JP2001177403A - Pll回路 - Google Patents

Pll回路

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JP2001177403A
JP2001177403A JP35991699A JP35991699A JP2001177403A JP 2001177403 A JP2001177403 A JP 2001177403A JP 35991699 A JP35991699 A JP 35991699A JP 35991699 A JP35991699 A JP 35991699A JP 2001177403 A JP2001177403 A JP 2001177403A
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】デバイスの特性及びその外部に接続される構成
要素の特性に依存することなく常に正常に起動できるP
LL回路を提供する。 【解決手段】VCO10がデバイスの外部に接続される
PLL回路であって、このデバイスは、分周比を指定す
るN値を記憶するレジスタ24と、このレジスタからの
N値に応じた分周比でVCOからの信号を分周するプロ
グラマブルデバイダ21と、基準信号fREFを生成する
基準信号発生器25と、プログラマブルデバイダからの
帰還信号fFBと基準信号fREFとに基づきVCOの発振
周波数を決定するための制御信号を生成して出力する制
御回路22、23、40とを備え、処理部30は、電源
投入から所定時間の間はレジスタに記憶されたN値の更
新を停止すると共に制御回路に制御信号の生成を停止さ
せ、所定時間が経過した後にレジスタに記憶されたN値
の更新を開始すると共に制御回路に制御信号の生成を開
始させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はPLL(Phase-Lock
ed Loop)回路に関し、特に構成要素の一部が外部に設
けられるPLL回路の起動時の誤動作を防止する技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば情報処理、通信といった分
野で使用される基礎技術の1つとしてPLL回路が知ら
れている。このPLL回路は、1つのデバイス内に集積
されてメーカーから提供される場合が多いが、種々のア
プリケーションに適用するために、PLL回路の構成要
素の一部をデバイスの外部に接続できるように構成され
たPLL回路も提供されている。
【0003】図6は、このような従来のPLL回路がオ
ートスキャン型のチューナーの一部に適用された例を示
す。このPLL回路は、電圧制御発振器(VCO)10
及びローパスフィルタ(LPF)11がデバイスの外部
に設けられ、入力バッファ20、プログラマブルデバイ
ダ(PD)21、位相周波数比較器(Φ/D)22、チ
ャージポンプ(CP)23、N値レジスタ24、基準信
号発生器(REF)25及び中央処理装置(以下、「C
PU」と略する)30がデバイスの内部に設けられてい
る。なお、CPU30はデバイスの外部に設けられる場
合もある。
【0004】先ず、PLL回路の基本的な部分の構成及
び動作を説明する。位相周波数比較器22は、基準信号
発生器25からの基準信号fREFとプログラマブルデバ
イダ21からの帰還信号fFBとの位相及び周波数を比較
し、これら両信号の誤差を表す増分信号UP及び減分信
号DOWNを生成してチャージポンプ23に供給する。
また、この位相周波数比較器22は、PLL回路がロッ
ク状態に入った場合にその旨を表すロック信号LOCK
を生成してCPU30に供給する。
【0005】チャージポンプ23は、増分信号UP及び
減分信号DOWNの各パルス幅に応じた電流パルスを生
成し、デバイスの外部に設けられたローパスフィルタ1
1に供給する。ローパスフィルタ11は、チャージポン
プ23から供給される電流パルスに応じた電圧を発生
し、電圧制御発振器10に供給する。
【0006】電圧制御発振器10は、ローパスフィルタ
11から供給される電圧の大きさに応じた周波数で発振
する出力信号fOUTを生成し、入力バッファ20を介し
てプログラマブルデバイダ21に供給する。この出力信
号fOUTの発振周波数は、ロック状態では基準信号fREF
の周波数のN倍である。プログラマブルデバイダ21
は、出力信号fOUTを1/Nに分周して位相周波数比較
器22に供給する。
【0007】N値レジスタ24は、プログラマブルデバ
イダ21の分周比を決めるためのN値を記憶する。この
N値はCPU30からセットされる。このチューナーで
オートスキャンが行われる場合は、CPU30は、上方
スキャンする場合は順次増加するN値を、下方スキャン
する場合は順次減少するN値を、所定の時間間隔(サイ
クル)でN値レジスタ24にセットする。このN値レジ
スタ24に記憶されたN値はプログラマブルデバイダ2
1に供給される。これにより、プログラマブルデバイダ
21における分周比が決定される。
【0008】上記のように構成される従来のPLL回路
は、次のように動作する。今、プログラマブルデバイダ
21から位相周波数比較器22に入力される帰還信号f
FBの位相が基準信号fREFの位相より遅れていると仮定
すると、位相周波数比較器22は周波数低下分と位相遅
れに相当するパルス幅を有する増分信号UPを生成し、
チャージポンプ23に供給する。これにより、チャージ
ポンプ23は増分信号UPに応じた電流を流出する。そ
の結果、ローパスフィルタ11で発生される電圧は高く
なり、電圧制御発振器10からの出力信号fOUTの発振
周波数が上昇すると共に、出力信号fOUTの位相が進ん
で基準信号fREFの位相に近づく。
【0009】一方、帰還信号fFBの位相が基準信号f
REFの位相より進んでいる場合は、位相周波数比較器2
2は周波数上昇分と位相進みに相当するパルス幅を有す
る減分信号DOWNを生成し、チャージポンプ23に供
給する。これにより。チャージポンプ23は減分信号D
OWNに応じた電流を引き込む。その結果、ローパスフ
ィルタ11から出力される電圧が低くなり、電圧制御発
振器10からの出力信号fOUTの発振周波数が下降する
と共に、出力信号fOUTの位相が遅れて基準信号f REF
