JPH11308900A - 交流電動機の速度制御装置 - Google Patents

交流電動機の速度制御装置

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JPH11308900A
JPH11308900A JP10115568A JP11556898A JPH11308900A JP H11308900 A JPH11308900 A JP H11308900A JP 10115568 A JP10115568 A JP 10115568A JP 11556898 A JP11556898 A JP 11556898A JP H11308900 A JPH11308900 A JP H11308900A
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潔 大石
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鉄明 長野
Munehisa Nakajima
宗寿 中島
Takayuki Kaneko
貴之 金子
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デジタルPI補償器の操作量飽和によるワイ
ンドアップ現象を回避できオーバーシュートなどがない
良好な応答が得られる交流電動機の速度制御装置を提供
することを目的とする。 【解決手段】 デジタルPI補償器の出力信号とその出
力信号を制限するリミッタの出力信号との偏差および制
御定数とに基づいて、デジタルPI補償器への入力量を
修正するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は交流電動機の速度制
御装置に係わり、特にPI補償器を含んだ電流制御系お
よび速度制御系においてその操作量飽和が飽和した場合
でも、PI補償器のワインドアップ現象によるオーバー
シュートや不安定減少を回避でき良好な応答を得られる
ものに関する。
【0002】
【従来の技術】交流電動機の速度制御装置において、電
流制御系や速度制御系には定常偏差を零にするためにP
I補償器が採用されることが多い。一方、PI補償器は
操作量が飽和するとワインドアップ現象を引き起こし、
オーバーシュートや振動的な出力応答になる場合がある
ことが知られている。従来の技術ではリミッタをPI補
償器の出力だけでなく内部の積分要素の出力にも設けた
り、あるいはPI補償器の出力がリミッタにかかったら
積分要素の動作を停止させるといった個々のPI補償器
に対して経験的な対策手法が用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のように従来技術
は理論的に導出された解決策でなく、しかも個々のPI
補償器の出力に着目した方法であるので、速度制御系と
電流制御系の操作量飽和が相互に関係したワインドアッ
プ現象を回避することが困難な場合がある。また、ベク
トル制御のように電流を直交する2軸成分に分けてそれ
ぞれを独立にPI補償を行う場合、最終的に交流側で発
生する操作量飽和をうまくdq軸座標上に変換して取り
扱うことが困難なのでワインドアップ現象を回避できな
い場合がある。
【0004】例えば、ベクトル制御では、交流電動機の
電流を回転する直交2軸のdq軸座標上の2つの電流成
分すなわちd軸上の励磁分電流およびq軸上のトルク分
電流とに分解し、それぞれ独立にPI補償器での制御と
電圧リミッタによる出力電圧の制限を行いd軸電圧指令
およびq軸電圧指令として出力する。そして、d軸およ
びq軸電圧指令を交流電圧指令に変換してPWMインバ
ータに指令として与える。このようにd軸q軸で独立に
電圧リミッタをかける従来方式では、d軸あるいはq軸
の片方の電流PI補償器で操作量飽和が起きた場合、交
流電圧指令がPWMインバータの出力電圧範囲を超えて
しまいワインドアップ現象が発生することがある。逆に
d軸あるいはq軸で操作量飽和が起きていても交流電圧
指令では操作量飽和を起こしておらずPWMインバータ
の出力電圧範囲を有効に利用できない場合がある。
【0005】また、速度制御系の速度PI補償器の操作
量はトルクに関与する電流指令であることが多いが、電
動機を駆動するインバータの出力電流容量によって制限
を受け電流指令にはリミッタがかけられる。そのため、
速度指令が大幅に変化した場合は、速度制御系で操作量
飽和いわゆる電流飽和が生じる。また、電流制御系の電
流PI補償器は操作量として電圧指令を出力するが、そ
の場合もインバータの電源電圧によって制限を受け電圧
指令にリミッタがかけられる。そのため、電流指令が大
幅に変化する場合は、電流制御系で操作量飽和いわゆる
電圧飽和が生じる。さらに、回転数が高いほど定常状態
での電動機の端子電圧は高くなるので、高速回転領域ほ
ど電流制御系は操作量飽和を起こしやすくなる。したが
って、大振幅の速度指令がステップ的に入力されるよう
