JPH08286380A - 感光性平版印刷版およびその製造方法 - Google Patents

感光性平版印刷版およびその製造方法

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JPH08286380A
JPH08286380A JP7109957A JP10995795A JPH08286380A JP H08286380 A JPH08286380 A JP H08286380A JP 7109957 A JP7109957 A JP 7109957A JP 10995795 A JP10995795 A JP 10995795A JP H08286380 A JPH08286380 A JP H08286380A
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JP
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photosensitive
photosensitive layer
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lithographic printing
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JP7109957A
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Katsuhiko Hidaka
克彦 日高
Katsuhiro Kawabata
克博 川畑
Keiko Tamuki
恵子 田向
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/09Photosensitive materials characterised by structural details, e.g. supports, auxiliary layers
    • G03F7/115Photosensitive materials characterised by structural details, e.g. supports, auxiliary layers having supports or layers with means for obtaining a screen effect or for obtaining better contact in vacuum printing

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 真空密着性、感光層との接着性および耐圧性
に優れた感光性平版印刷版を提供する。 【構成】 隆起部と該隆起部の周囲に展開する比較的偏
平な基底部とからなる形状を有し、かつ、該隆起部と該
基底部とが同一物質により一体的に構成されている付着
粒子を感光層上に有することを特徴とする感光性平版印
刷版。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光性平版印刷版および
その製造方法に関するものである。特に、真空密着性が
改良された感光性平版印刷版およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、感光性平版印刷版にフィルム原板
を密着焼き付けするには、一般に真空焼枠を用い、焼枠
のガラス板とゴムシートとの間にフィルム原板と感光性
平版印刷版とを密着させる方法(真空密着法という)が
用いられている。この真空密着法において、密着すべき
全面にわたって十分な密着状態を短時間に得るための種
々の手段が知られている。
【0003】例えば、印刷雑誌53(10)、23(1
970)、井上、飯野、印刷情報、33(11)、90
(1973)、石山には、密着焼き付け工程の前に感光
性平版印刷版の感光性層表面にタルクのような固体粉末
を空気等の気体以外の分散媒を用いずに機械的手段によ
って感光性平版印刷版の表面に散布し、付着させる方法
(以下、パウダリングと称す。)が示されている。パウ
ダリングは、市販のタルク等をスプレーガンやパフ等で
散布するだけの簡易な方法で真空密着性を改善するが、
製版作業室に固体粉末が飛散して作業環境を汚して製版
工程に種々の支障を生じ、更に作業環境上からも好まし
くないという欠点も有している。
【0004】特開昭51−98505号公報には、離型
性を有するワックス状、または、微粉末樹脂を低沸点溶
媒に分散してエアースプレーで塗布する方法が示されて
いる。しかし、この塗布層は、感光性平版印刷版の表面
への接着力が弱いために脱落しやすく、さらに有機溶剤
を使用することは、製造時の安全上好ましくなく、さら
に感光層に対する接着性および真空密着性を改良するこ
とが期待されている。
【0005】特公昭61−28986号公報には、樹脂
を溶解または分散させた水溶液をスプレー、乾燥して微
小パターンを設ける方法が開示されているが、感光層に
