JP2001166042A - Fmcwレーダ装置 - Google Patents
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Abstract
の危険車両等に対して対象物の認識を早期に行うことを
目的とする。 【解決手段】 ステップ180では、ステップ120で
特定されるピーク周波数が割り込み周波数領域Fiに存
在するか否かを判断する。そして、上昇部側及び下降部
側のピーク周波数のピーク値のレベル差が所定値(Pd
iff)以内であれば、ステップ200に移行し、割り
込み優先ペアマッチを行う。ここで、割り込み優先ペア
マッチとは、上昇部側及び下降部側の割り込み周波数領
域Fiにピーク周波数存在する場合には、それらを他の
ピーク周波数に優先して組み合わせピーク周波数として
特定し、距離、相対速度を演算することをいう。
Description
や一定距離追従走行等に使用され、レーダ波の送受信に
より移動体の外部に存在する対象物との相対速度や距離
を検出するFMCWレーダ装置に関するものである。
波状の変調信号により周波数変調され、周波数が漸次増
減する送信信号をレーダ波として送信し、対象物により
反射されたレーダ波を受信すると共に、受信信号を送信
信号とミキシングすることによりビート信号を発生さ
せ、このビート信号の周波数(ピーク周波数)を、信号
処理器等を用いて送信信号の周波数が増加する上昇部及
び周波数が減少する下降部の各区間毎に特定し、この特
定された上昇部のピーク周波数fb1及び下降部のピー
ク周波数fb2に基づいて、対象物との距離Dや相対速
度Vを次に示すような数式1、数式2に基づいて算出す
るように構成されている。
の中心周波数、1/fmは1周期の変調に要する時間、
Cは光速を表す。
り付けた移動体と、レーダ波を反射する対象物との移動
速度が等しい(相対速度V=0)場合、対象物に反射し
たレーダ波は、対象物との間の往復に要する時間だけ遅
延するため、受信信号Rのグラフは、送信信号Tのグラ
フを時間軸に沿ってシフトしたものとなり、上昇部のピ
ーク周波数fb1と下降部のピーク周波数fb2とは等
しく(fb1=fb2)なる。
の移動速度が異なる(相対速度V≠0)場合、対象物に
反射したレーダ波は、更に対象物との相対速度Vに応じ
たドップラシフトを受けるため、受信信号Rのグラフ
は、送信信号Tのグラフを相対速度Vによるドップラシ
フトの分だけ、周波数軸に沿ってシフトしたものとな
り、上昇部のピーク周波数fb1と下降部のピーク周波
数fb2とは異なったもの(fb1≠fb2)となる。
と下降部のピーク周波数fb2に基づいて、対象物との
距離Dや相対速度Vを算出することが出来る。
境においては複数の対象物が検知されるため、上昇部側
及び下降部側のそれぞれにおいて検知された対象物の数
に応じた複数のピーク周波数が求められる。
速度V≠0)場合には、ドップラーシフトによって上昇
部のピーク周波数fb1と下降部のピーク周波数fb2
とで異なる値となる。
れぞれにおいて複数のピーク周波数が求められた場合、
上昇部側と下降部側とのピーク周波数の組み合わせを特
定するに際し、単純に周波数順に組み合わせを求めてい
たのでは、正確な対象物との距離Dや相対速度Vの情報
を得ることができないという問題があった。
262130号公報等に開示された技術が知られてい
る。これは、上昇部側及び下降部側の各ピーク周波数を
それぞれ一つずつ組み合わせて組み合わせピーク周波数
とし、これら各組み合わせピーク周波数に基づき一定時
間後の組み合わせピーク周波数をそれぞれ予測する。そ
して、予測組み合わせピーク周波数が、一定時間後に選
択される上昇部側及び下降部側の各ピーク周波数の近傍
に存在するとき、この存在する予測組み合わせピーク周
波数を真の組み合わせピーク周波数として設定し、これ
