ
ジン,スチレン/アクリル樹脂,ポリエステル等特に限
定はない。しかし耐刷性を考慮するとエポキシ系の樹
脂,メラミン樹脂,グラスレジン等のように熱等で硬
化、或いは架橋する樹脂を用いる方が好ましい。
【0019】(1−2−2)微粒子 微粒子としては超撥インク塗料に用いる溶媒に部分的、
或いは完全に溶解するようなものは超撥インク表面に必
要な凹凸を形成できなくなる恐れがあるので好ましくな
い。溶媒に溶解しにくい微粒子が好ましい。このような
ものとしてはSiO2,Al23,TiO2等の無機の化
合物(どちらかというと酸化物が安定)が挙げられる。ま
た複写機やプリンター内の現像機中でキャリアとして用
いられているフェライト,吸着剤等で用いられているカ
ーボンブラック等も挙げられる。微粒子の大きさは平均
粒径で0.01〜3μm程度のものを用いる。0.01μ
mより小さいと表面凹凸形成にほとんど寄与しなくな
る。また3μmより大きいと超撥インク塗膜の物理的強
度が低下する傾向がある。特に超撥インク性を向上させ
るには平均粒径の異なるものを用いることが好ましい。
この点を具体的に検討したところ、大きい微粒子と小さ
い微粒子の平均粒径の比が50:1〜1000:1の範
囲である場合、その表面の超撥インク性が良好であっ
た。
【0020】(1−2−3)撥インク材料 撥インク材料としては長鎖のアルキル基を有する化合物
や分子内にフッ素原子を含んだ含フッ素化合物が挙げら
れる。これらの中では含フッ素化合物が撥インク性を向
上させやすい点で好ましい。
【0021】含フッ素化合物としてはパーフルオロアル
キル鎖を有する化合物,パーフルオロポリエーテル鎖を
有する化合物,芳香環にフルオロ基を有する化合物等が
挙げられる。このうち撥インク性を向上させるためには
パーフルオロアルキル鎖を有する化合物,パーフルオロ
ポリエーテル鎖を有する化合物の方が効果的である。な
お樹脂等と混ぜ合わせて超撥インク塗料を調製する際、
用いる溶媒に溶解或いは溶解までいかなくとも混和して
いる方が塗膜形成の際は均一に分布するので好ましい。
ところがパーフルオロアルキル鎖を有する化合物,パー
フルオロポリエーテル鎖を有する化合物で分子量の大き
なものは樹脂と相溶性の良好な有機溶媒(アセトン,エ
チルメチルケトン,ジクロルメタン、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N−メチルピロリドン,イソホロン等)
への溶解性が低い。そのため末端に適当な残基を結合さ
せることでこれら有機溶媒への溶解性を確保することが
望ましい。その方法としてはパーフルオロアルキル鎖、
或いはパーフルオロポリエーテル鎖の末端がCHIか
CH2Br(但しCH2Brの材料の方がCH2Iの材料
より反応性が低い)といったハロゲン化アルキルの材料
は、直鎖或いは分岐のヘキサノール,オクタノール,シ
ス或いはトランスシクロヘキサノール,カテコール誘導
体等の水酸基をONaやOKといった、即ちアルコラー
トに変換した材料と反応させエーテル結合を介して結合
させることによって有機溶媒への溶解性を向上させるこ
とが可能となる。また末端にアミノ基を有する材料(例
えばアニリン、直鎖或いは分岐のヘキシルアミン,オク
チルアミン,デシルアミン等)と前述のハロゲン化アル
キルとを反応させアミン結合を介して結合させることに
よって有機溶媒への溶解性を向上させることが可能とな
る。パーフルオロアルキル鎖の末端がハロゲン化アルキ
ルの材料としては2−(パフルオロブチル)エチルイオ
ダイド、2−(パフルオロヘキシル)エチルイオダイ
ド、2−(パフルオロオクチル)エチルイオダイド、2
−(パフルオロデシル)エチルイオダイド、2−(パフ
ルオロ−5−メチルヘキシル)エチルイオダイド、2−
(パフルオロ−5−メチルオクチル)エチルイオダイ
ド、2−(パフルオロ−5−メチルデシル)エチルイオダ
イド、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルイオダ
イド−1H−1H,7H−デカフルオロヘプチルイオダ
イド等が挙げられる。
【0022】また、その他の有機溶媒への溶解性を確保
する方法はパーフルオロアルキル鎖、或いはパーフルオ
ロポリエーテル鎖の末端がCH2OH の材料を、末端が
ハロゲン化アルキルの材料(例えばベンジルブロマイ
ド、直鎖或いは分岐のヘキシルブロマイド,オクチルブ
ロマイド,デシルブロマイド等)と反応させエーテル結
合を介して結合させることによるものが挙げられる。ま
た末端にカルボキシル基を有する材料(例えば安息香
酸,直鎖或いは分岐のヘキシル酸,オクチル酸,デシル
酸等)等とパーフルオロアルキル鎖、或いはパーフルオ
ロポリエーテル末端がCH2OH の材料とを反応させ、
エステル結合を介して結合させることによって有機溶媒
への溶解性を向上させることも可能となる。パーフルオ
ロアルキル鎖、或いはパーフルオロポリエーテル鎖の末
端がCH2OH の材料としては、2−(パフルオロヘキ
シル)エタノール、2−(パフルオロオクチル)エタノ
ール、2−(パフルオロデシル)エタノール、3−(パフ
ルオロヘキシル)プロパノール、3−(パフルオロオク
チル)プロパノール、3−(パフルオロデシル)プロパ
ノール,ダイキン工業製デムナムSA,アウジモント社
製フォンブリンZ−DOL等が挙げられる。デュポン社
製クライトックス157FS系の材料は末端がカルボキ
シル基のパーフルオロポリエーテルである。この末端は
水素化アルミニウムリチウムによって還元しCH2OH
の形に変換できる。そのためこの還元された材料も上記
の末端がCH2OH の材料として使用できる。
【0023】パーフルオロアルキル鎖、或いはパーフル
オロポリエーテル鎖の末端がCO2Hの材料は、末端にアミ
ノ基を有する材料(例えばアニリン、直鎖或いは分岐の
ヘキシルアミン,オクチルアミン,デシルアミン等)と
反応させアミド結合を介して結合させることによって有
機溶媒への溶解性を向上させることが可能となる。また
末端に水酸基を有する材料(例えば直鎖或いは分岐のヘ
キサノール,オクタノール、シス或いはトランスシクロ
ヘキサノール,カテコール誘導体等)とパーフルオロア
ルキル鎖、或いはパーフルオロポリエーテル鎖の末端が
CO2H の材料とを反応させエステル結合を介して結合
させることによって有機溶媒への溶解性を向上させるこ
とが可能となる。パーフルオロアルキル鎖、或いはパー
フルオロポリエーテル鎖の末端がCO2H の材料として
は、パーフルオロヘキサン酸,パーフルオロオクタン
