JPH06343282A - 誘導電動機のベクトル制御装置 - Google Patents
誘導電動機のベクトル制御装置Info
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- JPH06343282A JPH06343282A JP5127636A JP12763693A JPH06343282A JP H06343282 A JPH06343282 A JP H06343282A JP 5127636 A JP5127636 A JP 5127636A JP 12763693 A JP12763693 A JP 12763693A JP H06343282 A JPH06343282 A JP H06343282A
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- Japan
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- induction motor
- secondary resistance
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 誘導電動機のベクトル制御装置内に設定され
る2次抵抗R2 を自動的に調整する機能を付加する。 【構成】 速度指令と検出速度の偏差が加えられトルク
指令を出力する速度制御器を有し、前記トルク指令に追
従した出力トルクが得られるように誘導電動機への供給
電流を制御する誘導電動機のベクトル制御装置におい
て、速度指令をステップ変化させたときの速度応答波形
から前記ベクトル制御装置に設定する誘導電動機の2次
抵抗の設定誤差に関係した特徴量を抽出する手段と、こ
の特徴量を前記速度制御器の伝達関数で定まる特徴量目
標値と比較する手段と、前記特徴量が前記目標値に近づ
くようにベクトル制御装置内の2次抵抗の設定値を調整
する手段を具備したことを特徴とする誘導電動機のベク
トル制御装置。
る2次抵抗R2 を自動的に調整する機能を付加する。 【構成】 速度指令と検出速度の偏差が加えられトルク
指令を出力する速度制御器を有し、前記トルク指令に追
従した出力トルクが得られるように誘導電動機への供給
電流を制御する誘導電動機のベクトル制御装置におい
て、速度指令をステップ変化させたときの速度応答波形
から前記ベクトル制御装置に設定する誘導電動機の2次
抵抗の設定誤差に関係した特徴量を抽出する手段と、こ
の特徴量を前記速度制御器の伝達関数で定まる特徴量目
標値と比較する手段と、前記特徴量が前記目標値に近づ
くようにベクトル制御装置内の2次抵抗の設定値を調整
する手段を具備したことを特徴とする誘導電動機のベク
トル制御装置。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、すべり周波数形ベクト
ル制御に係り、特に2次抵抗の設定値を自動的に調整で
きる誘導電動機のヘクトル制御装置に関する。
ル制御に係り、特に2次抵抗の設定値を自動的に調整で
きる誘導電動機のヘクトル制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】誘導電動機の可変速制御方式には、優れ
た応答性が得られるベクトル制御方式がある。ベクトル
制御方式には、2次磁束をベクトル量として検出して1
次電流の制御信号に用いる磁束検出形ベクトル制御方式
と、磁束ベクトルを電動機定数に基づいて演算して制御
するすべり周波数形ベクトル制御方式が知られている。
た応答性が得られるベクトル制御方式がある。ベクトル
制御方式には、2次磁束をベクトル量として検出して1
次電流の制御信号に用いる磁束検出形ベクトル制御方式
と、磁束ベクトルを電動機定数に基づいて演算して制御
するすべり周波数形ベクトル制御方式が知られている。
【0003】本発明は、後者のすべり周波数形ベクトル
制御方式の調整装置に関するものである。従来のすべり
周波数形ベクトル制御装置は、図4に例示するように、
2次磁束指令値Ф2 * と発生トルク指令値TM * を入力
して1次電流指令値I1 * を出力するベクトル制御器
1’と前記1次電流指令値I1 * に基づいて1次電流値
I1を制御する電力変換装置2と、この1次電流値I1
によって所定の速度及びトルクで回転する誘導電動機3
と、この誘導電動機3の回転速度ωr を検出する速度検
出器4とから構成されている。
制御方式の調整装置に関するものである。従来のすべり
周波数形ベクトル制御装置は、図4に例示するように、
2次磁束指令値Ф2 * と発生トルク指令値TM * を入力
して1次電流指令値I1 * を出力するベクトル制御器
1’と前記1次電流指令値I1 * に基づいて1次電流値
I1を制御する電力変換装置2と、この1次電流値I1
によって所定の速度及びトルクで回転する誘導電動機3
と、この誘導電動機3の回転速度ωr を検出する速度検
出器4とから構成されている。
【0004】ベクトル制御を実現するには、2次磁束指
令値Ф2 * とトルク指令値TM * とから、1次電流のト
ルク電流指令値i1I* と励磁電流指令値i1R* 、及びす
べり周波数指令値ωs * を、下式により算出し、電力変
換装置2への指令値として与えればよい。即ち、
令値Ф2 * とトルク指令値TM * とから、1次電流のト
ルク電流指令値i1I* と励磁電流指令値i1R* 、及びす
べり周波数指令値ωs * を、下式により算出し、電力変
換装置2への指令値として与えればよい。即ち、
【0005】