な場合、速度制御系と電流制御系で操作量飽和が生じ、
制御系全体が制御が無制御状態に陥り、応答に大きなオ
ーバーシュートを生じたり振動的になる場合がある。さ
らに、上述のように高速回転領域では速度制御系のPI
補償器の出力がリミッタにかかっていない場合でも、電
流制御系が操作量飽和を起こし電流指令に電動機電流が
追従しない場合があるため、実質的に速度制御系でも操
作量飽和が発生しているような状態となり良好な応答が
得られない。
【0006】以上のように、従来のベクトル制御による
交流電動機の速度制御装置においては、個々のPI補償
器での操作量飽和によるワインドアップ現象の回避だけ
ではなく、速度制御系と電流制御系の直列接続時の電流
制御系の操作量飽和の速度制御系の操作量飽和への影
響、電流制御を行うdq座標上での操作量飽和の取り扱
いといった問題を含めて対応する必要がある。したがっ
て、上述の従来の対策手法では、PI補償器の操作量飽
和によるワインドアップ現象による応答の劣化を十分に
回避ができないといった問題点があった。
【0007】本発明では速度制御系あるいは電流制御系
に含まれるデジタルPI補償器の操作量飽和によるワイ
ンドアップ現象を回避でき良好な応答が得られる交流電
動機のベクトル制御による速度制御装置を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係わる交流
電動機の速度制御装置は、交流電動機の電流を回転する
直交2軸座標上の二つの成分に分けてそれぞれを制御す
るデジタル電流制御手段とを備えた交流電動機の速度制
御装置において、前記デジタル電流制御手段は、電流偏
差を入力しそれが零になるように電圧指令を出力するデ
ジタルPI電流補償器と、前記デジタルPI電流補償器
の出力を入力し所定の制限値以下になるように制限して
電圧指令を出力する電圧リミッタと、前記デジタルPI
電流補償器の出力と前記電圧リミッタの出力との偏差お
よび前記デジタルPI電流補償器の制御定数に基づいて
前記デジタルPI電流補償器への入力量を修正する修正
手段とを備えたものである。
【0009】第2の発明に係わる交流電動機の速度制御
装置は、交流電動機の電流を回転する直交2軸座標上の
二つの成分に分けてそれぞれを制御するデジタル電流制
御手段とを備えた交流電動機の速度制御装置において、
前記デジタル電流制御手段は、電流偏差を入力しそれが
零になるように電圧を出力するデジタルPI電流補償器
と、前記デジタルPI電流補償器の電圧出力を前記直交
2軸座標上の成分から静止座標上の成分に変換する第1
の座標変換器と、前記第1の座標変換器の出力を入力し
所定の制限値以下になるように制限して出力する電圧リ
ミッタと、前記第1の座標変換器の出力と前記電圧リミ
ッタの出力との偏差を前記直交2軸座標上の電圧成分に
変換する第2の座標変換器と、前記第2の座標変換器の
出力および前記デジタルPI電流補償器の制御定数に基
づいて前記デジタルPI電流補償器への入力量を修正す
る修正手段とを備えたものである。
【0010】第3の発明に係わる交流電動機の速度制御
装置は、特許請求の範囲第1、2および3項記載の交流
電動機の速度制御装置において、速度偏差を入力しそれ
が零になるように電流指令を出力するデジタルPI速度
補償器と、前記デジタルPI速度補償器の出力を入力し
所定の制限値以下になるように制限して電流指令を出力
する電流リミッタと、前記デジタル速度補償器の出力と
前記電流リミッタの出力との偏差および前記デジタルP
I速度補償器の制御定数に基づいて前記デジタルPI速
度補償器の入力量を修正する修正手段とを備えたもので
ある。
【0011】第4の発明に係わる交流電動機の速度制御
装置は、特許請求の範囲第1、2および3項記載の交流
電動機の速度制御装置において、速度偏差を入力しそれ
が零になるように電流指令を出力するデジタルPI速度
補償器と、前記デジタルPI速度補償器の出力を入力し
所定の制限値以下になるように制限して電流指令を出力
する電流リミッタと、前記デジタルPI速度補償器の出
力と前記電流リミッタの出力との偏差、前記PI速度補
償器の後段に直列に接続された電流制御系における電流
指令修正器の出力および前記デジタルPI速度補償器の
制御定数とに基づいて前記デジタルPI速度補償器の入
力量を修正する修正手段を備えたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】実施の形態1.第1および第3の
発明に係わる一実施の形態を図1〜図5および(1)式
〜(20)式を用いて説明する。図1は、誘導電動機の
電流を回転する直交2軸のdq軸座標上で制御するベク
トル制御による速度制御装置の構成である。1は誘導電
動機、2は前記誘導電動機1の回転速度ωrを検出する
速度検出器、3は電圧指令Vu* 、Vv* 、Vw* に基
づいて前記誘導電動機1に電力を供給するPWMインバ
ータ、4a、4b、4cは前記誘導電動機の電流iu、
