JP2001178072A - 偏心旋回駆動装置 - Google Patents

偏心旋回駆動装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造を簡単にし、製造コストを安価にする。 【解決手段】 ケーシング１にステータ２を固定し、ケ
ーシング１に軸受支え５、６を固定し、軸受支え５、６
に軸受７、８を介して回転軸４を回転可能に支持し、回
転軸４にロータ３を固定し、回転軸４に軸受１０、１１
を介して旋回軸９を偏心して回転可能に支持し、旋回軸
９の上部端部をケーシング１から突出し、旋回軸９の下
部に旋回板１２を固定し、軸受支え６と旋回板１２との
間に突起１４、１５を有するオルダムリング１３を設
け、軸受支え６、旋回板１２に直交した溝１６、１７を
設け、溝１６、１７に突起１４、１５を係合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は所定の軸を中心に偏
心旋回しかつ自転しない偏心旋回駆動を行なう偏心旋回
駆動装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来の偏心旋回駆動装置は、モータに回
転運動を偏心旋回運動に変換する変換装置を接続してい
る。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような偏
心旋回駆動装置においては、構造が複雑であり、製造コ
ストが高価である。
【０００４】本発明は上述の課題を解決するためになさ
れたもので、構造が簡単であり、製造コストが安価であ
る偏心旋回駆動装置を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明においては、ケーシングと、上記ケーシング
に固定されたステータと、上記ケーシングに回転可能に
支持された回転軸と、上記回転軸に固定されたロータ
と、上記回転軸に偏心して回転可能に支持され旋回軸
と、上記旋回軸の自転を防止する自転防止手段とを設け
る。
【０００６】
【発明の実施の形態】図１は本発明に係る偏心旋回駆動
装置を示す概略断面図、図２は図１のＡ−Ａ断面図であ
る。図に示すように、ケーシング１にステータ２が固定
され、ケーシング１に軸受支え５、６が固定され、軸受
支え５、６に軸受７、８を介して回転軸４が回転可能に
支持され、回転軸４にロータ３が固定され、ステータ
２、ロータ３等によりモータが構成されている。また、
回転軸４に軸受１０、１１を介して旋回軸９が回転可能
に支持され、回転軸４の中心線と旋回軸９の中心線とは
偏っており、旋回軸９の上部端部はケーシング１から突
出している。すなわち、旋回軸９は回転軸４に偏心して
回転可能に支持されている。また、旋回軸９の下部に旋
回板１２が固定され、軸受支え６と旋回板１２との間に
突起１４、１５を有するオルダムリング１３が設けら
れ、軸受支え６、旋回板１２に溝１６、１７が設けら
れ、溝１６、１７は直交しており、溝１６、１７に突起
１４、１５が係合して、旋回板１２、オルダムリング１
３等により旋回軸９の偏心旋回を許容しかつ旋回軸９の
自転を防止する自転防止手段が構成されている。すなわ
ち、自転防止手段は旋回板１２とケーシング１との間に
設けられている。また、旋回軸９、自転防止手段等によ
り回転運動を偏心旋回運動に変換する変換手段が構成さ
れている。
【０００７】この偏心旋回駆動装置においては、ステー
タ２の巻線に通電すると、ロータ３、回転軸４が回転
し、旋回軸９は回転軸４の中心線を中心として偏心旋回
するが、オルダムリング１３等からなる自転防止手段が
設けられているから、旋回軸９は自転しない。このた
め、旋回軸９がケーシング１に対して回転せずに偏心旋
回する。
【０００８】このような偏心旋回駆動装置においては、
モータと変換手段とがケーシング１内に設けられている
から、構造が簡単であり、製造コストが安価である。ま
た、回転軸４、旋回軸９がそれぞれ２点で支持されてい
るから、静定状態となるので、旋回軸９が安定して偏心
旋回するため、応用範囲が広い。
【０００９】図３は図１、図２に示した偏心旋回駆動装
置を擂り鉢の擂り粉木を駆動する装置に用いた状態を示
す概略図である。図に示すように、収納部６１に擂り鉢
６２を固定したものが着脱可能に取り付けられ、擂り鉢
６２の上方に偏心旋回駆動装置６３が設けられ、偏心旋
回駆動装置６３の旋回軸（出力軸）９のケーシング１か
らの突出部に擂り粉木６４が固定されている。
【００１０】そして、偏心旋回駆動装置６３を駆動する
とともに、擂り鉢６２の上部からゴマ等を供給すると、
旋回軸９がケーシング１に対して回転せずに偏心旋回す
るから、擂り鉢６２と擂り粉木６４とによりゴマ等を擂
ることができ、ゴマ等を擂ったものは収納部６１内に収
納される。
【００１１】図４は図１、図２に示した偏心旋回駆動装
置を石うすの駆動装置に用いた状態を示す概略図であ
る。図に示すように、下石７２と上石７３とを有する石
うす７１の上方に偏心旋回駆動装置６３が設けられ、偏
心旋回駆動装置６３の旋回軸（出力軸）９のケーシング
１からの突出部に上石７３が固定されている。
【００１２】そして、偏心旋回駆動装置６３を駆動する
とともに、上石７３の穴７４からそば等を投入すると、
旋回軸９がケーシング１に対して回転せずに偏心旋回す
るから、上石７３が下石７２に対して回転せずに偏心旋
