JP2001169599A - 誘導電動機のベクトル制御装置 - Google Patents

誘導電動機のベクトル制御装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トルク指令値、2次磁束指令値および誘導電
動機定数に基づいて、d軸電流指令値、q軸電流指令値
およびすべり角周波数指令値を演算してベクトル制御を
行う誘導電動機のベクトル制御装置で、2次抵抗の補正
値を自動的に調整する手段を持つ誘導電動機のベクトル
制御装置を提供する。 【解決手段】 d,q軸フィードフォワード電圧指令値
E1DFF及びE1QFF、d,q軸電圧指令値E1D
R及びE1QR、トルク電流指令値IQRおよび磁束電
流指令値IDRを用いて、2次抵抗補正演算部10にて
2次抵抗補正値ΔR2を演算し、ベクトル制御指令演算
部1により、2次抵抗補正値ΔR2を用いて誘導電動機
19のベクトル制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は誘導電動機のベク
トル制御装置に関し、特に誘導電動機の2次抵抗(誘導
電動機のロータ(回転子)側の抵抗)の設定値を自動的
に調整できる誘導電動機のベクトル制御装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ベクトル制御は誘導電動機の出
力トルクを高速に制御するための一つの方式として、産
業分野で広く採用されている。以下にベクトル制御につ
いて簡単に説明する。
【0003】ベクトル制御は、電源に同期して回転する
直交2軸の回転座標系で、その一方の軸を2次磁束方向
にとった、d−q座標系と呼ばれる座標系のベクトルと
して、三相誘導電動機の電流や磁束を表現して、誘導電
動機のトルクと2次磁束を独立に制御するものである。
【0004】ベクトル制御では、トルク指令値T*、2
次磁束指令値Φ2*および電動機定数を用いてトルク電
流指令値IQR、磁束電流指令値IDR、および、すべ
り角周波数指令値ωs*を以下の(1)〜(3)式を用
いて演算する。なお、この式の導出方法は、例えば「交
流モータのベクトル制御」 中野孝良著、日刊工業新聞
社発行などに記載されており、一般的に周知であるの
で、ここでは割愛する。
【0005】
【数1】
【0006】
【数2】
【0007】
【数3】
【0008】ここで、 P:電動機極対数 M:電動機相互インダクタンス(H) L1:電動機1次自己インダクタンス(H) L2:電動機2次自己インダクタンス(H) R2:電動機2次抵抗値(Ω) である。
【0009】以上のように、ベクトル制御では、(3)
式ですべり角周波数指令値ωs*を演算して制御を行う
が、(3)式の中に電動機の2次抵抗値R2が含まれて
おり、このR2の値は周囲温度や誘導電動機自体の発熱
による温度変化に伴って変化するため、(3)式の演算
に用いるR2の値も温度変化に伴うR2の変化を推定し
て補正した値を用いる必要がある。
【0010】このような2次抵抗補正を考慮した従来の
ベクトル制御装置として、例えば特開平6−34328
2号公報に記載されたベクトル制御装置がある。図12
はこの従来のベクトル制御装置の構成を示したブロック
図である。図12において、49は2次磁束指令Φ2*
およびトルク指令TM*に基づいて、制御対象である誘
導電動機55を制御するためのベクトル制御部、50は
誘導電動機回転角速度ωrを入力し、誘導電動機回転角
速度ωrの波形解析を行う波形解析部、51は波形解析
部50の出力によりパラメータ(ここでは、2次抵抗設
定値)を調整するためのパラメータ調整部、52は速度
指令ωr*から誘導電動機回転角速度ωrを減算して速
度偏差を演算する減算器、53は減算器52で求めた速
度指令ωr *と誘導電動機回転角速度ωrの偏差に基づ
き、速度指令ωr*に誘導電動機回転角速度ωrが追従
するよう、トルク指令値TM*を出力する速度制御器で
ある。54はベクトル制御部49から出力される1次電
流指令値I1*に基づいて1次電流値I1を制御する電
力変換装置、55はこの1次電流値I1によって所定の
速度及びトルクで回転する制御対象である誘導電動機、
56は誘導電動機55の回転速度ωrを検出する速度検
出器である。57及び58はそれぞれベクトル制御装置
49内部に設定されている2次抵抗R2の係数設定器で
ある。以下に2次抵抗補正方式を中心に従来技術の動作
について説明する。
【0011】従来の技術では、2次抵抗補正演算のた
め、速度指令ωr*にステップ変化させた信号を入力す
る。速度指令ωr*をステップ変化させたときの誘導電
動機回転速度ωrの波形は、波形解析部50に蓄えら
れ、応答波形の特徴量が算定される。波形解析部50で
算定された特徴量は、パラメ―タ調整部51に入力さ
れ、2次抵抗設定値R2の修正量が算定され、係数設定
器57及び58に設定されている2次抵抗R2の設定値
を修正する。
【0012】図13は、波形解析部50の構成例を示し
ている。誘導電動機回転速度ωrの波形はサンプルホ―
ルド回路501でサンプルされ、メモリ502に蓄えら
れ、マイクロプロセッサ503で特徴量を算定する。特
徴量として用いる具体的な特性値とその求め方について
は後述する。
【0013】パラメ―タ調整部51の構成例は、図13
の波形解析部50と同様に、マイクロプロセッサとメモ
リから構成されている。これはサンプルホ―ルド回路が
無い点を除き図13と同じなので図は省略する。この場
合、メモリには特徴量に基づいた調整ル―ルを記憶させ
ておく。
【0014】2次抵抗の調整作用は、波形解析部50で
どのような特徴量を算定し、その特徴量を用いてパラメ
―タ調整部51でどのように2次抵抗の修正量を決める
かは、調整ル―ルにより定まる。調整ル―ルの例を図1
4を用いて説明する。図14は、2次抵抗R2の誤設定
が速度のステップ応答波形に与える影響を示すシミュレ
―ション結果である。応答波形は速度制御器53の伝達
関数の影響も受けるので、簡単にするために図14の応
答波形は速度制御器53の伝達関数を比例要素のみとし
ている。
【0015】2次抵抗R2の真値をR2*としたとき、
図14(a)はベクトル制御装置に設定した2次抵抗R
2の値が真値R2*に等しい(R2=R2*)場合であ
る。この場合は、速度制御器53の出力であるトルク指
令TM*と誘導電動機55の実際の発生トルクTMとは
等しくなるので、トルク指令TM*に対する誘導電動機
55の速度ωrの伝達関数は次式(4)となる。ただ
し、Jは誘導電動機55の慣性モ―メント、Sはラプラ
ス演算子である。
【0016】 (ωr /TM*)=(1/J・S) …(4)
【0017】したがって、速度制御器53の比例ゲイン
をGPとすれば、速度指令ωr*に対する速度ωrの閉
ル―プ伝達関数Gωは次式となる。
【0018】 Gω=(ωr /ωr * )=[GP/J・S]/[1+GP/J・S] =1/[1+(J/GP)S] …(5)
【0019】上式(5)は時定数をJ/GPとする1次
遅れ要素の伝達関数であり、そのステップ応答波形は次
式(6)で表される。ただし、速度指令のステップ量を
Δωとする。
【0020】 ωr(t)={1−exp[−(GP/J)t]}Δω …(6)
【0021】図14(a)は上式の波形を示している。
図14(b)はR2>R2*の場合で、ベクトル制御装
置に設定した2次抵抗R2の値が真値R2*より大きい
場合である。この場合は、発生トルクが過大となるので
応答にオ―バ―シュ―トが発生し、R2=R2*の場合
よりも立上りが速くなる。
【0022】図14(c)はR2<R2*の場合で、ベ
クトル制御装置に設定した2次抵抗R2の値が真値R2
*より小さい場合である。この場合は、発生トルクが過
少となるので速度が最終値に到達するまでの時間が長く
なり、R2=R2*の場合よりも立上りが遅くなる。
【0023】以上で説明したように、2次抵抗R2の誤
設定は速度のステップ応答波形の差異として観測でき
る。この差異を応答波形の特徴量の差として算定し、2
次抵抗の調整に使用する。
【0024】特徴量としては、種々の量を用いることが
できる。その一例は速度ωrがステップ量Δωの95%
に到達するまでの時間T95、即ち、立上り時間を特徴
量とすることである。2次抵抗の設定が正しいときは、
応答波形は(6)式で表されるので、立上り時間T95
*は次式のように時定数(J/GP )の関数となる。
【0025】 T95*=(J/GP)ln(20)=2.996(J/GP)…(7)
【0026】図14から明らかなように、R2>R2*
のときのステップ応答波形のT95は上式(7)のT9
*よりも小さくなり、R2<R2*のときのT95は上
式のT95*よりも大きくなる。
【0027】従って、2次抵抗R2の調整は、下記の
(1)〜(3)の調整ルールで修正できる。 (1)速度制御により速度指令ωr*をステップ変化さ
