JP2001162817A - 記録液体供給通路、記録液体収納容器、およびこれらを備える記録液体供給装置、並びにその表面改質方法 - Google Patents
記録液体供給通路、記録液体収納容器、およびこれらを備える記録液体供給装置、並びにその表面改質方法Info
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Abstract
に供給する。 【解決手段】 図3(a)に示すように供給管2内が親
水化されていない場合には、供給管2の壁を透過した空
気が気泡10を形成して、供給管2の内面に付着し、吐
出記録用液体の流れを妨げる。これに対し、図3(b)
に示すように、供給管2の内面を親水化し、親水化面9
を形成すると、供給管2の内面に気泡10が付着した部
分で、親水化面9に沿って吐出記録用液体が導かれるの
で、気泡10の供給管2の内面への付着面積が小さくな
り、されには気泡10が供給管2の内面から浮き上が
る。このため、吐出記録用液体を供給する際の吐出記録
用液体の流れにより、気泡10が容易に除去されるよう
にでき、気泡10により吐出記録用液体の流れが妨げら
れることを抑止できる。
Description
ク)を保持する記録液体収納容器、記録液体を吐出し被
記録媒体に付着させることにより記録を行うインクジェ
ットヘッドに記録液体収納容器から記録液体を導く記録
液体供給通路、およびこれらを備える記録液体供給装
置、並びに記録液体供給装置の記録液体が直接通過する
部分、または記録液体を供給するために必要なフィルタ
ーなどの構造体の一部の表面の親水化方法に関する。
部材として用いられる繊維自体の表面またはこの表面に
何らかの処理がされた表面のいずれかに対して、特性や
性質などを変えて接液性を改質する物品表面改質方法に
関し、該表面改質された負圧発生部材に関する。
理が施し難いが環境にやさしいオレフィン系樹脂から構
成されている繊維に対して表面改質を確実に行える表面
改質方法、改質表面を有する繊維および繊維の製造方法
に関する。
ンク)を吐出し、被記録媒体に付着させることにより記
録を行うインクジェットプリンタにおいては、一般的
に、インクジェットヘッドに供給するインクを保持する
記録液体収納容器と、インクタンクからインクジェット
ヘッドにインクを導く記録液体供給通路とを含む記録液
体供給装置が設けられる。
容器とインクジェットヘッドとが離れて配置される場合
には、可撓性のプラスチックチューブなどが用いられ、
また、インクジェットヘッドと一体的または離脱式の記
録液体収納容器が設けられる場合でも、管状の連通部材
(ジョイントパイプ)が用いられる場合がある。また、
ヘッド−タンク間の通路内にはフィルターが通常設けら
れている。
路として、図35に示すような、プラスチックチューブ
などの供給管1001がもうけられた記録液体供給装置
では、供給管1001内のインクが蒸発して気体になり
供給管1001の壁を透過して供給管1001から放出
され、また、供給管1001の壁を透過して供給管10
01内に微量の空気が侵入することになり、図19
(a)に示すように、供給管1001内に気泡1002
が形成されることがある。このように供給管1001内
に気泡1002が形成されると、気泡1002によりイ
ンク流路が狭くなって、インクの流れが悪くなり、イン
ク供給不良が生じる危惧がある。
は、大きな気泡1002によって、図19(b)に示す
ように、供給管1001内のインクが分断されて、メニ
スカス1003を形成してしまう場合がある。このよう
な場合には、インクの流れに影響を及ぼし、インク供給
不能になってしまう危惧がある。また、この場合に、供
給管1001内のインクをポンプで吸い出すなどして、
供給管1001の連通を回復しようとしても、相当大き
い力を加えなければ回復できない場合がある。
気を透過しにくいガスバリア層を設けて気泡1002の
形成を低減する方法が考えられるが、このようなガスバ
リア層を設けると、供給管1001が太くなってしま
い、場所をとってしまう。また、供給管が堅くなってし
まい、インクジェットプリンタ内に配置するために曲げ
たり、インクジェットヘッドを載置するキャリッジと共
にインクジェットヘッドが移動するのに伴って、応力が
加わったりした際に、ひびが入ってしまう危惧がある。
し、気液交換を促進するための気体導入路を吸収体収納
室に有する記録液体収納容器では、気体導入路にエアー
が入ることでエアパスとなって、このエアーが液体貯溜
室に入ることでこの室内の圧力を緩和する。この際、エ
アーの移動時間が、液体供給時の負圧増加を支配するた
め、この気液交換導入路の毛管力を大きくすることなく
エアーがスムーズに移動することが好ましい。
録液体収納容器では、液体貯溜室と吸収体収納室との間
に、横方向(水平方向)に比較的長いインク流路である
ジョイントパイプが設けられるために、液体貯溜室から
吸収体収納室へのインク導入がスムースに行われない場
合がある。特に、インクジェットプリンタが斜めに置か
れるなどして、ジョイントパイプが吸収体収納室に向か
って上方に傾いている場合には、インク導入がスムース
に行われずに、インク切れが生じてしまう危惧がある。
録液体収納容器から液体吐出ヘッドへの液体供給経路/
(好ましくはこれに加えて記録液体収納容器内)でのイ
ンク移動をスムースに行うことができる記録液体供給通
路、記録液体収納容器およびこれらを備える記録液体供
給装置を対象とする。
維方向を液供給方向に揃えた繊維束からなる圧接体が配
置されたインクタンクがあるが、上述した観点と同様、
圧接体のインク流抵抗が高いと、高速印字に伴い、高流
量のインク供給が求められた場合、ヘッドに安定的にイ
ンクを送れなくなるという課題が生じる。
加える中で、新たな知見に基づいてなされた画期的な発
明である。
よる表面改質は、複雑な形状の表面に均一な表面改質を
行うことはできない。しかもインクジェット分野で用い
られ負圧を発生するためのスポンジや繊維複合体のよう
に内部に複雑な多孔質部分を有する負圧発生部材内部に
は特に表面改質を行うことはできない。
のは、多孔質体自体を表面改質することにはならず、界
面滑性剤がなくなると全く特性がなくなり、表面自体の
特性に即座にもどってしまう。
る接触角が80度以上という撥水性に優れたものではあ
るが、親液性を、長期的に所望特性に得られるような表
面改質する方法が無い。
樹脂の表面改質を合理的に行い、且つその改質特性を維
持する方法を解明することで、あらゆる物品の表面改質
を行える方法を提供すべく研究した結果、液状の処理液
を用いることに注目し、複雑な形状の負圧発生部材に対
しても処理可能な前提を置くことにした。
圧発生部材の改質されるべき表面と反応基を有する高分
子との関係において、表面エネルギーを利用すること
で、反応基とのバランスを所望の状態にコントロールで
きる点及び高分子自体の解析によって更なる耐久性向
上、品質の安定性を達成できる点を見い出した。
質体の如き負圧発生部材の負圧特性に注目したところ、
以下の課題を新たに認識した。
填された液状インクなどの液体に常に曝されている場合
が多く、又、負圧室と液体収納室とが一体になっている
場合でも、液体に曝されている一部分が液体消費されて
再充填されることはあるが、全体的に消費状態の負圧発
生部材に通常の装置内での液体補充を受けることが想定
されていない。そのため、初期負圧や初期液体保有量へ
液体の補充によって復帰するか否かについては、当業者
の中でも認識されてはいない。
その含有液体を任意のレベルで消費せしめた後に、補充
液体収納室(容器またはタンク)を取付けることによっ
て、その程度の復帰がなされるかを検討したところ、初
期に負圧発生部材に充填される液体は何らかの強制注入
を用いるためかかなりの量を得られるが、このように単
純に再充填した場合は、負圧発生部材中のエアーの除去
が難しいためか、半分程度の復帰しか得られず、これを
繰り返すと再保持可能な液体量はどんどん少なくなって
しまい、負圧も増大するという傾向が見られた。
体吐出ヘッドへの液体供給管部における気泡の存在があ
っても吸引または加圧などによる回復手段によって回復
可能な液体供給経路を提供することにある。
の内面に、内径をほとんど変化させることのない分子レ
ベルの薄膜高分子による親液化面を形成した液体供給経
路およびその製造方法の提供にある。
給する液体を保有でき、着脱可能な液体供給部材の接
続、離脱を受ける負圧発生部材収納室のジョイント(結
合部)域における液体の移動性や回収性を向上した収納
室の提供と、これに加えて、負圧発生部材の少なくとも
一部の親液化処理を加えた収納室の提供にある。特に、
負圧発生室に対する液体供給部材の液体供給に伴う気体
(外気)導入についても、より確実に行うことのできる
収納室およびシステムの提供をも目的の1つに挙げるこ
とができる。
のオレフィン系樹脂管内面の親液性を確保するための製
造方法およびそれによって製造された液体供給管を提供
することにある。
けられる液体供給経路内の空気透過性や溶出物防止効果
を兼ね備えた、親液性を発揮できるチューブ、管やフィ
ルターなどの構造部材を提供することにある。
目的については、以下の説明から理解される。
記録液体供給通路は、記録液体を吐出して記録を行うイ
ンクジェットヘッドに対して記録液体を供給するため
の、液体液体自身が直接通過する、あるいは記録液体を
供給するために必要な構造体としての管状の記録液体供
給通路において、記録液体供給通路の内面を親水化する
ための親液性基を有する第1の部分と、親液性基の界面
エネルギーとは異なり且つ前記表面の表面エネルギーと
略同等の界面エネルギーの基を有する第2の部分とを備
える高分子が付与されるとともに、第2の部分は前記表
面に向かって配向し、前記第1の部分とは異なる方向に
配向していることを特徴とする。
を空気が透過して記録液体供給通路内に気泡を形成した
際、記録液体供給通路の壁に気泡が付着した部分で、記
録液体供給通路の親水化された内面に沿って記録液体が
導かれるため、気泡の記録液体供給通路の内面への付着
面の面積が小さくなり、さらには、気泡が内面から離れ
て浮き上がる。このため、記録液体の供給時の流れによ
り気泡が容易に除去されるようにでき、内部への気泡の
滞留を低減することができるので、気泡により記録液体
の流れが妨げられることを抑止でき、記録液体を効率的
に供給することができる。
と、この部分で記録液体の浸透圧が小さくなり、記録液
体供給通路内への空気の透過が促進されるが、本発明に
よる記録液体供給通路では、気泡の記録液体供給通路の
内面への付着面の面積を小さくできるので、記録液体の
浸透圧が小さくなることにより記録液体供給通路内への
空気の透過が促進されることを抑止できる。
れた内面は、記録液体の移動時の流抵抗が小さいので、
記録液体を記録液体供給通路に通してより効率的に供給
することができる。
路の内面をオレフィン系の樹脂により構成し、高分子化
合物として親水性基を備えたポリアルキルシロキサンを
用いることができる。
は、インクジェットヘッドへ供給するための記録液体を
一時的に毛管力で保持する吸収体を備えた第1の容器
と、第1の容器へ供給するための記録液体を保持する第
2の容器と、第2の容器と第1の容器とを連通するため
の管状の記録液体供給路とを備える記録液体供給システ
ムにおいて、吸収体は、オレフィン系の樹脂を少なくと
も表面に有する繊維からなる繊維体であり、記録液体供
給路内面がオリフィレン系樹脂を有しており、繊維体及
び液体供給通路内面のそれぞれの少なくとも一部が、そ
の表面に、親液化するための親液性基を有する第1の部
分と、親液性基の界面エネルギーとは異なり且つ表面の
表面エネルギーと略同等の界面エネルギーの基を有する
第2の部分とを備える高分子が付与されるとともに、第
2の部分は表面に向かって配向し、第1の部分は前記表
面とは異なる方向に配向していることを特徴とする。
体の表面が親水化されているために、繊維表面の濡れ性
が高いので、繊維吸収体のインクの吸収が速く、効率的
に吸収体にインクを供給できる。また、繊維吸収体部分
でのインクの移動時の流抵抗が小さいので、インクを効
率的にインクジェットヘッドに導くことができる。
体を吐出して被記録媒体に付着させることにより記録を
行うインクジェットヘッドに供給する記録液体を保持す
る記録液体収納容器において、記録液体が直接通過する
部分、または記録液体を供給するために必要な構造体の
一部の表面が親水化されていることを特徴とする。
体を安定して効率的に供給できる記録液体収納容器とす
ることができる。
納容器は、記録液体をインクジェットヘッドに供給する
供給口部分にフィルターが配置されている記録液体収納
容器において、フィルターの表面が親水化されているこ
とを特徴とする。
により、フィルターによる圧力損失を低減し、インクカ
ートリッジに保持された記録液体を効率的にフィルター
部分に導いて外部に供給するようにできる。
毛管力を利用して液体を保持する吸収体を収容するとと
もに大気連通口及び液体供給口とを備える吸収体収納室
と、吸収体収納室と連通部を介して連通し連通部を除い
て実質的に密閉空間を形成する液体貯溜室と、を備える
記録液体収納容器において、吸収体収納室を構成する筐
体の、少なくとも連通部近傍の吸収体との接触面が親液
化されていることを特徴とする。
収納室の連通部が接続された面の吸収体との接触面で、
吸収体収納室と吸収体との間に多少の隙間があっても、
この隙間部分に吸収体に保持された記録液体を導き保持
して、この隙間から連通部に空気が導かれることを抑止
することができ、安定して気液交換が行われるようにで
きる。
毛管力を利用して液体を保持する吸収体を収容するとと
もに大気連通口および液体供給口とを備え、吸収体に対
して記録液体を導入するためのジョイントパイプを備え
た記録液体収納容器において、ジョイントパイプの内面
が親液化されていることを特徴とする。
水化することにより、液体貯溜室に貯溜された記録液体
を効率的にジョイントパイプ部分に導き、吸収体収納室
に供給することができる。
親水化することにより、ジョイントパイプの下方にイン
クを通し、ジョイントパイプの上方に空気を通すように
して、より安定して気液交換が行われるようにできる。
続するための接続口の内面を撥液化することにより、吸
収体収納室から液体貯溜室を取り外した際に、液体貯溜
室の接続口に記録用液体が残留してしまうことを抑止で
きる。
