JPH04121474A - スクロール型圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的コ （産業上の利用分野） 本発明は、たとえば空気調和機の冷凍サイクルを構成し
、特に主軸の両端部を電動機部から突出させ、それぞれ
端部にスクロール圧縮機構部を連結した２気筒のスクロ
ール型圧縮機に関する。

（従来の技術） たとえば空気調和機の冷凍サイクルを構成する圧縮機と
して用いられる、通常のロータリ式圧縮機と比較して、
運動騒音が極めて低く、かつ圧縮効率のよいスクロール
型圧縮機が多用される傾向にある。

二の種のスクロール型圧縮機は、密閉ケース内のフレー
ム−側に電動機部が、他側にスクロール圧縮機構部が設
けられる。上記電動機部は密閉ケースに嵌着されるステ
ータと、このステータ内に狭小の間隙を存して設けられ
るロータとからなる。

上記ロータには、その軸芯に沿って主軸が嵌着され、こ
の主軸は上記フレームに回転自在に枢支されるとともに
上記スクロール圧縮機構部まで延出される。すなわち、
これらスクロール圧縮機構部と電動機部とは、主軸を介
して連設されることになる。

上記スクロール圧縮機構部は、上記フレームに取付固定
される固定スクロール翼と、この固定スクロール翼に対
して旋回自在に噛合し、かつ互いの空間部に圧縮室を形
成する旋回スクロール翼とから構成される。上記固定ス
クロール翼は、鏡板部と、この鏡板部の一側面に突設さ
れる渦巻状の翼部とからなる。上記旋回スクロール翼は
、鏡板部と、この鏡板部の一側面に突設される渦巻状の
翼部とからなる。そして、上記鏡板部の他側面に突設さ
れるボス部が、上記主軸の端部に一体に、かつ軸芯とは
偏心して設けられるボス部に旋回自在に係合する。

上記密閉ケースには吸込管が貫通し、その開口端部は上
記圧縮室外周部に臨ませられる。上記旋回スクロール翼
のボス部軸芯および主軸の軸芯に沿ってガス吐出通路が
設けられ、密閉ケースの上端部には吐出管か設けられる
。

このようにして、構成されるスクロール型圧縮機におい
て、電動機部に通電して主軸を介しスクロール圧縮機構
部を駆動する。すなわち、固定スクロール翼に対して旋
回スクロール翼を旋回運動させると、蒸発器から吸込管
を介して低圧の冷媒ガスを圧縮室に吸込んで圧縮する。

この圧縮室か漸次縮小し、中心部に移動したところで所
定圧まで上昇する。冷媒ガスはガス吐出通路に吐出され
、さらに−旦密閉ケース内に放出されてから、吐出管を
介して外部の凝縮器に導かれる。

（発明が解決しようとする課題） ところで、先に出願された特開昭５７−３８６９０号公
報には、モータ（電動機部）の両端に対称的で全く同一
寸法形状の一対のスクロール圧縮機構部を連結し、かつ
可動スクロール（旋回スクロール翼）の旋回半径を等し
くするとともに上記主軸の両クランク部の軸芯を一致さ
せたスクロール２気筒圧縮機が開示されている。

これは、スクロール圧縮機構部で生成するガス圧力にと
もなって発生する過大な軸方向のスラスト力を低減する
１つの手段として提案されたものである。すなわち、主
軸の両端部に同一構造のスクロール圧縮機構部を連結し
、互いのスクロール圧縮機構部での軸方向の力を相殺す
ることを目的としている。

しかしながら、上記主軸を回転してスクロール圧縮機構
部を駆動すると、実質的には、主軸とスクロール圧縮機
構部の上記旋回スクロール翼との間で相対運動をしなか
らスラスト力を受けるために、エネルギ損失も大きく、
また大きなスラスト力を受けるために、互いの連結部に
おいて機械的な摩耗が発生し易い。

したがってこの発明は、スラスト力の問題を完全に解決
したとは言えず、スクロール２気筒圧縮機において、よ
り完全なスラスト力のバランスおよび摺動損失の抑制を
図ったものの開発が要望されている。

