JP4193044B2 - Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末及び該Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を用いた樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、板面径が大きく、適度な厚みを有し、しかも、屈折率を種々の値に調整することができるMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を提供するととも、従来の透明性樹脂組成物に添加しているハイドロタルサイト型粒子粉末を使用した場合よりも、樹脂安定性や機能性の高く、しかも、透明性に優れた樹脂組成物を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
樹脂の安定化や機能化のために様々な化合物が樹脂(組成物)に添加されている。従来、例えば塩素含有樹脂の耐熱安定性を向上させるために、鉛化合物やスズ化合物が添加されていた。しかし近年、環境への意識向上に伴い、これら環境負荷の高い化合物の代替化合物が強く望まれている。そこで、ほとんど無毒なハイドロタルサイト類化合物が注目され使用されるようになってきた。また、農業用フィルムにおいてはハイドロタルサイト類化合物の持つ遠赤外線吸収能を利用するためポリオレフィン系樹脂へのハイドロタルサイト類化合物の添加も行われている。
【0003】
一般に、ハイドロタルサイト類化合物の構造は、日本化学会誌、1995(8)、p622〜628に記載されている通り、
「 〔M2+ 1−xM3+ x(OH)2〕x+〔An− x/n・yH2O〕x−ここでM2+は、Mg2+、Co2+、Ni2+、Zn2+などの二価金属イオン、M3+は、Al3+、Fe3+、Cr3+などの三価金属イオン、An−は、OH−、Cl−、CO3 2−、SO4 2−などのn価の陰イオンで、xは一般に0.2〜0.33の範囲である。結晶構造は、正の電荷をもつ正八面体のbrucite単位が並んだ二次元基本層と負の電荷を持つ中間層からなる積層構造をとっている。」とされている。
【0004】
いずれの樹脂においても透明性が必要とされるアプリケーションが存在している。ハイドロタルサイト類化合物粒子粉末の屈折率は、S.Jiangらの報告(Acta Mineral.Sinica,1984,296(1984))によると1.523とされている。ハイドロタルサイト類化合物の屈折率が様々な樹脂の屈折率に近いことから、ハイドロタルサイト類化合物を様々な樹脂に添加したほぼ透明な樹脂組成物が得られている。なお、樹脂の屈折率は、各樹脂によって異なった値をとり、例えばポリエチレンでは1.51〜1.54、塩素含有樹脂では1.52〜1.55、ポリスチレン樹脂では1.59〜1.60、ナイロンでは1.53である。
【0005】
透明性の求められる樹脂組成物としては、例えば、塩化ビニル系樹脂の屈折率と同程度の屈折率を有するシリカを含む複合酸化物を用いて透明性の良好な粒子含有樹脂組成物成型品を得ることが特許文献1に提案されている。
【0006】
また、Znを含有するMg−Al系ハイドロタルサイト粒子粉末を樹脂に含有することが知られている(特許文献2及び3)。
【0007】
また、ポリオレフィン樹脂へ、アニオン種としてSiを一部導入したハイドロタルサイト類化合物を添加する場合、透明性が良好なフィルムが得られることが特許文献4に記載されている。
【0008】
また、熱処理によって脱水されたハイドロタルサイト類化合物を用いることで含ハロゲン樹脂の色調変化による透明性の劣化が抑制できることが特許文献5に記載されている。
【0009】
また、本出願人は、Znを均一に含有するMg−Al系ハイドロタルサイト粒子粉末(特許文献6)及びMg−Al系ハイドロタルサイト粒子粉末を二段階に分けて製造する技術(特許文献7)について出願している。
【0010】
【特許文献1】
特公昭59−50251号公報
【特許文献2】
特開昭63−118374号公報
【特許文献3】
特開昭64−36654号公報
【特許文献4】
特開2001−316530号公報
【特許文献5】
特開平6−316663号公報
【特許文献6】
特開2000−290451号公報
【特許文献7】
特開2001−164042号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、板面径が大きく、適度な厚みを有し、しかも、熱安定性や機能性を犠牲としない従来にない幅広い屈折率を有する樹脂添加用Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末は、現在最も要求されているところであるが、未だ得られていない。
【0012】
即ち、前出特許文献1記載の技術は、粒子の屈折率が狭い範囲にあるものに限られるため、必ずしも目的の性能を満足できず、また必ずしも透明性の良好な粒子含有樹脂組成物成型品が得られるとは限らなかった。
【0013】
また、前出特許文献2及び3記載の技術は、亜鉛を粒子中に均一に含有するため所望の屈折率を持ったハイドロタルサイトとする場合には多量の亜鉛を含有する必要があり、結果、樹脂の高機能化特性を維持することが困難となる。
【0014】
また、前出特許文献4記載の技術は、該ハイドロタルサイト型粒子粉末の屈折率が1.48〜1.52という狭い範囲にしかなく、非常に限定された樹脂でしか応用することができなかった
【0015】
また、前出特許文献5記載の技術は、耐熱安定性を犠牲にして上記特性が得られるため工業的に充分満足できるものではなかった。
【0016】
また、前出特許文献6記載の技術は、板面径が大きく、適度な厚みを有する亜鉛含有ハイドロタルサイトを得る技術であるが、亜鉛が粒子に均一に含まれるため所望の屈折率を持ったハイドロタルサイトとする場合には多量の亜鉛を含有する必要があり、結果、樹脂の高機能化特性を維持することが困難となる。
【0017】
また、前出特許文献7記載の技術は、板面径が大きく、適度な厚みを有するハイドロタルサイトを得る技術であるが、屈折率の制御は耐熱安定性などを犠牲にした脱水熱処理の方法しかなく、樹脂の高機能化特性を犠牲にするため工業的に充分満足できるものではなかった。