酸,パーフルオロデカン酸,7H−ドデカフルオロヘプ
タン酸,9H−ヘキサデカフルオロノナン酸,パーフル
オロアゼライン酸,ダイキン工業製デムナムSH,アウ
ジモント社製フォンブリンZ−DIAC,デュポン社製
クライトックス157FS−L、同じく157FS−
M、同じく157FS−H等が挙げられる。
【0024】パーフルオロアルキル鎖、或いはパーフル
オロポリエーテル鎖の末端がエポキシ基の材料は末端に
アミノ基を有する材料,水酸基を有する材料等と反応さ
せ種々の結合を介して結合させることによって有機溶媒
への溶解性を向上させることが可能となる。パーフルオ
ロアルキル鎖、或いはパーフルオロポリエーテル鎖の末
端がエポキシ基の材料としては、3−パーフルオロヘキ
シル−1,2−エポキシプロパン、3−パーフルオロオ
クチル−1,2−エポキシプロパン、3−パーフルオロ
デシル−1,2−エポキシプロパン、3−(パフルオロ
−5−メチルヘキシル)−1,2−エポキシプロパン、
3−(パフルオロ−5−メチルオクチル)−1,2−エポ
キシプロパン、3−(パフルオロ−5−メチルデシル)
−1,2−エポキシプロパン、3−(1H−1H,7H
−デカフルオロヘプチルオキシ)−1,2−エポキシプ
ロパン、3−(1H−1H,9H−ヘキサデカフルオロ
ノニルオキシ)−1,2−エポキシプロパン等が挙げら
れる。
【0025】上記含フッ素化合物のうち有機溶媒に溶解
しやすく、超撥インク表面を形成する際に用いられる樹
脂の一つであるエポキシ樹脂のモノマーとの相溶性も良
好で、且つ超撥インク表面を形成しやすいものとしては
下記に示す化合物が挙げられる。
【0026】
【化1】
【0027】これらの化合物のうち以下に示す化合物1
〜11のものがエポキシ樹脂の他グラスレジン等への相
溶性も良好であるので特に好ましい。
【0028】
【化2】
【0029】
【化3】
【0030】
【化4】
【0031】
【化5】
【0032】
【化6】
【0033】
【化7】
【0034】
【化8】
【0035】
【化9】
【0036】
【化10】
【0037】
【化11】
【0038】
【化12】
【0039】パーフルオロポリエーテル鎖の平均分子量
は化合物1〜8のものが1500〜5000、化合物
9,10のものが2000〜9000、化合物11は2
000〜5000のものがモノマーとの相溶性が良好で
あるので好適である。
【0040】なおパーフルオロポリエーテル鎖のうち繰
り返し単位が−CF(CF3)−CF2O−のものは原料とし
てデュポン社製クライトックス157FS−L,クライ
トックス157FS−M、或いはクライトックス157
FS−Hを用いたものである。繰り返し単位が−CF2
CF2CF2O− のものは原料としてダイキン工業製デ
ムナムSHを用いたものである。繰り返し単位が−CF
2CF2O−と−(CF2O)−とからなるものは原料としてア
ウジモント社製フォンブリンZ−DIACを用いたもの
である。
【0041】なお含フッ素化合物の合成方法は以下に示
す通りである。
【0042】(化合物1の合成)デュポン社製クライト
ックス157FS−L(平均分子量2500)(25重
量部)を3M社製FC−72(100重量部)に溶解
し、これに塩化チオニル(2重量部)とジクロルメタン
(20重量部)を加え、撹拌しながら48時間還流す
る。塩化チオニルとFC−72をエバポレーターで揮発
させクライトックス157FS−Lの酸クロライド(2
5重量部)を得る。
【0043】三井東圧社製1,4−ビス(4−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン(29重量部),トリエチルアミン
(25重量部)をジクロルメタン(300重量部)に溶
解し撹拌中、これにベンゾイルクロライド(14重量
部)をジクロルメタン(100重量部)に溶解したもの
を2時間かけて滴下し、その後も20時間撹拌する。反
応液をろ紙でろ過し、ろ液をエバポレーターで濃縮後カ
ラムクロマトグラフィ(和光純薬社製ワコーゲルC−2
00)で分離・精製し、アミノ基の片方にベンゼン環を
有する化合物12(20重量部)を得る。
【0044】
【化13】
【0045】クライトックス157FS−Lの酸クロラ
イド(25重量部),化合物12(4重量部),トリエ
チルアミン(2重量部)、及びジクロルメタン(20重
量部)をFC−72(100重量部)に加え、撹拌しな
がら48時間還流する。反応液をろ紙でろ過し、ろ液を
12時間静置する。上層のジクロルメタン層を除き、新
たにジクロルメタン(20重量部)を加え1時間撹拌し
た後12時間静置する。上層のジクロルメタン層を除
き、下層のFC−72層中のFC−72をエバポレータ
ー,真空ポンプで揮発させ、目的の化合物1(25重量
部)を得た。
【0046】(化合物2の合成)デュポン社製クライト
ックス157FS−L(平均分子量2500)(25重
量部)の代わりにダイキン工業社製デムナムSH(平均
分子量3500)(35重量部)を用いる以外は化合物
1の合成と同様にして化合物2(35重量部)が得られ
た。
【0047】(化合物3の合成)ベンゾイルクロライド
(14重量部)の代わりに4−フェノキシ安息香酸クロ
ライド(23重量部)を用いる以外は化合物12の合成
と同様にして化合物13(25重量部)を得る。
【0048】
【化14】
【0049】次に化合物12(4重量部)の代わりに化
合物13(5重量部を)用いる以外は化合物1の合成と
同様にして化合物3(25重量部)が得られた。
【0050】(化合物4の合成)デュポン社製クライト
ックス157FS−L(平均分子量2500)(25重
量部)の代わりにダイキン工業社製デムナムSH(平均
分子量3500)(35重量部)を用いる以外は化合物
3の合成と同様にして化合物4(35重量部)が得られ
た。
【0051】(化合物5の合成)1,4−ビス(4−ア
ミノフェノキシ)ベンゼン(29重量部)の代わりに三
井東圧社製1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベン
ゼン(29重量部)を用いる以外は化合物12の合成と
同様にして化合物14(20重量部)を得る。
【0052】
【化15】
【0053】次に化合物12(4重量部)の代わりに化
合物14(4重量部を)用いる以外は化合物1の合成と
同様にして化合物5(25重量部)が得られた。
【0054】(化合物6の合成)デュポン社製クライト
ックス157FS−L(平均分子量2500)(25重
量部)の代わりにダイキン工業社製デムナムSH(平均