に基づき対象物の情報を正しく特定するというものであ
る。
うな組み合わせの真偽を判断する方法では、対象物情報
を出力するまでには時間を要してしまい、急な割り込み
車両がある場合等のように、早期に認識が必要となる場
合には適さないという問題点がある。
めに成されたものであり、急な割り込み車両等にも適し
たFMCWレーダ装置を提供することを目的とする。
に成された請求項1に記載の発明によれば、特定手段に
て、ピーク周波数選択手段にて選択された上昇部側及び
下降部側のピーク周波数が、予め定められた低周波領域
に存在する場合は、そのピーク周波数を組み合わせピー
ク周波数として特定する。
波数に関して優先的に組み合わせの特定を行わせるた
め、従来に比べて早期対象物の認識が可能となる。
定手段にて、予め定められた低周波領域とは異なる他の
周波数領域に存在するピーク周波数について、上昇部側
及び下降部側の各ピーク周波数をそれぞれ一つずつ組み
合わせて組み合わせピーク周波数とし、これら組み合わ
せピーク周波数に基づき一定時間後の組み合わせピーク
周波数をそれぞれ予測し、該予測組み合わせピーク周波
数が、一定時間後にピーク周波数選択手段により選択さ
れる上昇部側及び下降部側の各ピーク周波数を含む近傍
周波数の中に存在するとき、存在する予測組み合わせピ
ーク周波数を正しい組み合わせとして特定する。
ようなFMCWレーダ装置においても、予め定められた
低周波領域に存在するピーク周波数に関して優先的に組
み合わせの特定を行わせるため、早期対象物の認識が可
能となる。
ーク周波数選択手段にて、特定手段により組み合わせピ
ーク周波数が特定された場合に、予め定められた低周波
領域に存在するピーク周波数を除外してピーク周波数を
選択する。
周波数を減らすことができるため、従来に比べて、すべ
てのピーク周波数に関して、組み合わせを特定するまで
に要する時間を減らすことができる。
予め定められた低周波領域をピーク周波数が一つしか存
在しない周波数領域として設定する。
れ、組み合わせの合否を心配せずに対象物を出力するこ
とができる。
予め定められた低周波領域を自車両の速度に応じて設定
する。
波領域を狭く設定することにより誤作動を防止すること
ができ、高速時には予め定められた低周波領域を広く設
定することにより対象物の検知エリアを広げ、対象物を
早期に認識することができる。
め定められた低周波領域を自車両の速度が所定以上の場
合に設定する。
り込み車両等以外の車両に関するピークが現れるのを防
止することができるため、組み合わせが一意的に決定さ
れ、組み合わせの合否を心配せずに対象物情報を出力す
ることができる。
特定手段にて、上昇部側において検出されるピーク周波
数のピーク値と下降部側において検出されるピーク周波
数のピーク値との差が所定値以内である場合に組み合わ
せピーク周波数として特定する。
大きい場合は対象物としては異なるものであるため、組
み合わせピーク周波数として特定しないことにより対象
物の誤認識を防止することができる。
参照して説明する。
装置の全体構成を表すブロック図である。
2は、変調信号Smに応じて所定の周波数に変調された
レーダ波を送信する送信器12、送信器12から放射さ
れ、障害物に反射されたレーダ波を受信する受信器14
からなる送受信部10と、送信器12に変調信号Smを
供給すると共に、受信器14から出力されるビート信号
B1に基づき、障害物を検出するための処理を実行する
信号処理部20とにより構成されている。
れ本発明における送信信号発生手段、送受信手段に相当
する。
により自動車前方の障害物を検出するために、送受信部
10が自動車の前面に取り付けられ、信号処理部20
が、車室内又は車室近傍の所定位置に取り付けられてい
る。
て、ミリ波帯の高周波信号を生成する電圧制御発振器
