JP2001160361A - プラズマディスプレイパネル用基板及びプラズマディスプレイパネル - Google Patents

プラズマディスプレイパネル用基板及びプラズマディスプレイパネル

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JP2001160361A
JP2001160361A JP2000085838A JP2000085838A JP2001160361A JP 2001160361 A JP2001160361 A JP 2001160361A JP 2000085838 A JP2000085838 A JP 2000085838A JP 2000085838 A JP2000085838 A JP 2000085838A JP 2001160361 A JP2001160361 A JP 2001160361A
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plasma display
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Shinsuke Yura
信介 由良
Kazuya Kawabe
和也 河部
Shigeki Harada
茂樹 原田
Takashi Hashimoto
隆 橋本
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Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属厚膜のみから成る維持電極を備えたAC
型PDPの高輝度化を図る。 【解決手段】 金属厚膜から成る維持電極10,20
は、(i)第2方向D2に沿って延びる基部15,25
と、(ii)基部15,25に結合し、基部15に対して他
方の維持電極20,10の側へ延在する突出部16,2
6とから成る。突出部16,26は、(ii-1)基部15,
25の第2方向D2における端部に結合し、第1方向D
1に沿って延在する、各々2つの第1部分161,26
1と、(ii-2)第1部分161,261の第1方向D1に
おける端部の内で他方の維持電極20,10側の端部に
結合し、第2方向D2に沿って延在して、2つの第1部
分161,261同士を接続する第2部分162,26
2と、(ii-3)第1部分161,261の第2部分16
2,262から遠い側に結合し、上記2つの第1部分1
61,261同士を接続する第3部分163,263と
から成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラズマディスプレ
イパネル(以下、「PDP」とも呼ぶ)に関するもので
あり、主に、交流型のPDP(以下、「AC型PDP」
とも呼ぶ)の高輝度化等の表示品質を向上する技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】図30に従来のAC型PDP101Pの
分解斜視図を示す。図30に示すように、AC型PDP
101Pは前面パネル101FPと背面パネル101R
Pとに大別される。
【0003】前面パネル101FPにおいて、例えばソ
ーダライムガラスから成るガラス基板51の主面上に、
ナトリウム(Na)等のアルカリ金属を含まない透明の
誘電体薄膜層55Pが形成されている。誘電体薄膜層5
5Pは例えばCVD法等の薄膜形成プロセスにより形成
される。一般的にソーダライムガラス等は温度が上がる
と絶縁抵抗が下がるので、動作時の発熱でAC型PDP
101Pの動作に不具合が生じる場合がある。誘電体薄
膜層55Pは、後述の各維持電極10P,20P間の絶
縁性を確保するために設けられる。
【0004】そして、誘電体薄膜層55Pのガラス基板
51とは反対側の表面上に、維持電極対30Pを成す帯
状の維持電極10P及び維持電極20Pが所定の間隙
(放電ギャップ)gを介して平行に形成されている。維
持電極10P,20Pは複数本がストライプ状を成して
交互に形成されている。維持電極10P,20Pは誘電
体薄膜層55Pの上記表面上に形成された透明電極11
P,21Pと、当該透明電極11P,21Pのガラス基
板51とは反対側の表面上に形成された金属電極(「母
電極」又は「バス電極」とも呼ばれる)12P,22P