対する接着性および真空密着性、加えて、製造時などの
ローラー搬送に耐えうるように耐圧性をさらに改良する
ことが期待されている。
【0006】また、特開昭55−101949号公報に
は、感光性平版印刷版の裏面側を予熱ロールに接触させ
て予熱した後、熱融着性微粉末をパウダリングし、加熱
ロールで微粉末を圧着させて感光層上にマット層を形成
する方法(以下、熱融着法と称す。)が開示されている
が、この方法によっても、感光層に対する接着性、真空
密着性および耐圧性をさらに改良することが期待されて
いる。
【0007】このように、従来技術から判断すると、真
空密着性を好適に向上させるには、マット層の付着粒子
と感光層との接触面積をより大きくし、かつ、付着粒子
の高さをより高くすることが必要である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
スプレー法では、塗布液の表面張力と塗布する感光層表
面の表面張力で付着粒子の形状がほぼ決定され、楕円体
もしくは球の一部の形状となるのが通常であるが、その
際、付着粒子の高さと感光層との接触面積とは、相反す
る傾向を有する。すなわち同一体積のスプレー液滴につ
いてみれば、付着粒子の接着性を向上させるために付着
粒子と感光層の接触面積を増大させると、付着粒子の高
さは低下してしまい、結果として真空密着性を向上させ
ることが困難となっていた。
【0009】また、上記の如く、塗布液の表面張力と塗
布面である感光層表面の表面張力で付着粒子の形状がほ
ぼ決定される従来のスプレー法では、付着粒子の形状
は、塗布面の表面張力の影響を大きくうけるため、感光
性平版印刷版の種類によって異なり、感光性平版印刷版
の各種類によって真空密着性が変化してしまう。
【0010】これを解決するために、感光層の表面張力
に応じて塗布液の表面張力を付着粒子形状が一定になる
ように成分調整したり、あるいは、感光層の表面張力自
体を成分調整により行うことがある。この場合、該塗布
液および感光層の調整範囲は、該塗布液の塗布性、感光
層の性能および塗布性によって制約される部分が多いた
め、非常に小さく、該塗布液および感光層の表面張力の
調整では、付着粒子形状を各感光性平版印刷版の種類で
一定にすることは、困難であり、また製造工程において
も各感光性平版印刷版の種類ごとに、塗布液を交換する
ことは、作業性上、好ましくなかった。このように、真
空密着性に優れ、感光層に対する接着性および耐圧性の
いずれもがさらに改良された感光性平版印刷版が望まれ
ている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を克服して、優れた感光性平版印刷版およびその製造
方法を得るべく鋭意検討の結果、マット層の付着粒子を
特定の形状で形成することにより、感光層との接着性、
耐圧性および真空密着性のいずれもが飛躍的に改善され
ることを見出し、また、その様な特定形状を形成する方
法を見出し本発明に到達した。
【0012】すなわち、本発明の目的は、真空密着性、
感光層との接着性および耐圧性に優れた感光性平版印刷
版を提供することにある。さらに、本発明の目的は、少
量のマット剤で高い真空密着性が得られ、環境面に優れ
た感光性平版印刷版を提供することにある。
【0013】しかして、かかる本発明の目的は、隆起部
と該隆起部の周囲に展開する比較的偏平な基底部とから
なる形状(以下、「つばつき帽子型」と称する)を有
し、かつ、該隆起部と該基底部とが同一物質により一体
的に構成されている付着粒子を感光層上に有することを
特徴とする感光性平版印刷版によって容易に達成され
る。更に、かかる感光性印刷版は、支持体上に感光層を
有する感光性平版印刷版の感光層表面を加熱した後、該
表面に樹脂を溶解させた水性液をスプレーすることから
なる感光性平版印刷版の製造方法によって容易に得るこ
とができる。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おける感光層上の付着粒子の形状について、図面を用い
て説明する。図1および図2にそれぞれ本発明の付着粒
子の側面図および上面図を、図3に従来の付着粒子の側
面図および上面図を模式的に示した。本発明のつば付き
帽子型とは、少なくとも感光層に付着する基底部および
該基底部上に隆起部を有し、基底部の底面積が隆起部の
底面積よりも大きく、かつ、隆起部を感光性平版印刷版
と平行に切断する断面積(以下、「隆起部断面積」と称
する)の最大値が、隆起部と基底部が当接する接触面積
より小さければ特に限定されるものではない。
【0015】例えば、頭頂部は、図1に示すように上面
図が十字形となるものであってもよいし、図2に示すよ
うに上面図が円形となってもよい。つば付き帽子型付着
粒子の高さは、一般には3〜20μm、好ましくは5〜
15μm、特に好ましくは7〜13μmの範囲から選択
され、基底部の径は、一般には10〜100μm、好ま
しくは20〜60μm、特に好ましくは25〜50μm
の範囲から選択される。尚、ここで起底部の粒径とは、