分子量3500)(35重量部)を用いる以外は化合物
5の合成と同様にして化合物6(35重量部)が得られ
た。
【0055】(化合物7の合成)ベンゾイルクロライド
(14重量部)の代わりに4−フェノキシベンゼンスル
ホン酸クロライド(18重量部)を用いる以外は化合物
12の合成と同様にして化合物15(21重量部)を得
る。
【0056】
【化16】
【0057】次に化合物12(4重量部)の代わりに化
合物15(5重量部を)用いる以外は化合物1の合成と
同様にして化合物7(25重量部)が得られた。
【0058】(化合物8の合成)デュポン社製クライト
ックス157FS−L(平均分子量2500)(25重
量部)の代わりにダイキン工業社製デムナムSH(平均
分子量3500)(35重量部)を用いる以外は化合物
7の合成と同様にして化合物8(35重量部)が得られ
た。
【0059】(化合物9の合成)1,4−ビス(4−ア
ミノフェノキシ)ベンゼン(29重量部)の代わりに三
井東圧社製2,2−ビス[(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル]プロパン(41重量部)を用いる以外は化合物
12の合成と同様にして化合物16(30重量部)を得
る。
【0060】
【化17】
【0061】次に化合物12(4重量部)の代わりに化
合物16(7重量部を)用いる以外は化合物1の合成と
同様にして化合物9(25重量部)が得られた。
【0062】(化合物10の合成)デュポン社製クライ
トックス157FS−L(平均分子量2500)(25
重量部)の代わりにダイキン工業社製デムナムSH(平
均分子量3500)(35重量部)を用いる以外は化合
物9の合成と同様にして化合物10(35重量部)が得
られた。
【0063】(化合物11の合成)アウジモント社製
(平均分子量4000)(40重量部)をFC−72(2
00重量部)に溶解し、これにジシクロヘキシルカルボ
ジイミド(5重量部),化合物16(13重量部),ジ
クロルメタン(100重量部)を加え120時間撹拌す
る。反応液をろ紙でろ過後、ろ液を12時間静置する。
上層のジクロルメタン層を除き、下層のFC−72層中
のFC−72をエバポレーター、及び真空ポンプで揮発
させ、目的の化合物11(40重量部)を得た。
【0064】(1−2−4)超撥インク塗料の作製方法 超撥インク塗料は有機溶媒と上記撥インク材料,微粒
子,樹脂の4種類の材料を十分混合することで作製す
る。混合の方法は攪拌子を用いる方法,攪拌棒を用いる
方法,攪拌機を用いる方法,超音波洗浄器を用いる方法
等の中でそれぞれ適切な方法を選べば特に限定は無い。
なお攪拌機を用いた場合、塗料中に空気が大量に取り込
まれることがある。この状態で版の基材表面に塗布する
と塗膜表面に気泡が残る。このまま乾燥すると表面に0
〜1mm程度の凹凸が生じ、これが画像の形成において解
像度を低下させる原因となる。その場合、塗料を超音波
洗浄器等で振動を与えることで脱気させることが可能で
ある。
【0065】(13)基材表面を粗化した後に撥インク
材料を塗布することで形成する方法次に表面を粗化後、
撥インク材料を塗布することによって超撥インク表面を
形成する方法を記述する。粗化する方法は紙ヤスリで表
面を削ったり、サンドブラスト法を用いる方法が挙げら
れる。また適切な大きさの微粒子を分散させた塗料を塗
布することによっても可能である。この場合は用いる微
粒子の分散性が低い場合は界面活性剤を併用することに
よって改善する必要がある。具体的にはイオン性界面活
性剤よりは非イオン性界面活性剤の方が有機溶媒に対す
る相溶性の高い傾向がある。
【0066】粗化後塗布する撥インク材料としては長鎖
のアルキル基を有する化合物や分子内にフッ素原子を含
んだ含フッ素化合物が挙げられる。これらの中では含フ
ッ素化合物が撥インク性を向上させやすい点で好まし
い。また単に塗布するだけでなく表面と化学結合するよ
うな材料を用いることで耐久性も向上するので更に好ま
しい。このような観点で考えると以下に示す構造のもの
が挙げられる。
【0067】
【化18】
【0068】具体的には以下に示す化合物17〜25が
挙げられる。
【0069】
【化19】
【0070】
【化20】
【0071】
【化21】
【0072】
【化22】
【0073】
【化23】
【0074】
【化24】
【0075】
【化25】
【0076】
【化26】
【0077】
【化27】
【0078】一般に含フッ素化合物としてはパーフルオ
ロアルキル鎖を有する化合物,パーフルオロポリエーテ
ル鎖を有する化合物,芳香環にフルオロ基やトリフルオ
ロメチル基を有する化合物等が挙げられる。このうちは
っ水性を向上させるためには上記のパーフルオロアルキ
ル鎖を有する化合物,パーフルオロポリエーテル鎖を有
する化合物の方が効果的である。またパーフルオロアル
キレン鎖の片方の末端に水素を含むものも効果がある。
【0079】パーフルオロアルキル鎖のqの数は少なす
ぎるとはっ水性が低い。そのため具体的には3以上が望
ましい。パーフルオロアルキレン鎖の片方の末端に水素
を含むものの場合もrの数は少なすぎるとはっ水性が低
い。そのため具体的には6以上が望ましい。パーフルオ
ロポリエーテル鎖を有する化合物の場合、分子量は少な
すぎるとはっ水性が低い。そのため具体的には800以
上が望ましい。パーフルオロアルキル鎖、或いはパーフ
ルオロポリエーテル鎖等の末端は粗化した表面との化学
結合を形成するための残基であるトリメトキシシリル
基、トリエトキシシリル基といったトリアルコキシシリ
ル基を有している。これらの残基は加熱により表面の水
酸基等と反応し、酸素原子を介して表面に固定される。
これらの化合物は温度が高く水分の多いところでは末端
のトリアルコキシシリル基が加水分解を受けやすいので
冷蔵庫等に保管することが望ましい。特に末端がトリメ
トキシシリル基の方がトリエトキシシリル基よりも加水
分解を受けやすいので保存安定性を考慮するならば末端
はトリエトキシシリル基のものが望ましい。
【0080】これら化合物の粗化した表面への塗布方法
はスピンコート,ディップコートのどちらでもかまわな
い。用いる溶媒は化合物が溶解するものの方が扱いやす
い。しかしアルコール系の溶媒は一部の化合物は溶解す
るが、溶液中の水分と反応し重合するので塗布液として
の寿命が短くなる恐れがある。その点フッ素系の溶媒は
水分が溶解し難いので好適である。加えてフッ素系溶媒
は表面張力が小さいので塗布液が極めて薄く塗布面に広
がり薄膜化できるという利点もある。フッ素系の溶媒と