とから成る。
【0005】後述のように、表示発光はガラス基板51
側から取り出される。このため、後述の蛍光体75R,
75G,75Bで変換生成された可視光を遮らないよう
にしつつ、放電面積、即ち、電極面積を大きくするため
に透明電極11P,21Pが採用される。
【0006】このとき、透明電極11P,21Pのみで
は電極抵抗が高いため、当該透明電極11P,21Pと
金属電極12P,22Pとを組み合わせることによって
維持電極10P,20Pの低抵抗化を図っている。
【0007】透明電極11P,21Pとして例えばIT
OやSnO2等が適用され、金属電極12P,22Pと
して例えばAg等の厚膜やCr/Cu/Crの3層構造
又はAl/Crの2層構造等の積層された薄膜が適用さ
れる。
【0008】図面の煩雑化を避けるため図30中への図
示化は省略するが、各金属電極12P,22Pと各透明
電極11P,21Pとの間に、各金属電極12P,22
Pと同じサイズの黒色のパターン(以下、電極内黒色層
とも呼ぶ)が形成されている。電極内黒色層は、各金属
電極12P,22Pと各透明電極11P,21Pとを電
気的に接続する必要があるため、導電性材料から成る。
【0009】また、誘電体薄膜層55Pの上記表面上で
あって隣接する維持電極対30Pの間にストライプ状の
黒色パターン(いわゆるブラックストライプ)76P
が、維持電極10P,20Pと平行に形成されている。
なお、図面の煩雑化を避けるため、図30中の破断部分
にのみブラックストライプ76Pを図示している。上記
電極内黒色層とは異なり、ブラックストライプ76Pは
絶縁材料から成る。これは、ブラックストライプ76P
が導電性材料の場合、ブラックストライプ76Pが電極
として作用して維持電極対30Pとの間で放電(誤放
電)が誘起されやすくなるからである。
【0010】上述の電極内黒色層及びブラックストライ
プ76Pによれば、AC型PDP101Pの表示面を成
す前面パネル101FP側から見た際の外光の反射をよ
り小さくすることができ、その結果、コントラストを向
上することができる。これは以下の理由による。明るい
環境下では、(i)PDPを発光させていない場合にお
ける外光の反射輝度と(ii)PDPを発光させた場合
における発光輝度との比によりコントラストが決まり、
一定の発光輝度下では外光の反射輝度が小さいほどコン
トラストは高くなる。このため、外光の反射はできるだ
け小さいことが望ましく、電極内黒色層及びブラックス
トライプ76Pによればそれが可能である。
【0011】このとき、後述の放電セルで前面パネル1
01FPと背面パネル101RPとで規定される放電空
間内で生じた発光は、AC型PDP101Pの外部へ取
り出される際に、電極内黒色層よりも放電空間側に配置
された不透明な金属電極12P,22Pで遮られるの
で、又、上述のように電極内黒色層は金属電極12P,
22Pと同じサイズであるので、電極内黒色層を設けた
ことによって開口率が、従って発光輝度が低下すること
はない。
【0012】また、ブラックストライプ76Pは、維持
電極10P,20Pと垂直な方向において隣接する放電
セルの間に設けられている。即ち、ブラックストライプ
76Pは表示発光に関係の無い領域に設けられているの
で、ブラックストライプ76Pを設けても輝度低下は少
ない。
【0013】そして、誘電体薄膜層55P及び維持電極
10P,20Pを覆って透明な誘電体層52が形成され
ている。誘電体層52は維持電極10P,20P同士を
互いに絶縁すると共に、前面パネル101FPと背面パ
ネル101RPとで規定される放電空間又は当該放電空
間内で形成される放電から維持電極10P,20Pを絶
縁する役割がある。また、誘電体層52上に例えばMg
Oから成る保護膜53が形成されている。保護膜53
は、誘電体層52を放電空間内で形成される放電から保
護すると共に、2次電子放出膜として機能して放電開始
電圧を下げる役割を担う。
【0014】他方、背面パネル101RPは、ガラス基
板71の主面上に、複数の帯状の書き込み電極72がス
トライプ状に形成されている。そして、ガラス基板71
の上記主面上に書き込み電極72を覆って誘電体層73
が形成されている。更に、誘電体層73のガラス基板7
1とは反対側の表面上であって隣接する2本の書き込み
電極72間に相当する領域に、書き込み電極72と平行