(VCO)12bと、変調信号Smを電圧制御発振器1
2bの調整レベルに変換して電圧制御発振器12bに供
給する変調器(MOD)12aと、電圧制御発振器12
bからの送信信号を電力分配して受信器14に供給され
るローカル信号を生成する電力分配器(COUP)12
dと、送信信号に応じてレーダ波を放射する送信アンテ
ナ12eとにより構成されている。
受信アンテナ14aと、受信アンテナ14aからの受信
信号に電力分配器12dからのローカル信号を混合する
ミキサ14bと、ミキサ14bの出力を増幅する前置増
幅器14cと、前置増幅器14cの出力から不要な高周
波成分を除去し、送信信号及び受信信号の周波数の差成
分であるビート信号B1を抽出するローパスフィルタ1
4dと、ビート信号B1を必要な信号レベルに増幅する
後置増幅器14eと、により構成されている。
より起動され、三角波状の変調信号Smを発生する三角
波発生器22と、起動信号C2により起動され、受信器
14からのビート信号B1をデジタルデータD1に変換
するA/D変換器24aと、CPU26a,ROM26
b,RAM26cを中心に構成され、起動信号C1,C
2を送出して三角波発生器22及びA/D変換器24a
を動作させると共に、A/D変換器24aを介して得ら
れるデジタルデータD1に基づき障害物との距離、相対
速度の検出を行う障害物検出処理(後述する)を実行す
る周知のマイクロコンピュータ26と、マイクロコンピ
ュータ26の指令に基づき高速フーリエ変換(FFT)
の演算を実行する演算処理装置28と、により構成され
ている。
2により動作を開始すると、所定時間間隔毎にビート信
号B1をA/D変換して、RAM26cの所定領域に書
き込むと共に、所定回数のA/D変換を終了すると、R
AM26c上に設定された終了フラグ(図示せず)をセ
ットして、動作を停止するように構成されている。
器22が起動され、変調器12aを介して電圧制御発振
器12bに変調信号Smが入力されると、電圧制御発振
器12bは、変調信号Smの三角波状の波形の上り勾配
に応じて所定の割合で周波数が増大(以後、この区間を
上昇部と呼ぶ)し、それに引き続く下り勾配に応じて周
波数が減少(以後、この区間を下降部と呼ぶ)するよう
に変調された送信信号を出力する。
信アンテナ14aとを左右に動かして方位を特定するス
キャニングレーダ装置に関するものである。
定されるものではなく、受信アンテナ14aをいくつか
設置し、位相差によって方位を特定する位相差モノパレ
スレーダ装置等によっても可能である。
である。
送信信号の周波数は、1/fmの期間に△Fだけ増減す
るように変調され、その変化の中心周波数はf0であ
る。なお、100ms間隔で周波数が変調されているの
は、後述する障害物検出処理が100ms周期で実行さ
れ、その処理の中で起動信号C1が生成されるからであ
る。
2から送出され、障害物に反射したレーダ波が、受信器
14にて受信される。そして、受信器14では、受信ア
ンテナ14aから出力される受信信号と、送信器12か
らの送信信号とが混合されることにより、ビート信号B
1が生成される。なお、受信信号は、レーダ波が障害物
まで間を往復する時間だけ送信信号に対して遅延し、且
つ、障害物との間に相対速度がある場合には、これに応
じてドップラシフトを受ける。このため、ビート信号B
1は、この遅延成分frとドップラ成分fdとを含んだ
もの(図4参照)となる。
24aによりビート信号B1をA/D変換してなるデジ
タルデータD1は、RAM26c上のデータブロックD
B1,DB2に順次格納される。ところで、A/D変換
器24aは、三角波発生器22の起動と共に起動され、
変調信号Smが出力されている間に、所定回数のA/D
変換を行うようにされているため、データブロックDB
1には、送信信号の上昇部に対応した上昇部データが格