基底部の最大径であり、図1〜2に於てはaで示され
る。又、隆起部断面積の最大値は、基底部底面積の40
%〜90%が好ましく、更に60〜80%であるのが好
ましい。
【0016】本発明のつば付き帽子型付着粒子は、少な
くとも水性液に溶解、または、分散可能な樹脂から構成
される。本発明における水性液とは、主成分の水のほか
に有機溶媒を含有してもよい液のことである。
【0017】含有可能な有機溶媒としては、該水性液の
蒸発を防ぐために水以上の沸点を有する高沸点溶媒、該
水性液の粘度および表面張力を調整する溶媒、または、
樹脂を溶媒である水に溶解する時の溶解性を高める溶媒
等が挙げられる。これらの溶媒の例としては、エチレン
グリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル、プロピレングリコールエチ
ルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジ
・プロピレングリコールメチルエーテル、トリ・プロピ
レングリコールメチルエーテル、等が挙げられ、特に好
ましくは、エチレングリコール、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエー
テルが挙げられる。
【0018】上記の有機溶媒の含有量は、処方すべき感
光性平版印刷版の種類、塗布装置、塗布する場所の雰囲
気、感光層に対する影響、用いられる樹脂の種類、量、
作業環境等に応じて任意に選定される。前記水性液に溶
解または分散可能な樹脂としては樹脂の水性液をスプレ
ー可能であり、かかる樹脂により形成された粒子が感光
層に対して接着性を有し、マット層としての効果を発現
でき、かつ感光性平版印刷版の現像によって容易に除去
できる限り広い範囲の種類の樹脂が適用可能である。具
体的には、感光層がジアゾ化合物を含有するネガ型感光
性組成物である場合、少なくとも以下の性能を有するモ
ノマー(a)、(b)及び(c)を共重合成分とする樹
脂等が挙げられる。
【0019】モノマー(a)は、現像液に対する溶解性
を付与する成分であり、その具体例として、p−スチレ
ンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸、エチレンスルホン酸、これらのナトリウ
ム塩、カリウム塩等が挙げられる。モノマー(b)は、
感光層表面への接着性を付与する成分である。そのた
め、そのホモポリマーのTgが60℃以上で、架橋点間
分子量(以下、Meと略する。)が4000以上のもの
である。Meが4000未満では、脆性破壊を引き起こ
しやすく、保存時に共重合体粒子が割れや剥がれを起こ
す可能性がある。Meについては、Polymer P
reprints,Japan vol38,No10
(1989)、J・Macromol,Sci.Phy
s.,B19(14),605〜622(1981)等
に記載されている。これらモノマーの具体例は、エチル
メタクリレート、2−エチルブチルメタクリレート、n
−ヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレー
ト、スチレン等が挙げられる。モノマー(c)は、機械
的強度を付与する成分である。そのため、そのホモポリ
マーのTgが60℃以上で、Meが4000未満のもの
である。本成分の使用により共重合体の機械的強度が向
上する。モノマーの具体例は、メチルメタクリレート等
が挙げられる。
【0020】各々のモノマー単位の量は、(a)が5〜
50モル%、(b)が10〜70モル%、(c)が20
〜80モル%の範囲が好ましい。更に好ましくは、
(a)が20〜40モル%、(b)が20〜40モル
%、(c)が30〜50モル%の範囲が好ましい。
(a)が上記範囲より少なすぎる場合には、現像液に対
する溶解性が低下することがあり、多すぎる場合には空
気中の水分の影響を受けやすくなり、強度が低下し、し
かも感光層表面への付着量も低下することがある。ま
た、(b)が上記範囲より少なすぎる場合には感光層表
面への付着力が低下し、多い場合は耐圧性が低下するこ
とがある。(c)が上記範囲より少なすぎる場合には、
硬さが低下し、耐圧性が低下することがあり、逆に多す
ぎる場合には感光層表面への付着力が低下することがあ
る。
【0021】さらに、前記水溶液に溶解または分散可能
な樹脂の例として、感光層がキノンジアジド化合物およ
びアルカリ可溶性樹脂を含有するポジ型感光性組成物で
ある場合、少なくとも以下の性能を有するモノマー
(d)及び(e)を共重合成分とする樹脂が一般的に挙
げられる。
【0022】モノマー(d)は、現像液に対する溶解性
を付与する成分であり、その具体例として、アクリル
酸、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、アク
リル酸アンモニウム等のアクリル酸類や、メタクリル
酸、メタクリル酸ナトリウム、メタクリル酸カリウム、
メタクリル酸アンモニウム等のメタクリル酸類、マレイ
ン酸、マレイン類ナトリウム、マレイン酸カリウム、マ