しては3M社製FC−72,FC−77,PF−508
0,HFE−7100,HFE−7200,デュポン社
製バートレルXF等が挙げられる。
【0081】本明細書中で示した含フッ素化合物のうち
化合物20〜25はヒドラス化学,ダイキン工業等の化
学会社から製品として販売されている。残る含フッ素化
合物である化合物17〜19の合成方法は以下に示す通
りである。
【0082】(化合物17の合成)デュポン社製クライ
トックス157FS−L(平均分子量2500)(25
重量部)を3M社製PF−5080(100重量部)に
溶解し、これに塩化チオニル(20重量部)を加え、撹
拌しながら48時間還流する。塩化チオニルとPF−5
080をエバポレーターで揮発させクライトックス15
7FS−Lの酸クロライド(25重量部)を得る。これ
にPF−5080(100重量部),チッソ(株)製サ
イラエースS330(3重量部),トリエチルアミン
(3重量部)を加え、室温で20時間撹拌する。反応液
を昭和化学工業製ラジオライト ファインフローAでろ
過し、ろ液中のPF−5080をエバポレーターで揮発
させ、化合物17(20重量部)を得た。
【0083】(化合物18の合成)デュポン社製クライ
トックス157FS−L(平均分子量2500)(25
重量部)の代わりにダイキン工業社製デムナムSH(平
均分子量3500)(35重量部)を用いる以外は化合
物17の合成と同様にして化合物18(30重量部)を
得た。
【0084】(化合物19の合成)チッソ(株)製サイ
ラエースS330(3重量部)の代わりにチッソ(株)
製サイラエースS320(3重量部)を用いる以外は化
合物17の合成と同様にして化合物19(20重量部)
を得た。
【0085】(2)潜像形成機構 (2−1)概要 この機構は水溶性物質を版に付着させることで付着部分
の親水性が高まり、ここに水性インクが付着し画像が形
成されるという仕組みである。つまり水溶性物質を付着
させるという操作は版表面に潜像を形成するということ
である。そのため版に付着させるため水溶性物質は版に
付着させる際には液体である必要がある。また仮に固体
であっても水溶液にすることで版表面に付着させること
ができる。或いは固体であっても加熱熔融することで版
表面に付着させることができる。水溶性物質を版に付着
させる機構は解像度を考慮すると細いノズルから吐出さ
せる方法(以下吐出法と記述)が挙げられる。これは吐
出する液滴の大きさや形状によって解像度を制御できる
点で好適である。この方法の詳細を後述する。また、フ
ェルト,はけ,筆,綿等で、水溶性物質を版に塗ること
によっても形成することが可能である。ただこの方法の
場合は用いるはけや筆等の太さによって解像度が決まっ
てしまうため、前述の吐出法に比べると解像度を高める
ことは難しい。
【0086】(2−2)吐出法 図3に吐出法で用いる装置(潜像形成用のヘッド)の模
式図を示す。水溶性物質は圧電素子により圧力を受け、
小さな内径のノズルから吐出される。圧電素子は電気信
号により水溶性物質に直接圧力をかけられるため吐出の
応答性を高く設計でき、また吐出量の制御も容易という
特徴がある。具体的な動作を以下に示す。
【0087】版のインクを塗布させたい部分に向かって
潜像形成用ヘッドのノズル22から水溶性物質を吐出さ
せる。潜像形成用のヘッドは水溶性物質のタンク23を
有し、このタンク23の側面の一つにはスポンジ24が
貼りつけてある。水溶性物質はこのスポンジ24を通し
て少しずつノズル22の方に浸透してくる。そしてノズ
ルのある面とダイヤフラム25の間で薄膜状に広がる
(図3では水溶性物質の薄膜26である)。ただ、ノズ
ル22の大きさは水溶性物質の表面張力を勘案してダイ
ヤフラム25からの圧力が加わらないかぎり出てこない
ような大きさにしておく。具体的には100μm以下が
望ましい。ノズル22からの吐出は圧電素子27により
ダイヤフラム25がノズル22の側に凸状態に変形す
る。ダイヤフラム25が水溶性物質の薄膜26をノズル
22側に押す。これに伴いノズル22から水溶性物質が
吐出される。圧電素子27の動きは圧電素子制御系28
でコントロールされる。潜像形成用のヘッドはプーリー
29がついており、プーリー29に付いたベルト30に
より動く。なお版の回転する方向をy軸とするとベルト
30により動かされる方向はx軸方向となる。x軸方向
の動きに安定性を持たせるためヘッドにはガイドレール
31が付いている。
【0088】なお潜像形成用のヘッド構成の際、インク
吐出の応答性を高めるため圧電素子27がダイヤフラム
25に圧力を与える位置はなるべくノズル22の吐出部
分近傍に配置することが望ましい。ところで吐出される
水溶性物質の量と形状はノズル22の内径,形状,版と
ノズル22の間の距離によっても変化するので圧電素子
27とこれらの因子を調整しながら装置を作製する必要
がある。我々の実験の結果、解像度を高めるには吐出量
は少ない方が好ましいことがわかった。具体的には解像
度2400dpi を達成するには1ドットを形成するため
の水溶性物質の吐出量は1×10-9cm3 程度にすること
が必要であった。
【0089】また吐出の際、ノズル22とその近傍に水
溶性物質が付着することがある。これはノズル22の液
切れを良好にすることである程度解決する。この解決策
としてはノズル22及びその近傍に撥水性表面処理を施
すことが挙げられる。具体的には本発明の化合物17〜
25のような含フッ素化合物をノズル及びその近傍に塗
布後加熱するという方法が挙げられる。
【0090】(2−3)水溶性物質 水溶性物質としては版表面に付着可能であることがまず
必要になる。そのため表面張力の小さいものの方が望ま
しい。具体的には50mN/m以下のものが望ましい。
また版表面を膨潤、或いは溶解するようなものは使えな
い。更に超撥インク塗料で作製した版表面を使用する場
合には撥インク材料が溶解するようなものは使えない。
撥インク材料のうち例えば前述の化合物1〜11はケト
ン系の溶媒(アセトン,メチルエチルケトン,シクロヘ
キサノン等)に溶解するので使用できない。
【0091】このほか揮発性が高いものを用いた場合イ
ンクを付着させる前に、潜像が消えてしまうという問題
がある。これに該当するものとしてはメタノール,エタ
ノール,プロパノール,イソプロパノール,イソブタノ
ール、t−ブタノール等のものが挙げられる。加えてア
ミノ基を有するエチルアミン,ジエチルアミン,トリエ
チルアミン,トリブチルアミンのような有機物は悪臭を
放つので実用的ではない。
