JP3710621B2 - 誘導電動機の制御装置 - Google Patents

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    • H02P2207/00Indexing scheme relating to controlling arrangements characterised by the type of motor
    • H02P2207/01Asynchronous machines

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、回転角速度検出器を用いないで誘導電動機を可変速駆動する制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図14は、例えば電気学会論文誌D、112巻9号(平成4年)901頁に示された従来の誘導電動機の制御装置を示す図である。図において、1は励磁電流指令演算手段、2は誘導電動機、3はトルク制御手段、4は電流検出手段、5はパラメータ推定手段である。
図14に示す従来の誘導電動機の制御装置において、励磁電流指令演算手段1は、誘導電動機2が出力すべき二次磁束指令φdr*を入力し、二次磁束指令φdr*に比例した直流信号に任意の交流信号を加算(重畳)した次の(20)式を用いて、誘導電動機2の励磁電流指令ids*を出力する。
【0003】
【数7】
Figure 0003710621
【0004】
但し、t :時刻
k1:第一の重畳信号振幅
f1:第一の重畳信号周波数
k2:第二の重畳信号振幅
f2:第二の重畳信号周波数
【0005】
ここで、誘導電動機の回転角速度と二次抵抗とを同時に推定するには少なくとも2種類以上の周波数成分を含まなければならないことが知られている。
以下、この理由を簡単に説明する。図15は励磁電流が一定時の誘導電動機のT型等価回路として良く知られているものである。図において、ωsはすべり角速度であり、誘導電動機の回転角速度を推定することは、ωr=ω−ωsから図中のすべり角速度を推定することと等価である。
ところで、励磁電流一定で制御された誘導電動機の一次電流と一次電圧から誘導電動機の回転角速度と二次抵抗とを同時に推定することは、図中のRr/ωsを推定することであり、原理的に分離不可能である。
しかし、励磁電流を一定に保たなければ、ωもωsも一定でなくなりωは複数の成分を持つことになる。従って、各ωの成分に対してそれぞれ異なるωsの値でT型等価回路が成立する。このように、励磁電流を一定に保たない制御を施された誘導電動機ならば、回転角速度と二次抵抗とを同時に推定することが可能となる。
【0006】
従って、f1とf2とは異なる値を用いており、前掲電気学会論文誌D、112巻9号901頁に示された従来の誘導電動機の制御装置では、
f1=1[Hz]
f2=3[Hz]
としている。
ところで、電気学会論文誌D、112巻9号901頁に示された第一の重畳信号の周期1/f1は1秒であり、誘導電動機の定格は3.7kWであることから誘導電動機2の二次時定数(=Lr/Rr)より長い周期の交流信号といえる。
【0007】
トルク制御手段3は、誘導電動機2が出力すべきトルク指令τm*と励磁電流指令演算手段1から得られた励磁電流指令ids*を入力し、誘導電動機2の出力トルクτmがτm*に追従するように電流検出手段4から得られた三相一次電流ius、ivsとパラメータ推定手段5から得られた推定回転角速度ωr0と推定二次抵抗Rr0とに基づいて三相一次電圧vus、vvs、vwsを供給する。
【0008】
パラメータ推定手段5は、観測器6とゲイン演算器7と回転速度推定器8と二次抵抗推定器9と一次抵抗推定器10とから構成される。
パラメータ推定手段5は、トルク制御手段3から得られる一次電圧指令vus*、vvs*と、電流検出手段4から得られる一次電流ius、ivsを入力し、推定回転角速度ωr0と推定二次抵抗Rr0とを出力する。
観測器6は、トルク制御手段3から得られる一次電圧指令vus*、vvs*と、電流検出手段4から得られる一次電流ius、ivsと、ゲイン演算器7から得られたフィードバックゲインGと、回転速度推定器8から得られる推定回転角速度ωr0と、二次抵抗推定器9から得られる推定二次抵抗Rr0と、一次抵抗推定器10から得られる推定一次抵抗Rs0に基づいて、(21)、(22)、(23)式より推定一次電流Is0と推定二次電流Ir0と状態偏差Eと推定二次磁束Φr0とを出力する。
【0009】
【数8】
Figure 0003710621
【0010】
また、ゲイン演算器7は、回転速度推定器8から得られた推定回転角速度ωr0を含む(24)式の左辺フィードバックゲインGとして出力する。
【0011】
【数9】
Figure 0003710621
【0012】
(24)式のフィードバックゲインGを用いると観測器6の極は誘導電動機2の極のk倍になる。
回転速度推定器8は、観測器6から得られた推定二次磁束Φr0及び状態偏差Eに基づいて、状態偏差Eと推定二次磁束Φr0との外積E×Φr0を求め、観測器6で用いられている推定回転角速度ωr0を(25)式に従って修正し、推定回転角速度ωr0を出力する。
【0013】
【数10】
Figure 0003710621
【0014】
二次抵抗推定器9は、観測器6から得られた推定二次電流ir0及び状態偏差Eに基づいて、状態偏差Eと推定二次電流ir0の内積E・ir0を求め、観測器6で用いられている推定二次抵抗Rr0を(26)式に従って修正し、推定二次抵抗Rr0を出力する。
【0015】
【数11】
Figure 0003710621
【0016】
一次抵抗推定器10は、観測器6から得られた推定一次電流is0及び状態偏差Eに基づいて、状態偏差Eと推定二次電流is0の内積E・is0を求め、観測器6で用いられている推定一次抵抗Rs0を(27)式に従って修正し、推定一次抵抗Rs0を出力する。
【0017】
【数12】
Figure 0003710621
【0018】
以上によって、パラメータ推定手段5は推定回転角速度ωr0と推定二次抵抗Rr0とを出力する。
図17はトルク制御手段3を示す図である。11はトルク電流指令演算器、12は一次角速度演算器、13は積分器、14は静止座標上の一次電流を回転座標上に座標変換する座標変換器、15、16は減算器、17、18は電流制御器、19は回転座標上の一次電圧指令を静止座標上に座標変換する座標変換器、20はPWMインバータである。
発生トルクτmと二次磁束の振幅φdrとトルク電流iqsとの間には(28)式が成り立つ。
【0019】
【数13】
Figure 0003710621
【0020】
そこで、トルク電流指令演算器11は、入力されたトルク指令τm*を一次角速度演算器12から得られる二次磁束振幅演算値φdr1で除算し、その値を定数倍したものをトルク電流指令iqs*として出力する。
一次角速度演算器12は、入力された励磁電流指令ids*とトルク電流指令iqs*と推定二次抵抗Rr0と推定回転角速度ωr0とに基づき、(29)、(30)式に従って二次磁束演算値φdr1及び一次角速度ωを出力する。
【0021】
【数14】
Figure 0003710621
【0022】
積分器13は、一次角速度演算器12から得られた一次角速度ωを積分し、位相角θを出力する。
座標変換器14は、積分器13から得られる位相角θに基づいて電流検出手段4から得られた一次電流ius、ivsを回転二軸座標上に座標変換し、励磁電流idsとトルク電流iqsを出力する。
減算器15は励磁電流指令ids*から励磁電流idsを減算した偏差信号を出力し、減算器16はトルク電流指令iqs*からトルク電流iqsを減算した偏差信号を出力する。
電流制御器17は、励磁電流idsが励磁電流指令ids*に追従するように減算器15から得られる偏差信号を増幅し、d軸電圧指令vds*として出力する。
電流制御器18は、トルク電流iqsがトルク電流指令iqs*に追従するように減算器16から得られる偏差信号を増幅し、q軸電圧指令vqs*として出力する。
【0023】
座標変換器19は、積分器13から得られる位相角θに基づき、電流制御器17、18から得られたd軸及びq軸電圧指令vds*、vqs*を三相静止座標に座標変換し、三相電圧指令vus*、vvs*、vws*を出力する。
PWMインバータ20はvus*、vvs*、vws*に基づいて三相一次電圧vus、vvs、vwsを誘導電動機2に供給する。
このような従来の誘導電動機の制御装置においては、発熱等による誘導電動機2の温度変化に伴って一次抵抗及び二次抵抗が変化する場合でも推定一次抵抗及び推定二次抵抗が追従するので、回転角速度センサを用いないで誘導電動機2の出力トルクτmをトルク指令τm*に追従するように制御することが可能である。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の誘導電動機の制御装置では、次に示すような欠点があった。(1)回生領域では一次抵抗の推定が不可能である。(2)推定二次抵抗の精度が、一次周波数に大きく依存する。(3)出力トルクτmにトルク脈動が発生する。(4)励磁電流の交流成分の周波数を複数準備するのに多数の演算を必要とする。(5)二次抵抗と回転角速度とを分離して推定することが比較的困難である。
【0025】
まず(1)の原因について説明する。
ここで、以下の説明の前提となる、状態偏差E、一次電流is、推定一次電流is0の関係を図16のベクトル図で示す。
即ち、回転角速度ωrと推定回転角速度ωr0との間に偏差があったり、或いは二次抵抗Rrと推定二次抵抗Rr0との間に偏差があったり、或いは一次抵抗Rsと推定一次抵抗Rs0との間に偏差があると一次電流isと推定一次電流is0とは一致しない。
このような推定値と真値との間に偏差がある場合の一次電流isと推定一次電流is0及び状態偏差Eの関係は、状態偏差E=(is0−is)であるので図16の様になる。
