JP2001164042A - Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末、塩素含有樹脂安定剤及びMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の製造法 - Google Patents

Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末、塩素含有樹脂安定剤及びMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の製造法

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JP2001164042A JP2000237685A JP2000237685A JP2001164042A JP 2001164042 A JP2001164042 A JP 2001164042A JP 2000237685 A JP2000237685 A JP 2000237685A JP 2000237685 A JP2000237685 A JP 2000237685A JP 2001164042 A JP2001164042 A JP 2001164042A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、板面径が大きく、適度な厚みを有
し、塩素含有樹脂の安定剤として好適なMg−Al系ハ
イドロタルサイト型粒子粉末を提供する。 【解決手段】 板面径が0.3〜1.0μmであり、厚
みが0.02〜0.08μmであって、粒子表面が高級
脂肪酸、有機シラン化合物、ロジン類から選ばれる1種
又は2種以上の表面被覆物で被覆されているMg−Al
系ハイドロタルサイト型粒子粉末であって、該粒子粉末
の耐熱時間が160分以上であるMg−Al系ハイドロ
タルサイト型粒子粉末は、アニオンを含有したアルカリ
性水溶液とマグネシウム塩水溶液とアルミニウム塩水溶
液とを混合・熟成して芯粒子を生成させ、次いで、該芯
粒子を含む水性懸濁液に、再度、マグネシウム塩水溶液
とアルミニウム塩水溶液とを添加した後、熟成して被処
理粒子を得、当該被処理粒子を表面被覆物で被覆して得
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板面径が大きく、
適度な厚みを有し、しかも、塩素含有樹脂の安定剤とし
て好適なMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を
提供するものである。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、層状化合物には、粘土鉱物
等の他、種々の化合物が存在するが、その内、ハイドロ
タルサイト等の層状複水酸化物(Layered Do
uble Hydroxide)は、層間に種々のイオ
ンや分子等を挿入できる構造を有しているのでアニオン
交換機能を発現させることができる。
【0003】一般に、ハイドロタルサイトの構造は、日
本化学会誌、1995(8)、p622〜628に記載
されている通り、 「 〔M2+ 1−x3+ (OH) 〔An
x/n・yHO〕 ここでM2+は、Mg2+、Co2+、Ni2+、Zn
2+などの二価金属イオン、M3+は、Al3+、Fe
3+、Cr3+などの三価金属イオン、Anは、OH
、Cl、CO 2−、SO 2−などのn価の陰イ
オンで、xは一般に0.2〜0.33の範囲である。結
晶構造は、正の電荷をもつ正八面体のbrucite単
位が並んだ二次元基本層と負の電荷を持つ中間層からな
る積層構造をとっている。」とされている。
【0004】ハイドロタルサイトは、そのアニオン交換
機能を生かした様々な用途への展開、例えば、イオン交
換材、吸着剤、脱臭剤等の用途に使用されてきた。ま
た、ポリエチレン、ポリプロピレン及び塩素含有樹脂
(代表例として、塩化ビニル樹脂)等の樹脂・ゴムの安
定剤、更には、塗料、各種触媒、農業用フィルム、イン
キなど多種多様な用途に用いられている。
【0005】また、近年は、環境への配慮が求められて
おり、触媒等においても毒性のある金属が含まれていな
いものが望まれることから、毒性がほとんどなく、しか
も、触媒等としての機能も優れるハイドロタルサイト型
粒子粉末は、このような期待に応えられるものといえ
る。
【0006】殊に、ハイドロタルサイト型粒子粉末の中
でも、二価金属イオンとしてMg 、三価金属イオン
としてAl3+を有するMg−Al系ハイドロタルサイ
ト型粒子粉末は、安定であるため、最も注目されている
ものである。また、ハイドロタルサイト型粒子粉末とし
ては、鉄系のハイドロタルサイト型粒子粉末も挙げられ
る(特開平9−227127号公報)が、鉄を有してい
ることから樹脂に練り込んだ場合に着色した樹脂とな