【0018】
そこで、従来の透明性が求められる樹脂組成物への添加剤では得られなかった多様な樹脂に相応する幅広い屈折率をMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に与え、同時に樹脂に混練しやすいような大きな板面径と適度な厚みを有するMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を提供する。
【0019】
【課題を解決する為の手段】
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成できる。
【0020】
即ち、本発明は、Mg−Al系ハイドロタルサイトを芯粒子とし、該芯粒子の粒子表面にMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト層を形成した平均板面径が0.1〜1.0μmのMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末であって、該粒子粉末の屈折率が1.48〜1.56であり、該Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末が下記組成式を有するとともに、芯粒子のMg及びAlの合計モル数に対してMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト層のMg、Zn及びAlの合計モル数が0.35以下であることを特徴とするMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末である。
【0021】
<組成>
(Mg 1−y Zn y ) 1−x ・Al x ・(OH) 2 ・An n− p ・mH 2 O
0.2≦x≦0.5、
0.003≦y≦0.6、
0<m≦1、
p=x/n、
An:n価のアニオン
【0022】
また、本発明は、前記Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を80〜500℃の熱処理によって該粒子粉末の屈折率を1.48〜1.70としたMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末である。
【0023】
また、本発明は、前記Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の粒子表面が、高級脂肪酸、アニオン系界面活性剤、高級脂肪酸リン酸エステル、カップリング剤及び多価アルコールエステル類から選ばれる少なくとも一種の表面処理剤で被覆されたMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末である。
【0024】
また、本発明は、前記Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を樹脂中に含有していることを特徴とする樹脂組成物である。
【0025】
本発明の構成をより詳しく説明すれば次の通りである。
【0026】
先ず、本発明に係るMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末について述べる。
【0027】
本発明に係るMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の平均板面径が0.1μm未満の場合には、樹脂に練り込む際の分散性が不十分である。1.0μmを超える樹脂添加用のMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の工業的な生産が困難である。好ましくは0.15〜0.8μmである。本発明における平均板面径は、後述する測定法により一次粒子径を測定したものである。
【0028】
本発明に係るMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末のBET比表面積値は、熱処理をしていないもので5〜60m2/gが好ましく、より好ましくは7〜30m2/gである。また、熱処理を行ったMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末は7〜100m2/gが好ましく、より好ましくは10〜80m2/gである。
【0029】
本発明に係るMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の組成式は下記の通りである。
【0030】
(Mg1−yZny)1−x・Alx・(OH)2・Ann− p・mH2O
0.2≦x≦0.5、
0.003≦y≦0.6、
0<m≦1、
p=x/n、
An:n価のアニオン
【0031】
なお、ハイドロタルサイト中の水分含有量を示すm値は、Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を熱処理しない場合は、0.8〜1.0が好ましく、熱処理したMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末は0を越えて1.0以下が好ましい。
【0032】
本発明に係るMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末のAl含有量の割合xは0.2〜0.5が好ましい。xが0.2未満の場合及び0.5を超える場合には、ハイドロタルサイト型粒子粉末の単相を得ることが困難となる。より好ましくは0.2〜0.4である。また、Zn含有量の割合yは0.003〜0.6が好ましい。yが0.003未満の場合、樹脂中での高機能性を維持した幅広い屈折率を持つハイドロタルサイト型粒子粉末を得ることが困難である。0.6を超える場合には、樹脂混練中での機能性が低下する。yの好ましい範囲は0.003〜0.4である。
【0033】
本発明に係るMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に含有される亜鉛は全粒子粉末に対して1〜30wt%である。1wt%未満では、樹脂中での高機能性を維持した幅広い屈折率を持つハイドロタルサイト型粒子粉末が得られない。30wt%を超える場合には、樹脂混練中での機能性が低下する。好ましくは、1.5〜25wt%である。