なお、図中の座標は、周波数ωで推定二次磁束Φr0に同期して回転するd−q座標である。
【0026】
さて、一次抵抗推定器10において、推定一次抵抗の演算は(27)式で行うが、(27)式の被積分項(is0・E)は推定一次電流is0と状態偏差(一次電流誤差)Eとの内積である。
即ち、推定一次電流の振幅|is0|が一定の場合、この被積分項は状態偏差Eのis0と同位相の成分に比例する値を意味する。
【0027】
図18(a)は誘導電動機2の一次抵抗Rsと推定一次抵抗Rs0との間に誤差がある場合の推定一次電流is0と状態偏差Eとの関係を示すものである。
例えばis0とEとの位相差ξがξαの時の状態偏差EをEαとする。また、is0とEとの位相差ξがξβの時の状態偏差EをEβとする。
位相差がξαの場合、被積分項E・is0(=|E||is0|cosξ)の値は位相差ξが0°の時と比較すると小さくなる。その結果、(27)式の演算を行なうにあたって、雑音等の影響が受け易く、また、その推定応答性が上げられない。
位相差がξβの場合では、被積分項(E・is0)の値の符合は反転してしまうので、この値を(27)式に従って演算すると推定一次抵抗は正帰還となり発散する。
【0028】
まとめると、|ξ|<90°の時:安定であるが、|ξ|が90°に近づくに連れ(E・is0)の値が小さくなる。|ξ|=90°の時:(E・is0)の値が0となり、推定出来ない。|ξ|>90°の時:不安定になる。
【0029】
つまり、状態偏差Eが推定一次電流is0と同位相(位相差ξ=0°)であることが望ましく、この時、一次抵抗の推定を安定かつ高精度に行なうことが可能である。
【0030】
図19(a)は従来のパラメータ推定手段5から得られる、位相差ξと一次角速度ωとの関係の一例(回転角速度ωrが100[rad/s])である。図において、横軸はis0の角速度(即ち一次角速度ω)、縦軸はis0とEの位相差ξを示している。
図19(a)中のkはゲイン演算器7内部のパラメータkであり、kの値によってその特性は変化することが分かる。kの値が大きい場合は角速度が小さい領域で|ξ|>90°となり、推定一次抵抗Rs0は発散する。
また、kに関わらず、回転角速度ωr0(100[rad/s])より低い周波数帯の一部で|ξ|>90°となる領域がある。このことは、一次角速度が回転角速度より低い領域、即ち回生領域で推定一次抵抗の演算が発散することを意味する。
【0031】
図19(a)に示す通り、従来の誘導電動機の制御装置では一次角速度ωによってはξが望ましい値(0°一定)にならないために推定一次抵抗の演算の応答性が悪かったり、発散といった不安定現象を起こすことがあった。それに伴い、推定回転角速度ωr0及び推定二次抵抗Rr0の精度や応答性が劣化したり、その演算値が発散することがあった。
その結果、トルク制御手段3に誤差を含む推定回転角速度ωr0及び推定二次抵抗Rr0が入力されることになり、誘導電動機2の出力トルクτmがトルク指令τm*に追従しなかったり、不安定現象を発生する欠点があった。
【0032】
次に(2)の原因について説明する。
二次抵抗推定器9において、推定二次抵抗の演算は(26)式で行うが、(26)式の被積分項(ir0・E)は推定二次電流ir0と状態偏差(一次電流誤差)Eとの内積である。
即ち、推定二次電流の振幅|ir0|が一定の場合、この被積分項は状態偏差Eのir0と同位相の成分に比例する値を意味する。
【0033】
図18(b)は誘導電動機2の二次抵抗Rrと推定二次抵抗Rr0との間に誤差がある場合の推定二次電流ir0と状態偏差Eとの関係を示すものである。
例えばir0とEとの位相差ζがζρの時の状態偏差EをEρとする。また、ir0とEの位相差ζがζσの時の状態偏差EをEσとする。
位相差がζρの場合、被積分項E・ir0(=|E||ir0|cosζ)の値は位相差ζが0°の時と比較すると小さくなる。その結果、(26)式の演算を行なうにあたり、雑音等の影響が受け易く、また、その推定応答性が上げられない。
位相差がζσの場合では、被積分項(E・ir0)の値の符合は反転してしまうので、この値を(26)式に従って演算すると推定二次抵抗は正帰還となり発散する。
【0034】
まとめると、|ζ|<90°の時:安定であるが、|ζ|が90°に近づくに連れ(E・ir0)の値が小さくなる。|ζ|=90°の時:(E・ir0)の値が0となり、推定出来ない。|ζ|>90°の時:不安定になる。
【0035】
つまり、状態偏差Eが推定一次電流ir0と同位相(位相差ζ=0°)であることが望ましく、この時、二次抵抗の推定を安定かつ高精度に行なうことが可能である。
【0036】
図20(a)は従来のパラメータ推定手段5から得られる、位相差ζと一次角速度ωとの関係の一例(回転角速度ωrが100[rad/s])である。図において横軸はir0の角速度(即ち一次角速度ω)、縦軸はir0とEとの位相差ζを示している。
図20(a)中のkはゲイン演算器7内部のパラメータkであり、kの値によってその特性は変化することが分かる。kの値が小さい場合は角速度が小さい領域で|ζ|>90°となり、推定二次抵抗Rr0は発散する。
また、kに関わらず、高い周波数帯では、ζ≒−90°となる。このことは、(E・ir0)の値が0となり、推定二次抵抗の演算が出来ないことを意味する。
【0037】
図20(a)に示す通り、従来の誘導電動機の制御装置では一次角速度ωによってはζが望ましい値(0°一定)にならないために推定二次抵抗の演算の応答性が悪かったり、発散といった不安定現象を起こすことがあった。それに伴い、推定回転角速度ωr0及び推定一次抵抗Rs0の精度や応答性が劣化したり、その演算値が発散することがあった。
その結果、トルク制御手段3に誤差を含む推定回転角速度ωr0及び推定二次抵抗Rr0が入力されることになり、誘導電動機2の出力トルクτmがトルク指令τm*に追従しなかったり、不安定現象を発生する欠点があった。
【0038】
次に、(3)の原因について説明する。図21は励磁電流idsから(φdr/M)及びidrへの伝達特性図である。交流信号を(20)式で与える従来装置の第一の周波数係数、第二の周波数係数は、二次時定数の逆数1/Trと比較して十分低い成分を含んでいた。
ところで、誘導電動機2の二次磁束振幅φdrが変化すると、磁気飽和等で相互インダクタンスMの値が変化するといった問題を生じる。従って、所望のトルクを得るために制御するためには、上記二次磁束振幅φdrは一定であることが望ましい。
図21は励磁電流idsが1/Trより低い周波数成分を持つ場合、上記二次磁束振幅φdrにもその周波数成分が含まれることを示している。その結果、M値もその周波数成分を持つこととなり、発生トルクτmにも交流成分がトルクリップルとして現れトルク指令τm*と一致しないという欠点があった。
【0039】
次に、(4)の原因について説明する。
従来の制御装置では、励磁電流の交流成分をn種類用意するためには、
k1 sin(2πf1 t)+k2 sin(2πf2 t)+k3 sin(2πf3 t)+....+kn sin(2πfn t)
とsin関数の演算をn通り行う必要があった。ところが、sin関数の演算は通常の加算、減算、乗算といった演算より複雑であり、計算時間が多く掛かる問題があった。
【0040】
最後に、(5)の原因について説明する。
従来の制御装置では、状態偏差Eの推定二次磁束と直交成分{(JΦr0)TE}に基づいて回転角速度を推定していた((25)式)。また、状態偏差Eの推定二次電流と同位相の成分(E・ir0)に基づいて二次抵抗を推定していた((26)式)。
励磁電流idsの交流成分の周波数が低かったり、その大きさが小さい場合、二次電流のd軸成分idrの値は小さい。誘導電動機の二次電流のd軸成分が小さいとq軸成分が大勢を占めるので、この場合、二次電流は推定二次磁束と直交する成分(q軸成分)とほぼ一致する。従って、{(JΦr0)TE}の値と(E・ir0)の値は近い値を示す。つまり、回転速度の推定も二次抵抗の推定も推定二次磁束の直交相成分の関数を用いており、二次抵抗と回転角速度とを分離して推定することが難しくなる。
【0041】
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、出力トルクや回転角速度といった運転状況にかかわらず安定でかつ高応答な一次抵抗と二次抵抗と回転角速度との推定を行ない、結果、誘導電動機の回転角速度または出力トルクを安定かつ高精度に制御することを目的としている。
【0042】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る誘導電動機の制御装置は、誘導電動機の一次電流を検出する電流検出手段と、
上記誘導電動機が出力すべき二次磁束指令を入力し、任意の交流信号と上記二次磁束指令に比例した直流信号とに基づいて上記誘導電動機の励磁電流指令を出力する励磁電流指令演算手段と、
上記誘導電動機が出力すべきトルク指令及び上記励磁電流指令を入力し、上記誘導電動機の出力トルクがトルク指令に追従するように、上記誘導電動機の推定回転角速度と上記誘導電動機の推定二次抵抗と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の一次電圧を制御するトルク制御手段と、
上記誘導電動機の推定一次抵抗と上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記推定回転角速度と上記推定二次抵抗とを出力する第一のパラメータ推定手段と、
上記推定回転角速度と上記推定二次抵抗と上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記推定一次抵抗を出力する第二のパラメータ推定手段とを備え、
上記第一のパラメータ推定手段は、
上記推定一次抵抗と上記推定二次抵抗と上記推定回転角速度と第一のフィードバックゲインと上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の推定二次電流と上記誘導電動機の推定二次磁束と第一の状態偏差とを出力する第一の観測器と、