iv、iwを検出する電流検出器、5aは外部より与え
られる速度指令ωr* と前記誘導電動機1の速度ωrと
の偏差ewを出力する減算器、5bは前記減算器5aの
出力ewと後述する速度偏差修正器の出力Δeとの偏差
ew′を出力する減算器、6は修正された速度偏差e
w′を入力しそれが零になるようにトルク分電流信号i
qs′を出力するデジタル速度PI補償器、7はトルク
分電流iqs′を所定の範囲内に制限してトルク分電流
指令iqs* を出力する電流リミッタ、5cはデジタル
PI速度補償器6の出力iqs′と電流リミッタ7の出
力iqs*との偏差Δiqを出力する減算器、8は減算
器5cの出力Δiqを入力し速度偏差の修正信号Δew
を出力する速度偏差修正器、9は励磁分電流指令ids
* を設定する励磁分電流指令設定器、10は励磁分電流
指令ids* とトルク分電流指令iqs* とに基づいて
滑り角周波数ωsを演算する滑り周波数演算器、11は
滑り角周波数ωsと電動機速度ωrとを加算しdq軸座
標の回転角速度ωを出力する加算器、12は前記座標回
転角速度演算器10の出力を積分してdq軸座標の位相
角θを出力する積分器、13はdq軸座標の位相角θに
基づいて前記誘導電動機1の電流iu、iv、iwをd
q軸座標の励磁分電流idsとトルク分電流iqsに分
解して出力する3相2相座標変換器、14は励磁分電流
ids、トルク分電流iqsおよびdq軸座標の回転角
速度ωとに基づいて、dq軸間の軸干渉電圧を排除する
ための補償電圧vddec、vqdecを出力する非干
渉制御器、15aは電流リミッタ7の出力iqs* から
後述する電流指令修正器24の修正量Δeidを減じて
修正されたトルク分電流指令iqscmdを出力する減
算器、15bは修正されたトルク分電流指令iqscm
dと電流検出値iqsとの偏差eiqを出力する減算
器、16は電流偏差eiqが零になるようにq軸電圧成
分vqs′を出力するデジタルPI電流補償器、17は
q軸電圧成分vqs′と非干渉制御器14の出力電圧v
qdecとを加算する加算器、18は加算器17の出力
を所定の範囲内に制限しq軸電圧指令vqs* を出力す
る電圧リミッタ、15cはデジタルPI電流補償器16
の出力vqs′と電圧リミッタ18の出力との偏差Δv
qを出力する減算器、19は減算器15cの出力Δvq
を入力して電流指令の修正信号Δeiqを出力する電流
指令修正器、20aは励磁分電流指令ids* と後述す
る電流指令修正器24の出力Δeidを減じて修正され
た励磁分電流指令idscmdを出力する減算器、20
bは修正された励磁分電流指令idscmdと電流検出
値idsとの偏差eidを出力する減算器、21は電流
偏差eidが零になるようにd軸電圧成分vds′を出
力するデジタルPI電流補償器、22はd軸電圧成分v
ds′に非干渉制御器14の出力電圧vddecを加算
する加算器、23は前記加算器22の出力を所定の範囲
内に制限しd軸電圧指令vds* を出力する電圧リミッ
タ、20cはデジタルPI電流補償器21の出力vd
s′と電圧リミッタ23の出力との偏差Δvdを出力す
る減算器、24は減算器20cの出力Δvdを入力して
電流指令の修正信号Δeidを出力する電流指令修正
器、25はdq軸座標の位相角θに基づいてd軸電圧指
令vds* とq軸電圧指令vqs* を3相交流座標上の
電圧指令Vu* 、Vv* 、Vw* に変換して前記PWM
インバータ3の電圧指令として出力する2相3相座標変
換器である。
【0013】ここで、前記電流リミッタ7の出力制限値
iqmaxは前記PWMインバータ3の出力電流容量に
よって決まる。また、前記電圧リミッタ18および23
の出力制限値vqmax、vdmaxは前記PWMイン
バータ3の直流母線電圧Vdcに応じて設定すればよ
い。滑り周波数演算器10は、周知のように(1)式に
したがって滑り周波数ωを演算する。
【0014】
【数1】
【0015】また、非干渉制御器14の出力電圧vdd
ec、vqdecは(2)式および(3)式によって計
算される。
【0016】
【数2】
【0017】
【数3】
【0018】ただし、Rr、Ls、Lr、Mおよびσは
それぞれ誘導電動機1の2次抵抗、1次側自己インダク
タンス、2次側自己インダクタンス、相互インダクタン
ス、および漏れ係数である。
【0019】次に図1〜図3および(4)式〜(9)式
を用いてデジタル速度制御手段の動作を詳細に説明す
る。まず、デジタルPI速度補償器6において、あるサ
ンプリング時点での修正前の速度偏差入力をew
(k)、操作量すなわち出力をiqs′(k)、積分器
の状態量をxw(k)とすると、デジタルPI速度補償
器6の離散系の状態方程式および出力方程式はそれぞれ
(4)式、(5)式で表され、そのブロック線図は図2
となる。
【0020】
【数4】
【0021】
【数5】
【0022】ここでdwが比例ゲインに相当し、積分ゲ
インは係数行列cwの中に含まれる。また、速度偏差入
力ew(k)は速度偏差修正器8の出力による修正前の
