JP2005066975A - インクジェット記録装置、インクジェット記録方法、インクジェットインク - Google Patents
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Abstract
【課題】 インク供給系構成部材のインクへの濡れ性能を揃えてインク供給系内での気泡の発生を抑制し、気泡が存在する場合は円滑に排出することを可能にするインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】 複数の部材より構成されるインク供給系を有し、該複数の部材のインクに対する接触角の差が50°以下であるインクジェット記録装置。
【選択図】 図2
【解決手段】 複数の部材より構成されるインク供給系を有し、該複数の部材のインクに対する接触角の差が50°以下であるインクジェット記録装置。
【選択図】 図2
Description
本発明は、インク供給系を構成する複数の部材のインクに対する濡れ特性のレベルを同等に揃えて、インク供給系における気泡の発生を抑制するとともに、系内に気泡が存在する時には容易に気泡を排出することが可能なインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置は、低騒音で高速の画像形成が可能なことから、最近急速に普及しつつある。インクジェット記録装置は、インクを加熱あるいは加圧して小液滴を形成し、この小液滴を紙等の記録媒体上に吐出して画像記録を行うものである。
インクに使用される色材は、これまでに染料が主に使用されてきたが、耐水性や耐候性を向上させるために最近では顔料を使用したインクも登場している。そして、インクジェット記録装置は、色材の種類に関係なくインクタンクからインクジェットヘッド(以下ヘッド、記録ヘッドともいう)にインクの供給を円滑に行うことが要求される。したがって、インク供給系の構成部材の材質は、円滑なインク供給が実現可能なもので構成される。
また、インク供給系を構成するチューブやジョイント等の構成部材は、高速でかつ激しいヘッドの往復運動に追随し、チューブがみだりに折れることなく、ヘッドやインクタンクとの接続を強固に行えるといった機能が要求される。
ところで、インク供給系内に気泡が発生すると、記録ヘッドに所定量のインクを供給することが困難になる。すなわち、インク供給系内の気泡により、インクに加えられた圧力がノズル先端に十分に伝達されずノズルからのインク噴射が弱められたり、所定量のインク供給ができなくなって印字不良を発生する。
この様に、インク供給系内に気泡をみだりに発生させず、気泡が発生した時には速やかに系外に排出させる技術が検討され、その具体的手段として、インク供給系の構成部材を親液化処理して構成部材とインクとの濡れ性を向上させる技術が挙げられる。例えば、親液化処理によりインクとの接触角を小さくする技術(特許文献1、2参照)や、構成部材にオゾン処理やポリマー処理を行う技術(特許文献3〜5参照)、構成部材との濡れ性を向上させる化合物をインクに含有させて接触角を低減させる技術(特許文献6参照)等が開示されている。
特開平8−156276号公報(段落0008等参照)
特開2000−141692号公報(段落0013等参照)
特開平7−223322号公報(段落0008参照)
特開2000−211149号公報(図1、段落0013等参照)
特開2001−162817号公報(段落0028等参照)
特許第3033190号公報(第2頁右欄38〜43行目等参照)
しかしながら、これらの文献に開示された技術を利用して構成部材とインクとの濡れ性能を改善しても、インク供給系の気泡発生を十分に防止することができず、また、チューブ内の気泡をスムーズに排出することが困難なことが判明した。すなわち、親液化処理して濡れ性能を向上させたインク供給系の構成部材を用いて画像記録を行った時に、チューブ内に気泡が存在することが確認され、気泡が容易に排出できないことが確認された。そして、画像記録速度が速くなったりヘッドの駆動周波数が大きくなる程この蛍光がより顕著になることが確認された。
この様に、インク供給系の構成部材を親液化処理してインクとの濡れ性能を向上させるだけでは、気泡の発生や系内の気泡排出が容易に行えないことが確認された。本発明はこの様な課題を鑑みてなされたもので、インク供給系内での気泡発生を防ぎ、仮に気泡が発生した時は系内に滞留させずに速やかに排出させ、安定したヘッドへのインク供給が可能なインクジェット技術を提供することを目的とする。
本発明者は、濡れ性能を向上させたインク供給系における気泡発生のメカニズムを検討した。そして、インク供給系がチューブとチューブ接続部材(ジョイント)から構成されていることに着目し、チューブとジョイントとの接続部で気泡が発生していることに気付いた。そこで、本発明者は、インク供給系を構成する複数の部材のインクに対する濡れ性能を同じ様なレベルに揃えたところ、接合部での気泡発生がなくなり、仮にインク供給系内に気泡が発生しても円滑に排出されることを見出した。
インク供給系のチューブとジョイントとの接合部で気泡が発生し易くなる原因は、おそらく、接合個所で材質が変化したり、インク供給路の幅が変動することにより、インク供給系内のインクに負荷が加わりインク中に溶存していた気体が析出して気泡の発生原因となったものと推測される。また、発生した気泡は元々が溶存気体であるため、インクに対する親液性が高いので排出が困難になるものと推測される。
この様に、本発明は、インク供給系の接続部を構成する部材のインクに対する濡れ性能を揃えることにより、本発明の課題を達成した。本発明は以下に記載される構成のうちのいずれか1項により達成される。
〔1〕複数の部材より構成されるインク供給系を有するインクジェット記録装置であって、該インク供給系を構成する複数の部材のインクに対する接触角の差が50°以下であることを特徴とするインクジェット記録装置。
〔2〕複数の部材より構成されるインク供給系を有するインクジェット記録装置であって、該インク供給系を構成する複数の部材のインクに対する接触角の差が30°以下であることを特徴とするインクジェット記録装置。
〔3〕前記接触角の差が、前記インク供給系で隣接し合う部材のインクに対する接触角より得られるものであることを特徴とする前記〔1〕または〔2〕に記載のインクジェット記録装置。