納され、データブロックDB2には、送信信号の下降部
に対応した下降部データが格納されることになる。
DB2に格納されたデータは、マイクロコンピュータ2
6及び演算処理装置28にて処理され、障害物の検出の
ために使用される。
26aにて実行される障害物検出処理を、図5に示すフ
ローチャートを参照して説明する。なお、この障害物検
出処理は、前述したように100ms周期で起動され
る。
生器22からの変調信号Smを受けた送信器12によ
り、周波数変調されたレーダ波が送信されると共に、障
害物により反射したレーダ波を受信することにより受信
器14から出力されるビート信号B1が、A/D変換器
24aを介してデジタルデータD1に変換されRAM2
6cに書き込まれる。
のデータブロックDB1、DB2のいずれか一つを順次
選択し、そのデータブロックDB1、DB2のデータを
演算処理装置28に入力してFFTの演算を実行させ
る。なお、演算処理装置28に入力されるデータは、F
FTの演算により表れるサイドローブを抑制するため
に、ハニング窓や三角窓等を用いた周知のウィンドウ処
理が施される。そして、この演算結果として、各周波数
毎の複素ベクトルが得られる。
絶対値、即ちその複素ベクトルが示す周波数成分の振幅
に基づき、周波数スペクトル上でピークとなる全ての周
波数成分を検出して、その周波数をピーク周波数として
特定し、ステップ130に移行する。なお、ピークの検
出方法としては、例えば、周波数に対する振幅の変化量
を順次求め、その前後にて変化量の符号が反転する周波
数にピークがあるものとして、その周波数をピーク周波
数として特定すればよい。
下降部側の各ピーク周波数に対する組み合わせのリスト
を作成する。例えば、図7に示すように、上昇部側に3
つのピーク周波数、下降部側に3つのピーク周波数が存
在すると仮定する。このとき、上昇部側の3つのピーク
周波数に対して周波数の低い順に1,2,3の番号をつ
け、下降部側の3つのピーク周波数に対して周波数の低
い順にA、B、Cの符号を付け、図8に示すようなリス
トを作成する。この場合、組み合わせの数は全部で9通
りである。そして、ステップ130においてリストを作
成した後はステップ140に移行する。
成されたリストの中のすべての組み合わせに対して距
離、相対速度を求めたか否かを判断する。
み合わせに対して距離、相対速度を求める際には、1−
A、1−B、1−C…のように周波数の低い組み合わせ
から順次下記フローチャートを実行させる。
せに関して距離、相対速度が求められていないと判断さ
れたときは、ステップ150に移行する。
込み優先ペアマッチ(詳細は後述する)を開始させる速
度Vthより大きいか否かを判断する。ここで、割り込
み優先ペアマッチを開始させる速度Vthより大きいか
否かの判断が必要なのは、低速度の時では、高速度の時
に比べて低周波数領域に多くの対象物を認識する結果、
割り込み周波数領域(詳細は後述する)に複数のピーク
が現れることがあるが、それを防止するためである。ま
た、低速度のもとでは、対象物の割り込み等があった場
合には割り込み優先ペアマッチを行わせなくても、従来
の組み合わせピーク周波数の特定の仕方で車両の認識が
可能だからである。
チを開始させる速度Vthより大きければステップ16
0に移行し、割り込み車間距離Diを設定する。割り込
み車間距離Diとは、割り込み周波数領域に一台の車両
に関するピークしか存在しないような距離をいう。そし
て、割り込み車間距離Diの設定は、図9に示すように
前方車との距離及び自車速度を変数としたマップ関数を
マイクロコンピュータに記憶させることにより設定す
る。
変数とした関数であるが、これは、低速時には割り込み
車間距離Diを狭く設定し、多くの対象物を認識するこ
とによる誤作動を避け、高速時には割り込み車間距離D
iを広く設定し、車両の検知エリアを広げて対象物の早