【数1】 i1R* =(1/M)[Ф2 * +(L2 /R2 )(d/dt)Ф2 * ]…(1) I1 * =(L2 /MФ2 * )TM * …(2) ωs * =(R2 M/L2 Ф2 * )i1I* …(3) ここで、L2 は誘導電動機の2次側自己インダクタン
ス、R2 は2次抵抗、Mは相互インダクタンスである。
ベクトル制御器1’は、2次磁束指令値Ф2 * とトルク
指令値TM * とから上式に基づいて演算し、1次電流の
励磁電流指令値i1R* とトルク電流指令値i1I* 、及び
すべり周波数指令値ωs * を出力する各種係数器11、
11’、12、12’、除算要素13、13’、微分要
素14、加算器15を備えている。なお、2次磁束Ф2
と同一の各速度で回転する複素平面を考え、この平面上
でФ2 の方向を実軸、実軸からπ/2進んだ軸を虚軸と
している。
ス、R2 は2次抵抗、Mは相互インダクタンスである。
ベクトル制御器1’は、2次磁束指令値Ф2 * とトルク
指令値TM * とから上式に基づいて演算し、1次電流の
励磁電流指令値i1R* とトルク電流指令値i1I* 、及び
すべり周波数指令値ωs * を出力する各種係数器11、
11’、12、12’、除算要素13、13’、微分要
素14、加算器15を備えている。なお、2次磁束Ф2
と同一の各速度で回転する複素平面を考え、この平面上
でФ2 の方向を実軸、実軸からπ/2進んだ軸を虚軸と
している。
【0006】1次電流の励磁電流指令値i1R* とトルク
電流指令値i1I* は演算回路16に導かれ、1次電流の
ベクトル量i1 * として出力される。一方、すべり周波
数指令値ωs * は速度検出器4からの回転周波数信号ω
r と共に加算器17に導かれ加算された後、ベクトルジ
ェネレ―タ18によって、2次磁束の予測位置を示す単
位ベクトルに変換される。乗算器19はこの単位ベクト
ルと前記の1次電流ベクトル量i1 * を乗算し、得られ
た1次電流指令値I1 * を電力変換器2に出力する。
電流指令値i1I* は演算回路16に導かれ、1次電流の
ベクトル量i1 * として出力される。一方、すべり周波
数指令値ωs * は速度検出器4からの回転周波数信号ω
r と共に加算器17に導かれ加算された後、ベクトルジ
ェネレ―タ18によって、2次磁束の予測位置を示す単
位ベクトルに変換される。乗算器19はこの単位ベクト
ルと前記の1次電流ベクトル量i1 * を乗算し、得られ
た1次電流指令値I1 * を電力変換器2に出力する。
【0007】上述のように、1次電流の成分指令値i1R
* とi1I* 及びすべり周波数指令値ωs * を演算する場
合には、2次抵抗R2 が直接関与するが、従来のベクト
ル制御方式では、この2次抵抗R2 の値を設定するに当
り、仕様する誘導電動機の設計値を用いたり、据え付け
時の調整で試行錯誤的に値を突き止めたりしていた。
* とi1I* 及びすべり周波数指令値ωs * を演算する場
合には、2次抵抗R2 が直接関与するが、従来のベクト
ル制御方式では、この2次抵抗R2 の値を設定するに当
り、仕様する誘導電動機の設計値を用いたり、据え付け
時の調整で試行錯誤的に値を突き止めたりしていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】誘導電動機の2次抵抗
の値は、一定ではなく温度に依存して変化することが知
られている。従って、2次抵抗R2 の値を設定するに当
り、使用する誘導電動機の設計値を用いると、環境条件
によって実際の値とは異なる値になることがある。据え
付け時の調整で試行錯誤的に値を突き止める方法では、
最終的に実際の値に設定できる場合も多いであろうが、
調整担当者にある程度以上の経験と勘が必要とされ、調
整に時間がかかるという問題があった。
の値は、一定ではなく温度に依存して変化することが知
られている。従って、2次抵抗R2 の値を設定するに当
り、使用する誘導電動機の設計値を用いると、環境条件
によって実際の値とは異なる値になることがある。据え
付け時の調整で試行錯誤的に値を突き止める方法では、
最終的に実際の値に設定できる場合も多いであろうが、
調整担当者にある程度以上の経験と勘が必要とされ、調
整に時間がかかるという問題があった。
【0009】本発明は、従来技術における上記の問題点
を除去し、誘導電動機のベクトル制御装置の2次抵抗R
2 を自動的に調整する機能を持つ誘導電動機のベクトル
制御装置を提供することにある。
を除去し、誘導電動機のベクトル制御装置の2次抵抗R
2 を自動的に調整する機能を持つ誘導電動機のベクトル
制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、速度指令と検出速度の偏差が加えられト
ルク指令を出力する速度制御器を有し、前記トルク指令
に追従した出力トルクが得られるように誘導電動機への
供給電流を制御する誘導電動機のベクトル制御装置にお
いて、速度指令をステップ変化させたときの速度応答波
形から前記ベクトル制御装置に設定する誘導電動機の2
次抵抗の設定誤差に関係した特徴量を抽出する手段と、
この特徴量を前記速度制御器の伝達関数で定まる特徴量
目標値と比較する手段と、前記特徴量が前記目標値に近
づくようにベクトル制御装置内の2次抵抗の設定値を調
整する手段を具備したことを特徴とするものである。
成するために、速度指令と検出速度の偏差が加えられト
ルク指令を出力する速度制御器を有し、前記トルク指令
に追従した出力トルクが得られるように誘導電動機への
供給電流を制御する誘導電動機のベクトル制御装置にお
いて、速度指令をステップ変化させたときの速度応答波
形から前記ベクトル制御装置に設定する誘導電動機の2