せ、その間の速度ωrの立上り時間T95を測定し、
(2)速度ωrの立上り時間T95が、T95<T95
*であれば、R2>R2*であるので、ベクトル制御装置
に設定した2次抵抗R2値を小さくし、(3)速度ωr
の立上り時間T95が、T95>T95*であれば、R
2<R2*であるので、ベクトル制御装置に設定した2
次抵抗R2値を大きくする。
【0028】具体例を、以下に示す。図13において、
速度制御により速度指令ωr*をステップ変化させ、メ
モリ502にはその間の速度ωrの応答波形を適当なサ
ンプリング周期でサンプリングした値を記憶する。マイ
クロプロセッサ503により記憶した応答波形から立上
り時間T95を特徴量として算定し、パラメ―タ調整部
51に出力する。パラメ―タ調整部51ではT95とT
95*とを比較し、次式(8)のように2次抵抗設定値
R2の修正量ΔR2を決める。
【0029】 ΔR2=Kr(T95−T95*) …(8)
【0030】Krは特徴量から修正量を決定するための
ゲインである。このようにして求めたΔR2を現在の2
次抵抗設定値に加算して新しいR2を計算し、ベクトル
制御装置への設定値を修正して、前記の誘導電動機回転
速度のステップ応答を再度行う。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】従来の誘導電動機の2
次抵抗の設定値を自動的に調整できる誘導電動機のベク
トル制御装置は以上のような構成および動作となってお
り、この方式でも2次抵抗の設定値を調整することがで
きるが、速度指令ωr*を持たないベクトル制御装置の
場合、従来の方式では2次抵抗を補正することができな
いという問題点があった。また、仮に速度指令を持つベ
クトル制御装置であっても、運転中に速度指令をステッ
プ変化させることのない用途では、2次抵抗補正のため
に、特別な運転扱いが必要となってしまうという問題点
があった。
【0032】以上のことから、上述した従来のベクトル
制御装置は、2次抵抗の設定値を自動的に調整できる誘
導電動機のベクトル制御装置として十分な方式とは言い
難いものであった。
【0033】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、速度指令の有無に関わらず、
特に2次抵抗の調整のための特別な信号を必要とせず
に、簡単な方式で2次抵抗の設定値を自動的に調整でき
る誘導電動機のベクトル制御装置を提供することを目的
とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】この発明は、トルク指令
値T*、2次磁束指令値Φ2*、および、制御対象である
誘導電動機の誘導電動機定数に基づいて、d軸電流指令
値IDR、q軸電流指令値IQR、および、すべり角周
波数指令値ωs*を演算するベクトル制御指令演算手段
と、誘導電動機の回転角周波数ωrを演算する回転角周
波数演算手段と、すべり角周波数ωs*と回転角周波数
ωrとを加算して、インバータ角周波数ωinvを演算す
るインバータ角周波数演算手段と、d軸電流指令値ID
R、q軸電流指令値IQR、誘導電動機定数、および、
インバータ角周波数ωinvを用いて、d軸フィードフォ
ワード電圧指令値E1DFFとq軸フィードフォワード
電圧指令値E1QFFとを演算するdq軸フィードフォ
ワード電圧演算手段と、d軸フィードフォワード電圧指
令値E1DFF及びq軸フィードフォワード電圧指令値
E1QFFのそれぞれの2乗和の平方根値を演算して、
フィードフォワード電圧指令値E1Fを演算するフィー
ドフォワード電圧ベクトル演算手段と、誘導電動機の3
相電流値からd軸フィードバック電流IDFとq軸フィ
ードバック電流IQFとを演算するフィードバック電流
演算手段と、d軸電流指令値IDRとd軸フィードバッ
ク電流IDFとの偏差からd軸補償電圧E1DFBを演
算するとともに、q軸電流指令値IQRとq軸フィード
バック電流IQFとの偏差からq軸補償電圧E1QFB
を演算する補償電圧演算手段と、d軸補償電圧E1DF
Bとd軸フィードフォワード電圧指令値E1DFFを加
算してd軸電圧指令値E1DRを演算するとともに、q
軸補償電圧E1QFBとq軸フィードフォワード電圧指
令値E1QFFを加算してq軸電圧指令値E1QRを演
算するdq軸電圧指令値演算手段と、d軸電圧指令値E
1DR及びq軸電圧指令値E1QRのそれぞれの2乗和
の平方根値を演算して、電圧指令値E1Rを求める電圧
ベクトル演算手段と、フィードフォワード電圧指令値E
1F及び電圧指令値E1Rの偏差がゼロになるように2
次抵抗の補正値ΔR2を調整する2次抵抗補正値演算手
段と、を備え、ベクトル制御指令演算手段が、2次抵抗
の補正値ΔR2により補正された誘導電動機定数を用い
て、すべり角周波数指令値ωs*を演算することによ
り、誘導電動機のベクトル制御を行うことを特徴とする
誘導電動機のベクトル制御装置である。
【0035】また、2次抵抗補正値演算手段とベクトル
制御指令演算手段との間に設けられ、2次抵抗の補正値
ΔR2の値を所定の範囲内に制限するリミッタを更に備
えている。
【0036】また、2次抵抗補正値演算手段とベクトル
制御指令演算手段との間に設けられ、電圧指令値E1R
の値に基づいて、2次抵抗の補正値ΔR2の値をベクト
ル制御指令演算手段に入力するか否かを切り替える第1
の切り替え手段を更に備えている。
【0037】また、この発明は、トルク指令値T*、2
次磁束指令値Φ2*、および、制御対象である誘導電動
機の誘導電動機定数に基づいて、d軸電流指令値ID
R、q軸電流指令値IQR、および、すべり角周波数指
令値ωs*を演算するベクトル制御指令演算手段と、誘
導電動機の回転角周波数ωrを演算する回転角周波数演
算手段と、すべり角周波数ωs*と回転角周波数ωrと
を加算して、インバータ角周波数ωinvを演算するイン
バータ角周波数演算手段と、d軸電流指令値IDR、q
軸電流指令値IQR、誘導電動機定数、および、インバ
ータ角周波数ωinvを用いて、d軸フィードフォワード
電圧指令値E1DFFとq軸フィードフォワード電圧指
令値E1QFFとを演算するdq軸フィードフォワード
電圧演算手段と、d軸フィードフォワード電圧指令値E
1DFF及び上記q軸フィードフォワード電圧指令値E
1QFFのそれぞれの2乗和の平方根値を演算して、フ
ィードフォワード電圧指令値E1Fを演算するフィード
フォワード電圧ベクトル演算手段と、誘導電動機の3相
電流値からd軸フィードバック電流IDFとq軸フィー
ドバック電流IQFとを演算するフィードバック電流演
算手段と、d軸電流指令値IDRとd軸フィードバック
電流IDFとの偏差からd軸補償電圧E1DFBを演算
するとともに、q軸電流指令値IQRとq軸フィードバ
ック電流IQFとの偏差からq軸補償電圧E1QFBを
演算する補償電圧演算手段と、d軸補償電圧E1DFB
とd軸フィードフォワード電圧指令値E1DFFを加算
してd軸電圧指令値E1DRを演算するとともに、q軸
補償電圧E1QFBとq軸フィードフォワード電圧指令
値E1QFFを加算してq軸電圧指令値E1QRを演算
するdq軸電圧指令値演算手段と、d軸電圧指令値E1
DR及びq軸電圧指令値E1QRのそれぞれの2乗和の
平方根値を演算して、電圧指令値E1Rを求める電圧ベ
クトル演算手段と、フィードフォワード電圧指令値E1
F及び電圧指令値E1Rの偏差がゼロになるようにすべ
り角周波数の補正値Δωsを調整するすべり角周波数補
正値演算手段と、を備え、インバータ角周波数演算手段
が、すべり角周波数の補正値Δωsにより補正されたす
べり角周波数を用いて、インバータ角周波数ωinvを演
算することにより、誘導電動機のベクトル制御を行う。
【0038】また、すべり角周波数補正値演算手段とイ
ンバータ角周波数演算手段との間に設けられ、すべり角
周波数の補正値Δωsの値を所定の範囲内に制限するリ
ミッタを更に備えている。
【0039】また、すべり角周波数補正値演算手段とイ
ンバータ角周波数演算手段との間に設けられ、すべり角
周波数の補正値Δωsの値をトルク指令値T*により補
正する第一の補正手段を更に備えている。
【0040】また、すべり角周波数補正値演算手段とイ
ンバータ角周波数演算手段との間に設けられ、すべり角
周波数の補正値Δωsの値をq軸電流指令値IQRによ
り補正する第二の補正手段を更に備えている。
【0041】また、すべり角周波数補正値演算手段とイ
ンバータ角周波数演算手段との間に設けられ、電圧指令
値E1Rの値に基づいて、すべり角周波数の補正値Δω
sの値をインバータ角周波数演算手段に入力するか否か
を切り替える第2の切り替え手段を更に備えている。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、この発明の各実施の形態を