【0034】
本発明に係るMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に含有されているアニオン(Ann−)の種類は、特に限定されるものではないが、例えば水酸イオン、炭酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、ケイ酸イオン、有機カルボン酸イオン、有機スルフォン酸イオン、有機リン酸イオンなどが挙げられる。
【0035】
本発明に係るMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の粉体pH値は8.5〜10.5が好ましく、より好ましくは8.5〜10.0である。粉体pH値が10.5を越える場合には、マグネシウムの溶出を抑制することが困難となり、樹脂に添加した場合に着色する可能性がある。
【0036】
本発明に係るMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の屈折率は、1.48〜1.70の範囲の所望の値とすることができる。屈折率1.48未満の透明性を必要とされる樹脂の用途はほとんどない。1.70を越えるハイドロタルサイトは化学的にも工業的にも生産することが極めて困難である。
【0037】
本発明に係るMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト粒子粉末は、Mg−Al系ハイドロタルサイト型芯粒子の粒子表面(外殻)にMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト層を成長させることによって得られる。外殻のハイドロタルサイトのZn含有量を変化させることによって屈折率が1.48〜1.56の範囲の所望の値に制御することができる。
【0038】
また、本発明に係るMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト粒子粉末は、ハイドロタルサイトが含有する水分を一部脱水することによって、Zn含有量による屈折率調整よりもさらに広い範囲の屈折率を有するMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末にすることができ、その屈折率を1.48〜1.70の範囲の所望の値に制御することができる。目的とする樹脂の屈折率と機能に合わせて該粒子粉末を調整することによって、樹脂の高機能化を維持した非常に高い透明性を持った樹脂組成物を作製できる。
【0039】
本発明に係る熱処理したMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト粒子粉末は、亜鉛を含まないMg−Al系ハイドロタルサイト粒子を熱処理したもの及び亜鉛を均一に含有するMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト粒子粉末を熱処理したものと比較して、より高い樹脂の安定性や機能性を与えることができる。これは、Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト粒子粉末への亜鉛添加による屈折率の変化に起因するものであり、亜鉛を含まない熱処理したMg−Al系ハイドロタルサイト粒子粉末又は亜鉛を均一に含有する熱処理したMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト粒子粉末よりも少ない脱水量で、1.48〜1.70に渡る屈折率を持つハイドロタルサイト粒子粉末を作製できる。従って、樹脂の高い安定性や高機能性を樹脂に付与するとともに高い透明性の樹脂組成物を得ることができる。またハイドロタルサイト型粒子粉末の外郭に亜鉛が存在することで樹脂へのマグネシウム溶出量も抑えられるため加工時の樹脂の着色も抑制できる。
【0040】
本発明に係るMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末は、必要に応じ、粒子表面が高級脂肪酸やアニオン系界面活性剤、高級脂肪酸リン酸エステル、カップリング剤及び多価アルコールエステル類から選ばれる少なくとも一種の表面処理剤で被覆されてもよい。表面被覆物で被覆することによってMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の樹脂中への分散性が向上するほか、さらなる樹脂の高機能化、安定化が可能である。
【0041】
高級脂肪酸としては、例としてラウリル酸、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノール酸などであり、高級脂肪酸リン酸エステルとしては、例えば、ステアリルエーテルリン酸、オレイルエーテルリン酸、ラウリルエーテルリン酸などであり、多価アルコールエステルとしては、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノラウレート、ステアリン酸モノグリセライドなどである。
【0042】
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、ひまし油カリウムなどの塩類などが挙げられる。
【0043】
カップリング剤としては、シラン系、アルミニウム系、チタン系、ジルコニウム系カップリング剤などを使用できる。
【0044】
本発明に係るMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に表面処理剤を被覆する場合の量は、ハイドロタルサイト型粒子粉末に対してC換算で0.2〜20.0重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜18.0重量%である。被覆量が0.2重量%未満の場合には、被覆による機能や分散性などの向上は認められない。20.0重量%を超える場合には、被覆効果が飽和するため、必要以上に被覆する意味がない。
【0045】