上記第一の観測器から得られた、上記第一の状態偏差と上記推定二次磁束とに基づいて上記推定回転角速度を出力する回転速度推定器と、
上記第一の観測器から得られた、上記第一の状態偏差と上記推定二次電流とに基づいて上記推定二次抵抗を出力する二次抵抗推定器と、
上記第一の状態偏差が上記推定二次磁束と直交する成分を含むよう、上記回転速度推定器から得られた上記推定回転角速度に基づいて上記第一のフィードバックゲインを出力する第一のゲイン演算器とから構成され、
上記第二のパラメータ推定手段は
上記推定一次抵抗と上記推定二次抵抗と上記推定回転角速度と第二のフィードバックゲインと上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の推定一次電流と第二の状態偏差とを出力する第二の観測器と、
上記第二の観測器から得られた、上記第二の状態偏差と上記推定一次電流とに基づいて上記推定一次抵抗を出力する一次抵抗推定器と、
上記第二の状態偏差が上記推定一次電流と同位相の成分を含むよう、上記回転速度推定器から得られた推定回転角速度に基づいて上記第二のフィードバックゲインを出力する第二のゲイン演算器とから構成されたものである。
【0043】
また、請求項2に係る誘導電動機の制御装置は、請求項1において、その二次抵抗推定器は、第一の観測器から得られた、第一の状態偏差と推定二次磁束と推定二次電流とに基づいて推定二次抵抗を出力するものである。
【0044】
また、請求項3に係る誘導電動機の制御装置は、請求項2において、その二次抵抗推定器は、第一の状態偏差に含まれる推定二次磁束と同位相の成分と推定二次電流に含まれる上記推定二次磁束と同位相の成分との積に基づいて推定二次抵抗を出力するものである。
【0045】
また、請求項4に係る誘導電動機の制御装置は、請求項3において、その二次抵抗推定器は、推定二次抵抗を(1)式で与えるものである。
【0046】
請求項5に係る誘導電動機の制御装置は、誘導電動機の一次電流を検出する電流検出手段と、
上記誘導電動機が出力すべき二次磁束指令を入力し、上記二次磁束指令に基づいて上記誘導電動機の励磁電流指令を出力する励磁電流指令演算手段と、
上記誘導電動機が出力すべきトルク指令及び上記励磁電流指令を入力し、上記誘導電動機の出力トルクがトルク指令に追従するように、上記誘導電動機の推定回転角速度と上記誘導電動機の推定二次抵抗と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の一次電圧を制御するトルク制御手段と、
上記誘導電動機の推定一次抵抗と上記推定二次抵抗と上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記推定回転角速度を出力する第一のパラメータ推定手段と、
上記推定回転角速度と上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記推定一次抵抗と上記推定二次抵抗とを出力する第二のパラメータ推定手段とを備え、
上記第一のパラメータ推定手段は、
上記推定一次抵抗と上記推定二次抵抗と上記推定回転角速度と第一のフィードバックゲインと上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の推定二次磁束と第一の状態偏差とを出力する第一の観測器と、
上記第一の観測器から得られた、上記第一の状態偏差と上記推定二次磁束とに基づいて上記推定回転角速度を出力する回転速度推定器と、
上記第一の状態偏差が上記推定二次磁束と直交する成分を含むよう、上記回転速度推定器から得られた推定回転角速度に基づいて上記第一のフィードバックゲインを出力する第一のゲイン演算器とから構成され、
上記第二のパラメータ推定手段は、
上記推定一次抵抗と上記推定二次抵抗と上記推定回転角速度と第二のフィードバックゲインと上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の推定一次電流と第二の状態偏差とを出力する第二の観測器と、
上記第二の観測器から得られた、上記第二の状態偏差と上記推定一次電流とに基づいて上記推定一次抵抗を出力する一次抵抗推定器と、
上記一次抵抗推定器から得られた、上記推定一次抵抗に基づいて上記推定二次抵抗を出力する二次抵抗推定器と、
上記第二の状態偏差が上記推定一次電流と同位相の成分を含むよう、上記回転速度推定器から得られた上記推定回転角速度に基づいて上記第二のフィードバックゲインを出力する第二のゲイン演算器とから構成されたものである。
【0047】
また、請求項6に係る誘導電動機の制御装置は、請求項1〜請求項5のいずれかにおいて、その第一のゲイン演算器は、誘導電動機の回転角速度と推定回転角速度との間に偏差が生じると第一の状態偏差に含まれる、推定二次磁束と直交する成分が発生する第一のフィードバックゲインを出力し、第二のゲイン演算器は、上記誘導電動機の一次抵抗と推定一次抵抗との間に偏差が生じると第二の状態偏差に含まれる、推定一次電流と同位相の成分が発生する第二のフィードバックゲインを出力するものである。
【0048】
また、請求項7に係る誘導電動機の制御装置は、請求項1〜請求項6のいずれかにおいて、その第一の観測器は、(2)、(3)、(4)式に従って演算を行い、第一のゲイン演算器は第一のフィードバックゲインを(5)式で与え、回転速度推定器は推定回転角速度を(6)式で与え、第二の観測器は、(7)、(8)、(9)式に従って演算を行い、第二のゲイン演算器は第二のフィードバックゲインを(10)式で与え、一次抵抗推定器は推定一次抵抗を(11)で与えるものである。
【0049】
また、請求項8に係る誘導電動機の制御装置は、請求項7において、その推定回転角速度を与える演算式として、(6)式を更に推定二次磁束の自乗で除した(6A)式とし、推定一次抵抗を与える演算式として、(11)式を更に推定一次電流の自乗で除した(11A)式としたものである。
【0050】
請求項9に係る誘導電動機の制御装置は、誘導電動機の一次電流を検出する電流検出手段と、
上記誘導電動機が出力すべき二次磁束指令を入力し、任意の交流信号と上記二次磁束指令に比例した直流信号とに基づいて上記誘導電動機の励磁電流指令を出力する励磁電流指令演算手段と、
上記誘導電動機が出力すべきトルク指令及び上記励磁電流指令を入力し、上記誘導電動機の出力トルクがトルク指令に追従するように、上記誘導電動機の推定回転角速度と上記誘導電動機の推定二次抵抗と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の一次電圧を制御するトルク制御手段と、
上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記推定回転角速度と上記推定二次抵抗とを出力するパラメータ推定手段とを備え、
上記パラメータ推定手段は、
上記誘導電動機の推定一次抵抗と上記推定二次抵抗と上記推定回転角速度とフィードバックゲインと上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の推定二次電流と上記誘導電動機の推定二次磁束と状態偏差とを出力する観測器と、
上記観測器から得られた、上記状態偏差と上記推定二次磁束とに基づいて上記推定回転角速度を出力する回転速度推定器と、
上記観測器から得られた、上記状態偏差と上記推定二次磁束と上記推定二次電流とに基づいて上記推定二次抵抗を出力する二次抵抗推定器と、
上記二次抵抗推定器から得られた上記推定二次抵抗に基づいて上記推定一次抵抗を出力する一次抵抗推定器と、
上記状態偏差が上記推定二次磁束と直交する成分を含むよう、上記回転速度推定器から得られた上記推定回転角速度に基づいて上記フィードバックゲインを出力するゲイン演算器とから構成され、
上記ゲイン演算器は、上記誘導電動機の回転角速度と上記推定回転角速度との間に偏差が生じると上記状態偏差に含まれる、上記推定二次磁束と直交する成分が発生するフィードバックゲインを出力し、
上記二次抵抗推定器は、上記観測器から得られた、上記状態偏差に含まれる上記推定二次磁束と同位相の成分と上記推定二次電流に含まれる上記推定二次磁束と同位相の成分との積に基づいて上記推定二次抵抗を出力するものである。
【0051】
また、請求項10に係る誘導電動機の制御装置は、請求項9において、その観測器は(14)、(15)、(16)式に従って演算を行い、ゲイン演算器はフィードバックゲインを(17)式で与え、回転速度推定器は推定回転角速度を(18)式で与え、二次抵抗推定器は推定二次抵抗を(19)式で与えるものである。
【0052】
また、請求項11に係る誘導電動機の制御装置は、請求項1〜請求項10のいずれかにおいて、その励磁電流指令演算手段は、誘導電動機が出力すべき二次磁束指令を入力し、上記誘導電動機の二次時定数より長い周期の交流信号を含まない交流信号と上記二次磁束指令に比例した直流信号とに基づいて上記誘導電動機の励磁電流指令を出力するものである。
【0053】
また、請求項12に係る誘導電動機の制御装置は、請求項1〜請求項11のいずれかにおいて、その励磁電流指令演算手段は、誘導電動機が出力すべき二次磁束指令を入力し、任意の正弦波信号を周波数変調した交流信号と上記二次磁束指令に比例した直流信号とに基づいて上記誘導電動機の励磁電流指令を出力するものである。
【0054】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における誘導電動機の制御装置を示すもので、図において、1〜4は上記従来装置と同一のものであり、その説明は省略する。
5aは第一のパラメータ推定手段、6aは第一の観測器、7aは第一のゲイン演算器、8aは回転速度推定器、9aは二次抵抗推定器、5bは第二のパラメータ推定手段、6bは第二の観測器、7bは第二のゲイン演算器、10bは一次抵抗推定器である。
【0055】