値でありew(k)=ωr* (k)−ωr(k)であ
る。
【0023】ここで、電流リミッタ7の制限値を±iq
maxとすると、操作量飽和によるワインドアップ現象
が生じるのは修正前の速度偏差入力ew(k)に対して
(4)式、(5)式で計算した操作量iqs′(k)が
リミッタ値iqmaxを越える場合である。iqs′
(k)が制限値iqmaxを越えないようにするには、
(5)式のew(k)の代わりに速度偏差修正器8の出
力Δew(k)によって修正された速度偏差入力ew′
(k)=ew(k)−Δew(k)を代入して求めたi
qs′(k)が、電流リミッタ7の制限値iqmaxに
等しくなる必要がある。そこでiqs′(k)=iqm
axとなるような修正量Δew(k)を求める。
【0024】修正前の速度偏差入力ew(k)を使って
計算したデジタルPI速度補償器6の出力iqs′
(k)と電流リミッタ7の制限値iqmaxとの偏差す
なわちΔiq(k)=iqs′(k)−iqmaxを差
し引いたものがiqmaxに等しいので、(6)式の関
係が成り立つ。
【0025】
【数6】
【0026】一方修正された速度偏差入力ew′(k)
を使って計算した出力iqs′(k)はiqmaxに等
しいので、(7)式が成り立つ。
【0027】
【数7】
【0028】ここで、(7)式と(6)式を比較すると
速度偏差の修正量Δew(k)は(8)式で求まる。
【0029】
【数8】
【0030】図3に(8)式に基づいた速度偏差修正器
7の一構成例を示す。同図において80は電流偏差Δi
q(k)にデジタルPI速度補償器6の比例ゲインdw
の逆数を乗じて速度偏差の修正量Δew(k)を出力す
る係数器である。
【0031】なお、デジタルPI速度補償器6の状態量
と出力の整合性をとるために、修正されたew′(k)
を用いて状態量xw′(k+1)を(9)式で再度計算
し、次回サンプリング時点で使用する。
【0032】
【数9】
【0033】以上計算手順を整理すると次のようにな
る。 (ステップ1)修正前の速度偏差ew(k)=ωr*
(k)−ωr(k)を求める。 (ステップ2)ew(k)を(4)式、(5)式に代入
して状態量xw(k+1)および出力iqs′(k)を
求める。 (ステップ3)iqs′(k)を電流リミッタ7に入力
して電流指令iqs* (k)を求める。 (ステップ4)速度偏差修正器8の今回出力値Δew
(k)を(8)式で求める。 (ステップ5)修正された速度偏差ew′(k)=ew
(k)−Δew(k)を求める。 (ステップ6)ew′(k)を(9)式に代入してPI
速度補償器6の出力iqs′(k)がiqmaxとなる
ような状態量x′(k+1)を再度計算し次のサンプル
点で使用する。
【0034】次にデジタル電流制御手段の動作を詳細に
説明する。はじめに図1、図4と(10)式〜(17)
式を用いてq軸電流(トルク分電流)制御系の動作につ
いて説明する。まず、図1のトルク分電流を制御するデ
ジタルPI電流補償器16において、あるサンプリング
時点での入力をeiq(k)、その操作量すなわち出力
をvqs′(k)、積分器の状態量をxiq(k)とす
ると、デジタルPI電流補償器16の離散系の状態方程
式および出力方程式はそれぞれ(10)式、(11)式
で表される。
【0035】
【数10】
【0036】
【数11】
【0037】ここで、diqが比例ゲインに相当し、積
分ゲインは係数行列ciqの中に含まれる。また電流偏
差入力eiq(k)はiqs* (k)を電流指令修正器
19で修正する前の値であり、eiq(k)=iqs*
(k)−iqs(k)である。(10)式、(11)式
を表すブロック線図は、図2のデジタルPI速度補償器
6の場合と同様な構造となるので省略する。
【0038】電圧リミッタ18の入力vqs(k)は、
eiq(k)=iqs* (k)−iqs(k)、ω
(k)=ωr(k)+ωs(k)、(1)式、(3)式
および(11)式の関係より(12)式で表される。
【0039】
【数12】
【0040】ただし、
【0041】
【数13】
【0042】ここで、電圧リミッタ18の制限値を±v
qmaxとすると、操作量飽和によるワインドアップ現
象が生じるのは電流偏差入力eiq(k)に対して(1
1)式〜(12)式で計算したvqs(k)が制限値v
qmaxを越える場合である。vqs(k)がvqma
xを越えないようにするには、(12)式のiqs*
(k)の代わりに電流指令修正器19の出力Δeiq
(k)によって修正された電流指令iqscmd(k)
=iqs* (k)−Δeiq(k)を代入して求めたv
qs(k)が、制限値vqmaxに等しくなる必要があ
る。そこで、vqs(k)=vqmaxとなるような修
正量Δeiq(k)を求める。
【0043】まず、修正前の指令iqs* (k)を使っ
て計算したvqs(k)と電圧リミッタ18の制限値v
qmaxとの偏差すなわちΔvq(k)=vqs(k)
−vqmaxをvqs(k)から差し引いたものがvq