体の供給口に対応する部分及びその周辺域部分の両部分
を少なくとも部分的に親液化処理することはより好まし
い。このようにすることで、吸収体の記録液体吸収性を
向上させ、吸収体中の記録液体の流抵抗を低減できる。
が直接通過する部分、または記録液体を供給するために
必要な構造体の一部の表面の親液化は、親液化される表
面に高分子化合物が付与されており、高分子化合物は、
表面を親液化するための親液性基を有する第1の部分
と、親液性基の界面エネルギーとは異なり且つ表面の表
面エネルギーと略同等の界面エネルギーの基を有する第
2の部分とを備え、第2の部分は表面に向かって配向
し、第1の部分は表面とは異なる方向に配向しているこ
とを特徴する。
体を吐出して被記録媒体に付着させることにより記録を
行うインクジェットヘッドに記録液体を供給する記録液
体供給装置において、記録液体が直接通過する通路部
分、および記録液体を負圧を発生しつつ供給する負圧発
生部材の一部の表面を親液化するための親液性基を有す
る第1の部分と、親液性基の界面エネルギーとは異なり
且つ前記表面の表面エネルギーと略同等の界面エネルギ
ーの基を有する第2の部分とを備える高分子が付与され
るとともに、第2の部分は表面に向かって配向し、第1
の部分とは異なる方向に配向していることを特徴とす
る。
給装置は、前述のような記録液体供給通路または記録液
体収納容器を有することを特徴とする。
供給を行う記録液体供給装置の記録液体が直接通過する
通路部分、または前記記録液体を供給するために必要な
フィルターの一部を構成する部分表面の親液化または撥
液化を行う表面改質方法は、親液化または撥液化を行う
ための機能性基を与えることで部分表面の親水化または
撥水化を行う表面改質方法であって、機能性基を有する
第1の部分と機能性基の界面エネルギーとは異なり且つ
部分表面の表面エネルギーと略同等の界面エネルギーの
基を有する第2の部分とを備えた機能性基付与用高分子
を開裂させて得られた、第1の部分および第2の部分を
有する細分化物を含む液体を部分表面に付与する第1工
程と、部分表面に細分化物の第2の部分を部分表面側に
配向させ、第1の部分を部分表面とは異なる側に配向さ
せる第2工程と、部分表面上に配向した細分化物同士を
少なくとも一部で縮合させて高分子化する第3工程と、
を有することを特徴とする。
親和性向上剤と、表面の表面エネルギーと略同等の界面
エネルギーの基を有する第1の部分と該界面エネルギー
とは異なる界面エネルギーの基を有する第2の部分とを
備えた高分子を備える処理剤と、が溶解している液体を
表面に付与する第1工程と、表面に熱を付与することで
親和性向上剤を除去する第2工程と、希酸を濃酸化し、
処理剤中の高分子を開裂させる第3工程と、開裂された
高分子を表面上で縮合させるとともに、高分子の第1の
部分を前記表面に向けて配向させ、第2の部分を前記表
面とは異なる側に配向させる第4工程と、を有すること
を特徴とする。
的な表面改質処理が可能である。また、このように表面
改質することで、その表面に接するでの記録用液体の流
動性を向上させることができる。
体自身が直接通過する、または、液体を供給するために
必要な構造体としての供給通路に対するインクの濡れ性
が向上し、気泡などが付着しにくくなり、長期間の放置
などによっても気泡が成長しにくく供給通路内での気泡
の付着や気泡の滞留が抑制され、インクの供給性の劣化
を生じにくい。
の吸収体収納室側の仕切壁に親水化処理を施すことによ
り、壁面と吸収体との間の不測のエアパスが発生するこ
とを防止でき、所定のルートでの気体の導入を実行でき
るため、気液交換の安定化が図れ、液体の供給の信頼性
の向上が図れる。
施例について説明する。なお、本発明では、収容される
液体に対する濡れ性に優れる性質を「親液性」と称して
おり、以下に示す実施形態ではインクとして水性のイン
クを例に挙げて説明し、親液性のなかでも特に親水性を
付与する場合について説明している。ただし、本発明に
おいてはインクの種類は水性に限定されるものではな
く、油性のものであってもよい。その場合は、表面に付
与する性質は親油性である。
の実施例について説明する。
プのインクジェットプリンタの模式的斜視図を示してお
り、図2は、このインクジェットプリンタの記録液体供
給装置部分の模式的断面図を示している。
リンタは、互いに平行に配置された2つのガイド軸5,
6上に往復移動可能なように支持されたキャリッジ4
と、キャリッジ4上に配置された、インク(記録液体)
を吐出して被記録媒体に付着させることにより記録を行
うインクジェットヘッド1とを有している。キャリッジ
4には、2つのプーリー9に張架されたタイミングベル
ト9bが接続されている。片側のプーリー9にはギア部
9aが設けられており、キャリッジ4を移動させる駆動
力を発生するモータ7の回軸に設けられたピニオンギア
8に接続されている。
力は、ピニオンギア8、プーリー9のギア部9aを介し
てプーリー9に伝達され、プーリー9が回動する。プー
リー9の回動出力は、タイミングベルト9bを介してキ
ャリッジ4に伝達され、キャリッジ4は、ガイド軸5,
6に沿って図1の矢印方向に、プーリー9の回動に応じ
て往復移動される。
6に沿って往復移動させ、また、不図示の被記録媒体を
ガイド軸に垂直な方向に移動させることで、被記録媒体
の所望の記録位置に対向する位置にインクジェットヘッ
ド1を導き、インクジェットヘッド1を駆動してインク
を吐出させ、被記録媒体の所望の記録位置にインクを付
着させることにより行われる。
を保持するインクタンクが内臓されたインクカートリッ
ジ(記録液体収納容器)3は、インクジェットヘッド1
から離れた位置に設けられており、インクカートリッジ
3とインクジェットヘッド1との間には、インクを導く
供給管(記録液体供給通路)2が設けられている。イン
クカートリッジ3は、4色のインクをそれぞれ保持する
4つのインクタンクを有し、また、インクジェットヘッ
ド1は、4色のインクにそれぞれ対応するインクジェッ
トヘッドエレメントを有しており、供給管2も4色のイ
ンクに対応して4つ設けられている。各インクタンクに
貯溜されるインクは各供給管2を通じて、インクジェッ
トヘッド1の対応する各ヘッドエレメントに供給され
る。
により、インクをインクジェットヘッド1に供給するた
めの記録液体供給装置が構成されている。図2に示すよ
うに、インクカートリッジ3内にはインクが直接収納さ
れており、また、インクカートリッジ3には、インクカ
ートリッジ3内に大気を導入するための大気連通口12
とインクを供給するための供給口13とが開口されてお
り、供給口13部分にはフィルタ14が設けられてい
る。本実施例では、インクジェットヘッド1に対して水
頭差を利用して供給される。インクジェットヘッド1
は、インクカートリッジ3よりも上方に設けられてお
り、水頭差により所定の負圧条件下でインクジェットヘ
ッド1にインクが供給される。
フィルター8の素材としてはポリプロピレン(PP)を
用いている。
水化されている。以下に、このポリエチレン(PE)チ
ューブである供給管2の内面の親水化方法について説明
する。
を調製した。
(ジメチルシロキサン)の溶解性に富む有機溶媒アルコ
ールとして、イソプロピルアルコールを用いて、溶液を
調製した。溶液は、先ず、イソプロピルアルコールに、
無機酸である硫酸を最終溶液中における濃硫酸の添加率
が0.5重量%となる量加えて、均一に混合した。つい
で、(ポリオキシアルキレン)・ポリ(ジメチルシロキ
サン)を最終溶液中における添加率が4.0重量%とな
る量加えて、均一に溶解混合して、上記親水処理液調整
した。なお、用いた(ポリオキシアルキレン)・ポリ
(ジメチルシロキサン)は、具体的には、下記一般式
(I):
あり、Rは、アルキル基または水素を表す)で示され、
ポリ(ジメチルシロキサン)の主繰り返し単位に、その
メチル基の一つが、(ポリオキシアルキレン)基に置き
換わった構造を有するものであり、市販品(日本ユニカ
ー株式会社製、商品名:シルウェット L−7002)
を利用した。なお、上記一般式(I)における四角で囲
った部分は親水性基で、図1で説明する第2の基(機能
性基)であり、図24において1−2で示す部分に相当
する。
して、硫酸分子に加えて、少量の水分子も溶解してい
る。
給管2の内面の親水化処理を試みた。調整した親水処理
液を、チューブに少量入れ、供給管2内面を親水処理液
にて濡らした。一様な濡れ面が得られた後、余分な親水
処理液を供給管2外に取り出した。この内面が一様に親
水処理液の皮膜で濡れたものを、60℃オーブンにて、
1時間乾燥させた。この乾燥により、親水化処理された
供給管2を作製した。 (対比例1〜3)上述の親水化処理の効果を検証する目
的で、以下の組成の3種の溶液を調製し、PP(ポリプ
ロピレン)容器の内壁面に処理を試みた。 (1)対比例1の溶液組成:上記表1に示す親水処理液
組成中、イソプロピルアルコールと硫酸のみを混合した
組成とした。従って、この溶液は、本発明において目的
とする高分子被覆の形成に用いる(ポリオキシアルキレ
ン)・ポリ(ジメチルシロキサン)を含有しない溶液で
ある。 (2)対比例2の溶液組成 上記表1に示す親水処理液組成中、イソプロピルアルコ
ールと(ポリオキシアルキレン)・ポリ(ジメチルシロ
キサン)のみを混合した組成とした。従って、この溶液
には濃硫酸は添加されておらず、硫酸とそれに付随する
少量の水分子を含有しない溶液となっている。 (3)対比例3の溶液組成 上記表1に示す親水処理液組成中、イソプロピルアルコ
ールに換えて、(ポリオキシアルキレン)・ポリ(ジメ
チルシロキサン)の貧溶媒であるヘキサンを溶媒として
用いた組成とした。
れ、チューブ内に少量入れ、チューブ内面を液にて濡ら
した。濡れ面が得られた後、容器を逆さにして振で、余
分な液を容器外に取り出した。この内面が液で濡れたも
のを、60℃オーブンにて、1時間乾燥させた。また、
参照例として、未処理のチューブを用いた。
目的とする表面の処理状態についての評価及びその結果
を以下に示す。 イ)チューブ親水性評価方法 表1に示した液および対比例1〜3の液を用いて処理を
施した、処理済みチューブ4種ならびに参照例の未処理
チューブの内面を純水にてすすいだ。すすいだ水を捨て
た後、純水ですすいだチューブ内に、新たな純水を入
れ、チューブを軽く振盪させた、その時の壁面に対する
純粋の各チューブに対する付着状態を目視にて確認し
た。 ロ)チューブ親水性評価結果 参照例の未処理チューブを基準として、表1に示した液
により親水処理したチューブは、チューブ壁面が純水で
濡れていた。それに対して、対比例1〜3の液で処理し
たチューブは、純水が滴状になり移動する様子が観察さ
れ、全く濡れることなく、参照例の未処理チューブと同
様に明らかな疎水性を示していた。
リオキシアルキレン)・ポリ(ジメチルシロキサン)は
含まれているものの、(ポリオキシアルキレン)・ポリ
(ジメチルシロキサン)のチューブ表面上への吸着が有
効に行われないため、評価直前に処理後容器を純水です
すいだ際、(ポリオキシアルキレン)・ポリ(ジメチル
シロキサン)は洗い落とされたことがわかる。
ブにおいては、同じく、処理後チューブを純水ですすぐ
操作を加えた後も、チューブと純水が濡れていたことか
ら、(ポリオキシアルキレン)・ポリ(ジメチルシロキ
サン)はチューブ内面上へ強固に吸着しており、また、
その吸着が有効に行われていることがわかる。
ポリアルキレンオキサイド鎖を有するポリアルキルシロ
キサン、酸、アルコールを含む溶液の塗布と、その後の
乾燥より、有効にプラスチック材料の表面親水化処理が
行われることが明らかとなった。また、アルコールおよ
び酸の存在下において処理することにより、高分子ポリ
アルキルシロキサンのチューブ内面への所望の配向と付
着が完成されていることが判明する。加えて、酸および
アルコールによりプラスチック材料の表面を洗浄し、清
浄なプラスチック表面を作りあげる作用なども加味され
て、プラスチック表面とポリアルキレンオキサイド鎖を
有するポリアルキルシロキサンの疎水性を示す、繰り返
し単位であるアルキルシロキサン構造のメチル基部が基
板面に配向して、全体の付着力が向上したことが明らか
になった。
るポリアルキルシロキサンの良溶媒であるアルコールに
溶かすことにより、プラスチック表面上にポリアルキレ
ンオキサイド鎖を有するポリアルキルシロキサンを均一
に分散させ、また効果的に付着させることができる。な
お、親水性基をもつ界面活性剤を塗布し、乾燥させただ
けの場合は、初期親水性が得られるものの、純水により
すすいだ際にはすぐに界面活性剤が水に溶解してしま
い、付与した親水性が失われる。
均一かつ継続的な親水化処理が可能である。また、この
親水化方法によれば、供給管2の内面に、内径をほとん
ど変化させることのない分子レベルの薄膜高分子による
親水化面16を形成できる。この親水化面16は、空気
透過性や溶出物防止効果を兼ね備えている。また、この
ように親水化することで、供給管2内での記録用液体の
流動性を向上させることができる。この表面改質(親水
化)の原理については後述する。
には、供給管2の壁を透過した空気は、供給管2の内面
に付着した状態になりやすく、図3(a)に示すよう
に、供給管2の内面に付着した気泡15を形成する。こ
のように供給管2の内面に付着した気泡15は、供給管
2内に多少のインクの流れが生じても流されにくい。さ
らに、このように供給管2の内面に気泡15が付着する
と、供給管2の壁の気泡15が付着した部分で、インク
が壁に接していないので、インクの浸透圧が小さくな
る。このために気泡15が付着した部分から供給管2内
への空気の侵入が促進される。
内面を親水化して親水化面16を形成した供給管2で
は、供給管2の壁を透過した空気が供給管2の内面に付
着して気泡15を形成しても、供給管2の気泡15が付
着した部分で、親水化面16に沿ってインクが導かれる
ため、気泡15の付着面の面積が減少し、さらには、気
泡15が供給管2の内面から離れて浮き上がる。このた
め、気泡15は、インクを供給する際に容易にインクに
流されて除去される。また、供給管2の気泡15が付着
した部分で、親水化面16に沿ってインクが導かれるた
め、インクの浸透圧により気泡15が付着した部分から
の供給管2内への空気の侵入を抑止できる。
では、供給管2の内面が親水化されているため、供給管
2内の気泡15の滞留を低減でき、気泡15によりイン