期認識を可能とするためである。但し、割り込み車間距
離Diは高速時においても、最大車両一台分しか存在で
きない距離として設定される。
距離Diに対応した図7に示すような割り込み周波数領
域Fi(本発明における予め定められた低周波数領域に
相当する)を上昇部側及び下降部側に設定し、ステップ
180に移行する。該割り込み周波数領域Fiとは、通
常の走行状態ではピークが存在しないが、急に前方に車
両が割り込んできた等の危険時にピークが存在する低周
波数側の領域をいう。
しては、ステップ160にて求められた割り込み車間距
離Diから計算される。具体的には、前述の数1式にお
いて相対速度が0の場合はfb1=fb2となるため、
割り込み周波数領域Fiは数式3のように変形できる。
領域Fiを求める。
プ120で特定されるピーク周波数が割り込み周波数領
域Fiに存在するか否かを判断する。
ストの中で、前述の上昇部側のピーク周波数1と下降部
側のピーク周波数Aとの組み合わせ1−Aを考えると
き、これらピーク周波数は共に割り込み周波数領域Fi
に存在するため、ステップ180では、「YES」と判
断されてステップ190に移行する。
降部側のピーク周波数のピーク値のレベル差が所定値
(Pdiff)以内であるか否かを判断する。これは、
上昇部側及び下降部側のピーク周波数のピーク値のレベ
ル差が大きく異なる場合には対象物としては異なるもの
であるため、組み合わせピーク周波数として特定しない
ようにするためである。
波数のピーク値のレベル差が所定値(Pdiff)以内
であれば、ステップ200に移行し、割り込み優先ペア
マッチを行う。ここで、割り込み優先ペアマッチとは、
上昇部側及び下降部側の割り込み周波数領域Fiにピー
ク周波数存在する場合には、それらを他のピーク周波数
に優先して組み合わせピーク周波数として特定し、距
離、相対速度を演算することをいう。
におけるピーク周波数選択手段にて選択された前記上昇
部側及び下降部側のピーク周波数が、予め定められた低
周波領域に存在する場合は、そのピーク周波数を組み合
わせピーク周波数として特定する特定手段に該当する。
った後は、ステップ220に移行する。ステップ220
では、割り込み優先ペアマッチに使用されたピーク周波
数に関するリストの中の組み合わせを削除する。
ステップ200で割り込み優先ペアマッチを行った後
は、上昇部側のピーク周波数1に関するリスト(1−
A、1−B、1−C)及び下降部側のピーク周波数Aに
関するリスト(2−A、3−A)の計5つの組み合わせ
が削除されることになる。
み優先ペアマッチに使用したピーク周波数に関するリス
ト中の組み合わせを削除した場合には、ステップ140
に移行する。
のすべての組み合わせに対して距離、相対速度が求めら
れたが判断される。
定し、1−A、1−B、1−C、2−A、3−Aの組み
合わせがリストから削除されたため、次の組み合わせ2
−Bに関して、ステップ150からステップ210まで
の処理が行われる。
ップ180において「No」と判断されるためステップ
210に移行する。
マッチが行われる。通常ペアマッチとは、特開平8−2
62130号公報に示すような仮の組み合わせピーク周
波数を設定して、距離、相対速度を求めることをいう。
所定時間ΔT後の各対象物の相対速度Vt及び距離Dt
も、次の数式4及び数式5の両式により同時に算出する
ことができる。
ここで、ビート信号を周波数解析した後、上昇部側及び
下降部側の各ピーク周波数からそれぞれ一つずつ任意に
選択し、各対象物に対応すると仮定してピーク周波数の
組み合わせを作る。
数を数式1及び数式2の両式に代入すれば、各対象物の
相対速度V及び距離Dが算出される。さらに、これら算
出結果を利用して、数式4及び数式5の両式により所定
時間ΔT後の各対象物の相対速度Vt及び距離Dtが算