上記〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の構成では、インク供給系を構成する複数の部材で、例えば、チューブとジョイントの様にお互いに隣接してインク供給系を構成する部材のインクに対する接触角の差を特定範囲内として、材質の異なる部材間での濡れ性能を揃えることにより、気泡の発生を抑制し、気泡が発生した場合には滞留させずにスムーズに排出することを可能にしている。
本発明における「インク供給系」とは、インクカートリッジより記録ヘッドにインクの供給を行うための手段のことで、具体的には、チューブやジョイントから構成される複数の部材により形成されるカートリッジから記録ヘッドにいたるインクの経路である。また、「複数の部材より構成される」とは、例えば、チューブやチューブと接続するジョイントなどの部材を複数用いてインク供給系を構成することをいう。
〔4〕前記インク供給系が、チューブを有してなることを特徴とする前記〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
上記〔4〕に記載の構成では、インク供給系を可撓性を有するチューブを用いて構成することにより、記録ヘッドの動きに追随して運動するインク供給系の動きをしなやかにかつスムーズにすることで供給系内のインクへの衝撃を和らげ、インクから溶存気体が分離することなく気泡の発生の防止を可能にした。
また、インク供給系の構成部材の濡れ性能を揃えているので、記録ヘッドの動きに追随してチューブが激しく動いてもインク供給系内のインクが撹拌されることがないのでみだりにインク中の溶存気体が析出することがなくなり、安定した吐出性能が発現される。
〔5〕溶存酸素濃度が3ppm未満であるインクジェットインクを用いて画像形成を行うことを特徴とする前記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
上記〔5〕に記載の構成では、画像形成に使用するインクの溶存気体濃度を少なくすることにより、インク供給系で気泡の発生を抑制したり発生した気泡をより円滑に排出することを可能にするだけではなく、作製したインクジェット画像の画質をより向上させるとともに、画像を長期間過酷な環境に置いても安定性が維持される画像を得ることを可能にした。すなわち、上記構成で作製されたインクジェット画像は、溶存気体濃度が3ppm以下ではない場合よりも、高い画像濃度と鮮やかな色調が得られ、高温高湿環境に長期間放置しても濃度低下や色調変動が起きないことが確認された。
上記構成により、画質と耐候性の優れたインクジェット画像が得られた理由は、おそらく、溶存気体を除去したインクでは着色剤密度が増大する結果形成された画像上の単位面積当たりの着色剤の付き量が増大した結果画質が向上したものと推測される。また、溶存気体が存在したインクで形成された画像では画像上に残存する溶存気体が着色剤を酸化、劣化させて画質を低下させていたものと推測される。
〔6〕インクジェット記録ヘッドの駆動周波数が、30kHz以上であることを特徴とする前記〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
上記〔6〕に記載の構成によれば、記録ヘッドの駆動周波数が30kHzを超える高速のインクジェット記録を行っても、インク供給系で気泡が発生しにくく、また気泡が発生しても迅速に排出され、安定した出射特性を有することが確認された。
さらに、上記構成により、記録ヘッドの駆動周波数をより大きく設定すると、より安定した吐出性能が発現されることが確認された。このことは、従来技術では記録ヘッドの駆動周波数が大きくなると安定した吐出性能を発現することが困難になる傾向があったので全く予期していなかった効果である。
すなわち、記録ヘッドの駆動周波数を30kHz以上、更には35〜100kHzという駆動周波数の時でも、インク供給系内に気泡を全く発生させずに安定した吐出性能を発現して、高速での印字記録を安定して行うことが可能であることを見出した。なお、「記録ヘッドの駆動周波数」とは、単位時間あたりの記録ヘッドからのインク液滴の出射回数のことをいう。
〔7〕1時間当たりの画像記録速度が、80m2/時以上であることを特徴とする前記〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
上記〔7〕に記載の構成によれば、インク供給系を構成する複数の部材のインクに対する濡れ性能を揃えることでインク供給系内での気泡の発生を抑制し、気泡が発生した場合にはスムーズに排出することが可能になるので、A0(841mm×1189mm)やB0(1030mm×1456mm)といったポスター用の大判サイズをはじめとする面積の大きな記録媒体に迅速にインクジェット画像を形成することが可能になった。
なお、本発明の課題は、以下に記載のインクジェット記録方法とインクジェットインクによっても達成される。
〔8〕前記〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置を用いて画像記録を行うことを特徴とするインクジェット記録方法。
〔9〕複数の部材より構成されるインク供給系を通過する時に、インク供給系を構成する隣接し合う部材のインクに対する接触角の差が50°以下となることを特徴とするインクジェットインク。
〔10〕複数の部材より構成されるインク供給系を通過する時に、インク供給系を構成する隣接し合う部材のインクに対する接触角の差が30°以下となることを特徴とするインクジェットインク。
本発明によれば、インク供給系を構成する複数の部材のインクに対する濡れ性能を同等レベルに揃えることで、複数の部材が隣接する接合部での気泡の発生を抑制するとともに、インク供給系に気泡が存在する場合には気泡を円滑に排出することが可能なインクジェット記録装置の提供を可能にした。
すなわち、インク供給系を構成する複数の部材のインクに対する接触角の差を50°以下、あるいは30°以下にすると、インク供給系での気泡発生が抑制されるとともに、系内に気泡が存在してもスムーズに排出して、記録ヘッドへのインクの安定した供給が可能になった。また、高速のインクジェット記録を行う場合でも気泡による影響が発生せず高速のインクジェット記録を可能にした。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、インク供給系を構成する複数の部材のインクに対する濡れ特性を同等レベルに揃えることで、インク供給系における気泡の発生を抑制させるとともに、系内に気泡が存在する時には容易に気泡を排出させるインクジェット記録装置に関する。
はじめに、本発明に係るインクジェット記録装置について説明する。
図1は、本発明に係るインクジェット記録装置の一例を示す斜視図である。