【0092】我々が調べたところで好ましいと判断され
るものはエチレングリコール,ジエチレングリコール,
トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール,
プロピレングリコール,エチレングリコールモノメチル
エーテル,エチレングリコールモノエチルエーテル,エ
チレングリコールモノプロピルエーテル,ジエチレング
リコールモノメチルエーテル,ジエチレングリコールモ
ノエチルエーテル等のグリコール系化合物が比較的揮発
しにくく、且つ悪臭も無い。
【0093】これ以外にポリビニルアルコール,ポリエ
チレンイミン,ポリアクリル酸,ポリアリルアミン等の
親水性高分子の水溶液等も使用可能である。ただこれら
高分子は濃度が高すぎると粘性が高くなるためノズルか
ら吐出する方法をとる際は抵抗が大きくなり、吐出しに
くくなる。また濃度が低すぎると版上に付着しにくくな
る。そこで濃度は樹脂の種類や平均分子量によっても異
なるが、ポリビニルアルコールの場合、3〜10重量%
であると、吐出性能および付着性能が好適である。また
平均分子量の大きいものの方が同じ濃度では粘度が高く
なるので低濃度に設定した方が良い。なお親水性高分子
は溶媒である水が蒸発すると粘性が高くなり吐出しにく
くなる。そのためできれば親水性高分子の水溶液より
も、バルクで用いることのできるエチレングリコール等
の液体有機物の方が好適である。表1に我々の評価した
水溶性物質の特性を抜粋してまとめた。
【0094】
【表1】
【0095】なおこの評価実験の際の条件は、水溶性物
質の吐出ヘッドが内径10μm、吐出量が1×10-9cm
3である。
【0096】(3)インク付着 インクは版上の水溶性物質付着部分に付着するよう設計
する。これを達成するために必要なインクの特性とその
インクを版に付着する機構について以下に記述する。
【0097】(3−1)インクの特性 インクは版の水溶性物質が付着していない部分には付着
しない程度に表面エネルギーの高いものを用いる。その
ためインクにはできる限り界面活性剤は用いないように
する。必要な表面エネルギーは版の撥インク性によって
異なってくるので一概には決められないが、版の撥イン
ク性が高いほど表面エネルギーの低いものを用いること
ができる。
【0098】また版の可逆再生を考えた場合、水洗で版
上から除去される必要がある。そのためインクは水性で
あることが必要となる。また水洗を円滑にするためイン
クの粘度は低い方が好ましい。ただ版を高速で駆動させ
た場合、粘性が低いと版から飛散し、装置内を汚染する
ことがあるので注意を要する。
【0099】(3−2)付着機構 版へのインクの付着機構はインクタンクからインクを版
の水溶性物質付着部分に付着させるのが役割である。高
解像度の潜像に対応するためにインクの塗布量の制御は
重要である。インクは図2ではインクタンク10からイ
ンク搬送ロール11を介してインク塗布ロール12に送
られる。これはインク搬送ロール11によるインク9の
搬送量を制御することによっても高解像度化を図れるか
らである。
【0100】インク塗布ロールは水溶性物質からなる潜
像を破壊しないようなるべく版と接触する際の圧力を小
さくすることが望ましい。なおインクの粘性が低い場合
は版をインクタンクに直接浸すことで版に適切な量のイ
ンクを付着させることができる。なおこの例が図1であ
る。
【0101】(4)転写機構 転写は版に現像されたインク画像を紙に移すことであ
る。この場合版の周速度と紙送りロールの速度は同じに
合わせることで版と紙のすべりを抑え、結果として画像
の乱れを防ぐことができる。なお転写された画像表面に
樹脂をラミネートすることで、たとえ水性インクを用い
た画像でも耐水性が飛躍的に向上する。
【0102】美しい画像を得るために、インクの転写量
を制御するほか厚さ方向にインクの浸透しやすい紙を用
いたりすることも考えられる。またインクの乾燥を早め
るため転写ロールや版表面を加熱する機構を併用するこ
とも挙げられる。具体的には版あるいは転写ロール内部
にヒーターを設置し、これにより版あるいは転写ロール
表面を加熱する方法が考えられる。このとき表面温度は
80℃以下で制御すれば、表面の温度が高くなりすぎ
ず、インクや水溶性物質の乾燥を防いで、インクを紙に
転写することができる。
【0103】なおインクの表面張力が小さい場合、版上
のインクが紙に転写しにくいことがある。そのときは現
像した版を水蒸気に暴露することで転写しやすくなる。
これはインクに水蒸気が溶解し、インクの表面張力が高
まることでインクの版に対する付着性が低下するためと
推定される。
【0104】(5)版再生機構 転写終了後、新しい画像を版に形成する場合、版を新し
いものに取り替えるか、あるいは以下に示すような工程
で版を再生するか、のいずれかの方法が挙げられる。必
要な部数の印刷が終わった後の版にはインクが付着して
いる(またごくわずかではあるが水溶性物質も残存して
いると思われる)。更にインク付着部分は超撥インク性
が失われている。つまり再生はインクの除去と超撥イン
ク性の回復という2つの事柄を行う必要のある工程とな
る。この工程はつまり水洗と乾燥という2つの工程であ
る。以下にこれらの内容を記述する。
【0105】(5−1)水洗 水洗は版表面に残ったインク(及びごくわずかに残って
いる水溶性物質)を除去する操作である。インクは水性
であるため水により洗い流すことができる。水の出口は
版全面に水がかかるように工夫する。水の出口に細かな
網をかぶせ、細かな水滴として版にかける方法や、出口
をスプレー口にして霧状の水を版にかける方法は有効で
ある。なお可逆再生を行う印刷装置の場合、水洗で発生
した洗浄液を受ける受け皿も必要である。なお受け皿と
吸引のファンを併用することで洗浄液の装置内への飛び
散りを防止する効果が高まる。洗浄で発生した廃液はほ
とんどが水なので蒸留するか、活性炭を通して再生する
ことも可能である。
【0106】(5−2)乾燥 水洗した版は乾燥することで再生できる。乾燥は水洗に
より版に付着した水を取り除く工程である。版は元々超
撥インク表面である。超撥インク表面は細かな凹凸があ
るため平板に比べて乾燥しにくい。そこで温風を版表面
に吹きつける方法が有効である。温風によって物理的に
水滴を飛散させ、かつ残ったわずかな水滴を蒸発させる
ことで速やかな乾燥を行うことが可能となる。温風は水
の蒸発が速やかに進行するよう120℃以上が望まれ
る。ただ温風の最高温度は超撥インク表面の耐熱温度未
満にすることも必要である。そのほかレーザープリンタ