を成して延在する隔壁ないしはバリアリブ(単に「リ
ブ」とも呼ばれる)74が形成されている。隔壁74の
ガラス基板71とは反対側の端部ないしは頂上部は例え
ば黒色材料を用いることによって黒色化されている。か
かる黒色部分74Tはブラックストライプ又はブラック
マトリクスと呼ばれ、表示発光のコントラストを向上す
る働きがある。隣接する隔壁74と誘電体層73とで形
成されるU字型溝の内面上に蛍光体層が形成されてお
り、各U字型溝毎に赤色(R)発光用,緑色(G)発光
用又は青色(B)発光用の蛍光体ないしは蛍光体層75
R,75G,75Bが配置されている。なお、上記誘電
体層73を有さない構造の背面パネルもある。
【0015】前面パネル101FPと背面パネル101
RPとは、両ガラス基板51,71の上記各主面が対面
するように配置され、且つ、維持電極10P,20Pと
書き込み電極72とが立体交差する方向に配置されて、
周囲が気密封止されている。前面パネル101FPと背
面パネル101RPとの間に形成され、蛍光体層75
R,75G,75Bによって区画される(隔壁74によ
って区画されていると捉えても良い)ストライプ状の放
電空間内にキセノン(Xe),ネオン(Ne)等を含む
放電ガスが封入される。また、維持電極対30P又は放
電ギャップgと書き込み電極72との立体交差点がそれ
ぞれ1個の放電セルないしは発光セルを構成する。
【0016】AC型PDP101Pにおける表示動作の
原理は大略、以下の通りである。即ち、維持電極対30
PにACパルスを加えて、放電ギャップgを介して放電
ガスを放電させ、当該放電により発生した紫外線を蛍光
体層75R,75G,75Bによって可視光に変換す
る。この可視光がガラス基板51側から取り出されて表
示発光を成す。
【0017】このとき、各発光セルの発光/非発光は以
下のようにして制御される。まず、表示発光を発生させ
る所望の発光セルにおいて書き込み電極72と維持電極
10P又は20Pと間で予めに放電(書き込み放電)を
形成する。この放電により当該所望の発光セルの保護膜
53上に壁電荷が形成される。その後、維持電極対30
Pに所定の電圧(維持電圧)を印加して上述の壁電荷が
形成された発光セルのみに放電(維持放電)を生じさせ
る。逆に言えば、壁電荷を有する発光セルでは放電が生
じ、壁電荷を有さない発光セルでは放電が生じない電圧
値の維持電圧を印加する。これにより、所望の発光セル
を選択して発光させることができる。なお、上記維持電
圧の供給はAC型PDP101Pの全面に対して一斉に
行うことができる。
【0018】さて、透明電極11P,21PとしてIT
OやSnO2等の透明の導電性薄膜が適用可能であるこ
とは既述の通りである。ここで、多用されるITOとS
nO 2とを比較する。ITOは、SnO2に比べて、導電
性、透明性、パターニング加工性の点で優れているが、
耐化学安定性や耐熱性はSnO2よりも低い。また、一
般的に、ITOは真空蒸着法、スパッタリング法やイオ
ンプレーティング法等の物理蒸着法によって成膜される
ので、大面積への形成及び量産化に対応し難い。
【0019】これに対して、SnO2はITOの上述の
特性と反対の特性を有する。即ち、耐化学安定性や耐熱
性はITOよりも優れている。また、一般的に、SnO
2は化学蒸着法(CVD法)によって成膜されるので、
大面積への形成及び量産化に対応し易い。逆に、導電
性、透明性はITOよりも低く、上述の優れた耐化学安
定性に起因して、ITOよりも高精度ないしは高精細の
パターニングを形成し難い。このように、ITOとSn
2との各特性には一長一短があり、いずれが最良とは
言い難い。
【0020】また、既述のように、維持電極10P,2
0Pは透明電極11P,21Pと金属電極12P,22
Pとの2層構造から成るので、金属電極12P,22P
の形成時に正確なアライメントが要求される。このた
め、かかるアライメントに不具合が生じると、歩留まり
を低下させてしまう。
【0021】このような透明電極の材料選定及びアライ
メントを不要としうるAC型PDPが、特開平10−1
49774号公報に開示されている。図31はそのよう
なAC型PDP102Pを前面パネル側から見た場合の
模式的な上面図であり、維持電極対130Pと隔壁74
とのみを抽出して図示している。
【0022】図31に示すように、維持電極対130P