次抵抗の設定誤差に関係した特徴量を抽出する手段と、
この特徴量を前記速度制御器の伝達関数で定まる特徴量
目標値と比較する手段と、前記特徴量が前記目標値に近
づくようにベクトル制御装置内の2次抵抗の設定値を調
整する手段を具備したことを特徴とするものである。
【0011】
【作用】誘導電動機のベクトル制御における2次抵抗R
2 の誤設定は、正しく設定したときに比べ、誘導電動機
の発生するトルクがトルク指令に対して過少ないしは過
大となる現象として現れる。これは、2次抵抗の誤設定
により、電流と磁束のベクトル関係が正しく維持できな
くなり、電流の大きさと発生トルクとが1対1に対応し
なくなるためである。
2 の誤設定は、正しく設定したときに比べ、誘導電動機
の発生するトルクがトルク指令に対して過少ないしは過
大となる現象として現れる。これは、2次抵抗の誤設定
により、電流と磁束のベクトル関係が正しく維持できな
くなり、電流の大きさと発生トルクとが1対1に対応し
なくなるためである。
【0012】この現象を観測する1つの方法は、誘導電
動機に速度制御を施し、速度のステップ応答波形の特徴
量を抽出することである。2次抵抗R2 が正しく設定さ
れていれば、速度制御器の伝達関数によって定まる速度
応答波形となる。しかし、2次抵抗R2 の設定が狂って
いると、トルク指令に対して真のトルクに過不足を生
じ、速度応答波形が速度制御器の伝達関数によって定ま
る波形でなくなる。この速度制御器の伝達関数によって
定まる波形とのずれを特徴量の差として観測して特徴量
の差が0でなければ、2次抵抗R2 の設定が正しくない
と判断することができる。更には、この特徴量の差が0
となるように2次抵抗R2 を調整すれば、正しい設定が
実現できることになる。
動機に速度制御を施し、速度のステップ応答波形の特徴
量を抽出することである。2次抵抗R2 が正しく設定さ
れていれば、速度制御器の伝達関数によって定まる速度
応答波形となる。しかし、2次抵抗R2 の設定が狂って
いると、トルク指令に対して真のトルクに過不足を生
じ、速度応答波形が速度制御器の伝達関数によって定ま
る波形でなくなる。この速度制御器の伝達関数によって
定まる波形とのずれを特徴量の差として観測して特徴量
の差が0でなければ、2次抵抗R2 の設定が正しくない
と判断することができる。更には、この特徴量の差が0
となるように2次抵抗R2 を調整すれば、正しい設定が
実現できることになる。
【0013】上記の論理的考察から、誘導電動機に速度
制御を施し、速度のステップ応答波形が速度制御器の伝
達関数で定まる波形になるように2次抵抗R2 を調整す
ることにより、従来技術の問題点を解決できる。
制御を施し、速度のステップ応答波形が速度制御器の伝
達関数で定まる波形になるように2次抵抗R2 を調整す
ることにより、従来技術の問題点を解決できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明の一実施例に係わる速度制御を施し
た誘導電動機のベクトル制御装置のブロック図である。
同図において、図4と同一の構成要素には同一の記号を
付し説明を省略する。
する。図1は本発明の一実施例に係わる速度制御を施し
た誘導電動機のベクトル制御装置のブロック図である。
同図において、図4と同一の構成要素には同一の記号を
付し説明を省略する。
【0015】図1で、本発明に係わる誘導電動機のベク
トル制御装置1は、図4に示した従来例のベクトル制御
装置1’に以下に説明する要素を付加して、ベクトル制
御の制御パラメ―タを適正な値に調整する機能を付与し
ている。即ち、本発明に係わるベクトル制御装置1に
は、波形解析部50とパラメ―タ調整部51が付加され
ている。又、速度制御を施すために比較器52と速度制
御器53が付加されている。速度制御器53は、比較器
52で求めた速度指令ωr * と電動機速度ωr の偏差に
基づき、速度指令ωr * に実際の電動機速度ωr が追従
するよう、トルク指令値を出力する。このような機能を
果すた速度制御器の制御論理は通常のPI(比例・積
分)などで充分である。
トル制御装置1は、図4に示した従来例のベクトル制御
装置1’に以下に説明する要素を付加して、ベクトル制
御の制御パラメ―タを適正な値に調整する機能を付与し
ている。即ち、本発明に係わるベクトル制御装置1に
は、波形解析部50とパラメ―タ調整部51が付加され
ている。又、速度制御を施すために比較器52と速度制
御器53が付加されている。速度制御器53は、比較器
52で求めた速度指令ωr * と電動機速度ωr の偏差に
基づき、速度指令ωr * に実際の電動機速度ωr が追従
するよう、トルク指令値を出力する。このような機能を
果すた速度制御器の制御論理は通常のPI(比例・積
分)などで充分である。
【0016】速度指令をステップ変化させたときの電動
機速度ωr の波形は、波形解析部50に蓄えられ、応答
波形の特徴量が算定される。波形解析部50で算定され
た特徴量は、パラメ―タ調整部51に入力され、パラメ
―タ(本実施例では2次抵抗R2 )の修正量が算定さ
れ、係数器12と12’に設定されている2次抵抗R2
の設定値を修正する。
機速度ωr の波形は、波形解析部50に蓄えられ、応答
波形の特徴量が算定される。波形解析部50で算定され
た特徴量は、パラメ―タ調整部51に入力され、パラメ
―タ(本実施例では2次抵抗R2 )の修正量が算定さ
れ、係数器12と12’に設定されている2次抵抗R2
の設定値を修正する。
【0017】図2は、波形解析部50の構成例を示して
いる。電動機速度ωr の波形はサンプルホ―ルド回路5