説明する。
【0043】実施の形態1.図1は、この発明の実施の
形態1に係わる誘導電動機のベクトル制御装置を示すブ
ロック図である。図1において、1は、トルク指令値T
*、2次磁束指令値Φ2*、2次抵抗補正値ΔR2、およ
び、制御対象となる誘導電動機19の誘導電動機定数に
基づいて、トルク電流指令値(q軸電流指令値)IQ
R、磁束電流指令値(d軸電流指令値)IDR、およ
び、すべり角周波数指令値ωs*を演算するベクトル制
御指令演算部である。2は前記トルク電流指令値IQ
R、磁束電流指令値IDR、及び、後述するインバータ
角周波数ωinvによりq軸フィードフォワード電圧指令
値E1QFFとd軸フィードフォワード電圧指令値E1
DFFを演算するフィードフォワード(以下F.F.と
記す)電圧演算部である。
【0044】3はトルク電流指令値IQRと後述するト
ルクフィードバック電流IQFとの偏差ΔIQを求める
第1の減算器、4は磁束電流指令値IDRと後述する磁
束フィードバック電流IDFとの偏差ΔIDを求める第
2の減算器、5はすべり角周波数指令値ωs*に誘導電
動機の回転角周波数ωrを加算してインバータ角周波数
ωinvを出力する第1の加算器である。
【0045】6は偏差ΔIQを入力して補償電圧E1Q
FBを出力する第1の定電流補償部、7は偏差ΔIDを
入力して補償電圧E1DFBを出力する第2の定電流補
償部、8はインバータ角周波数ωinvを積分してd−q
座標上の位相θを決める積分器である。9は、後述する
パルスジェネレータ20の出力パルス信号を誘導電動機
の回転角周波数ωrに変換する角周波数演算部である。
【0046】10は、d軸F.F.電圧指令値E1DF
F、q軸F.F.電圧指令値E1QFF、トルク電流指
令値IQR、磁束電流指令値IDR、及び、後述する電
圧指令値E1QR,E1DRに基づいて、2次抵抗補正
値ΔR2を演算する2次抵抗補正値演算部である。11
は、q軸F.F.電圧指令値E1QFFと補償電圧E1
QFBとを加算して電圧指令値E1QRを出力する第2
の加算器、12はd軸F.F.電圧指令値E1DFFと
補償電圧E1DFBとを加算して電圧指令値E1DRを
出力する第3の加算器である。
【0047】13はd−q座標系で表されたd,q軸電
圧指令値E1QR、E1DRとd−q座標系の位相θか
ら、3相の電圧指令値Vu,Vv,Vwに変換する第1
の座標変換部である。14は3相の電圧指令値Vu,V
v,Vwに基づいて誘導電動機19に指令通りの電圧を
印可するパルス幅変調インバータである。15は3相電
流Iu,Iv,Iwと位相θからd−q座標上のq軸フ
ィードバック電流IQFとd軸フィードバック電流ID
Fに変換する第2の座標変換部である。16,17,1
8はそれぞれU相、V相、W相の電流を検出する第1、
第2、第3の電流検出器である。19はベクトル制御の
対象である誘導電動機、20は誘導電動機19の回転数
を検出するパルスジェネレータである。
【0048】次に動作について説明する。ベクトル制御
指令演算部1では、トルク指令T*、2次磁束指令Φ
*、誘導電動機19の回路定数および2次抵抗補正値
演算部10の出力ΔR2を用いて、トルク電流指令値I
QR、磁束電流指令値IDR、および、すべり角周波数
指令値ωs*を、以下に示す(9)〜(11)式に示す
ように演算する。
【0049】
【数4】
【0050】
【数5】
【0051】
【数6】
【0052】ここで、 P:電動機極対数 M*:電動機相互インダクタンス設定値(H) L2*:電動機2次自己インダクタンス設定値(H) R2*:電動機2次抵抗設定値(Ω) である。
【0053】上記(9)〜(11)式の中で、誘導電動
機の回路定数M、L2、R2につけた*は公称値または
設定値であることを示す。
【0054】ベクトル制御指令演算部1で求められたす
べり角周波数指令値ωs*は、第1の加算機5におい
て、誘導電動機回転角周波数ωrと加算され、インバー
タ角周波数ωinvが演算される。
【0055】フィードフォワード演算部2では、トルク
電流指令値IQR、磁束電流指令値IDR、および、イ
ンバータ角周波数ωinvが入力されて、以下の(12)
及び(13)式を用いてq軸F.F.電圧指令値E1Q
FFと、d軸F.F.電圧指令値E1DFFを演算す
る。
【0056】 E1QFF=R1*×IQR+ ωinv ×L1*×IDR…(12)
【0057】 E1DFF=R1*×IDR− ωinv ×L1*×σ×IQR…(13)
【0058】ここで、 R1*:電動機1次抵抗設定値(Ω) L1*:電動機1次自己インダクタンス(H) σ:もれ係数(=1−M*2/(L1*×L2*)) である。
【0059】第1の定電流補償部6は、第1の減算器3
の出力である偏差ΔIQに基づいて、q軸フィードバッ
ク電流IQFが、トルク電流指令値IQRに一致するよ
うな補償電圧E1QFBを出力する。第2の定電流補償
部7も同様に、第2の減算器4の出力である偏差ΔID
に基づいて、d軸フィードバック電流IDFが、磁束電
流指令値IDRに一致するような補償電圧E1DFBを
出力する。
【0060】第2の加算器11は、q軸のF.F.電圧
指令値E1QFFと補償電圧E1QFBとを加算して電
圧指令値E1QRを演算する。同様に、第3の加算器1
2は、d軸のF.F.電圧指令値E1DFFと補償電圧
E1DFBとを加算して電圧指令値E1DRを演算す
る。
【0061】第1の座標変換部13は、電圧指令値E1
QR,E1DRを3相の電圧指令値Vu,Vv,Vwに
変換する座標変換部であり、以下の(14)式の演算を
行う。ここで、θは、上述したように積分器8において
演算されたd−q座標系の位相である。
【0062】
【数7】
【0063】パルス幅変調インバータ14は、3相電圧
指令Vu,Vv,Vwに基づき、パルス幅変調制御を行
い、指令通りの電圧を印可して誘導電動機19を駆動す
る。
【0064】一方、第2の座標変換部15は、電流検出
器16、17、18において検出された3相電流Iu,
Iv,Iwを、d−q座標系の位相θを用いて、d−q
座標上の電流IQF,IDFに変換する座標変換部であ
り、以下の(15)式の演算を行う。
【0065】
【数8】
【0066】以上が全体の動作についての説明である
が、以下に2次抵抗補正値演算部10の動作原理につい
て説明する。
【0067】ベクトル制御で設定している誘導電動機定
数と、実際の誘導電動機定数がすべて一致している理想
的な状態では、定電流補償部6、7の出力である補償電
圧E1QFB,E1DFBはゼロとなる。言い換えれ
ば、誘導電動機定数の不一致があると、E1QFB、E
1DFBはゼロとはならない。つまり、このd,q軸の
補償電圧E1QFB,E1DFBの大きさを監視し、そ
の値がゼロになるように、ベクトル制御指令演算部1で
設定している誘導電動機定数を調整すれば、理想的なベ
クトル制御状態を維持することができる。
【0068】次に、誘導電動機定数とベクトル制御性能
の関係を考えてみる。ベクトル制御では、誘導電動機定
数として、それぞれ1,2次側の抵抗値と自己インダク
タンス、および、相互インダクタンスを設定している。
1,2次側の自己インダクタンスおよび相互インダクタ
ンスは、温度変化に対してほとんど変化しないことか
ら、誘導電動機の運転状態で変化するのは、抵抗値と考
えることができる。
【0069】さらに、抵抗値のうち、1次抵抗値の設定
誤差は、誘導電動機の出力電圧が大きい領域では上記補
償電圧E1QFB、E1DFBにほとんど影響しないこ
とや、出力トルクにより影響が大きいのは1次抵抗値よ
り2次抵抗値の設定誤差であることから考えると、上記
の補償電圧出力は、制御側で設定している2次抵抗設定
値と、実際の2次抵抗値のずれに相当していると考えて
も問題ない。
【0070】図2に制御側で設定している2次抵抗が実
際の誘導電動機の2次抵抗とずれている時のd,q軸電
圧指令E1DR,E1QRをベクトル表現した時の電圧
ベクトルの変化を示す。ここで、比率Kを以下の(1
6)式で定義する。
【0071】K=R2/R2* …(16)
【0072】ここで、 R2:モータの2次抵抗値(実際値)(Ω) R2*:制御側2次抵抗設定値(Ω) である。
【0073】K=1.0、つまり、誘導電動機側の2次
抵抗値R2と制御側で設定した2次抵抗値R2*が一致
している場合、電圧は図2中の太線矢印で示した電圧ベ
クトルとなる。この状態では、先述したように、補償電
圧E1QFB、E1DFBはゼロとなる。よってこの時
の電圧指令は、フィードフォワード電圧指令値E1QF
F,E1DFFだけで決まり、その大きさをVPFと定
義すると、VPFは以下の(17)式で求められる。
【0074】
【数9】
【0075】次に、制御側の2次抵抗設定値に対して、
誘導電動機の2次抵抗値が小さい場合、例えばK=0.