第一のパラメータ推定手段5aは、第一の観測器6aと第一のゲイン演算器7aと回転速度推定器8aと二次抵抗推定器9aとから構成され、トルク制御手段3から得られる一次電圧指令vus*、vvs*と、電流検出手段4から得られる一次電流ius、ivsと、第二のパラメータ推定手段5bから得られる推定一次抵抗Rs0とを入力し、推定回転角速度ωr0と推定二次抵抗Rr0とを出力する。
【0056】
第一の観測器6aは、上記一次電圧指令vus*、vvs*と上記一次電流ius、ivsと第一のゲイン演算器7aから得られた第一のフィードバックゲインH1と、回転速度推定器8aから得られる推定回転角速度ωr0と、二次抵抗推定器9aから得られる推定二次抵抗Rr0と、第二のパラメータ推定手段5bから得られる推定一次抵抗Rs0とに基づいて、(2)、(3)、(4)式より推定二次電流ir01と第一の状態偏差E1及び推定二次磁束Φr01を演算する。
【0057】
なお、上述の推定二次電流ir01、推定二次磁束Φr01の記号の末尾の「1」は、第一のパラメータ推定手段5aにおける演算による意味で付しているもので、適宜、第一の推定二次電流等と呼称する場合もある。
同様の考えで、後述する第二のパラメータ推定手段5bにおける演算によるものの記号の末尾には適宜「2」を付し、また、第二の推定一次磁束等の呼称する場合がある。
【0058】
【数15】
Figure 0003710621
【数16】
Figure 0003710621
【数17】
Figure 0003710621
【0059】
図2は第一の観測器6aの内部構成を示す図であり、図において、101は三相電流のU相成分ius、V相成分ivsをa−b軸上のa軸成分ias及びb軸成分ibsに座標変換する三相/二相変換器、102は三相電圧指令のU相分vus*、V相成分vvs*をa−b軸上のa軸成分vas*及びb軸成分vbs*に座標変換する三相/二相変換器、103はRs0を−Lr/ζ倍してa11を出力する増幅器、104はRs0をM/ζ倍してa12を出力する増幅器、105はRr0をM/ζ倍してa21を出力する増幅器、106はRr0を−Ls/ζ倍してa22を出力する増幅器、107は定数マトリクスC1によって(3)式を演算する行列演算器、108は第一の状態偏差E1のa軸成分を演算する減算器、109は第一の状態偏差E1のb軸成分を演算する減算器、110はa11、a12、a21、a22、ωr0から成るマトリクスAによって(2)式の右辺第1項を演算する行列演算器、111はh11、h12、h21、h22から成るマトリクスH1によって(2)式の右辺第3項を演算する行列演算器、112〜115は(2)式の右辺第1項と第2項と第3項とを加減算する演算器、116〜119は(2)式の右辺を積分し、Φs0、Φr0を出力する積分器である。
【0060】
a11、a12、a21、a22は、それぞれRs0又はRr0の定数倍であり、増幅器103〜106によりRs0又はRr0に基づいて得ることが出来る。
行列演算器107は誘導電動機の推定一次磁束φas1、φbs1、推定二次磁束φar1、φbr1を入力し、C1との積である(3)式を演算する。
減算器108は第一の推定一次電流のa軸成分ias1から三相/二相変換器101により得られる一次電流のa軸成分iasを減算し、第一の状態偏差E1のa軸成分ea1を出力する。
同様に減算器109は第一の推定一次電流のb軸成分ibs1から三相/二相変換器101により得られる一次電流のb軸成分ibsを減算し、第一の状態偏差E1のb軸成分eb1を出力する。
従って、減算器108、109から第一の状態偏差E1が得られる。
【0061】
行列演算器110は誘導電動機の推定一次磁束φas1、φbs1、推定二次磁束φar1、φbr1を入力し、Aとの積である(2)式右辺第1項を演算する。
行列演算器111は状態偏差ea1、eb1を入力し、H1との積である(2)式右辺第3項を演算する。
演算器112〜115は行列演算器110から得られる(2)式の右辺第1項と三相/二相変換器102から得られる(2)式の右辺第2項と行列演算器111から得られる(2)式の右辺第3項とを加減算し、(2)式の左辺dφas1/dt、dφbs1/dt、dφar1/dt、dφbr1/dtをそれぞれ出力する。
積分器116はdφas1/dtを積分しφas1を出力する。同様に積分器117〜119はdφbs1/dt、dφar1/dt、dφbr1/dtを積分し、それぞれφbs1、φar1、φbr1を出力する。
【0062】
以上により、第一の観測器6aは、推定一次抵抗Rs0と推定二次抵抗Rr0と推定回転角速度ωr0と第一のフィードバックゲインH1と一次電圧指令vus*、vvs*と一次電流ius、ivsとに基づいて(2)、(3)、(4)式を演算し、誘導電動機の推定二次電流ir01と誘導電動機の推定二次磁束Φr01と第一の状態偏差E1とを出力する。
【0063】
図1に戻り、第一のゲイン演算器7aは、回転速度推定器8aから得られた推定回転角速度ωr0に基づいて、(5)式の演算を行ない、第一のフィードバックゲインH1を出力する。
【0064】
図3は第一のゲイン演算器7aの内部構成を示す図であり、図において、148〜151はゲインテーブルである。予め電動機定数を用いて(5)、(12)式を解いておく。但し、H1は回転角速度ωr0によって変化するので、各回転角速度に対して解を求める。
この時、求められた解は、先の図2の行列演算器111で示したh11等を要素とする行列式で表現可能である。
テーブル148は、求めた解から各推定回転角速度ωr0に応じてH1の要素h11を出力する。同様にテーブル149〜151は求めた解から各推定回転角速度ωr0に応じてH1の要素h12、h21、h22をそれぞれ出力する。
以上により第一のゲイン演算器7aは回転速度推定器から得られた推定回転角速度ωr0に基づいて第一のフィードバックゲインH1を出力する。
【0065】
図1に戻り、回転速度推定器8aは、第一の観測器6aから得られた推定二次磁束Φr01及び第一の状態偏差E1から第一の状態偏差E1と推定二次磁束Φr01との外積E1×Φr01を演算し第一の観測器6aで用いられている推定回転角速度ωr0を(6)式に従って修正し、推定回転角速度ωr0を出力する。
【0066】
図4は回転速度推定器8aの内部構成を示す図である。
なお、ここでは、(6)式を更に推定二次磁束Φr01の自乗|Φr01|2で除した(6A)式を適用している。一般に、第一の状態偏差E1と推定二次磁束Φr01との外積E1×Φr01は二次磁束Φrの自乗|Φr|2に比例するので、上記(6A)式を採用することにより、回転速度推定器8aにおけるゲインが二次磁束の大小にかかわらず一定となり、回転角速度推定の動作応答が一定となり常に安定した特性が得られるという利点がある。
【0067】
【数18】
Figure 0003710621
【0068】
図4において、120〜121は乗算器、122は減算器、123〜124は乗算器、125は加算器、126は除算器、127はPI制御器である。
乗算器120、121と減算器122とにより(JΦr01)TE1、即ち(φar1×eb1−φbr1×ea1)の演算を行う。
また、乗算器123、124と加算器125とにより|Φr01|2、即ち(φar1×φar1+φbr1×φbr1)の演算を行う。
そして、除算器126により、{(JΦr01)TE1}÷|Φr01|2の演算を行い、PI制御器127によって(6A)式の右辺、即ち推定回転角速度ωr0を出力する。
【0069】
以上により回転速度推定器8aは、第一の観測器6aから得られた第一の状態偏差E1と推定二次磁束Φr01とに基づいて推定回転角速度ωr0を出力する。
【0070】
図1に戻り、二次抵抗推定器9aは、第一の観測器6aから得られた第一の状態偏差E1に含まれる推定二次磁束Φr01と同位相の成分と推定二次電流ir01に含まれる推定二次磁束Φr01と同位相の成分との積に基づき、(1)式に従って第一の観測器6aで用いられている推定二次抵抗Rr0を修正して出力する。
【0071】
【数19】
Figure 0003710621
【0072】
図5は二次抵抗推定器9aの内部構成を示す図であり、図において、128、129は乗算器、130は加算器、131、132は乗算器、133は加算器、134〜136は乗算器、137は加算器、138は除算器、139はPI制御器である。
乗算器128、129と加算器130とにより(E1・Φr0)、即ち(ea1×φar1+eb1×φbr1)の演算を行う。また、乗算器131、132と加算器133とにより(ir01・Φr0)、即ち(iar1×φar1+ibr1×φbr1)の演算を行う。
そして、乗算器134により(E1・Φr0)(ir01・Φr0)の演算を行う。
【0073】
一方、乗算器135、136と加算器137とにより|Φr01|2、即ち(φar1×φar1+φbr1×φbr1)の演算を行う。
そして、除算器138により、{(E1・Φr0)(ir01・Φr0)}÷|Φr01|2の演算を行い、PI制御器139によって(1)式の右辺、即ち推定二次抵抗Rr0を出力する。
【0074】
以上により二次抵抗推定器9aは、第一の観測器6aから得られた第一の状態偏差E1と推定二次磁束Φr01と推定二次電流ir01とに基づいて推定二次抵抗Rr0を出力する。
【0075】
以上によって、第一のパラメータ推定手段5aは推定回転角速度ωr0と推定二次抵抗Rr0とを出力する。
【0076】
次に、第二のパラメータ推定手段5bは、第二の観測器6bと第二のゲイン演算器7bと一次抵抗推定器10bとから構成され、トルク制御手段3から得られる一次電圧指令vus*、vvs*と、電流検出手段4から得られる一次電流ius、ivsと、第一のパラメータ推定手段から得られる推定回転角速度ωr0及び推定二次抵抗Rr0とを入力し、推定一次抵抗Rs0を出力する。
【0077】