クの流れが妨げられることを抑止できるので、効率的に
インクを導くことができる。また、インクの流れ性を向
上させることができるため、高流量のインク供給を行う
こともできる。また、内部に気泡15が形成されても、
吸引または加圧などによる回復手段により、容易に供給
管2の連通を回復可能である。また、吸収体10に保持
されたインクを全て使用することは困難であるが、本実
施例の記録液体供給装置では、効率的にインクを供給で
きるため、吸収体10に保持されたインクの使用率を高
くできる。さらに、供給管に直接付着する気泡15が減
るため、供給管2の外部から気体を呼び込むような事態
が抑制され、気泡15の成長を招きにくくできる。
面と同様の方法で親水化しても良い。表面を親水化した
フィルター8を用いることにより、吸収体4に保持され
たインクをフィルター8部分に効率的に導くことがで
き、インクを供給管2にスムースに導くことができる。
また、このようにフィルター8の表面を親水化すること
により、フィルター8による圧力損失を低減することが
できる。
大きくなり過ぎない形状のものが用いられているが、表
面を親水化したフィルター8を用いることにより、フィ
ルター8のメッシュを細かくするなど、種々の形状のフ
ィルター8を用いることができ、フィルター8の機能を
向上させることができる。
施例について、図4を参照して説明する。図4は、本実
施例の記録液体供給システムの模式的断面図である。
テムは、インクが貯溜されたインクカートリッジ(第2
の容器)23と、インクを一時的に毛管力で保持する吸
収体24を備え、インクジェットヘッド21と一体的に
構成されたインク保持室27と、インクをインクカート
リッジ23からインク保持室27に導く供給管22とを
有している。インクカートリッジ23には、大気を導入
するための大気連通口25と、インクを供給するための
供給口26とが開口されており、供給管22は供給口2
6を介してインクカートリッジ23内に挿入されてい
る。
ンクカートリッジ23から吸収体24へのインクの供給
は、例えば、吸収体24に保持されたインクの残量を不
図示の電気プローブなどにより検知し、この検知信号に
基づいて、吸収体24の保持インクが不足してきた際
に、不図示のポンプを起動するなどして行われる。
親水化処理されている。吸収体24としては、PP繊維
吸収体からなる負圧発生部材を用いており、このPP繊
維吸収体はその繊維の表面が親水化処理されている。
PP繊維吸収体の繊維表面の親水化は、第1の実施例で
示した親水化と同一の原理(後述)に基づいて行うこと
が望ましい。
繊維吸収体の繊維表面が親水化処理されていることによ
り、繊維表面の濡れ性が高いので、繊維吸収体のインク
の吸収が速く、効率的に吸収体24にインクを供給でき
る。また、繊維吸収体部分でのインクの移動時の流抵抗
が小さいので、インクを効率的にインクジェットヘッド
1に導くことができる。
るので、第1の実施例と同様に、インクを供給管22内
を通して効率的に導くことができる。
施例について、図5を参照して説明する。図5は、本実
施例の記録液体供給装置を構成するインクカートリッジ
の模式図を示しており、図5(a)は断面図、図5
(b)は連通部55付近の透視斜視図である。
ジは、内部に直接インクが貯溜された液体貯溜室51
と、インクを吸収して保持する吸収体53が内部に挿入
された吸収体収納室52とを有している。液体貯溜室5
1と吸収体収納室52との間には、仕切壁54が設けら
れており、仕切壁54の下端に開口された連通部55を
除いて、液体貯溜室51と吸収体収納室52とが分離さ
れている。吸収体収納室52には、大気を導入するため
の大気導入口56と、インクを供給するための供給口5
7とが開口されている。仕切壁55の吸収体収納室52
側の面には、連通部55から上方に向かって伸びる3本
の気液交換グルーブ58が設けられている。
管力により負圧を発生する負圧発生部材であり、液体貯
溜室51から連通部55を介してインクが導出され、吸
収体53にインクが吸収されるのと同時に、気液交換グ
ルーブ58を介して空気が液体貯溜室51内に導かれ
る、気液交換動作によって、液体貯溜室51から吸収体
収納室52にインク供給が行なわれる。これにより吸収
体53に吸収されたインクは、気液交換グルーブ58の
上端付近まで達し、吸収体153には、インクが吸収さ
れている部分と吸収されていない部分との境界である気
液界面59が形成されている。このインクカートリッジ
では、吸収体53が設けられているために、供給口57
から、ほぼ一定の負圧条件下でインクを供給できるメリ
ットがある。
維吸収体を含む負圧発生部材を用いており、また、仕切
壁54の素材はPPである。
3と接する面には、親水化処理が成されており、親水化
面60が形成されている。親水化面60の形成範囲は吸
収体収納室52側に面した仕切壁54全体であってもよ
く、また、仕切壁54の下から気液交換グルーブ58の
上端が覆われる範囲までが少なくとも親水化面60とし
て処理された構成であっても良い。親水化は、第1の実
施例に示した方法と同一の原理(後述)に基づいて行う
ことが望ましい。
形成されているため、連通部55を介してインクが吸収
体53に導かれ、気液界面59が気液交換グルーブ58
の上端に達すると、吸収体53に保持されたインクの一
部が親水化面60部分に導かれ保持される。これによ
り、仕切壁54と吸収体53との間に微小な隙間があっ
ても、この隙間がインクにより塞がれるためエアパスに
はなりにくい。そこで、気液界面59が気液交換グルー
ブ58の上端に達したところで、液体貯溜室51への空
気の導入は停止し、気液交換動作が停止し、すなわち、
液体貯溜室51から吸収体収納室52へのインクの供給
が停止する。このようにして、気液界面59は、気液交
換グルーブ58の上端付近で安定する。このため、仕切
壁54と吸収体53との間にエアパスが形成され、気液
界面59が必要以上に上昇したり、吸収体収納室52の
上端に達してインク漏れが生じたりすることを抑止でき
る。
ッジは、仕切壁54の吸収体53との接触面に親水化処
理が成されているため、安定した気液交換動作を行うこ
とができ、安定してインクを供給することができる。仕
切壁54と吸収体53との間に多少の隙間があっても、
気液交換動作を安定させることができるので、隙間がで
きないように管理する必要が少なく、吸収体53の吸収
体収納室52への挿入工程およびその管理を容易にする
ことができ、効率的な製造を行うことができる。
容器を含むインクジェットヘッドカートリッジは、図6
に示すように、インクジェットヘッドユニット160、
ホルダ150、吸収体収納室52を含む負圧制御室ユニ
ット100および液体貯溜室51を含むインクタンクユ
ニット200などから構成されている。ホルダ150内
に負圧制御室ユニット100が固定され、負圧制御室ユ
ニット100の下にはホルダを介してインクジェットヘ
ッドユニット160が固定されている。負圧制御室ユニ
ット100は、上面に開口部が形成された負圧制御室容
器110と、負圧制御室容器110の上面に取り付けら
れた負圧制御室蓋120と、負圧制御室容器110内に
装填された、インクを含浸保持するための吸収体53と
から構成されている。
50に対して着脱自在な構成となっている。負圧制御室
容器110のインクタンクユニット200側の面に設け
られた被接合部であるジョイントパイプ180は、イン
クタンクユニット200のジョイント口230の内部に
挿入されて接続されている。そのジョイントパイプ18
0とジョイント口230との接続部を介して、インクタ
ンクユニット200内のインクが負圧制御室ユニット1
00内へと供給されるように負圧制御室ユニット100
およびインクタンクユニット200が構成されている。
負圧制御室容器110のインクタンクユニット200側
の面におけるジョイントパイプ180よりも上方の部分
には、その面から突出した、インクタンクユニット20
0の誤装着防止のためのID部材170が一体的に設け
られている。
110の内部と外気、ここでは負圧制御室容器110内
に収納された吸収体130と外気とを連通させるための
大気連通口115が形成されており、負圧制御室容器1
10内における大気連通口115の近傍には、負圧制御
室蓋120の吸収体53側の面から突出したリブにより
形成された空間、および吸収体中のインク(液体)の存
在しない領域からなる、バッファ空間116が設けられ
ている。
れており、その弁機構は第1弁枠260a、第2弁枠2
60b、弁体261、弁蓋262および付勢部材263
から構成されている。弁体261は、第2弁体260b
内で摺動可能に支持されると共に付勢部材263によっ
て第1弁枠260a側に付勢されている。ジョイント口
230内にジョイントパイプ180が挿入されていない
状態では、付勢部材263の付勢力により弁体261の
第1弁枠260a側の部分の縁部が第1弁枠260aに
押圧されることにより、インクタンクユニット200内
の気密性が維持される。
イプ180が挿入され、ジョイントパイプ180によっ
て弁体261が押圧されて第1弁枠260aから離れる
方向に移動することにより、第2弁枠260bの側面に
形成された開口を介してジョイントパイプ180内がイ
ンクタンクユニット200の内部と連通する。これによ
りインクタンクユニット200内の機密が開放され、イ
ンクタンクユニット200内のインクがジョイント口2
30及びジョイントパイプ180を通って負圧制御室ユ
ニット100内へと供給される。つまり、ジョイント口
230内の弁が開くことによって、機密状態であったイ
ンクタンクユニット200のインク収容部内が前記開口
を介してのみ連通状態となるものである。
容器201とID部材250とから構成されている。I
D部材250は、インクタンクユニット200と負圧制
御室ユニット100との装着の際に誤装着を防止するた
めのものである。また、このID部材250には、上述
した第1弁枠260aが形成されており、この第1弁体
260aを用いて、ジョイント口230内でインクの流
れを制御する弁機構が構成されている。この弁機構は、
負圧制御室ユニット100のジョイントパイプ180と
係合されることにより開閉動作を行う。また、ID部材
250の、負圧制御室ユニット100側となる前面に
は、インクタンクユニット200の誤挿入防止のための
ID用凹部252が形成されている。
有する、ほぼ多角柱形状の中空容器である。インク収納
容器201は筐体210と内袋220とから構成され、
筐体210と内袋220とがそれぞれ剥離可能になって
いる。内袋220は可撓性を有しており、この内袋22
0は、内部に収納されたインクの導出に伴い変形可能で
ある。また、内袋220はピンチオフ部(溶着部)22
1を有し、このピンチオフ部221で内袋220が筐体
210に係合する形で支持されている。また、筐体21
0の、ピンチオフ部221の近傍の部分には外気連通口
222が設けられており、外気連通口222を通して内
袋220と筐体210との間に大気を導入可能となって
いる。
筐体210および内袋220のそれぞれに接合されてい
る。ID部材250は、内袋220に対してインク収納
容器201のインク導出部にあたる内袋220のシール
面102と、ID部材250におけるジョイント口23
0の部分の対応する面との溶着により接合される。これ
によりインク収納容器201の供給口部が完全にシール
され、インクタンクユニット200の着脱時におけるI
D部材250とインク収納容器201とのシール部分か
らのインク漏れなどが防止される。
合では、筐体210の上面に形成された係合部210a
と、ID部材250の上部に形成されたクリック部25
0aとが少なくとも係合されることにより、インク収納
容器201にID部材250がほぼ固定されている。
しては、そのインク吐出口をキャップで塞がれてインク
吐出口から強制的にインクを吐出したり、インク吐出口
をキャップ5020で塞いだ状態で吸引手段5010に
より吸引したりすることで正常状態への回復を図ること
が可能となっている。
ッジは、液体貯溜室151と吸収体収納室152とが別
体として設けられており、両者はジョイントパイプ16
0を介して連通し、このジョイントパイプ160を介し
て気液交換が行われる。
制御室ユニット100との間でのインクの移動について
説明する。
ット200と負圧制御室ユニット100とを接続させた
とき、図9(b)に示すように、負圧制御室ユニット1
00内とインク収納容器201内との圧力が等しくなる
までインク収納容器201内のインクが負圧制御室ユニ
ット100内へ移動する(この状態を、使用開始状態、
と称する。) インクジェットヘッドユニット160によりインクの消
費が開始されると、内袋220内と吸収体53の双方の
発生する静負圧の値が増大する方向にバランスを取りつ
つ、内袋220内と吸収体53の双方に保持されたイン
クが消費される。
100内のインク量が低下してジョイントパイプが大気
と連通すると、直ちに内袋220内に気体が導入され、
これに代わって内袋220内のインクが負圧制御室ユニ
ット100内に移動する。これにより、吸収体53が気
液界面を保ちながらインクの導出に対してほぼ一定の負
圧を保持する。このような気液交換状態を経て、内袋2
20内のインクの全てが負圧制御室ユニット100内へ
移動したら、負圧制御室ユニット100内に残存するイ
ンクが消費される。
面には、親水化処理が成されており、図7(b)に示す
ように、親水化面70が形成されている。親水化は、第
1の実施例に示した方法と同一の原理(後述)に基づい
て行うことが望ましい。
は、ジョイントパイプ61の内面が親水化されているた
め、インク収納容器201の内袋220内の液体貯溜室
51に保持されたインクが親水化面70に沿ってジョイ
ントパイプ61内に導かれるので、インクを効率的に液
体貯溜室51から吸収体収納室52に導くことができ
る。また、ジョイントパイプ61が吸収体収納室52に
向かって上方に多少傾いていても、インク切れをおこす
ことなく、スムースにインクを供給することができる。
イントパイプ61を介して液体貯溜室51から吸収体収
納室52へのインクの供給と同時に、ジョイントパイプ
61を介して吸収体収納室52から液体貯溜室51へ空
気を導入する、気液交換が行われる。そこで、図8
(a)に示すように、ジョイントパイプ61の下方の面
のみを親水化し、親水化面71を形成すれば、ジョイン