本発明は上記事情に着目してなされたものであり、その
目的とするところは、主軸両端のスクロール圧縮機構部
におけるそれぞれの旋回スクロール翼を一体に連結固定
することにより、主軸との相対運動を阻止して摺動損失
が生じることなくスラスト力をバランスさせ、機械的な
摩耗の抑制と機械効率の向上を図れるスクロール型圧縮
機を提供しようとするものである。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段および作用）すなわち本発
明は、鏡板部の一側面に突設された渦巻状の翼部からな
る固定スクロール翼に対して、鏡板部の一側面に突設さ
れた渦巻状の翼部からなる旋回スクロール翼を旋回自在
に噛合し、これらの間に形成される圧縮室に被圧縮流体
を吸込み、圧縮して吐出してなるスクロール圧縮機構部
を備え、このスクロール圧縮機構部を電動機部が主軸を
介して駆動し、上記主軸を中空軸から構成するとともに
この両端を上記電動機部から突出し、それぞれの突出端
部に上記スクロール圧縮機構部を一対係合し、上記主軸
の中空部に支持体を偏心して挿通させ、この両端部を上
記スクロール圧縮機構部の旋回スクロール翼に連結した
ことを特徴とするスクロール型圧縮機である。

このようなスクロール型圧縮機では、主軸両端のスクロ
ール圧縮機構部における旋回スクロール翼が上記支持体
を介して連結されて同時に旋回運動をなすため、主軸に
対する旋回スクロール翼の相対運動が生じない。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を図面にもとづいて説明する。

第１図は、スクロール型圧縮機の縦断面構造を示す。図
中１は、横置き型の密閉ケースである。

この密閉ケース１内に一対のフレーム支持板２゜２が所
定間隔を存して設けられ、それぞれのフレーム２，２に
はフレーム３，３が支持される。上記フレーム３．３相
互間には電動機部４が設けられ、フレーム３，３の両側
には一対のスクロール圧縮機構部５．５が設けられる。

上記電動機部４は、密閉ケース１に嵌着されるステータ
６と、このステータ６内に狭小の間隙を存して設けられ
るロータ７とからなる。

上記ロータフには、その軸芯に沿って中空軸からなる主
軸８が嵌着され、この主軸８は上記フレーム３に軸受は
ブツシュ９を介して回転自在に枢支されるとともに上記
各スクロール圧縮機構部５゜５まで延出される。すなわ
ち、これらスクロール圧縮機構部５．５と電動機部４と
は、主軸８を介して連設されることになる。

第２図に、一方の上記スクロール圧縮機構部５を拡大し
て示す。他方のスクロール圧縮機構部５も全く同一構成
であるので、一方のスクロール圧縮機構部５の説明に代
える。

上記スクロール圧縮機構部５は、上記フレーム３に取付
固定される固定スクロールｊｉ！１０と、この固定スク
ロール翼１０に旋回自在に噛合し、かつ互いの空間部に
圧縮室Ｓを形成する旋回スクロール翼１１とから構成さ
れる。上記固定スクロール翼１０は、鏡板部１０ａと、
この鏡板部１０Ｈの一側面に突設される渦巻状の翼部１
０ｂとからなる。そして、上記鏡板部１０ａの周縁に一
体に設けられるフランジ部１０ｃが上記フレーム３に取
付固定される。上記旋回スクロール翼１１は、鏡板部１
１ａと、この鏡板部１１ａの一側面に突設される渦巻状
の翼部１１ｂとからなる。上記フレーム３と旋回スクロ
ール翼１１の鏡板部１１ａとの間には、旋回スクロール
翼１１の旋回運動にともなう自転を阻止するためのオル
ダムリング１２が介設される。