第二の観測器6bは、上記一次電圧指令vus*、vvs*と上記一次電流ius、ivsと第一のパラメータ推定手段5aから得られる推定回転速度ωr0及び推定二次抵抗Rr0とゲイン演算器7bから得られる第二のフィードバックゲインH2と一次抵抗推定器10bから得られる推定一次抵抗Rs0とに基づいて、(7)、(8)、(9)式より推定一次電流is0と第二の状態偏差E2とを演算する。
【0078】
図6は第二の観測器6bの内部構成を示す図である。入出力は異なるもののその構成は第一の観測器6aと同様のものであるのでその説明は省略する。
【0079】
ゲイン演算器7bは、第一のパラメータ推定手段5aから得られた推定回転角速度ωr0に基づいて、(10)式の演算を行ない、第二のフィードバックゲインH2を出力する。なお、第一のゲイン演算器7aで扱うεと第二のゲイン演算器7bで扱うεとは同じ値である必要はない。
【0080】
一次抵抗推定器10bは、第二の観測器6bから得られる推定一次電流is02及び第二の状態偏差E2から第二の状態偏差E2と推定一次電流is02との内積E2・is02を演算し第二の観測器6bで用いられている推定一次抵抗Rs0を(11)式に従って修正して出力する。
【0081】
図7は一次抵抗推定器10bの内部構成を示す図である。
なお、ここでは、(11)式を更に推定一次電流is02の自乗|is02|2で除した(11A)式を適用している。一般に、第二の状態偏差E2と推定一次電流is02との内積E・is02は一次電流isの自乗|is|2に比例するので、上記(11A)式を採用することにより、一次抵抗推定器10bにおけるゲインが一次電流の大小にかかわらず一定となり、一次抵抗推定器の動作応答が一定となり、常に安定した特性が得られるという利点がある。
【0082】
図7において、140、141は乗算器、142は加算器、143、144は乗算器、145は加算器、146は除算器、147はPI制御器である。
乗算器140、141と加算器142とにより(is02・E2)、即ち(ias2×ea2+ibs2×eb2)の演算を行う。また、乗算器143、144と加算器145とにより|is02|2、即ち(ias2×ias2+ibs2×ibs2)の演算を行う。
そして、除算器146により、(is02・E2)÷|is02|2の演算を行い、PI制御器147によって(11A)式の右辺、即ち推定一次抵抗Rs0を出力する。
【0083】
以上により一次抵抗推定器10bは、第二の状態偏差E2と推定一次電流is02とに基づいて推定一次抵抗Rs0を出力する。
【0084】
以上によって、第二のパラメータ推定手段5bは推定二次抵抗Rs0を出力する。
【0085】
次に動作について説明する。先に引用した図20の(b)はパラメータ推定手段5aから得られる位相差ζと一次角速度ωとの関係の一例(回転角速度ωrが100[rad/s])を示すものである。
図において横軸はir0の角速度(即ち一次角速度ω)、縦軸はir0とE1との位相差ζを示している。
【0086】
図20(b)中のεはゲイン演算器7a内部のパラメータεであり、εの値によってその特性は変化することが分かる。εの値を小さくすると望ましい特性(位相差ζ≒0°となる)となることが分かる。このことは、周波数帯に関係なく推定二次抵抗の演算を良好にが出来ることを意味する。
そこで、第一のゲイン演算器7aは、誘導電動機2の回転角速度ωrと推定回転角速度ωr0との間に偏差が生じると上記第一の状態偏差E1に含まれる上記推定二次磁束と直交する成分が発生する(即ち、ζ≒0°となる)ように第一のフィードバックゲインH1を出力する。
【0087】
以上の動作を、d−q軸上で示すと図8の通りとなる。
即ち、(5)式によって得られた第一のフィードバックゲインH1を用いると、第一の状態偏差E1は、推定二次磁束Φr0と直交する成分、従ってJΦr01と同位相のベクトルとなってあらわれる。そして、推定二次電流ir01も図に示すように同位相となって、第一の状態偏差E1との位相差ζがほぼ零となる。
なお、励磁電流に交流信号が重畳されると、各ベクトルの先端がd軸に平行に所定の振幅で変化することになる。
以上によって、既述した(2)の問題点が解決する訳である。
【0088】
また、既述した(5)の問題点に関しては次のことが言える。即ち、回転速度の推定は従来と同様である((6)または(6A)式)ので、既述した通り推定二次磁束Φr01と直交する成分を用いた推定となるが、二次抵抗の推定は(1)式によるので、従って、推定二次磁束Φr01と同位相の成分(ir01・Φr01)(E1・Φr01)を用いた推定となるので、両者、即ち、回転角速度と二次抵抗とを分離して推定することが可能となり、(5)の問題点も解消する訳である。
【0089】
一方、図19(b)はパラメータ推定手段5bから得られる位相差ξと一次角速度ωとの関係の一例(回転角速度ωrが100[rad/s])である。図において横軸はis01の角速度(即ち一次角速度ω)、縦軸はis01とE2との位相差ξを示している。
【0090】
図中のεはゲイン演算器7b内部のパラメータεであり、εの値によってその特性は変化することが分かる。εの値を小さくすると望ましい特性(位相差ξ≒0°)となることが分かる。
【0091】
本実施の形態の第二のゲイン演算器7bでは、誘導電動機2の一次抵抗Rsと推定一次抵抗Rs0との間に偏差が生じると上記第二の状態偏差E2に含まれる上記推定一次電流と同位相の成分が発生する(即ち、位相差ξ≒0°となる)ように、第二のフィードバックゲインH2を出力する。
【0092】
以上の動作を、d−q軸上で示すと図9の通りとなる。
即ち、(10)式によって得られた第二のフィードバックゲインH2を用いると、第二の状態偏差E2は、推定一次電流is02と同位相のベクトルとなってあらわれ、上述した位相差ξ≒0゜が実現する。
これによって、回生領域は勿論、広い周波数域にわたって一次抵抗の推定が可能となり、既述した(1)の問題点が解消される訳である。
【0093】
換言すれば、従来のゲイン演算器7においては、フィードバックゲインGの決定は誘導電動機の極のk倍という極配置にしか着目していなかった。また、一つのフィードバックゲインGで、一次抵抗と二次抵抗及び回転角速度とを推定するので、全てについて満足するような状態偏差Eの特性を得ることが出来なかった。
これに対し、この発明の実施の形態1においては、二次抵抗及び回転角速度の推定用の第一のゲイン演算器7aと、一次抵抗の推定用の第二のゲイン演算器7bとを備え、両ゲイン演算器7a、7b内のフィードバックゲインH1、H2はそれぞれ個々独立に設定される。即ち、前者においては、第一の状態偏差E1が推定二次磁束直交成分JΦr0と同一位相(従って、位相差ζ≒0゜)となるように、また、後者においては、第二の状態偏差E2が推定一次電流is02と同一位相(従って、位相差ξ≒0゜)となるように制御されるので、一次抵抗と二次抵抗及び回転角速度とのすべてを、確実に推定することが可能となる訳である。
【0094】
なお、上記実施の形態では、二次抵抗推定器9aは、第一の状態偏差H1と推定二次磁束Φr01と推定二次電流ir01とに基づいて推定二次抵抗Rr0を出力する構成のものとしたが、回転速度の推定との分離性の要求を多少緩和すれば、第一の状態偏差H1と推定二次電流ir01とに基づいて推定二次抵抗Rr0を出力する構成のものとしてもよい。この場合も、第一および第二のゲイン演算器7a、7bを備えているので、上述した通り、二次抵抗及び回転角速度と一次抵抗とは、それぞれ最良の条件での推定演算が実行される。
【0095】
実施の形態2.
図10はこの発明の実施の形態2における誘導電動機の制御装置を示すもので、図において、2〜4、6a、6b、7a、7b、8a、10bは上記実施の形態1と同一のものであり、その説明を省略する。1aは励磁電流指令演算手段、5cは第一のパラメータ推定手段、5dは第一のパラメータ推定手段、9dは二次抵抗推定器である。
【0096】
励磁電流指令演算手段1aは、二次磁束指令φdr*を入力し、その値をMで除算しids*として出力する。
第一のパラメータ推定手段5cは、第一の観測器6aと第一のゲイン演算器7aと回転速度推定器8aとから構成され、トルク制御手段3から得られる一次電圧指令vus*、vvs*と、電流検出手段4から得られる一次電流ius、ivsと、第二のパラメータ推定手段5dから得られる推定一次抵抗Rs0及び推定二次抵抗Rr0を入力し、推定回転角速度ωr0を出力する。
【0097】
第二のパラメータ推定手段5dは、第二の観測器6bと第二のゲイン演算器7bと二次抵抗推定器9dと一次抵抗推定器10bとから構成され、トルク制御手段3から得られる一次電圧指令vus*、vvs*と、電流検出手段4から得られる一次電流ius、ivsと、第一のパラメータ推定手段から得られる推定回転角速度ωr0を入力し、推定一次抵抗Rs0及び推定二次抵抗Rr0を出力する。
【0098】
電気抵抗の主たる変化要因は温度変化であり、誘導電動機2の一次抵抗と二次抵抗の温度が殆ど同じと仮定すれば、推定二次抵抗Rr0を推定一次抵抗Rs0に比例させてもよい。
そこで、この実施の形態2においては、二次抵抗推定器9dは、入力された推定一次抵抗Rs0に比例した値を推定二次抵抗Rr0として出力する。
【0099】
本実施の形態2では、第一のゲイン演算器7aからの第一のフィードバックゲインH1により、上述した位相差ζ≒0゜の条件が成立して回転角速度ωrの高精度な推定が可能になることは勿論、第一のフィートバックゲインH1とは別個に、第二のフィードバックゲインH2を演算する第二のゲイン演算器7bを用いることにより、上述したξ≒0゜の条件を満足するような特性が得られるので、推定一次抵抗Rs0を回生を含む領域で得ることができる。その結果、推定二次抵抗Rr0も回生を含む領域で得ることができる。
以上より、第一のパラメータ推定手段5c及び第二のパラメータ推定手段5dから高精度な推定一次抵抗Rs0、推定二次抵抗Rr0、推定回転角速度ωr0が得られるので、トルク制御手段3はトルク指令τm*に出力トルクτmが高精度に追従するように制御できる。
【0100】
実施の形態3.