7の時を考えてみる。この状態では、すべり周波数が大
きく設定されるために、フィードバック電流が電流指令
値に対して大きくなり、定電流補償部6、7の動作の結
果、電圧指令E1QR,E1DRを減少させる方向に補
正される。その電圧ベクトルは図2のAになり、電圧の
大きさをVPAと定義すると、VPAは以下の(18)
式で求められる。
【0076】
【数10】
【0077】この状態での電圧ベクトルの大きさは、図
2に示すように、以下の(19)式の関係になっている
ことがわかる。
【0078】VPF > VPA …(19)
【0079】一方、制御側の2次抵抗設定値に対して、
誘導電動機の2次抵抗値が大きい場合、例えばK=1.
3の時は、K=0.7の時と逆の考え方で、電圧ベクト
ルは図2のBになり、その時の電圧ベクトルの大きさを
VPBと定義すると、VPBとVPFの関係は上記と同
様に考えると以下の(20)式で表せられる。
【0080】VPF < VPB …(20)
【0081】上記の関係をまとめると、以下のようにな
る。
【0082】 R2<R2*の時、VPA<VPF R2>R2*の時、VPB>VPF
【0083】2次抵抗補正値演算部10では上記の動作
原理に従い、2次抵抗補正値ΔR2を演算する。図3に
2次抵抗補正値演算部10の内部構成図を示す。
【0084】図3において、101〜104は、それぞ
れ、d,q軸電圧指令値E1DR,E1QRおよびd,
q軸F.F.電圧指令値E1DFF、E1QFFの2乗
値を演算する第1〜4の乗算器、105はd,q軸電圧
指令値E1DR,E1QRのそれぞれの2乗値を加算す
る第4の加算器、106はd,q軸F.F.電圧指令値
E1DFF、E1QFFのそれぞれの2乗値を加算する
第5の加算器、107はd,q軸電圧指令値E1DR,
E1QRの2乗和の平方根E1Rを演算する第1の演算
器、108はd,q軸F.F.電圧指令値E1DFF、
E1QFFの2乗和の平方根E1Fを演算する第2の演
算器である。109はE1RからE1Fを減算して、電
圧偏差ΔE1を演算する第3の減算器、110は電圧偏
差ΔE1をゼロにするような補正値dsrを演算する制
御器である。111は、補正値dsrに磁束電流指令値
IDRを乗算する第5の乗算器、112は、第5の乗算
器111の演算結果をトルク電流指令値IQRで除算す
る第1除算器、113は、第1除算器112の演算結果
に誘導電動機定数L1*を乗算することにより、2次抵
抗補正値ΔR2を演算する第6の乗算器である。
【0085】次に2次抵抗補正値演算部10の動作につ
いて説明する。2次抵抗補正値演算部10では、d,q
軸のF.F.電圧指令値E1DFF,E1QFFと、
d,q軸の電圧指令値E1DR,E1QRおよびトルク
電流指令値IQR、磁束電流指令値IDRが入力され
る。そして、図3に示すように、E1DFFとE1QF
Fの夫々の2乗和の平方根値であるE1Fを演算する。
同様に、E1DRとE1QRの夫々の2乗和の平方根値
であるE1Rを演算する。第3の減算器109は、E1
RからE1Fを減算することにより電圧偏差ΔE1を演
算し、第1の制御器110に入力する。第1の制御器1
10は、電圧偏差ΔE1をゼロにするような補正値ds
rを演算する。そして、その時にベクトル制御指令演算
部1において(9)、(10)式で演算されたトルク電
流指令値IQR、磁束電流指令値IDRと、誘導電動機
1次自己インダクタンス設定値L1*を用いて2次抵抗
補正値ΔR2を演算し、その結果をベクトル制御指令演
算部1に出力する。
【0086】ベクトル制御指令演算部1では、2次抵抗
補正値ΔR2を用いて(11)式によりすべり角周波数
指令値ωs*を演算する。
【0087】なお、制御器110は通常比例積分器など
が用いられるが、温度変化に伴う2次抵抗の変化は比較
的緩慢であることから、積分演算器でも十分である。
【0088】このように、図1に示す本実施の形態にお
ける誘導電動機のベクトル制御装置によれば、2次抵抗
補正値演算部10にて、2次抵抗補正値ΔR2を演算
し、ベクトル制御指令演算部1で(11)式によりすべ
り角周波数指令値ωs*を演算することにより、制御対
象となる誘導電動機19の温度変化に伴う2次抵抗の変
動がある場合でも、ベクトル制御で設定する2次抵抗を
自動的に調整できるため、速度指令を持たないベクトル
制御装置や、速度指令を持つベクトル制御装置であって
も、また、運転中に速度指令をステップ変化させること
がない用途においても、2次抵抗の調整のための特別な
信号を必要とせずに、内部の制御信号を用いて、簡単な
方式で2次抵抗補正が可能であり、誘導電動機の温度に
関わらずベクトル制御状態を維持することができる。こ
のようにして、温度変化に伴う2次抵抗を補償すること
により、モータ出力トルクを指令値に一致させるととも
に、高速トルク応答性能を維持することができる。
【0089】実施の形態2.図4は、この発明の実施の
形態2に係わる誘導電動機のベクトル制御装置の構成を
示した部分ブロック図である。図4においては、上述の
図1と異なる構成の部分だけを記載し、他の同じ構成の
部分については、図示を省略している。上述の図1に示
すベクトル制御装置では、2次抵抗補正値演算部10で
演算した2次抵抗補正値ΔR2をベクトル制御指令演算
部1に入力していたが、図4に示す本実施の形態におけ
るベクトル制御装置では、2次抵抗補正値ΔR2の大き
さを制限するリミッタを設け、リミッタにより制限され
た第2の2次抵抗補正値ΔR2Aをベクトル制御指令演
算部1へ出力するようにしたものである。
【0090】図4において、21は2次抵抗補正値ΔR
2を制限して第2の2次抵抗補正値ΔR2Aを出力する
第1のリミッタである。すなわち、図4に示すベクトル
制御装置の構成は、図1に示したベクトル制御装置の2
次抵抗補正値演算部10とベクトル制御指令演算部1と
の間に第1のリミッタ21を追加したものである。
【0091】次にこの実施の形態2の動作について説明
する。第1のリミッタ21には、2次抵抗補正値ΔR2
が入力される。第1のリミッタ21には、ベクトル制御
指令演算部1にて用いる2次抵抗補正値の最大値ΔR2
maxと最小値ΔR2minが予め設定されている。
【0092】入力される2次抵抗補正値ΔR2が2次抵
抗補正値の最大値ΔR2maxより大きい時は、第2の2
次抵抗補正値ΔR2Aとして2次抵抗補正値の最大値Δ
R2maxを出力する。
【0093】また、入力される2次抵抗補正値ΔR2が
2次抵抗補正値の最小値ΔR2minより小さい時は、第
2の2次抵抗補正値ΔR2Aとして2次抵抗補正値の最
小値ΔR2minを出力する。
【0094】また、入力される2次抵抗補正値ΔR2が
2次抵抗補正値の最大値ΔR2maxより小さく、2次抵
抗補正値の最小値ΔR2minより大きい時は、第2の2
次抵抗補正値ΔR2Aとして、入力される2次抵抗補正
値ΔR2がそのまま出力されるのは言うまでもない。
【0095】ベクトル制御指令演算部1では、2次抵抗
補正値ΔR2の替わりに、第2の2次抵抗補正値ΔR2
Aを用いて上述の(11)式の演算を行い、すべり角周
波数指令値ωs*を演算する。他の動作については、上
述の実施の形態1と同様であるため、ここでは説明を省
略する。
【0096】以上のように、図4に示すこの実施の形態
におけるベクトル制御装置では、ベクトル制御指令演算
部1に入力される第2の2次抵抗補正値ΔR2Aの値が
リミッタ21によりΔR2min〜ΔR2maxの間に制限さ
れるので、2次抵抗補正値ΔR2が例えば演算誤差等に
より、使用範囲では有り得ないほどの値になるようなこ
とを避けることができ、それによる誤動作を防止するこ
とができる。
【0097】実施の形態3.図5はこの発明の実施の形
態3に係わる誘導電動機のベクトル制御装置の構成を示
した部分ブロック図である。上述の図1及び図4のベク
トル制御装置では、2次抵抗補正値演算部10において
2次抵抗補正値ΔR2を演算するようにしていたが、図
5に示す本実施の形態のベクトル制御装置では、電圧指
令値E1Rの大きさによって、2次抵抗補正値ΔR2を
設定するようにしたものである。
【0098】図5において、22は、電圧指令値E1R
と、2次抵抗補正開始電圧E1RSおよび2次抵抗補正
終了電圧E1REとを入力として、切り替え信号cs1を
出力する第1の指令切り替え部、23は2次抵抗補正値
ΔR2とゼロのどちらかを、第1の指令切り替え部22
からの切り替え信号cs1により選択する第1の選択スイ
ッチである。ここで、2次抵抗補正開始電圧E1RSお
よび2次抵抗補正終了電圧E1REは、予め適当な所定