上記旋回スクロール翼１１の鏡板部１１ｂに一体に突設
されるボス部１１ｃが、しく受はブツシュａを介して小
主軸体１３に旋回自在に係合される。この小主軸体１３
は、上記主軸８の端部に一体に連結固定されていて、互
いに連通する給油通路１４を備える。小主軸体１３の露
出する外周面および上記旋回スクロール翼１１の鏡板部
１１ａ外面にシールリング１５が接していて、主軸８側
である高圧側と鏡板部１１ａ側である低圧側とを区画し
ている。上記フレーム３の一端面には凹部が形成されて
いて、ここに上記主軸８に嵌着される回転羽根１６か回
転自在に収容される。すなわち、回転羽根１６の羽根部
はフレーム３に開口する上記給油通路１４ａの開口部に
対向していて、下部側の給油通路１４ａからに導かれる
潤滑油を上部側の給油通路１４ａに給油できるようにな
っている。上部側の給油通路１４ａは上記主軸８および
小主軸体１３に設けられる補助給油通路１４ｂと、主軸
８の回転にともなって連通ずるようになっていて、上記
潤滑油はこの補助給油通路１４ｂから各摺動部に給油さ
れるようになっている。なお、上記支持フレーム２．２
にはそれぞれ密閉ケース１内を左右に仕切る仕切板す、
ｂが設けられ、密閉ケース１底部に集溜される潤滑油の
液面を規制する。すなわち、仕切板す、ｂ相互間には電
動機部４が位置し、ロータ７が回転状態にあるので潤滑
油がここまで上昇して飛散されないよう液面か低く設定
される。上記各仕切板す、　　ｂから密閉ケース１の両
端部間はスクロール圧縮機構部５，５の大部分の構成部
品が位置し、それぞれ円滑に摺動しなければならないの
で、ここでは潤滑油の液面が高く設定される。

一方、上記主軸８の中空部８ａ内には、後述する支持体
１７が挿通される。この支持体１７は中空軸からなり、
その端部は上記小主軸体１３に軸芯とは偏心して設けら
れる挿通孔１３ａに挿通し、さらにこの端部は旋回スク
ロール翼１１のボス部１１ｃに挿入係合される。すなわ
ち、支持体１７の両端部を旋回スクロール翼１１．１１
に圧入して互いに一体に連結固定してもよく、あるいは
すきま嵌めの状態で緩く係合してもよい。上記支持体１
７の外径は上記主軸８の中空部８ａ直径よりもはるかに
細いところから、互いの周面相互間に軸内空間が形成さ
れる。

なお、上述したように、主軸８と両端の小主軸体１３．
１３とは一体に連結され、かつ支持体１７と両旋回スク
ロール翼１１．１１のボス部１１ｃ、ｌｌｃとは一体に
連結される。そして、上記小主軸体１３の偏心位置であ
る挿通孔１３ａに支持体１７および旋回スクロール翼１
１のボス部１１ｃか挿通しているところから、主軸８か
回転すれば小主軸体１３．１３が同時に回転し、旋回ス
クロール翼１１．１１および支持体１７は旋回運動する
ようになっている。

上記旋回スクロール翼１１の鏡板部１１ａ略中夫には、
上記圧縮室Ｓに連通ずるガス吐出孔１８か開口していて
、このガス吐出孔１８は上記支持体］７の中空部１７ａ
に連通される。再び第１図にも示すように、支持体１７
の上記軸内空間に対向する部位にはガス案内横孔１９か
設けられ、さらに上記主軸８の軸内空間に対向する部位
にもガス案内横孔２０か設けられる。すなわち、これら
で上記圧縮室Ｓから密閉ケース１内に連通するガス吐出
通路２１が形成されることになる。

上記密閉ケース１の両端部およびフレーム３には一対の
吸込管２２，２２が貫通し、その開口端部は圧縮室Ｓ外
周部に臨ませられる。上記各吸込管’）２．’）’）は
密閉ケース１外部においてアキュームレータ２３に接続
され、さらにアキュームレータ２３は冷媒管Ｐを介して
図示しない蒸発器に連通ずる。

上記密閉ケース１の両端面には一対の吐出管２４．２４
が設けられ、その開口端部は密閉ケース１内に臨ませら
れる。上記吐出管２４．２４は密閉ケース１外部におい
て互いに合流し図示しない凝縮器に連通ずる。

このようにして、冷凍サイクルを構成するスクロール型
圧縮機において、電動機部４に通電してスクロール圧縮
機構部５，５を駆動する。すなわち、主軸８を回転駆動
して両端の小主軸体１３１３を同時回転させると、支持
体１７およびこの両端部の旋回スクロール翼１１．１１
か旋回運動する。上記旋回スクロール翼１１．１１は固
定スクロール翼１０．１０に対して圧縮室Ｓを形成し、
それぞれの吸込管２２，２２から上記アキュームレータ
２３を介して被圧縮流体である、低圧の冷媒ガスを圧縮
室Ｓに吸込んで圧縮する。旋回スクロール翼１１の旋回
運動にともなって圧縮室Ｓが漸次縮小するとともに中心
部方向に移動し、中心部に到達したところで冷媒ガスは
所定圧まで上昇し、ガス吐出孔１８からガス吐出通路２
１に吐出される。さらに、−旦密閉ケース１内に放出さ
れてから、吐出管２４．２４を介して外部の上記凝縮器
に導かれる。上記電動機部４は負荷に応じた最適な運転
周波数に制御され、最適な条件での空気調和か可能であ
る。