図11はこの発明の実施の形態3における誘導電動機の制御装置を示すもので、図において、1〜4は上記従来装置と同一のものであり、その説明を省略する。
5eはパラメータ推定手段、6eは観測器、7eはゲイン演算器、8eは回転速度推定器、9eは二次抵抗推定器、10eは一次抵抗推定器である。
【0101】
パラメータ推定手段5eは、観測器6eとゲイン演算器7eと回転速度推定器8eと二次抵抗推定器9eと一次抵抗推定器10eとから構成され、トルク制御手段3から得られる一次電圧指令vus*、vvs*と、電流検出手段4から得られる一次電流ius、ivsとを入力し、推定回転角速度ωr0と推定二次抵抗Rr0とを出力する。
【0102】
観測器6eは、上記一次電圧指令vus*、vvs*と上記一次電流ius、ivsとゲイン演算器7eから得られるフィードバックゲインHと、回転速度推定器8eから得られる推定回転角速度ωr0と、二次抵抗推定器9eから得られる推定二次抵抗Rr0と、一次抵抗推定器10eから得られる推定一次抵抗Rs0とに基づいて、上記実施の形態1の観測器6aと同様の演算を行ない、推定二次電流Ir01と第1の状態偏差E1及び推定二次磁束Φr01との代わりに、推定二次電流Ir0と状態偏差E((16)式)及び推定二次磁束Φr0とを出力する。
【0103】
【数20】
Figure 0003710621
【0104】
図12は観測器6eの内部構成を示す図であるが、実質的に既述した観測器6aと異なるところがないので、その細部の説明は省略する。
【0105】
図11に戻り、ゲイン演算器7eは、回転速度推定器8eから得られた推定回転角速度ωr0に基づいて、上記実施の形態1のゲイン演算器7aと同様の演算を行ない、フィードバックゲインH1の代わりにフィードバックゲインH((17)式)を出力する。
回転速度推定器8eは、観測器6eから得られた推定二次磁束Φr0及び状態偏差Eから状態偏差Eと推定二次磁束Φr0との外積E×Φr0を演算し、実施の形態1の回転速度推定器8aと同様の演算を行い、推定回転角速度ωr0((18)式)を出力する。
二次抵抗推定器9eは、観測器6eから得られた状態偏差Eに含まれる推定二次磁束Φr0と同位相の成分と推定二次電流Ir0に含まれる推定二次磁束Φr0と同位相の成分との積に基づき、実施の形態1の二次抵抗推定器9aと同様の演算によって観測器6eで用いられている推定二次抵抗Rr0を修正して出力する((19)式)。
【0106】
電気抵抗の主たる変化要因は温度変化であり、誘導電動機2の一次抵抗と二次抵抗の温度が殆ど同じと仮定すれば、推定一次抵抗Rs0を推定二次抵抗Rr0に比例させてもよい。
そこで、一次抵抗推定器10eは、入力された推定二次抵抗Rr0に比例した値を推定一次抵抗Rs0として出力する。
【0107】
本実施の形態3では、フィードバックゲインHを演算するゲイン演算器7eを用いることにより、上述したζ≒0゜の条件を満足するような特性が得られるので、推定二次抵抗Rr0を高精度に推定することができる。その結果、高精度な推定一次抵抗Rr0も得ることができる。
以上より、パラメータ推定手段5eから高精度な推定一次抵抗Rs0、推定二次抵抗Rr0、推定回転角速度ωr0が得られるので、トルク制御手段3はトルク指令τm*に出力トルクτmが高精度に追従するように制御できる。
【0108】
実施の形態4.
上記実施の形態1、3の励磁電流指令演算手段1では、二次時定数の逆数1/Trと比較して十分低い周波数成分を含む交流信号を重畳し、励磁電流指令ids*を出力していた。
しかし、既述した図21の励磁電流idsから(φdr/M)及びidrへの伝達特性図から分かる通り、二次時定数の逆数1/Trと比較して低い周波数成分を含まない交流信号を重畳すれば、誘導電動機2の二次磁束振幅φdrにはその周波数成分は含まれない。
【0109】
そこで、上記実施の形態1〜3の励磁電流指令演算手段1、1aの代わりに励磁電流指令演算手段1b(図示せず)を用いてもよい。
この励磁電流指令演算手段1bは、励磁電流指令ids*の演算式である(20)式のf1、f2として(31)、(32)式を満足するものに限定する。
【0110】
【数21】
Figure 0003710621
【0111】
励磁電流指令演算手段1bを用いた場合、誘導電動機2の二次時定数より長い周期を含まない交流信号を重畳するので、誘導電動機2の二次磁束振幅φdrにはその周波数成分は含まれない。
その結果、誘導電動機2の二次磁束振幅φdrを一定に保つことが可能であり、磁気飽和等による相互インダクタンスM値の変化が発生しないので、トルク制御手段3はトルク指令τm*に出力トルクτmが高精度に追従するように制御できる。
これにより、既述した(3)の問題点が解決される訳である。
【0112】
実施の形態5.
上記実施の形態の励磁電流指令演算手段1、1bでは、2種類の交流周波数成分f1、f2しか含んでいなかった。しかし、交流周波数成分の数は多いほど良い。即ち、先の図15で説明したように、T型等価回路は各ωの周波数成分に対して成立するので、ωの周波数成分の数は多いほど回転角速度と二次抵抗との推定は容易になる。
そこで、上記実施の形態の励磁電流指令演算手段1、1a、1bの代わりに励磁電流指令演算手段1c(図示せず)を用いてもよい。
この励磁電流指令演算手段1cは、励磁電流指令ids*の演算に(20)式を用いる代わりに(33)式を用いる。
【0113】
【数22】
Figure 0003710621
【0114】
この(33)式において、Ac cos( 2 π fc t +mf sin 2 π fm t)は、信号が正弦波であるFM波の一般式である。mfは角度変調波としてのFM波の位相角としての変化の度合を示し、これを変調指数と呼ぶ。
(33)式で示されるFM波の帯域幅は厳密には無限に存在するが、発生するスペクトラムの90%程度以上を含む側波帯の数については検討をつけることが出来、FMの帯域幅BWは(34)式の様になる。
【0115】
BW=2(mf+1)fm[Hz] (34)
【0116】
図13に(33)式で与えられる重畳交流信号のスペクトル例を示す。図のように(33)式を用いた場合、重畳交流信号は、帯域幅2(mf+1)fmの範囲で複数の周波数成分を持つ。
従って、2回の三角関数演算により、3個以上の多数の異なる周波数の交流成分の重畳が可能となり、演算回路の構成が簡単になるとともに、演算時間が短縮される。
これによって、既述した(4)の問題点が解決される訳である。
【0117】
さらに、1/Tr<fc−(mf+1)fmを満足するfc、mf、fmを与えた場合、複数の周波数成分を持ち、かつ、誘導電動機2の二次時定数より長い周期の交流信号を含まない交流信号を重畳することが可能である。
【0118】
【発明の効果】
請求項1に係る誘導電動機の制御装置は、誘導電動機の一次電流を検出する電流検出手段と、
上記誘導電動機が出力すべき二次磁束指令を入力し、任意の交流信号と上記二次磁束指令に比例した直流信号とに基づいて上記誘導電動機の励磁電流指令を出力する励磁電流指令演算手段と、
上記誘導電動機が出力すべきトルク指令及び上記励磁電流指令を入力し、上記誘導電動機の出力トルクがトルク指令に追従するように、上記誘導電動機の推定回転角速度と上記誘導電動機の推定二次抵抗と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の一次電圧を制御するトルク制御手段と、
上記誘導電動機の推定一次抵抗と上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記推定回転角速度と上記推定二次抵抗とを出力する第一のパラメータ推定手段と、
上記推定回転角速度と上記推定二次抵抗と上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記推定一次抵抗を出力する第二のパラメータ推定手段とを備え、
上記第一のパラメータ推定手段は、
上記推定一次抵抗と上記推定二次抵抗と上記推定回転角速度と第一のフィードバックゲインと上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の推定二次電流と上記誘導電動機の推定二次磁束と第一の状態偏差とを出力する第一の観測器と、
上記第一の観測器から得られた、上記第一の状態偏差と上記推定二次磁束とに基づいて上記推定回転角速度を出力する回転速度推定器と、
上記第一の観測器から得られた、上記第一の状態偏差と上記推定二次電流とに基づいて上記推定二次抵抗を出力する二次抵抗推定器と、
上記第一の状態偏差が上記推定二次磁束と直交する成分を含むよう、上記回転速度推定器から得られた上記推定回転角速度に基づいて上記第一のフィードバックゲインを出力する第一のゲイン演算器とから構成され、
上記第二のパラメータ推定手段は
上記推定一次抵抗と上記推定二次抵抗と上記推定回転角速度と第二のフィードバックゲインと上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の推定一次電流と第二の状態偏差とを出力する第二の観測器と、
上記第二の観測器から得られた、上記第二の状態偏差と上記推定一次電流とに基づいて上記推定一次抵抗を出力する一次抵抗推定器と、
上記第二の状態偏差が上記推定一次電流と同位相の成分を含むよう、上記回転速度推定器から得られた推定回転角速度に基づいて上記第二のフィードバックゲインを出力する第二のゲイン演算器とから構成されたので、推定回転角速度及び推定二次抵抗と推定一次抵抗とが共に良好な条件で求められ、安定かつ高精度な推定値を得ることができ、トルク制御手段は出力トルクを安定にかつ高精度に制御できるという効果がある。
【0119】
また、請求項2に係る誘導電動機の制御装置の二次抵抗推定器は、第一の観測器から得られた、第一の状態偏差と推定二次磁束と推定二次電流とに基づいて推定二次抵抗を出力するので、回転角速度の推定と二次抵抗の推定との分離性が良好となる。
【0120】
また、請求項3に係る誘導電動機の制御装置の二次抵抗推定器は、第一の状態偏差に含まれる推定二次磁束と同位相の成分と推定二次電流に含まれる上記推定二次磁束と同位相の成分との積に基づいて推定二次抵抗を出力するので、安定かつ高精度な推定二次抵抗が確実に得られる。
【0121】
また、請求項4に係る誘導電動機の制御装置の二次抵抗推定器は、推定二次抵抗を(1)式で与えるので、推定二次抵抗の安定かつ高精度な演算が、具体的確実に実現される。
【0122】
請求項5に係る誘導電動機の制御装置は、誘導電動機の一次電流を検出する電流検出手段と、
上記誘導電動機が出力すべき二次磁束指令を入力し、上記二次磁束指令に基づいて上記誘導電動機の励磁電流指令を出力する励磁電流指令演算手段と、
上記誘導電動機が出力すべきトルク指令及び上記励磁電流指令を入力し、上記誘導電動機の出力トルクがトルク指令に追従するように、上記誘導電動機の推定回転角速度と上記誘導電動機の推定二次抵抗と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の一次電圧を制御するトルク制御手段と、
上記誘導電動機の推定一次抵抗と上記推定二次抵抗と上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記推定回転角速度を出力する第一のパラメータ推定手段と、