の値を設定しておくようにしてもよく、また、ユーザ等
により所定の値を適宜入力するようにしてもよい。な
お、図5に示すベクトル制御装置の構成は、上述の図1
または図4に示したベクトル制御装置に適用することが
できる。
【0099】次に図5に示すベクトル制御装置の動作に
ついて説明する。第1の指令切り替え部22は、2次抵
抗補正値演算部10において演算される電圧E1Rと、
2次抵抗補正開始電圧E1RS及び2次抵抗補正終了電
圧E1REとを比較し、以下に示す論理で切り替え信号
cs1を低レベル(L)または高レベル(H)として出力
する。
【0100】E1RS≦E1R≦E1RE:cs1=H それ以外:cs1=L
【0101】第1の選択スイッチ23は第1の指令切り
替え部22からの切り替え信号cs1を入力して、切り替
え信号cs1が低レベル(L)の時には第2の2次抵抗補
正値ΔR2Bをゼロに設定し、一方、切り替え信号cs1
が高レベル(H)の時には第2の2次抵抗補正値ΔR2
Bとして2次抵抗補正値演算部10において演算される
2次抵抗補正値ΔR2を設定する。なお、2次抵抗補正
値ΔR2Bの出力先は、本実施の形態を図1の構成に適
用した場合には、ベクトル制御指令演算部1(図1)と
なり、図4の構成に適用した場合には、リミッタ21
(図4)となる。その他の動作は図1に示すベクトル制
御装置と同一であるため、ここでは説明を省略する。
【0102】以上のように、図5に示す本実施の形態の
ベクトル制御装置では、ベクトル制御指令演算部1に入
力される第2の2次抵抗補正値ΔR2Bを、電圧指令E
1Rの大きさによって、2次抵抗補正値演算部10で演
算される2次抵抗補正値ΔR2もしくはゼロのいずれか
一方に設定できることから、2次抵抗の補正を行うか否
かの動作範囲を設定することができ、例えば、1次抵抗
設定誤差などにより2次抵抗補正値ΔR2に誤差が大き
くなりやすい電圧指令E1Rの値が小さい領域(すなわ
ち、電圧指令E1RがE1RSの値より小さい場合)に
おいて、2次抵抗補正演算を回避することができる。
【0103】実施の形態4.図6はこの発明の実施の形
態4に係わる誘導電動機のベクトル制御装置の構成を示
している。上述の図1、図4、図5に示すベクトル制御
装置では、2次抵抗補正値演算部10において2次抵抗
補正値ΔR2を演算し、ベクトル制御指令演算部1にて
(11)式を使って、すべり角周波数指令値ωs*を演
算していたが、図6に示す本実施の形態のベクトル制御
装置では、2次抵抗補正値演算部10の替わりにすべり
角周波数指令補正値演算部30を設け、すべり角周波数
指令補正値演算部30においてすべり角周波数指令補正
値Δωsを演算し、すべり角周波数指令補正値Δωsを
すべり角周波数指令値ωs*に加算するようにしたもの
である。
【0104】図6において、30はそれぞれF.F.電
圧指令値E1QFF及びE1DFFと、電圧指令値E1
QR及びE1DRに基づいてすべり角周波数補正値Δω
sを演算するすべり角周波数補正値演算部である。24
はすべり角周波数補正値Δωsとベクトル制御指令演算
部1で演算されるすべり角周波数指令値ωs*を加算し
て第2のすべり角周波数指令値ωs2*を演算する第6
の加算器である。その他の構成は図1に示すベクトル制
御装置の構成と同一である。
【0105】図7はすべり角周波数補正値演算部30の
構成を示している。すべり角周波数補正値演算部30
は、図7に示す通り、図3に示した2次抵抗補正値演算
部10の制御器110までの前段部分と同一の構成を有
し、2次抵抗補正値演算部10で演算される補正値dsr
をそのまますべり角周波数補正値Δωsとして出力する
構成となっている。
【0106】次に図6に示すベクトル制御装置の動作に
ついて図1に示すベクトル制御装置と異なる部分を中心
に説明する。すべり角周波数補正値演算部30は、図3
に示した2次抵抗補正値演算部10と同様の処理で、E
1R及びE1Fを演算し、その偏差ΔE1がゼロになる
ような補正値を演算する。すべり角周波数補正値演算部
30では、この補正値をすべり角周波数補正値Δωsと
して出力する。
【0107】第6の加算器24はすべり角周波数補正値
Δωsと、ベクトル制御指令演算部1で演算されたすべ
り角周波数指令値ωs*を加算して第2のすべり角周波
数指令値ωs2*を演算する。図6に示すベクトル制御
装置は第2のすべり角周波数指令値ωs2*にしたがっ
て誘導電動機19をベクトル制御する。
【0108】また、ベクトル制御指令演算部1では、上
述の(11)式においてΔR2をゼロとしてすべり角周
波数指令値ωs*の演算を実施する。
【0109】以上のように、図6に示す本実施の形態の
ベクトル制御装置では、2次抵抗R2の変動をすべり角
周波数補正値として演算してすべり角周波数指令値を補
正するため、2次抵抗補正値を直接演算することなく、
より簡単な方式で、図1で示したベクトル制御装置と同
等の性能を得ることができる。
【0110】実施の形態5.図8はこの発明の実施の形
態5に係わる誘導電動機のベクトル制御装置の構成を示
している。上述の図6に示すベクトル制御装置では、す
べり角周波数補正値演算部30で演算したすべり角周波
数補正値Δωsを第6の加算器24に入力していたが、
図8に示すベクトル制御装置では、すべり角周波数補正
値Δωsの大きさを制限するリミッタを設け、リミッタ
により制限された第2のすべり角周波数補正値Δωs2
を第6の加算器24へ出力するようにしたものである。
【0111】図8において、25はすべり角周波数補正
値Δωsを制限して第2のすべり角周波数補正値Δωs
2を出力するリミッタである。なお、図8に示すベクト
ル制御装置の構成は、図6に示したベクトル制御装置の
すべり角周波数補正値演算部30と第6の加算器24と
の間にリミッタ25を追加した構成である。
【0112】次にこの実施の形態5の動作について説明
する。リミッタ25には、すべり角周波数補正値Δωs
が入力される。リミッタ25はすべり角周波数補正値の
最大値Δωsmaxと最小値Δωsminが設定されている。
【0113】入力されるすべり角周波数補正値Δωsが
すべり角周波数補正値の最大値Δωsmaxより大きい時
は、第2のすべり角周波数補正値Δωs2としてすべり
角周波数補正値の最大値Δωsmaxを出力する。
【0114】また、入力されるすべり角周波数補正値Δ
ωsがすべり角周波数補正値の最小値Δωsminより小
さい時は、第2のすべり角周波数補正値Δωs2として
すべり角周波数補正値の最小値Δωsminを出力する。
【0115】なお、入力されるすべり角周波数補正値Δ
ωsがすべり角周波数補正値の最大値Δωsmaxより小
さく、すべり角周波数補正値の最小値Δωsminより大
きい時は、第2のすべり角周波数補正値Δωs2とし
て、入力されるすべり角周波数補正値Δωsがそのまま
出力されるのは言うまでもない。
【0116】第6の加算器24では、すべり角周波数補
正値Δωsの替わりに第2のすべり角周波数補正値Δω
s2と、ベクトル制御指令演算部1で演算されるすべり
角周波数指令値ωs*を加算して、第2のすべり角周波
数指令値ωs2*を演算する。
【0117】以上のように、図8に示す本実施の形態の
ベクトル制御装置では、リミッタ25によりすべり角周
波数補正値Δωsの値が制限されるので、すべり角周波
数補正値Δωsが例えば演算誤差等により、使用範囲で
は有り得ないほどの値になるようなことを避けることが
できる。
【0118】実施の形態6.図9は、この発明の実施の
形態6に係わる誘導電動機のベクトル制御装置の構成を
示した部分ブロック図である。上述の図6及び図8に示
すベクトル制御装置では、第6の加算器24、もしく
は、リミッタ25に入力されるすべり角周波数補正値Δ
ωsもしくはΔωs2は、トルク指令値T*によらない
ものとしていたが、図9に示す本実施の形態のベクトル
制御装置では、トルク指令値で補正した第3のすべり角
周波数補正値Δωs3*を演算し、その値を第6の加算器
24(図6)、もしくは、リミッタ25(図8)に入力
するようにしたものである。
【0119】図9において、26はすべり角周波数補正
値Δωsと補正係数KTとを乗算し、第3のすべり角周
波数補正値Δωs3*を出力する第5の乗算器、27はト
ルク指令値T*をトルク指令基準値Ts*で除算し、補正
係数KTを出力する第2の除算器である。ここで、トル
ク指令基準値Ts*は予め所定の値を設定しておくよう
にしてもよく、また、ユーザ等により入力するようにし
てもよい。図9に示すベクトル制御装置のその他の構成
は、図6及び図8に示したベクトル制御装置の構成と同