や複写機等のトナーの定着で用いているようなヒートロ
ールを使う方法もあるが、この場合も超撥インク表面の
耐熱温度を考慮する必要がある。
【0107】その他、コンプレッサーにより高圧の空気
を版表面に吹きつけることで水をほとんど飛散させるこ
ともできる。これを利用するとその後の温風等による版
の加熱操作時間の短縮,温風の低温度化による省エネル
ギー効果も期待できる。
【0108】ところで乾燥の際に加熱されすぎると引き
続く現像の工程で付着したインクが転写前に乾燥してし
まうという問題が生じる場合もある。そのため潜像形成
前に版を冷却する必要がでてくる場合もある。冷却は版
の全面を均等に冷却するという点でファンを用いること
が好適である。この場合、ドライヤーの熱風の影響を抑
制するため防風塀を設けることで、ドライヤーによる版
の乾燥と冷却ファンによる版の冷却が効率よく行える。
【0109】以上のような工程を経ることで版表面の超
撥インク性が復活し新たな画像の印刷工程に移ることが
できるようになる。
【0110】本発明の画像形成方法、及び印刷装置は超
撥インク性を示す版表面のインクを付着させたい部分に
水溶性物質を付着させることで潜像を形成している。次
の現像工程で水性インクは水溶性物質の付着部分にのみ
付着し、付着していない部分には付着しない。次に現像
された画像を紙に転写することで印刷が完了する。以下
同一画像を複数部作製する場合は上記潜像工程を省き現
像・転写工程を行う。版の再生は水洗によるインクの洗
浄,熱と風による版の乾燥により行うことができる。こ
れにより容易に版が形成でき、しかも版の可逆再生が可
能で、更に水性インクを使用する画像形成方法、及び印
刷装置を提供することが可能となった。以下、実施例に
より本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲は
これらの実施例に限定されるものではない。
【0111】(実施例1)始めに版を形成する際用いる
超撥インク塗料の作製方法を示す。油化シェル(株)製エ
ポキシ樹脂(EP1004)(44重量部),丸善石油化
学(株)製フェノール樹脂(マルカリンカーM)(30重
量部),北興化学(株)製の硬化促進剤(TEA−K)
(1重量部)をエチルメチルケトン(950重量部)と
酢酸エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル(5
0重量部)の混合溶媒に溶解し、これに含フッ素化合物
として化合物1(2重量部)を加え、良く攪拌する。次
に日本アエロジル(株)製アエロジル130(平均粒径
は16nm)(8重量部)と日本シリカ工業(株)製Nips
il E−220A(平均粒径は1.5μm)(8重量部)を
加え十分に攪拌する。こうして超撥インク塗料が作製さ
れる。
【0112】次に版の作製方法を記述する。図1のL字
状の持ち手(1辺はいずれも5mm)の付いた厚さ1mm,
寸法20×20mmのアルミ製の板1を上記超撥インク塗
料中に10秒間浸漬後、速度3cm/秒で引き上げる。こ
の板を120℃で30分間,引き続き180℃で45分
間加熱する。板が常温まで冷えた後、板の超撥インク塗
料付着部分は超撥インク性を示した。こうして板を基材
とする版が作製された。
【0113】この版に図1の(A)に示すように潜像形
成用のヘッド3から水溶性物質2としてエチレングリコ
ールを吐出させることによりこの版の上に潜像を形成す
る。なおエチレングリコールは水に無限希釈される。ま
た吐出ヘッド3は内径10μm、吐出量は1×10-9cm
3 である。こうして水性インクを用いた印刷装置用の刷
版が作製できた。なお潜像の最小ドットの大きさは直径
12μmであった。次にこの版が刷版として機能するか
否かを調べるため現像、及び紙への転写を行うことにし
た。版を図1のバット4中の水性インクに浸したとこ
ろ、インクは水溶性物質2の付着した部分にのみ付着
し、結果として潜像がインクにより現像された。次に現
像された画像を紙5に接触させることで版の上のインク
を紙5に転写することができた。なお転写された画像の
最小ドットの大きさは10μmであった。
【0114】以上より本実施例の刷版は水性インクを用
いて画像を形成する印刷装置の刷版として機能するとい
う効果を示すことが明らかとなった。同じ画像を複数枚
作成する場合、2枚目以降は潜像形成工程を省き現像と
転写だけで画像形成を行うことができた。
【0115】次に転写後、図1の(D)に示すよう洗浄
器6で蒸留水を版表面に吹きかけ、残ったインクを洗い
流した。その後(E)に示すようにドライヤー7(消費
電力は1000W)で熱風を30秒間あてて版を乾燥し
た。乾燥後の版は再び超撥インク性を示した。この版を
用いて再び図1の(A)〜(C)の工程を行ったところ上
記と同様の画像を得ることができた。
【0116】以上より本実施例の刷版は洗浄・乾燥によ
り再生可能であることが明らかになった。版が再生可能
になるということは版を繰り返し使用できるため印刷に
占める版のコストを低減できるという効果がある。
【0117】(比較例1)超撥インク塗料を塗布しない
以外は実施例1と同様のアルミ製の板を版として用い、
図1の(A)〜(E)に示す画像形成・版再生を行おうと
した。しかし潜像形成後現像するため水性インクの入っ
たバットに版を浸したところ、ほぼ全面にインクが付着
した。即ち潜像に従った現像を行うことができなかっ
た。そのためこれを転写しても紙には所望の画像は形成
することができなかった。このことから本発明の刷版に
よる画像形成には版が超撥インク性を有する必要のある
ことが示された。
【0118】(比較例2)水溶性物質としてエチレング
リコールの代わりに菜種油を用いる以外は実施例1と同
様に図1の(A)〜(E)に示す画像形成・版再生を行お
うとした。なお菜種油と水を同体積合わせ攪拌後放置す
ると2層に分離する。即ち菜種油は水とは無限希釈どこ
ろかほとんど溶解しないので本明細書の水溶性物質には
属さない。潜像形成・現像・転写を行った後実施例1と
同様に水で版を洗浄後乾燥したところ、版の表面に菜種
油の潜像が残っていた。また版の菜種油の付着部分は超
撥インク性を示さなかった。そのためこの版を用いて新
たに潜像形成・現像・転写を行ったところ、その画像に
は前の画像の一部が重なって形成された。
【0119】このことから本発明の刷版による画像形成
には潜像形成時に水溶性物質を用いる必要のあることが
示された。
【0120】(実施例2)刷版機構を組み込んだ印刷装
置の実施例を以下に記述する。最初に用いる版の作製方