出できる。このようにして得られた相対速度Vt及び距
離Dtを数式1及び数式2の両式のV及びDとして代入
すれば、所定時間ΔT後の上昇部側及び下降部側の各ピ
ーク周波数を数式1及び数式2の両式からなる連立方程
式から算出できる。つまり、所定時間ΔT前に仮定した
ピーク周波数の組み合わせにより所定時間ΔT後のピー
ク周波数の組み合わせを予測できる。
ピーク周波数を仮の組み合わせピーク周波数として設定
する。このように、通常ペアマッチが行われた後はステ
ップ215に移行する。
み優先ペアマッチを開始させる速度Vth以下と判断さ
れた時、ステップ180でピーク周波数が割り込み周波
数領域Fiに存在しないと判断された時、ステップ19
0で上昇部側及び下降部側のピーク値のレベル差が所定
値(Pdiff)より大きいと判断された時はステップ
210にて通常ペアマッチが行われ、ステップ215に
移行する。
10で設定された仮の組み合わせピーク周波数が正しい
か否かの検証を行う。具体的には、上記予測ピーク周波
数が、所定時間ΔTの経過後に実際のビート信号の周波
数解析により得られる上昇部側及び下降部側の各ピーク
周波数或いはその近傍に存在するか否かにより判断す
る。
は、所定時間ΔT前に仮定したピーク周波数が存在する
場合には、その組み合わせとの検証を行う。
チの検証を行った後はステップ140に戻り、次の組み
合わせ2−Cに関しても同様にステップ150からステ
ップ210までの処理を行う。そして、さらに残りの組
み合わせ3−B、3−Cに関しても順に同様な処理を行
う。
離、相対速度を求めたと判断した場合は、ステップ23
0において対象物情報を出力する。
マッチを行わせる時は、該割り込み優先ペアマッチで特
定された対象物情報を出力するため、割り込み周波数領
域以外において特定されるピーク周波数に関しては対象
物情報を出力しない。
プ210において通常ペアマッチを行うときは、そのと
きに設定された仮対象物を、以前のマイクロコンピュー
タ26のRAM26Cに記憶されている情報と比較し、
ペアマッチの検証を行い、その結果は対象物情報として
出力せずに、マイクロコンピュータ26のRAM26c
に記憶しておく。
時は、通常のペアマッチで特定される対象物を出力す
る。
に応じて警告信号を出力することも可能である。
によれば、通常の走行状態では車両が存在しない割り込
み周波数領域Fiを設定し、その領域にピーク周波数が
存在する場合に他のピーク周波数に優先させて組み合わ
せピーク周波数の特定を行う。
数が現れた場合に、それを対象物として特定し出力する
までには、所定時間(例えば、300ms)を要してい
たが、本実施例においては、割り込み周波数領域Fiに
現れたピーク周波数に関しては、組み合わせの検証をす
ることなく1サイクル(100ms)で対象物を出力で
きるため、対象物の早期認識が可能となる。
ことにより、原則として上昇部側と下降部側にピーク周
波数が一つしか現れないため、組み合わせが一意的に決
定され、組み合わせの合否を心配せずに対象物情報を出
力することができる。
の速度に応じて設定する。
Fiを狭く設定することにより誤作動を防止することが
でき、高速時には割り込み周波数領域Fiを広く設定す
ることにより対象物の検知エリアを広げ、対象物を早期
に認識することができる。
速度がVthより大きい場合に設定する。
り込み周波数領域Fiに割り込み車両等以外の対象物に
関するピークが現れるのを防止できることから、組み合
わせが一意的に決定され、組み合わせの合否を心配せず
に対象物情報を出力することができる。
iに存在するピーク周波数のピーク値と、下降部側の割
り込み周波数領域Fiに存在するピーク周波数のピーク
値との差が所定値Pdiff以内である場合に、それら
を組み合わせピーク周波数として特定する。
きい場合は対象物としては異なるものであるため、組み