01でサンプルされ、メモリ502に蓄えられ、マイク
ロプロセッサ503で特徴量を算定する。特徴量として
用いる具体的な特性値とその求め方については後述す
る。
いる。電動機速度ωr の波形はサンプルホ―ルド回路5
01でサンプルされ、メモリ502に蓄えられ、マイク
ロプロセッサ503で特徴量を算定する。特徴量として
用いる具体的な特性値とその求め方については後述す
る。
【0018】パラメ―タ調整部51の構成例は波形解析
部50と同様マイクロプロセッサとメモリである。これ
はサンプルホ―ルド回路が無い点を除き図2と同じなの
で図は省略する。この場合、メモリには特徴量に基づい
た調整ル―ルを記憶させておく。
部50と同様マイクロプロセッサとメモリである。これ
はサンプルホ―ルド回路が無い点を除き図2と同じなの
で図は省略する。この場合、メモリには特徴量に基づい
た調整ル―ルを記憶させておく。
【0019】図1の実施例で2次抵抗の調整作用は、波
形解析部50でどのような特徴量を算定し、その特徴量
を用いてパラメ―タ調整部51でどのように2次抵抗の
修正量を決めるかは、調整ル―ルにより定まる。
形解析部50でどのような特徴量を算定し、その特徴量
を用いてパラメ―タ調整部51でどのように2次抵抗の
修正量を決めるかは、調整ル―ルにより定まる。
【0020】調整ル―ルの例を図3を用いて説明する。
図3は、2次抵抗R2 の誤設定が速度のステップ応答波
形に与える影響を示すシミュレ―ション結果である。応
答波形は速度制御器53の伝達関数の影響も受けるの
で、簡単にするために図3の応答波形は速度制御器53
の伝達関数を比例要素のみとしている。また電流指令I
1 * に対する実際の電流I1 の追従遅れは無視できるも
のとする。
図3は、2次抵抗R2 の誤設定が速度のステップ応答波
形に与える影響を示すシミュレ―ション結果である。応
答波形は速度制御器53の伝達関数の影響も受けるの
で、簡単にするために図3の応答波形は速度制御器53
の伝達関数を比例要素のみとしている。また電流指令I
1 * に対する実際の電流I1 の追従遅れは無視できるも
のとする。
【0021】2次抵抗R2 の真値をR2 * としたとき、
図3(a)はベクトル制御装置に設定した2次抵抗R2
の値が真値R2 * に等しい(R2 =R2 * )場合であ
る。この場合は、速度制御器53の出力であるトルク指
令TM * と電動機3の実際の発生トルクTM は等しくな
るので、トルク指令TM * に対する電動機3の速度ωr
の伝達関数は次式となる。ただし、Jは電動機3の慣性
モ―メント、Sはラプラス演算子である。
図3(a)はベクトル制御装置に設定した2次抵抗R2
の値が真値R2 * に等しい(R2 =R2 * )場合であ
る。この場合は、速度制御器53の出力であるトルク指
令TM * と電動機3の実際の発生トルクTM は等しくな
るので、トルク指令TM * に対する電動機3の速度ωr
の伝達関数は次式となる。ただし、Jは電動機3の慣性
モ―メント、Sはラプラス演算子である。
【0022】
【数2】 (ωr /TM * )=(1/J・S) …(4) したがって、速度制御器53の比例ゲインをGP とすれ
ば、速度指令ωr * に対する速度ωr の閉ル―プ伝達関
数Gωは次式となる。
ば、速度指令ωr * に対する速度ωr の閉ル―プ伝達関
数Gωは次式となる。
【0023】
【数3】 Gω=(ωr /ωr * )=[GP /J・S]/[1+GP /J・S] =1/[1+(J/GP )S] …(5) 上式は時定数をJ/GP とする1次遅れ要素の伝達関数
であり、そのステップ応答波形は次式で表される。ただ
し、速度指令のステップ量をΔωとする。
であり、そのステップ応答波形は次式で表される。ただ
し、速度指令のステップ量をΔωとする。
【0024】
【数4】 ωr(t)={1−exp[−(GP /J)t]}Δω …(6) 図3(a)は上式の波形を示している。図3(b)はR
2 >R2 * の場合で、ベクトル制御装置に設定した2次
抵抗R2 の値が真値R2 * より大きい場合である。この
場合は、発生トルクが過大となるので応答にオ―バ―シ
ュ―トが発生し、R2 =R2 * の場合よりも立上りが速
くなる。
2 >R2 * の場合で、ベクトル制御装置に設定した2次
抵抗R2 の値が真値R2 * より大きい場合である。この
場合は、発生トルクが過大となるので応答にオ―バ―シ
ュ―トが発生し、R2 =R2 * の場合よりも立上りが速
くなる。
【0025】図3(c)はR2 <R2 * の場合で、ベク
トル制御装置に設定した2次抵抗R2 の値が真値R2 *
より小さい場合である。この場合は、発生トルクが過少
となるので速度が最終値に到達するまでの時間が長くな
り、R2 =R2 * の場合よりも立上りが遅くなる。
トル制御装置に設定した2次抵抗R2 の値が真値R2 *
より小さい場合である。この場合は、発生トルクが過少
となるので速度が最終値に到達するまでの時間が長くな
り、R2 =R2 * の場合よりも立上りが遅くなる。
【0026】以上で説明したように、2次抵抗R2 の誤
設定は速度のステップ応答波形の差異として観測でき
る。この差異を応答波形の特徴量の差として算定し、2
次抵抗の調整に使用する。
設定は速度のステップ応答波形の差異として観測でき
る。この差異を応答波形の特徴量の差として算定し、2
次抵抗の調整に使用する。
【0027】特徴量としては、種々の量を用いることが
できるの。その一例は速度ωr がステップ量Δωの95
%に到達するまでの時間T95、即ち、立上り時間を特徴
量とすることである。2次抵抗の設定が正しいときは、