図1において、キャリッジ2にはインクジェット記録ヘッド1が搭載され、このキャリッジ2はプラテン3に対向して平行に設置されたガイドレール4、5に沿って左右に往復運動するよう駆動される。インクジェット記録ヘッド1には駆動信号を伝えるフレキシブル基板などによる接続線6と、インクカートリッジ8からインクをヘッド1に供給するインク供給系7が接続されている。プラテン3によって記録媒体9が上方に送られ、対向して装着されたヘッド1の複数ノズルから適応したインク滴を噴射して記録媒体上に画像を形成する。
図2は、インクカートリッジとインクジェット記録ヘッドとの間でインク供給を行うインク供給系7の一例を示す概略図である。
図2に示す様に、本発明に係るインクジェット記録装置は、インク供給系7が複数の部材より構成されてなることを特徴とするもので、インクカートリッジ8とインク流入口12との間に形成されるインク供給路が複数のインク供給チューブ71、73がジョイント72を介して接続されて形成されている。
必要に応じて、その途中にダンパー20を接続し、印字の際の圧力変動を吸収させる方法がとられている。そしてこのダンパー20はヘッド近くのキャリッジ2の上にダンパーユニットとして装着されている。
必要に応じて、その途中にダンパー20を接続し、印字の際の圧力変動を吸収させる方法がとられている。そしてこのダンパー20はヘッド近くのキャリッジ2の上にダンパーユニットとして装着されている。
次に、本発明におけるインク供給系について詳細に説明する。
前述の様に、本発明では、インク供給系を構成する複数の部材のインクに対する接触角の差が50°以下、より好ましくは30°以下の時に、インク供給系内での気泡の発生を抑制させるとともに、気泡が存在する場合は容易に系外に排出させて、吐出安定性の向上を可能にしている。この様に、インクを供給するチューブとそれを接続するジョイントの濡れ性を揃えることで両者の接合部での気泡の発生を抑制し、また、接合部での気泡の滞留防止を可能にしている。
本発明でいうインク供給系を構成する部材のインクに対する接触角とは、図3に示す様に、インク液滴30を水平に固定されたインク供給系の構成部材31表面に滴下し、1分間静置後、液滴表面と構成部材面とのなす角θをいうものである。接触角θは平衡接触角または静的接触角ともいわれる。具体的な測定方法は、常温(25℃)環境下で測定しようとするインク滴の5μlを、シリンジから構成部材であるインク供給チューブ内面上あるいはジョイント内面上に乗せ、接触角計(CA−X型:協和界面科学社製)を用いて測定する。
本発明に係るインク供給系を構成する部材の材質としては、一般的なプラスチック材料でチューブ状、あるいはジョイント形状に成形可能なもので、隣接する部材間の接触角の差が本発明で規定する条件を満足するものであれば、特に制限されるものではなく、単一材料や2種以上の混合素材、あるいは機能性添加剤を含有するものでもよい。また、チューブは単層構造でも、積層構造でもよい。
好ましく使用できる材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアセタール、テフロン(R)、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、AS樹脂、ABS樹脂等が挙げられる。
また、本発明では、使用するインク液とインク供給系の構成部材の材質との組み合わせで、複数の構成部材の接触角の差を上記で規定する範囲内にすることで、インクのインク供給系に対する濡れ性を向上させるとともに、複数の構成部材が有する濡れ性を揃え、異物等の付着を低減することが可能である。
本発明で、インク供給系を構成する複数の部材の接触角の差が上記に規定する範囲となる様に実現させる方法としては、例えば、その材質を適宜選択、組み合わせること、またインクとしては、後述の水溶性有機溶媒の種類や含有量、不純物としての金属イオン含有量、あるいは界面活性剤の種類等を適宜選択、あるいは組み合わせることで達成することが可能である。
また、インク供給系の構成部材であるチューブやジョイントに使用されるプラスチック材料は、柔軟性、耐熱性、成形精度、耐インク性、コスト等の要求特性を満足するものを適宜選択するものであってもよい。
また、本発明に係るインクジェット記録装置では、高速での印字が可能なオンデマンド方式の記録方式で安定した吐出性能を発現することが可能である。具体的なオンデマンド方式の記録方法としては、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェット(R)型等)、静電吸引方式(例えば、電界制御型、スリットジェット型等)、及び放電方式(例えば、スパークジェット型等)などが挙げられる。
また、オンデマンド方式のインクジェットヘッドとして使用される代表的なヘッドとしては、例えば、ヘッドに内蔵されたピエゾ素子に駆動電圧パルスを印加して歪みを生成し、この歪みによりインクを加圧してインク滴の噴射を行うピエゾ型ヘッドが挙げられる。
本発明に係るインクジェト記録装置では、インク供給系を構成する複数の部材の接触角の差を前述した範囲内とすることにより、インク供給系を構成するそれぞれの部材のインクに対する濡れ特性を同等レベルに揃えることで、インクジェット記録ヘッドの駆動周波数を30kHz以上の高速での印字条件下での安定した吐出性能が発現されることを見出した。さらに、驚くべきことに、従来技術では記録ヘッドの駆動周波数が大きくなると安定した吐出性能を発現することが困難になる傾向を有していたのに対し、本発明では、記録ヘッドの駆動周波数をより大きな方向に設定すると、さらに安定した吐出性能を発現する傾向がより顕著に見られることが確認された。
すなわち、本発明に係るインクジェット記録装置では、記録ヘッドの駆動周波数を30kHz以上、より好ましくは35〜100kHzという高速状態での印字記録となる駆動周波数でもインク供給系内に気泡が発生せずに安定した吐出性能を発現することが確認され、インク供給系を構成する複数の部材の接触角の差を上記範囲とすることで、高速での印字記録が安定した状態で実施可能であることを見出した。
次に、本発明に係るインクについて説明する。
本発明に係るインクは、インクの溶存酸素濃度が3ppm以下であることを特徴としており、好ましくは2ppm以下、特に好ましくは0.01〜1ppmである。この様に、本発明ではインク中の溶存酸素濃度を3ppm以下にすることにより、画像形成時におけるインク供給系での気泡の発生を抑制して安定した吐出性能を発現することに加えて、インクの物性を安定化させることで30kHz以上の駆動周波数で安定した画像形成を行うことを可能にした。