法を記述する。外径20cm,長さ22cmのアルミ製の筒
を実施例1で作製した超撥インク塗料に10秒間浸漬
後、速度3cm/秒で引き上げる。このアルミ筒を120
℃で30分間、引き続き180℃で45分間加熱する。
アルミ筒が常温まで冷えた後、アルミ筒の超撥インク塗
料付着部分は超撥インク性を示した。こうしてアルミ筒
を基材とする版が作製された。
【0121】この版を図2に示す装置へ装着後、装置を
印刷装置として稼動させる。まず版8に潜像を形成し、
これを現像し、最後に転写させる。これら稼動の工程を
説明する。
【0122】潜像形成工程:版のインクを付着させたい
部分に向かって潜像形成用のヘッド3から水溶性物質の
一種であるエチレングリコールを吐出させる。なお水溶
性物質の吐出ヘッドは内径10μm、吐出量は1×10
-9cm3 である。また版上に形成された潜像の最小ドット
の大きさは直径12μmであった。
【0123】現像工程:潜像形成後、版8をインク9に
接触させる。インク9は水溶性物質の付着部分にのみ付
着する。インク9はインクタンク10にあり、インク搬
送ロール11によってインク塗布ロール12に送られ
る。その後インク塗布ロール12から版8に塗布する。
インク塗布ロール12表面は目の細かいスポンジを巻い
た構造になっている。
【0124】転写工程:インクを塗布された版からイン
ク9を紙13に移し、転写する工程である。紙13は用
紙搬送ロール14,15を介して転写ロール16と版8
の間に送られる。紙13と版8の距離は用紙転写ロール
14,15で適正に調整する。転写後の紙13は用紙搬
送ロール15で版8から外される。
【0125】本実施例の印刷装置は以上の工程を行うこ
とで水性インクを用いた画像を形成できた。なお転写さ
れた画像の最小ドットの大きさは10μmであった。同
じ画像を複数枚作成する場合、2枚目以降は潜像形成工
程を省き現像と転写だけで画像形成を行うことができ
た。
【0126】次に本実施例の印刷装置の版8の再生につ
いて記述する。これは水洗工程と乾燥工程からなる。
【0127】水洗工程:これは版表面のインクを除去す
る工程である。インク9は水性である。そこで洗浄器1
7では水を版8に向かって吹き出し、版8上のインク9
を洗浄する。洗浄によって出た廃液は廃液受け18で捕
集される。
【0128】乾燥工程:これは水洗によって濡れた版8
を乾燥し再生する工程である。これはドライヤー19か
らの熱風で行う。これにより版8表面の超撥インク性が
復活し新たな画像の印刷工程に移ることができるように
なる。なお頻繁に版8の再生を行うと版が熱くなるた
め、冷却ファン20により版8を冷却する。またドライ
ヤー19の熱風と冷却ファン20の冷風をお互い遮るた
め防風塀21を設置する。
【0129】本実施例の印刷装置は以上の工程を行うこ
とで版の再生を終了する。再生した版8を用い再び潜像
形成,現像,転写の工程を行ったところ、再び所望の画
像を紙に印刷することができた。
【0130】この結果より本実施例の装置が版の再生機
構を有する印刷装置であることが確認された。版が再生
可能になるということは版を繰り返し使用できるわけで
あるため印刷に占める版のコストを低減できるという効
果がある。
【0131】(比較例3)超撥インク塗料を塗布しない
以外は実施例2と同様のアルミ製の筒を図2の装置に装
着後、画像形成・版再生を行おうとした。しかし潜像形
成後現像するため水性インクを接触させたところ、ほぼ
全面にインクが付着した。即ち潜像に従った現像を行う
ことができなかった。そのためこれを転写しても紙には
所望の画像は形成することができなかった。このことか
ら本発明の印刷装置による画像形成には潜像形成表面が
超撥インク性を有する必要のあることが示された。
【0132】(比較例4)水溶性物質としてエチレング
リコールの代わりに菜種油を用いる以外は実施例2と同
様に図2に示す装置を用いて画像形成・版再生を行おう
とした。なお比較例2でも記述したが、菜種油は本明細
書の水溶性物質には属さない。
【0133】潜像形成・現像・転写・洗浄・乾燥の工程
を1度終えた後、版の表面を目視で観察したところ、そ
の表面に菜種油の潜像が残っていた。また版の菜種油の
付着部分は超撥インク性を示さなかった。そのためこの
版を用いて新たに潜像形成・現像・転写を行ったとこ
ろ、その画像には前の画像の一部が重なって形成され
た。
【0134】このことから本発明の印刷装置による画像
形成には潜像形成時に水溶性物質を用いる必要のあるこ
とが示された。
【0135】(実施例3)実施例2の装置で版の再生を
繰り返すと廃液のごく一部(廃液全体の約1%)は廃液
受けの周りに飛び散り装置内を汚染した。残りの約99
%は廃液受けに入った。そこで図4に示すように実施例
2の装置を改良し廃液受け18に洗浄液を吸引するため
の吸引用のファン32との吸引ノズル33を設けた印刷
装置を作製した。
【0136】これを稼動させることにより廃液がほぼ完
全(廃液全体の約99.9%)に廃液受けにトラップ可能
となり装置内部の廃液による汚染を防ぐという効果を発
揮することが示された。なお本装置も実施例2の装置と
同様の印刷が可能で、しかも版の再生も可能であった。
【0137】(実施例4)本発明の装置は水性インクを
用いる。用紙上のインクを速やかに乾燥させるために、
図5に示すように、転写ロールの内側と版内側の転写部
分近傍に白熱電球34(100W)を配置した。この白
熱電球の発熱により転写ロールと版を加熱したところ、
用紙上のインクは転写時に速やかに乾燥した。
【0138】印刷直後に画像を手で触ったがインクが手
に付着することはなかった。このことから転写機構に加
熱機構を付与することで印刷直後の印刷物の扱いが極め
て楽になるという効果が示された。なお本装置も実施例
2の装置と同様の印刷が可能で、しかも版の再生も可能
であった。
【0139】(実施例5)水溶性物質をエチレングリコ
ールからエチレングリコールモノメチルエーテルに代え
る以外は実施例2と同様の操作を行った。その結果実施
例2と同様印刷が可能で、しかも版の再生も可能であっ
た。なおエチレングリコールモノメチルエーテルは水に
無限希釈される。
【0140】(実施例6)水溶性物質をエチレングリコ
ールからジエチレングリコールに代える以外は実施例2
と同様の操作を行った。その結果実施例2と同様印刷が
可能で、しかも版の再生も可能であった。なおジエチレ
ングリコールは水に無限希釈される。
【0141】(実施例7)水溶性物質をエチレングリコ