り、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に比べ
て塩素含有樹脂の安定化剤として用いた場合に耐熱性が
十分とは言い難いものである。
【0007】ハイドロタルサイトの製造法としては、基
本層を構成する二価金属イオン及び三価金属イオンとを
含む金属塩水溶液と、中間層を構成する炭酸イオンを含
む炭酸塩水溶液とを混合して、温度、pH値等を制御し
て共沈反応により得る方法が一般的である。また、常圧
での反応以外にも、オートクレーブを使用しての水熱反
応により得る方法も知られている。
【0008】従来、樹脂練り込み用のハイドロタルサイ
ト型粒子粉末としては、樹脂練り込み時の分散性を考慮
して、板面径が大きく、適度な厚みを有する粒子粉末が
要求されているが、板面径が大きなハイドロタルサイト
型粒子粉末の製造には、水熱合成などの特殊な反応条件
が必要とされている。
【0009】また、塩化ビニル樹脂等の塩素を含有した
樹脂・ゴムの安定剤としてハイドロタルサイト型粒子粉
末を用いる場合、耐熱性に優れた樹脂・ゴム製品を得る
ためには、樹脂・ゴム中に十分に分散され、且つ、塩素
イオンを捕捉する能力がより高いことが必要とされてい
る。
【0010】また、現在鉛を使用しない無毒または低毒
配合の塩素含有樹脂安定剤には、ほとんど必須成分とし
てステアリン酸亜鉛等のカルボン酸亜鉛が使用されてい
る。しかしながら、安定剤として添加されているカルボ
ン酸亜鉛が、塩素含有樹脂から放出される塩酸ガスを捕
捉して塩化亜鉛が生成し、これが分解触媒となって塩素
含有樹脂の骨格を成す炭素間の結合が次々に切断され、
ついには炭化してしまうジンクバーニングと呼ばれる現
象が起こることが知られ、当業者に恐れられている。安
定剤としてハイドロタルサイト型粒子粉末を用いる場
合、ジンクバーニングを防止する能力が高いことが必要
とされている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】板面径が大きく、適度
な厚みを有し、ジンクバーニングを防止する能力が高
く、塩素含有樹脂の安定剤として好適なMg−Al系ハ
イドロタルサイト型粒子粉末は現在最も要求されている
ところであるが、この要求を満たすようなMg−Al系
ハイドロタルサイト型粒子粉末は未だ得られていない。
【0012】即ち、従来の共沈反応による方法では、板
面径の大きなハイドロタルサイト型粒子粉末を得ること
ができず、また、水熱合成などの特殊な反応条件下では
板面径の大きなハイドロタルサイト型粒子粉末を得るこ
とができるが、該粒子粉末を安定剤として用いた塩素含
有樹脂の耐熱性は十分とは言い難いものである。
【0013】本発明は、板面径が大きく、適度な厚みを
有し、ジンクバーニングを防止する能力が高く、塩素含
有樹脂の安定剤として好適なMg−Al系ハイドロタル
サイト型粒子粉末を得ることを技術的課題とする。
【0014】
【課題を解決する為の手段】前記技術的課題は、次の通
りの本発明によって達成できる。
【0015】即ち、本発明は、板面径が0.3〜1.0
μmであり、厚みが0.02〜0.08μmであって、
粒子表面が高級脂肪酸、有機シラン化合物、ロジン類か
ら選ばれる1種又は2種以上の表面被覆物で被覆されて
いるMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末であっ
て、該粒子粉末を下記測定方法で測定した耐熱時間が1
60分以上であることを特徴とするMg−Al系ハイド
ロタルサイト型粒子粉末。 塩化ビニル樹脂中にMg−Al系ハイドロタルサイト
型粒子粉末及び添加剤を下記の組成割合で混合し、得ら
れた混合物50gを熱間ロールを用いて練り込み、練り
込みシートを得た。練り込む条件は、練り込み温度15
5℃、ロール間隙0.75mm、練り込み時間3分であ
る。 ハイドロタルサイト型粒子粉末: 2重量部、 塩化ビニル樹脂(重合度1300) (商品名:TK−1300、信越化学製): 100重量部、 フタル酸ジエチルヘキシル(DOP、大八化学製): 50重量部、 ステアリン酸亜鉛(一級試薬): 0.8重量部。 得られた練り込みシートについて、JIS K 67
23に準拠した熱安定性試験を行い、耐熱時間を測定す
る。
【0016】また、本発明は、上記のMg−Al系ハイ
ドロタルサイト型粒子粉末からなる塩素含有樹脂安定剤
である。
【0017】また、本発明は、アニオンを含有したアル
カリ性水溶液とマグネシウム塩水溶液とアルミニウム塩
水溶液とを混合し、pH値が10〜14の範囲の混合溶
液とした後、該混合溶液を80〜105℃の温度範囲で
熟成してMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子の芯粒
子を生成させ、次いで、該芯粒子を含む水性懸濁液に、
該芯粒子の生成時に添加した前記マグネシウムと前記ア
ルミニウムとの合計モル数に対して、合計モル数が0.