さらに、本発明に係るインクは、溶存酸素量を特定量以下とすることで物性の安定したインクを用いて画像形成を行うことにより、より濃度がのって鮮やかな色相を有するインクジェット画像が得られ、作製画像を高温高湿環境の様な過酷な条件下に置いても画質が劣化せず画像品質が安定することが見出された。この様に、本発明で得られたインクジェット画像は、濃度や色相が向上し耐候性にも優れた性質を有しているので、日射光や風雨の影響が懸念される外掲示用のポスターに最適なものであり、いつまでもきれいな画質が維持可能である。
インク中の溶存酸素の測定方法としては、例えば、溶存酸素測定装置DO−14P(東亜電波(株)製)を用いて測定することが可能である。
インク中の溶存酸素濃度を3ppm以下にする具体的な方法は、特に限定されるものではなく、例えば、減圧環境下でインクの処理を行う方法、特に、気体透過性の膜で形成される中空糸中にインクを通液させ、その外部を減圧することでインク中の溶存酸素を効果的に脱気する方法が挙げられる。また、加温状態でインクを気体透過性の膜に通過させると、より短時間でのインク中の溶存酸素を除去することが可能である。なお、本発明では溶存酸素量を3ppm以下とするものであるが、酸素以外の溶存気体も含むものであり、前述の脱気方法では、酸素以外の気体もインク中から確実に除去されることが確認されている。
本発明に係るインクは、少なくとも着色剤、水及び水溶性有機溶媒とから構成されている。
本発明で使用される着色剤としては、従来公知のものを特に制限無く使用でき、水溶性染料、水分散性染料、水分散性顔料、溶剤溶解性染料、溶剤分散性染料、溶剤分散性顔料など何れも使用可能である。
着色剤に染料を用いた染料インクによれば、粒状性、光沢性及び色再現性に優れた高画質のインク画像が得られる。
本発明で使用可能な染料としては、特に制限されるものではなく、油性染料、分散染料、直接染料、酸性染料及び塩基性染料等の例が挙げられる。例えば、油溶性染料の中には、水溶性染料を長鎖の塩基と造塩することにより油溶性を示す染料も含まれる。
染料を用いた本発明に係るインクの調製方法としては、例えば、モノマー中に油溶性染料を溶解させ、水中で乳化した後、重合によりポリマー中に染料を封入する方法、ポリマーと色材を有機溶剤中に溶解し、水中で乳化した後、有機溶剤を除去する方法、染料溶液に多孔質のポリマー微粒子を添加し、染料を微粒子に吸着、含浸させる方法等が挙げられる。それらの着色微粒子に、更にポリマーで被覆する、いわゆるコアシェル構造とすることもできる。
また、着色剤に顔料を用いた顔料インクによれば、良好な耐光性が得られる。顔料インク中に用いられる顔料としては、不溶性有機顔料、レーキ顔料等の有機顔料および、カーボンブラック等を好ましく用いることが可能である。
不溶性有機顔料としては、特に限定するものではないが、例えば、アゾ、アゾメチン、メチン、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、キナクリドン、アントラキノン、ペリレン、インジゴ、キノフタロン、イソインドリノン、イソインドリン、アジン、オキサジン、チアジン、ジオキサジン、チアゾール、フタロシアニン、ジケトピロロピロール等が好ましい。
好ましく用いることのできる具体的顔料としては、以下の顔料が挙げられる。
マゼンタまたはレッド用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
オレンジまたはイエロー用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー138等が挙げられる。
グリーンまたはシアン用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
その他にも、例えば、カーボンブラック顔料(C.I.Pigment Black7);C.I.Pigment Yellow12、13、14、16、17、73、74、75、83、108、109、110、180、182;C.I.Pigment Red5、7、12、112、123、168、184、202;C.I.Pigment Blue1、2、3、15:3、16、22、60;C.I.Vat Blue4、60;等が挙げられる。
以上の他にレッド、グリーン、ブルー、中間色が必要とされる場合には以下の顔料を単独或いは併用して用いることが好ましく、例えば
C.I.Pigment Red209、224、177、194;
C.I.Pigment Orange43;
C.I.Vat Violet3;
C.I.Pigment Violet19、23、37;
C.I.Pigment Green36、7;
C.I.Pigment Blue15:6;
等が用いられる。
C.I.Pigment Red209、224、177、194;
C.I.Pigment Orange43;
C.I.Vat Violet3;
C.I.Pigment Violet19、23、37;
C.I.Pigment Green36、7;
C.I.Pigment Blue15:6;
等が用いられる。
本発明で用いられる顔料は、分散剤及びその他所望する諸目的に応じて必要な添加物と共に分散機により分散して用いることが好ましい。分散機としては従来公知のボールミル、サンドミル、ラインミル、高圧ホモジナイザー等が使用できる。
分散剤として界面活性剤が用いられる。本発明に用いられる界面活性剤としては陽イオン性、陰イオン性、両性、非イオン性のいずれも用いることができる。陽イオン性界面活性剤としては、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、などが挙げられる。
陰イオン性界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、N−アシル−N−メチルグリシン塩、N−アシル−N−メチル−β−アラニン塩、N−アシルグルタミン酸塩、アシル化ペプチド、アルキルスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、アルキルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルメチルタウリン、硫酸化油、高級アルコール硫酸エステル塩、第2級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、第2級高級アルコールエトキシサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、モノグリサルフェート、脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、カルボキシベタイン型、スルホベタイン型、アミノカルボン酸塩、イミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。非イオン活性剤としては、ポリオキシエチレン2級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン誘導体ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアミンオキサイド、アセチレングリコール、アセチレンアルコール等が挙げられる。