応答波形は(6)式で表されるので、立上り時間T95*
は次式のように時定数(J/GP )の関数となる。
できるの。その一例は速度ωr がステップ量Δωの95
%に到達するまでの時間T95、即ち、立上り時間を特徴
量とすることである。2次抵抗の設定が正しいときは、
応答波形は(6)式で表されるので、立上り時間T95*
は次式のように時定数(J/GP )の関数となる。
【0028】
【数5】 図3から明らかなように、R2 >R2 * のときのステッ
プ応答波形のT95は上式のT95* よりも小さくなり、R
2 <R2 * のときのT95は上式のT95* よりも大きくな
る。
プ応答波形のT95は上式のT95* よりも小さくなり、R
2 <R2 * のときのT95は上式のT95* よりも大きくな
る。
【0029】従って、2次抵抗R2 の調整は、(1) 速度
制御により速度指令ωr * をステップ変化させ、その間
の速度ωr の立上り時間T95を測定し、(2) 速度ωr の
立上り時間T95が、T95<T95* であれば、R2 >R2
* であるので、ベクトル制御装置に設定した2次抵抗R
2 値を小さくし、(3) 速度ωr の立上り時間T95が、T
95>T95* であれば、R2 <R2 * であるので、ベクト
ル制御装置に設定した2次抵抗R2 値を大きくする、と
いう調整ル―ルで、修正できる。
制御により速度指令ωr * をステップ変化させ、その間
の速度ωr の立上り時間T95を測定し、(2) 速度ωr の
立上り時間T95が、T95<T95* であれば、R2 >R2
* であるので、ベクトル制御装置に設定した2次抵抗R
2 値を小さくし、(3) 速度ωr の立上り時間T95が、T
95>T95* であれば、R2 <R2 * であるので、ベクト
ル制御装置に設定した2次抵抗R2 値を大きくする、と
いう調整ル―ルで、修正できる。
【0030】具体例を、以下に示す、図2において、速
度制御により速度指令ωr * をステップ変化させ、メモ
リ502にはその間の速度ωr の応答波形を適当なサン
プリング周期でサンプリングした値を記憶する。マイク
ロプロセッサ503により記憶した応答波形から立上り
時間T95を特徴量として算定し、パラメ―タ調整部51
に出力する。パラメ―タ調整部51ではT95とT95* と
を比較し、次式のように2次抵抗設定値R2 の修正量Δ
R2 を決める。
度制御により速度指令ωr * をステップ変化させ、メモ
リ502にはその間の速度ωr の応答波形を適当なサン
プリング周期でサンプリングした値を記憶する。マイク
ロプロセッサ503により記憶した応答波形から立上り
時間T95を特徴量として算定し、パラメ―タ調整部51
に出力する。パラメ―タ調整部51ではT95とT95* と
を比較し、次式のように2次抵抗設定値R2 の修正量Δ
R2 を決める。
【0031】
【数6】 ΔR2 =Kr (T95−T95* ) …(8) Kr は特徴量から修正量を決定するためのゲインであ
る。このようにして求めたΔR2 を現在の2次抵抗設定
値に加算して新しいR2 を計算し、ベクトル制御装置へ
の設定値を修正して、前記の電動機速度のステップ応答
を再度行う。
る。このようにして求めたΔR2 を現在の2次抵抗設定
値に加算して新しいR2 を計算し、ベクトル制御装置へ
の設定値を修正して、前記の電動機速度のステップ応答
を再度行う。
【0032】前述の2次抵抗の調整方法は特徴量から修
正量ΔR2 を求めるものであるが、特徴量から現在設定
値からの修正係数を求める方法でも良い。即ち、修正さ
れた新しい設定値をR2Nを、特徴量から次式のように計
算することもできる。
正量ΔR2 を求めるものであるが、特徴量から現在設定
値からの修正係数を求める方法でも良い。即ち、修正さ
れた新しい設定値をR2Nを、特徴量から次式のように計
算することもできる。
【0033】
【数7】 R2N=(T95/T95* )R2 …(9) 上式のように2次抵抗を修正しても前述の調整ル―ル、
即ちT95<T95* であれば2次抵抗の設定値を小さく
し、T95>T95* であれば2次抵抗の設定値を大きくす
るというル―ルが実現される。
即ちT95<T95* であれば2次抵抗の設定値を小さく
し、T95>T95* であれば2次抵抗の設定値を大きくす
るというル―ルが実現される。
【0034】(8)式の修正量或いは(9)式の修正係
数は特徴量と線形関係となっているが、必ずしも線形で
ある必要はなく、短時間に調整を終えるために非線形関
係としても良い。
数は特徴量と線形関係となっているが、必ずしも線形で
ある必要はなく、短時間に調整を終えるために非線形関
係としても良い。
【0035】以上の手順を、調整が終了したと判断でき
るまで繰り返す。調整終了の判定法は、種々考えられる
が、要するに速度のステップ応答波形がR2 =R2 * の
時の波形になったことが確認できる方法ならどんな方法
でも良い。例えば、 T95−裕度>T95* +裕度 などの方法がある。
るまで繰り返す。調整終了の判定法は、種々考えられる
が、要するに速度のステップ応答波形がR2 =R2 * の
時の波形になったことが確認できる方法ならどんな方法
でも良い。例えば、 T95−裕度>T95* +裕度 などの方法がある。
【0036】以上の説明から明らかなように、本発明に
よれば、正しい2次抵抗が設定されているときの応答波
形に一致するようにベクトル制御装置内の2次抵抗が調
整され、結果として正しい2次抵抗が設定されたベクト
ル制御が実現できる。
よれば、正しい2次抵抗が設定されているときの応答波
形に一致するようにベクトル制御装置内の2次抵抗が調