位相に近づく。
【0010】このように、PLL回路では、出力信号f
OUTの位相及び周波数と基準信号fR EFの位相及び周波数
とが常に比較され、基準信号fREFに対する出力信号f
OUTの位相遅れ又は位相進みが存在すればそれらを補正
するようにフィードバック制御される。そして、位相遅
れ及び位相進みが所定の範囲内に収束したら、PLL回
路はロック状態に入り、その旨を表すロック信号LOC
Kを出力する。このロック状態において、出力信号f
OUTの位相は基準信号fREFの位相に合致する。
【0011】次に、上記PLL回路がオートスキャン型
のチューナーに適用された場合の動作を説明する。
【0012】図7は、PLL回路が正常に動作する場
合、即ち電源投入に応答してデバイス及び電圧制御発振
器が略同時に動作を開始する場合の動作を示すタイミン
グチャートである。この場合、電圧制御発振器10は、
図7(A)に示すように、CPU30がN値レジスタ2
4にN値をセットできる状態になると略同時、或いはそ
れ以前に発振を開始する。なお、図7(A)に示した出
力信号fOUTの波形は模式的に示したものであり、実際
の出力信号fOUTの波形は、図示された波形より高い周
波数で発振する波形である。
【0013】電源が投入された後の所定のサイクルで、
図7(B)に示すように、CPU30がN値レジスタ2
4にN値として「n」をセットすると、プログラマブル
デバイダ21は、図7(C)に示すように、電圧制御発
振器10からの出力信号fOU Tの発振周波数の1/nの
周波数で発振する帰還信号fFBを出力する。
【0014】今、この帰還信号fFBの周波数が、図7
(D)に示す基準信号fREFの周波数に比べて低い(ハ
イレベル期間が長い)と仮定すると、位相周波数比較器
22は、図7(E)に示すように、ハイレベル期間の差
に対応するパルス幅を有する増分信号UPを出力する。
この場合、図7(F)に示すように、減分信号DOWN
は出力されない。これにより、電圧制御発振器10の発
振周波数は、増分信号UPのパルス幅に相当する分だけ
上昇する。また、この状態では、PLL回路はロック状
態に入っていないので、図7(G)に示すように、ロッ
ク信号LOCKは出力されない。
【0015】次のサイクルでは、CPU30は、ロック
信号LOCKが出力されていないことを判断するとN値
レジスタ24にN値として「n+1」をセットする。こ
れにより、プログラマブルデバイダ21は、図7(C)
に示すように、電圧制御発振器10からの出力信号f
OUTの発振周波数の1/(n+1)の周波数で発振する
帰還信号fFBを出力する。この帰還信号fFBの周波数
は、図7(D)に示す基準信号fREFの周波数に比べて
依然として低い(ハイレベル期間が長い)ので、位相周
波数比較器22は、図7(E)に示すように、ハイレベ
ル期間の差に相当するパルス幅を有する増分信号UPを
出力する。これにより、電圧制御発振器10の発振周波
数は、増分信号UPのパルス幅に相当する分だけ上昇す
る。また、この状態では、PLL回路はロック状態に入
っていないので、図7(G)に示すように、ロック信号
LOCKは出力されない。
【0016】次のサイクルでは、CPU30は、ロック
信号LOCKが出力されていないことを判断するとN値
レジスタ24にN値として「n+2」をセットする。こ
れにより、プログラマブルデバイダ21は、図7(C)
に示すように、電圧制御発振器10からの出力信号f
OUTの発振周波数の1/(n+2)の周波数で発振する
帰還信号fFBを出力する。この帰還信号fFBの周波数
は、図7(D)に示す基準信号fREFの周波数と略同じ
になるので、位相周波数比較器22は、図7(E)及び
図7(F)に示すように、増分信号UP及び減分信号D
OWNの何れも出力しない。これにより、位相周波数比
較器22はロック状態に入り、図7(G)に示すよう
に、ロック信号LOCKを出力する。
【0017】次のサイクルでは、CPU30は、位相周
波数比較器22からロック信号LOCKが出力されてい
ることを判断するとN値レジスタ24へのN値のセット
を行わない。これにより、N値レジスタ24の内容の更
新が中止される。そして、このロック状態で電圧制御発
振器10から出力されている出力信号fOUTの周波数で
チューナーが同調する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のPLL回路では、次のような問題を有する。即
ち、電源投入に応答してデバイスは直ちに動作を開始す
るが、外付けされた電圧制御発振器は遅れて動作を開始
する場合がある。この現象は、複数の周波数帯域のそれ
ぞれに対応する複数の電圧制御発振器を備えたチューナ
ーにおいて、チューニングする周波数帯域の変更に応じ
て電圧制御発振器が切り替えられる場合にも発生する。
【0019】この現象が発生した場合に、電圧制御発振
器が発振を開始する前に電圧制御発振器の出力線に微小
信号、即ちノイズが混入されると、PLL回路はこのノ
イズに感応して動作を開始し動作不可能な状態に陥ると
いう不具合がある。このPLL回路が不具合を生じる場
合の動作を、図8に示すタイミングチャートを参照しな
がら説明する。
【0020】図8(A)は電圧制御発振器10からの出
力信号fOUTを示す。この出力信号fOUTは、CPU30
がN値をN値レジスタにセットできる状態になると略同
時にノイズによって変形し、それより遅れて定常的な発
振波形になる。なお、図8(A)に示したノイズを含む
出力信号fOUTの波形は模式的に示したものであり、実
際のノイズ及び出力信号fOUTの波形は、図示された波
形より高い周波数で発振する波形である。後述する図2
(A)及び図5(A)における出力信号fOU Tの波形も
上記と同じである。
【0021】電源が投入された後の所定のサイクルで、
図8(B)に示すように、CPU30がN値レジスタ2
4にN値として「n」をセットすると、プログラマブル
デバイダ21は、図8(C)に示すように、ノイズの周
波数の1/nの周波数で発振する帰還信号fFBを出力す
る。
【0022】今、この帰還信号fFBの周波数が、図8
(D)に示す基準信号fREFの周波数に比べて高い(ハ
イレベル期間が短い)と仮定すると、位相周波数比較器