は維持電極110P及び維持電極120Pから成り、維
持電極110P,120Pは4本の帯状の細電極ないし
は細線電極112aP〜112dP,122aP〜12
2dPから構成される。各細線電極112aP〜112
dP,122aP〜122dPは互いに平行に且つ隔壁
74に垂直に配置されている。なお、隣接する細線電極
112aPと細線電極122aPとの間の間隙が放電ギ
ャップgを成し、細線電極112bP,122bP→細
線電極112cP,122cP→細線電極112dP,
122dPの順番で放電ギャップgから遠ざかる。細線
電極112aP〜112dP,122aP〜122dP
は透明導電性薄膜ではなく、透明導電膜よりも低抵抗の
金属薄膜から成る。このように、維持電極110P,1
20Pは、それぞれが上述の母電極12P,22Pに相
当する細線電極112aP〜112dP,122aP〜
122dPで構成される。
【0023】AC型PDP102Pでは、細線電極11
2aP〜112dP,122aP〜122dP間の各隙
間から可視光を取り出す。また、上述のように維持電極
110P,120Pは4本の細線電極112aP〜11
2dP,122aP〜122dPから成るので、電極面
積ないしは放電面積をある程度確保することができる。
このため、上述のAC型PDP101Pが有する透明電
極11P,21Pを設けなくても、画面表示に必要な輝
度を一定程度に得られる。
【0024】維持電極110P,120Pによれば、上
述のAC型PDP101Pが有する透明電極11P,2
1Pを形成する必要が無い分だけ、製造が容易になると
共に製造工程が簡略化される。また、透明電極を形成す
るための設備も不要である。これらの結果、製造コスト
を低減しうる。
【0025】さて、AC型PDP101P,102Pに
おいて、1個の発光セルからの発光輝度を前面パネル側
から観測した場合、その分布には以下のような一般的な
傾向がある。これを図32を用いて説明する。なお、図
32中の(a)はAC型PDP101Pの模式的な上面
図であり、透明電極11P,21P及び隔壁74のみを
抽出して図示している。図32中の(b)に透明電極1
1P,21Pの延在方向に沿った輝度分布を図示し、図
32中の(c)に隔壁74の延在方向に沿った輝度分布
を図示している。
【0026】まず、図32中の(b)に示すように、隔
壁74の側壁面に近いほど輝度が高いという傾向があ
る。これは、蛍光体層75R,75G,75Bの上記側
壁面上の部分(特に、維持電極10P,20Pに近い部
分)は、誘電体層73(図30参照)上の部分よりも放
電ギャップgに近い分だけ多くの紫外線が照射されるこ
とや、ガラス基板51に近い分だけ可視光をAC型PD
P101の外部への取り出す際の損失が少ないことが理
由と考えられる。また、図32中の(c)に示すよう
に、放電ギャップgに近いほど輝度が高いという傾向が
ある。これは、放電強度、即ち、紫外線量が放電ギャッ
プg付近で最も大きく、放電ギャップgから遠ざかるほ
ど小さくなることに起因すると考えられる。これらによ
れば、放電ギャップg及び隔壁74の双方に近いほど輝
度が高いことが分かる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】図32の輝度分布に鑑
みれば、AC型PDP102Pでは可視光の取り出し
量、従ってAC型PDPの輝度が最適化ないしは最大化
されているとは言い難い。なぜならば、図31を見れば
分かるように細線電極112aP〜112dP,122
aP〜122dPが隔壁74と(立体)交差しているの
で、上述の放電ギャップg付近及び隔壁74付近の高輝
度の発光を細線電極112aP〜112dP,122a
P〜122dPが遮光してしまっているからである。
【0028】これに対して、各細線電極112aP〜1
12dP,122aP〜122dP間の隣接間隔を広く
すれば、開口率を上げて発光の取り出し量、従って輝度
を向上することができる。しかしながら、上記隣接間隔
を広くすると、各細線電極112aP〜112dP,1
22aP〜122dPがそれぞれ独立した電極として働
くようになるので、4本の細線電極112aP〜112
dP,122aP〜122dPが一体的に作用して形成
すべき、維持電極110P,120Pとしての電界が形
成され難くなる。
【0029】このため、維持電極110P,120Pへ