整され、結果として正しい2次抵抗が設定されたベクト
ル制御が実現できる。
【0037】以上の説明では、特徴量として用いる立上
り時間として速度ωr がステップ量Δωの95%に到達
するまでの時間T95とした。この95%という数値は本
発明にとって重要ではなく、96%、94%或いは90
%や80%まで到達する時間であも、本発明の効果は変
らないことは明らかである。
り時間として速度ωr がステップ量Δωの95%に到達
するまでの時間T95とした。この95%という数値は本
発明にとって重要ではなく、96%、94%或いは90
%や80%まで到達する時間であも、本発明の効果は変
らないことは明らかである。
【0038】又、立上り時間を計測するために図2の速
度応答波形を記憶するためのメモリ502は必ずしも必
要ではなく、サンプルホ―ルドした速度波形から直接計
測しても良い。このことは以下に示す特徴量を用いめる
場合も同様である。
度応答波形を記憶するためのメモリ502は必ずしも必
要ではなく、サンプルホ―ルドした速度波形から直接計
測しても良い。このことは以下に示す特徴量を用いめる
場合も同様である。
【0039】特徴量として、速度指令ωr * がステップ
変化してから特定時間経過した後の速度ωr を特徴量と
して用いることが出来る。例えば、速度制御系時定数
J/GP の3倍の時間が経過したときの速度は、2次抵
抗設定値が正しければ0.95Δωであることから
(6)式から分る。これに対し、2次抵抗設定値が真値
よりも小さければωr >0.95Δωとなることが図3
から明らかである。従って次のような調整ル―ルを作る
ことができる。 (1) 速度指令ωr * をΔωだけステップ変化させ、3J
/GP 時間経過後の速度ωr を測定し、(2) 速度ωr
が、ωr >0.95Δωであれば、R2 >R2 * である
ので、ベクトル制御部に設定した2次抵抗R2 の値を小
さくし、(3) 速度ωr が、ωr <0.95Δωであれ
ば、R2 <R2 * であるので、ベクトル制御部に設定し
た2次抵抗R2 の値を大きくする。
変化してから特定時間経過した後の速度ωr を特徴量と
して用いることが出来る。例えば、速度制御系時定数
J/GP の3倍の時間が経過したときの速度は、2次抵
抗設定値が正しければ0.95Δωであることから
(6)式から分る。これに対し、2次抵抗設定値が真値
よりも小さければωr >0.95Δωとなることが図3
から明らかである。従って次のような調整ル―ルを作る
ことができる。 (1) 速度指令ωr * をΔωだけステップ変化させ、3J
/GP 時間経過後の速度ωr を測定し、(2) 速度ωr
が、ωr >0.95Δωであれば、R2 >R2 * である
ので、ベクトル制御部に設定した2次抵抗R2 の値を小
さくし、(3) 速度ωr が、ωr <0.95Δωであれ
ば、R2 <R2 * であるので、ベクトル制御部に設定し
た2次抵抗R2 の値を大きくする。
【0040】経過時間はJ/GP の3倍である必要はな
く、どのような時間であってもその時間における速度を
(6)式で計算して、基準速度として使用すれば良い。
この経過時間は随時変更することも出来るし、複数の時
刻における基準速度に対する速度偏差を重み付け平均な
どして用いることも出来る。このようにして特徴量とし
て立上り時間を用いたときと同様に2次抵抗を調整する
ことが可能である。
く、どのような時間であってもその時間における速度を
(6)式で計算して、基準速度として使用すれば良い。
この経過時間は随時変更することも出来るし、複数の時
刻における基準速度に対する速度偏差を重み付け平均な
どして用いることも出来る。このようにして特徴量とし
て立上り時間を用いたときと同様に2次抵抗を調整する
ことが可能である。
【0041】以上説明した2種類の特徴量を用いた本発
明の実施例では、速度制御系の時定数J/GP が既知で
あることを前提としている。しかし、実際の機器におい
ては慣性モ―メントJが未知であることが多い。そのよ
うな場合であっても、特徴量の算定方法を変えることで
本発明を実現することは可能である。その1つの方法は
速度が異る2つのレベルに到達するまでの時間比を用い
ることである。2つのレベルをΔω1 (=αΔω)およ
びΔω2 (=βΔω)とすると、それぞれのレベルに到
達するまでの時間TαおよびTβは(6)式から次のよ
うになる。
明の実施例では、速度制御系の時定数J/GP が既知で
あることを前提としている。しかし、実際の機器におい
ては慣性モ―メントJが未知であることが多い。そのよ
うな場合であっても、特徴量の算定方法を変えることで
本発明を実現することは可能である。その1つの方法は
速度が異る2つのレベルに到達するまでの時間比を用い
ることである。2つのレベルをΔω1 (=αΔω)およ
びΔω2 (=βΔω)とすると、それぞれのレベルに到
達するまでの時間TαおよびTβは(6)式から次のよ
うになる。
【0042】
【数8】 Tα=−(J/GP )ln (1−α) …(10) Tβ=−(J/GP )ln (1−β) …(11) 両時間はそれぞれ時定数J/GP の関数となるが、その
時間比γは次式のように時定数に依存しなくなる。
時間比γは次式のように時定数に依存しなくなる。
【0043】
【数9】 γ=Tα/Tβ=ln (1−α)/(1−β) …(12) 例えば、Δω1 とΔω2 をそれぞれステップ量の50%
(α=0.5)及び90%(β=0.9)とすると、γ
は約0.3となる。これに対し、2次抵抗の設定誤差が
あり、R2 >R2 * のときはγ>0.3であり、R2 <