22は、図8(F)に示すように、ハイレベル期間の差
に対応するパルス幅を有する減分信号DOWNを出力す
る。この場合、図8(E)に示すように、増分信号UP
は出力されない。しかし、電圧制御発振器10は未だ発
振していないので、この減分信号DOWNは無視され
る。また、この状態では、PLL回路はロック状態に入
っていないので、図8(G)に示すように、ロック信号
LOCKは出力されない。
【0023】次のサイクルでは、CPU30は、位相周
波数比較器22からロック信号LOCKが出力されてい
ないことを判断するとN値レジスタ24にN値として
「n+1」をセットする。しかし、電圧制御発振器10
からの出力信号fOUTは変化しないので、図8(C)に
示すように、プログラマブルデバイダ21から出力され
る帰還信号fFBはローレベルのままである。その結果、
位相周波数比較器22は、図8(F)に示すように、基
準信号fREFと同じ波形を有する減分信号DOWNを出
力する。しかしながら、電圧制御発振器10は未だ発振
するに至っていないので、減分信号DOWNは無視され
る。また、この状態では、PLL回路はロック状態に入
っていないので、図8(G)に示すように、ロック信号
LOCKは出力されない。
【0024】以下同様の動作が繰り返され、電圧制御発
振器10からの出力信号fOUTが変化しなければ、N値
レジスタ24の内容は増え続ける。そして、N値レジス
タ24の内容がN値の最大値を越えるとオーバーフロー
が発生する。このオーバーフローが発生すると、その後
に電圧制御発振器10からの出力信号fOUTが変化して
もPLL回路がロック状態に入ることはないので、この
PLL回路は動作不可能な状態に陥る。なお、以上はチ
ューナーで周波数の上方にスキャンする場合、即ちN値
が「n」から増加する例について述べたが、周波数の減
少方向にスキャンする場合、即ちN値が「n」から減少
する場合も、上記と同様の動作によりアンダーフローが
発生し、PLL回路は動作不可能な状態に陥る。
【0025】上述したノイズは、通常、入力バッファが
感応できないレベルであることが多いが、製造されたデ
バイス(入力バッファ)の感度が高いと、上述した不具
合を生じる。この不具合を避けるためには感度の許容値
を狭く設定する必要があり、デバイスの歩留まりが悪く
なるという問題がある。また、感度が所定の許容値内に
あってもノイズの振幅が大きければ、上述した不具合は
避けられない。
【0026】なお、従来のPLL回路では、電源投入に
応答してデバイス及び電圧制御発振器が略同時に立ち上
がっても、その後の動作中に何らかの原因で同期はずれ
が発生することがある。例えば、ノイズに起因してプロ
グラマブル分周器の内容が変化することにより同期はず
れが発生する。この問題を解消する発明として、例えば
特開昭60−72341号公報は、「PLLシンセサイ
ザ回路のチャネル設定方式」を開示している。この発明
は、PLLシンセサイザ回路の同期はずれを検出する検
出回路を備え、この同期はずれ検出回路が同期はずれを
検出した場合に、分周情報をプログラマブル分周器に再
入力することによりリフレッシュ動作を行わせる。これ
により、ノイズに起因して発生する同期はずれが直ちに
修復される。
【0027】また、特開昭58−48537号公報は、
動作中に電圧制御発振器の発振周波数が何らかの原因で
ロック動作可能範囲外にはずれた場合に対処できる「P
LL回路」を開示している。このPLL回路は、アンロ
ック状態になった時に、その旨を表すアンロック信号を
発生するためのアンロック信号発生回路を備えている。
このアンロック信号発生回路で発生された信号が、アン
ロック時間設定回路で設定された時間以上のアンロック
状態を示している場合に、制御回路は、ローパスフィル
タの信号電圧をロック動作可能範囲に制御するという再
引き込み動作を行う。これにより、電圧制御発振器の発
振周波数がロック動作可能範囲内に修復される。
【0028】しかしながら、これらの公報に開示された
技術は、PLL回路が既に動作を行っている間で同期は
ずれが発生した時にそれを修復するものであり、電源投
入や電圧制御発振器の切替といったPLL回路の起動時
に発生する不具合に対処するものではない。
【0029】本発明は、上述した問題を解消するために
なされたものであり、その目的は、デバイスの特性及び
その外部に接続される構成要素の特性に依存することな
く常に正常に起動できるPLL回路を提供することにあ
る。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様に係
るPLL回路は、上記目的を達成するために、電圧制御
発振器がデバイスの外部に接続されるPLL回路であっ
て、前記デバイスは、分周比を指定するためのデータを
記憶するレジスタと、前記レジスタに記憶されたデータ
に応じた分周比で前記電圧制御発振器からの信号を分周
するプログラマブルデバイダと、一定周波数で発振する
基準信号を生成する基準信号発生器と、前記プログラマ
ブルデバイダで分周することにより得られた帰還信号と
前記基準信号発生器からの基準信号とに基づき前記電圧
制御発振器の発振周波数を決定するための制御信号を生
成して出力する制御回路と、電源投入から所定時間の間
は前記レジスタに記憶されたデータの更新を停止すると
共に前記制御回路に制御信号の生成を停止させ、前記所
定時間が経過した後に前記レジスタに記憶されたデータ
の更新を開始すると共に前記制御回路に制御信号の生成
を開始させる処理部、とを備えている。
【0031】この第1の態様に係るPLL回路における
前記制御回路は、前記処理部からの選択信号に応答して
前記プログラマブルデバイダからの帰還信号及び前記基
準信号発生器からの基準信号の何れかを選択するスイッ
チを備え、該スイッチからの信号と前記基準信号発生器
からの基準信号とに基づき前記制御信号を生成して出力
するように構成できる。この場合、前記処理部は、電源
投入から所定時間の間は前記基準信号を選択するための
選択信号を前記スイッチに供給し、前記所定時間が経過
した後に前記帰還信号を選択するための選択信号を前記
スイッチに供給するように構成できる。
【0032】また、第1の態様に係るPLL回路におけ
る前記制御回路は、前記プログラマブルデバイダからの