maxに等しいので、(14)式の関係が成り立つ。
【0044】
【数14】
【0045】一方修正された指令iqscmd(k)=
iqs* (k)−Δeiq(k)をを用いて計算したv
qs(k)はvqmaxに等しいので(15)式が成り
立つ。
【0046】
【数15】
【0047】ここで、(15)式と(14)式を比較す
ると電流指令の修正量Δeiq(k)が(16)式のよ
うに求まる。
【0048】
【数16】
【0049】図4に(16)式に基づいた電流指令修正
器19の一構成例を示す。同図において190は電圧偏
差Δvq(k)にデジタルPI電流補償器16の比例ゲ
インdiqの逆数を乗じて電流指令の修正量Δeiq
(k)を出力する係数器である。
【0050】なお、デジタルPI電流補償器16の状態
量xiq(k)と出力vqs′(k)との整合性をとる
ために、修正された電流指令iqscmd(k)を用い
てvqs′(k)=vqmaxとなるような状態量xi
q′(k+1)を(17)式で再度計算し、次のサンプ
リング点で使用する。
【0051】
【数17】
【0052】以上の計算手順を整理すると次のようにな
る。 (ステップ1)修正前の電流偏差eiq(k)=iqs
* (k)−iqs(k)を求める。 (ステップ2)eiq(k)を(10)式、(11)式
に代入して状態量xiq(k+1)および出力vqs′
(k)を求める。 (ステップ3)非干渉制御器14の補償電圧vqdec
(k)をvqs′(k)に加算した電圧vqs(k)を
(12)式、(13)式で求める。 (ステップ4)vqs(k)を電圧リミッタ18に入力
して電圧指令vqs* (k)を求める。 (ステップ5)電流指令の修正値Δeiq(k)を(1
3)式、(16)式で求める。 (ステップ6)修正されたトルク分電流指令iqscm
d(k)=iqs* (k)−Δeiq(k)を求める。 (ステップ7)iqscmd(k)を(17)式に代入
してvqs(k)がvqmaxとなるような状態量xi
q(k+1)を再度計算し次のサンプル点で使用する。
【0053】次に励磁分電流idsの制御系の動作につ
いて図1、図5と(18)式〜(20)式を用いて説明
する。図1のデジタルPI電流補償器21において、あ
るサンプリング時点での入力をeid(k)、その操作
量すなわち出力をvd′(k)、積分器の状態量をxi
d(k)とすると、デジタルPI電流補償器21の離散
系の状態方程式および出力方程式はそれぞれ(18)
式、(19)式で表される。
【0054】
【数18】
【0055】
【数19】
【0056】ここで、didが比例ゲインに相当し、積
分ゲインは係数行列cidの中に含まれる。また電流偏
差入力eid(k)はids* (k)を電流指令修正器
24で修正する前の値であり、eid(k)=ids*
(k)−ids(k)である。(18)式、(19)式
を表すブロック線図は、図2のデジタルPI速度補償器
6の場合と同様な構造となるので省略する。
【0057】電圧リミッタ23の入力vds(k)は
(20)式で表される。
【0058】
【数20】
【0059】ここで、電圧リミッタ23の制限値を±v
dmaxとすると、操作量飽和によるワインドアップ現
象が生じるのは電流偏差入力eid(k)に対して(1
8)式〜(20)式で計算したvds(k)が制限値v
dmaxを越える場合である。vds(k)がvdma
xを越えないようにするには、(20)式のids
*(k)の代わりに電流指令修正器24の出力Δeid
(k)によって修正された電流指令idscmd(k)
=ids* (k)−Δeid(k)を代入して求めたv
qs(k)が、制限値vdmaxに等しくなる必要があ
る。そこで、vds(k)=vdmaxとなるような修
正量Δeid(k)を求める。
【0060】まず、修正前の指令ids* (k)で計算
したvds(k)と制限値vdmaxとの差Δvd
(k)=vds(k)−vdmaxをvds(k)から
差し引いたものがvdmaxに等しくなるので、(2
1)式の関係が成り立つ。
【0061】
【数21】
【0062】一方修正された指令idscmd(k)=
ids* (k)−Δeid(k)を用いて計算したvd
s(k)はvdmaxに等しくなるので(22)式が成
り立つ。
【0063】
【数22】
【0064】ここで、(21)式と(22)式を比較す
ると電流指令の修正量Δeid(k)が(23)式のよ
うに求まる。
【0065】
【数23】
【0066】(23)式より電流指令修正器24は図5
のように構成すればよいことがわかる。同図において2
40はvds(k)と電圧リミッタ23の出力vds*
(k)との偏差Δvqsを出力する減算器、241はΔ
vdsにデジタルPI電流補償器21の比例ゲインdi
dの逆数を乗じて電流指令の修正量Δeid(k)を出
力する係数器である。
【0067】なお、デジタルPI電流補償器21の状態
量xid(k)と出力vds′(k)との整合性をとる
ために、修正された電流指令idscmd(k)を用い