レイン酸アンモニウム等のマレイン酸類、イタコン酸、
イタコン酸ナトリウム、イタコン酸カリウム、イタコン
酸アンモニウム等の酸類が挙げられる。
【0023】モノマー(e)は、機械的強度及び感光層
表面への接着性を付与する成分であり、前述のモノマー
(b)と同様のものが挙げられる。各々のモノマー単位
の量は、(d)が5〜50モル%であり、残りが(e)
であることが好ましい。更に好ましくは、(d)が12
〜20モル%であり、残りが(e)である。(d)が上
記範囲より少なすぎる場合には、現像液に対する溶解性
が低下することがあり、多すぎる場合は空気中の水分の
影響を受やすくなり、強度が低下し、しかも、感光層表
面への付着力も低下する。
【0024】また、本発明のつば付き帽子型付着粒子
は、感光層や前記樹脂に影響を及ぼさない他の水溶性物
質や微細な粒子の無機物質の粉末、重合体の粉末などの
充填剤を含有していてもよい。本発明のつば付き帽子型
付着粒子は、例えば、支持体上に感光層を有する感光性
平版印刷版の感光層表面を加熱した後、該表面に樹脂を
溶解させた水性液をスプレーし、必要に応じて乾燥する
ことにより形成することができる。まず、感光性平版印
刷版の感光層表面は加熱されるが、該加熱の温度は、付
着粒子の形状を決める因子であり、塗布液および樹脂の
性状によって選択する必要があり、かつ支持体および感
光層のいずれもが変質しない程度の温度を選択すること
が必要である。一般的に前記感光層表面温度が70〜1
30℃、好ましくは75〜90℃程度となる範囲から選
択される。
【0025】また、加熱方法は特に限定されるものでは
なく、例えば、加熱されたロール上を感光性平版印刷版
の感光層を有さない側が接するように搬送させることに
よって行ってもよいし、加熱された雰囲気中を感光性平
版印刷版を通過させることによって行ってもよい。次
に、上述の如き、樹脂を溶解させた水性液を感光層表面
へスプレーする。前記樹脂は、通常の方法で水性液に溶
解させて用いられ、該水性液の粘度は、1〜80cps
の範囲から選択されることが一般的で、好ましくは5〜
30cpsの範囲、特に好ましくは10〜30cpsで
ある。
【0026】また、水性液中の固形分濃度は、5〜40
重量%の範囲から選択されることが一般的で、好ましく
は20〜30重量%、特に好ましくは20〜25重量%
である。このような樹脂の水性液を感光層表面へスプレ
ーするには、エアースプレー法、エアーレススプレー
法、静電エアースプレー法、静電霧化塗装法などの公知
の種々の方法を採用して行うことができる。尚、スプレ
ーの強度が強すぎると、隆起部の高さが低くなり、又、
弱すぎると、基底部断面積に対する隆起部断面積の割合
が大きくなる傾向があるので適宜調整すると良い。
【0027】このように、水性液をスプレーすると、該
水性液中の付着粒子の感光層との接触面周辺が液滴全体
としての形状復元がなされる前に乾燥して固化し、感光
層と広い接触面積を形成することができる。次いで、本
発明においては、水性液がスプレーされた感光性平版印
刷版が該感光層表面の熱で十分乾燥されない場合、もし
くは乾燥固化した該樹脂の残留溶媒の量に応じて、乾燥
を行ってもよい。乾燥方法も通常の方法、例えば、温風
を吹き付けるなどの方法により行うことができる。
【0028】本発明において、その表面につばつき帽子
型付着粒子が形成される感光性平版印刷版は、基本的に
は、支持体上に感光層が設けられたものであり、特に平
版印刷版に使用される感光性平版印刷版の場合に、本発
明による効果が著しく発揮される。このような感光性平
版印刷版の支持体としては例えば、特開昭55−128
494号、特開昭58−182636号、特開昭62−
42160号公報等により公知の種々のものが挙げら
れ、また、感光層としても、ジアゾ樹脂からなるもの、
o−キノンジアジド化合物からなるもの、感光性アジド
化合物からなるもの、光重合性組成物よりなるもの、感
光性樹脂よりなるものなど上記公開公報に記載されてい
る様な従来公知の種々のものが挙げられる。感光層の厚
さは、0.1〜7g/m2 、好ましくは0.5〜3g/
2 である。
【0029】尚、本発明によれば、両面タイプの感光性
平版印刷版においても、裏面・表面の差の少ない真空密
着性のよい感光性印刷版が得られ、製版工程の能率化を
はかることができる。また、製造工程においても、安全
で簡易な装置で塗布を行うことができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により更
に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない
限りこれらの実施例に限定されるものではない。
【0031】参考例1 p−ヒドロキシ安息香酸3.5g(25ミリモル)、お
よびp−ジアゾジフェニルアミン硫酸塩21.75g
(75ミリモル)を、氷冷下で90gの濃硫酸に溶解し
た。この溶液に、2.7g(90ミリモル)のパラホル
ムアルデヒドをゆっくり添加した。この際、反応温度が