帰還信号と前記基準信号発生器からの基準信号との位相
及び周波数を比較する位相周波数比較器と、前記位相周
波数比較器からの比較結果信号の通過及び通過阻止を、
前記処理部からの選択信号に応答して制御するスイッ
チ、とを備え、前記スイッチからの信号に基づき前記制
御信号を生成して出力するように構成できる。この場
合、前記処理部は、電源投入から所定時間の間は前記位
相周波数比較器からの比較結果信号の通過を阻止するた
めの選択信号を前記スイッチに供給し、前記所定時間が
経過した後に前記比較結果信号を通過させるための選択
信号を前記スイッチに供給するように構成できる。
【0033】また、本発明の第2の態様に係るPLL回
路は、上記と同様の目的で、電圧制御発振器がデバイス
の外部に接続されるPLL回路であって、前記デバイス
は、分周比を指定するためのデータを記憶するレジスタ
と、前記レジスタに記憶されたデータに応じた分周比で
前記電圧制御発振器からの信号を分周するプログラマブ
ルデバイダと、一定周波数で発振する基準信号を生成す
る基準信号発生器と、前記プログラマブルデバイダで分
周することにより得られた帰還信号と前記基準信号発生
器からの基準信号とに基づき前記電圧制御発振器の発振
周波数を決定するための制御信号を生成して出力する制
御回路と、前記プログラマブルデバイダからの帰還信号
の周波数と前記基準信号発生器からの基準信号の周波数
との差を検出する検出回路と、電源投入に応答して前記
レジスタに記憶されたデータの更新を開始し、該電源投
入から所定時間が経過した後に前記検出回路の検出結果
に応じて前記レジスタの内容を更新する処理部、とを備
えている。
【0034】この第2の態様に係るPLL回路における
前記検出回路は、電源投入から前記所定時間の間に前記
プログラマブルデバイダからの帰還信号が変化した回数
を計数する第1カウンタと、前記所定時間の間に前記基
準信号発生器からの基準信号が変化した回数を計数する
第2カウンタと、前記第1カウンタの内容と前記第2カ
ウンタの内容との比較結果を前記差として出力する比較
器、とを備えて構成することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しながら説明する。なお、従来の技術の欄で説
明した部分と同一又は相当部分には同一符号を付し、説
明を簡略化又は省略する。
【0036】(実施の形態1)本発明の実施の形態1に
係るPLL回路は、位相周波数比較器の前段にスイッチ
を設けてPLLループの動作を停止させると共に、電源
投入から所定時間の間はN値のカウントアップを停止す
るようにしたものである。図1は、この実施の形態1に
係るPLL回路の構成を示すブロック図である。このP
LL回路は、従来の技術の欄で説明したPLL回路(図
6参照)のデバイスの内部にスイッチ40及び41が更
に追加されることによって構成されている。
【0037】スイッチ40は、CPU30からの選択信
号SELに応答して第1端子A又は第2端子Bの何れか
が共通端子Cに接続される切換スイッチで構成されてい
る。このスイッチ40は、例えばトランジスタで構成す
ることができる。このスイッチ40の第1端子Aはプロ
グラマブルデバイダ21の出力端子に接続され、該プロ
グラマブルデバイダ21から帰還信号fFBが供給され
る。また、第2端子Bは基準信号発生器25の出力端子
に接続され、該基準信号発生器25から基準信号fREF
が供給される。また、共通端子Cは位相周波数比較器2
2の一方の入力端子に接続され、帰還信号fFB及び基準
信号fREFの何れかを該位相周波数比較器22に供給す
る。
【0038】スイッチ41は、CPU30からの選択信
号SELに応答して第1端子Dと第2端子Eとの間が開
閉される開閉スイッチで構成されている。このスイッチ
41は、例えばトランジスタで構成することができる。
このスイッチ41の第1端子Dは位相周波数比較器22
の出力端子に接続され、該位相周波数比較器22からの
ロック信号LOCKが供給される。また、第2端子Eは
CPU30に接続され、ロック信号LOCKをCPU3
0に供給する。
【0039】次に、上記のように構成されるPLL回路
の動作を説明する。電源投入に応答してデバイス及び電
圧制御発振器10が略同時に動作を開始するという正常
な場合のPLL回路の動作は、図7を参照して説明した
従来のPLL回路の動作と同じである。従って、以下で
は、電源投入に応答してデバイスが先に立ち上がり、遅
れて電圧制御発振器10が動作を開始する場合であっ
て、電圧制御発振器10の出力線にノイズが混入すると
いう異常な場合のPLL回路の動作を、図2に示すタイ
ミングチャートを参照しながら説明する。
【0040】電源投入直後は、CPU30からの選択信
号SELによって、スイッチ40の共通端子Cは第2端
子Bに接続され、スイッチ41は開放されているものと
する。図2(A)は電圧制御発振器10からの出力信号
OUTを示す。この出力信号fOUTは、図8(A)に示し
た出力信号fOUTと同じである。
【0041】電源が投入された後の所定のサイクルで、
図2(B)に示すように、CPU30はN値レジスタ2
4にN値として「n」をセットする。これにより、プロ
グラマブルデバイダ21は、図2(C)に示すように、
ノイズの周波数の1/nの周波数で発振する帰還信号f
FBを出力する。しかし、スイッチ40の共通端子Cは第
2端子Bに接続されているので、このプログラマブルデ
バイダ21からの帰還信号fFBは無視され、代わりに、
基準信号発生器25からの基準信号fREFが位相周波数
比較器22に供給される。
【0042】従って、位相周波数比較器22は、図2
(E)及び図2(F)に示すように、増分信号UP及び
減分信号DOWNの何れも出力しない。この状態では、
電圧制御発振器10からの出力信号fOUTが変化しない
のでプログラマブルデバイダ21から帰還信号fFBは出
力されずローレベルのままである。仮に、電圧制御発振
器10からの出力信号fOUTが変化するとすれば、プロ
グラマブルデバイダ21から帰還信号fFBが出力される
が、増分信号UP及び減分信号DOWNの何れも出力さ
れないため帰還信号fFBの周波数は変化しない。また、
位相周波数比較器22はロック信号LOCKを出力する