本発明に係る表面被覆されたMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末は、粉体pH値が7.0〜9.5が好ましく、より好ましくは7.0〜9.0であり、表面被覆されていない本発明に係るMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に比べて粉体pH値が低下する。
【0046】
次に、本発明に係るMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の製造法について述べる。
【0047】
アニオンを含有したアルカリ性水溶液とマグネシウム塩水溶液とアルミニウム塩水溶液とを混合し、pH値が10〜14の範囲の混合溶液とした後、該混合溶液を80〜105℃の温度範囲で熟成してMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子の芯粒子を生成させ(1次反応)、次いで、該芯粒子を含む水性懸濁液に、該芯粒子の生成時に添加した前記マグネシウムと前記アルミニウムとの合計モル数に対して、合計モル数が0.35以下となる割合でマグネシウム、亜鉛及びアルミニウムを含有するマグネシウム塩水溶液と亜鉛塩水溶液とアルミニウム塩水溶液とを添加した後、pH値が8〜11の範囲、温度が60〜105℃の範囲で熟成すること(2次反応)により得ることができる。
【0048】
本発明におけるアニオンを含むアルカリ性水溶液としては、アニオンを含む水溶液と水酸化アルカリ水溶液との混合アルカリ水溶液が好ましい。
【0049】
アニオンを含む水溶液としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、有機カルボン酸塩、有機スルフォン酸塩、有機リン酸塩などの水溶液が好ましい。
【0050】
水酸化アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、尿素水溶液などが好ましい。
【0051】
本発明におけるマグネシウム塩水溶液としては、硫酸マグネシウム水溶液、塩化マグネシウム水溶液及び硝酸マグネシウム水溶液などを使用することができ、好ましくは硫酸マグネシウム水溶液、塩化マグネシウム水溶液である。また、酸化マグネシウム粉末や水酸化マグネシウム粉末のスラリーを代用しても良い。
【0052】
本発明におけるアルミニウム塩水溶液としては、硫酸アルミニウム水溶液、塩化アルミニウム水溶液及び硝酸アルミニウム水溶液などを使用することができ、好ましくは硫酸アルミニウム水溶液、塩化アルミニウム水溶液である。また、酸化アルミニウム粉末や水酸化アルミニウム粉末のスラリーを代用しても良い。
【0053】
1次反応において、アニオンを含有するアルカリ水溶液、マグネシウム及びアルミニウムの混合順序は、特に限定されるものではなく、また、各水溶液あるいはスラリーを同時に混合してもよい。好ましくは、アニオンを含有するアルカリ水溶液に、あらかじめマグネシウム及びアルミニウムを混合した水溶液若しくはスラリーを添加する。
【0054】
また、各水溶液を添加する場合には、該水溶液を一度に添加する場合、又は連続的に滴下する場合のいずれで行ってもよい。
【0055】
1次反応におけるアニオンを含有するアルカリ水溶液、マグネシウム及びアルミニウムを混合した反応溶液中の濃度は、マグネシウムは0.1〜1.5mol/lが好ましく、より好ましくは0.1〜1.2mol/l、アルミニウムは0.03〜1.0mol/lが好ましく、より好ましくは、0.04〜0.8mol/l、アニオンは0.05〜1.4mol/lが好ましく、より好ましくは、0.06〜1.2mol/l、アルカリは0.5〜8mol/lが好ましく、より好ましくは0.8〜6mol/lである。添加するマグネシウムとアルミニウムとの比(Mg/Al)は0.8〜5.0が好ましく、より好ましくは0.9〜4.5である。
【0056】
1次反応における熟成反応中の温度は80〜105℃であり、好ましくは85〜105℃である。80℃未満の場合にもハイドロタルサイト型粒子粉末は生成するが、板面径の大きなハイドロタルサイト型粒子の芯粒子を得ることができない。105℃を越える場合には、オートクレーブ等の耐圧容器が必要となり経済的ではない。
【0057】
1次反応における熟成反応中のpH値は10〜14であり、好ましくは11〜14である。pH値が10未満の場合、板面径が大きく、適度な厚みを有したハイドロタルサイト型粒子の芯粒子が得られない。
【0058】
1次反応における熟成反応の反応時間は2〜24時間が好ましい。熟成時間が2時間未満の場合には、板面径が大きく、適度な厚みを有したハイドロタルサイト型粒子の芯粒子が得られ難い。24時間を超える熟成は経済的ではない。
【0059】
1次反応終了時点で、マグネシウムとアルミニウムは反応懸濁液中に残存しておらず、全てハイドロタルサイト型芯粒子の生成に寄与している。従って、芯粒子の組成は仕込み組成と同一になるものと推定される。
【0060】
1次反応で得られたハイドロタルサイト型芯粒子は、板面径は0.1〜0.9μmが好ましく、厚みは0.01〜0.07μmが好ましく、BET比表面積値は5〜80m2/gが好ましい。
【0061】
2次反応において、添加するマグネシウム、亜鉛及びアルミニウムの合計モル数は、1次反応で添加したマグネシウムとアルミニウムの合計モル数に対して0.35以下である。好ましくは0.33以下である。0.35を超える場合、亜鉛の含有量が多くなり過ぎるため、樹脂中での高機能性を維持した幅広い屈折率を持つハイドロタルサイト型粒子粉末が得られない。また、特に0.5を超える場合には、成長反応が起きずに芯粒子外に微細な粒子が多量に析出し、樹脂への分散性が極めて悪くなる。
【0062】
2次反応において、マグネシウム、亜鉛及びアルミニウムの添加順序は、特に限定されるものではなく、また、各水溶液あるいはスラリーを同時に添加してもよい。好ましくは、あらかじめマグネシウム、亜鉛及びアルミニウムを混合した水溶液若しくはスラリーを添加する。
【0063】
また、各水溶液を添加する場合には、該水溶液を一度に添加する場合、又は連続的に滴下する場合のいずれで行ってもよい。
【0064】
