JP3679246B2 - 交流電動機の速度制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は交流電動機の速度制御装置に係わり、特にPI補償器を含んだ電流制御系および速度制御系においてその操作量飽和が飽和した場合でも、PI補償器のワインドアップ現象によるオーバーシュートや不安定減少を回避でき良好な応答を得られるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
交流電動機の速度制御装置において、電流制御系や速度制御系には定常偏差を零にするためにPI補償器が採用されることが多い。一方、PI補償器は操作量が飽和するとワインドアップ現象を引き起こし、オーバーシュートや振動的な出力応答になる場合があることが知られている。
従来の技術ではリミッタをPI補償器の出力だけでなく内部の積分要素の出力にも設けたり、あるいはPI補償器の出力がリミッタにかかったら積分要素の動作を停止させるといった個々のPI補償器に対して経験的な対策手法が用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように従来技術は理論的に導出された解決策でなく、しかも個々のPI補償器の出力に着目した方法であるので、速度制御系と電流制御系の操作量飽和が相互に関係したワインドアップ現象を回避することが困難な場合がある。また、ベクトル制御のように電流を直交する2軸成分に分けてそれぞれを独立にPI補償を行う場合、最終的に交流側で発生する操作量飽和をうまくdq軸座標上に変換して取り扱うことが困難なのでワインドアップ現象を回避できない場合がある。
【0004】
例えば、ベクトル制御では、交流電動機の電流を回転する直交2軸のdq軸座標上の2つの電流成分すなわちd軸上の励磁分電流およびq軸上のトルク分電流とに分解し、それぞれ独立にPI補償器での制御と電圧リミッタによる出力電圧の制限を行いd軸電圧指令およびq軸電圧指令として出力する。そして、d軸およびq軸電圧指令を交流電圧指令に変換してPWMインバータに指令として与える。このようにd軸q軸で独立に電圧リミッタをかける従来方式では、d軸あるいはq軸の片方の電流PI補償器で操作量飽和が起きた場合、交流電圧指令がPWMインバータの出力電圧範囲を超えてしまいワインドアップ現象が発生することがある。逆にd軸あるいはq軸で操作量飽和が起きていても交流電圧指令では操作量飽和を起こしておらずPWMインバータの出力電圧範囲を有効に利用できない場合がある。
【0005】
また、速度制御系の速度PI補償器の操作量はトルクに関与する電流指令であることが多いが、電動機を駆動するインバータの出力電流容量によって制限を受け電流指令にはリミッタがかけられる。そのため、速度指令が大幅に変化した場合は、速度制御系で操作量飽和いわゆる電流飽和が生じる。
また、電流制御系の電流PI補償器は操作量として電圧指令を出力するが、その場合もインバータの電源電圧によって制限を受け電圧指令にリミッタがかけられる。そのため、電流指令が大幅に変化する場合は、電流制御系で操作量飽和いわゆる電圧飽和が生じる。さらに、回転数が高いほど定常状態での電動機の端子電圧は高くなるので、高速回転領域ほど電流制御系は操作量飽和を起こしやすくなる。
したがって、大振幅の速度指令がステップ的に入力されるような場合、速度制御系と電流制御系で操作量飽和が生じ、制御系全体が制御が無制御状態に陥り、応答に大きなオーバーシュートを生じたり振動的になる場合がある。さらに、上述のように高速回転領域では速度制御系のPI補償器の出力がリミッタにかかっていない場合でも、電流制御系が操作量飽和を起こし電流指令に電動機電流が追従しない場合があるため、実質的に速度制御系でも操作量飽和が発生しているような状態となり良好な応答が得られない。
【0006】
以上のように、従来のベクトル制御による交流電動機の速度制御装置においては、個々のPI補償器での操作量飽和によるワインドアップ現象の回避だけではなく、速度制御系と電流制御系の直列接続時の電流制御系の操作量飽和の速度制御系の操作量飽和への影響、電流制御を行うdq座標上での操作量飽和の取り扱いといった問題を含めて対応する必要がある。したがって、上述の従来の対策手法では、PI補償器の操作量飽和によるワインドアップ現象による応答の劣化を十分に回避ができないといった問題点があった。
【0007】