が、スイッチ41は開放されているので、図2(G)に
示すように、CPU30には供給されない。
【0043】次のサイクルでは、CPU30は、位相周
波数比較器22からロック信号LOCKが出力されてい
ないことを判断して、N値レジスタ24にN値として
「n+1」をセットするタイミングであることを認識す
る。しかし、電源が投入されてから所定時間が経過して
いないのでN値の更新は行われず、N値レジスタ24は
「n」を保持する。
【0044】上記所定時間は、種々の電圧制御発振器の
立ち上がり時間、つまり電源が投入されてから出力信号
OUTが出力されるまでの時間の相違を考慮して適宜定
めることができる。この場合、上記所定時間は、最も立
ち上がり時間が長い電圧制御発振器に合わせることが好
ましい。なお、上記所定時間は、ユーザがCPU30に
指示できるように構成できる。この構成によれば、使用
される電圧制御発振器の種類に最も適した時間を設定で
きる。
【0045】また、このサイクルでは、電圧制御発振器
10からの出力信号fOUTは未だ変化しないので、図2
(C)に示すように、プログラマブルデバイダ21から
出力される帰還信号fFBはローレベルを維持する。
【0046】以上の状態で推移して上記所定時間が経過
すると、図8(H)に示すように、CPU30は選択信
号SELを出力する。これにより、スイッチ40の共通
端子Cは第1端子Aに接続され、スイッチ41は閉成さ
れる。この時点では、電圧制御発振器10は、出力信号
OUTを発生している。
【0047】上記スイッチ40及び41が切り替えられ
た時点で、帰還信号fFBの周波数が、図2(D)に示す
基準信号fREFの周波数に比べて低い(ハイレベル期間
が長い)と仮定すると、位相周波数比較器22は、図2
(E)に示すように、ハイレベル期間の差に対応するパ
ルス幅を有する増分信号UPを出力する。この場合、図
2(F)に示すように、減分信号DOWNは出力されな
い。これにより、電圧制御発振器10の発振周波数は、
増分信号UPのパルス幅に相当する分だけ上昇する。ま
た、この状態では、PLL回路はロック状態に入ってい
ないので、図2(G)に示すように、ロック信号LOC
Kは出力されない。
【0048】以後の動作は、従来の技術の欄で説明した
動作と同じである。即ち、CPU30は、位相周波数比
較器22からロック信号LOCKが出力されていないこ
とを判断するとN値レジスタ24にN値として「n+
1」をセットする。これにより、プログラマブルデバイ
ダ21は、図2(C)に示すように、電圧制御発振器1
0からの出力信号fOUTの発振周波数の1/(n+1)
の周波数で発振する帰還信号fFBを出力する。この帰還
信号fFBの周波数は、図2(D)に示す基準信号fREF
の周波数に比べて依然として低い(ハイレベル期間が長
い)ので、位相周波数比較器22は、図2(E)に示す
ように、ハイレベル期間の差に相当するパルス幅を有す
る増分信号UPを出力する。これにより、電圧制御発振
器10の発振周波数は、増分信号UPのパルス幅に相当
する分だけ上昇する。また、この状態では、PLL回路
はロック状態に入っていないので、図2(G)に示すよ
うに、ロック信号LOCKは出力されない。
【0049】次のサイクルでは、CPU30は、位相周
波数比較器22からロック信号LOCKが出力されてい
ないことを判断するとN値レジスタ24にN値として
「n+2」をセットする。これにより、プログラマブル
デバイダ21は、図2(C)に示すように、電圧制御発
振器10からの出力信号fOUTの発振周波数の1/(n
+2)の周波数で発振する帰還信号fFBを出力する。こ
の帰還信号fFBの周波数は、図2(D)に示す基準信号
REFの周波数と略同じになるので、位相周波数比較器
22は、図2(E)及び図2(F)に示すように、増分
信号UP及び減分信号DOWNの何れも出力しない。こ
れにより、位相周波数比較器22はロック状態に入り、
図2(G)に示すように、ロック信号LOCKを出力す
る。
【0050】次のサイクルでは、CPU30は、位相周
波数比較器22からロック信号LOCKが出力されてい
ることを判断するとN値レジスタ24へのN値のセット
を行わない。これにより、N値レジスタ24の内容の更
新が中止される。そして、このロック状態で電圧制御発
振器10から出力されている出力信号fOUTの周波数で
チューナーが同調する。
【0051】以上説明したように、この実施の形態1に
係るPLL回路によれば、位相周波数比較器22の前段
にスイッチを設けてPLLループの動作を停止させると
共に、所定時間の間はN値のカウントアップを停止する
ようにしたので、電源投入時から上記所定時間が経過す
るまでに電圧制御発振器の出力線上にノイズが発生して
も無視される。その結果、N値カウンタの内容がオーバ
ーフロー又はアンダーフローすることもない。
【0052】(実施の形態2)本発明の実施の形態2に
係るPLL回路は、位相周波数比較器の後段にスイッチ
を設けてPLLループの動作を停止させると共に、所定
時間の間はN値のカウントアップを停止するようにした
ものである。図3は、この実施の形態2に係るPLL回
路の構成を示すブロック図である。このPLL回路は、
従来の技術の欄で説明したPLL回路(図6参照)のデ
バイスの内部にスイッチ50が更に追加されることによ
って構成されている。
【0053】スイッチ50は、CPU30からの選択信
号SELに応答して、第1端子Fと第2端子Gとの間が
開閉される第1開閉スイッチ51及び第1端子Hと第2
端子Iとの間が開閉される第2開閉スイッチ52とから
構成されている。このスイッチ50は、例えばトランジ
スタで構成することができる。
【0054】第1開閉スイッチ51の第1端子Fは位相
周波数比較器22の出力端子に接続され、該位相周波数
比較器22からの増分信号UPが供給される。また、第
2端子Gはチャージポンプ23に接続され、増分信号U
Pを該チャージポンプ23に供給する。なお、図示は省
略してあるが、第1開閉スイッチ51は、その接点が開
放された場合は、第1端子Fは第1抵抗R1を介して接
地され、第2端子Gは第2抵抗R2を介して接地されて
いる。
【0055】同様に、第2開閉スイッチ52の第1端子
Hは位相周波数比較器22の出力端子に接続され、該位