35以下となる割合でマグネシウム塩水溶液とアルミニ
ウム塩水溶液とを添加した後、pH値が10〜14、6
0〜105℃の温度範囲で熟成して被処理粒子を得、当
該被処理粒子を高級脂肪酸、有機シラン化合物、ロジン
類から選ばれる1種又は2種以上の表面被覆物で被覆す
ることを特徴とする請求項1記載のMg−Al系ハイド
ロタルサイト型粒子粉末の製造法である。
【0018】本発明の構成をより詳しく説明すれば次の
通りである。
【0019】先ず、本発明に係るMg−Al系ハイドロ
タルサイト型粒子粉末について述べる。
【0020】本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサ
イト型粒子粉末は、板状であって、板面径が0.3〜
1.0μm、厚みが0.02〜0.08μmである。
【0021】本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサ
イト型粒子粉末の板面径が0.3μm未満の場合には、
樹脂に練り込む際の分散性が不十分である。1.0μm
を超える場合には、工業的に生産することが困難であ
る。好ましくは0.3〜0.9μm、より好ましくは
0.3〜0.8μmである。
【0022】本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサ
イト型粒子粉末の厚みが0.02μm未満の場合には、
樹脂に練り込む際の分散性が不十分である。0.08μ
mを超える場合には、工業的に生産することが困難であ
る。好ましくは0.025〜0.075μmである。
【0023】本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサ
イト型粒子粉末は、該粒子粉末を塩化ビニル樹脂100
重量部に対して2重量部混合し、請求項1記載の配合組
成で作成した樹脂練り込みシートについて、JIS K
6723に準拠した熱安定性試験を行った場合の耐熱
時間が160分以上である。
【0024】この耐熱時間が160分未満のものは、塩
素含有樹脂の安定剤とした場合に該樹脂の耐熱性が十分
とは言い難いものとなる。好ましくは170〜500分
のものである。
【0025】本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサ
イト型粒子粉末の組成式は下記の通りである。
【0026】 Mg1−x・Al・(OH)・An− ・mHO 0.2≦x≦0.6、 p=x/n、 A:n価のアニオン、0<m<1。
【0027】本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサ
イト型粒子粉末のAl含有量の割合xは、0.2〜0.
6である。xが0.2(Mg:Al=4:1)未満の場
合及び0.6(Mg:Al=2:3)を超える場合に
は、ハイドロタルサイト型粒子粉末の単相が得られにく
い。xの好ましい範囲は、0.2〜0.56である。
【0028】本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサ
イト型粒子粉末に含有されているアニオン(An−)の
種類は、水酸イオン(OH)、炭酸イオン(CO
2−)及び硫酸イオン(SO 2−)などであり、特に
好ましくは、炭酸イオンである。
【0029】本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサ
イト型粒子粉末は、板状比(板面径/厚み)が2〜15
が好ましく、より好ましくは2〜13であり、BET比
表面積値は7〜30m/gが好ましく、より好ましく
は7〜25m/gであり、粉体pH値が7.5〜9.
5が好ましく、より好ましくは7.5〜9.0である。
【0030】本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサ
イト型粒子粉末は、粒子表面が高級脂肪酸、有機シラン
化合物、ロジン類から選ばれる1種又は2種以上の表面
被覆物によって被覆されている。本発明に係るMg−A
l系ハイドロタルサイト型粒子粉末は表面被覆物で被覆
されているので塩素含有樹脂安定剤として用いた場合に
は、塩素含有樹脂中に均一に分散し、塩素イオンを捕捉
する能力が向上し、樹脂の安定性及び耐熱性も向上す
る。
【0031】本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサ
イト型粒子粉末の表面被覆物のうち高級脂肪酸による被
覆量は、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に
対してC換算で0.2〜20.0重量%が好ましく、よ
り好ましくは0.5〜18.0重量%である。被覆量が
0.2重量%未満の場合には、高級脂肪酸による被覆効
果が得られない。20.0重量%を超える場合には、被
覆効果が飽和するため、必要以上に被覆する意味がな
い。
【0032】本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサ
イト型粒子粉末の表面被覆物のうち有機シラン化合物に
よる被覆量は、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子
粉末に対してC換算で0.2〜18.0重量%が好まし
く、より好ましくは0.4〜16.5重量%である。被
覆量が0.2重量%未満の場合には、有機シラン化合物
による被覆効果が得られない。18.0重量%を超える
場合には、被覆効果が飽和するため、必要以上に被覆す
る意味がない。
【0033】本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサ
イト型粒子粉末の表面被覆物のうちロジン類による被覆
量は、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に対
してC換算で0.2〜25.0重量%が好ましく、より
好ましくは0.5〜20.0重量%である。被覆量が
0.2重量%未満の場合には、ロジン類による被覆効果
が得られない。25.0重量%を超える場合には、被覆
効果が飽和するため、必要以上に被覆する意味がない。
【0034】本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサ
イト型粒子粉末を塩素含有樹脂安定剤として用いる場合
の混合割合は、塩化ビニル樹脂100重量部に対して、
Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末が0.5〜
10重量部である。混合割合が0.5重量部未満の場合
には、樹脂の耐熱性向上効果が期待できず、10重量部
を超える場合には、耐熱性向上の効果が飽和するため必
要以上に添加する意味がない。好ましくは1〜8重量部
である。
【0035】次に、本発明に係るMg−Al系ハイドロ
タルサイト型粒子粉末の製造法について述べる。
【0036】本発明に係るMg−Al系ハイドロタルサ
イト型粒子粉末は、アニオンを含有したアルカリ性水溶
液とマグネシウム塩水溶液とアルミニウム塩水溶液とを
混合し、pH値が10〜14とした後、該混合溶液を8
0〜105℃の温度範囲で熟成してMg−Al系ハイド
ロタルサイト型粒子の芯粒子を生成させる1次反応と、
該芯粒子を含む水性懸濁液に、該芯粒子の生成時に添加
した前記マグネシウムと前記アルミニウムの合計モル数
に対して、合計モル数が0.35以下となる割合でマグ
ネシウム及びアルミニウムを含有するマグネシウム塩水
溶液とアルミニウム塩水溶液とを添加した後、pHが1
0〜14の範囲、温度範囲が60〜105℃で熟成する
2次反応を行うことによりMg−Al系ハイドロタルサ
イト型粒子の被処理粒子を得、当該被処理粒子を高級脂
肪酸、有機シラン化合物、ロジン類から選ばれる1種又
は2種以上の表面被覆物で被覆することにより得ること
ができる。
【0037】本発明におけるアニオンを含むアルカリ性
水溶液としては、アニオンを含む水溶液と水酸化アルカ
リ水溶液との混合アルカリ水溶液が好ましい。
【0038】アニオンを含む水溶液としては、炭酸ナト
リウム水溶液が好ましい。
【0039】水酸化アルカリ水溶液としては、水酸化ナ
トリウム水溶液が好ましい。
【0040】本発明におけるマグネシウム塩水溶液とし
ては、硫酸マグネシウム水溶液、塩化マグネシウム水溶
液及び硝酸マグネシウム水溶液などを使用することがで
き、好ましくは硫酸マグネシウム水溶液、塩化マグネシ
ウム水溶液である。
【0041】本発明におけるアルミニウム塩水溶液とし
ては、硫酸アルミニウム水溶液、塩化アルミニウム水溶
液及び硝酸アルミニウム水溶液などを使用することがで
き、好ましくは硫酸アルミニウム水溶液、塩化アルミニ
ウム水溶液である。
【0042】1次反応において、アニオンを含有するア
ルカリ水溶液、マグネシウム塩水溶液及びアルミニウム
塩水溶液の混合順序は、特に限定されるものではなく、
また、各水溶液を同時に混合してもよい。好ましくは、
アニオンを含有するアルカリ水溶液に、あらかじめマグ
ネシウム塩水溶液及びアルミニウム塩水溶液を混合した
水溶液を添加する。
【0043】また、各水溶液を添加する場合には、該水
溶液を一度に添加する場合、又は連続的に滴下する場合
のいずれで行ってもよい。
【0044】1次反応におけるアニオンを含有するアル
カリ水溶液、マグネシウム塩水溶液及びアルミニウム塩
水溶液を混合した反応溶液中の濃度は、マグネシウム塩
は0.1〜1.5mol/lが好ましく、より好ましく
は0.1〜1.2mol/l、アルミニウム塩は0.0
3〜1.0mol/lが好ましく、より好ましくは、
0.04〜0.8mol/l、アニオンは0.05〜
1.4mol/lが好ましく、より好ましくは、0.0
6〜1.2mol/l、水酸化アルカリ水溶液は0.5
〜8mol/lが好ましく、より好ましくは0.8〜6
mol/lである。添加するマグネシウムとアルミニウ
ムとの比(Mg/Al)は0.8〜5.0が好ましく、
より好ましくは0.9〜4.5である。
【0045】1次反応における熟成反応中の温度は80
〜105℃であり、好ましくは85〜105℃である。
80℃未満の場合にもハイドロタルサイト型粒子粉末は
生成するが、板面径の大きなハイドロタルサイト型粒子
の芯粒子を得ることができない。105℃を越える場合
には、オートクレーブ等の耐圧容器が必要となり経済的
ではない。
【0046】1次反応における熟成反応中のpH値は1
0〜14であり、好ましくは11〜14である。pH値
が10未満の場合、板面径が大きく、適度な厚みを有し
たハイドロタルサイト型粒子の芯粒子が得られない。
【0047】1次反応における熟成反応の反応時間は2
〜24時間が好ましい。熟成時間が2時間未満の場合に
は、板面径が大きく、適度な厚みを有したハイドロタル
サイト型粒子の芯粒子が得られ難い。24時間を超える
熟成は経済的ではない。
【0048】1次反応終了時点で、マグネシウムとアル
ミニウムは反応懸濁液中に残存しておらず、全てハイド
ロタルサイト型芯粒子の生成に寄与している。従って、
芯粒子の組成は仕込み組成と同一になるものと推定され
る。
【0049】1次反応で得られたハイドロタルサイト型
芯粒子は、板面径は0.1〜0.25μmが好ましく、
厚みは0.01〜0.07μmが好ましく、BET比表
面積値は8〜70m/gが好ましい。
【0050】2次反応において、添加するマグネシウム