の印加電圧を変化させると、細線電極112aP,12
2aP間での放電→細線電極112bP,122bP間
での放電→・・・のように複数段階のステップで放電が
広がる現象が現出する。かかる現象は、維持電極110
P,120Pへの印加電圧の設定値の如何によっては放
電を不安定にしてしまう場合がある。即ち、例えば、細
線電極112bP,122bP間での放電が形成されて
いる放電セルと、細線電極112cP,122cP間で
の放電が形成されている放電セルとが混在する状況を引
き起こす場合がある。このような放電の不安定性は輝度
むらとして観測されるので、AC型PDPの表示品質を
低下させてしまう。また、かかる放電の不安定性を解消
するためには、設定電圧の非常に正確な制御が要求され
る。
【0030】また、開口率を上げるためには細線電極1
12aP〜112dP,122aP〜122dP自体の
幅を細くすれば良いが、当該幅が細くなるほどパターニ
ングが難くなるという問題がある。
【0031】また、AC型PDP101Pの電極内黒色
層及びブラックストライプ76Pは共にコントラストの
向上という同様の作用・効果を奏するにもかかわらず、
電極内黒色層は導電性材料から成る一方でブラックスト
ライプ76Pは絶縁性材料から成るので、別々の工程で
形成せざるを得ないという問題がある。
【0032】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、金属等の不透明な導電性材料から成る電極を備
えつつも高輝度の発光を得ることができるプラズマディ
スプレイパネル及びそれを実現しうるプラズマディスプ
レイパネル用基板を提供することを第1の目的とする。
【0033】更に、本発明は、第1の目的の実現と共
に、輝度むら等が抑制されて、高い表示品質のプラズマ
ディスプレイパネル及びそれを実現しうるプラズマディ
スプレイパネル用基板を提供することを第2の目的とす
る。
【0034】加えて、本発明は、確実にパターニング形
成可能な電極を有するプラズマディスプレイパネル用基
板を提供することを第3の目的とする。
【0035】また、本発明は、隣接する電極対間での誤
放電を抑制可能なプラズマディスプレイパネル及びプラ
ズマディスプレイパネル用基板を提供することを第4の
目的とする。
【0036】更に、本発明は、コントラストを向上可能
なプラズマディスプレイパネル及びプラズマディスプレ
イパネル用基板を提供することを第5の目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】(1)請求項1に記載の
発明に係るプラズマディスプレイパネル用基板は、透明
基板と、前記透明基板の一方の主面の側に配置され、基
部及び前記基部に結合し且つ前記主面に沿って前記基部
から突出する突出部を有する電極の対から成る電極対と
を備え、前記電極は不透明な導電性材料のみから成り、
前記電極対を成す各前記電極の前記突出部は互いの方向
に突出し、対面して放電ギャップを形成することを特徴
とする。
【0038】(2)請求項2に記載の発明に係るプラズ
マディスプレイパネル用基板は、請求項1に記載のプラ
ズマディスプレイパネル用基板であって、前記突出部
は、前記基部に結合し、前記電極対を成す他方の前記電
極の側に延在する第1部分と、前記第1部分の前記基部
とは反対側の端部に結合する第2部分とを備え、各前記
突出部の各前記第2部分は互いに対面して前記放電ギャ
ップを形成することを特徴とする。
【0039】(3)請求項3に記載の発明に係るプラズ
マディスプレイパネル用基板は、請求項1又は2に記載
のプラズマディスプレイパネル用基板であって、前記突
出部は、O字型,L字型及びU字型の内の少なくとも1
つの形状を含む形状から成ることを特徴とする。
【0040】(4)請求項4に記載の発明に係るプラズ
マディスプレイパネル用基板は、請求項1乃至3のいず
れかに記載のプラズマディスプレイパネル用基板であっ
て、前記突出部の内で前記放電ギャップに対面して前記
放電ギャップを形成する放電ギャップ形成部は、前記突
出部の内で前記放電ギャップ形成部以外の部分よりも、
前記突出部の突出方向に垂直な方向に沿って短いことを
特徴とする。
【0041】(5)請求項5に記載の発明に係るプラズ
マディスプレイパネル用基板は、請求項1乃至4のいず