トパイプ61の下方部分にインクを通し、ジョイントパ
イプ61の上方部分に空気を通すようにして、より安定
した気液交換動作が行われるようにできる。
納室52のジョイントパイプ61が接続された面の吸収
体53との接触面を親水化し、親水化面72を形成すれ
ば、空気が吸収体収納室52の内面と吸収体53との隙
間を通ってジョイントパイプ61に導かれることを抑止
でき、気液界面59がジョイントパイプ61の上端付近
で安定するようにして、気液界面59が必要以上に上昇
したり、吸収体収納室52の上端に達してインク漏れが
生じたりすることを抑止できる。すなわち、このように
気液交換動作を安定させ、安定してインクを供給するよ
うにできる。
面全域(断面図の上方親水化面5001および下方親水
化面5002を合わせた領域)および、気液交換グルー
ブ(不図示)を含み、ジョイントパイプ上方となる吸収
体収納室内壁の1面5003、さらには、ジョイントパ
イプ下方となる吸収体収納室内壁の1面5004を親水
化面とした形態である。
納室52に収容されている吸収体は不図示としてある。
してジョイントパイプ61内面全域に加え、図11
(d)の親水化面5003の上端とほぼ同じ高さまで、
吸収体収納室内壁面4面及び底面を親水化面とした形態
である。
ため、吸収体収納室52に収容されている吸収体は不図
示としてある。
の変形例であり、ジョイントパイプ61内面全域に加
え、ジョイントパイプ61の開口および気液交換グルー
ブ(不図示)が設けられている吸収体収納室52の内壁
1面全域を親水化処理面とした形態である。さらにイン
ク供給口51に向かう親水化面5005を底面に延在さ
せてもよい。
さを防ぐため、吸収体収納室52に収容されている吸収
体は不図示としてある。
収体収納室とを連通させるジョイントパイプ61の内面
と、内面から連続し、かつ気液交換グルーブ(不図示)
を含むグルーブ上方までの内壁面とに親水化面5003
が形成されているため、吸収体と気液交換グルーブ上方
の内壁面との間に微小な隙間があっても、この隙間が液
体貯溜室51よりジョイントパイプ61を通って流入し
てきたインクにより塞がれるため、不用意なエアパスを
生じることがない。
して、内壁面下方に親水化面5004が形成されている
ため、吸収体と内壁面下方部との間に微小な隙間があっ
ても、特に大流量のインク供給時に、気液交換グルーブ
内を下降してきたエアが、ジョイントパイプ61から、
インク供給口51に向かうインクの流れとともに、内壁
面を移動していくことがない。
り、インク供給口131を包囲する底面および内壁側面
が親水化されているため、図11(d)の例と同様の効
果が得られるとともに、ジョイントパイプ61からイン
ク供給口51に向かう吸収体収納室内のインク路におい
て、実質的にインク供給に寄与していない壁面近傍のイ
ンクの流れをスムースにさせる効果があり、結果として
流抵抗の低減が期待できる。
るために、必要最小限の領域に留めた変形例であり、図
11(d)あるいは(e)に比べて、親水化面が、ジョ
イントパイプ内面に加えて、吸収体収納室内壁1面全域
となっているため、一部の面の処理である図11(d)
の形態や、複数の面の処理である図11(e)の形態に
比べて、親水化処理液の付着量管理が簡単になる利点が
ある。
納室52に収容される吸収体の親水化の変形例を説明す
る図であり、これらは、先に説明した吸収体収納室52
の親水化の変形例図11(d)から(f)と相互に組み
合わせて、所望の効果を得ることが可能である。
としてのインク吸収体であるポリオレフィン系繊維体に
おいて、上方の吸収体130、および下方の吸収体14
0の全領域を親水化処理域とした形態、図11(b)
は、負圧制御室容器110に、1つの吸収体130のみ
を収容し、ほぼ水平界面113cをもって下方全領域を
親水化した形態であり、いずれの形態も、吸収体13
0,140の境界面113cは使用時姿勢におけるジョ
イントパイプ180の上方近傍に設けてある。
10に、1つの吸収体130のみを収容し、ほぼ水平界
面113cをもって下方全領域を親水化した形態であ
り、親水化非処理−処理界面113cは、使用時姿勢に
おけるジョイントパイプ180の上方近傍に設けてあ
る。
実施例における負圧発生部材(吸収体)収納室(部)に
対して任意に置き換えることができるものである。図1
1(a)は、繊維からなる吸収体130,140を繊維
体全体として見るとき、吸収体140がインク供給口側
であり、吸収体130が大気連通口側である。そして、
部分親水化処理が吸収体140の全体に対して行われて
いると見ることができる。
レフィン系繊維体の水に対する接触角が80°以上の作
用に対して、親水化領域が供給口側にあるため、水系イ
ンクのインク保持性や負圧発生の液面レベルが、少なく
とも吸収体140内では同一レベル化できるため、負圧
の安定化が達成される。同時に、前述した処理液による
親水化がされている場合は、親水性基による流抵抗の低
下による優れた供給性を確保しつつ、インクジェット記
録が中断または停止中に、液面レベルが水平化しやす
く、インクの保持性、分布性が極めて均一化されるので
安定した負圧を即座に確保できる。特に、図11(c)
では、1部材として繊維体を構成できるため、2部材を
用いる場合に対して安価であり、2部材間の界面による
前記作用と同一の作用を得ることはできないまでも、親
水と疎水との界面による効果は得ることができる。
れているものであるが、吸収体130,140間の界面
効果を利用しつつ、何らかの圧力変化に対しても十分な
吸収効果があるため、インク漏れの原因自体を根本的に
解決できるものである。
ントパイプ180から供給されるインク受け面が親水化
されているので、供給されるインクだけでなく、ジョイ
ントパイプ180に着脱されるインク充填容器からのイ
ンクを確実に吸収できる。また、前述した気液交換や繊
維方向に関するものすべてが、本図11(a)〜(c)
のいずれにも適用されることは言うまでもない。
施例の効果を含むだけでなく、本発明の部分親水化によ
るすべての効果も含むものである。
を有する液体溜中に、吸収体収納室を図中α方向から挿
入して液内に浸したのち、上述の乾燥工程を経ること
で、容易に得ることができる。図11(f)に関して
は、同様に、図中β方向から液体溜中に浸せばよい。ま
た、図11(d)に関しては、図11(f)と同様の方
向(β方向)でよいが、親水化されない領域に関して
は、あらかじめマスクをした後、処理液に浸せばよい。
いずれの形態においても、上述したような方法で容易に
吸収体収納室の内部を親水化することが可能である。
イプ61に接続される液体貯溜室51の接続口62の内
面を撥水化処理されて撥水化面73を形成しても良い。
このようにすることで、吸収体収納室52に対して別体
として構成された液体収納室51を付け替える際に、液
体貯溜室の接続口62内にインクが移動しないようにで
き、また、液体貯溜室51から多少のインクが接続口6
2に導かれても、ゆっくりと着脱操作を行うことによ
り、接続口62のインクがジョイントパイプ61に導か
れるようにできる。すなわち、不要なインクが接続口6
2に残留してしまうことを抑止できる。なお、撥水化処
理についても、第1の実施例に示した方法と同一の原理
(後述)に基づいて行うことが望ましい。
化、またはジョイントパイプが接続された面の吸収体と
の接触面の親水化に加えて行うことにより、さらなる効
果を奏する第5の実施例の構成について詳細に説明す
る。
施例のインクカートリッジの吸収体収納室に装填された
吸収体は、2つの吸収体130,140から構成されて
いる。吸収体130,140は、このインクジェットヘ
ッドカートリッジ70の使用状態において上下2段に積
み重ねられて互いに密着して負圧制御室容器110内に
充填されており、下段の吸収体140が発生する毛管力
は、上段の吸収体130が発生する毛管力よりも高いた
め、下段の吸収体140のほうがインク保持力が高いも
のである。インクジェットヘッドユニット160へは、
インク供給管165を通して負圧制御室ユニット100
内のインクが供給される。
し、吸収体140は、その上面で吸収体130と密着す
るとともに、その下面でフィルタ161と密着してい
る。吸収体130と140との境界面113cは、連通
部としてのジョイントパイプ180の上端より使用時姿
勢において上方となっている。
系樹脂繊維(例えば、PPの表層にPEを形成した2軸
の繊維)を絡み合わせたものからなる。吸収体140
は、ジョイントパイプ180の開口の半分付近から供給
口131までの部分(図12中網線部)の繊維を親水化
処理したものを用いている。
使用時姿勢におけるジョイントパイプ180の上部、望
ましくは、本実施例のようにジョイントパイプ180の
近傍に設けることで、後述する気液交換動作において、
気液交換動作中の吸収体130,140中でのインクと
気体との界面を、境界面113cとすることができ、結
果としてインク供給動作中のヘッド部における静負圧を
安定化させることができる。さらに、吸収体130の毛
管力より吸収体140の毛管力の強さを相対的に高くす
ることで、吸収体130,140の双方にインクが存在
する場合では、上方の吸収体130内のインクを消費し
た後、下方の吸収体140内のインクを消費することが
可能となる。また、環境変化により気液界面が変動する
場合、はじめに吸収体140、および吸収体130と1
40との境界面113c近傍が充填された後、吸収体1
30にインクが進入する。
材としてのインク吸収体であるポリオリフィレン系繊維
体において、少なくともジョイントパイプ180からイ
ンク供給口131までのインク供給域が親水化処理され
ている。この親水化処理域は図12中に網線で示したよ
うに、ジョイントパイプ180の開口半分付近の高さか
ら、供給口131が形成された負圧制御室容器110の
底面まで一様に存在させることに限らず、負圧制御室容
器110の一側面におけるジョイントパイプ180の開
口半分付近から、供給口131が形成された負圧制御室
容器110の底面の角隅まで斜めに親水化処理域を存在
させても良い。あるいは、負圧制御室110の一側面に
おけるジョイントパイプ180の開口半分付近から供給
口131まで孤を描くようにできる限り最短距離で親水
化処理域を存在させることが考えられる。また、吸収体
130,140の間の境界線113cをジョイントパイ
プ180の開口半分付近の高さに合わせ、吸収体140
の全体を親水化したものでもよい。なお、このような親
水化処理域の例は、図5〜11に示した第3,4の実施
形態の液体収納容器内の吸収体に対しても適用すること
ができる。
において上部吸収体130の液面が吸収体の持つミクロ
な疎密差により乱れて低下しても、親水化処理域(図中
の網線部)において、突出した低下液面が止められる。
つまり、気液交換におけるエアー(例えば図中矢印A)
はインク収納容器からのインク(図中矢印B)を途切ら
せることなくジョイントパイプ180内の上部を流れる
ので、安定した気液交換動作が行われる。
理されていることで、その周囲に常に存在しようとする
ため、インク供給口131においてもインク切れを起こ
しにくい。
交換した際に、吸収体140の親水化処理域が積極的に
インクを呼び込むため、キャップ5020と吸引手段5
010によるヘッド回復を速やかにできる。また、ヘッ
ド回復に必要なインク量を、親水化処理域の大きさでコ
ントロールできる。
て、ジョイントパイプ180の開口に接した親水化処理
域の高さは図示した位置に限られず、安定した気液交換
動作を行える最適なパイプ開口近傍の高さに設定すれば
よい。特に吸収体への積極的なインク引き込みを考えた
場合は、気液交換時のエアパスを妨げない程度に親水化
処理域がパイプ開口面に存在することが望ましい。
吸収体のジョイントパイプの上端よりも下方が親水化処
理されているため、インクの供給がよりスムースになる
とともに、液体収容室を付け替える際に接続口のインク
がよりジョイントパイプに導かれるようになる。
に、本発明における親水化処理、および撥水化処理に適
用される、物品表面の望ましい改質方法について説明す
る。
する表面を構成する物質に含まれる分子が有する官能基
などを利用して、高分子(あるいは高分子の細分化物)
を特定の配向を採らせて表面上に付着させ、該高分子
(あるいは高分子の細分化物)が有する基に付随する性
質を表面に与えることで、目的とする表面改質を図るこ
とを可能とする方法である。
成され、一定の外形を保持するものを意味する。従っ
て、この外形に付随して、外部に露出している外表面を
有している。加えて、その内部に、外部と連通する部分
を含む空隙部や空洞部、あるいは中空部が存在したもの
でもよく、これらの部分を区画する内表面(内壁面)も
本発明における表面改質処理対象としての部分表面とす
ることができる。中空部には、これを画する内表面を有
し、外部とは完全に隔絶された空間であるものも含まれ
るが、改質処理前においては中空部内への表面処理液の
付与が可能であり、改質処理後に外部と隔離された中空
部となるものであれば、本発明の処理対象となり得る。
方法は、各種物品が有する全ての表面のうち、物品の形
状を損なうことなく、外部から液状の表面処理用溶液を
接触させることが可能な表面を対象とするものである。
従って、物品の外表面と、それと連結される内部表面の
夫々または両方を部分表面の対象とする。そして、その
対象とする表面から選択される細分化された部分表面の
性質を変更することも本発明に含まれる。選択によって
は、物品の外表面とそれと連結される内部表面を選択す
る態様も、所望の部分表面領域の改質に含まれるもので
ある。
表面の少なくとも一部を構成する改質すべき部分(部分
表面)が処理される。すなわち、所望に応じて選択され
た物品の表面から一部あるいは物品の表面全体である。
化」とは、高分子の一部が切れたものから、単量体まで
のいずれかでよく、実施例的には高分子が酸等の開裂触
媒により開裂したものすべてを含むものとする。また、
「高分子膜化」とは、実質的な膜が形成されるもの、あ
るいは2次元的な面に対して各部が異なる配向したもの
を含む。
機能性基を有する第1の部分と、この機能性基の界面エ
ネルギーとは異なり、かつ、付着対象の物品の表面エネ
ルギーと略同等の界面エネルギーを有する第2の部分と
を備え、上記の物品表面の構成材料とは異なることが好
ましい。よって、改質される物品の構成材料に応じて、