本発明では速度制御系あるいは電流制御系に含まれるデジタルPI補償器の操作量飽和によるワインドアップ現象を回避でき良好な応答が得られる交流電動機のベクトル制御による速度制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係わる交流電動機の速度制御装置は、交流電動機の電流を回転する直交2軸座標上の二つの成分に分けてそれぞれを制御するデジタル電流制御手段とを備えた交流電動機の速度制御装置において、前記デジタル電流制御手段は、電流偏差を入力しそれが零になるように電圧指令を出力するデジタルPI電流補償器と、前記デジタルPI電流補償器の出力を入力し所定の制限値以下になるように制限して電圧指令を出力する電圧リミッタと、前記デジタルPI電流補償器の出力と前記電圧リミッタの出力との偏差および前記デジタルPI電流補償器の制御定数に基づいて前記デジタルPI電流補償器への入力量を修正する修正手段とを備えたものである。
【0009】
第2の発明に係わる交流電動機の速度制御装置は、交流電動機の電流を回転する直交2軸座標上の二つの成分に分けてそれぞれを制御するデジタル電流制御手段とを備えた交流電動機の速度制御装置において、前記デジタル電流制御手段は、電流偏差を入力しそれが零になるように電圧を出力するデジタルPI電流補償器と、前記デジタルPI電流補償器の電圧出力を前記直交2軸座標上の成分から静止座標上の成分に変換する第1の座標変換器と、前記第1の座標変換器の出力を入力し所定の制限値以下になるように制限して出力する電圧リミッタと、前記第1の座標変換器の出力と前記電圧リミッタの出力との偏差を前記直交2軸座標上の電圧成分に変換する第2の座標変換器と、前記第2の座標変換器の出力および前記デジタルPI電流補償器の制御定数に基づいて前記デジタルPI電流補償器への入力量を修正する修正手段とを備えたものである。
【0010】
第3の発明に係わる交流電動機の速度制御装置は、特許請求の範囲第1、2および3項記載の交流電動機の速度制御装置において、速度偏差を入力しそれが零になるように電流指令を出力するデジタルPI速度補償器と、前記デジタルPI速度補償器の出力を入力し所定の制限値以下になるように制限して電流指令を出力する電流リミッタと、前記デジタル速度補償器の出力と前記電流リミッタの出力との偏差および前記デジタルPI速度補償器の制御定数に基づいて前記デジタルPI速度補償器の入力量を修正する修正手段とを備えたものである。
【0011】
第4の発明に係わる交流電動機の速度制御装置は、特許請求の範囲第1、2および3項記載の交流電動機の速度制御装置において、速度偏差を入力しそれが零になるように電流指令を出力するデジタルPI速度補償器と、前記デジタルPI速度補償器の出力を入力し所定の制限値以下になるように制限して電流指令を出力する電流リミッタと、前記デジタルPI速度補償器の出力と前記電流リミッタの出力との偏差、前記PI速度補償器の後段に直列に接続された電流制御系における電流指令修正器の出力および前記デジタルPI速度補償器の制御定数とに基づいて前記デジタルPI速度補償器の入力量を修正する修正手段を備えたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
第1および第3の発明に係わる一実施の形態を図1〜図5および(1)式〜(20)式を用いて説明する。
図1は、誘導電動機の電流を回転する直交2軸のdq軸座標上で制御するベクトル制御による速度制御装置の構成である。
1は誘導電動機、2は前記誘導電動機1の回転速度ωrを検出する速度検出器、3は電圧指令Vu* 、Vv* 、Vw* に基づいて前記誘導電動機1に電力を供給するPWMインバータ、4a、4b、4cは前記誘導電動機の電流iu、iv、iwを検出する電流検出器、5aは外部より与えられる速度指令ωr* と前記誘導電動機1の速度ωrとの偏差ewを出力する減算器、5bは前記減算器5aの出力ewと後述する速度偏差修正器の出力Δeとの偏差ew′を出力する減算器、6は修正された速度偏差ew′を入力しそれが零になるようにトルク分電流信号iqs′を出力するデジタル速度PI補償器、7はトルク分電流iqs′を所定の範囲内に制限してトルク分電流指令iqs* を出力する電流リミッタ、5cはデジタルPI速度補償器6の出力iqs′と電流リミッタ7の出力iqs* との偏差Δiqを出力する減算器、8は減算器5cの出力Δiqを入力し速度偏差の修正信号Δewを出力する速度偏差修正器、9は励磁分電流指令ids* を設定する励磁分電流指令設定器、10は励磁分電流指令ids* とトルク分電流指令iqs* とに基づいて滑り角周波数ωsを演算する滑り周波数演算器、11は滑り角周波数ωsと電動機速度ωrとを加算しdq軸座標の回転角速度ωを出力する加算器、12は前記座標回転角速度演算器10の出力を積分してdq軸座標の位相角θを出力する積分器、13はdq軸座標の位相角θに基づいて前記誘導電動機1の電流iu、iv、iwをdq軸座標の励磁分電流idsとトルク分電流iqsに分解して出力する3相2相座標変換器、14は励磁分電流ids、トルク分電流iqsおよびdq軸座標の回転角速度ωとに基