2次反応におけるマグネシウム、亜鉛及びアルミニウムを混合した溶液中の金属濃度の合計は、0.1〜1.5mol/lが好ましく、より好ましくは0.1〜1.2mol/lである。混合溶液中の合計金属濃度が0.1mol/l未満では、安定性や機能性を与えた透明樹脂組成物を得ることができない。混合溶液中の金属濃度の合計が1.5mol/lを超えると均一な成長反応が起きずに芯粒子外に微粒子が存在してしまい、樹脂に添加して混練してもうまく分散しない。
【0065】
2次反応における熟成反応中の温度は60〜105℃であり、好ましくは65〜105℃である。60℃未満の場合にもハイドロタルサイト型粒子粉末は生成するが、板面径の大きなハイドロタルサイト型粒子を得ることができない。105℃を越える場合には、オートクレーブ等の耐圧容器が必要となり経済的ではない。
【0066】
2次反応における熟成反応中のpH値は8〜11であり、好ましくは8〜10である。pH値が8未満の場合、板面径が大きく、適度な厚みを有したハイドロタルサイト型粒子粉末が得られない。またpHが11を超えると添加した亜鉛の一部が析出せずに水溶液中に残ってしまうため経済的でも工業的でもない。
【0067】
2次反応における熟成反応の反応時間は2〜24時間が好ましい。熟成時間が2時間未満の場合には、板面径が大きく、適度な厚みを有したハイドロタルサイト型粒子粉末が得られ難い。24時間を超える熟成は経済的ではない。
【0068】
2次反応終了時点で、マグネシウム、亜鉛及びアルミニウムは反応懸濁液中に残存しておらず、全てハイドロタルサイト型粒子粉末の生成に寄与している。従って、芯粒子の表面に被覆されたハイドロタルサイト層の組成は、成長反応における仕込み組成と同一になるものと推定される。
【0069】
2次反応終了後に、これを芯粒子としてさらに成長反応を新たに行ってもよい。
【0070】
反応終了後に、常法により濾別、水洗、乾燥すれば、亜鉛を含有しないMg−Al系ハイドロタルサイトを芯粒子とし、該芯粒子の粒子表面(外殻)にMg−Zn−Al系ハイドロタルサイトを形成したMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末が得られる。
【0071】
本発明に係る熱処理したMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト粒子粉末は、前記Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を80〜500℃、好ましくは80〜350℃、より好ましくは85〜300℃、更により好ましくは90〜250℃の温度範囲で熱処理する。熱処理時間は熱処理温度によって調整すればよい。また、熱処理時の雰囲気は酸化雰囲気、非酸化雰囲気いずれでも構わないが、水素のような強い還元作用を持つガスは使用しないほうが良い。
【0072】
Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト粒子粉末の表面処理剤による被覆は、乾式表面処理、湿式表面処理のいずれでも行うことができる。乾式表面処理を行う場合は、Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末をヘンシェルミキサー、サンドミル、エッジランナー、タニナカ式粉砕機、らいかい機等に入れ、表面処理剤を添加して乾式混合及び粉砕する。
【0073】
湿式表面処理を行う場合は、Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト粒子粉末を分散して得られる水性懸濁液に、高級脂肪酸塩等の水溶液を添加して水温を20〜95℃に調整して混合攪拌することにより、又は、必要により、混合攪拌後にpH値を調整することにより、前記Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の粒子表面を被覆し、次いで、濾別、水洗、乾燥、粉砕する。さらに続けて熱処理を行う場合は、熱処理温度において分解しない任意の表面処理剤を選択する。
【0074】
所望の熱処理温度で表面処理剤が分解してしまう場合には、熱処理後にヘンシェルミキサーなどを使用した乾式表面処理を行えばよい。乾式表面処理を行う場合は、Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト粒子粉末と表面処理剤とを粉砕及び混合しながら、必要で有れば外部より加熱すれば良い。
【0075】
表面処理剤としては、前述したとおりの高級脂肪酸、高級脂肪酸リン酸エステル、多価アルコールエステル、アニオン系界面活性剤、カップリング剤等が使用できる。
【0076】
粒子表面の被覆量は、Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末に対し、C換算で0.2〜20.0重量%である。0.2重量%未満である場合には、粒子表面に充分な量の高級脂肪酸を被覆することが困難である。20.0重量%を超える場合には、被覆効果が飽和するため、必要以上に添加する意味がない。
【0077】
次に、本発明に係る樹脂組成物について述べる。
【0078】
また、本発明は、前記Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を含有した透明性の極めて優れる樹脂組成物である。樹脂としては例えば、塩素含有樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン樹脂の他、PET樹脂、ナイロン樹脂、フェノール樹脂等を用いることができる。
【0079】
本発明に係る樹脂組成物は、樹脂100重量部に対して、前記Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を0.5〜10重量部含有することが好ましい。Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の含有量が0.5重量部未満の場合には、安定剤としての効果が低い。10重量部を超える場合には、効果が飽和するため必要以上に添加する意味がない。また、ハイドロタルサイト型粒子粉末を必要以上に多量に添加すると、発泡が起こりやすく、外観不良や初期着色等の悪影響を及ぼす場合がある。