相周波数比較器22からの減分信号DOWNが供給され
る。また、第2端子Iはチャージポンプ23に接続さ
れ、減分信号DOWNを該チャージポンプ23に供給す
る。なお、図示は省略してあるが、第2開閉スイッチ5
2は、その接点が開放された場合は、第1端子Hは第3
抵抗R3を介して接地され、第2端子Iは第4抵抗R4
を介して接地されている。
【0056】次に、上記のように構成されるPLL回路
の動作を説明する。正常な場合のPLL回路の動作は、
図7を参照して説明した従来のPLL回路の動作と同じ
である。従って、以下では、異常な場合のPLL回路の
動作を、図2に示すタイミングチャートを参照しながら
説明する。
【0057】電源投入直後は、CPU30からの選択信
号SELによって、スイッチ50に含まれる第1及び第
2開閉スイッチ51及び52は何れも開放されているも
のとする。図2(A)は電圧制御発振器10からの出力
信号fOUTを示す。この出力信号fOUTは、図8(A)に
示した出力信号fOUTと同じである。
【0058】電源が投入された後の所定のサイクルで、
図2(B)に示すように、CPU30がN値レジスタ2
4にN値として「n」をセットする。これにより、プロ
グラマブルデバイダ21は、ノイズの周波数の1/nの
周波数で発振する帰還信号f FBを出力する。位相周波数
比較器22は、この帰還信号fFBと基準信号fREFとに
基づいて増分信号UP及び減分信号DOWNの何れかを
出力するが、第1開閉スイッチ51及び第2開閉スイッ
チ52の何れもが開放されているのでチャージポンプ2
3に伝達されない。この時、チャージポンプ23の2つ
の入力はローレベルにされている。従って、チャージポ
ンプ23から見れば、図2(E)及び図2(F)に示す
ように、増分信号UP及び減分信号DOWNの何れも出
力されないことに等しい。
【0059】この状態では、電圧制御発振器10からの
出力信号fOUTが変化しないのでプログラマブルデバイ
ダ21から帰還信号fFBは出力されない。仮に、電圧制
御発振器10からの出力信号fOUTが変化するとすれ
ば、プログラマブルデバイダ21から帰還信号fFBが出
力されるが、増分信号UP及び減分信号DOWNの何れ
も出力されないため帰還信号fFBの周波数は変化しな
い。また、位相周波数比較器22は、ノイズに基づいて
発生された帰還信号fFBの周波数が基準信号fREFの周
波数に一致しなければ、図2(G)に示すように、ロッ
ク信号LOCKを出力せず、偶然に一致してロック信号
LOCKが出力されたとしても、CPU30は所定時間
が経過していないことによりこれを無視する。
【0060】次のサイクルでは、CPU30は、位相周
波数比較器22からロック信号LOCKが出力されてい
ないこと及びロック信号LOCKが出力されていても所
定時間が経過していないことを判断して、N値レジスタ
24にN値として「n+1」をセットするタイミングで
あることを認識する。しかし、電源が投入されてから所
定時間が経過していないのでN値の更新は行われず、N
値レジスタ24は「n」を保持する。ここで、所定時間
は、実施の形態1の場合と同様に定めることができる。
【0061】また、このサイクルでは、電圧制御発振器
10からの出力信号fOUTは未だ変化しないので、図2
(C)に示すように、プログラマブルデバイダ21から
出力される帰還信号fFBはローレベルを維持する。
【0062】以上の状態で推移して所定時間が経過する
と、図8(H)に示すように、CPU30は選択信号S
ELを出力する。これにより、第1開閉スイッチ52及
び第2開閉スイッチ52は閉成される。この時点では、
電圧制御発振器10は、出力信号fOUTを発生してい
る。
【0063】上記スイッチ50が切り替えられた時点
で、帰還信号fFBの周波数が、図2(D)に示す基準信
号fREFの周波数に比べて低い(ハイレベル期間が長
い)と仮定すると、位相周波数比較器22は、図2
(E)に示すように、ハイレベル期間の差に対応するパ
ルス幅を有する増分信号UPを出力する。この場合、図
2(F)に示すように、減分信号DOWNは出力されな
い。これにより、電圧制御発振器10の発振周波数は、
増分信号UPのパルス幅に相当する分だけ上昇する。ま
た、この時点では、PLL回路はロック状態に入ってい
ないので、図2(G)に示すように、ロック信号LOC
Kは出力されない。以後の動作は、従来の技術の欄で説
明した動作と同じである。
【0064】以上説明したように、この実施の形態2に
係るPLL回路によれば、位相周波数比較器22の後段
にスイッチを設けてPLLループの動作を停止させると
共に、所定時間の間はN値のカウントアップを停止する
ようにしたので、電源投入時から上記所定時間が経過す
るまでに電圧制御発振器の出力線上にノイズが発生して
も無視される。その結果、N値カウンタの内容がオーバ
ーフロー又はアンダーフローすることもない。
【0065】(実施の形態3)本発明の実施の形態3に
係るPLL回路は、基準信号fREFの周波数と帰還信号
FBの周波数との差に基づきN値をリセットすることに
よりN値レジスタの内容がオーバーフロー又はアンダー
フローしてもPLL回路を正常に始動できるようにした
ものである。
【0066】このPLL回路は、従来の技術の欄で説明
したPLL回路(図6参照)のデバイスの内部に、X2
カウンタ61、1/2カウンタ62、REFカウンタ6
3、X2コンパレータ64及び1/2コンパレータ65
が更に追加されることによって構成されている。
【0067】X2カウンタ61は、プログラマブルデバ
イダ21からの帰還信号fFBの周波数を2倍した周波数
を計数する。このX2カウンタ61は、帰還信号fFB
周波数の立ち上がり又は立ち下がり変化を計数するカウ
ンタと、このカウンタの出力を上位方向にシフトするシ
フタとから構成することができる。このX2カウンタ6
1の出力はX2コンパレータ64に供給される。
【0068】1/2カウンタ62は、プログラマブルデ
バイダ21からの帰還信号fFBの周波数を1/2倍した
周波数を計数する。この1/2カウンタ62は、帰還信
号f FBの周波数の立ち上がり又は立ち下がり変化を計数
するカウンタと、このカウンタの出力を下位方向にシフ
トするシフタとから構成することができる。この1/2
