JPH08156276A - インクジェット記録装置用インクチューブおよびその内管面処理法 - Google Patents

インクジェット記録装置用インクチューブおよびその内管面処理法

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JPH08156276A
JPH08156276A JP29412194A JP29412194A JPH08156276A JP H08156276 A JPH08156276 A JP H08156276A JP 29412194 A JP29412194 A JP 29412194A JP 29412194 A JP29412194 A JP 29412194A JP H08156276 A JPH08156276 A JP H08156276A
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Koji Tamura
孝司 田村
Katsunori Suzuki
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Abstract

(57)【要約】 【目的】気泡の発生の少ないインクジェット記録装置用
インクチューブを提供することにある。 【構成】インクジェット記録装置のインク容器と記録ヘ
ッドとを接続し、インク容器から記録ヘッドへのインク
供給に用いられるインクチューブにおいて、インクチュ
ーブ内管面のインク接触角が10°以下であり、インク
供給チューブの内管面処理法において、酸素ガス、窒素
ガスおよび微量の六フッ化硫黄ガスよりなる混合ガスを
オゾン発生装置に通した後,インクチューブ内管面に接
触させる。図1は、ポリエチレンチューブ内管面のX線
光電子分光法によるスペクトルを示す線図であり、
(a)は原料ガスが酸素、窒素および六フッ化硫黄のオ
ゾン処理の場合、(b)は原料ガスが酸素および窒素の
オゾン処理の場合である。ピークイ、ロはオゾン処理に
より内管面に付着した酸素原子に対応している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録装
置においてインク供給用に用いられるインクチューブお
よびその内管壁面の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図2はプラスチック製のインクジェット
記録ヘッド(以下記録ヘッドと略記する)の一例を示す
図であり、(a)は透視平面図、(b)は図(a)のA
−A矢視断面図である。プラスチック製のキャビティ板
1の平面に設けられたインクノズル2,噴射流路3,イ
ンク加圧室4,インク供給路5,フィルター流路6、イ
ンク溜7が連通してなるインク流路の溝は、キャビティ
板1とプラスチック製の振動板8とが重ね合わされて、
パイプ状のインク流路が形成される。さらに、振動板8
のインク加圧室4に対応する外側の面に電気機械変換素
子としての圧電素子10が、導電層9を介して接着さ
れ、記録ヘッドが形成される。なお、圧電素子10の接
着面と反対側の面は各々電極である。
【0003】圧電素子10に適正波形の駆動電圧を印加
し変形させ振動板を面に垂直な方向に振動させることに
より、加圧室4の容積を急速に増減させて、インク溜7
からインクを吸い込み、またインクノズル2よりインク
液滴を噴出させて記録紙等の表面に到達させ印字がなさ
れる。インクジェット記録装置におけるインクチューブ
について説明する。図3はインクジェット記録装置の要
部破断斜視図である。記録ヘッドHは、モータ12によ
り駆動されるベルト13が取り付けられ枠11に固定さ
れているガイド14に沿って、方向Aの直進走行でき
る。記録紙15は方向Aに垂直な方向Bにフィードされ
る。ヘッドHのインクノズルは記録紙15から一定の距
離にあり、インクノズルから高速で吐出されるインク液
滴が記録紙15に到達して印字が行われる。他の位置に
固定されているインク容器VからインクチューブTを介
して記録ヘッドHへインクは供給される。
【0004】気泡による印字不良の発生などを防止する
ため、この種のインクジェット記録装置においては、新
規の立ち上げ時及びインク容器Vの交換時、あるいは所
定の印字ページ数に応じて、記録ヘッドHに保護装置1
6を装着させ、保護装置16の図示していないポンプで
記録ヘッドH及びインクチューブT内に滞留している気
泡を真空吸引し、除去した後、記録ヘッドH及びインク
チューブTにインクを再充填させるプロセスが行われて
いる。
【0005】インクチューブのインク濡れ性が低いと、
インク容器からインクチューブTにインクが送られると
きに、インクチューブに気泡が発生する、発生した気泡
は、インクと共に記録ヘッドのインク流路に到達する。
記録ヘッドのインク流路の中のインクに気泡が存在する
と、気泡は圧縮性であるために、インクに加えられた圧
力はノズル先端まで伝達することができず、インクは高
速で噴射されなくなり、あるいは、気泡がノズルから噴
射されて、印字不良が発生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】インクジェット記録装
置のインクチューブとしてはポリエチレンもしくはポリ
プロピレンのような、結晶性で、かつ無極性であるポリ
マー材料が耐薬品性、空気の非透過性、屈曲繰り返し性
に優れるので重用されるが、水分をはじく撥水性という
欠点がある。インクチューブの内管面が撥水性であると
インク濡れ性は低い。インク濡れ性はインク接触角で表
され、ポリエチレン表面では76°である。これでは大
きすぎ気泡が多数発生するので、インクチューブ内にオ
ゾンと窒素ガスとの混合ガスを流し、内管面の濡れ性を
向上させる試みがなされており、連続印字特性はかなり
改善されてはいるが、まだ不充分である。
【0007】この発明は、上記の問題を解消し、気泡の
発生のより少ないインクチューブを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、この発明は、インクジェット記録装置のインク容器
と記録ヘッドとを接続し、インク容器から記録ヘッドへ
のインク供給に用いられるインクチューブにおいて、イ
ンクチューブ内管面のインク接触角が10°以下である
ものとする。
【0009】上記のインク接触角を得るために、酸素ガ
ス、窒素ガスおよび微量の六フッ化硫黄ガスよりなる混