適宜その物品表面の表面エネルギーと略同等の界面エネ
ルギーを有する高分子の中から、所望の高分子を選択す
ればよい。「高分子」としてより好ましくは、該高分子
が開裂できるものであること、さらには開裂後に縮合で
きるものであることが望ましい。また、上述の第1の部
分および第2の部分以外にも機能性基を備えていてもよ
いが、その場合には、親水化処理を一例にすると、機能
性基としての親水性基は、第1、第2の部分以外の機能
性基(上記親水性基に対して相対的に疎水性基となる)
に対して、相対的に長鎖であることが望ましい。
可能である物品の表面改質は、表面改質剤に用いる高分
子として、物品の表面(基材表面)の表面(界面)エネ
ルギーと略同等の界面エネルギーを有する主骨格(主鎖
または側鎖基或いは基群を総称して呼ぶ)と、物品表面
の表面(界面)エネルギーと異なる界面エネルギーを有
する基が結合してなる高分子を利用し、この表面改質剤
中の物品表面の界面エネルギーと略同等の界面エネルギ
ーを有する主骨格部を用いて物品表面上に高分子を付着
させ、物品表面の界面エネルギーと異なる界面エネルギ
ーを有する基が物品表面に対して外側に配向する高分子
化膜(高分子被覆)を形成させることにより達成され
る。
観点から換言すれば、表面改質前の物品の表面に露出し
ている基と本質的に水との親和性が異なる第一の基と、
この物品の表面に露出している基と実質的に類似する水
との親和性を示し、その主骨格に含まれる繰り返し単位
中に含まれる第二の基と、を備えたもの、と捉えること
もできる。
したのが図13である。図13(a)は主鎖に対して第
1の基6001−1と第2の基6001−2が側鎖とし
て結合している高分子を用いた場合を示し、図13
(b)は第1の基6001−1が主鎖6001−3自体
を構成し、第2の基6001−2が側鎖を構成している
場合を示すものである。
面改質すべき表面を構成する基材6056の最表面(外
側)は基材6056の表面(界面)エネルギーとは異な
る界面エネルギーを有する基6001−2が表面に配向
した状態になるため、基材6056の表面(界面)エネ
ルギーと異なる界面エネルギーを有する基6001−2
に付随する性質が利用されて表面が改質される。ここ
で、基材6056の表面(界面)エネルギーは、表面を
構成している物質・分子が、表面上に露出している基5
5に由来して決定されている。すなわち、図13に示す
例では、第2の基6001−2が表面改質用の機能性基
として作用し、基材6056の表面が疎水性であって、
第2の基6001−2が親水性であれば、基材6056
の表面に親水性が付与される。なお、第2の基6001
−2が親水性であり、基材6056側の基6055が疎
水性である場合には、例えば後述するポリシロキサンを
利用した場合などには、図33に示すような状態が基材
6056の表面に存在していると考えられる。この状態
において、改質後の基材6056の表面における親水性
基と疎水性基とのバランスを調整することで、改質処理
後の基材表面に水や水を主体とする水性液体を通過させ
る場合の通過状態や通過時の流速を調整することも可能
である。そして、このような表面状態を繊維外壁面に有
する例えばポリオレフィン系樹脂からなる繊維体をイン
クジェット記録ヘッドに一体化された、あるいは別部品
として設けられるインクタンク中に用いることで、イン
クタンク中へのインクの充填やインクタンクからのヘッ
ドへのインクの供給を極めて効果的に行うとともに、イ
ンクタンク内での適度な負圧の確保によって、インク吐
出直後の記録ヘッドの吐出口付近でのインク界面(メニ
スカス)位置の良好な確保が可能となる。これにより、
動負圧より正負圧の方が大きいという、インクジェット
記録ヘッドへのインク供給用インクを保持する負圧発生
部材に最も適したものが提供可能となる。
性基6001−2は、高分子基であるため、同じ側の側
鎖のメチル基(疎水性基)よりも長い構造となってい
る。そのため、親水性基6001−2は、インクが流れ
る際には、その流速に対して繊維表面にならうように傾
斜する。(同時に、上記メチル基を実質的に覆うように
なる。)結果的に流抵抗は大幅に小さくなる。逆にイン
クが停止してメニスカスを繊維体間に形成する際には、
親水基6001−2は、インクに対して向かう方向、即
ち、繊維表面から垂直方向になるため、(上記メチル基
が繊維表面に露出することで)、分子内レベルでの親水
(大)−疎水(小)のバランスを形成して充分な負圧を
形成できる。この親水性基6001−2を(-C-O-C
-)結合の多数と端末基としてのOH基とで形成した前
記実施形態のように、親水基を高分子に数多く(少なく
とも複数)有していることで、上記親水性基6001−
2の作用を確実なものとできるので好ましいものとな
る。また、上記メチル基の他の疎水性基を高分子内に有
する場合は、疎水性基の存在範囲よりも親水性基の存在
範囲が大きくなるように、親水性基の方がより高分子レ
ベルであることが好ましく、上記の如く親水性>疎水性
となるようにバランスしていれば良い。
は次式で表される。
面の高さ)−(インク界面における繊維の毛管力) この毛管力は、インクと繊維吸収体との濡れ接触角をθ
としたときにCOSθに比例する。したがって本発明の
親水化処理の有無によって、COSθの変化が大きいイ
ンクの場合にはその分静負圧を低めにし、絶対値で言え
ば高めに確保することが可能となる。
れば親水処理を施しても最大2%程度の毛管力アップで
あるが、インクと繊維が濡れにくい組み合わせ、例えば
接触角50°の状態は親水処理によって10°以下とな
れば、50%の毛管力アップとなる。(COS0°/C
OS10°≒1.02 COS10°/COS50°
≒1.5) ここで、図13に示す改質表面を有する物品を製造する
ための具体的な方法として、表面改質に用いる高分子の
良溶媒でかつ基材に対して処理剤の濡れ性を向上させる
向上剤を用いる方法について以下に説明する。この方法
は、表面改質剤の高分子が均一に溶解する処理液(表面
改質溶液)を基材の表面上に塗布した後、処理液に含ま
れる溶媒を除去しつつ、この処理液中に含まれる表面改
質剤の高分子を上述のように配向させるものである。
あり、かつ基材表面に対し十分に濡れる溶剤中に、所定
量の高分子と開裂触媒とを混合した液体(表面処理液、
好ましくは機能性基を親水性基とする場合は純水を含む
ことが望ましい。)を作製し、表面処理液を基材表面に
塗布した後、表面処理液中の溶媒を除去するため、蒸発
乾燥(例えば、60℃オーブン中)させる工程を持つこ
とが挙げられる。
を示し、また表面改質剤としての高分子を溶解する有機
溶媒を溶媒に含むことは、表面改質に用いる高分子の均
一な塗布を容易にするという観点から、より望ましいも
のである。さらに、表面改質剤としての高分子が溶媒の
蒸発に伴い、濃度が高くなる際にも、塗布された液層中
に均一に分散して、十分に溶解している状態を保持する
作用を持つことも、その効果として挙げることができ
る。加えて、表面処理液が基材に対して、十分に濡れる
ことにより表面改質剤の高分子を基材表面に対し均一に
塗り広げることができる結果、複雑な形状を有する表面
に対しても、高分子被覆を均一に行うことを可能とす
る。
濡れ性があり、高分子に対して良溶媒である揮発性の第
1の溶媒に加えて、高分子に対して良溶媒であるが、基
材表面に対する濡れ性が第1の溶媒に比べて相対的に劣
り、また、第1の溶媒に比べて相対的に揮発性の低い第
2の溶媒を併用することもできる。このような例として
は、例えば、基材表面がポリオレフィン系樹脂からな
り、高分子としてポリオキシアルキレン・ポリジチルシ
ロキサンを用いた場合における後述するイソプロピルア
ルコールと水の組み合わせを挙げることができる。
酸を加えることによる効果は、以下のようなものが考え
られる。例えば、表面処理液の蒸発乾燥過程において用
材の蒸発に伴う酸成分の濃度上昇がなされる際に、加熱
を伴う高濃度の酸により、表面改質に用いる高分子の部
分的な分解(開裂)、高分子の細分化物の生成により、
基材表面の、より微細な部分への配向が可能となり、ま
た、蒸発乾燥の終末過程において高分子の開裂部同士の
再結合による表面改質剤高分子のポリマー化を介して、
高分子化膜(高分子被覆、好ましくは単分子膜)の形成
を促進する効果が期待できる。
溶剤の蒸発に伴う酸成分の濃度上昇がなされる際に、こ
の高濃度の酸が基材表面及び表面近傍の不純物質を除去
することにより、清浄な基材表面が形成される効果も期
待される。こうした清浄な表面では、基材物質・分子と
表面改質剤の高分子の物理的な付着力の向上なども期待
される。
より基材表面が分解され、基材表面に活性点が出現し、
この活性点と、上述の高分子の開裂による細分化物とが
結合する副次的な化学反応が起こる場合が想定される。
場合によっては、このような副次的な表面改質剤と基材
との化学吸着による、基材上での表面改質剤の付着安定
化の向上も一部では存在すると考えられる。
材の表面エネルギーと略同等の表面エネルギーを有する
主骨格の開裂と基材表面上での開裂物としての細分化物
の縮合による高分子膜化工程について、機能性基が親水
性基であり、疎水性基材表面に親水性を付与する場合を
例とし、図14〜図20参照して説明する。なお、親水
性基とは、基全体として親水性を付与できる構造を有す
るもので、親水基そのものや、疎水性の鎖や疎水基を有
するものでも親水基などを置換配置したことで親水性を
付与できる基としての機能を有するものであれば親水性
基として利用できる。
す。この時点では、親水処理液58中の親水化剤である
高分子6051〜6054と酸6057とは、基材60
56表面上の親水処理液中で均一に溶解している。図1
5に、親水処理液塗布後乾燥工程の拡大図を示す。親水
処理液塗布後乾燥工程における加熱を伴う乾燥におい
て、溶剤の蒸発に伴う酸成分の濃度上昇により基材60
56の表面及び表面近傍の不純物質の除去が行われると
いった基材6056の表面の洗浄作用により純粋な基材
6056の表面が形成されることによる基材6056と
表面改質剤としての高分子6051〜6054の物理吸
着力が向上する。また、親水処理液塗布後乾燥工程にお
ける加熱を伴う乾燥において、溶剤の蒸発に伴う酸成分
の濃度上昇により親水化剤の高分子6051〜6054
の一部が開裂される部分も存在する。
を図16に示す。このようにして分解された親水化剤の
基材に対する吸着の様子を図17に示す。さらに溶剤の
蒸発が進むにつれて、溶解飽和に達した親水化剤を構成
する高分子からの細分化物6051a〜6054bの基
材の表面エネルギーと略同等の表面エネルギーを有する
主骨格部が、洗浄により形成された純粋な基材6056
の表面に対し選択的に吸着する。その結果、表面改質剤
中の基材6056の表面エネルギーと異なる表面エネル
ギーを有する基6001−2が基材6056に対し外側
に配向する。
面の表面(界面)エネルギーと略同等の界面エネルギー
を有する主骨格部分が配向し、基材6056の表面エネ
ルギーと異なる表面エネルギーを有する基6001−2
が基材6056の表面とは反対側の外側に配向した状態
になるために、基6001−2が親水性基である場合に
は、基材56の表面に親水性が付与されて、表面が改質
される。親水処理液塗布乾燥後の親水化剤と基材表面の
吸着状態の模式図を図18に示す。
ンのように開裂によって生成した細分化物が縮合などに
よって細分化物の少なくとも一部で結合可能なものを用
いることで、基材6056表面に吸着した細分化物間に
結合を生じさせて高分子化し、親水性化剤の皮膜をより
強固なものとすることもできる。図19に、このような
縮合反応による再結合の模式図を示す。なお、ポリシロ
キサンを用いた場合の開裂による細分化物の形成とその
縮合による高分子化のメカニズムは以下のとおりであ
る。
の制御された乾燥に伴い、この表面処理液中に含まれる
希酸の濃度が上昇して濃酸化し、その濃酸(例えばH2
SO4)がポリシロキサンのシロキサン結合を開裂さ
せ、その結果、ポリシロキサンの細分化物およびシリル
硫酸が生成する(スキーム1)。そして被処理表面に存
在する処理液がさらに乾燥していくにつれて、表面処理
液中に存在する細分化物の濃度も高まっていき、細分化
物同士の接触確率が向上する。その結果、スキーム2に
示すように、細分化物同士が縮合し、シロキサン結合が
再生される。また、副生成物としてのシリル硫酸も、被
処理表面が疎水性である場合には、シリル硫酸のメチル
基が被処理表面に向かって配向し、スルホン基が被処理
表面とは異なる方向に配向し、被処理表面の親水化に何
らかの寄与を果たすものと考えられる。
するものを利用した場合についての表面処置液の状態の
一例を図20に模式的に示す。処理液の溶媒中に水が存
在する場合は、加熱を伴う親水化のための処理液からの
溶媒の蒸発において、水及び揮発性有機溶剤が蒸発する
(水の気体分子を6061、有機性有機溶剤の気体分子
を6060で示す)。その際、揮発性有機溶剤の蒸発速
度が水よりも速いため処理液中の水の濃度が高まってい
き、処理液の表面張力が上昇していく。その結果、基材
6056の被処理面と処理液との界面に表面エネルギー
の差が生じ、基材6056の被処理面と、蒸発により水
の濃度が高まった処理液(含水層6062)との界面に
おいて、親水化剤としての高分子からの細分化物605
1a〜6054bにおける基材6056の被処理面と略
同等の表面エネルギーを有する部分が基材6056の被
処理面側に配向する。その一方で、親水化剤としての高
分子からの細分化物の親水性基を有する部分は、有機溶
媒の蒸発により水の濃度が高まった含水層6062側へ
配向する。その結果、高分子細分化物の所定の配向性が
より向上すると考えられる。
れる液体供給経路のチューブ、管、フィルターなどの構
造体に関し、これに加えて、負圧によってインクを保持
するインクジェット用繊維吸収体にも関し、特に内表面
に親水化処理を施すものであるが、本発明に適用され
る、前述した物品に対する表面改質によれば、表面改質
の対象は繊維に限らず、高分子の有する機能性基の特性
や種類に応じて種々の物品や用途が挙げられる。以下に
その幾つかの例について説明する。
収体等の吸収性を必要とするもの(オレフィン系繊維を
含む場合は上記実施形態により対応できる)で、瞬間的
に液体(上述の各実施形態などで説明される水系のイン
クなど)を吸収できる親水性を本発明の表面改質によっ
て与えることができる。また、液体保持性を必要とする