【0080】
また、必要に応じて、樹脂中に可塑剤、その他安定剤及び添加剤を含有してもよい。
【0081】
可塑剤としては、トリオクチルトリメリテート(TOTM)、トリ−n−オクチル−n−デシルトリメリテート等のトリメトリット酸エステル系可塑剤、フタル酸ジイロデシル(DIDP)、ジイソノニル・フタレート(DINP)、ジ−2−エチルヘキシル・フタレート(DOP)等のフタル酸エステル系可塑剤、ポリプロピレン・アジペート、ポリプロピレン・セバケート等のポリエステル系可塑剤等が好ましい。
【0082】
その他安定剤としては、ステアリン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、リシノール酸亜鉛等の亜鉛化合物、ジベンゾイルメタン、ステアロイルベンゾイルメタン、デヒドロ酢酸等のβ−ジケトン類、アルキルアリルフォスフェート、トリアルキルフォスフェート等のフォスファイト類、ジペンタエリスリトール、ペンタエリスリトール、グリセリン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン等の多価アルコール系化合物、ステアリン酸、ラウリン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸、エポキシ化アマニ油、エポキシ化大豆油等のエポキシ系化合物等が好ましい。
【0083】
その他の添加剤としては、フェノール系化合物、アミン系化合物、りん酸系化合物等の酸化防止剤、ポリエステルの末端をOH基に変えたもの、アクリロニトリル−スチレンコポリマー、メタクリル酸メチルスチレンコポリマー等のゲル化促進剤、炭酸カルシウム、シリカ、ガラスビーズ、マイカ、ガラス繊維等の増量剤、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、ほう酸亜鉛等の無機難燃剤、含臭素有機系難燃剤、含ハロゲンリン酸エステル系難燃剤等の難燃剤、ステアリン酸、ポリエチレンワックス、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸バリウム等の滑剤、トリクロサン、オーソサイド、サンアイゾール100、サンアイゾール300等防カビ剤等が使用される。
【0084】
次に、本発明に係る樹脂組成物の製造法について述べる。
【0085】
本発明に係る樹脂組成物は通常の製造法によって得ることができるが、例えば、練り込みシートを得る場合には、樹脂、Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末及び上記各種安定剤、添加剤を所定量混合し、該混合物を熱間ロールで練り込み、練り込みシートを得た後、熱間プレスで加圧処理することによって得られる。熱間ロールの練り込み温度は用いる樹脂や樹脂組成物によって異なるが、140〜300℃が好ましい。熱間プレスのプレス温度は145〜320℃が好ましい。
【0086】
【発明の実施の形態】
本発明の代表的な実施の形態は次の通りである。
【0087】
ハイドロタルサイト型粒子粉末の板面径は電子顕微鏡写真から測定した数値の平均値で示したものである。
【0088】
ハイドロタルサイト型粒子粉末の粒子の厚みは、「X線回折装置RINT−2500(理学電機(株)製)」(管球:Cu、管電圧:40kV、管電流:300mA、ゴニオメーター:広角ゴニオメーター、サンプリング幅:0.020°、走査速度:2°/min、発散スリット:1°、散乱スリット:1°、受光スリット:0.50mm)を使用し、ハイドロタルサイト粒子の(006)結晶面の回折ピーク曲線から、シェラーの式を用いて計算した値で示したものである。
【0089】
ハイドロタルサイト型粒子粉末の同定はX線回折測定で行った。X線回折測定は、前記X線回折装置を使用し、回折角2θが3〜80°で測定した。
【0090】
Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末における組成式
(Mg1−yZny)1−x・Alx・(OH)2・Ann− p・mH2O
における指数x及びyは、該粒子粉末を酸で溶解し、「プラズマ発光分光分析装置 SPS4000(セイコー電子工業(株))」で分析して求めた。
【0091】
比表面積値は、窒素を用いたB.E.T.法により測定した。
【0092】
粉体pH値は、試料5gを300mlの三角フラスコに秤り取り、煮沸した純水100mlを加え、加熱して煮沸状態を約5分間保持した後、栓をして常温まで放冷し、減量に相当する水を加えて再び栓をして1分間振り混ぜ、5分間静置した後、得られた上澄み液のpH値をJIS Z 8802−7に従って測定し、得られた値を粉体pH値とした。
【0093】
なお、アニオン(Ann−)として炭酸イオン(CO3 2−)用いた場合の炭酸イオン含有量、及び粒子表面の高級脂肪酸、高級脂肪酸リン酸エステル、多価アルコールエステル、アニオン系界面活性剤、カップリング剤等による被覆量は、「カーボン・サルファーアナライザー:EMIA−2200(HORIBA製)」により、炭素含有量(重量%)測定して評価した。粒子表面の高級脂肪酸、高級脂肪酸リン酸エステル、多価アルコールエステル、アニオン系界面活性剤、カップリング剤等による被覆量は、表面処理の前後での炭素含有量の増加分から評価した。
【0094】
Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の屈折率は、JIS K0062に基づいて測定した。即ち、α−ブロモナフタレンとDMFを溶媒として23℃にて「アッベ屈折計:3T(アタゴ製)」を用いベッケ法により測定した。
【0095】
Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の亜鉛の存在位置の確認は、下記の方法で行った。
【0096】
即ち、Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末10gを0.1mol/l塩酸33mlとイオン交換水100mlとの混合溶液に添加し、20℃で10分間、溶解処理を行った後、もう一度0.1mol/lの塩酸をpH4になるように加え、素早く濾別し、乾燥して、一部を溶解したMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を得た。該粒子粉末を酸で溶解溶液化して、溶解後に残ったMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末のZnの含有量を前記と同様に蛍光X線分析によって定量した。