カウンタ62の出力は1/2コンパレータ65に供給さ
れる。
【0069】REFカウンタ63は、基準信号発生器2
5からの基準信号fREFの周波数を計数する。このRE
Fカウンタ63の出力はX2コンパレータ64及び1/
2コンパレータ65に供給される。
【0070】X2コンパレータ64は、X2カウンタ6
1からのカウント値がREFカウンタ63からのカウン
ト値の所定倍以上になったかどうかを表す比較結果信号
をCPU30に供給する。また、1/2コンパレータ6
5は、1/2カウンタ62からのカウント値がREFカ
ウンタ63からのカウント値の半分以下になったかどう
かを表す比較結果信号をCPU30に供給する。
【0071】次に、上記のように構成されるPLL回路
の動作を説明する。正常な場合のPLL回路の動作は、
図7を参照して説明した従来のPLL回路の動作と同じ
である。従って、以下では、異常な場合のPLL回路の
動作を、図5に示すタイミングチャートを参照しながら
説明する。
【0072】図5(A)は電圧制御発振器10からの出
力信号fOUTを示す。この出力信号fOUTは、図8(A)
に示した出力信号fOUTと同じである。電源が投入され
た後の所定のサイクルで、図5(B)に示すように、C
PU30がN値レジスタ24にN値として「n」をセッ
トすると、プログラマブルデバイダ21は、図5(C)
に示すように、ノイズの周波数の1/nの周波数で発振
する帰還信号fFBを出力する。
【0073】今、この帰還信号fFBの周波数が、図5
(D)に示す基準信号fREFの周波数に比べて高い(ハ
イレベル期間が短い)と仮定すると、位相周波数比較器
22は、図5(F)に示すように、ハイレベル期間の差
に対応するパルス幅を有する減分信号DOWNを出力す
る。この場合、図5(E)に示すように、増分信号UP
は出力されない。しかし、電圧制御発振器10は未だ発
振していないので、この減分信号DOWNは無視され
る。また、この状態では、PLL回路はロック状態に入
っていないので、図5(G)に示すように、ロック信号
LOCKは出力されない。また、X2カウンタ61は、
帰還信号fFBの周波数の計数を開始し、REFカウンタ
63は、基準信号fREFの周波数の計数を開始する。
【0074】次のサイクルでは、CPU30は、位相周
波数比較器22からロック信号LOCKが出力されてい
ないことを判断するとN値レジスタ24にN値として
「n+1」をセットする。しかし、電圧制御発振器10
からの出力信号fOUTは変化しないので、図5(C)に
示すように、プログラマブルデバイダ21から出力され
る帰還信号fFBはローレベルを維持する。その結果、位
相周波数比較器22は、図5(F)に示すように、基準
信号fREFと同じ波形を有する減分信号DOWNを出力
する。しかしながら、電圧制御発振器10は未だ発振す
るに至っていないので、減分信号DOWNは無視され
る。また、この状態では、PLL回路はロック状態に入
っていないので、図5(G)に示すように、ロック信号
LOCKは出力されない。この状態では、帰還信号fFB
はローレベルであるのでX2カウンタ61の動作は停止
され、REFカウンタ63のみが計数を継続する。
【0075】次のサイクルでは、CPU30は、位相周
波数比較器22からロック信号LOCKが出力されてい
ないことを判断して、N値レジスタ24にN値として
「n+1」をセットする。この状態においても、電圧制
御発振器10からの出力信号f OUTは未だ変化しないの
で、図5(C)に示すように、プログラマブルデバイダ
21から出力される帰還信号fFBはローレベルを維持す
る。従って、X2カウンタ61の動作は停止されたまま
で、REFカウンタ63のみが計数を継続する。
【0076】以下同様の動作が繰り返され、所定時間が
経過すると、CPU30はX2コンパレータ61からの
比較結果信号と、1/2コンパレータ5からの比較結果
信号を取り込む。ここで、所定時間は、実施の形態1の
場合と同様に定めることができる。そして、X2コンパ
レータ64からの比較結果が、X2カウンタ61のカウ
ント値がREFカウンタ63のカウント値の所定倍以上
になったことを表している場合、又は1/2コンパレー
タ65からの比較結果が、1/2カウンタ62のカウン
ト値がREFカウンタ63のカウント値の半分以下にな
ったことを表している場合に、CPU30は、図5
(H)に示すように、N値レジスタ24にリセット信号
を供給する。この状態では、電圧制御発振器10は、出
力信号fOUTを発生している。
【0077】上記リセット信号が出力された時点で、帰
還信号fFBの周波数が、図5(D)に示す基準信号f
REFの周波数に比べて低い(ハイレベル期間が長い)と
仮定すると、位相周波数比較器22は、図5(E)に示
すように、ハイレベル期間の差に対応するパルス幅を有
する増分信号UPを出力する。この場合、図5(F)に
示すように、減分信号DOWNは出力されない。これに
より、電圧制御発振器10の発振周波数は、増分信号U
Pのパルス幅に相当する分だけ上昇する。また、この時
点では、PLL回路はロック状態に入っていないので、
図5(G)に示すように、ロック信号LOCKは出力さ
れない。以後の動作は、従来の技術の欄で説明した動作
と同じである。
【0078】以上説明したように、この実施の形態3に
係るPLL回路によれば、電源投入から所定時間が経過
した後において、基準信号fREFの周波数と帰還信号f
FBの周波数との差が一定以上であればN値レジスタ24
をリセットするようにしたので、その時点でN値レジス
タ24にオーバーフロー又はアンダーフローが発生して
いてもこれをリセットできる。従って、PLL回路は、
電源投入の後にN値がオーバーフロー又はアンダーフロ
ーすることに起因して不可能な状態に陥ることがない。
【0079】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
デバイスの特性及びその外部に接続される構成要素の特
性に依存することなく常に正常に起動できるPLL回路
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るPLL回路の構成
を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1及び2に係るPLL回路