また、本発明でいう高分子分散剤としては、以下の水溶性樹脂を用いることができ、吐出安定性の観点から好ましい。水溶性樹脂として好ましく用いられるものは、少なくとも以下のモノマー単位を有するものである。例えば、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体等を挙げることができる。
上記の各高分子分散剤の分散インク全量に対する添加量としては、0.1〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.3〜5質量%である。
これらの高分子分散剤は、2種以上併用することも可能である。
また、インク吐出後のインク液滴のメディア中への浸透を加速するために界面活性剤を使用することが好ましく、そのような界面活性剤としては、インクに対して保存安定性等の悪影響を及ぼさないものであれば限られるものではなく、上記の分散剤として使用する界面活性剤と同様のものが用いることができるが、特は、アセチレングリコール系ノニオン界面活性剤を用いることが好ましい。
本発明に係るインクは、水と水溶性有機溶媒を主な液媒体成分とする。水溶性有機溶媒としては、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール等)、多価アルコールエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル等)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン等)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド等)、スルホン類(例えば、スルホラン等)、スルホン酸塩類(例えば1−ブタンスルホン酸ナトリウム塩等)、尿素、アセトニトリル、アセトン等が挙げられる。
本発明では、水性溶媒の少なくとも1種が、アルキレングリコールモノエーテル類またはアルカンジオール類であることが好ましく、より好ましくは、アルキレングリコールモノエーテル類としては、エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテルであり、アルカンジオール類としては1,2−ヘキサンジオール、あるいは1,2−ペンタンジオールであり、特に好ましくは、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ペンタンジオールまたはt−ブタノールが好ましく、特にそれらの水溶性有機溶媒をインク中に1〜15質量%含有することが好ましい。
インク中の水溶性有機溶媒の総含有量は、一般にはインク全質量に対して質量%で7〜70%、好ましくは10〜55%、特に15〜35%が好ましい。
また、本発明では、インクの多価金属イオンであるカルシウムイオン、マグネシウムイオン及び鉄イオンの総含有量が、10ppm以下であることが好ましく、より好ましくは0.1〜5ppm、特に好ましくは0.1〜1ppmである。
インク中の多価金属イオンの含有量を、上記で規定した量とすることにより、高い分散安定性を有するインクを得ることができる。本発明に係る多価金属イオンは、Fe3+、Mg2+、Ca2+で表され、それらは硫酸塩、塩化物、硝酸塩、酢酸塩、有機アンモニウム塩、EDTA塩等で含有されている。
本発明に係るインクでは、電気伝導度調節剤を用いることもでき、電気伝導度調節剤としては、例えば、塩化カリウム、塩化アンモニウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどの無機塩や、トリエタノールアミンなどの水溶性アミンがある。
本発明に係るインクでは、吐出安定性、プリントヘッドやインクカートリッジ適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、さらに粘度調整剤、比抵抗調整剤、被膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防錆剤、防腐剤等を添加することもできる。
本発明では、インク粘度の値が3.0〜8.0mPa・sの値を有することが好ましい。インクの粘度が上記範囲であることにより、インクジェット記録装置を構成するインク供給系との組み合わせで、気泡がより発生しにくくなり優れた吐出性能を維持することに加え、高速印字での画像記録をより促進させる。
ここで、インクの粘度(液体粘性率)は、25℃で測定した値であり、測定機器としてはJIS Z 8809に規定されている粘度計校正用標準液で検定されたものであれば特に制限はなく、回転式、振動式や細管式の粘度計が用いられる。具体的には、Saybolt粘度計、Redwood粘度計等が挙げられ、市販の粘度計としては、例えば、トキメック社製の円錐平板型E型粘度計、東機産業社製のE Type Viscometer(回転粘度計)、東京計器社製のB型粘度計BL、山一電機社製のFVM−80A、Nametore工業社製のViscoliner、及び山一電機社製のVISCO MATE MODEL VM−1A等が挙げられる。
また、本発明では、インクの表面張力の値が20〜40mN/m、特に、25〜35mN/mであることが好ましい。本発明に係るインクの表面張力が上記範囲であることにより、インクジェット記録装置を構成する前述のインク供給系との組み合わせで、より気泡が発生しにくく、かつ気体の排出性が向上し優れた吐出性能が発現されることに加え、高速印字による画像記録がより可能になる。
なお、ここでいう表面張力とは、静的表面張力であり、その測定方法については、一般的な界面化学、コロイド化学の文献等に記載されているが、例えば、新実験化学講座第18巻(界面とコロイド)、日本化学会編、丸善株式会社発行:P.68〜117の記載が参照され、具体的には、輪環法(デュヌーイ法)や垂直板法(ウィルヘルミー法)により求められる。