10℃を超えないように添加した。2時間反応溶液を攪
拌した後、1リットルのエタノールに滴下し、生じた沈
澱を濾別し、エタノールで洗浄した。沈澱を200ml
の純水に溶解し、10.5gの塩化亜鉛を溶解した水溶
液を加えた。生じた沈澱を濾過し、エタノールで洗浄し
た後、300mlの純粋に溶解した。この溶液に、1
3.7gのヘキサフルオロリン酸アンモニウムを溶解し
た水溶液を添加した。生じた沈澱を濾別し、水、エタノ
ールで洗浄した後、25℃で一日乾燥してジアゾ樹脂1
を得た。
【0032】参考例2 厚さ0.3mmのアルミニウム板(材質:1050、調
質:H16)を、5%水酸化ナトリウム水溶液中で65
℃で13秒脱脂処理を行った後、水洗し、30%塩酸水
溶液中で25℃、30秒浸漬し、中和した後水洗した。
このアルミニウム板を1.5重量%の塩酸水溶液中、2
5℃で交流電流密度60A/dm2 で13秒間電解粗面
化を行った後、5%水酸化ナトリウム水溶液中で60
℃、10秒間のデスマット処理を行い、その後30%硫
酸溶液中で温度30℃、電流密度5A/dm2 、処理時
間30秒の条件で陽極酸化処理を行った。次に、90
℃、0.5%カルボキシルメチルセルロース水溶液に3
0秒浸漬し、水洗後80℃で5分間乾燥させて支持体を
作成した。この支持体に、以下の組成の感光液1を乾燥
膜厚2.0g/m2 の厚みになるように塗布し、乾燥さ
せて感光性平版印刷版を作成した。
【0033】
【表1】 感光液1 ノボラック樹脂(フェノール/m−クレゾール/p−クレゾール=10/54 /36モル比、重量平均分子量4000) 6.7g o−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリドとピロガロールアセトン 樹脂(分子量3000)とのエステル(縮合率30%) 1.5g ポリエチレングリコール #2000 0.1g ビクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学製) 0.08g 2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシスチリル)−s−ト リアジン 0.10g cis−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸 0.2g メチルセロソルブ 100ml
【0034】参考例3 厚さ0.3mmのアルミニウム板(材質:1050、調
質:H16)を、5%水酸化ナトリウム水溶液中で65
℃で13秒脱脂処理を行った後、水洗し、30%塩酸水
溶液中で25℃、30秒浸漬し、中和した後水洗した。
このアルミニウム板を1.5重量%の塩酸水溶液中、2
5℃で交流電流密度60A/dm2 で16秒間電解粗面
化を行った後、5%水酸化ナトリウム水溶液中で60
℃、10秒間のデスマット処理を行い、その後30%硫
酸溶液中で温度30℃、電流密度5A/dm2 、処理時
間24秒の条件で陽極酸化処理を行った。次に、1%亜
硝酸ナトリウム水溶液を用いて、90℃で10秒間浸漬
処理した後、1%メタケイ酸ナトリウム水溶液を用いて
85℃、30秒間封孔処理し、水洗、乾燥して、感光性
平版印刷版用アルミニウム板を得た。
【0035】上記の方法により作成されたアルミニウム
板上に、次に示した組成の感光液2(固形分濃度が10
重量%になるようにしたメチルセロソルブ溶液)を乾燥
後の塗布重量が1.6g/m2 になるように塗布して、
感光性平版印刷版を作成した。
【0036】
【表2】 感光液2 ポリ(N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド/アクリロニトリル /メチルメタアクリレート/メタクリル酸共重合体(モル比25/25/42 /8のコポリマー、Mw:42000) 100重量部 ジアゾ樹脂1 10重量部 ジュリマーAc−10L(日本純薬社製) 6重量部 ビクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学製) 2重量部
【0037】実施例1〜7及び比較例1〜2 参考例2又は3で作成した感光性平版印刷版を、感光層
の表面が、表−1に示す温度になるように加熱した。次
に、表−1に示す組成の水性液をエアースプレー(商品
名:IW−ATA N−88、(株)岩田塗装機製)で
感光層表面に塗布し、引き続き60℃の温風で5秒間乾
燥して、マット層を形成した。このとき、マット層の塗
布量はいずれも0.1g/m2 、付着粒子は20〜50
個/mm2 付着していた。尚、実施例1〜4及び比較例
1は参考例2の感光性平版印刷版を、実施例5〜7及び
比較例2は参考例3の感光性平版印刷版を使用した例で
ある。
【0038】各実施例および比較例で形成された付着粒
子の形状(付着粒子の高さ及び感光層との接着面径、図
1〜3参照)をSEM写真で測定し、その結果を表−1
に示した。また、この時のSEM写真を図4〜12に示
した。また、付着粒子の感光層への接着力、真空密着性
および耐圧性を測定し、結果を表−1に示した。このと