ールからテトラエチレングリコールに代える以外は実施
例2と同様の操作を行った。その結果実施例2と同様印
刷が可能で、しかも版の再生も可能であった。なおテト
ラエチレングリコールは水に無限希釈される。
【0142】(実施例8)水溶性物質をエチレングリコ
ールから5%ポリビニルアルコール(和光純薬製:重合
度は約500)水溶液に代える以外は実施例2と同様の
操作を行った。その結果実施例2と同様印刷が可能で、
しかも版の再生も可能であった。なおこの5%ポリビニ
ルアルコール水溶液は水に無限希釈される。
【0143】(実施例9)版として超撥インク塗料の塗
膜を有するアルミ筒製版の代わりに、表面にテトラフル
オロエチレン−エチレン共重合体(以後ETFEと略記
する)を有する版を作製し、実施例2と同様の装置に装
着し、実施例2と同様の操作を行った。その結果実施例
2と同様印刷が可能で、しかも版の再生も可能であっ
た。本実施例の版の作製方法は以下の通りである。
【0144】まず厚さ3mm,内径20cmのステンレス製
筒の外側に厚さ0.5mm のETFEのシートを圧着す
る。これに菊川鉄鋼所製ベルトサンダー(M648)を
用いて表面粗化を行った。なおベルトは#240を用い
た。その後超音波洗浄器でこの筒を洗浄し、粗化により
発生した粉状の切り屑を除去する。なお洗浄溶媒は3M
社製PF−5080である。こうして表面にETFEを
有する版を作製した。
【0145】(実施例10)版として超撥インク塗料の
塗膜を有するアルミ筒製版の代わりに、表面にテトラフ
ルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体
(以後FEPと略記する)を有する版を作製し、実施例
2と同様の装置に装着し、実施例2と同様の操作を行っ
た。その結果実施例2と同様印刷が可能で、しかも版の
再生も可能であった。なおETFEの代わりにFEPを
用いる以外は版の作製方法は実施例9と同様である。
【0146】以上では印刷の対象として紙を用いて説明
したが、紙に限らず、ガラス,プラスチック,金属,
木,布など、様々な物体に印刷を施すことができる。印
刷対象となる物体の表面に、用いるインクに合わせて、
予めコーティングを施しておいてもよい。
【0147】
【発明の効果】本発明により、版の形成が容易に行え、
しかもその版を可逆再生できる印刷装置、及び刷版を提
供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法を示す模式図である。
【図2】本発明の印刷装置の構成を示す模式図である。
【図3】本発明の潜像形成用のヘッドの模式図である。
【図4】実施例3の印刷装置の構成を示す模式図であ
る。
【図5】実施例4の印刷装置の構成を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1,8…版、2…水溶性物質、3…ヘッド、4…バッ
ト、5,13…紙、6…洗浄器、7,19…ドライヤ
ー、9…インク、10…インクタンク、11…インク搬
送ロール、12…インク塗布ロール、14,15…用紙
搬送ロール、16…転写ロール、17…洗浄器、18…
廃液受け、20…冷却ファン、21…防風塀、22…ノ
ズル、23…タンク、24…スポンジ、25…ダイヤフ
ラム、26…薄膜、27…圧電素子、28…圧電素子制
御系、29…プーリー、30…ベルト、31…ガイドレ
ール、32…ファン、33…吸引ノズル、34…白熱電
球。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 庄司 三良 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 川島 憲一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 伊藤 豊 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 三矢 輝章 茨城県ひたちなか市武田1060番地 日立工 機株式会社内 (72)発明者 保志 信義 茨城県ひたちなか市武田1060番地 日立工 機株式会社内 Fターム(参考) 2C250 DB11 DC01 DC04 DC09 FA03 FB01 FB02 2H114 AA04 AA22 BA00 BA10 DA22 DA55 DA56 DA73 DA75 GA27 GA29 GA34 GA35 GA38

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水性インクを用いて画像を形成する印刷装
    置に用いる刷版において、潜像形成前は、潜像を形成す
    る表面が用いるインクに対しては超撥インク性を示し且
    つ潜像形成に用いる水溶性物質を付着させることがで
    き、且つ該版表面に該水溶性物質を付着させることで潜
    像を形成でき、引き続く現像,転写の工程終了後、該刷
    版を水で洗浄し乾燥することで新たな潜像を形成可能な
    状態の版として再生可能であることを特徴とする刷版。
  2. 【請求項2】少なくとも版、及び該版に潜像を形成する
    機構,潜像が形成された版にインクを付着させ現像を行
    う機構、該現像された画像を紙に転写する機構を備え、
    且つ該インクが水性インクである印刷装置において、潜
    像形成前は版の表面が用いるインクに対しては超撥イン
    ク性を示し、且つ潜像形成に用いる水溶性物質を付着さ
    せることができ、且つ該版表面に該水溶性物質を付着さ
    せることで潜像を形成でき、引き続く現像,転写の工程
    終了後、該版を新たな潜像が形成可能な状態に再生する
    機構を有し、該機構の中に少なくとも該版に付着したイ
    ンクを洗浄するための機器、該版を乾燥するための機器
    が含まれていることを特徴とする印刷装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の印刷装置において、版内部
    及び転写機構内部に版、或いは転写機構を加熱するため
    の機構が付加されていることを特徴とする印刷装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載の印刷装置において、前記洗
    浄で発生した廃液を吸引する機構が付加されていること
    を特徴とする印刷装置。
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