一であり、図9に示すベクトル制御装置の機能は、図6
及び図8に示したベクトル制御装置に適用することがで
きる。
【0120】次に、図9に示す実施の形態6のベクトル
制御装置の動作について説明する。第2の除算器27に
より、トルク指令基準値Ts*に対するトルク指令値T*
の比率を演算し、第5の乗算器26に補正係数KTとし
て出力する。第5の乗算器26では、すべり角周波数補
正値Δωsと補正係数KTとを乗算し、乗算結果を第6
の加算器24もしくはリミッタ25に第3のすべり角周
波数補正値Δωs3*として出力する。
【0121】第6の加算器24では、すべり角周波数補
正値Δωsの替わりに第3のすべり角周波数補正値Δω
s3*と、すべり角周波数指令値周波数ωs*とを加算して
第2のすべり角周波数指令値周波数ωs2*を演算する。
リミッタ25では、すべり角周波数指令補正値Δωsの
替わりに第3のすべり角周波数補正値Δωs3*を入力と
する。他の動作については上述の実施の形態4及び5と
同一である。
【0122】以上のように、図9に示す本実施の形態の
ベクトル制御装置では、トルク指令値T*を考慮して、
第3のすべり角周波数補正値Δωs3*を演算するので、
例えば、トルク指令値T*が運転中に変動した場合にお
ける制御器110(図7)の応答遅れに起因するすべり
角周波数補正値の整定遅れを防止することができる。
【0123】実施の形態7.図10はこの発明の実施の
形態7に係わるベクトル制御装置の構成を示した部分ブ
ロック図である。上述の図9のベクトル制御装置では、
トルク指令値T*により補正係数KTを演算していた
が、図10のベクトル制御装置では、トルク指令値T*
の替わりにq軸電流指令値IQRを用い、トルク指令基
準値Ts*の替わりにq軸電流基準値IQRSを設定
し、補正係数KIを演算するするようにしたものであ
る。
【0124】図10において、28はすべり角周波数補
正値Δωsと補正係数KIとを乗算し、第4のすべり角
周波数補正値Δωs4*を出力する第6の乗算器、29は
q軸電流指令値IQRをq軸電流基準値IQRSで除算
し、補正係数KIを出力する第3の除算器である。ここ
で、q軸電流基準値IQRSは、所定の値を予め設定し
ておくようにしてもよく、また、ユーザ等により適宜入
力するようにしてもよい。図10に示すベクトル制御装
置のその他の構成は図6及び図8に示したベクトル制御
装置の構成と同一であり、図10に示すベクトル制御装
置の機能は、図6及び図8に示したベクトル制御装置に
適用することができる。
【0125】次に、図10に示す実施の形態7のベクト
ル制御装置の動作について説明する。第3の除算器29
により、q軸電流基準値IQRSに対するq軸電流指令
値IQRの比率を演算し、第6の乗算器28に補正係数
KIとして出力する。第6の乗算器28では、すべり角
周波数補正値Δωsと補正係数KIとを乗算し、乗算結
果を第6の加算器24もしくはリミッタ25に第4のす
べり角周波数補正値Δωs4*として出力する。
【0126】第6の加算器24では、すべり角周波数補
正値Δωsの替わりに、第4のすべり角周波数補正値Δ
ωs4*とすべり角周波数指令値周波数ωs*を加算して第
2のすべり角周波数指令値周波数ωs2*を演算する。リ
ミッタ25では、すべり角周波数指令補正値Δωsの替
わりに第4のすべり角周波数補正値Δωs4*を入力とす
る。他の動作については上述の実施の形態4及び5と同
一である。
【0127】以上のように、図10に示す本実施の形態
のベクトル制御装置では、q軸電流指令値IQRを考慮
して、第4のすべり角周波数補正値Δωs4*を演算する
ので、例えば、q軸電流指令値IQRが運転中に変動し
た場合における制御器110(図7)の応答遅れに起因
するすべり角周波数補正値の整定遅れを防止することが
できる。
【0128】実施の形態8.図11はこの発明の実施の
形態8に係わる誘導電動機のベクトル制御装置の構成を
示した部分ブロック図である。上述の図6及び図8〜図
10のベクトル制御装置では、すべり角周波数補正値演
算部30においてすべり角周波数補正値Δωsを演算す
るようにしていたが、図11に示すベクトル制御装置で
は、電圧指令値E1Rの大きさによって、すべり角周波
数補正値Δωsを設定するようにしたものである。
【0129】図11において、41は、すべり角周波数
補正値Δωsとゼロのどちらかを、第2の指令切り替え
部22Aからの切り替え信号cs1により選択する第2の
選択スイッチである。なお、第2の指令切り替え部22
Aの構成および動作は図5の第1の指令切り替え部22
と同一である。図11に示すベクトル制御装置の構成
は、図6、図8〜図10に示したベクトル制御装置に適
用することができる。
【0130】次に図11に示すベクトル制御装置の動作
について説明する。第2の選択スイッチ41は第2の指
令切り替え部22Aからの切り替え信号cs1を入力し
て、切り替え信号cs1が低レベル(L)の時には第5の
すべり角周波数補正値Δωs5*をゼロに設定し、切り
替え信号cs1が高レベル(H)の時には第5のすべり角
周波数補正値Δωs5*としてすべり角周波数補正値演
算部30において演算されるすべり角周波数補正値Δω
sを設定する。
【0131】図11の構成は、上述の図6、図8〜10
のいずれの構成にも適用することができるので、それぞ
れの場合において、第5のすべり角周波数補正値Δωs
*は、第6の加算器24(図6)、リミッタ25(図
8)、第5の乗算器26(図9)もしくは第6の乗算器
28(図10)のいずれかに出力される。図11に示す
ベクトル制御装置のその他の動作は図6、図8〜10に
示すベクトル制御装置と同一であるため、説明を省略す
る。
【0132】以上のように、図11のベクトル制御装置
では、第5のすべり角周波数補正値Δωs5*を電圧指
令E1Rによって、すべり角周波数補正値演算部30で
演算されるすべり角周波数補正値Δωsもしくはゼロに
設定できることから、すべり角周波数の補正を行うか否
かの動作範囲を設定することができ、例えば、1次抵抗
設定誤差などによりすべり角周波数補正値Δωsに誤差
が大きくなりやすいE1Rの小さい領域で、2次抵抗補
正演算を回避することができる。
【0133】
【発明の効果】この発明は、トルク指令値T*、2次磁
束指令値Φ2*、および、制御対象である誘導電動機の
誘導電動機定数に基づいて、d軸電流指令値IDR、q
軸電流指令値IQR、および、すべり角周波数指令値ω
*を演算するベクトル制御指令演算手段と、誘導電動
機の回転角周波数ωrを演算する回転角周波数演算手段
と、すべり角周波数ωs*と回転角周波数ωrとを加算
して、インバータ角周波数ωinvを演算するインバータ
角周波数演算手段と、d軸電流指令値IDR、q軸電流
指令値IQR、誘導電動機定数、および、インバータ角
周波数ωinvを用いて、d軸フィードフォワード電圧指
令値E1DFFとq軸フィードフォワード電圧指令値E
1QFFとを演算するdq軸フィードフォワード電圧演
算手段と、d軸フィードフォワード電圧指令値E1DF
F及びq軸フィードフォワード電圧指令値E1QFFの
それぞれの2乗和の平方根値を演算して、フィードフォ
ワード電圧指令値E1Fを演算するフィードフォワード
電圧ベクトル演算手段と、誘導電動機の3相電流値から
d軸フィードバック電流IDFとq軸フィードバック電
流IQFとを演算するフィードバック電流演算手段と、
d軸電流指令値IDRとd軸フィードバック電流IDF
との偏差からd軸補償電圧E1DFBを演算するととも
に、q軸電流指令値IQRとq軸フィードバック電流I
QFとの偏差からq軸補償電圧E1QFBを演算する補
償電圧演算手段と、d軸補償電圧E1DFBとd軸フィ
ードフォワード電圧指令値E1DFFを加算してd軸電
圧指令値E1DRを演算するとともに、q軸補償電圧E
1QFBとq軸フィードフォワード電圧指令値E1QF
Fを加算してq軸電圧指令値E1QRを演算するdq軸
電圧指令値演算手段と、d軸電圧指令値E1DR及びq
軸電圧指令値E1QRのそれぞれの2乗和の平方根値を
演算して、電圧指令値E1Rを求める電圧ベクトル演算
手段と、フィードフォワード電圧指令値E1F及び電圧
指令値E1Rの偏差がゼロになるように2次抵抗の補正
値ΔR2を調整する2次抵抗補正値演算手段と、を備
え、ベクトル制御指令演算手段が、2次抵抗の補正値Δ
R2により補正された誘導電動機定数を用いて、すべり
角周波数指令値ωs*を演算することにより、誘導電動
機のベクトル制御を行うことを特徴とする誘導電動機の
ベクトル制御装置であるので、速度指令の有無に関わら
ず、特に2次抵抗の調整のための特別な信号を必要とせ