【0097】
樹脂混練物の透明性に関しては樹脂混練フィルムのヘイズをJIS K 7105に従って「分光光度計 JASCO V−560(日本分光製)」で測定した。ヘイズ値が低いほどフィルムの透明性が高いことを示す。
【0098】
<Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の製造>
CO3 2−イオン濃度が0.84mol/lの炭酸ナトリウム水溶液500mlと18.4mol/lの水酸化ナトリウム水溶液341ml(pH値=14.2)及び水500mlを混合し、60℃に保持して、反応容器中で撹拌しておく。これに1.92mol/lの硫酸マグネシウム水溶液750mlと0.96mol/lの硫酸アルミニウム水溶液250mlの混合溶液を添加し、全量を2.5lとした。反応容器内を撹拌しながらpH値が12.8、90℃で12時間熟成して白色沈殿物を生成した。得られたハイドロタルサイト型芯粒子の板面径は0.20μm、厚みは0.048μm、比表面積は18.6m2/gであった。(1次反応)
【0099】
次いで、1.35mol/lの硫酸マグネシウム水溶液250mlと0.47mol/lの硫酸アルミニウム水溶液150mlと0.519mol/lの硫酸亜鉛水溶液100mlの混合溶液を添加し、全量を3lとし反応容器内を攪拌しながらpH値が9.7、95℃で6時間熟成して白色沈殿物を生成した。(2次反応)
1次反応で添加したマグネシウムとアルミニウムの合計モル数に対する、2次反応で添加したマグネシウムとアルミニウムの合計モル数の比は0.2である。この白色沈殿物を濾過、水洗の後、60℃にて乾燥することにより白色粒子粉末を得た。この白色粒子粉末を同定した結果、ハイドロタルサイト型粒子粉末であることが認められた。
【0100】
得られたMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末は、平均板面径が0.25μm、厚みが0.057μmであり、BET比表面積が15.3m2/gであった。
【0101】
Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を溶解処理して亜鉛の存在位置を確認したところ、前記の酸溶解処理で粒子粉末の69.9%が残存し、残存した粒子粉末からは亜鉛は検出されなかった。従って、亜鉛は粒子の表層部分にのみ存在することが確認された。
【0102】
<樹脂の混練>
樹脂へのMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト粒子粉末の混練は、表5に示したとおりの組成、ロール温度及び時間で行った。
【0103】
<樹脂混練フィルムの製造>
フィルム化は前記で得たロール混練した樹脂混練物を、表5に示したプレス温度、加熱圧力、時間及び冷却圧力でプレス成形を行った。
【0104】
得られた樹脂フィルムのヘイズを表6に示す。得られた硬質塩化ビニル樹脂フィルムのヘイズ値は5.3であり、ハイドロタルサイトを含有しない場合(5.1)とほぼ同程度であり、透明性に優れることが確認された。また、樹脂フィルムの着色は見られなかった。
【0105】
【作用】
本発明において重要な点は、共沈反応によりハイドロタルサイト型粒子の芯粒子を生成させる1次反応と、該芯粒子を含有する水性懸濁液にマグネシウム塩水溶液、亜鉛塩水溶液及びアルミニウム塩水溶液を添加し熟成する2次反応を行うことにより、常圧下で板面径が大きく、適度な厚みを有するとともに、屈折率を制御でき、しかも、粒子の塩基性が低減されているMg−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末が得られる点である。
【0106】
従来の透明性樹脂組成物に添加するハイドロタルサイト型粒子粉末は、樹脂混練時の透明性を向上させるための手法として、ハイドロタルサイト型粉末粒子中の金属元素の組成不均一性や水分量について着目されてこなかった。例えば前記特許文献5には、金属元素が均一に分布しているハイドロタルサイト型粒子粉末から水分を熱処理によって脱水することで含ハロゲン樹脂の着色が抑えられることが記載されており、樹脂の着色抑制に関しての提案はあるものの、ハイドロタルサイトの金属元素の組成不均一性や水分量による屈折率変化に関して着目されてこなかった。
【0107】
本発明者らは鋭意検討の結果、樹脂組成物中での樹脂とハイドロタルサイト型粒子粉末との新しい反応メカニズムを導くことに成功した。例えば、樹脂組成物が可塑剤を含まない塩素含有樹脂組成物の場合、樹脂の熱劣化によって生じた塩素イオン及び/又は分子を、同じく熱によって脱離したハイドロタルサイトの層間水が道標となり、ハイドロタルサイト層間に塩素イオン及び/又は分子を導いて層間に補足することで、塩素イオン及び/又は分子に基づくさらなる連続した劣化を抑止する。ここで適度な水分量が発生すれば樹脂の着色は認められないが、樹脂の加工時などに外部からの熱によって多量の水分がハイドロタルサイト型粒子粉末より発生した場合、該粒子粉末に含まれるマグネシウムが容易に溶出し、該マグネシウムが樹脂と接触することによって一般に考えられているようにマグネシウム錯体が形成され赤味の着色を樹脂に与える弊害が生じる。
【0108】
即ち、ハイドロタルサイト型粒子粉末中の層間水を脱水するほど樹脂の着色は抑制できる。一方、ハイドロタルサイトから脱水により層間水を減らして層間距離を縮めると、該粉末の屈折率は高くなる。このため、ある層間水の量で塩素含有樹脂組成物とほぼ同等の屈折率となり、樹脂組成物の透明性は向上する。しかしながら、前記のとおり塩素含有樹脂組成物の熱安定性にはハイドロタルサイト層間の層間水の量が大きな役割を果たしているため、脱水したハイドロタルサイトでは樹脂組成物の透明性は向上し、着色は抑制されるが、熱安定性は大きく低下する。従って、適度に層間水を残さなければ、樹脂を安定化する目的を果たせないことが分かった。