とアルミニウムの合計モル数は、1次反応で添加したマ
グネシウムとアルミニウムの合計モル数に対して0.3
5以下である。好ましくは0.33以下である。0.3
5を超える場合、微細な粒子が多量に析出し、板面径が
大きく、適度な厚みを有したハイドロタルサイト型粒子
粉末が得られない。
【0051】2次反応において、マグネシウム塩水溶
液、アルミニウム塩水溶液の添加順序は、特に限定され
るものではなく、また、各水溶液を同時に添加してもよ
い。好ましくは、あらかじめマグネシウム塩水溶液及び
アルミニウム塩水溶液を混合した水溶液を添加する。
【0052】また、各水溶液を添加する場合には、該水
溶液を一度に添加する場合、又は連続的に滴下する場合
のいずれで行ってもよい。
【0053】2次反応におけるマグネシウム塩水溶液及
びアルミニウム塩水溶液を混合した反応溶液中の濃度
は、マグネシウム塩は0.02〜0.7mol/lが好
ましく、より好ましくは0.02〜0.6mol/l、
アルミニウム塩は0.003〜0.5mol/lが好ま
しく、より好ましくは、0.003〜0.4mol/l
である。添加するマグネシウムとアルミニウムとの比
(Mg/Al)は0.8〜5.0が好ましく、より好ま
しくは0.9〜4.5である。
【0054】2次反応における熟成反応中の温度は60
〜105℃であり、好ましくは65〜105℃である。
60℃未満の場合にもハイドロタルサイト型粒子粉末は
生成するが、板面径の大きなハイドロタルサイト型粒子
を得ることができない。105℃を越える場合には、オ
ートクレーブ等の耐圧容器が必要となり経済的ではな
い。
【0055】2次反応における熟成反応中のpH値は1
0〜14であり、好ましくは11〜14である。pH値
が10未満の場合、板面径が大きく、適度な厚みを有し
たハイドロタルサイト型粒子粉末が得られない。
【0056】2次反応における熟成反応の反応時間は2
〜24時間が好ましい。熟成時間が2時間未満の場合に
は、板面径が大きく、適度な厚みを有したハイドロタル
サイト型粒子粉末が得られ難い。24時間を超える熟成
は経済的ではない。
【0057】2次反応終了時点で、マグネシウムとアル
ミニウムは反応懸濁液中に残存しておらず、全てハイド
ロタルサイト型粒子粉末の生成に寄与している。従っ
て、芯粒子の表面に被覆されたハイドロタルサイト層の
組成は2次反応における仕込み組成と同一になるものと
推定される。
【0058】2次反応終了後においては、常法により水
洗、乾燥すれば、Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒
子の被処理粒子粉末が得られる。
【0059】得られたMg−Al系ハイドロタルサイト
型粒子の被処理粒子粉末は、板状であって、板面径が
0.3〜1.0μm、厚みが0.02〜0.08μm、
BET比表面積値が7〜30m/g、粉体pH値が
8.0〜10.0であることが好ましい。また、被処理
粒子粉末を塩化ビニル樹脂100重量部に対して2重量
部混合し、前記配合組成で作成した樹脂練り込みシート
について、JIS K 6723に準拠した熱安定性試
験を行った場合の耐熱時間は少なくとも150分は有し
ている。
【0060】高級脂肪酸による粒子表面の被覆は、乾式
表面処理、湿式表面処理いずれでも行うことができる。
乾式表面処理を行う場合は、Mg−Al系ハイドロタル
サイト型粒子粉末をヘンシェルミキサー、サンドミル、
エッジランナー、タニナカ式粉砕機、らいかい機等に入
れ、高級脂肪酸を添加して乾式混合する。
【0061】高級脂肪酸としては、ステアリン酸、ラウ
リン酸、オレイン酸等が使用できる。好ましくはステア
リン酸、ラウリン酸である。
【0062】湿式表面処理を行う場合は、Mg−Al系
ハイドロタルサイト粒子粉末を分散して得られる水性懸
濁液に、高級脂肪酸塩水溶液を添加して水温を20〜9
0℃に調整して混合攪拌することにより、又は、必要に
より、混合攪拌後にpH値を調整することにより、前記
Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の粒子表面
を、高級脂肪酸で被覆し、次いで、濾別、水洗、乾燥、
粉砕する。
【0063】高級脂肪酸塩としては、ステアリン酸ナト
リウム、ラウリル酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム
等が使用できる。好ましくはステアリン酸ナトリウム、
ラウリル酸ナトリウムである。
【0064】高級脂肪酸塩又は高級脂肪酸の添加量は、
Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に対し、C
換算で0.2〜20.0重量%である。0.2重量%未
満である場合には、粒子表面に充分な量の高級脂肪酸を
被覆することが困難である。20.0重量%を超える場
合には、被覆効果が飽和するため、必要以上に添加する
意味がない。
【0065】有機シラン化合物よる粒子表面の被覆は、
Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末をヘンシェ
ルミキサー、サンドミル、エッジランナー、タニナカ式
粉砕機、らいかい機等に入れ、有機シラン化合物を添加
して乾式混合する。
【0066】有機シラン化合物としては、デシルトリメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が使用で
きる。好ましくは、デシルトリメトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシランである。
【0067】有機シラン化合物の添加量は、Mg−Al
系ハイドロタルサイト型粒子粉末に対し、C換算で0.