れかに記載のプラズマディスプレイパネル用基板であっ
て、前記突出部の突出方向と平行な方向に沿って所定の
ピッチで並ぶ複数の前記電極対を備え、前記所定のピッ
チを記号p(μm)と表記し、前記突出部及び前記放電
ギャップそれぞれの前記突出方向と平行な前記方向に沿
った各長さを各記号b(μm),g(μm)と表記する
とき、b<(p−g−115)/2.42で与えられる
関係を満足することを特徴とする。
【0042】(6)請求項6に記載の発明に係るプラズ
マディスプレイパネル用基板は、請求項1乃至5のいず
れかに記載のプラズマディスプレイパネル用基板であっ
て、前記突出部の突出方向と平行な方向に沿って並ぶ複
数の前記電極対を備え、前記電極対と前記透明基板との
間及び隣接する前記電極対の間の双方に、黒色の絶縁層
を更に備えることを特徴とする。
【0043】(7)請求項7に記載の発明に係るプラズ
マディスプレイパネル用基板は、請求項1乃至6のいず
れかに記載のプラズマディスプレイパネル用基板であっ
て、前記電極対を複数備え、全ての前記突出部の電極面
積が同一でないことを特徴とする。
【0044】(8)請求項8に記載の発明に係るプラズ
マディスプレイパネル用基板は、請求項7に記載のプラ
ズマディスプレイパネル用基板であって、前記突出部を
覆う誘電体層を更に備え、各前記突出部の前記電極面積
が、前記誘電体層の各前記突出部を覆う各厚さに基づい
て設定されていることを特徴とする。
【0045】(9)請求項9に記載の発明に係るプラズ
マディスプレイパネル用基板は、請求項7又は8に記載
のプラズマディスプレイパネル用基板であって、前記突
出部の上方に2次電子放出膜を更に備え、各前記突出部
の前記電極面積が、前記2次電子放出膜の各前記突出部
に対応する部分の各2次電子放出効率に基づいて設定さ
れていることを特徴とする。
【0046】(10)請求項10に記載の発明に係るプ
ラズマディスプレイパネル用基板は、請求項1乃至9の
いずれかに記載のプラズマディスプレイパネル用基板で
あって、前記透明基板と前記電極との間に前記電極に接
して配置された、前記透明基板の軟化点以下の形成温度
で以て形成された透明な誘電体から成る下地層を更に備
え、前記電極は、前記不透明な導電性材料のペースト状
材料の塗布及び焼成により形成されることを特徴とす
る。
【0047】(11)請求項11に記載の発明に係るプ
ラズマディスプレイパネルは、請求項1乃至10のいず
れかに記載の前記プラズマディスプレイパネル用基板か
ら成る第1の基板と、前記第1の基板と対面配置され
た、帯状の対向電極を有する第2の基板と、前記第1及
び第2の基板間に配置され、前記対向電極に沿って延在
する隔壁と、前記隔壁の側壁面上に配置された蛍光体層
とを備え、前記第1の基板の側から見た場合、前記突出
部と前記隔壁とが重ならないことを特徴とする。
【0048】(12)請求項12に記載の発明に係るプ
ラズマディスプレイパネルは、請求項11に記載のプラ
ズマディスプレイパネルであって、前記第1の基板の側
から見た場合、前記突出部の内で前記電極対を成す他方
の前記電極の側に延在する部分と前記隔壁とが70μm
以上離れていることを特徴とする。
【0049】(13)請求項13に記載の発明に係るプ
ラズマディスプレイパネルは、請求項11又は12に記
載のプラズマディスプレイパネルであって、前記第1の
基板は、請求項4に記載の前記プラズマディスプレイパ
ネル用基板から成り、交互に配置された、複数の前記対
向電極及び前記隔壁を備え、隣接した前記隔壁の対面す
る両前記側壁面上に、前記第1及び第2の基板と前記隔
壁とで区切られた空間単位で規定された所定の発光色を
発する前記蛍光体層が配置されており、各前記突出部の
前記電極面積が、各前記突出部が対面する前記空間内の
前記蛍光体層の各前記所定の発光色毎に設定されている
ことを特徴とする。
【0050】
【発明の実施の形態】<実施の形態1>実施の形態1に
係るAC型PDP101を図1及び図2を参照しつつ説
明する。図1はAC型PDP101の構造を説明するた
めの模式的な上面図であり、図2は図1中のI−I線に
おける縦断面を矢印の方向から見た模式的な縦断面図で
ある。AC型PDP101は、前面パネルないしは前面
基板(プラズマディスプレイパネル用基板又は第1の基
板)101Fの構造、特に、維持電極対(電極対)30