場合にも有効である。
するものに対しても有効に機能を与えることができる。
のメカニズムを用いて達成できるものすべてが可能であ
り、本原理に含まれるものである。
と高分子の媒液を達成できる濡れ性を向上できる濡れ性
向上剤(例えば、イソプロピルアルコール:IPA)と
高分子開裂を生じせしめる媒体と、前述のいずれかの機
能性基とこの基とは異なる界面エネルギーであって、物
品表面の部分表面エネルギーと略同等の基(または基
群)を有する高分子を有するものを用いた場合におけ
る、開裂後の縮合による表面改質は、特に優れた効果を
発揮し、従来からは得られない均一性や特性を確実に与
えることができる。
液体に対する濡れ性に優れる性質を「親液性」と称する
ことにする。
型または形成する際に用いられる中和剤(ステアソン酸
カルシウムやハイドロタルサイト等)や他の添加物が繊
維に含まれている場合があるが、上述した表面改質法の
適用によって、これらのインクに対する溶出やインクに
より析出されることのいずれも軽減でき、本発明の講分
子膜が形成される場合は、これらの問題を解決できる。
したがって、上述の表面改質法によれば、中和剤等の添
加物の使用範囲を拡大できたり、またインク自在の特性
変化も防止できる他、インクジェットヘッド自体の特性
変化をも防止できる。
一例を図32に示す。製造開始時において物品と処理液
が提供され、物品の改質すべき表面(被改質面)への処
理液付与工程、被改質面からの余剰物除去工程、被改質
面上での高分子の開裂及び細分化物の配向のための処理
液濃縮蒸発工程、細分化物間の結合による高分子化のた
めの高分子縮合工程などを経て、改質された表面を有す
る物品を得ることができる。
ましくは室温よりも高い温度で溶媒の沸点以下の温度
(例えば60℃)での連続した加熱乾燥工程によって行
うことができ、ポリオレフィン系樹脂からなる表面を改
質するためにポリシロキサンを、水、酸及び有機溶媒
(例えばイソプロピルアルコール)ともに用いた場合
で、例えば、45分〜2時間程度とすることができ、4
0重量%のイソプロピルアルコール水溶液の使用におい
ては例えば2時間前後である。なお、水分の含有量を少
なくすることでこの乾燥処理時間を短くすることができ
る。なお、水分の含有量を少なくすることでこの乾燥処
理時間を短くすることができる。
る細分化物の形成が物品の被改質面上で行なわれている
が、細分化物を既に含む処理液を物品の被改質面上に供
給して、配向させてもよい。
に、例えば、被改質面に対する処理液のぬれ性を向上さ
せるための被改質面に対するぬれ性を有し、表面改質剤
の有効成分である高分子の良溶媒であるぬれ性向上剤、
溶媒、高分子開裂触媒、被改質面への改質効果を付与す
るための機能性基と被改質面への付着機能を得るための
基を有する高分子とを含んで構成されるものが利用でき
る。
ポリエチレン繊維体に対して上述の表面親水化の原理を
適用した例を説明する。実際のポリプロピレン・ポリエ
チレン繊維体は、例えば、インクなどの液体を染み込ま
せ、インクを保持する目的で利用されるインク吸収体に
利用できる形状を採る繊維を複合させて塊形状としたも
のである。例えば、図21(a)に示すように、大気に
対して開放された開口6085を有する適当な形状の容
器6081内にインクなどの各種液体の吸収保持体とし
て機能する繊維体6083を所定の配向で収納して、液
体保持容器として使用することができる。更に、このよ
うなインク吸収体は、インクジェット記録装置に用いる
インクタンク中に好適に利用できるものである。特に、
後に図23及び図24を用いて説明するように、親水処
理液を含浸させた繊維吸収体を押しつぶして繊維の隙間
から余分な処理溶液をしぼり出した後、加熱乾燥させる
という処理を行った繊維吸収体をタンク内に収容させる
場合は、処理溶液のしぼり出し方向と、タンクへ挿入す
るときの繊維吸収体の圧縮方向とを一致させると望まし
い。つまり、上記のように処理溶液のしぼり作業時に圧
縮させた繊維吸収体が復元したとき、例えば繊維の分岐
又に親水化剤が確実に付いていなくても、その不具合を
繊維吸収体のタンク挿入時に相殺させることができる。
ポリエチレンの二軸繊維体から構成されており、個々の
繊維は、長さが大凡60mmである。この二軸繊維体
は、その断面形状を図22(a)に例示するように、軸
に対して垂直方向における断面の外形(外周形状)は略
円形状(閉環状)であり、相対的に融点の高いポリプロ
ピレン繊維を芯材とし、その周囲に相対的に融点の低い
ポリエチレンで覆い鞘材としたものである。このような
断面構造の短繊維からなる繊維塊を梳綿機により、その
繊維並び方向を揃えた後、加熱して、繊維間に融着を生
じさせる。具体的には、鞘材のポリエチレンの融点より
は高く、芯材のポリプロピレンの融点よりは低い温度に
加熱して、繊維が互いに接する部位の鞘材のポリエチレ
ン相互が融着した構造体とする。
(c)に示すように、梳綿機により繊維並び方向を揃え
たため、繊維は、主に長手方向(F1)に連続的に配列
されており、部分的に繊維は、相互に接触している。加
熱により、この接触点(交点)において、相互の融着が
生じて、網目構造を形成し、直交する方向(F2)につ
いての機械的な弾力性を有するものとなっている。それ
に伴い、図21(b)に示す長手方向(F1)への引っ
張り強度を増しているが、それに対して、直交する方向
(F2)は、引っ張り強度は劣るものの、押しつぶし変
形に対しては、復元力を有する弾性構造となっている。
1(c)に示すように、個々の繊維は捲縮されており、
この捲縮に伴い、隣接する繊維間で複雑な網目構造を形
成し、融着が生じている。一部の捲縮した繊維は、直交
する方向(F2)に向くことで、三次元的な融着をも完
成している。本例で実際に用いた繊維構造体は、融点約
180℃の芯材のポリプロピレン繊維に対して、融点約
132℃のポリエチレンが、図22の(a)に示す略同
心円状に被覆した二軸繊維のトウを用いて、スライバー
に形成した。用いた繊維構造体では、主に繊維が配列す
る繊維方向(F1)が存在するので、仮に液体を浸漬す
ると、内部での流動性ならびに静止状態での保持の様子
が、繊維方向(F1)とそれと直交する方向(F2)と
では、明確な差異を有する。
造体であり、平面な表面を有する物品より液体の保持性
が一般に高いため、処理液溶液を以下の組成とした。
リプロピレン・ポリエチレン繊維吸収体を浸漬した(図
23(b))。この時、繊維吸収体の間隙に処理液が保
持される。その後、繊維吸収体を押しつぶして(図23
の(c))、繊維の隙間に保持されている、余分な処理
溶液を除去した。金網等の抑え治具から取り出すと、繊
維吸収体は元の形状に復元して(図24の(a))、繊
維表面に液層が塗布されたものとなる。この繊維表面が
液で濡れたものを、60℃オーブンにて、1時間乾燥さ
せた(図24(b))。
1として、上記繊維体親水処理液において調製した硫酸
とイソプロピルアルコールのみを含む液についても、図
23及び図24で説明した方法と同じ操作を施した。す
なわち、表2で示した処理液から、(ポリオキシアルキ
レン)・ポリ(ジメチルシロキサン)を除いた液を用い
た。また、参照例として、未処理のPP・PE繊維吸収
体を用いた。
したPP・PE繊維吸収体も重量0.5gに対し、前記
の塗布法で繊維吸収体全体に塗布される親水処理液は
0.3〜0.5gである。また、対比例1においても、
塗布される液量は、原理適用例1と同じである。
る表面の処理状態についての評価及びその結果を以下に
示す。
法 イ)スポイト純水滴下評価 原理適用例1の処理をしたPP・PE繊維吸収体、対比
例1のPP・PE繊維吸収体および参照例の未処理のP
P・PE繊維吸収体について、それぞれ、上部からスポ
イトにて純水を滴下した際、純水のしみこみ具合を観察
した。
を満たし、この容器に中に、原理適用例1による処理の
PP・PE繊維吸収体、対比例1のPP・PE繊維吸収
体および参照例の未処理のPP・PE繊維吸収体をゆっ
くり乗せ、その際、それぞれのPP・PE繊維吸収体へ
の純水のしみこみ具合を観察した。
果 イ)スポイト純水滴下評価結果 原理適用例1の処理をしたPP・PE繊維吸収体では、
上部からスポイトにて純水を滴下した際、純水は瞬時に
繊維吸収体の内部へと浸透していった。
らびに参照例1の未処理PP・PE繊維吸収体では、上
部からスポイトにて純水を滴下したが、純水はPP・P
E繊維吸収体にまったく浸透せず、PP・PE繊維吸収
体上をはじくような形で球状形の液滴を形成していた。
を満たした容器に中にゆっくり乗せると、PP・PE繊
維吸収体はゆっくりと水中に沈んでいった。少なくと
も、これは、図23及び図24を用いて説明した例によ
って処理したPP・PE繊維吸収体の表面は、親水性有
することを表している。
ならびに参照例1の未処理PP・PE繊維吸収体を純水
を満たした容器に中にゆっくり乗せた際には、対比例1
のPP・PE繊維吸収体と未処理PP・PE繊維吸収体
は、共に純水の上に完全に浮いた状態になった。その後
も、まったく水を吸収する様子はみられず、明らかに撥
水性を示していた。
対しても、ポリアルキレンオキサイド鎖を有するポリア
ルキルシロキサン、酸、アルコールからなる処理液を塗
布し、乾燥することにより、図24(c)に示すような
ポリアルキルシロキサンの被覆が形成され、有効に表面
親水化処理が行われると判断される。その結果として、
上記の処理を施したPP・PE繊維吸収体は、水性イン
クに対しても、十分にインク吸収体としての機能を持た
せることが可能であることが判明した。
た表面改質において、PP・PE繊維の表面にポリアル
キレンオキサイド鎖を有するポリアルキルシロキサンが
付着し、高分子被覆を形成することの査証を得る目的
で、繊維表面のSEM写真による観察を行った。
処理PP・PE繊維吸収体)の未処理PP・PE繊維表
面の拡大SEM写真を示す。また、図28に、対比例4
(酸とアルコールのみ処理PP・PE繊維吸収体)の酸
処理PP・PE繊維表面の拡大SEM写真を示す。
24を用いて説明した例例(親水化処理PP・PE繊維
吸収体)の処理済PP・PE繊維表面の拡大SEM写真
を示す。
大SEM写真において、繊維表面上に有機物の付着に起
因すると判断される、明確な構造変化は確認できない。
実際に、図27の未処理PP・PE繊維及び、図31の
親水化処理PP・PE繊維の2000倍拡大写真を詳細
に比較しても、未処理PP・PE繊維と親水化処理PP
・PE繊維の表面のSEM観察において両者の違いは認
められない。従って、親水化処理PP・PE繊維におい
て、(ポリオキシアルキレン)・ポリ(ジメチルシロキ
サン)は繊維表面に均一に薄い膜状(単分子膜と思われ
る)に付着しているため、形状的には、元の繊維表面と
区別が付かないものとなっており、SEM観察上差異が
認められないと判断される。
したPP・PE繊維のSEM写真を見ると、繊維の交点
(溶着部)の切断が多く生じ、また、繊維中に節のよう
なものが多く見られる。この変化は、加熱乾燥の過程
で、溶剤の蒸発による高濃度の酸と、乾燥工程自体の熱
により、繊維表面のPE・PP分子、特に表層PEの劣
化が誘起・促進された結果を示している。
含み、同じく加熱乾燥を施すにもかかわらず、酸とアル
コールのみで処理した酸処理PP・PE繊維にて観測さ
れるような、繊維結合部の切断、および、繊維中に節の
ようなものは認めれない。この事実は、原理適用例1の
親水化処理では、繊維表面のPE分子の劣化が抑制され
ていることを示している。これは、酸が作用して、繊維
表面のPE分子の切断が生じ、分子内にラジカルが生成
した際にも、何らかの物質・構造がラジカルを捕捉し、
ラジカルが連鎖的にPEを破壊することを抑制している
と考えられる。そのラジカルの捕捉にも、表面に付着す
る(ポリオキシアルキレン)・ポリ(ジメチルシロキサ
ン)が関与し、生成したラジカルを捕捉する形でPE表
面と化学的な結合をも形成することで、ラジカル連鎖に
よるPE/PPの破壊を抑制する副次的な現象・効果も
否定はできない。
ては、繊維表面の改質は、(ポリオキシアルキレン)・
ポリ(ジメチルシロキサン)が繊維表面に均一に薄い膜
状に付着していることで達成されていると判断される。
その過程において、親水化処理に用いる溶液中に含まれ
る酸と溶剤による繊維表面の洗浄効果も期待でき、ポリ
アルキレンオキサイド鎖の物理的な吸着を促進する作用
も予測される。それ以外に、高濃度の酸と熱によるPE
分子の切断に伴うPE分子の切断部とポリアルキレンオ
キサイド鎖の化学的結合の可能性も少なからず存在して
いることも考えられる。
成される繊維表面に対しても、例えば、図24(c)に
模式的に示すように、高分子の被覆を容易に達成できる
ことを示している。このように表面の周部(断面の外周
形状が閉環状である部分)を、高分子の被覆が環状に覆
うことで、この高分子の被覆により表面改質がなされた
部分が物品から容易に剥離しないようにすることができ
る。
22(b)に示すように偏芯して、核部(芯材)600
1bが部分的に外壁面に露出して、表層(鞘材)からな
る表面と核部からなる表面が混在している場合がある
が、この様な場合においても、上記の本発明にかかる表
面改質処理を行うことで、核部の露出部分および表層の
表面の両方に親水性を付与すれることが可能である。な
お、親水性機能をもつ界面活性剤を塗布し、乾燥させた
だけの場合には、部分的ではあるが初期親水性は得られ
るものの、純水により軽く揉み洗いすると、すぐに界面
活性剤が水に溶解して溶出してしまい、親水性が失われ
る。
対して上述の表面親水化の原理を適用した例を説明す
る。具体的には、PP繊維体として、2cm×2cm×
3cmの直方体形状に成形した繊維径が2デニールの繊
維塊を利用した。
を調製した。
ルならびに純水をこの順に所定量加えて、上記の組成と
したものである。ここでも、含まれる硫酸と(ポリオキ
シアルキレン)・ポリ(ジメチルシロキサン)は、4倍
に希釈されたものとなっている。
PE繊維吸収体の親水化処理方法の手順に準じて、イソ
プロピルアルコールを主な溶媒とする第1組成(表2)
の溶液で処理したPP繊維体(原理適用例2)と、水
と、イソプロピルアルコールの混合溶媒とする第2組成
の溶液で処理したPP繊維体(原理適用例3)を得た。
2とした。
のPP繊維体は、その表面は撥水性であるものが、原理
適用例2のPP繊維体、原理適用例3のPP繊維体とも