上記推定回転角速度と上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記推定一次抵抗と上記推定二次抵抗とを出力する第二のパラメータ推定手段とを備え、
上記第一のパラメータ推定手段は、
上記推定一次抵抗と上記推定二次抵抗と上記推定回転角速度と第一のフィードバックゲインと上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の推定二次磁束と第一の状態偏差とを出力する第一の観測器と、
上記第一の観測器から得られた、上記第一の状態偏差と上記推定二次磁束とに基づいて上記推定回転角速度を出力する回転速度推定器と、
上記第一の状態偏差が上記推定二次磁束と直交する成分を含むよう、上記回転速度推定器から得られた推定回転角速度に基づいて上記第一のフィードバックゲインを出力する第一のゲイン演算器とから構成され、
上記第二のパラメータ推定手段は、
上記推定一次抵抗と上記推定二次抵抗と上記推定回転角速度と第二のフィードバックゲインと上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の推定一次電流と第二の状態偏差とを出力する第二の観測器と、
上記第二の観測器から得られた、上記第二の状態偏差と上記推定一次電流とに基づいて上記推定一次抵抗を出力する一次抵抗推定器と、
上記一次抵抗推定器から得られた、上記推定一次抵抗に基づいて上記推定二次抵抗を出力する二次抵抗推定器と、
上記第二の状態偏差が上記推定一次電流と同位相の成分を含むよう、上記回転速度推定器から得られた上記推定回転角速度に基づいて上記第二のフィードバックゲインを出力する第二のゲイン演算器とから構成されたので、推定回転角速度と推定一次抵抗及び推定二次抵抗とが共に良好な条件で求められ、安定かつ高精度な推定値を得ることができ、トルク制御手段は出力トルクを安定にかつ高精度に制御できるという効果がある。
【0123】
また、請求項6に係る誘導電動機の制御装置の第一のゲイン演算器は、誘導電動機の回転角速度と推定回転角速度との間に偏差が生じると第一の状態偏差に含まれる、推定二次磁束と直交する成分が発生する第一のフィードバックゲインを出力し、第二のゲイン演算器は、上記誘導電動機の一次抵抗と推定一次抵抗との間に偏差が生じると第二の状態偏差に含まれる、推定一次電流と同位相の成分が発生する第二のフィードバックゲインを出力するので、第一及び第二のパラメータ推定手段が共に、安定かつ高精度な条件で各推定値を出力することができる。
【0124】
また、請求項7に係る誘導電動機の制御装置の第一の観測器は、(2)、(3)、(4)式に従って演算を行い、第一のゲイン演算器は第一のフィードバックゲインを(5)式で与え、回転速度推定器は推定回転角速度を(6)式で与え、第二の観測器は、(7)、(8)、(9)式に従って演算を行い、第二のゲイン演算器は第二のフィードバックゲインを(10)式で与え、一次抵抗推定器は推定一次抵抗を(11)で与えるので、推定回転角速度と推定一次抵抗の安定かつ高精度な演算が、具体的確実に実現される。
【0125】
また、請求項8に係る誘導電動機の制御装置は、その推定回転角速度を与える演算式として、(6)式を更に推定二次磁束の自乗で除した(6A)式とし、推定一次抵抗を与える演算式として、(11)式を更に推定一次電流の自乗で除した(11A)式としたので、回転速度推定器及び一次抵抗推定器におけるゲインが常に一定となって安定した動作特性が得られる。
【0126】
請求項9に係る誘導電動機の制御装置は、誘導電動機の一次電流を検出する電流検出手段と、
上記誘導電動機が出力すべき二次磁束指令を入力し、任意の交流信号と上記二次磁束指令に比例した直流信号とに基づいて上記誘導電動機の励磁電流指令を出力する励磁電流指令演算手段と、
上記誘導電動機が出力すべきトルク指令及び上記励磁電流指令を入力し、上記誘導電動機の出力トルクがトルク指令に追従するように、上記誘導電動機の推定回転角速度と上記誘導電動機の推定二次抵抗と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の一次電圧を制御するトルク制御手段と、
上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記推定回転角速度と上記推定二次抵抗とを出力するパラメータ推定手段とを備え、
上記パラメータ推定手段は、
上記誘導電動機の推定一次抵抗と上記推定二次抵抗と上記推定回転角速度とフィードバックゲインと上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の推定二次電流と上記誘導電動機の推定二次磁束と状態偏差とを出力する観測器と、
上記観測器から得られた、上記状態偏差と上記推定二次磁束とに基づいて上記推定回転角速度を出力する回転速度推定器と、
上記観測器から得られた、上記状態偏差と上記推定二次磁束と上記推定二次電流とに基づいて上記推定二次抵抗を出力する二次抵抗推定器と、
上記二次抵抗推定器から得られた上記推定二次抵抗に基づいて上記推定一次抵抗を出力する一次抵抗推定器と、
上記状態偏差が上記推定二次磁束と直交する成分を含むよう、上記回転速度推定器から得られた上記推定回転角速度に基づいて上記フィードバックゲインを出力するゲイン演算器とから構成され、
上記ゲイン演算器は、上記誘導電動機の回転角速度と上記推定回転角速度との間に偏差が生じると上記状態偏差に含まれる、上記推定二次磁束と直交する成分が発生するフィードバックゲインを出力し、
上記二次抵抗推定器は、上記観測器から得られた、上記状態偏差に含まれる上記推定二次磁束と同位相の成分と上記推定二次電流に含まれる上記推定二次磁束と同位相の成分との積に基づいて上記推定二次抵抗を出力するので、推定回転角速度、推定二次抵抗及び推定一次抵抗が共に良好な条件で求められ、安定かつ高精度な推定値を得ることができ、トルク制御手段は出力トルクを安定にかつ高精度に制御できるという効果がある。
【0127】
また、請求項10に係る誘導電動機の制御装置の観測器は(14)、(15)、(16)式に従って演算を行い、ゲイン演算器はフィードバックゲインを(17)式で与え、回転速度推定器は推定回転角速度を(18)式で与え、二次抵抗推定器は推定二次抵抗を(19)式で与えるので、推定回転角速度、推定二次抵抗及び推定一次抵抗の安定かつ高精度な演算が、具体的確実に実現される。
【0128】
また、請求項11に係る誘導電動機の制御装置の励磁電流指令演算手段は、誘導電動機が出力すべき二次磁束指令を入力し、上記誘導電動機の二次時定数より長い周期の交流信号を含まない交流信号と上記二次磁束指令に比例した直流信号とに基づいて上記誘導電動機の励磁電流指令を出力するので、二次磁束を一定に保つことができ、出力トルクのトルク脈動を抑制できる効果がある。
【0129】
また、請求項12に係る誘導電動機の制御装置の励磁電流指令演算手段は、誘導電動機が出力すべき二次磁束指令を入力し、任意の正弦波信号を周波数変調した交流信号と上記二次磁束指令に比例した直流信号とに基づいて上記誘導電動機の励磁電流指令を出力するので、三角関数の演算手段を少なくして多くの互いに異なる周波数の交流信号の重畳が可能となり、簡便な構成で、回転角速度と二次抵抗との推定精度の向上が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による誘導電動機の制御装置を示すブロック構成図である。
【図2】 図1の第一の観測器6aの内部構成を示すブロック構成図である。
【図3】 図1の第一のゲイン演算器7aの内部構成を示すブロック構成図である。
【図4】 図1の回転速度抵抗器8aの内部構成を示すブロック構成図である。
【図5】 図1の二次抵抗推定器9aの内部構成を示すブロック構成図である。
【図6】 図1の第二の観測器6bの内部構成を示すブロック構成図である。
【図7】 図1の一次抵抗推定器10bの内部構成を示すブロック構成図である。
【図8】 第一のゲイン演算器7aの動作を説明するベクトル図である。
【図9】 第二のゲイン演算器7bの動作を説明するベクトル図である。
【図10】 この発明の実施の形態2による誘導電動機の制御装置を示すブロック構成図である。
【図11】 この発明の実施の形態3による誘導電動機の制御装置を示すブロック構成図である。
【図12】 図11の観測器6eの内部構成を示すブロック構成図である。
【図13】 この発明の実施の形態5による交流信号の周波数成分を示した特性図である。
【図14】 従来の誘導電動機の制御装置を示すブロック構成図である。
【図15】 誘導電動機のT型等価回路を示す図である。
【図16】 状態偏差E、一次電流is及び推定一次電流is0の関係を説明するベクトル図である。
【図17】 トルク制御手段を示すブロック構成図である。
【図18】 (a)は一次抵抗Rsと推定一次抵抗Rs0の間に誤差がある場合の推定一次電流Is0と状態偏差Eとの関係を示すベクトル図、(b)は誘導電動機2の二次抵抗Rrと推定二次抵抗Rr0の間に誤差がある場合の推定二次電流Ir0と状態偏差Eとの関係を示すベクトル図である。
【図19】 (a)は従来のパラメータ推定手段5から得られる、位相差ξと一次角速度ωとの関係の一例(回転角速度ωrが100[rad/s])を示す特性図、(b)はこの発明の第二のパラメータ推定手段5bから得られる、位相差ξと一次角速度ωとの関係の一例(回転角速度ωrが100[rad/s])を示す特性図である。
【図20】 (a)は従来のパラメータ推定手段5から得られる、位相差ζと一次角速度ωとの関係の一例(回転角速度ωrが100[rad/s])を示す特性図、(b)はこの発明の第一のパラメータ推定手段5aから得られる、位相差ζと一次角速度ωとの関係の一例(回転角速度ωrが100[rad/s])を示す特性図である。
【図21】 励磁電流idsから(φdr/M)及びidrへの伝達特性図である。
【符号の説明】
1,1a 励磁電流指令演算手段、2 誘導電動機、3 トルク制御手段、
4 電流検出手段、5a,5c 第一のパラメータ推定手段、
5b,5d 第二のパラメータ推定手段、5e パラメータ推定手段、
6a 第一の観測器、6b 第二の観測器、6e 観測器、
7a 第一のゲイン演算器、7b 第二のゲイン演算器、7e ゲイン演算器、
8a,8e 回転速度推定器、9a,9d,9e 二次抵抗推定器、
10b,10e 一次抵抗推定器、H1 第一のフィードバックゲイン、
H2 第二のフィードバックゲイン、H フィードバックゲイン、
E1 第一の状態偏差、E2 第二の状態偏差、E 状態偏差、
ωr0 推定回転角速度、Rr0 推定二次抵抗、Rs0 推定一次抵抗、
φdr* 二次磁束指令、ids* 励磁電流指令、tm* トルク指令、
ius,ivs 一次電流、vus*,vvs* 一次電圧指令。

Claims (12)

  1. 誘導電動機の一次電流を検出する電流検出手段と、
    上記誘導電動機が出力すべき二次磁束指令を入力し、任意の交流信号と上記二次磁束指令に比例した直流信号とに基づいて上記誘導電動機の励磁電流指令を出力する励磁電流指令演算手段と、