このような圧縮作用において、それぞれのスクロール圧
縮機構部５，５における旋回スクロール翼１１．１１を
支持体１７の両端部に連結したので、互いの旋回スクロ
ールｇｌｌ、１１は同一の偏心量で、旋回運動をなす。

したかつて、それぞれの旋回スクロール［１１，１１は
主軸８に対して相対運動か生しることがなく、摺動損失
を抑制してスラスト力をバランスさせることができる。

上記旋回スクロール翼１１は主軸８のスラスト力を受け
ずにすむから、エネルギ損失か少なくてすみ、機械的な
摩耗の発生か極く少ない。

なお、上記支持体１７を中空軸から構成し、この中空部
に吐出ガスを導いたこと、および主軸８の中空部８ａ直
径を大きくして支持体１７との間に軸内空間を形成し、
ここにも吐出ガスを導くようにしたので、これらが二重
のマフラ室と同様の作用をなし、単純な構成で低騒音の
圧縮機を提供できる。

また、上記一対のスクロール圧縮機構部５，５にそれぞ
れ独立した吸入管２２．２２を伺え、かつそれぞれ給油
通路１４．１４からなる給油機構を備えたので、高効率
で信頼性の高い圧縮機となる。

また、横置き型の圧縮機としたので、この圧縮機を収容
する室外ユニットの高さ寸法を低くてき、小型化に寄与
する。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明によれば、主軸を中空軸から
構成するとともにこの両端を電動機部から突出し、それ
ぞれの突出端部に一対のスクロール圧縮機構部を係合し
、上記主軸の中空部に偏心して支持体を挿通させ、この
支持体の両端部を上記スクロール圧縮機構部の旋回スク
ロール翼に連結したから、主軸の回転にともなって両旋
回スクロール翼および支持体が旋回運動をなし、したが
って、それぞれの旋回スクロール翼と主軸との間て粗刻
運動が生じることがなく、摺動損失を抑制してスラスト
力をバランスさせることができ、エネルギ損失の低減お
よび機械的な摩耗の発生抑制化を図り、信頼性の向上化
を得られるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図はスクロール型
圧縮機の縦断面図、第２図はスクロール圧縮機構部を拡
大した縦断面図である。 ４・・・電動機部、８・・・主軸、１０ａ・・・（固定
スクロール翼の）鏡板部、１０ｂ・・・（固定スクロー
ル翼の）翼部、１０・・固定スクロール翼、ｌｌａ・・
・（旋回スクロール翼の）鏡板部、１］ｂ・・・（旋回
スクロール翼の）翼部、１１・・・旋回スクロール翼、
Ｓ・・・圧縮室、５・・・スクロール圧縮機構部、８ａ
・・・（主軸の）中空部、１７・・・支持体。 出願人代理人　弁理士　鈴江武彦

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　鏡板部の一側面に突設された渦巻状の翼部からなる固
   定スクロール翼に対して、鏡板部の一側面に突設された
   渦巻状の翼部からなる旋回スクロール翼を旋回自在に噛
   合し、これらの間に形成される圧縮室に被圧縮流体を吸
   込み、圧縮して吐出するスクロール圧縮機構部と、この
   スクロール圧縮機構部を主軸を介して駆動する電動機部
   を備えたスクロール型圧縮機において、上記主軸は中空
   軸から構成するとともにこの両端を上記電動機部から突
   出し、この主軸のそれぞれの突出端部に上記スクロール
   圧縮機構部を一対係合し、上記主軸の中空部にその両端
   部を上記スクロール圧縮機構部の旋回スクロール翼に連
   結して互いのスラスト力をバランスさせる支持体を偏心
   して挿通したことを特徴とするスクロール型圧縮機。