R2 * のときは、γ<0.3であることが図3から分
る。
(α=0.5)及び90%(β=0.9)とすると、γ
は約0.3となる。これに対し、2次抵抗の設定誤差が
あり、R2 >R2 * のときはγ>0.3であり、R2 <
R2 * のときは、γ<0.3であることが図3から分
る。
【0044】従って、次のような調整ル―ルを作ること
ができる。 (1) 速度指令ωr * をΔωだけステップ変化させ速度が
Δωの50%及び90%変化するまでの時間Tα及びT
βを測定し、(2) 時間比γ=Tα/Tβを計算し、(3)
時間比γが、γ>0.3であれば、R2 >R2 * である
ので、ベクトル制御部に設定した2次抵抗R2 を値を小
さくし、(4) 時間比γが、γ>0.3であれば、R2 <
R2 * であるので、ベクトル制御部に設定した2次抵抗
R2 を値を大きくする。
ができる。 (1) 速度指令ωr * をΔωだけステップ変化させ速度が
Δωの50%及び90%変化するまでの時間Tα及びT
βを測定し、(2) 時間比γ=Tα/Tβを計算し、(3)
時間比γが、γ>0.3であれば、R2 >R2 * である
ので、ベクトル制御部に設定した2次抵抗R2 を値を小
さくし、(4) 時間比γが、γ>0.3であれば、R2 <
R2 * であるので、ベクトル制御部に設定した2次抵抗
R2 を値を大きくする。
【0045】前述の50%及び90%という数値が重要
ではないことはいうまでもない。摩擦や風損などの定常
的にも発生トルクを必要とし、速度にオフセットを生じ
るような場合は測定レベルΔω1 とΔω2 を小さくすれ
ば良い。
ではないことはいうまでもない。摩擦や風損などの定常
的にも発生トルクを必要とし、速度にオフセットを生じ
るような場合は測定レベルΔω1 とΔω2 を小さくすれ
ば良い。
【0046】以上までの本発明の説明では速度制御器の
伝達関数を比例要素としたが、これは説明を簡単にする
ためであり、本発明は速度制御器の伝達関数が比例要素
のときだけに限定されるものではない。速度のフィ―ド
バック補償が付加されているものを含めて、本発明は任
意の速度制御器伝達関数に対して適用できるものであ
る。速度制御器の伝達関数が定まれば、2次抵抗の設定
が正しいときの速度のステップ応答波形は一義的に定ま
る。従って、前述したような特徴量も伝達関数に応じて
一義的に定まり、その時の特徴量を目標値として2次抵
抗の誤設定を調整することができる。ただし、電動機の
慣性モ―メントJが未知で速度制御系の応答波形が影響
を受けるときもあるが、ル―プゲインの調整も同時に行
い、目標の応答波形に収束させることによって2次抵抗
の調整が可能となる。
伝達関数を比例要素としたが、これは説明を簡単にする
ためであり、本発明は速度制御器の伝達関数が比例要素
のときだけに限定されるものではない。速度のフィ―ド
バック補償が付加されているものを含めて、本発明は任
意の速度制御器伝達関数に対して適用できるものであ
る。速度制御器の伝達関数が定まれば、2次抵抗の設定
が正しいときの速度のステップ応答波形は一義的に定ま
る。従って、前述したような特徴量も伝達関数に応じて
一義的に定まり、その時の特徴量を目標値として2次抵
抗の誤設定を調整することができる。ただし、電動機の
慣性モ―メントJが未知で速度制御系の応答波形が影響
を受けるときもあるが、ル―プゲインの調整も同時に行
い、目標の応答波形に収束させることによって2次抵抗
の調整が可能となる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、誘導
電動機のベクトル制御装置の2次抵抗R2 の誤設定によ
る影響を、速度のステップ応答波形の目標波形からのず
れとして定量化し、その結果に基づいてベクトル制御装
置の2次抵抗R2 の設定値を調整している。これによ
り、誘導電動機のベクトル制御装置の2次抵抗R2 を自
動的に調整する機能をもつ誘導電動機のベクトル制御装
置を提供できる。
電動機のベクトル制御装置の2次抵抗R2 の誤設定によ
る影響を、速度のステップ応答波形の目標波形からのず
れとして定量化し、その結果に基づいてベクトル制御装
置の2次抵抗R2 の設定値を調整している。これによ
り、誘導電動機のベクトル制御装置の2次抵抗R2 を自
動的に調整する機能をもつ誘導電動機のベクトル制御装
置を提供できる。
【図1】本発明の一実施例を示す誘導電動機のベクトル
制御装置のブロック図。
制御装置のブロック図。
【図2】[図1]の波形解析部50の詳細構成図。
【図3】2次抵抗の誤設定が速度のステップ応答波形に
与える影響を示すシミュレ―シュン波形図。
与える影響を示すシミュレ―シュン波形図。
【図4】従来のすべり周波数形ベクトル制御装置のブロ
ック図。
ック図。
1,1’ …磁束電流演算部、 2 …電
力変換装置、3 …誘導電動機、 4
…速度検出器、11,11’ …係数器、
12,12’…係数器、13,13’ …係数
器、 14 …微分要素、15
…加算器、 16 …演算回路、17
…加算器、 18 …ベクト
ルジェネレ―タ、19 …乗算器、
50 …波形解析部、51 …パラメ―
タ調整部、52 …比較器、53 …速
度制御器、 501 …サンプルホ―ルド回
路、502 …メモリ、 503
…マイクロプロセッサタ、
力変換装置、3 …誘導電動機、 4
…速度検出器、11,11’ …係数器、
12,12’…係数器、13,13’ …係数
器、 14 …微分要素、15
…加算器、 16 …演算回路、17
…加算器、 18 …ベクト
ルジェネレ―タ、19 …乗算器、
50 …波形解析部、51 …パラメ―