づいて、dq軸間の軸干渉電圧を排除するための補償電圧vddec、vqdecを出力する非干渉制御器、15aは電流リミッタ7の出力iqs* から後述する電流指令修正器24の修正量Δeidを減じて修正されたトルク分電流指令iqscmdを出力する減算器、15bは修正されたトルク分電流指令iqscmdと電流検出値iqsとの偏差eiqを出力する減算器、16は電流偏差eiqが零になるようにq軸電圧成分vqs′を出力するデジタルPI電流補償器、17はq軸電圧成分vqs′と非干渉制御器14の出力電圧vqdecとを加算する加算器、18は加算器17の出力を所定の範囲内に制限しq軸電圧指令vqs* を出力する電圧リミッタ、15cはデジタルPI電流補償器16の出力vqs′と電圧リミッタ18の出力との偏差Δvqを出力する減算器、19は減算器15cの出力Δvqを入力して電流指令の修正信号Δeiqを出力する電流指令修正器、20aは励磁分電流指令ids* と後述する電流指令修正器24の出力Δeidを減じて修正された励磁分電流指令idscmdを出力する減算器、20bは修正された励磁分電流指令idscmdと電流検出値idsとの偏差eidを出力する減算器、21は電流偏差eidが零になるようにd軸電圧成分vds′を出力するデジタルPI電流補償器、22はd軸電圧成分vds′に非干渉制御器14の出力電圧vddecを加算する加算器、23は前記加算器22の出力を所定の範囲内に制限しd軸電圧指令vds* を出力する電圧リミッタ、20cはデジタルPI電流補償器21の出力vds′と電圧リミッタ23の出力との偏差Δvdを出力する減算器、24は減算器20cの出力Δvdを入力して電流指令の修正信号Δeidを出力する電流指令修正器、25はdq軸座標の位相角θに基づいてd軸電圧指令vds* とq軸電圧指令vqs* を3相交流座標上の電圧指令Vu* 、Vv* 、Vw* に変換して前記PWMインバータ3の電圧指令として出力する2相3相座標変換器である。
【0013】
ここで、前記電流リミッタ7の出力制限値iqmaxは前記PWMインバータ3の出力電流容量によって決まる。また、前記電圧リミッタ18および23の出力制限値vqmax、vdmaxは前記PWMインバータ3の直流母線電圧Vdcに応じて設定すればよい。滑り周波数演算器10は、周知のように(1)式にしたがって滑り周波数ωを演算する。
【0014】
【数1】
【0015】
また、非干渉制御器14の出力電圧vddec、vqdecは(2)式および(3)式によって計算される。
【0016】
【数2】
【0017】
【数3】
【0018】
ただし、Rr、Ls、Lr、Mおよびσはそれぞれ誘導電動機1の2次抵抗、1次側自己インダクタンス、2次側自己インダクタンス、相互インダクタンス、および漏れ係数である。
【0019】
次に図1〜図3および(4)式〜(9)式を用いてデジタル速度制御手段の動作を詳細に説明する。まず、デジタルPI速度補償器6において、あるサンプリング時点での修正前の速度偏差入力をew(k)、操作量すなわち出力をiqs′(k)、積分器の状態量をxw(k)とすると、デジタルPI速度補償器6の離散系の状態方程式および出力方程式はそれぞれ(4)式、(5)式で表され、そのブロック線図は図2となる。
【0020】
【数4】
【0021】
【数5】
【0022】
ここでdwが比例ゲインに相当し、積分ゲインは係数行列cwの中に含まれる。また、速度偏差入力ew(k)は速度偏差修正器8の出力による修正前の値でありew(k)=ωr* (k)−ωr(k)である。
【0023】
ここで、電流リミッタ7の制限値を±iqmaxとすると、操作量飽和によるワインドアップ現象が生じるのは修正前の速度偏差入力ew(k)に対して(4)式、(5)式で計算した操作量iqs′(k)がリミッタ値iqmaxを越える場合である。iqs′(k)が制限値iqmaxを越えないようにするには、(5)式のew(k)の代わりに速度偏差修正器8の出力Δew(k)によって修正された速度偏差入力ew′(k)=ew(k)−Δew(k)を代入して求めたiqs′(k)が、電流リミッタ7の制限値iqmaxに等しくなる必要がある。そこでiqs′(k)=iqmaxとなるような修正量Δew(k)を求める。
【0024】
修正前の速度偏差入力ew(k)を使って計算したデジタルPI速度補償器6の出力iqs′(k)と電流リミッタ7の制限値iqmaxとの偏差すなわちΔiq(k)=iqs′(k)−iqmaxを差し引いたものがiqmaxに等しいので、(6)式の関係が成り立つ。
【0025】
【数6】
【0026】
一方修正された速度偏差入力ew′(k)を使って計算した出力iqs′(k)はiqmaxに等しいので、(7)式が成り立つ。
【0027】
【数7】
【0028】
ここで、(7)式と(6)式を比較すると速度偏差の修正量Δew(k)は(8)式で求まる。