に親水性を示す表面に改質されていた。その親水性の程
度を評価する目的で、シャーレに水性インク(γ=46
dyn/cm)7gを入れ、そのインク液表面に、原理
適用例2のPP繊維体、原理適用例3のPP繊維体、な
らびに参照例2の未処理のPP繊維体を静かに乗せた。
ンク上に浮いた状態であったが、原理適用例2のPP繊
維体、原理適用例3のPP繊維体では、繊維体の底面か
らインクを吸い上げていた。しかしながら、原理適用例
2のPP繊維体と原理適用例3のPP繊維体とを比較す
ると、吸い上げられた水性インク量に明確な差異が見ら
れ、原理適用例2のPP繊維体は、シャーレ内のインク
を全て吸い上げ・吸収していたが、原理適用例3のPP
繊維体では、シャーレ内にインクの凡そ半量が残ってい
た。
のPP繊維体とにおいて、その表面上に被覆する高分子
である(ポリオキシアルキレン)・ポリ(ジメチルシロ
キサン)の総量は、実質的な顕著な差異はないが、その
被覆における高分子自体の配向の程度に差異がある結果
と考えられる。
ては、その表面上に被覆する高分子は、概ね配向するも
のの、部分的には、配向に乱れを含む状態で付着を完成
している。一方、原理適用例3のPP繊維体において
は、前記する配向の乱れは格段に少なくされている。
メチルシロキサン)による親水化処理は、イソプロピル
アルコールに加えて、水を溶媒に加えることで、密で、
より配向が揃った被覆が達成されていると判断される。
処理液自体、表面を均一に濡らす必要があるので、少な
くともイソプロピルアルコールを20%程度含むことが
望ましいが、上記の原理適用例3のイソプロピルアルコ
ールの含有率40%よりも少ないイソプロピルアルコー
ルの含有率であっても、被覆が可能と考えられる。すな
わち、溶媒を蒸散して、乾燥させる過程では、イソプロ
ピルアルコールがより早く揮発して失われ、その間、イ
ソプロピルアルコールの含有率は一層低下するので、そ
れを考慮すると、イソプロピルアルコールの含有率40
%よりも少ないイソプロピルアルコールの含有率であっ
ても、被覆が可能と考えられる。また、工業的には安全
性からみて、イソプロピルアルコールの量は40%以下
が好ましい。
発明は、図12に示した、弁部材261、付勢部材26
3、弁フタ262などにも適用可能なものである。
れた表面、物品における上記技術思想は、負圧発生部材
としての繊維以外の多孔質体にもすべて適用可能である
ことはいうまでもない。
示した方法で一様に親液化された負圧発生部材は、発明
が解決すべき課題の欄でも述べられているような、負圧
発生部材内に含浸したインク(液体)が抜き取られた後
の、インクの再度の吸い上げに関して、インクの抜き取
り量やくり返しの回数によらず、再度の吸い上げ後の負
圧発生部材で保持するインク量がほぼ同じ、言い換えれ
ば初期負圧に復帰できる、という効果がある。
納室を着脱自在に設ける実施形態では、液体収納室を交
換する際の負圧発生部材収納室の液体の保持量は、イン
ク導出口との連結部であるジョイントパイプ近傍にまで
液体が保持されている場合や、インク供給口近傍の液体
まで消費されている場合もしくは、消費(供給)できる
インクが無い場合といったように様々である。上記本発
明の適用によれば、上記(その他の実施形態)の欄に開
示した方法のいずれかで負圧発生部材収納室内の負圧発
生部材に対して親液化処理することで、液体収納室の交
換後の、負圧発生部材収納室のインク供給口部における
負圧を、交換回数や交換前の負圧発生部材収納室内の液
体の残量にかかわらず、初期水準(負圧、量)に常に復
帰せしめることができる。ここで、本発明の部分親水化
を考慮する場合、その処理部においては、交換前の負圧
発生部材の液体の残量がこの処理部内近傍にあれば(例
えばジョイントパイプ近傍の液体のみが消費されている
場合)には、負圧発生部材全体を上述の方法で親水化す
るのではなく、液体が補充される部分から液体が消費さ
れる部分にわたって、上述の親液化処理が行われていれ
ばよい。
記録液体供給装置の記録液体が直接通過する部分、また
は記録液体を供給するために必要な構造体の一部の表面
を親水化することにより、記録液体を安定して効率的に
供給することができる記録液体供給装置を提供できる。
容器から液体吐出ヘッドへ導く供給管の内面を親液化す
ることにより、供給管内に空気が侵入して気泡を形成
し、気泡が滞留して記録液体の流れが妨げられることを
抑止し、記録液体収納容器からインクジェットヘッドへ
スムースに記録液体を導くようにできる。また、このよ
うにすることで、吸引または加圧などによる回復手段に
よって供給管の連通を容易に回復できる。本発明の親液
化によれば、供給管の内面に、内径をほとんど変化させ
ることのない分子レベルの薄膜高分子による親液化面を
形成できる。
口にフィルターを配置する場合には、フィルターの表面
を親液化することにより、フィルターによる圧力損失を
低減し、効率的に供給口に記録液体を導き、供給するよ
うにできる。
ィルターなどの構造部材は、液体供給経路内の空気透過
性や溶出物防止効果を兼ね備えた、親液性を発揮でき
る。
収体収納室と記録液体が直接貯溜された液体貯溜室とを
有する記録液体収納容器において、吸収体収納室の液体
貯溜室との連通部分が接続された面の吸収体との接触面
を親液化することにより、さらに気液交換を安定させ、
さらに安定して液体を供給することができる記録液体収
納容器とすることができる。また、液体貯溜室と吸収体
収納室とが比較的長いジョイントパイプを介して接続さ
れている場合には、ジョイントパイプの内面を親液化す
ることにより、液体貯溜室の液体をジョイントパイプ部
分に導いて、効率的に記録液体を吸収体収納室に供給す
るようにできる。これに加えて、本発明の親液化方法に
よれば、負圧発生部材の少なくとも一部の親液化処理を
行うこともでき、このようにすることで、負圧発生部材
の液体の吸収性を改善し、負圧発生部材内での液体の流
抵抗を低減して、効率的に液体を供給可能なようにでき
る。
体自身が直接通過する、または、液体を供給するために
必要な構造体としての供給通路に対する液体の濡れ性が
向上し、気泡などが付着しにくくなり、長期間の放置な
どによっても気泡が成長しにくく供給通路内での気泡の
付着や気泡の滞留が抑制され、液体の供給性の劣化を生
じにくい。
の吸収体収納室側の仕切壁に親液化処理を施すことによ
り、壁面と吸収体との間の不測のエアパスが発生するこ
とを防止でき、所定のルートでの気体の導入を実行でき
るため、気液交換の安定化が図れ、液体の供給の信頼性
の向上が図れる。
リンタを示す模式的斜視図である。
液体供給装置の模式的断面図である。
す拡大図であり、図3(a)は、親水化面9が形成され
ていない、参考例の供給管2の断面図、図3(b)は親
水化面9が形成されている、本実施例の供給管2の断面
図を示している。
の模式的断面図である。
を構成するインクカートリッジの模式図であり、図5
(a)は断面図、図5(b)は仕切壁54部分の透視斜
視図を示している。
を構成するインクジェットヘッドカートリッジの模式的
断面図である。
式図であり、図7(a)は全体の簡略な断面図、図7
(b)はジョイントパイプ61部分の拡大断面図を示し
ている。
61部分の親水化の他の例を示す断面図である。
けるインクの移動状態の例を示す図である。
接続口62部分の撥水化の例を示す断面図である。
体、吸収体収納室、ジョイントパイプの親水化の変形例
を示す図である。
置を構成するインクジェットヘッドカートリッジの模式
的断面図である。
物品(基材)の被改質表面上に形成される表面改質剤の
高分子と物品表面との付着形態を模式的に示す図であ
り、(a)は機能性基としての第2の基と物品表面への
付着のための第1の基の両方が高分子の側鎖にある場合
について説明する図であり、(b)は第1の基が主鎖中
に含まれている場合を説明する図である。
表面改質剤の高分子を含む処理溶液を塗布し、基材上に
塗布層を形成した状態を模式的に示す図である。
基材上に形成した表面改質剤の高分子を含む塗布層中の
溶媒を一部除去する工程を示す概念図である。
一部除去する工程に付随し、処理溶液中に添加する酸に
より誘起される、表面改質剤の高分子の部分的な解離過
程を示す概念図である。
さらに除去する工程に付随し、表面改質剤の高分子ある
いはその解離細分化物が配向形成する過程を示す概念図
である。
の高分子あるいはその解離細分化物が配向して、表面上
に付着固定される過程を示す概念図である。
由来の解離細分化物相互が、縮合反応により再結合する
過程を示す概念図である。
表面の親水化処理に適用する事例を示し、処理溶液中に
水を添加する効果を示す概念図である。
れうるPE・PP繊維体を示し、(a)は、インクタン
クにおけるインク吸収体としての利用形態を、(b)
は、PE・PP繊維体の全体形状と、繊維の配列方向F
1とそれと直交する方向F2を、(c)は、前記PE・
PP繊維体を加熱融着して形成する前の状態を、(d)
は、前記PE・PP繊維体を加熱融着して形成した状態
をそれぞれ模式的に示す図である。
一例であり、(a)はPP芯材上にPE鞘材がほぼ同心
円状に被覆する例、(b)はPP芯材上にPE鞘材が偏
心して被覆する例を模式的に示す図である。
の親水化処理に本発明の表面改質方法を適用する事例を
示し、(a)は未処理の繊維体を、(b)は繊維体を親
水化処理液に浸漬する工程を、(c)は浸漬後、繊維体
を圧縮し、余剰の処理液を除く工程を模式的に示す図で
ある。
(a)は繊維体表面に形成された塗布層を、(b)は塗
布層中に含まれる溶媒を乾燥除去する工程を、(c)
は、繊維表面を覆う親水化剤の被覆を模式的に示す図で
ある。
未処理PP・PE繊維形状とその表面状態を表わす15
0倍拡大の図面代用のSEM写真を示す。
未処理PP・PE繊維形状とその表面状態を表わす50
0倍拡大の図面代用のSEM写真を示す。
未処理PP・PE繊維形状とその表面状態を表わす20
00倍拡大の図面代用のSEM写真を示す。
E繊維吸収体)の酸処理PP・PE繊維形状とその表面
状態を表わす150倍拡大の図面代用のSEM写真を示
す。
収体)の処理済PP・PE繊維形状とその表面状態を表
わす150倍拡大の図面代用のSEM写真を示す。
収体)の処理済PP・PE繊維形状とその表面状態を表
わす500倍拡大の図面代用のSEM写真を示す。
収体)の処理済PP・PE繊維形状とその表面状態を表
わす2000倍拡大の図面代用のSEM写真を示す。
の一例を示す工程図である。
の親水性基と疎水性基の推定される分布の一例を模式的
に示す図である。
カートリッジ内の負圧発生部材(吸収体)における親水
化処理の例を示す図である。
001の断面図である。
Claims (33)
- 【請求項1】 記録液体を吐出して記録を行うインクジ
ェットヘッドに対して前記記録液体を供給するための、
前記液体液体自身が直接通過する、あるいは前記記録液
体を供給するために必要な構造体としての管状の記録液
体供給通路において、 該記録液体供給通路の内面を親水化するための親液性基
を有する第1の部分と、前記親液性基の界面エネルギー
とは異なり且つ前記表面の表面エネルギーと略同等の界
面エネルギーの基を有する第2の部分とを備える高分子
が付与されるとともに、前記第2の部分は前記表面に向
かって配向し、前記第1の部分とは異なる方向に配向し
ていることを特徴とする記録液体供給通路。 - 【請求項2】 前記内面がオレフィン系の樹脂から構成
され、前記高分子化合物が親水性基を備えたポリアルキ
ルシロキサンである請求項1に記載の記録液体供給通
路。 - 【請求項3】 インクジェットヘッドへ供給するための
記録液体を一時的に毛管力で保持する吸収体を備えた第
1の容器と、該第1の容器へ供給するための記録液体を
保持する第2の容器と、該第2の容器と前記第1の容器
とを連通するための管状の記録液体供給路とを備える記
録液体供給システムにおいて、 前記吸収体は、オレフィン系の樹脂を少なくとも表面に
有する繊維からなる繊維体であり、前記記録液体供給路
内面がオリフィレン系樹脂を有しており、 該繊維体及び前記液体供給通路内面のそれぞれの少なく
とも一部が、その表面に、親液化するための親液性基を
有する第1の部分と、前記親液性基の界面エネルギーと
は異なり且つ前記表面の表面エネルギーと略同等の界面
エネルギーの基を有する第2の部分とを備える高分子が
付与されるとともに、前記第2の部分は前記表面に向か
って配向し、前記第1の部分は前記表面とは異なる方向
に配向していることを特徴とする記録液体供給システム - 【請求項4】 前記繊維体に付与される高分子は親水性
基を備えたポリアルキルシロキサンであることを特徴と
する請求項3に記載の液体供給システム。 - 【請求項5】 記録液体をインクジェットヘッドに供給
する供給口部分にフィルターが配置されている記録液体
収納容器において、 前記フィルターの表面を親水化するための親液性基を有
する第1の部分と、前記親液性基の界面エネルギーとは
異なり且つ前記表面の表面エネルギーと略同等の界面エ
ネルギーの基を有する第2の部分とを備える高分子が付
与されるとともに、前記第2の部分は前記表面に向かっ
て配向し、前記第1の部分とは異なる方向に配向してい
ることを特徴とする記録液体収納容器。 - 【請求項6】 毛管力を利用して液体を保持する吸収体
を収容するとともに大気連通口及び液体供給口とを備え
る吸収体収納室と、該吸収体収納室と連通部を介して連
通し前記連通部を除いて実質的に密閉空間を形成する液
体貯溜室と、を備える記録液体収納容器において、 前記吸収体収納室を構成する筐体の、少なくとも前記連
通部近傍の前記吸収体との接触面が親液化されているこ
とを特徴とする記録液体収納容器。 - 【請求項7】 毛管力を利用して液体を保持する吸収体
を収容するとともに大気連通口および液体供給口とを備
え、前記吸収体に対して記録液体を導入するためのジョ
イントパイプを備えた記録液体収納容器において、 該ジョイントパイプの内面が親液化されていることを特
徴とする記録液体収納容器。 - 【請求項8】 前記ジョイントパイプは少なくとも下方
の内面が親液化されていることを特徴とする請求項7に
記載の液体収納容器。 - 【請求項9】 請求項7または8に記載の液体収納容器
のジョイントパイプに対して着脱自在に構成され、該ジ
ョイントパイプを介して実質的に密閉空間内にある液体
を供給可能な液体補充容器において、 該液体補充容器は前記ジョイントパイプと連絡するため
の接続部を有し、該接続部の前記液体の接触部分が撥液