の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図3】本発明の実施の形態2に係るPLL回路の構成
を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態3に係るPLL回路の構成
を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態3に係るPLL回路の動作
を説明するためのタイミングチャートである。
【図6】従来のPLL回路の構成を示すブロック図であ
る。
【図7】従来のPLL回路の正常な動作を説明するため
のタイミングチャートである。
【図8】従来のPLL回路の異常な動作を説明するため
のタイミングチャートである。
【符号の説明】
10 電圧制御発振器(VCO) 11 ローパスフィルタ(LPF) 20 入力バッファ 21 プログラマブルデバイダ(PD) 22 位相周波数比較器(Φ/D) 23 チャージポンプ(CP) 24 N値レジスタ 25 基準信号発生器(REF) 30 CPU 40、41、50〜52 スイッチ 61 X2カウンタ 62 1/2カウンタ 63 REFカウンタ 64 X2コンパレータ 65 1/2コンパレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J106 AA04 BB04 CC01 CC15 CC24 CC38 CC41 CC53 DD08 DD09 DD32 DD34 DD38 EE08 FF06 GG04 GG18 HH08 HH10 KK28 KK29 PP03 QQ10 RR13 RR14 RR18 RR20 5K020 DD25 GG04 GG09 GG10 GG11 GG12 GG14 JJ01 LL09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電圧制御発振器がデバイスの外部に接続さ
    れるPLL回路であって、 前記デバイスは、 分周比を指定するためのデータを記憶するレジスタと、 前記レジスタに記憶されたデータに応じた分周比で前記
    電圧制御発振器からの信号を分周するプログラマブルデ
    バイダと、 一定周波数で発振する基準信号を生成する基準信号発生
    器と、 前記プログラマブルデバイダで分周することにより得ら
    れた帰還信号と前記基準信号発生器からの基準信号とに
    基づき前記電圧制御発振器の発振周波数を決定するため
    の制御信号を生成して出力する制御回路と、 電源投入から所定時間の間は前記レジスタに記憶された
    データの更新を停止すると共に前記制御回路に制御信号
    の生成を停止させ、前記所定時間が経過した後に前記レ
    ジスタに記憶されたデータの更新を開始すると共に前記
    制御回路に制御信号の生成を開始させる処理部、とを備
    えたPLL回路。
  2. 【請求項2】前記制御回路は、前記処理部からの選択信
    号に応答して前記プログラマブルデバイダからの帰還信
    号及び前記基準信号発生器からの基準信号の何れかを選
    択するスイッチを備え、 該スイッチからの信号と前記基準信号発生器からの基準
    信号とに基づき前記制御信号を生成して出力する請求項
    1に記載のPLL回路。
  3. 【請求項3】前記処理部は、電源投入から所定時間の間
    は前記基準信号を選択するための選択信号を前記スイッ
    チに供給し、前記所定時間が経過した後に前記帰還信号
    を選択するための選択信号を前記スイッチに供給する請
    求項2に記載のPLL回路。
  4. 【請求項4】前記制御回路は、 前記プログラマブルデバイダからの帰還信号と前記基準
    信号発生器からの基準信号との位相及び周波数を比較す
    る位相周波数比較器と、 前記位相周波数比較器からの比較結果信号の通過及び通
    過阻止を、前記処理部からの選択信号に応答して制御す
    るスイッチ、とを備え、 前記スイッチからの信号に基づき前記制御信号を生成し
    て出力する請求項1に記載のPLL回路。
  5. 【請求項5】前記処理部は、電源投入から所定時間の間
    は前記位相周波数比較器からの比較結果信号の通過を阻
    止するための選択信号を前記スイッチに供給し、前記所
    定時間が経過した後に前記比較結果信号を通過させるた
    めの選択信号を前記スイッチに供給する請求項4に記載
    のPLL回路。
  6. 【請求項6】電圧制御発振器がデバイスの外部に接続さ
    れるPLL回路であって、 前記デバイスは、 分周比を指定するためのデータを記憶するレジスタと、 前記レジスタに記憶されたデータに応じた分周比で前記
    電圧制御発振器からの信号を分周するプログラマブルデ
    バイダと、 一定周波数で発振する基準信号を生成する基準信号発生
    器と、 前記プログラマブルデバイダで分周することにより得ら
    れた帰還信号と前記基準信号発生器からの基準信号とに
    基づき前記電圧制御発振器の発振周波数を決定するため
    の制御信号を生成して出力する制御回路と、 前記プログラマブルデバイダからの帰還信号の周波数と
    前記基準信号発生器からの基準信号の周波数との差を検
    出する検出回路と、 電源投入に応答して前記レジスタに記憶されたデータの
    更新を開始し、該電源投入から所定時間が経過した後に
    前記検出回路の検出結果に応じて前記レジスタの内容を
    更新する処理部、とを備えたPLL回路。
  7. 【請求項7】前記検出回路は、 電源投入から前記所定時間の間に前記プログラマブルデ
    バイダからの帰還信号が変化した回数を計数する第1カ
    ウンタと、 前記所定時間の間に前記基準信号発生器からの基準信号
    が変化した回数を計数する第2カウンタと、 前記第1カウンタの内容と前記第2カウンタの内容との
    比較結果を前記差として出力する比較器、とを備えた請
    求項6に記載のPLL回路。
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