【0029】
【数8】
【0030】
図3に(8)式に基づいた速度偏差修正器7の一構成例を示す。同図において80は電流偏差Δiq(k)にデジタルPI速度補償器6の比例ゲインdwの逆数を乗じて速度偏差の修正量Δew(k)を出力する係数器である。
【0031】
なお、デジタルPI速度補償器6の状態量と出力の整合性をとるために、修正されたew′(k)を用いて状態量xw′(k+1)を(9)式で再度計算し、次回サンプリング時点で使用する。
【0032】
【数9】
【0033】
以上計算手順を整理すると次のようになる。
(ステップ1)修正前の速度偏差ew(k)=ωr* (k)−ωr(k)を求める。
(ステップ2)ew(k)を(4)式、(5)式に代入して状態量xw(k+1)および出力iqs′(k)を求める。
(ステップ3)iqs′(k)を電流リミッタ7に入力して電流指令iqs* (k)を求める。
(ステップ4)速度偏差修正器8の今回出力値Δew(k)を(8)式で求める。
(ステップ5)修正された速度偏差ew′(k)=ew(k)−Δew(k)を求める。
(ステップ6)ew′(k)を(9)式に代入してPI速度補償器6の出力iqs′(k)がiqmaxとなるような状態量x′(k+1)を再度計算し次のサンプル点で使用する。
【0034】
次にデジタル電流制御手段の動作を詳細に説明する。はじめに図1、図4と(10)式〜(17)式を用いてq軸電流(トルク分電流)制御系の動作について説明する。
まず、図1のトルク分電流を制御するデジタルPI電流補償器16において、あるサンプリング時点での入力をeiq(k)、その操作量すなわち出力をvqs′(k)、積分器の状態量をxiq(k)とすると、デジタルPI電流補償器16の離散系の状態方程式および出力方程式はそれぞれ(10)式、(11)式で表される。
【0035】
【数10】
【0036】
【数11】
【0037】
ここで、diqが比例ゲインに相当し、積分ゲインは係数行列ciqの中に含まれる。また電流偏差入力eiq(k)はiqs* (k)を電流指令修正器19で修正する前の値であり、eiq(k)=iqs* (k)−iqs(k)である。
(10)式、(11)式を表すブロック線図は、図2のデジタルPI速度補償器6の場合と同様な構造となるので省略する。
【0038】
電圧リミッタ18の入力vqs(k)は、eiq(k)=iqs* (k)−iqs(k)、ω(k)=ωr(k)+ωs(k)、(1)式、(3)式および(11)式の関係より(12)式で表される。
【0039】
【数12】
【0040】
ただし、
【0041】
【数13】
【0042】
ここで、電圧リミッタ18の制限値を±vqmaxとすると、操作量飽和によるワインドアップ現象が生じるのは電流偏差入力eiq(k)に対して(11)式〜(12)式で計算したvqs(k)が制限値vqmaxを越える場合である。vqs(k)がvqmaxを越えないようにするには、(12)式のiqs* (k)の代わりに電流指令修正器19の出力Δeiq(k)によって修正された電流指令iqscmd(k)=iqs* (k)−Δeiq(k)を代入して求めたvqs(k)が、制限値vqmaxに等しくなる必要がある。そこで、vqs(k)=vqmaxとなるような修正量Δeiq(k)を求める。
【0043】
まず、修正前の指令iqs* (k)を使って計算したvqs(k)と電圧リミッタ18の制限値vqmaxとの偏差すなわちΔvq(k)=vqs(k)−vqmaxをvqs(k)から差し引いたものがvqmaxに等しいので、(14)式の関係が成り立つ。
【0044】
【数14】
【0045】
一方修正された指令iqscmd(k)=iqs* (k)−Δeiq(k)をを用いて計算したvqs(k)はvqmaxに等しいので(15)式が成り立つ。
【0046】
【数15】
【0047】
ここで、(15)式と(14)式を比較すると電流指令の修正量Δeiq(k)が(16)式のように求まる。
【0048】
【数16】
【0049】
図4に(16)式に基づいた電流指令修正器19の一構成例を示す。同図において190は電圧偏差Δvq(k)にデジタルPI電流補償器16の比例ゲインdiqの逆数を乗じて電流指令の修正量Δeiq(k)を出力する係数器である。
【0050】
なお、デジタルPI電流補償器16の状態量xiq(k)と出力vqs′(k)との整合性をとるために、修正された電流指令iqscmd(k)を用いてvqs′(k)=vqmaxとなるような状態量xiq′(k+1)を(17)式で再度計算し、次のサンプリング点で使用する。
【0051】
【数17】
【0052】
以上の計算手順を整理すると次のようになる。
(ステップ1)修正前の電流偏差eiq(k)=iqs* (k)−iqs(k)を求める。