2〜18.0重量%である。0.2重量%未満である場
合には、粒子表面に充分な量の有機シラン化合物を被覆
することが困難である。18.0重量%を超える場合に
は、被覆効果が飽和するため、必要以上に添加する意味
がない。
【0068】ロジン類による粒子表面の被覆は、湿式表
面処理、乾式表面処理いずれでも行うことができる。湿
式表面処理を行う場合は、Mg−Al系ハイドロタルサ
イト粒子粉末を分散して得られる水性懸濁液に、水溶性
ロジンの水溶液を添加して水温を20〜90℃に調整し
て混合攪拌することにより、又は、必要により、混合攪
拌後にpH値を調整することにより、前記Mg−Al系
ハイドロタルサイト型粒子粉末の粒子表面を、ロジン類
で被覆し、次いで、濾別、水洗、乾燥、粉砕する。
【0069】乾式表面処理を行う場合は、Mg−Al系
ハイドロタルサイト型粒子粉末をヘンシェルミキサー、
サンドミル、エッジランナー、タニナカ式粉砕機、らい
かい機等に入れ、ロジン類を添加して乾式混合する。
【0070】ロジン類としては、湿式表面処理を行う場
合は水溶性ロジン、乾式表面処理を行う場合は、天然ロ
ジン、水添ロジン等が使用できる。
【0071】ロジン類の添加量は、Mg−Al系ハイド
ロタルサイト型粒子粉末に対し、C換算で0.2〜2
5.0重量%である。0.2重量%未満である場合に
は、粒子表面に充分な量のロジン類を被覆することが困
難である。25.0重量%を超える場合には、被覆効果
が飽和するため、必要以上に添加する意味がない。
【0072】
【発明の実施の形態】本発明の代表的な実施の形態は次
の通りである。
【0073】ハイドロタルサイト型粒子粉末の板面径は
電子顕微鏡写真から測定した数値の平均値で示したもの
である。
【0074】ハイドロタルサイト型粒子粉末の粒子の厚
みは、「X線回折装置RAD−2A(理学電機(株)
製)」(管球:Fe、管電圧:40kV、管電流:20
mA、ゴニオメーター:広角ゴニオメーター、サンプリ
ング幅:0.010°、走査速度:0.5°/min、
発散スリット:1°、散乱スリット:1°、受光スリッ
ト:0.30mm)を使用し、ハイドロタルサイト粒子
の(003)結晶面の回折ピーク曲線から、シェラーの
式を用いて計算した値で示したものである。
【0075】ハイドロタルサイト型粒子粉末の同定はX
線回折測定で行った。X線回折測定は、前記X線回折装
置を使用し、回折角2θが5〜90°で測定した。
【0076】Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉
末における組成式 Mg1−x・Al・(OH)・An− ・mHO における指数xは、Mg−Al系ハイドロタルサイト型
粒子粉末を酸で溶解し、「プラズマ発光分光分析装置
SPS4000(セイコー電子工業(株))」で測定し
て求めた。
【0077】比表面積値は、B.E.T.法により測定
した。
【0078】粉体pH値は、試料5gを300mlの三
角フラスコに秤り取り、煮沸した純水100mlを加
え、加熱して煮沸状態を約5分間保持した後、栓をして
常温まで放冷し、減量に相当する水を加えて再び栓をし
て1分間振り混ぜ、5分間静置した後、得られた上澄み
液のpH値をJIS Z 8802−7に従って測定
し、得られた値を粉体pH値とした。
【0079】なお、アニオン(An−)としてCO
2−用いた場合の炭酸イオン含有量、及び粒子表面の高
級脂肪酸、有機シラン化合物、ロジン類等による被覆量
は、カーボン・サルファーアナライザー:EMIA−2
200(HORIBA製)により、炭素含有量(重量
%)測定して評価した。粒子表面の高級脂肪酸、有機シ
ラン化合物、ロジン類等による被覆量は、表面処理の前
後での炭素含有量の増加分から評価した。
【0080】Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉
末の塩化ビニル樹脂中の耐熱時間は前記の方法で評価し
た。
【0081】<Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子
粉末の製造>CO 2−イオン濃度が0.7875mo
l/lの炭酸ナトリウム水溶液500mlと18.4m
ol/lの水酸化ナトリウム水溶液491.8ml(p
H値=14.2)及び水500mlを混合し、60℃に
保持して、反応容器中で撹拌しておく。これに2.7m
ol/lの硫酸マグネシウム水溶液500mlと0.4
5mol/lの硫酸アルミニウム水溶液500mlの混
合溶液を添加し、全量を2.5lとした。反応容器内を
撹拌しながらpH値が12.4、95℃で8時間熟成し
て白色沈殿物を生成した。得られたハイドロタルサイト
型芯粒子の板面径は0.25μm、厚みは0.0482
μm、比表面積は17.5m/gであった(1次反
応)。
【0082】次いで、1.35mol/lの硫酸マグネ
シウム水溶液250mlと0.225mol/lの硫酸
アルミニウム水溶液250mlの混合溶液を添加し、全
量を3lとし反応容器内を攪拌しながらpH値が12.