また、本発明では、インク供給系でのインクから気泡が発生することを抑制するためにインクに消泡剤を添加してもよい。使用可能な消泡剤は特に制限されるものではなく市販品を使用してよい。市販の消泡剤としては、例えば、信越シリコーン社製のKF96、66、69、KS68、604、607A、602、603、KM73、73A、73E、72、72A、72C、72F、82F、70、71、75、80、83A、85、89、90、68−1F、68−2F(商品名)等が挙げられる。これらの消泡剤の添加量は特に制限されるものではないが、インク中に0.001〜2質量%添加することにより、インク供給系内での気泡の発生を抑制し、また、仮にインク供給系で気泡が発生してもその除去を容易にするとともに、消泡剤による効果で印字の際にインク内でのハジキ発生や印字品質の低下を防止することが可能である。また、気泡の発生をより効果的に抑制させるために前述の界面活性剤や水溶性有機溶媒を選択して使用することも可能である。
次いで、本発明に使用される記録媒体について説明する。
本発明に使用される記録媒体としては、普通紙やコート紙の他に、インク液を吸収して膨潤するインク受容層を設けた膨潤型インクジェット用記録紙、多孔質のインク受容層を持った空隙型インクジェット用記録紙、また基紙の代わりにポリエチレンテレフタレートフィルムなどの樹脂支持体を用いたものを使用することが可能であるが、この中でも、空隙型の多孔質インク吸収層を有する記録媒体が好ましく、この組み合わせにより、ノイズが少なく均一な画像で、かつ鮮鋭性の高い画像を得ることができる。
具体的な多孔質インクジェット記録媒体としては、空隙型インクジェット用記録紙又は空隙型インクジェット用フィルムが挙げられ、これらはインク吸収能を有する空隙層が設けられている記録媒体であり、空隙層は、主に親水性バインダーと無機微粒子の軟凝集により形成されるものである。
空隙層の設け方としては、種々の被膜への空隙形成方法が挙げられ、例えば、(a)2種以上のポリマーを含有する均一な塗布液を支持体上に塗布し、乾燥過程でこれらのポリマーを互いに相分離させて空隙を形成する方法、
(b)固体微粒子及び親水性又は疎水性バインダーを含有する塗布液を支持体上に塗布し、乾燥後に、インクジェット記録用紙を水或いは適当な有機溶媒を含有する液に浸漬して固体微粒子を溶解させて空隙を作製する方法、
(c)被膜形成時に発泡する性質を有する化合物を含有する塗布液を塗布後、乾燥過程でこの化合物を発泡させて皮膜中に空隙を形成する方法、
(d)多孔質固体微粒子と親水性バインダーを含有する塗布液を支持体上に塗布し、多孔質微粒子中や微粒子間に空隙を形成する方法、
(e)親水性バインダーに対して概ね等量以上の容積を有する固体微粒子と親水性バインダーを含有する塗布液を支持体上に塗布して固体微粒子の間に空隙を作製する方法、
などが挙げられるが、本発明に係るインクを使用すると、いずれの方法で設けられた空隙でも良好な結果が得られるが、その中でもとりわけ(e)に記載の方法が好ましい。
(b)固体微粒子及び親水性又は疎水性バインダーを含有する塗布液を支持体上に塗布し、乾燥後に、インクジェット記録用紙を水或いは適当な有機溶媒を含有する液に浸漬して固体微粒子を溶解させて空隙を作製する方法、
(c)被膜形成時に発泡する性質を有する化合物を含有する塗布液を塗布後、乾燥過程でこの化合物を発泡させて皮膜中に空隙を形成する方法、
(d)多孔質固体微粒子と親水性バインダーを含有する塗布液を支持体上に塗布し、多孔質微粒子中や微粒子間に空隙を形成する方法、
(e)親水性バインダーに対して概ね等量以上の容積を有する固体微粒子と親水性バインダーを含有する塗布液を支持体上に塗布して固体微粒子の間に空隙を作製する方法、
などが挙げられるが、本発明に係るインクを使用すると、いずれの方法で設けられた空隙でも良好な結果が得られるが、その中でもとりわけ(e)に記載の方法が好ましい。
以下に、本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されない。なお、実施例中に記載の「%」は、特に断りのない限り質量%を示す。
《顔料インクの調製》
〔マゼンタ顔料分散液の調製〕
C.I.ピグメントレッド122 166g
〈ポリマー1〉
モノマー1(組成比:スチレン/2−エチルヘキシルアクリレート/n−ブチルアクリレート/スチレンスルホン酸=64/16/15/5)
32g
ジエチレングリコール 180g
イオン交換水 1000g
上記各添加剤を混合した後、0.3mmのジルコニアビーズを体積率で60%充填した横型ビーズミル(アシザワ社製 システムゼータミニ)を用いて分散した。次いで、イオン交換水で顔料濃度として5質量%になるまで希釈した後、イオン交換処理、遠心分離操作を行った。次いで、上澄み液を限外濾過装置を用いて、濃縮及び加水を繰り返し、電気伝導度が2000μS/cm以下になるまで脱塩を行って、マゼンタ顔料分散液を調製した。
〔マゼンタ顔料分散液の調製〕
C.I.ピグメントレッド122 166g
〈ポリマー1〉
モノマー1(組成比:スチレン/2−エチルヘキシルアクリレート/n−ブチルアクリレート/スチレンスルホン酸=64/16/15/5)
32g
ジエチレングリコール 180g
イオン交換水 1000g
上記各添加剤を混合した後、0.3mmのジルコニアビーズを体積率で60%充填した横型ビーズミル(アシザワ社製 システムゼータミニ)を用いて分散した。次いで、イオン交換水で顔料濃度として5質量%になるまで希釈した後、イオン交換処理、遠心分離操作を行った。次いで、上澄み液を限外濾過装置を用いて、濃縮及び加水を繰り返し、電気伝導度が2000μS/cm以下になるまで脱塩を行って、マゼンタ顔料分散液を調製した。
〔顔料インクの調製〕
上記調製したマゼンタ顔料分散液に、純水および表1に記載の水溶性有機溶剤、界面活性剤として、サーフィノール465(日信化学工業社製 アセチレングリコール系ノニオン界面活性剤)を添加してマゼンタ顔料インク1〜5を調製した。また、各マゼンタ顔料分散液は、顔料インク中の顔料濃度が3質量%となるように添加量を適宜調整した。なお、マゼンタ顔料分散液中の顔料濃度が不足し、顔料インク中の顔料濃度として3質量%に調整できない場合は、顔料分散液を減圧下、水を除去し濃縮して調整した。