ずに、簡単な方式で2次抵抗の設定値を自動的に調整で
きる誘導電動機のベクトル制御を実現することができる
という効果がある。
【0134】また、2次抵抗補正値演算手段とベクトル
制御指令演算手段との間に設けられ、2次抵抗の補正値
ΔR2の値を所定の範囲内に制限するリミッタを更に備
えているので、2次抵抗の補正値が演算誤差等により使
用範囲ではあり得ないほどの値になるようなことを避け
ることができるという効果がある。
【0135】また、2次抵抗補正値演算手段とベクトル
制御指令演算手段との間に設けられ、電圧指令値E1R
の値に基づいて、2次抵抗の補正値ΔR2の値をベクト
ル制御指令演算手段に入力するか否かを切り替える第1
の切り替え手段を更に備えているので、2次抵抗の補正
を行うか否かの動作範囲の設定を行うことができ、例え
ば、1次抵抗設定誤差等により2次抵抗の補正値ΔR2
に誤差が大きくなりやすい電圧指令E1Rの値が小さい
領域では補正を行うことを回避することができるという
効果がある。
【0136】また、この発明は、トルク指令値T*、2
次磁束指令値Φ2*、および、制御対象である誘導電動
機の誘導電動機定数に基づいて、d軸電流指令値ID
R、q軸電流指令値IQR、および、すべり角周波数指
令値ωs*を演算するベクトル制御指令演算手段と、誘
導電動機の回転角周波数ωrを演算する回転角周波数演
算手段と、すべり角周波数ωs*と回転角周波数ωrと
を加算して、インバータ角周波数ωinvを演算するイン
バータ角周波数演算手段と、d軸電流指令値IDR、q
軸電流指令値IQR、誘導電動機定数、および、インバ
ータ角周波数ωinvを用いて、d軸フィードフォワード
電圧指令値E1DFFとq軸フィードフォワード電圧指
令値E1QFFとを演算するdq軸フィードフォワード
電圧演算手段と、d軸フィードフォワード電圧指令値E
1DFF及び上記q軸フィードフォワード電圧指令値E
1QFFのそれぞれの2乗和の平方根値を演算して、フ
ィードフォワード電圧指令値E1Fを演算するフィード
フォワード電圧ベクトル演算手段と、誘導電動機の3相
電流値からd軸フィードバック電流IDFとq軸フィー
ドバック電流IQFとを演算するフィードバック電流演
算手段と、d軸電流指令値IDRとd軸フィードバック
電流IDFとの偏差からd軸補償電圧E1DFBを演算
するとともに、q軸電流指令値IQRとq軸フィードバ
ック電流IQFとの偏差からq軸補償電圧E1QFBを
演算する補償電圧演算手段と、d軸補償電圧E1DFB
とd軸フィードフォワード電圧指令値E1DFFを加算
してd軸電圧指令値E1DRを演算するとともに、q軸
補償電圧E1QFBとq軸フィードフォワード電圧指令
値E1QFFを加算してq軸電圧指令値E1QRを演算
するdq軸電圧指令値演算手段と、d軸電圧指令値E1
DR及びq軸電圧指令値E1QRのそれぞれの2乗和の
平方根値を演算して、電圧指令値E1Rを求める電圧ベ
クトル演算手段と、フィードフォワード電圧指令値E1
F及び電圧指令値E1Rの偏差がゼロになるようにすべ
り角周波数の補正値Δωsを調整するすべり角周波数補
正値演算手段と、を備え、インバータ角周波数演算手段
が、すべり角周波数の補正値Δωsにより補正されたす
べり角周波数を用いて、インバータ角周波数ωinvを演
算することにより、誘導電動機のベクトル制御を行うの
で、速度指令の有無に関わらず、特にすべり角周波数の
調整のための特別な信号を必要とせずに、また、2次抵
抗補正値を直接演算することなく、さらに簡単な方式で
2次抵抗の設定値を自動的に調整できる誘導電動機のベ
クトル制御を実現することができるという効果がある。
【0137】また、すべり角周波数補正値演算手段とイ
ンバータ角周波数演算手段との間に設けられ、すべり角
周波数の補正値Δωsの値を所定の範囲内に制限するリ
ミッタを更に備えているので、すべり角周波数の補正値
が演算誤差等により使用範囲ではあり得ないほどの値に
なるようなことを避けることができるという効果があ
る。
【0138】また、すべり角周波数補正値演算手段とイ
ンバータ角周波数演算手段との間に設けられ、すべり角
周波数の補正値Δωsの値をトルク指令値T*により補
正する第一の補正手段を更に備えているので、トルク指
令値を考慮して、すべり角周波数の補正値の補正を行う
ので、例えば、トルク指令値が運転中に変動した場合に
おける制御器の応答遅れに起因するすべり角周波数補正
値の整定遅れを防止することができるという効果があ
る。
【0139】また、すべり角周波数補正値演算手段とイ
ンバータ角周波数演算手段との間に設けられ、すべり角
周波数の補正値Δωsの値をq軸電流指令値IQRによ
り補正する第二の補正手段を更に備えているので、q軸
電流指令値を考慮して、すべり角周波数の補正値の補正
を行うので、例えば、q軸電流指令値が運転中に変動し
た場合における制御器の応答遅れに起因するすべり角周
波数補正値の整定遅れを防止することができるという効
果がある。
【0140】また、すべり角周波数補正値演算手段とイ
ンバータ角周波数演算手段との間に設けられ、電圧指令
値E1Rの値に基づいて、すべり角周波数の補正値Δω
sの値をインバータ角周波数演算手段に入力するか否か
を切り替える第2の切り替え手段を更に備えているの
で、電圧指令値E1Rによって、すべり角周波数の補正
値Δωsをそのままの値かもしくはゼロに設定できるこ
とから、すべり角周波数の補正を行うか否かの動作範囲
を設定することができ、例えば、1次抵抗設定誤差など
によりすべり角周波数補正値Δωsに誤差が大きくなり
やすいE1Rの小さい領域で、2次抵抗補正演算を回避
することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による誘導電動機の
ベクトル制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による誘導電動機の
ベクトル制御装置の動作の原理を示すグラフである。
【図3】 この発明の実施の形態1による誘導電動機の
ベクトル制御装置に設けられた2次抵抗補正値演算部の
構成を示すブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態2による誘導電動機の
ベクトル制御装置の構成を示す部分ブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態3による誘導電動機の
ベクトル制御装置の構成を示す部分ブロック図である。
【図6】 この発明の実施の形態4による誘導電動機の
ベクトル制御装置の構成を示すブロック図である。
【図7】 この発明の実施の形態4による誘導電動機の
ベクトル制御装置に設けられたすべり角周波数指令補正
値演算部の構成を示すブロック図である。
【図8】 この発明の実施の形態5による誘導電動機の
ベクトル制御装置の構成を示す部分ブロック図である。
【図9】 この発明の実施の形態6による誘導電動機の
ベクトル制御装置の構成を示す部分ブロック図である。
【図10】 この発明の実施の形態7による誘導電動機
のベクトル制御装置の構成を示す部分ブロック図であ
る。
【図11】 この発明の実施の形態8による誘導電動機
のベクトル制御装置の構成を示す部分ブロック図であ
る。
【図12】 従来のベクトル制御装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図13】 従来のベクトル制御装置に設けられた波形
解析部の構成を示すブロック図である。
【図14】 従来のベクトル制御装置の動作を示すシミ
ュレーション波形を示したグラフである。
【符号の説明】
1 ベクトル制御指令演算部、2 フィードフォワード
電圧演算部、3 第1の減算器、4 第2の減算器、5
第3の加算器、6 第1の定電流補償部、7第2の定
電流補償部、8 積分器、9 角周波数演算部、10
2次抵抗補正値演算部、11 第2の加算器、12 第
3の加算器、13 第1の座標変換部、14 パルス幅
変調インバータ、15 第2の座標変換部、16 第1
の電流検出器、17 第2の電流検出器、18 第3の
電流検出器、19 誘導電動機、20 パルスジェネレ
ータ、21 第1のリミッタ、22 指令切り替え部、
23 第1の選択スイッチ、24 第6の加算器、25
第2のリミッタ、26第5の乗算器、27 第2の除
算器、28 第6の乗算器、29 第3の除算器、30
すべり角周波数補正値演算部、41 第2の選択スイ
ッチ、49 ベクトル制御部、50 波形解析部、51
パラメータ調整部、52 減算器、53 速度制御