1、95℃で6時間熟成して白色沈殿物を生成した(2
次反応)。1次反応で添加したマグネシウムとアルミニ
ウムの合計モル数に対する、2次反応で添加したマグネ
シウムとアルミニウムの合計モル数の比は0.25であ
る。この白色沈殿物を濾過、水洗の後、60℃にて乾燥
することにより白色粒子粉末を得た。この白色粒子粉末
を同定した結果、ハイドロタルサイト型粒子粉末である
ことが認められた。
【0083】得られたMg−Al系ハイドロタルサイト
型粒子の被処理粒子粉末は、平均板面径が0.30μ
m、厚みが0.0600μmであり、BET比表面積が
13.9m/gであった。
【0084】上記Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒
子粉末2重量部を請求項1記載の組成割合で混合し練り
込みシートを作成した。得られた練り込みシートについ
て、JIS K 6273に準拠した熱安定性試験によ
る耐熱時間は220分であった。
【0085】次いで、得られた被処理粒子粉末50gと
ステアリン酸1.5gをタニナカ式粉砕機に入れ、5分
間粉砕混合して、粒子表面がステアリン酸で被覆された
Mg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を得た。
【0086】得られたMg−Al系ハイドロタルサイト
型粒子粉末は、平均板面径が0.30μm、厚みが0.
0600μmであり、BET比表面積が14.0m
gであった。
【0087】前記と同様にして作成した練り込みシート
のJIS K 6273に準拠した熱安定性試験による
耐熱時間は266分であった。
【0088】
【作用】本発明において重要な点は、共沈反応によりハ
イドロタルサイト型粒子の芯粒子を生成させる1次反応
と、該芯粒子を含有する水性懸濁液にマグネシウム塩水
溶液とアルミニウム塩水溶液を添加し熟成する2次反応
を行うことにより、常圧下で板面径が大きく、適度な厚
みを有するMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末
が得られる点である。
【0089】板面径が大きく、適度な厚みを有するMg
−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末が得られる理由
について、本発明者は、1次反応で適度な大きさのハイ
ドロタルサイト型粒子の芯粒子を生成させ、該芯粒子表
面で、2次反応で添加したマグネシウムイオン及びアル
ミニウムイオンが共沈析出してハイドロタルサイト層を
トポタクティックに被覆形成させ、芯粒子の結晶成長を
更に促進するためと考えている。
【0090】また、本発明に係るMg−Al系ハイドロ
タルサイト型粒子粉末は、前記配合組成の塩化ビニル樹
脂脂練り込みシートを作成し、熱安定性試験を行った場
合、ジンクバーニングが起こりにくい特徴を持ってい
る。ジンクバーニングが起こりにくい理由については未
だ明らかではないが、図1に示すとおり、市販品に比べ
て、本発明にかかるMg−Al系ハイドロタルサイト型
粒子粉末を使用した塩化ビニル樹脂練り込みシートの耐
熱時間は大幅に向上している。
【0091】なお、図1は、ハイドロタルサイト型粒子
粉末:4重量部、塩化ビニル樹脂(重合度1300):
100重量部、フタル酸ジエチルヘキシル:50重量部
とし、ステアリン酸亜鉛を0から2.4重量部まで変化
させた組成で配合し、請求項1と同一の練り込み条件で
作成した練り込みシートについて、JIS K 672
3に準拠した熱安定性試験を行い、耐熱時間を測定した
結果から得られたものである。したがって、β−ジケト
ンのような高価な安定剤を使用することなく、安価なス
テアリン酸亜鉛の添加量を増やすことによって、耐熱性
を更に向上させることが可能である。
【0092】また、本発明に係るMg−Al系ハイドロ
タルサイト型粒子粉末は、粒子表面が高級脂肪酸、有機
シラン化合物及びロジン類から選ばれる1種又は2種以
上で被覆されているので、樹脂練り込み用途に用いた場
合には、ハイドロタルサイト型粒子粉末の樹脂への分散
性が優れていることから、塩素含有樹脂中に均一に分散
することができ、しかも、塩素含有樹脂中の不安定な塩
素イオンを捕捉する能力が優れているので、樹脂の安定
性、更には耐熱性も向上するものである。また、Mg−
Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の表面塩基性を低
くできたので、樹脂の分解が抑制され、樹脂の安定性、
耐熱性が向上するものと考えている。
【0093】
【実施例】次に、実施例、比較例並びに参考例を挙げ
る。
【0094】芯粒子1〜5 マグネシウム化合物の種類、濃度、アルミニウム化合物
の種類、濃度、炭酸ナトリウム塩の濃度、アルカリ水溶
液の濃度、及び熟成温度を種々変化させた以外は、前記
発明の実施の形態と同様にしてMg−Al系ハイドロタ
ルサイト型芯粒子を得た。なお、芯粒子5は表1に示し
た条件でオートクレーブを使用して製造した。
【0095】このときの製造条件を表1に、得られたM
g−Al系ハイドロタルサイト型芯粒子の諸特性を表2
に示した。
【0096】
【表1】
【0097】
【表2】
【0098】被処理粒子1〜5 芯粒子の種類、マグネシウム化合物の種類、濃度、アル
ミニウム化合物の種類、濃度、炭酸ナトリウム塩の濃
度、アルカリ水溶液の濃度、及び熟成温度を種々変化さ
せた以外は、前記発明の実施の形態と同様にしてMg−
Al系ハイドロタルサイト型粒子の被処理粒子粉末を得
た。なお、被処理粒子5は表1に示した条件でオートク
レーブを使用して製造したMg−Al系ハイドロタルサ
イト型粒子粉末である。
【0099】このときの製造条件を表3に、得られたM
g−Al系ハイドロタルサイト型粒子の被処理粒子粉末
の諸特性を表4に示した。
【0100】
【表3】
【0101】
【表4】
【0102】実施例1〜5、比較例1〜3 被処理粒子の種類、表面被覆物の種類、乾式混合機の種
類・混合時間を変化させた以外は、前記発明の実施の形
態と同様にして、粒子表面が各種表面処理剤で被覆され
たMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を得た。
【0103】このときの製造条件を表3に、得られたM
g−Al系ハイドロタルサイト型粒子の被処理粒子粉末
の諸特性を表4に示した。
【0104】比較例3は市販品のMg−Al系ハイドロ
タルサイト型粒子粉末(板面径0.25μm、厚み0.