てvds′(k)=vdmaxとなるような状態量xi
d′(k+1)を(24)式で再度計算し、次回サンプ
リング時点で使用する。
【0068】
【数24】
【0069】以上の計算手順を整理すると次のようにな
る。 (ステップ1)修正前の電流偏差eid(k)=ids
* (k)−ids(k)を求める。 (ステップ2)eid(k)を(18)式、(19)式
に代入して状態量xid(k+1)および出力vds′
(k)を求める。 (ステップ3)非干渉制御器14の補償電圧vddec
(k)をvds′(k)に加算した電圧vds(k)を
(20)式で求める。 (ステップ4)vds(k)を電圧リミッタ23に入力
して電圧指令vds* (k)を求める。 (ステップ5)電流指令の修正値のΔeid(k)を
(23)式で求める。 (ステップ6)修正された励磁分電流指令idscmd
(k)=ids* (k)−Δeid(k)を求める。 (ステップ7)idscmd(k)を(24)式に代入
してvds(k)がvdmaxとなるような状態量xi
d(k+1)を再度計算し次のサンプル点で使用する。
【0070】実施の形態2.第2および第3の発明に係
わる一実施の形態を図6、図7を用いて説明する。図
中、前述の第1および第4の発明に係わる実施の形態と
同じ符号で示された物はそれと同一もしくは同等なもの
を示す。図6において26a〜26cは、2相3相座標
変換器25の出力である3相交流電圧指令Vu′、V
v′、Vw′をそれぞれ所定の範囲内に制限してVu
* 、Vv* 、Vw* を出力する電圧リミッタ、38a〜
38cは電圧リミッタ26a〜26cの入力Vu′、V
v′、Vw′とその出力Vu* 、Vv* 、Vw* との偏
差ΔVu、ΔVv、ΔVwをそれぞれ出力する減算器、
39は3相交流座標上の電圧偏差ΔVu、ΔVv、ΔV
wをdq軸座標上の電圧偏差成分Δvd、Δvqに変換
する3相2相座標変換器、33および34は電圧偏差成
分Δvq、Δvdをそれぞれ入力して電流指令ids
* 、iqs* の修正信号Δeiq、Δeidをそれぞれ
出力する電流指令修正器である。
【0071】図7は、角速度ωで回転するdq座標軸上
の電圧指令vds* (k)、vqs* (k)を静止した
3相交流座標上に変換したVu′(k)、Vv′
(k)、Vw′(k)と電圧リミッタ26a〜26cの
出力Vu* (k)、Vv* (k)、Vw* (k)との関
係を表したものである。vds* (k)とvqs*
(k)の合成電圧ベクトルVdq(k)を3相交流座標
上へそれぞれ写像したものがVu′(k)、Vv′
(k)、Vw′(k)となる。ここで、電圧リミッタ2
6a〜26cの制限値を±Vpmaxとおくと、Vu′
(k)、Vv′(k)、Vw′(k)は電圧リミッタ2
6a〜26cによって制限を受けVu* (k)、Vv*
(k)、Vw* (k)となる。同図では、Vu′
(k)、Vv′(k)、Vw′(k)がそれぞれΔV
u、ΔVv、ΔVwだけ小さく修正されている。これら
ΔVu、ΔVv、ΔVwは電圧リミッタの入出力間の偏
差であり減算器38a〜38cの出力となっている。3
相交流電圧の修正量ΔVu、ΔVv、ΔVwを3相2相
座標変換器39でdq軸座標上に変換するとΔvd
(k)、Δvq(k)となる。
【0072】したがって、vds* (k)、vqs*
(k)をそれぞれΔvd(k)、Δvq(k)だけ小さ
くするような電流指令の修正量Δeid(k)、Δei
q(k)およびデジタルPI電流補償器の状態量を計算
できればvds* (k)およびvqs* (k)を3相交
流座標上に変換した電圧指令Vu′(k)、Vv′
(k)、Vw′(k)はそれぞれΔVu、ΔVv、ΔV
wだけ修正されちょうど電圧リミッタ26a〜26cの
制限値に等しくなることがわかる。ところで、vds*
(k)、vqs* (k)をそれぞれΔvd(k)、Δv
q(k)だけ小さくするような電流指令の修正量Δei
d(k)、Δeiq(k)とデジタルPI電流補償器の
状態量の具体的な計算方法であるが、それらは前述の第
1および第4の発明の実施の形態の中で詳細に説明した
方法と同一ものでよいことは明らかなのでここでは説明
を省略する。なお、電圧リミッタ26a〜26cの制限
値はPWMインバータ3の直流母線電圧Vdcの2分の
1程度の値に設定するとよいが、任意の値に設定しても
その設定値レベルでの操作量飽和によるワインドアップ
現象を回避することが可能である。また、その設定レベ
ルは母線電圧Vdcの検出値に応じて変化させてもよ
い。
【0073】実施の形態3.第4の発明に係わる一実施
の形態を図8および図9を用いて説明する。図中、前述
の第1、第2および第3の発明に係わる実施の形態と同
じ符号で示された物はそれと同一もしくは同等なものを
示す。まず、図8において、44はデジタルPI速度補
償器6の出力iqs′(k)と電流リミッタ7の出力i
qs* (k)との偏差Δiq(k)と電流指令iqs*
(k)に対しする修正量Δeiq(k)とを入力し速度