上記調製したマゼンタ顔料分散液に、純水および表1に記載の水溶性有機溶剤、界面活性剤として、サーフィノール465(日信化学工業社製 アセチレングリコール系ノニオン界面活性剤)を添加してマゼンタ顔料インク1〜5を調製した。また、各マゼンタ顔料分散液は、顔料インク中の顔料濃度が3質量%となるように添加量を適宜調整した。なお、マゼンタ顔料分散液中の顔料濃度が不足し、顔料インク中の顔料濃度として3質量%に調整できない場合は、顔料分散液を減圧下、水を除去し濃縮して調整した。
なお、界面活性剤の各添加量は、表1に記載の表面張力値(mN/m)となる様に、適宜調整した。また、各顔料インクについては、表1に記載の溶存酸素濃度になるように、インクを加温した状態で気体透過性のある膜を通過させる処理を適宜行った。また、最終調製する段階で、KOHを用いてpHを10.0に調整した。
《染料インクの調製》
〔樹脂R−1の合成〕
3リットルの四つ口フラスコに、滴下装置、温度計、窒素ガス導入管、撹拌装置及び還流冷却管を付し、酢酸エチル1000gを加熱還流し、スチレン500g、アクリル酸2−エチルヘキシル200g及び大豆油脂肪酸変性メタクリル酸グリシジル300g、N,N・mes−アゾビスイソバレロニトリル1gの混合液を2時間かけて滴下し、同温度にて15時間反応させて樹脂R−1の酢酸エチル溶液を得た。
〔樹脂R−1の合成〕
3リットルの四つ口フラスコに、滴下装置、温度計、窒素ガス導入管、撹拌装置及び還流冷却管を付し、酢酸エチル1000gを加熱還流し、スチレン500g、アクリル酸2−エチルヘキシル200g及び大豆油脂肪酸変性メタクリル酸グリシジル300g、N,N・mes−アゾビスイソバレロニトリル1gの混合液を2時間かけて滴下し、同温度にて15時間反応させて樹脂R−1の酢酸エチル溶液を得た。
〔マゼンタ微粒子分散液の調製〕
6gの樹脂R−1を含む酢酸エチル溶液12g、3gのMS Red G(三井化学社製)、3gのPlast Red 8375(有本化学社製)及び80gの酢酸エチルをセパラブルフラスコに入れ、攪拌して染料を完全溶解させた。次いで、ラウリル硫酸ナトリウム2gを含む水溶液180gを滴下した後、超音波分散機を用いて、300秒間乳化した。その後、減圧下で酢酸エチルを除去し、着色微粒子分散液を得た。この着色微粒子分散液に、合成樹脂SP207を20ml加え、室温下で2時間撹拌後、1μmの濾紙で合成樹脂を分離した。
6gの樹脂R−1を含む酢酸エチル溶液12g、3gのMS Red G(三井化学社製)、3gのPlast Red 8375(有本化学社製)及び80gの酢酸エチルをセパラブルフラスコに入れ、攪拌して染料を完全溶解させた。次いで、ラウリル硫酸ナトリウム2gを含む水溶液180gを滴下した後、超音波分散機を用いて、300秒間乳化した。その後、減圧下で酢酸エチルを除去し、着色微粒子分散液を得た。この着色微粒子分散液に、合成樹脂SP207を20ml加え、室温下で2時間撹拌後、1μmの濾紙で合成樹脂を分離した。
次いで、フラスコ内をN2で置換した後、ヒーターを付して80℃に加温後、3gのスチレン、1gのメタクリル酸2−ヒドロキシエチル及び0.5gのN,N・mes−アゾビスイソバレロニトリルの混合液を滴下しながら6時間反応させてコアシェル型マゼンタ染料の着色微粒子分散液を得た。
〔染料インク1の調製〕
上記調製したマゼンタ着色微粒子分散液を60質量%秤量し、エチレングリコール10質量%、グリセリン5質量%、サーフィノール465を0.5質量%、Proxel GXを0.1質量%を加え、残りが純水になるように添加量を調整して、100gの染料インクを調製した。次いで、染料インクを0.8μmのメンブレンフィルターで濾過し、ゴミ及び粗大粒子を除去して、染料インク1を得た。
上記調製したマゼンタ着色微粒子分散液を60質量%秤量し、エチレングリコール10質量%、グリセリン5質量%、サーフィノール465を0.5質量%、Proxel GXを0.1質量%を加え、残りが純水になるように添加量を調整して、100gの染料インクを調製した。次いで、染料インクを0.8μmのメンブレンフィルターで濾過し、ゴミ及び粗大粒子を除去して、染料インク1を得た。
〔染料インク2の調製〕
マゼンタ着色微粒子分散液を60質量%秤量し、エチレングリコール15質量%、グリセリン15質量%、Proxel GXを0.1質量%を加え、残りが純水になるように添加量を調整して100gの染料インクを調製した。次いで、水性インクを0.8μmのメンブレンフィルターで濾過し、ゴミ及び粗大粒子を除去して、染料インク2を得た。
マゼンタ着色微粒子分散液を60質量%秤量し、エチレングリコール15質量%、グリセリン15質量%、Proxel GXを0.1質量%を加え、残りが純水になるように添加量を調整して100gの染料インクを調製した。次いで、水性インクを0.8μmのメンブレンフィルターで濾過し、ゴミ及び粗大粒子を除去して、染料インク2を得た。
《各インクの特性値の測定》
上記作製した顔料インク1〜5、及び染料インク1、2について、下記の各特性値の測定を行い、得られた結果を表1に示す。
上記作製した顔料インク1〜5、及び染料インク1、2について、下記の各特性値の測定を行い、得られた結果を表1に示す。
〈溶存酸素濃度の測定〉
各インクの溶存酸素濃度は、溶存酸素測定装置DO−14P(東亜電波(株)製)を用いて測定した。
各インクの溶存酸素濃度は、溶存酸素測定装置DO−14P(東亜電波(株)製)を用いて測定した。
〈表面張力の測定〉
上記調製した各インクについて、垂直板法(ウィルヘルミー法)を用いて表面張力を測定した。
上記調製した各インクについて、垂直板法(ウィルヘルミー法)を用いて表面張力を測定した。
〈粘度の測定〉
ブルックフィールドアナログ粘度計である東機産業社製のE Type Viscometer(回転粘度計)を用いて、25℃における粘度を測定した。
ブルックフィールドアナログ粘度計である東機産業社製のE Type Viscometer(回転粘度計)を用いて、25℃における粘度を測定した。
《画像出力及び評価》
(画像出力)
インクジェット記録装置としては、図1、図2に記載の構成からなる装置を使用し、上記の各顔料インク及び染料インクをインクカートリッジに収納した後、表2に記載される素材よりなるチューブとジョイントより構成されるインク供給系を有する実施例1〜11、及び比較例1、2で示す条件で画像形成を行った。
(画像出力)
インクジェット記録装置としては、図1、図2に記載の構成からなる装置を使用し、上記の各顔料インク及び染料インクをインクカートリッジに収納した後、表2に記載される素材よりなるチューブとジョイントより構成されるインク供給系を有する実施例1〜11、及び比較例1、2で示す条件で画像形成を行った。