0610μm、板状比4.1、比表面積9.2m
g)、アルカマイザー1(商品名、協和化学工業株式会
社製)である。
【0105】参考例1、2 参考例1は、特願平11−28998号に記載の実施例
1のMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末(板面
径0.40μm、厚み0.0605μm、板状比6.
7、比表面積11.6m/g)である。参考例2は、
特願平11−98291号に記載の実施例1のMg−A
l系ハイドロタルサイト型粒子粉末(板面径0.30μ
m、厚み0.0510μm、板状比5.9、比表面積1
4.6m/g)である。
【0106】
【表5】
【0107】
【表6】
【0108】
【発明の効果】本発明に係るMg−Al系ハイドロタル
サイト型粒子粉末は、板面径が大きく、適度な厚みを有
し、塩素含有樹脂に練り込んだ場合には耐熱性が優れる
ため、塩素含有樹脂用の安定剤として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】塩化ビニル練り込みシートのステアリン酸亜鉛
の添加量に対する耐熱時間の変化。図中●が実施例8の
ハイドロタルサイト型粒子粉末を使用して作成した練り
込みシート、○が比較例6のハイドロタルサイト型粒子
粉末を使用して作成した練り込みシートの測定結果であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09C 3/12 C09C 3/12 C09K 15/02 C09K 15/02 (72)発明者 山本 明典 広島県大竹市明治新開1番4 戸田工業株 式会社大竹創造センター内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板面径が0.3〜1.0μmであり、厚
    みが0.02〜0.08μmであって、粒子表面が高級
    脂肪酸、有機シラン化合物、ロジン類から選ばれる1種
    又は2種以上の表面被覆物で被覆されているMg−Al
    系ハイドロタルサイト型粒子粉末であって、該粒子粉末
    を下記測定方法で測定した耐熱時間が160分以上であ
    ることを特徴とするMg−Al系ハイドロタルサイト型
    粒子粉末。 塩化ビニル樹脂中にMg−Al系ハイドロタルサイト
    型粒子粉末及び添加剤を下記の組成割合で混合し、得ら
    れた混合物50gを熱間ロールを用いて練り込み、練り
    込みシートを得た。練り込む条件は、練り込み温度15
    5℃、ロール間隙0.75mm、練り込み時間3分であ
    る。 ハイドロタルサイト型粒子粉末: 2重量部、 塩化ビニル樹脂(重合度1300) (商品名:TK−1300、信越化学製): 100重量部、 フタル酸ジエチルヘキシル(DOP、大八化学製): 50重量部、 ステアリン酸亜鉛(一級試薬): 0.8重量部。 得られた練り込みシートについて、JIS K 67
    23に準拠した熱安定性試験を行い、耐熱時間を測定す
    る。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のMg−Al系ハイドロタ
    ルサイト型粒子粉末からなる塩素含有樹脂安定剤。
  3. 【請求項3】 アニオンを含有したアルカリ性水溶液と
    マグネシウム塩水溶液とアルミニウム塩水溶液とを混合
    し、pH値が10〜14の範囲の混合溶液とした後、該
    混合溶液を80〜105℃の温度範囲で熟成してMg−
    Al系ハイドロタルサイト型粒子の芯粒子を生成させ、
    次いで、該芯粒子を含む水性懸濁液に、該芯粒子の生成
    時に添加した前記マグネシウムと前記アルミニウムとの
    合計モル数に対して、合計モル数が0.35以下となる
    割合でマグネシウム塩水溶液とアルミニウム塩水溶液と
    を添加した後、pH値が10〜14、60〜105℃の
    温度範囲で熟成して被処理粒子を得、当該被処理粒子を
    高級脂肪酸、有機シラン化合物、ロジン類から選ばれる
    1種又は2種以上の表面被覆物で被覆することを特徴と
    する請求項1記載のMg−Al系ハイドロタルサイト型
    粒子粉末の製造法。
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