器、54 電力変換器、55 誘導電動機、56 速度
検出器、57 第1の係数設定器、58 第2の係数設
定器、101 第1の乗算器、102 第2の乗算器、
103 第3の乗算器、104 第4の乗算器、105
第4の加算器、106 第5の加算器、107 第1
の演算器、108 第2の演算器、109 第3の減算
器、110 制御器、111 第5の乗算器、112第
1の除算器、113 第6の乗算器。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トルク指令値T*、2次磁束指令値Φ
    *、および、制御対象である誘導電動機の誘導電動機
    定数に基づいて、d軸電流指令値IDR、q軸電流指令
    値IQR、および、すべり角周波数指令値ωs*を演算
    するベクトル制御指令演算手段と、 上記誘導電動機の回転角周波数ωrを演算する回転角周
    波数演算手段と、 上記すべり角周波数ωs*と上記回転角周波数ωrとを
    加算して、インバータ角周波数ωinvを演算するインバ
    ータ角周波数演算手段と、 上記d軸電流指令値IDR、上記q軸電流指令値IQ
    R、上記誘導電動機定数、および、上記インバータ角周
    波数ωinvを用いて、d軸フィードフォワード電圧指令
    値E1DFFとq軸フィードフォワード電圧指令値E1
    QFFとを演算するdq軸フィードフォワード電圧演算
    手段と、 上記d軸フィードフォワード電圧指令値E1DFF及び
    上記q軸フィードフォワード電圧指令値E1QFFのそ
    れぞれの2乗和の平方根値を演算して、フィードフォワ
    ード電圧指令値E1Fを演算するフィードフォワード電
    圧ベクトル演算手段と、 上記誘導電動機の3相電流値からd軸フィードバック電
    流IDFとq軸フィードバック電流IQFとを演算する
    フィードバック電流演算手段と、 上記d軸電流指令値IDRと上記d軸フィードバック電
    流IDFとの偏差からd軸補償電圧E1DFBを演算す
    るとともに、上記q軸電流指令値IQRと上記q軸フィ
    ードバック電流IQFとの偏差からq軸補償電圧E1Q
    FBを演算する補償電圧演算手段と、 上記d軸補償電圧E1DFBと上記d軸フィードフォワ
    ード電圧指令値E1DFFを加算してd軸電圧指令値E
    1DRを演算するとともに、上記q軸補償電圧E1QF
    Bと上記q軸フィードフォワード電圧指令値E1QFF
    を加算してq軸電圧指令値E1QRを演算するdq軸電
    圧指令値演算手段と、 上記d軸電圧指令値E1DR及び上記q軸電圧指令値E
    1QRのそれぞれの2乗和の平方根値を演算して、電圧
    指令値E1Rを求める電圧ベクトル演算手段と、 上記フィードフォワード電圧指令値E1F及び電圧指令
    値E1Rの偏差がゼロになるように2次抵抗の補正値Δ
    R2を調整する2次抵抗補正値演算手段と、 を備え、 上記ベクトル制御指令演算手段が、上記2次抵抗の補正
    値ΔR2により補正された誘導電動機定数を用いて、す
    べり角周波数指令値ωs*を演算することにより、上記
    誘導電動機のベクトル制御を行うことを特徴とする誘導
    電動機のベクトル制御装置。
  2. 【請求項2】 上記2次抵抗補正値演算手段と上記ベク
    トル制御指令演算手段との間に設けられ、上記2次抵抗
    の補正値ΔR2の値を所定の範囲内に制限するリミッタ
    を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の誘導電動
    機のベクトル制御装置。
  3. 【請求項3】 上記2次抵抗補正値演算手段と上記ベク
    トル制御指令演算手段との間に設けられ、上記電圧指令
    値E1Rの値に基づいて、上記2次抵抗の補正値ΔR2
    の値を上記ベクトル制御指令演算手段に入力するか否か
    を切り替える第1の切り替え手段を更に備えたことを特
    徴とする請求項1または2に記載の誘導電動機のベクト
    ル制御装置。
  4. 【請求項4】 トルク指令値T*、2次磁束指令値Φ
    *、および、制御対象である誘導電動機の誘導電動機
    定数に基づいて、d軸電流指令値IDR、q軸電流指令
    値IQR、および、すべり角周波数指令値ωs*を演算
    するベクトル制御指令演算手段と、 上記誘導電動機の回転角周波数ωrを演算する回転角周
    波数演算手段と、 上記すべり角周波数ωs*と上記回転角周波数ωrとを
    加算して、インバータ角周波数ωinvを演算するインバ
    ータ角周波数演算手段と、 上記d軸電流指令値IDR、上記q軸電流指令値IQ
    R、上記誘導電動機定数、および、上記インバータ角周
    波数ωinvを用いて、d軸フィードフォワード電圧指令
    値E1DFFとq軸フィードフォワード電圧指令値E1
    QFFとを演算するdq軸フィードフォワード電圧演算
    手段と、 上記d軸フィードフォワード電圧指令値E1DFF及び
    上記q軸フィードフォワード電圧指令値E1QFFのそ
    れぞれの2乗和の平方根値を演算して、フィードフォワ
    ード電圧指令値E1Fを演算するフィードフォワード電
    圧ベクトル演算手段と、 上記誘導電動機の3相電流値からd軸フィードバック電
    流IDFとq軸フィードバック電流IQFとを演算する
    フィードバック電流演算手段と、 上記d軸電流指令値IDRと上記d軸フィードバック電
    流IDFとの偏差からd軸補償電圧E1DFBを演算す
    るとともに、上記q軸電流指令値IQRと上記q軸フィ
    ードバック電流IQFとの偏差からq軸補償電圧E1Q
    FBを演算する補償電圧演算手段と、 上記d軸補償電圧E1DFBと上記d軸フィードフォワ
    ード電圧指令値E1DFFを加算してd軸電圧指令値E
    1DRを演算するとともに、上記q軸補償電圧E1QF
    Bと上記q軸フィードフォワード電圧指令値E1QFF
    を加算してq軸電圧指令値E1QRを演算するdq軸電
    圧指令値演算手段と、 上記d軸電圧指令値E1DR及び上記q軸電圧指令値E
    1QRのそれぞれの2乗和の平方根値を演算して、電圧
    指令値E1Rを求める電圧ベクトル演算手段と、 上記フィードフォワード電圧指令値E1F及び電圧指令
    値E1Rの偏差がゼロになるようにすべり角周波数の補
    正値Δωsを調整するすべり角周波数補正値演算手段
    と、 を備え、 上記インバータ角周波数演算手段が、上記すべり角周波
    数の補正値Δωsにより補正されたすべり角周波数を用
    いて、上記インバータ角周波数ωinvを演算することに
    より、上記誘導電動機のベクトル制御を行うことを特徴
    とする誘導電動機のベクトル制御装置。
  5. 【請求項5】 上記すべり角周波数補正値演算手段と上
    記インバータ角周波数演算手段との間に設けられ、上記
    すべり角周波数の補正値Δωsの値を所定の範囲内に制
    限するリミッタを更に備えたことを特徴とする請求項4
    記載の誘導電動機のベクトル制御装置。
  6. 【請求項6】 上記すべり角周波数補正値演算手段と上
    記インバータ角周波数演算手段との間に設けられ、上記
    すべり角周波数の補正値Δωsの値を上記トルク指令値
    *により補正する第一の補正手段を更に備えたことを
    特徴とする請求項4または5に記載の誘導電動機のベク
    トル制御装置。
  7. 【請求項7】 上記すべり角周波数補正値演算手段と上
    記インバータ角周波数演算手段との間に設けられ、上記
    すべり角周波数の補正値Δωsの値を上記q軸電流指令
    値IQRにより補正する第二の補正手段を更に備えたこ
    とを特徴とする請求項4または5に記載の誘導電動機の
    ベクトル制御装置。
  8. 【請求項8】 上記すべり角周波数補正値演算手段と上
    記インバータ角周波数演算手段との間に設けられ、上記
    電圧指令値E1Rの値に基づいて、上記すべり角周波数
    の補正値Δωsの値を上記インバータ角周波数演算手段
    に入力するか否かを切り替える第2の切り替え手段を更
    に備えたことを特徴とする請求項4または7に記載の誘
    導電動機のベクトル制御装置。
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