タ調整部、52 …比較器、53 …速
度制御器、 501 …サンプルホ―ルド回
路、502 …メモリ、 503
…マイクロプロセッサタ、
Claims (5)
- 【請求項1】 速度指令と検出速度の偏差が加えら
れトルク指令を出力する速度制御器を有し、前記トルク
指令に追従した出力トルクが得られるように誘導電動機
への供給電流を制御する誘導電動機のベクトル制御装置
において、速度指令をステップ変化させたときの速度応
答波形から前記ベクトル制御装置に設定する誘導電動機
の2次抵抗の設定誤差に関係した特徴量を抽出する手段
と、この特徴量を前記速度制御器の伝達関数で定まる特
徴量目標値と比較する手段と、前記特徴量が前記目標値
に近づくようにベクトル制御装置内の2次抵抗の設定値
を調整する手段を具備したことを特徴とする誘導電動機
のベクトル制御装置。 - 【請求項2】 前記速度制御器の伝達関数を比例要
素としたことを特徴とする請求項1の誘導電動機のベク
トル制御装置。 - 【請求項3】 前記速度指令ステップ変化量よりも
小さな特定の基準量まで立ち上るまでの時間を、ベクト
ル制御装置に設定する2次抵抗の設定誤差に関係した特
徴量として用いることを特徴とする請求項1又は請求項
2の誘導電動機のベクトル制御装置。 - 【請求項4】 前記速度指令ステップ変化量よりも
小さな第1の基準量まで速度が立ち上るまでの時間と、
前記第1の基準量よりも小さな第2の基準量まで速度が
立上がるまでの比を求を、ベクトル制御装置に設定する
2次抵抗の設定誤差に関係した特徴量として用いること
を特徴とする請求項1又は請求項2の誘導電動機のベク
トル制御装置。 - 【請求項5】 前記速度指令がステップ変化してか
ら特定の時間経過後における速度変化量を、ベクトル制
御装置に設定する2次抵抗の設定誤差に関係した特徴量
として用いることを特徴とする請求項1又は請求項2の
誘導電動機のベクトル制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5127636A JPH06343282A (ja) | 1993-05-31 | 1993-05-31 | 誘導電動機のベクトル制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5127636A JPH06343282A (ja) | 1993-05-31 | 1993-05-31 | 誘導電動機のベクトル制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06343282A true JPH06343282A (ja) | 1994-12-13 |
Family
ID=14965003
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5127636A Pending JPH06343282A (ja) | 1993-05-31 | 1993-05-31 | 誘導電動機のベクトル制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06343282A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6335605B1 (en) | 1999-12-08 | 2002-01-01 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Vector controller for induction motor |
JP2020102908A (ja) * | 2018-12-20 | 2020-07-02 | ファナック株式会社 | パラメータ決定支援装置、パラメータ決定支援方法、及びプログラム |
JP2023111531A (ja) * | 2022-01-31 | 2023-08-10 | 本田技研工業株式会社 | 回転電機の制御装置 |
-
1993
- 1993-05-31 JP JP5127636A patent/JPH06343282A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6335605B1 (en) | 1999-12-08 | 2002-01-01 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Vector controller for induction motor |
SG97891A1 (en) * | 1999-12-08 | 2003-08-20 | Mitsubishi Electric Corp | Vector controller for induction motor |
JP2020102908A (ja) * | 2018-12-20 | 2020-07-02 | ファナック株式会社 | パラメータ決定支援装置、パラメータ決定支援方法、及びプログラム |
US11609551B2 (en) | 2018-12-20 | 2023-03-21 | Fanuc Corporation | Parameter determination support device, parameter determination supporting method, and program |
JP2023111531A (ja) * | 2022-01-31 | 2023-08-10 | 本田技研工業株式会社 | 回転電機の制御装置 |
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