(ステップ2)eiq(k)を(10)式、(11)式に代入して状態量xiq(k+1)および出力vqs′(k)を求める。
(ステップ3)非干渉制御器14の補償電圧vqdec(k)をvqs′(k)に加算した電圧vqs(k)を(12)式、(13)式で求める。
(ステップ4)vqs(k)を電圧リミッタ18に入力して電圧指令vqs* (k)を求める。
(ステップ5)電流指令の修正値Δeiq(k)を(13)式、(16)式で求める。
(ステップ6)修正されたトルク分電流指令iqscmd(k)=iqs* (k)−Δeiq(k)を求める。
(ステップ7)iqscmd(k)を(17)式に代入してvqs(k)がvqmaxとなるような状態量xiq(k+1)を再度計算し次のサンプル点で使用する。
【0053】
次に励磁分電流idsの制御系の動作について図1、図5と(18)式〜(20)式を用いて説明する。
図1のデジタルPI電流補償器21において、あるサンプリング時点での入力をeid(k)、その操作量すなわち出力をvd′(k)、積分器の状態量をxid(k)とすると、デジタルPI電流補償器21の離散系の状態方程式および出力方程式はそれぞれ(18)式、(19)式で表される。
【0054】
【数18】
【0055】
【数19】
【0056】
ここで、didが比例ゲインに相当し、積分ゲインは係数行列cidの中に含まれる。また電流偏差入力eid(k)はids* (k)を電流指令修正器24で修正する前の値であり、eid(k)=ids* (k)−ids(k)である。
(18)式、(19)式を表すブロック線図は、図2のデジタルPI速度補償器6の場合と同様な構造となるので省略する。
【0057】
電圧リミッタ23の入力vds(k)は(20)式で表される。
【0058】
【数20】
【0059】
ここで、電圧リミッタ23の制限値を±vdmaxとすると、操作量飽和によるワインドアップ現象が生じるのは電流偏差入力eid(k)に対して(18)式〜(20)式で計算したvds(k)が制限値vdmaxを越える場合である。vds(k)がvdmaxを越えないようにするには、(20)式のids*(k)の代わりに電流指令修正器24の出力Δeid(k)によって修正された電流指令idscmd(k)=ids* (k)−Δeid(k)を代入して求めたvqs(k)が、制限値vdmaxに等しくなる必要がある。そこで、vds(k)=vdmaxとなるような修正量Δeid(k)を求める。
【0060】
まず、修正前の指令ids* (k)で計算したvds(k)と制限値vdmaxとの差Δvd(k)=vds(k)−vdmaxをvds(k)から差し引いたものがvdmaxに等しくなるので、(21)式の関係が成り立つ。
【0061】
【数21】
【0062】
一方修正された指令idscmd(k)=ids* (k)−Δeid(k)を用いて計算したvds(k)はvdmaxに等しくなるので(22)式が成り立つ。
【0063】
【数22】
【0064】
ここで、(21)式と(22)式を比較すると電流指令の修正量Δeid(k)が(23)式のように求まる。
【0065】
【数23】
【0066】
(23)式より電流指令修正器24は図5のように構成すればよいことがわかる。同図において240はvds(k)と電圧リミッタ23の出力vds* (k)との偏差Δvqsを出力する減算器、241はΔvdsにデジタルPI電流補償器21の比例ゲインdidの逆数を乗じて電流指令の修正量Δeid(k)を出力する係数器である。
【0067】
なお、デジタルPI電流補償器21の状態量xid(k)と出力vds′(k)との整合性をとるために、修正された電流指令idscmd(k)を用いてvds′(k)=vdmaxとなるような状態量xid′(k+1)を(24)式で再度計算し、次回サンプリング時点で使用する。
【0068】
【数24】
【0069】
以上の計算手順を整理すると次のようになる。
(ステップ1)修正前の電流偏差eid(k)=ids* (k)−ids(k)を求める。
(ステップ2)eid(k)を(18)式、(19)式に代入して状態量xid(k+1)および出力vds′(k)を求める。
(ステップ3)非干渉制御器14の補償電圧vddec(k)をvds′(k)に加算した電圧vds(k)を(20)式で求める。
(ステップ4)vds(k)を電圧リミッタ23に入力して電圧指令vds* (k)を求める。
(ステップ5)電流指令の修正値のΔeid(k)を(23)式で求める。
(ステップ6)修正された励磁分電流指令idscmd(k)=ids* (k)−Δeid(k)を求める。
(ステップ7)idscmd(k)を(24)式に代入してvds(k)がvdmaxとなるような状態量xid(k+1)を再度計算し次のサンプル点で使用する。
【0070】
実施の形態2.