合ガスをオゾン発生装置に通した後インクチューブ内管
面に接触させることとする。
【0010】
【作用】オゾン発生装置に通された酸素と窒素との混合
ガスは、オゾンの他にNOX 類を含み、このガスと接触
したプラスチック表面は活性化される。酸素と窒素との
混合ガスにイオン化電圧の低いフッ素系のSF6 を微量
添加してオゾン発生装置に通すと、オゾン発生装置内で
放電の時のプラズマ密度が上がり、オゾンおよびNOX
の濃度はさらに高くなる。このガスと接触したプラスチ
ック表面では、活性化された表面官能基の密度はさらに
高くなる。これらの表面官能基はインクの成分と反応
し、反応したインク成分をそこに固定する。即ちプラス
チック表面はインクそのものに近い状態となり、インク
接触は極めて小さくなり、インク濡れ性は向上する。従
って、気泡は生じ難くなり、この処理を行ったチューブ
を用いたインクジェット記録装置ではインクの不吐出が
なくなり、連続印字特性は改善される。
【0011】
【実施例】本発明の一実施例を説明する。オゾンシ処理
は、酸素ガス、窒素ガスおよび 六フッ化硫黄(SF6)
を体積比50、50、0.025とした原料ガスをオゾ
ン発生装置に通し、装置のガス出口にポリプロピレンの
チューブを接続し、オゾンを含んだガスをチューブ内に
通して行った。
【0012】ポリエチレンチューブは内径1.4mmお
よび10mmとし、流量は1.0l/minで,処理時
間を10minとした。10mm径のチューブを切り開
きインク接触角を測定した。その結果を、表面処理しな
い場合および六フッ化硫黄を含まない原料ガスとしたオ
ゾン処理の場合の比較例と共に表1に示す。
【0013】
【表1】 表1より、原料ガスに酸素、窒素およびSF6 の混合ガ
スを用いたことにより、インク接触角がかなり減少して
濡れ性が従来の処理よりもかなり向上していることが確
認できた。
【0014】図1は、ポリエチレンチューブ内管面のX
線光電子分光法によるスペクトルを示す線図であり、
(a)は原料ガスが酸素、窒素および六フッ化硫黄のオ
ゾン処理の場合、(b)は原料ガスが酸素および窒素の
オゾン処理の場合である。図1(a),(b)のピーク
イ、ロの位置はポリエチレン表面の炭素と結合している
酸素原子に対応している。ポリエチレンは酸素を含有し
ていないので、その高さはオゾン処理により付加された
酸素原子の表面密度に比例することとなる。原料ガスに
SF6 を微量添加した場合は、酸素のピークが極めて高
くなっていることがわかる。これら酸素原子は表面官能
基として働き、親水性を高めている。
【0015】処理をした内径1.4mmのポリエチレン
チューブを多数用意し、インクジェット記録装置のイン
ク容器と記録ヘッドとを接続し、インクを記録ヘッドに
充填した直後の連続印字テストを実施した。インクチュ
ーブ数をベースとした印字不良発生率は、原料ガスが酸
素、窒素のみの場合の10数%から、原料ガスにSF 6
を微量添加した場合の数%へと減少した。
【0016】同様の処理の効果は、ポリプロピレンのチ
ューブにおいても認められた。
【0017】
【発明の効果】この発明によれば、オゾン発生装置の原
料ガスとして酸素ガス、窒素および微量のSF6 ガスよ
りなる混合ガスを用いることにより、オゾン発生装置内
の放電時のプラズマの密度を高くして、インクチューブ
内管壁面に接触させ、インクチューブ内管壁面の活性基
の密度を高くすることによりインクチューブのインク濡
れ性を向上させ、インク接触角を10°以下としたの
で、インク供給時の気泡の発生はなくなった。この処理
を施したインクチューブを用いたインクジェット記録装
置はチューブ内に気泡が発生しないために、気泡による
インク不吐出やインクの噴射速度不足を解消でき、連続
印字特性が飛躍的に向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に係るポリエチレンチューブ
内管面のX線光電子分光法によるスペクトルを示す線図
であり、(a)は原料ガスが酸素、窒素および六フッ化
硫黄のオゾン処理の場合、(b)は原料ガスが酸素およ
び窒素のオゾン処理の場合
【図2】プラスチック製のインクジェット記録ヘッドの
一例を示し、(a)は透視平面図、(b)は図(a)の
A−A矢視断面図
【図3】インクジェット記録装置の要部破断斜視図
【符号の説明】
1 キャビティ板 2 インクノズル 3 噴射流路 4 インク加圧室 5 インク供給路 6 フィルタ流路 7 インク溜 8 振動板 9 導電膜 10 圧電素子 H 記録ヘッド 11 枠 12 モータ 13 ベルト 14 ガイド 15 記録紙 16 保護装置 V インク容器 T インク供給チューブ イ、ロ 酸素を示すペーク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクジェット記録装置のインク容器と記
    録ヘッドとを接続し、インク容器から記録ヘッドへのイ
    ンク供給に用いられるインクチューブにおいて、インク
    チューブ内管面のインク接触角が10°以下であること
    を特徴とするインクジェット記録装置用インクチュー
    ブ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のインクジェット記録装置
    用インクチューブの内管面処理法において、酸素ガス、
    窒素ガスおよび微量の六フッ化硫黄ガスよりなる混合ガ
    スをオゾン発生装置に通した後インクチューブ内管面に
    接触させることを特徴とするインクジェット記録装置用
    インクチューブ内管面処理法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005066975A (ja) * 2003-08-22 2005-03-17 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録装置、インクジェット記録方法、インクジェットインク
JP2011031140A (ja) * 2009-07-30 2011-02-17 Casio Computer Co Ltd 塗布装置、及び有機層の製造方法
JP2014124824A (ja) * 2012-12-26 2014-07-07 Canon Inc インクジェット記録方法、およびインクジェット記録装置

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