偏差の修正量Δew(k)を出力する速度偏差修正器で
ある。前述の第3の発明による速度制御系の場合、デジ
タルPI速度補償器6の後段に直列接続された電流制御
系の操作量飽和に関しては何も情報を受け取っていない
ので、速度制御系は電流リミッタの制限値内の電流指令
を出力しているにも係わらず、電流制御系で操作量飽和
が生じる場合がある。図8に示す速度制御系の後段に直
列接続されたトルク分電流制御系において電流指令値i
qs* (k)がΔeiq(k)だけ修正された場合、速
度制御系は電流指令値iqs* (k)をさらにΔeiq
(k)だけ減少させて後段の電流制御系で操作量が生じ
ないように速度偏差をさらに修正することが可能である
ことがわかる。そのためには、速度制御系だけで元々修
正すべきであった電流偏差Δiq(k)=iqs′
(k)−iqs* (k)をさらにΔeiq(k)だけ減
少させればよく、その機能を実現する速度偏差修正器4
4の構成の一例を図9に示す。同図において440は加
算器、441は比例ゲインの逆数1/dwを乗じる係数
器である。
【0074】
【発明の効果】以上のように、第1の発明によれば、デ
ジタルPI電流補償器の電圧指令出力とその電圧指令を
制限して出力する電圧リミッタの出力電圧との偏差によ
って操作量飽和を検知し、その偏差とデジタルPI電流
補償器の制御ゲインに基づいて電流指令を修正するよう
にしたので、デジタルPI補償器の出力と内部の状態量
はどのような入力に対しても操作量飽和を考慮されたも
のとなりワインドアップ現象を回避できるので良好な応
答特性を有する速度制御装置が実現できる。
【0075】以上のように、第2の発明によれば、デジ
タルPI電流補償器の電圧指令を交流相電圧に変換し、
その交流相電圧指令とその電圧指令を制限して出力する
電圧リミッタとの偏差によって操作量飽和を検知し、そ
の偏差をdq座標軸上に変換したものとデジタルPI電
流補償器の制御ゲインに基づいて電流指令を修正するよ
うにしたので、デジタルPI補償器の出力と内部の状態
量はどのような入力に対しても操作量飽和を考慮された
ものとなりワインドアップ現象を回避できるので、第1
の発明に比べより一層良好な応答特性を有する速度制御
装置が実現できる。
【0076】以上のように、第3の発明によれば、デジ
タルPI速度補償器の電圧指令出力とその電流指令を制
限して出力する電流リミッタの出力との偏差によって操
作量飽和を検知し、その偏差とデジタルPI速度補償器
の制御ゲインに基づいて速度偏差を修正するようにした
ので、デジタルPI速度補償器の出力と内部の状態量は
どのような入力に対しても操作量飽和を考慮されたもの
となりワインドアップ現象を回避できるので良好な応答
特性を有する速度制御装置が実現できる。
【0077】以上のように、第4の発明によれば、デジ
タルPI速度補償器の後段に直列接続された電流制御系
における電流指令修正量も含めて速度偏差を修正するよ
うにしたので、第4の発明に比べてより一層良好な応答
特性を有する速度制御装置が実現できる。
【0078】なお、実施の形態1および2では、本発明
を誘導電動機の制御に適用した場合の構成を図1、図6
に示したが、同期電動機の場合はブロック図中の滑り周
波数演算器10を取り除いてωs=0とすればよく、そ
の場合でも同様に操作量飽和によるワインドアップ現象
の回避でき良好な応答が得られる速度制御装置が実現で
きることは言うまでもない。また、実施の形態1および
2では、電流制御系は非干渉制御を行う場合を示した
が、非干渉制御を行わない場合は図1、図6において非
干渉制御器14を取り除いて(13)式のP、QをP=
Q=0とすればよく、その場合でも同様に操作量飽和に
よるワインドアップ現象の回避でき良好な応答が得られ
る速度制御装置が実現できることは言うまでもない。さ
らに、実施の形態1、2および3では速度偏差修正器に
含まれる係数器の係数はデジタルPI速度補償器の比例
ゲインの逆数としたが、その係数はほぼ比例ゲインの逆
数になっていれば同等の効果を示す。また、実施の形態
1および2では、電流指令修正器に含まれる係数器の係
数はデジタルPI速度補償器の比例ゲインの逆数とした
が、その係数はほぼ比例ゲインの逆数になっていれば同
等の効果を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願の第1および第3の発明の具体的な実施
の形態を示すブロック図である。
【図2】 本願の第3の発明の動作を説明するためのデ
ジタルPI速度補償器のブロック図である。
【図3】 本願の第3の発明の実施の形態における速度
偏差修正器の詳細な構成を示すブロック図である。
【図4】 本願の第1の発明の実施の形態における電流
指令修正器の詳細な構成を示すブロック図である。
【図5】 本願の第1の発明の実施の形態における電流
指令修正器の詳細な構成を示すブロック図である。
【図6】 本願の第2および第3の発明の具体的な実施
の形態を示すブロック図である。