    上記誘導電動機が出力すべきトルク指令及び上記励磁電流指令を入力し、上記誘導電動機の出力トルクがトルク指令に追従するように、上記誘導電動機の推定回転角速度と上記誘導電動機の推定二次抵抗と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の一次電圧を制御するトルク制御手段と、
    上記誘導電動機の推定一次抵抗と上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記推定回転角速度と上記推定二次抵抗とを出力する第一のパラメータ推定手段と、
    上記推定回転角速度と上記推定二次抵抗と上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記推定一次抵抗を出力する第二のパラメータ推定手段とを備え、
    上記第一のパラメータ推定手段は、
    上記推定一次抵抗と上記推定二次抵抗と上記推定回転角速度と第一のフィードバックゲインと上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の推定二次電流と上記誘導電動機の推定二次磁束と第一の状態偏差とを出力する第一の観測器と、
    上記第一の観測器から得られた、上記第一の状態偏差と上記推定二次磁束とに基づいて上記推定回転角速度を出力する回転速度推定器と、
    上記第一の観測器から得られた、上記第一の状態偏差と上記推定二次電流とに基づいて上記推定二次抵抗を出力する二次抵抗推定器と、
    上記第一の状態偏差が上記推定二次磁束と直交する成分を含むよう、上記回転速度推定器から得られた上記推定回転角速度に基づいて上記第一のフィードバックゲインを出力する第一のゲイン演算器とから構成され、
    上記第二のパラメータ推定手段は
    上記推定一次抵抗と上記推定二次抵抗と上記推定回転角速度と第二のフィードバックゲインと上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の推定一次電流と第二の状態偏差とを出力する第二の観測器と、
    上記第二の観測器から得られた、上記第二の状態偏差と上記推定一次電流とに基づいて上記推定一次抵抗を出力する一次抵抗推定器と、
    上記第二の状態偏差が上記推定一次電流と同位相の成分を含むよう、上記回転速度推定器から得られた推定回転角速度に基づいて上記第二のフィードバックゲインを出力する第二のゲイン演算器とから構成されたことを特徴とする誘導電動機の制御装置。
  2. 二次抵抗推定器は、第一の観測器から得られた、第一の状態偏差と推定二次磁束と推定二次電流とに基づいて推定二次抵抗を出力することを特徴とする請求項1記載の誘導電動機の制御装置。
  3. 二次抵抗推定器は、第一の状態偏差に含まれる推定二次磁束と同位相の成分と推定二次電流に含まれる上記推定二次磁束と同位相の成分との積に基づいて推定二次抵抗を出力することを特徴とする請求項2記載の誘導電動機の制御装置。
  4. 二次抵抗推定器は、推定二次抵抗を(1)式で与えることを特徴とする請求項3記載の誘導電動機の制御装置。
    Figure 0003710621
  5. 誘導電動機の一次電流を検出する電流検出手段と、
    上記誘導電動機が出力すべき二次磁束指令を入力し、上記二次磁束指令に基づいて上記誘導電動機の励磁電流指令を出力する励磁電流指令演算手段と、
    上記誘導電動機が出力すべきトルク指令及び上記励磁電流指令を入力し、上記誘導電動機の出力トルクがトルク指令に追従するように、上記誘導電動機の推定回転角速度と上記誘導電動機の推定二次抵抗と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の一次電圧を制御するトルク制御手段と、
    上記誘導電動機の推定一次抵抗と上記推定二次抵抗と上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記推定回転角速度を出力する第一のパラメータ推定手段と、
    上記推定回転角速度と上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記推定一次抵抗と上記推定二次抵抗とを出力する第二のパラメータ推定手段とを備え、
    上記第一のパラメータ推定手段は、
    上記推定一次抵抗と上記推定二次抵抗と上記推定回転角速度と第一のフィードバックゲインと上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の推定二次磁束と第一の状態偏差とを出力する第一の観測器と、
    上記第一の観測器から得られた、上記第一の状態偏差と上記推定二次磁束とに基づいて上記推定回転角速度を出力する回転速度推定器と、
    上記第一の状態偏差が上記推定二次磁束と直交する成分を含むよう、上記回転速度推定器から得られた推定回転角速度に基づいて上記第一のフィードバックゲインを出力する第一のゲイン演算器とから構成され、
    上記第二のパラメータ推定手段は、
    上記推定一次抵抗と上記推定二次抵抗と上記推定回転角速度と第二のフィードバックゲインと上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の推定一次電流と第二の状態偏差とを出力する第二の観測器と、
    上記第二の観測器から得られた、上記第二の状態偏差と上記推定一次電流とに基づいて上記推定一次抵抗を出力する一次抵抗推定器と、
    上記一次抵抗推定器から得られた、上記推定一次抵抗に基づいて上記推定二次抵抗を出力する二次抵抗推定器と、
    上記第二の状態偏差が上記推定一次電流と同位相の成分を含むよう、上記回転速度推定器から得られた上記推定回転角速度に基づいて上記第二のフィードバックゲインを出力する第二のゲイン演算器とから構成されたことを特徴とする誘導電動機の制御装置。
  6. 第一のゲイン演算器は、誘導電動機の回転角速度と推定回転角速度との間に偏差が生じると第一の状態偏差に含まれる、推定二次磁束と直交する成分が発生する第一のフィードバックゲインを出力し、第二のゲイン演算器は、上記誘導電動機の一次抵抗と推定一次抵抗との間に偏差が生じると第二の状態偏差に含まれる、推定一次電流と同位相の成分が発生する第二のフィードバックゲインを出力することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の誘導電動機の制御装置。
  7. 第一の観測器は、(2)、(3)、(4)式に従って演算を行い、第一のゲイン演算器は第一のフィードバックゲインを(5)式で与え、回転速度推定器は推定回転角速度を(6)式で与え、第二の観測器は、(7)、(8)、(9)式に従って演算を行い、第二のゲイン演算器は第二のフィードバックゲインを(10)式で与え、一次抵抗推定器は推定一次抵抗を(11)で与えることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の誘導電動機の制御装置。
    Figure 0003710621
    Figure 0003710621
    Figure 0003710621
  8. 推定回転角速度を与える演算式として、(6)式を更に推定二次磁束の自乗で除した(6A)式とし、推定一次抵抗を与える演算式として、(11)式を更に推定一次電流の自乗で除した(11A)式としたことを特徴とする請求項7記載の誘導電動機の制御装置。
    Figure 0003710621
  9. 誘導電動機の一次電流を検出する電流検出手段と、
    上記誘導電動機が出力すべき二次磁束指令を入力し、任意の交流信号と上記二次磁束指令に比例した直流信号とに基づいて上記誘導電動機の励磁電流指令を出力する励磁電流指令演算手段と、
    上記誘導電動機が出力すべきトルク指令及び上記励磁電流指令を入力し、上記誘導電動機の出力トルクがトルク指令に追従するように、上記誘導電動機の推定回転角速度と上記誘導電動機の推定二次抵抗と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の一次電圧を制御するトルク制御手段と、
    上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記推定回転角速度と上記推定二次抵抗とを出力するパラメータ推定手段とを備え、
    上記パラメータ推定手段は、
    上記誘導電動機の推定一次抵抗と上記推定二次抵抗と上記推定回転角速度とフィードバックゲインと上記一次電圧と上記一次電流とに基づいて上記誘導電動機の推定二次電流と上記誘導電動機の推定二次磁束と状態偏差とを出力する観測器と、
    上記観測器から得られた、上記状態偏差と上記推定二次磁束とに基づいて上記推定回転角速度を出力する回転速度推定器と、
    上記観測器から得られた、上記状態偏差と上記推定二次磁束と上記推定二次電流とに基づいて上記推定二次抵抗を出力する二次抵抗推定器と、
    上記二次抵抗推定器から得られた上記推定二次抵抗に基づいて上記推定一次抵抗を出力する一次抵抗推定器と、
    上記状態偏差が上記推定二次磁束と直交する成分を含むよう、上記回転速度推定器から得られた上記推定回転角速度に基づいて上記フィードバックゲインを出力するゲイン演算器とから構成され、
    上記ゲイン演算器は、上記誘導電動機の回転角速度と上記推定回転角速度との間に偏差が生じると上記状態偏差に含まれる、上記推定二次磁束と直交する成分が発生するフィードバックゲインを出力し、
    上記二次抵抗推定器は、上記観測器から得られた、上記状態偏差に含まれる上記推定二次磁束と同位相の成分と上記推定二次電流に含まれる上記推定二次磁束と同位相の成分との積に基づいて上記推定二次抵抗を出力することを特徴とする誘導電動機の制御装置。
  10. 観測器は(14)、(15)、(16)式に従って演算を行い、ゲイン演算器はフィードバックゲインを(17)式で与え、回転速度推定器は推定回転角速度を(18)式で与え、二次抵抗推定器は推定二次抵抗を(19)式で与えることを特徴とする請求項9記載の誘導電動機の制御装置。
    Figure 0003710621
  11. 励磁電流指令演算手段は、誘導電動機が出力すべき二次磁束指令を入力し、上記誘導電動機の二次時定数より長い周期の交流信号を含まない交流信号と上記二次磁束指令に比例した直流信号とに基づいて上記誘導電動機の励磁電流指令を出力することを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の誘導電動機の制御装置。
  12. 励磁電流指令演算手段は、誘導電動機が出力すべき二次磁束指令を入力し、任意の正弦波信号を周波数変調した交流信号と上記二次磁束指令に比例した直流信号とに基づいて上記誘導電動機の励磁電流指令を出力することを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれかに記載の誘導電動機の制御装置。
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