合わせピーク周波数として特定しないようにし、対象物
の誤認識を防止することができる。
合は、作成されたリスト中の優先ペアマッチを行ったピ
ーク周波数に関する組み合わせを削除するため、すべて
のピーク周波数に対して組み合わせピーク周波数を特定
するまでの時間を短縮できる。
全体構成図を表すブロック図である。
る。
ローチャートである。
ローチャートである。
ある。
る。
a…変調器 12b…電圧制御発振器 12d…電力分
配器 12e…送信アンテナ 14,16…受信器 1
4a…受信アンテナ 14b…ミキサ 14c…前置増
幅器 14d…ローパスフィルタ 14e…後置増幅器
20…信号処理部 22…三角波発生器 24a…A
/D変換器 26…マイクロコンピュータ 26a…C
PU 26b…ROM 26c…RAM 28…演算処
理装置
Claims (7)
- 【請求項1】 上昇部及び下降部からなる波形の変調信
号により周波数変調された送信信号を発生する送信信号
発生手段と、 前記送信信号を電波として送信し、対象物により反射さ
れる前記電波を受信して受信信号を発生する送受信手段
と、 前記送信信号と前記受信信号とを混合してビート信号を
発生する混合手段と、 前記上昇部側及び下降部側の各ピーク周波数を前記ビー
ト信号からそれぞれ選択するピーク周波数選択手段と、 前記ピーク周波数選択手段によって選択された上昇部側
及び下降部側の各ピーク周波数を、組み合わせピーク周
波数として特定する特定手段とを備えたFMCWレーダ
装置であって、 前記特定手段は、前記ピーク周波数選択手段にて選択さ
れた前記上昇部側及び下降部側のピーク周波数が、予め
定められた低周波領域に存在する場合は、そのピーク周
波数を組み合わせピーク周波数として特定することを特
徴とするFMCWレーダ装置。 - 【請求項2】 前記特定手段は、前記予め定められた低
周波領域とは異なる他の周波数領域に存在するピーク周
波数については、前記上昇部側及び下降部側の各ピーク
周波数をそれぞれ一つずつ組み合わせて組み合わせピー
ク周波数とし、これら組み合わせピーク周波数に基づき
一定時間後の組み合わせピーク周波数をそれぞれ予測
し、前記予測組み合わせピーク周波数が、前記一定時間
後に前記ピーク周波数選択手段により選択される前記上
昇部側及び下降部側の各ピーク周波数を含む近傍周波数
の中に存在するとき、前記存在する予測組み合わせピー
ク周波数を正しい組み合わせとして特定することを特徴
とするFMCWレーダ装置。 - 【請求項3】 前記ピーク周波数選択手段において、前
記特定手段により前記予め定められた低周波領域に存在
するピーク周波数の組み合わせを特定した場合には、前
記予め定められた低周波領域に存在するピーク周波数を
除外してピーク周波数を選択することを特徴とする請求
項1又は2に記載のFMCWレーダ装置。 - 【請求項4】 前記予め定められた低周波領域は、一つ
のピーク周波数しか存在しないように設定されることを
特徴とする請求項1乃至3に記載のFMCWレーダ装
置。 - 【請求項5】 前記予め定められた低周波領域は、自車
両の速度に応じて設定されることを特徴とする請求項1
乃至4に記載のFMCWレーダ装置。 - 【請求項6】 前記予め定められた低周波領域は、自車
両の速度が所定速度より大きい場合に設定されることを
特徴とする請求項1乃至5に記載のFMCWレーダ装
置。 - 【請求項7】 前記特定手段は、前記上昇部側において
検出されるピーク周波数のピーク値と前記下降部側にお
いて検出されるピーク周波数のピーク値との差が所定値
以内である場合に、組み合わせピーク周波数として特定
することを特徴とする請求項1乃至6に記載のFMCW
レーダ装置。
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