第2および第3の発明に係わる一実施の形態を図6、図7を用いて説明する。図中、前述の第1および第4の発明に係わる実施の形態と同じ符号で示された物はそれと同一もしくは同等なものを示す。
図6において26a〜26cは、2相3相座標変換器25の出力である3相交流電圧指令Vu′、Vv′、Vw′をそれぞれ所定の範囲内に制限してVu* 、Vv* 、Vw* を出力する電圧リミッタ、38a〜38cは電圧リミッタ26a〜26cの入力Vu′、Vv′、Vw′とその出力Vu* 、Vv* 、Vw* との偏差ΔVu、ΔVv、ΔVwをそれぞれ出力する減算器、39は3相交流座標上の電圧偏差ΔVu、ΔVv、ΔVwをdq軸座標上の電圧偏差成分Δvd、Δvqに変換する3相2相座標変換器、33および34は電圧偏差成分Δvq、Δvdをそれぞれ入力して電流指令ids* 、iqs* の修正信号Δeiq、Δeidをそれぞれ出力する電流指令修正器である。
【0071】
図7は、角速度ωで回転するdq座標軸上の電圧指令vds* (k)、vqs* (k)を静止した3相交流座標上に変換したVu′(k)、Vv′(k)、Vw′(k)と電圧リミッタ26a〜26cの出力Vu* (k)、Vv* (k)、Vw* (k)との関係を表したものである。vds* (k)とvqs* (k)の合成電圧ベクトルVdq(k)を3相交流座標上へそれぞれ写像したものがVu′(k)、Vv′(k)、Vw′(k)となる。ここで、電圧リミッタ26a〜26cの制限値を±Vpmaxとおくと、Vu′(k)、Vv′(k)、Vw′(k)は電圧リミッタ26a〜26cによって制限を受けVu* (k)、Vv* (k)、Vw* (k)となる。同図では、Vu′(k)、Vv′(k)、Vw′(k)がそれぞれΔVu、ΔVv、ΔVwだけ小さく修正されている。これらΔVu、ΔVv、ΔVwは電圧リミッタの入出力間の偏差であり減算器38a〜38cの出力となっている。3相交流電圧の修正量ΔVu、ΔVv、ΔVwを3相2相座標変換器39でdq軸座標上に変換するとΔvd(k)、Δvq(k)となる。
【0072】
したがって、vds* (k)、vqs* (k)をそれぞれΔvd(k)、Δvq(k)だけ小さくするような電流指令の修正量Δeid(k)、Δeiq(k)およびデジタルPI電流補償器の状態量を計算できればvds* (k)およびvqs* (k)を3相交流座標上に変換した電圧指令Vu′(k)、Vv′(k)、Vw′(k)はそれぞれΔVu、ΔVv、ΔVwだけ修正されちょうど電圧リミッタ26a〜26cの制限値に等しくなることがわかる。ところで、vds* (k)、vqs* (k)をそれぞれΔvd(k)、Δvq(k)だけ小さくするような電流指令の修正量Δeid(k)、Δeiq(k)とデジタルPI電流補償器の状態量の具体的な計算方法であるが、それらは前述の第1および第4の発明の実施の形態の中で詳細に説明した方法と同一ものでよいことは明らかなのでここでは説明を省略する。
なお、電圧リミッタ26a〜26cの制限値はPWMインバータ3の直流母線電圧Vdcの2分の1程度の値に設定するとよいが、任意の値に設定してもその設定値レベルでの操作量飽和によるワインドアップ現象を回避することが可能である。また、その設定レベルは母線電圧Vdcの検出値に応じて変化させてもよい。
【0073】
実施の形態3.