回するので、石うす７１によりそば等を碾く（すり砕
く）ことができる。また、そば等が上石７３と下石７２
との間に確実に取り込まれ、そば等が上石７３と下石７
２との間に一度入ったのちに上石７３と下石７２との間
から再度出たりすることがないから、そば等を一様に碾
くことができるので、粒径が均一な良質なそば粉等を得
ることができる。
【００１３】図５は本発明に係る他の偏心旋回駆動装置
を示す概略断面図である。図に示すように、ケーシング
３１にステータ３２が固定され、ケーシング３１にボー
ルベアリング３５、３６を介して回転軸３４が回転可能
に支持され、回転軸３４にロータ３３が固定され、ステ
ータ３２、ロータ３３等によりモータが構成されてい
る。また、回転軸３４にボールベアリング３５、３６を
介して旋回軸３７が回転可能に支持され、回転軸３４の
中心線と旋回軸３７の中心線とは偏っており、旋回軸３
７の上部端部はケーシング３１から突出している。すな
わち、旋回軸３７は回転軸３４に偏心して回転可能に支
持されている。また、旋回軸３７の下部すなわち図５紙
面下方部に旋回板４０が固定され、ケーシング３１と旋
回板４０との間に突起４２、４３を有するオルダムリン
グ４１が設けられ、ケーシング３１に溝４４が設けら
れ、旋回板４０にスリット４５が設けられ、溝４４とス
リット４５とは直交しており（図５では本来は溝４４、
スリット４５のいずれか一方のみが図示されるべきであ
るが、図示の都合上溝４４とスリット４５との両者を図
示している）、溝４４、スリット４５に突起４２、４３
が係合して、オルダムリング４１等により旋回軸３７の
偏心旋回を許容しかつ旋回軸３７の自転を防止する自転
防止手段が構成されている。すなわち、自転防止手段は
旋回板４０とケーシング３１との間に設けられている。
また、旋回軸３７、自転防止手段等により回転運動を偏
心旋回運動に変換する変換手段が構成されている。ま
た、ケーシング３１の底部すなわち図５紙面下部に蓋４
６が取り付けられ、ケーシング３１にリング部材４７が
液密に取り付けられ、リング部材４７と回転軸３７との
間にシール４８が設けられ、回転軸３４にリング部材４
９が液密に取り付けられ、リング部材４９と旋回軸３７
との間にシール５０設けられている。
【００１４】この偏心旋回駆動装置においては、ステー
タ３２の巻線に通電すると、ロータ３３、回転軸３４が
回転し、旋回軸３７は回転軸３４の中心線を中心として
偏心旋回するが、オルダムリング４１等からなる自転防
止手段が設けられているから、旋回軸３７は自転しな
い。このため、旋回軸３７がケーシング３１に対して回
転せずに偏心旋回する。
【００１５】このような偏心旋回駆動装置においては、
シール４８、５０が設けられているから、外部のガスが
偏心旋回駆動装置内に流入するのを防止することができ
るので、偏心旋回駆動装置が損傷することがなく、寿命
が長くなる。
【００１６】なお、上述実施の形態においては、旋回軸
９、３７の下部に旋回板１２、４０を固定したが、旋回
軸の他の個所に旋回板を固定してもよく、旋回軸の上部
に旋回板を固定したときには、旋回軸のねじれの影響を
小さくすることができる。また、上述実施の形態におい
ては、旋回軸９、３７の上部端部をケーシング１、３１
から突出させたが、旋回軸の両端部をケーシングから突
出させてもよい。また、上述実施の形態においては、偏
心旋回駆動装置を石うす等の駆動装置に用いたが、偏心
旋回駆動装置をコピー機の紙送り装置等として用いるこ
とができる。また、上述実施の形態においては、ケーシ
ング１の外部に石うす等を設けたが、ケーシングの内部
に偏心旋回駆動装置によって駆動される装置を設けても
よい（ビルトイン）。
【００１７】
【発明の効果】本発明に係る偏心旋回駆動装置において
は、モータと変換手段とがケーシング内に設けられてい
るから、構造が簡単であり、製造コストが安価である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る偏心旋回駆動装置を示す概略断面
図である。
【図２】図１のＡ−Ａ断面図である。
【図３】図１、図２に示した偏心旋回駆動装置を擂り鉢
の擂り粉木を駆動する装置に用いた状態を示す概略図で
ある。
【図４】図１、図２に示した偏心旋回駆動装置を石うす
の駆動装置に用いた状態を示す概略図である。
【図５】本発明に係る他の偏心旋回駆動装置を示す概略
断面図である。
【符号の説明】
１…ケーシング ２…ステータ ３…ロータ ４…回転軸 ９…旋回軸 １２…旋回板 １３…オルダムリング １４、１５…突起 １６、１７…溝 ３１…ケーシング ３２…ステータ ３３…ロータ ３４…回転軸 ３７…旋回軸 ４０…旋回板 ４１…オルダムリング ４２、４３…突起 ４４…溝 ４５…スリット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】ケーシングと、上記ケーシングに固定され
    たステータと、上記ケーシングに回転可能に支持された
    回転軸と、上記回転軸に固定されたロータと、上記回転
    軸に偏心して回転可能に支持され旋回軸と、上記旋回軸
    の自転を防止する自転防止手段とを具備したことを特徴
    とする偏心旋回駆動装置。
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