【0109】
本発明においては、ハイドロタルサイト型粒子に亜鉛を含有することによって層間水を保持したまま該粒子粉末の屈折率が調整でき、必要に応じて層間水の一部を除去することによって、より高い屈折率を有するMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を得ることができるものである。
【0110】
またMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の表層にのみ亜鉛が存在することで、粉体pHを中性側に近づけることができるので、樹脂へのマグネシウム溶出量が抑制され、加工時の樹脂の着色も抑制できる。
【0111】
【実施例】
次に、実施例、比較例並びに参考例を挙げる。
【0112】
<Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の製造>
実施例1〜3、比較例1〜4
マグネシウム化合物の種類、濃度、アルミニウム化合物の種類、濃度、炭酸ナトリウム塩の濃度、アルカリ水溶液の濃度、及び熟成温度を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態と同様にしてMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を得た。
【0113】
このときの製造条件を表1及び2に、得られたMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の諸特性を表3に示す。なお、比較例4は一次反応のみ行った。
【0114】
実施例1〜3で得られたMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の溶解処理の結果、亜鉛は粒子の表層部分にのみ存在することが確認された。
【0115】
<熱処理したMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の製造>
実施例4〜13、比較例5〜8
Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の種類、脱水熱処理条件を種々変化させて、熱処理したMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を得た。
【0116】
このときの製造条件及び得られたMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の諸特性を表4に示す。なお、加熱処理後の組成は熱処理前の粒子とほぼ同程度であった。
【0117】
<樹脂フィルムの製造>
得られたMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を用いて樹脂組成物を製造した後、樹脂フィルムを作製した。
【0118】
樹脂組成物及び樹脂フィルムの製造条件を表5に、得られた樹脂フィルムの諸特性を表6に示す。
【0119】
実施例で得られた樹脂フィルムはいずれも樹脂の着色は見られなかった。
【0120】
【表1】
【0121】
【表2】
【0122】
【表3】
【0123】
【表4】
【0124】
【表5】
【0125】
【表6】
【0126】
【発明の効果】
本発明に係るMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末は、用いる樹脂にあわせて所望の屈折率を有するハイドロタルサイト型粒子粉末が得られるとともに、粒子の塩基性が低減されているので、透明性の高い樹脂組成物用の安定剤として好適である。
【0127】
本発明に係る樹脂組成物は、前記Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を用いるので、透明性に優れた樹脂組成物として好適である。
Claims (4)
- Mg−Al系ハイドロタルサイトを芯粒子とし、該芯粒子の粒子表面にMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト層を形成した平均板面径が0.1〜1.0μmのMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末であって、該粒子粉末の屈折率が1.48〜1.56であり、該Mg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末が下記組成式を有するとともに、芯粒子のMg及びAlの合計モル数に対してMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト層のMg、Zn及びAlの合計モル数が0.35以下であることを特徴とするMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末。
<組成>
(Mg 1−y Zn y ) 1−x ・Al x ・(OH) 2 ・An n− p ・mH 2 O
0.2≦x≦0.5、
0.003≦y≦0.6、
0<m≦1、
p=x/n、
An:n価のアニオン - 請求項1記載のMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を80〜500℃の熱処理によって該粒子粉末の屈折率を1.48〜1.70としたMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末。
- 請求項1又は2記載のMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末の粒子表面が、高級脂肪酸、アニオン系界面活性剤、高級脂肪酸リン酸エステル、カップリング剤及び多価アルコールエステル類から選ばれる少なくとも一種の表面処理剤で被覆されたMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載のMg−Zn−Al系ハイドロタルサイト型粒子粉末を樹脂中に含有していることを特徴とする樹脂組成物。
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