第4の発明に係わる一実施の形態を図8および図9を用いて説明する。図中、前述の第1、第2および第3の発明に係わる実施の形態と同じ符号で示された物はそれと同一もしくは同等なものを示す。まず、図8において、44はデジタルPI速度補償器6の出力iqs′(k)と電流リミッタ7の出力iqs* (k)との偏差Δiq(k)と電流指令iqs* (k)に対しする修正量Δeiq(k)とを入力し速度偏差の修正量Δew(k)を出力する速度偏差修正器である。前述の第3の発明による速度制御系の場合、デジタルPI速度補償器6の後段に直列接続された電流制御系の操作量飽和に関しては何も情報を受け取っていないので、速度制御系は電流リミッタの制限値内の電流指令を出力しているにも係わらず、電流制御系で操作量飽和が生じる場合がある。図8に示す速度制御系の後段に直列接続されたトルク分電流制御系において電流指令値iqs* (k)がΔeiq(k)だけ修正された場合、速度制御系は電流指令値iqs* (k)をさらにΔeiq(k)だけ減少させて後段の電流制御系で操作量が生じないように速度偏差をさらに修正することが可能であることがわかる。そのためには、速度制御系だけで元々修正すべきであった電流偏差Δiq(k)=iqs′(k)−iqs* (k)をさらにΔeiq(k)だけ減少させればよく、その機能を実現する速度偏差修正器44の構成の一例を図9に示す。同図において440は加算器、441は比例ゲインの逆数1/dwを乗じる係数器である。
【0074】
【発明の効果】
以上のように、第1の発明によれば、デジタルPI電流補償器の電圧指令出力とその電圧指令を制限して出力する電圧リミッタの出力電圧との偏差によって操作量飽和を検知し、その偏差とデジタルPI電流補償器の制御ゲインに基づいて電流指令を修正するようにしたので、デジタルPI補償器の出力と内部の状態量はどのような入力に対しても操作量飽和を考慮されたものとなりワインドアップ現象を回避できるので良好な応答特性を有する速度制御装置が実現できる。
【0075】
以上のように、第2の発明によれば、デジタルPI電流補償器の電圧指令を交流相電圧に変換し、その交流相電圧指令とその電圧指令を制限して出力する電圧リミッタとの偏差によって操作量飽和を検知し、その偏差をdq座標軸上に変換したものとデジタルPI電流補償器の制御ゲインに基づいて電流指令を修正するようにしたので、デジタルPI補償器の出力と内部の状態量はどのような入力に対しても操作量飽和を考慮されたものとなりワインドアップ現象を回避できるので、第1の発明に比べより一層良好な応答特性を有する速度制御装置が実現できる。
【0076】
以上のように、第3の発明によれば、デジタルPI速度補償器の電圧指令出力とその電流指令を制限して出力する電流リミッタの出力との偏差によって操作量飽和を検知し、その偏差とデジタルPI速度補償器の制御ゲインに基づいて速度偏差を修正するようにしたので、デジタルPI速度補償器の出力と内部の状態量はどのような入力に対しても操作量飽和を考慮されたものとなりワインドアップ現象を回避できるので良好な応答特性を有する速度制御装置が実現できる。
【0077】
以上のように、第4の発明によれば、デジタルPI速度補償器の後段に直列接続された電流制御系における電流指令修正量も含めて速度偏差を修正するようにしたので、第4の発明に比べてより一層良好な応答特性を有する速度制御装置が実現できる。
【0078】
なお、実施の形態1および2では、本発明を誘導電動機の制御に適用した場合の構成を図1、図6に示したが、同期電動機の場合はブロック図中の滑り周波数演算器10を取り除いてωs=0とすればよく、その場合でも同様に操作量飽和によるワインドアップ現象の回避でき良好な応答が得られる速度制御装置が実現できることは言うまでもない。
また、実施の形態1および2では、電流制御系は非干渉制御を行う場合を示したが、非干渉制御を行わない場合は図1、図6において非干渉制御器14を取り除いて(13)式のP、QをP=Q=0とすればよく、その場合でも同様に操作量飽和によるワインドアップ現象の回避でき良好な応答が得られる速度制御装置が実現できることは言うまでもない。
さらに、実施の形態1、2および3では速度偏差修正器に含まれる係数器の係数はデジタルPI速度補償器の比例ゲインの逆数としたが、その係数はほぼ比例ゲインの逆数になっていれば同等の効果を示す。
また、実施の形態1および2では、電流指令修正器に含まれる係数器の係数はデジタルPI速度補償器の比例ゲインの逆数としたが、その係数はほぼ比例ゲインの逆数になっていれば同等の効果を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願の第1および第3の発明の具体的な実施の形態を示すブロック図である。