画像形成には、最大記録密度720×720dpiでインクジェットペーパー フォトライクQP厚手DX(コニカ(株)製)を使用した。ここで、dpiとは、1インチ(2.54cm)当たりのドット数を表すものである。
また、インクジェット記録ヘッドは、ノズル孔径が20μm、1色当たりのノズル数が128、同色間のノズル密度を180dpiに設定した。
画像出力は、A4サイズのベタ画像を連続で5000回出力し、スタートより250回毎に測定用のサンプルを抽出した(全サンプル数は21)。
そして、以下に示す評価を行った。なお、測定に基づく評価結果は、上記21のサンプルを平均化して算出したものである。
(各特性の評価)
〈気泡の発生状況評価〉
上記の連続5000枚の連続印字作業時にインク供給系のチューブとジョイントとの接合部における気泡の発生の有無と、気泡が発生した場合の排出状況を目視で観察した。気泡の排出状況の評価は以下のとおりである。
〈気泡の発生状況評価〉
上記の連続5000枚の連続印字作業時にインク供給系のチューブとジョイントとの接合部における気泡の発生の有無と、気泡が発生した場合の排出状況を目視で観察した。気泡の排出状況の評価は以下のとおりである。
○:発生した気泡が1分以内に排出された
△:発生した気泡が1分以上3分未満滞留した後、排出された
×:発生した気泡が3分以上滞留、あるいは、排出されなかった。
△:発生した気泡が1分以上3分未満滞留した後、排出された
×:発生した気泡が3分以上滞留、あるいは、排出されなかった。
〈印字安定性の評価〉
前記サンプル上を倍率15倍のルーペを用いてムラ発生とドット状の抜けの発生数を目視で観察した。A4サイズ1枚あたりのムラと抜けの発生数を以下の様に評価した。
前記サンプル上を倍率15倍のルーペを用いてムラ発生とドット状の抜けの発生数を目視で観察した。A4サイズ1枚あたりのムラと抜けの発生数を以下の様に評価した。
◎:発生せず
○:1〜3個
△:4〜9個
×:10個以上
〈濃度変動と色相変動〉
濃度の測定には、反射濃度測定機PDA−65(コニカ(株)製)を用い、また、色相の測定には、色彩色差計CR−300(ミノルタ(株)製)用いて、画像形成時における濃度測定と色相測定を行った。次に、測定を行ったサンプルを30℃、80%RHの高温高湿環境に3日間放置して強制劣化を行った後、再度濃度と色相の測定を行った。
○:1〜3個
△:4〜9個
×:10個以上
〈濃度変動と色相変動〉
濃度の測定には、反射濃度測定機PDA−65(コニカ(株)製)を用い、また、色相の測定には、色彩色差計CR−300(ミノルタ(株)製)用いて、画像形成時における濃度測定と色相測定を行った。次に、測定を行ったサンプルを30℃、80%RHの高温高湿環境に3日間放置して強制劣化を行った後、再度濃度と色相の測定を行った。
以上により得られた結果を表3に示す。
表3の結果から明らかな様に、インク供給系を構成する部材のインクに対する接触角の差が、本発明で特定する範囲内にあると、気泡の発生が見られないものや、また、気泡が発生してもスムーズに排出されることが確認された。
また、接触角の差が本発明で特定する範囲内にあるものは、良好な印字安定性を発現するものであることが確認された。
さらに、本発明では、インク供給系を構成する部材のインクに対する接触角の差が本発明で特定する範囲内にあると、インクジェット記録ヘッドの駆動周波数を30kHz以上にしたり、あるいは、印字速度が80m2/時以上の時でも良好な画像形成が行われ、しかも高速にするほど高画質画像が得られることが確認された。
さらに、本発明では、インク供給系を構成する部材のインクに対する接触角の差が本発明で特定する範囲内にあり、かつ、インクの溶存酸素濃度が3ppm以下の時には、高い濃度と鮮やかな色相を有する画像形成が可能となり、しかも形成された画像が非常に優れた耐候性を有することを見出した。
1 インクジェット記録ヘッド
2 キャリッジ
3 プラテン
4、5 ガイドレール
6 接続線
7 インク供給系
71、73 チューブ
72 ジョイント
8 インクカートリッジ
9 記録媒体
12 インク流入口
20 ダンパー
30 インク液滴
31 インク供給系の構成部材
2 キャリッジ
3 プラテン
4、5 ガイドレール
6 接続線
7 インク供給系
71、73 チューブ
72 ジョイント
8 インクカートリッジ
9 記録媒体
12 インク流入口
20 ダンパー
30 インク液滴
31 インク供給系の構成部材
Claims (10)
- 複数の部材より構成されるインク供給系を有するインクジェット記録装置であって、
該インク供給系を構成する複数の部材のインクに対する接触角の差が50°以下であることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 複数の部材より構成されるインク供給系を有するインクジェット記録装置であって、
該インク供給系を構成する複数の部材のインクに対する接触角の差が30°以下であることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記接触角の差が、前記インク供給系で隣接し合う部材のインクに対する接触角より得られるものであることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
- 前記インク供給系がチューブを有してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 溶存酸素濃度が3ppm未満であるインクジェットインクを用いて画像形成を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- インクジェット記録ヘッドの駆動周波数が30kHz以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 1時間当たりの画像記録速度が、80m2/時以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置を用いて画像記録を行うことを特徴とするインクジェット記録方法。
- 複数の部材より構成されるインク供給系を通過する時に、インク供給系を構成する隣接し合う部材のインクに対する接触角の差が50°以下となることを特徴とするインクジェットインク。
- 複数の部材より構成されるインク供給系を通過する時に、インク供給系を構成する隣接し合う部材のインクに対する接触角の差が30°以下となることを特徴とするインクジェットインク。
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