【図7】 本願の第2の発明の動作を説明するための電
圧ベクトル図である。
【図8】 本願の第4の発明の具体的な実施の形態を示
すブロック図である。
【図9】 本願の第4の発明の実施の形態における速度
偏差修正器の詳細な構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 誘導電動機、2 速度検出器、3 PWMインバー
タ、4a〜4c 電流検出器、5a〜5c 減算器、6
デジタルPI速度補償器、7 電流リミッタ、8 速
度偏差修正器、9 励磁分電流指令設定器、10 滑り
周波数演算器、11 加算器、12 積分器、13 3
相2相座標変換器、14 非干渉制御器、15a〜15
c 減算器、16 デジタルPI電流補償器、17 加
算器、18 電圧リミッタ、19 電流指令修正器、2
0a〜20c 減算器、21 デジタルPI電流補償
器、22 加算器、23 電圧リミッタ、25 2相3
相座標変換器、26a〜26c 電圧リミッタ、33,
34 電流偏差修正器、393相2相座標変換器、44
速度偏差修正器、80,190,240 係数器、4
40 加算器、441 係数器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 宗寿 新潟県長岡市深沢町2007番地 (72)発明者 金子 貴之 新潟県長岡市下山4丁目22番地2

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電動機の電流を回転する直交2軸座
    標上の二つの成分に分けてそれぞれを制御するデジタル
    電流制御手段とを備えた交流電動機の速度制御装置にお
    いて、前記デジタル電流制御手段は、電流偏差を入力し
    それが零になるように電圧指令を出力するデジタルPI
    電流補償器と、前記デジタルPI電流補償器の出力を入
    力し所定の制限値以下になるように制限して電圧指令を
    出力する電圧リミッタと、前記デジタルPI電流補償器
    の出力と前記電圧リミッタの出力との偏差および前記デ
    ジタルPI電流補償器の制御定数に基づいて前記デジタ
    ルPI電流補償器への入力量を修正する修正手段とを備
    えたことを特徴とする交流電動機の速度制御装置。
  2. 【請求項2】 交流電動機の電流を回転する直交2軸座
    標上の二つの成分に分けてそれぞれを制御するデジタル
    電流制御手段を備えた交流電動機の速度制御装置におい
    て、前記デジタル電流制御手段は、電流偏差を入力しそ
    れが零になるように電圧を出力するデジタルPI電流補
    償器と、前記デジタルPI電流補償器の電圧出力を前記
    直交2軸座標上の成分から静止座標上の成分に変換する
    第1の座標変換器と、前記第1の座標変換器の出力を入
    力し所定の制限値以下になるように制限して出力する電
    圧リミッタと、前記第1の座標変換器の出力と前記電圧
    リミッタの出力との偏差を前記直交2軸座標上の電圧成
    分に変換する第2の座標変換器と、前記第2の座標変換
    器の出力および前記デジタルPI電流補償器の制御定数
    に基づいて前記デジタルPI電流補償器への入力量を修
    正する修正手段とを備えたことを特徴とする交流電動機
    の速度制御装置。
  3. 【請求項3】 特許請求の範囲第1および2項記載の交
    流電動機の速度制御装置において、速度偏差を入力しそ
    れが零になるように電流指令を出力するデジタルPI速
    度補償器と、前記デジタルPI速度補償器の出力を入力
    し所定の制限値以下になるように制限して電流指令を出
    力する電流リミッタと、前記デジタルPI速度補償器の
    出力と前記電流リミッタの出力との偏差および前記デジ
    タルPI速度補償器の制御定数に基づいて前記デジタル
    PI速度補償器の入力量を修正する修正手段とを備えた
    ことを特徴とする交流電動機の速度制御装置。
  4. 【請求項4】 特許請求の範囲第1および2項記載の交
    流電動機の速度制御装置において、速度偏差を入力しそ
    れが零になるように電流指令を出力するデジタルPI速
    度補償器と、前記デジタルPI速度補償器の出力を入力
    し所定の制限値以下になるように制限して電流指令を出
    力する電流リミッタと、前記デジタルPI速度補償器の
    出力と前記電流リミッタの出力との偏差、前記PI速度
    補償器の後段に直列に接続された電流制御系における電
    流指令修正器の出力および前記デジタルPI速度補償器
    の制御定数とに基づいて前記デジタルPI速度補償器の
    入力量を修正する修正手段を備えたことを特徴とする交
    流電動機の速度制御装置。
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