【図2】 本願の第3の発明の動作を説明するためのデジタルPI速度補償器のブロック図である。
【図3】 本願の第3の発明の実施の形態における速度偏差修正器の詳細な構成を示すブロック図である。
【図4】 本願の第1の発明の実施の形態における電流指令修正器の詳細な構成を示すブロック図である。
【図5】 本願の第1の発明の実施の形態における電流指令修正器の詳細な構成を示すブロック図である。
【図6】 本願の第2および第3の発明の具体的な実施の形態を示すブロック図である。
【図7】 本願の第2の発明の動作を説明するための電圧ベクトル図である。
【図8】 本願の第4の発明の具体的な実施の形態を示すブロック図である。
【図9】 本願の第4の発明の実施の形態における速度偏差修正器の詳細な構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 誘導電動機、2 速度検出器、3 PWMインバータ、4a〜4c 電流検出器、5a〜5c 減算器、6 デジタルPI速度補償器、7 電流リミッタ、8 速度偏差修正器、9 励磁分電流指令設定器、10 滑り周波数演算器、11 加算器、12 積分器、13 3相2相座標変換器、14 非干渉制御器、15a〜15c 減算器、16 デジタルPI電流補償器、17 加算器、18 電圧リミッタ、19 電流指令修正器、20a〜20c 減算器、21 デジタルPI電流補償器、22 加算器、23 電圧リミッタ、25 2相3相座標変換器、26a〜26c 電圧リミッタ、33,34 電流偏差修正器、393相2相座標変換器、44 速度偏差修正器、80,190,240 係数器、440 加算器、441 係数器。
Claims (4)
- 交流電動機の電流を回転する直交2軸座標上の二つの成分に分けてそれぞれを制御するデジタル電流制御手段とを備えた交流電動機の速度制御装置において、前記デジタル電流制御手段は、電流偏差を入力しそれが零になるように電圧指令を出力するデジタルPI電流補償器と、前記デジタルPI電流補償器の出力を入力し所定の制限値以下になるように制限して電圧指令を出力する電圧リミッタと、前記デジタルPI電流補償器の出力とその同軸座標成分の前記電圧リミッタの出力との偏差および前記デジタルPI電流補償器の制御定数に基づいて前記同軸座標成分のデジタルPI電流補償器への入力量を修正する修正手段とを備えたことを特徴とする交流電動機の速度制御装置。
- 交流電動機の電流を回転する直交2軸座標上の二つの成分に分けてそれぞれを制御するデジタル電流制御手段を備えた交流電動機の速度制御装置において、前記デジタル電流制御手段は、電流偏差を入力しそれが零になるように電圧を出力するデジタルPI電流補償器と、前記デジタルPI電流補償器の電圧出力を前記直交2軸座標上の成分から静止座標上の成分に変換する第1の座標変換器と、前記第1の座標変換器の出力を入力し所定の制限値以下になるように制限して出力する電圧リミッタと、前記第1の座標変換器の出力と前記電圧リミッタの出力との偏差を前記直交2軸座標上の電圧成分に変換する第2の座標変換器と、前記第2の座標変換器の出力および前記デジタルPI電流補償器の制御定数に基づいて直交2軸座標上の同軸成分の前記デジタルPI電流補償器への入力量を修正する修正手段とを備えたことを特徴とする交流電動機の速度制御装置。
- 特許請求の範囲第1および2項記載の交流電動機の速度制御装置において、速度偏差を入力しそれが零になるように電流指令を出力するデジタルPI速度補償器と、前記デジタルPI速度補償器の出力を入力し所定の制限値以下になるように制限して電流指令を出力する電流リミッタと、前記デジタルPI速度補償器の出力と前記電流リミッタの出力との偏差および前記デジタルPI速度補償器の制御定数に基づいて前記デジタルPI速度補償器の入力量を修正する修正手段とを備えたことを特徴とする交流電動機の速度制御装置。
- 特許請求の範囲第1および2項記載の交流電動機の速度制御装置において、速度偏差を入力しそれが零になるように電流指令を出力するデジタルPI速度補償器と、前記デジタルPI速度補償器の出力を入力し所定の制限値以下になるように制限して電流指令を出力する電流リミッタと、前記デジタルPI速度補償器の出力と前記電流リミッタの出力との偏差、前記PI速度補償器の後段に直列に接続された電流制御系における電流指令修正器の出力および前記デジタルPI速度補償器の制御定数とに基づいて前記デジタルPI速度補償器の入力量を修正する修正手段を備えたことを特徴とする交流電動機の速度制御装置。
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