化されていることを特徴とする液体補充容器。 - 【請求項10】 前記吸収体が繊維体からなり、 前記繊維体の前記供給口に対応する部分及びその周辺域
部分の両部分が少なくとも部分的に親液化処理されてい
ることを特徴とする請求項7〜8のいずれか1項に記載
の記録液体収納容器。 - 【請求項11】 前記繊維体は、前記大気連通口側から
前記供給口側に至る繊維体を有し、部分的に親液化処理
されている請求項10に記載の記録液体収納容器。 - 【請求項12】 前記吸収体は、前記大気連通口側の第
1の繊維体と、前記供給口側の第2繊維体とを有し、前
記部分的に親液化処理される繊維体は、該第2繊維体全
体である請求項10に記載の記録液体収納容器。 - 【請求項13】 前記第2繊維体は、前記第1繊維体及
び第2繊維体を含む繊維体全体に対する部分的親液化処
理されるものであって、第2繊維体全体が親液化処理さ
れていることを特徴とする請求項12に記載の記録液体
収納容器。 - 【請求項14】 前記親液化される表面に高分子化合物
が付与されており、 前記高分子化合物は、前記表面を前記親液化するための
親液性基を有する第1の部分と、前記親液性基の界面エ
ネルギーとは異なり且つ前記表面の表面エネルギーと略
同等の界面エネルギーの基を有する第2の部分とを備
え、 前記第2の部分は前記表面に向かって配向し、前記第1
の部分は前記表面とは異なる方向に配向していることを
特徴する請求項6から13のいずれか1項に記載の記録
液体収納容器。 - 【請求項15】 記録液体を吐出して被記録媒体に付着
させることにより記録を行うインクジェットヘッドに前
記記録液体を供給する記録液体供給装置において、 前記記録液体が直接通過する通路部分、および前記記録
液体を負圧を発生しつつ供給する負圧発生部材の一部の
表面を親液化するための親液性基を有する第1の部分
と、前記親液性基の界面エネルギーとは異なり且つ前記
表面の表面エネルギーと略同等の界面エネルギーの基を
有する第2の部分とを備える高分子が付与されるととも
に、前記第2の部分は前記表面に向かって配向し、前記
第1の部分とは異なる方向に配向していることを特徴と
する記録液体供給装置。 - 【請求項16】 前記表面がオレフィン系の樹脂から構
成され、前記高分子が親水性基を備えたポリアルキルシ
ロキサンである請求項15に記載の記録液体供給装置。 - 【請求項17】 前記表面として、前記記録液体を供給
するための、前記液体液体自身が直接通過する、あるい
は前記記録液体を供給するために必要な構造体としての
管状の記録液体供給通路の内面と、前記記録液体を一時
的に毛管力で保持する、繊維体を含む吸収体の前記繊維
の表面とを含む請求項15または16のいずれか1項に
記載の記録液体供給装置。 - 【請求項18】 前記記録液体が直接通過する部分、ま
たは前記記録液体を供給するために必要な構造体の一部
の表面の前記親液化が施された部分表面とは異なる部分
表面を撥液化するための撥液生基を有する第1の部分
と、前記撥液性基の界面エネルギーとは異なり且つ前記
部分表面の表面エネルギーと略同等の界面エネルギーの
基を有する第2の部分とを備える高分子が付与されると
ともに、前記第2の部分は前記部分表面に向かって配向
し、前記第1の部分とは異なる方向に配向していること
を特徴とする請求項15に記載の記録液体供給装置。 - 【請求項19】 請求項1から3のいずれか1項に記載
の記録液体供給通路を含む記録液体供給装置。 - 【請求項20】 請求項4から14のいずれか1項に記
載の記録液体収納容器を含む記録液体供給装置。 - 【請求項21】 液体吐出ヘッドへの記録液体供給を行
う記録液体供給装置の記録液体が直接通過する通路部
分、または前記記録液体を供給するために必要なフィル
ターの一部を構成する部分表面に、親液化を行うための
機能性基を与えることで該部分表面の親液化を行う表面
改質方法であって、 前記機能性基を有する第1の部分と前記機能性基の界面
エネルギーとは異なり且つ前記部分表面の表面エネルギ
ーと略同等の界面エネルギーの基を有する第2の部分と
を備えた機能性基付与用高分子を開裂させて得られた、
前記第1の部分および前記第2の部分を有する細分化物
を含む液体を前記部分表面に付与する第1工程と、 前記部分表面に前記細分化物の第2の部分を前記部分表
面側に配向させ、前記第1の部分を前記部分表面とは異
なる側に配向させる第2工程と、 前記部分表面上に配向した細分化物同士を少なくとも一
部で縮合させて高分子化する第3工程と、を有すること
を特徴とする表面改質方法。 - 【請求項22】 インクジェットヘッドへの記録液体供
給を行う記録液体供給装置の前記記録液体が直接通過す
る通路部分、または前記記録液体を供給するために必要
なフィルターの一部を構成する表面の、親液化を施す表
面とは異なる部分表面に撥液化を行うための機能性基を
与えることで該部分表面の撥液化を行う表面改質方法で
あって、 前記機能性基を有する第1の部分と前記機能性基の界面
エネルギーとは異なり且つ前記部分表面の表面エネルギ
ーと略同等の界面エネルギーの基を有する第2の部分と
を備えた機能性基付与用高分子を開裂させて得られた、
前記第1の部分および前記第2の部分を有する細分化物
を含む液体を前記部分表面に付与する第1工程と、 前記部分表面に前記細分化物の第2の部分を前記部分表
面側に配向させ、前記第1の部分を前記部分表面とは異
なる側に配向させる第2工程と、 前記部分表面上に配向した細分化物同士を少なくとも一
部で縮合させて高分子化する第3工程と、を有すること
を特徴とする表面改質方法。 - 【請求項23】 インクジェットヘッドへの記録液体供
給を行う記録液体供給装置の記録液体が直接通過する通
路部分、または前記記録液体を供給するために必要なフ
ィルターの一部を構成する部分表面の親液化を行う表面
改質方法であって、 希酸と、揮発性かつ物品表面との親和性向上剤と、前記
表面の表面エネルギーと略同等の界面エネルギーの基を
有する第1の部分と該界面エネルギーとは異なる界面エ
ネルギーの基を有する第2の部分とを備えた高分子を備
える処理剤と、が溶解している液体を前記表面に付与す
る第1工程と、 前記表面に熱を付与することで前記親和性向上剤を除去
する第2工程と、 前記希酸を濃酸化し、前記処理剤中の高分子を開裂させ
る第3工程と、 前記開裂された高分子を前記表面上で縮合させるととも
に、前記高分子の第1の部分を前記表面に向けて配向さ
せ、前記第2の部分を前記表面とは異なる側に配向させ
る第4工程と、 を有することを特徴とする表面改質方法。 - 【請求項24】 オレフィン系の樹脂を少なくとも表面
に有し、該表面が親液化された改質表面を有する、記録
液体を吐出して記録を行うインクジェットヘッドに対し
て前記記録液体を供給するための、前記液体液体自身が
直接通過する、あるいは前記記録液体を供給するために
必要な構造体としての管状の記録液体供給通路の製造方
法であって、 親水性基を有するポリアルキルシロキサン、酸、および
アルコールを含む処理液が付着された前記表面を形成す
る工程と、 前記表面に付着している処理液を室温より高い温度で且
つオレフィン系樹脂の融点よりも低い温度で加熱し乾燥
させる工程と、 を有することを特徴とする改質表面を有する記録液体供
給通路の製造方法。 - 【請求項25】 記録液体を吐出して記録を行うインク
ジェットヘッドに対して前記記録液体を供給するため
の、前記液体液体自身が直接通過する、あるいは前記記
録液体を供給するために必要な構造体としての管状の記
録液体供給通路が有する疎水性表面を親水性に改質する
ための表面改質方法であって、親水性基と疎水性基とを
備えた高分子化合物の開裂によって生じる該親水性基と
該疎水性基とを有する細分化物を、前記疎水性基が前記
疎水性基の表面の側に向き、且つ前記親水性基を前記疎
水性基とは異なる方向に向く様に配向させて前記疎水性
表面に付着させる工程を有することを特徴とする表面改
質方法。 - 【請求項26】記録液体を吐出して記録を行うインクジ
ェットヘッドに対して前記記録液体を供給するための、
前記液体液体自身が直接通過する、あるいは前記記録液
体を供給するために必要な構造体としての管状の記録液
体供給通路の部分表面に表面改質を行う表面改質方法に
おいて、 前記記録液体供給通路の部分表面の表面エネルギーに類
似した基の界面エネルギーの親和力に基づいて配向され
た開裂高分子を前記部分表面において縮合させて表面を
改質することを特徴とする表面改質方法。 - 【請求項27】記録液体を吐出して記録を行うインクジ
ェットヘッドに対して前記記録液体を供給するための、
前記液体液体自身が直接通過する、あるいは前記記録液
体を供給するために必要な構造体としての管状の記録液
体供給通路の少なくとも部分表面を液状の高分子を用い
て改質する方法であって、 開裂、縮合可能で機能性基を有する第1基と、前記記録
液体供給通路の部分表面の表面エネルギーと略同等の界
面エネルギーの第2基とを備えた高分子の開裂後の細分
化物を、前記部分表面において、縮合せしめて高分子化
する縮合工程を有することを特徴とする表面改質方法。 - 【請求項28】 疎水性表面を有し、該疎水性表面が親
水性表面に改質された、記録液体を吐出して記録を行う
インクジェットヘッドに対して前記記録液体を供給する
ための、前記液体液体自身が直接通過する、あるいは前
記記録液体を供給するために必要な構造体としての管状
の記録液体供給通路であって、 親水性基と疎水性基とを備えた高分子化合物の開裂によ
って生じた前記親水性基と前記疎水性基とを有する細分
化物が、前記疎水性基が前記疎水性表面の側に向き、前
記親水性基が前記疎水性基とは異なる方向に向くように
配向して、前記疎水性表面に付着していることを特徴と
する表面が改質されている記録液体供給通路。 - 【請求項29】 液体が供給されて、該液体を保持する
接液表面構造を有する、記録液体を吐出して記録を行う
インクジェットヘッドに対して前記記録液体を供給する
ための、前記液体液体自身が直接通過する、あるいは前
記記録液体を供給するために必要な構造体としての管状
の記録液体供給通路であって、 相対的に長鎖の親液性基と相対的に短鎖の疎液性液とを
実質的に交互に有する高分子を備えたことを特徴とする
接液表面構造を有する記録液体供給通路。 - 【請求項30】 オレフィン系の樹脂を少なくとも表面
に有し、該表面が親液化された改質表面を有する、記録
液体を吐出して記録を行うインクジェットヘッドに対し
て前記記録液体を供給するための、前記液体液体自身が
直接通過する、あるいは前記記録液体を供給するために
必要な構造体としての管状の記録液体供給通路であっ
て、 親水性基と前記オレフィン系樹脂を構成成分として少な
くとも含む前記表面の表面エネルギーと略同等の界面エ
ネルギーの基とを有する高分子、該高分子の開裂触媒と
しての希酸、およびアルコールを含む処理液が付着され
た前記表面を形成後、該表面に付着している処理液を蒸
発させるとともに、前記表面上で前記希酸を濃酸化する
ことで前記高分子を開裂させた後、開裂生成物を縮合さ
せることで、前記表面に相対的に長鎖の親水性基と、相
対的に短鎖の疎水性基とを実質的に交互に有する接液表
面構造を有することを特徴とする記録液体供給通路。 - 【請求項31】 毛管力を利用して液体を保持する吸収
体を収容するとともに、大気連通口を上方に、液体供給
口を下方に備え、前記吸収体に対して記録液体を導入す
るためのジョイントパイプを側方に備え、少なくとも、
前記ジョイントパイプの内面全域と、前記ジョイントパ
イプの上端の上方より下方の内面全域との表面にオレフ
ィン系の樹脂を有し、該表面が親液化された改質表面を
有する記録液体収納容器の製造方法であって、 親水性基を有するポリアルキルシロキサン、酸、および
アルコールを含む処理液を有する液体溜中に下方から、
前記ジョイントパイプの上方が浸るまで浸して、前記処
理液が付着された前記表面を形成する工程と、 前記表面に付着している処理液を室温より高い温度で且
つオレフィン系樹脂の融点よりも低い温度で加熱し乾燥
させる工程と、 を有することを特徴とする改質表面を有する記録液体供
給通路の製造方法。 - 【請求項32】 毛管力を利用して液体を保持する吸収
体を収容するとともに、大気連通口を上方に、液体供給
口を下方に備え、前記吸収体に対して記録液体を導入す
るためのジョイントパイプを側方に備え、少なくとも、
前記ジョイントパイプの内面全域と、前記ジョイントパ
イプが接続された壁の内面全域との表面にオレフィン系
の樹脂を有し、該表面が親液化された改質表面を有する
記録液体収納容器の製造方法であって、 親水性基を有するポリアルキルシロキサン、酸、および
アルコールを含む処理液を有する液体溜中に前記ジョイ
ントパイプが形成された側方から、前記ジョイントパイ
プが接続された壁の内面が浸るまで浸して、前記処理液
が付着された前記表面を形成する工程と、 前記表面に付着している処理液を室温より高い温度で且
つオレフィン系樹脂の融点よりも低い温度で加熱し乾燥
させる工程と、 を有することを特徴とする改質表面を有する記録液体供
給通路の製造方法。 - 【請求項33】 毛管力を利用して液体を保持する吸収
体を収容するとともに、大気連通口を上方に、液体供給
口を下方に備え、前記吸収体に対して記録液体を導入す
るためのジョイントパイプを側方に備え、少なくとも、
前記ジョイントパイプの内面全域と、前記ジョイントパ
イプが接続された壁の、前記ジョイントパイプの上方の
内面と、前記ジョイントパイプの下方の内面とにオレフ
ィン系の樹脂を有し、該表面が親液化された改質表面を
有する記録液体収納容器の製造方法であって、 前記記録液体収納容器の、少なくとも、前記ジョイント
パイプの上方より下方の、前記ジョイントパイプが接続
された壁の内面以外の内面にマスクを施す工程と、 親水性基を有するポリアルキルシロキサン、酸、および
アルコールを含む処理液を有する液体溜中に下方から、
前記ジョイントパイプの上方が浸るまで浸して、前記処
理液が付着された前記表面を形成する工程と、 前記繊維表面に付着している処理液を室温より高い温度
で且つオレフィン系樹脂の融点よりも低い温度で加熱し
乾燥させる工程と、 を有することを特徴とする改質表面を有する記録液体供
給通路の製造方法。
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