き、それぞれの測定は、以下のようにして行った。
【0039】<接着力>(株)大栄科学精器製作所製
染色物摩擦堅牢度試験機 Rubbing Teste
r Gakushin typeを使用し、摩擦用白綿
布(品種:かなきん符号b)で800gの荷重をかけ、
該感光性平版印刷版表面のマット層を5回往復摩擦し
た。マットの接着力は、同一場所での摩擦前後のマット
個数を数え、下式で示した。
【0040】
【数1】(摩擦後のマット個数)/(摩擦前のマット個
数)×100
【0041】<真空密着性>東英電子工業(株)製スム
ースター形式SM−6Bを用いて感光性平版印刷版の平
滑性を測定した。この値は、該マットと焼き付け作業で
用いるフィルム間の空気の抜けやすさを示し、この値が
大きい方が真空密着性が高いという相関を有する。よっ
てこの値から評価を行った。評価基準は、以下の通りで
ある。
【0042】
【表3】 スムースター値(mmHg) 評価 真空密着時間の目安(秒) 300以上 ○ 30未満 250以上300未満 △ 30以上40未満 250未満 × 40以上 尚、真空密着時間の目安は、スムースター値と真空密着
時間(有限会社 東京加茂電機研究所製 製版用真空焼
枠 型式 KDP1にて、感光性平版印刷版が真空密着
に要する時間)との相関を測定した値を示した。
【0043】<耐圧性>マット処理後、0.23kg/
cm2 、45℃で10秒間加圧し、樹脂のつぶれ具合を
SEM写真により確認した。評価基準は、以下の通りで
ある。
【0044】
【表4】 マット層のつぶれ 評価 10%未満 ○ 10%以上40%未満 △ 40%以上 × 尚、表−1中の樹脂組成における略号は下記の化合物を
示す
【0045】
【表5】 MMA :メチルメタクリレート AA :アクリル酸 EMA :エチルメタクリアクリレート AMPS:2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸 溶媒におけるEGはエチレングリコールを表す。また、
形状h/aとは、図1〜3に示す如く、マット高さh
(μ)と接着部の径a(μ)の比を算出したものであ
る。
【0046】
【表6】
【0047】
【発明の効果】本発明の感光性平版印刷版およびその製
造方法によれば、感光層と接着性、耐圧性および真空密
着性のいずれもが飛躍的に改善することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の付着粒子を表わす模式図である。
【図2】本願発明の付着粒子を表わす模式図である。
【図3】比較の付着粒子を表わす模式図である。
【図4】実施例1の付着粒子の電子顕微鏡写真(80°
×3,500倍)である。
【図5】実施例2の付着粒子の電子顕微鏡写真(85°
×2,000倍)である。
【図6】実施例3の付着粒子の電子顕微鏡写真(85°
×2,000倍)である。
【図7】実施例4の付着粒子の電子顕微鏡写真(85°
×2,000倍)である。
【図8】比較例1の付着粒子の電子顕微鏡写真(85°
×2,000倍)である。
【図9】実施例5の付着粒子の電子顕微鏡写真(85°
×3,500倍)である。
【図10】実施例6の付着粒子の電子顕微鏡写真(85
°×2,000倍)である。
【図11】実施例7の付着粒子の電子顕微鏡写真(85
°×2,000倍)である。
【図12】比較例2の付着粒子の電子顕微鏡写真(85
°×2,000倍)である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隆起部と該隆起部の周囲に展開する比較
    的偏平な基底部とからなる形状を有し、かつ、該隆起部
    と該基底部とが同一物質により一体的に構成されている
    付着粒子を感光層上に有することを特徴とする感光性平
    版印刷版。
  2. 【請求項2】 支持体上に感光層を有する感光性平版印
    刷版の感光層表面を加熱した後、該表面に樹脂を溶解さ
    せた水性液をスプレーすることからなる請求項1に記載
    の感光性平版印刷版の製造方法。
JP7109957A 1995-04-11 1995-04-11 感光性平版印刷版およびその製造方法 Pending JPH08286380A (ja)

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JP7109957A JPH08286380A (ja) 1995-04-11 1995-04-11 感光性平版印刷版およびその製造方法
US08/630,255 US5747220A (en) 1995-04-11 1996-04-10 Light sensitive planographic printing plate having particular deposited particles and process for producing the same

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