の構造に特徴があるため、説明の便宜上、図1では維持
電極対30と隔壁74とを抽出して図示しており、図2
では前面パネル101Fを抽出して図示している。
【0051】なお、ここでは、AC型PDP101及び
後述の実施の形態2等に係る各AC型PDPの背面パネ
ルないしは背面基板(第2の基板)として、図30の従
来の背面パネル101RP(図1及び図2に図示せず)
を適用する場合を述べる。このため、既述の図30をも
参照しつつ以下の説明を進める。なお、AC型PDP1
01及び後述の実施の形態2等に係る各AC型PDP
は、いわゆる3電極面放電型のAC型PDPであり、そ
れの背面パネルの種々が上記AC型PDP101等に適
用可能である。
【0052】前面パネル101Fは、例えばソーダライ
ムガラスや高歪点ガラス等から成るガラス基板(透明基
板)51を備える。ガラス基板51の主面51Sは、互
いに垂直を成す第1及び第2方向D1,D2に平行を成
している、換言すれば、第1及び第2方向D1,D2の
双方に垂直な第3方向D3と垂直を成している。
【0053】ガラス基板51の主面51S上に透明誘電
体ガラスから成る下地層55が形成されている。下地層
55はナトリウム(Na)等のアルカリ金属を含まな
い、低融点ガラスから成る。下地層55の厚さは約5〜
10μmである。下地層55は以下のようにして形成さ
れる。まず、ガラス粉末に樹脂,溶剤等を加えてペース
ト状にした材料(いわゆる低融点ガラスペースト状材
料)を、スクリーン印刷法やダイコート法、ロールコー
ト法等によって主面51S上に塗布する。その後、上記
ペースト状材料を所定の温度で以て乾燥し、例えば55
0゜C〜600゜C程度の焼成温度で焼成する。このと
き、下地層55の形成工程における最高温度はガラス基
板51の軟化点以下の熱変形の少ない温度に設定され
る。このため、ここでは、上記低融点ガラスペースト状
材料はガラス基板51の軟化点以下の温度で焼成可能な
材料を言い、当該低融点ガラスペースト状材料から形成
された誘電体を低融点ガラスと呼ぶ。
【0054】上記主面51Sとは反対側の下地層55の
表面上に維持電極対30が形成されている(従って、維
持電極対30はガラス基板51の主面側に配置されてい
る)。維持電極対30は互いに対を成す2つの維持電極
10,20から成る。ここでは、維持電極10,20が
銀(Ag)を含む材料から成る場合を説明するが、維持
電極10,20としてその他の不透明な導電性材料を適
用可能である。このとき、かかる材料の反射率は例えば
Agのように高いことが望ましく、これによれば維持電
極による遮光を実質的に弱めることができる。なぜなら
ば、放電セル内で生じた発光のうちで維持電極によって
遮られた光は、当該電極の表面で反射し、更に放電セル
の内壁で反射して、最終的に前面パネル側から取り出す
ことができるからである。
【0055】維持電極10は、(i)第2方向D2に沿
って延びる基部15と、(ii)基部15に結合し、基
部15に対して維持電極20の側へ延在する枝部ないし
は突出部16とに大別される。複数の基部15及び突出
部16が第2方向D2に沿って交互に配置されており、
複数の突出部16が基部15で繋がっている。このと
き、複数の基部15の配列ないしは連なりに対して突出
部16は他方の維持電極20の側へ突出している。
【0056】突出部16は枠状ないしはO字型に結合し
た第1部分161〜第3部分163から成り、第1部分
161〜第3部分163により開口部16Kが形成され
ている。詳細には、(ii−1)第1部分161は、基
部15の第2方向D2における端部に結合し、第1方向
D1に沿って延在している。なお、突出部10の第1部
分161は、隣接する2つの基部15のそれぞれに形成
されている。そして、(ii−2)第2部分162は、
第1部分161の第1方向D1における端部の内で他方
の維持電極20側の端部に結合し、第2方向D2に沿っ
て延在している。第2部分162は上述の2つの第1部
分161同士を接続している。また、(ii−3)第3
部分163は、第1部分161の第2部分162から遠
い側に結合し、上述の2つの第1部分161同士を接続
している。
【0057】AC型PDP101では、第3部分163
と、基部15と、第1部分161の内で第3部分163
と基部15とで挟まれた部分とが一体化しており、それ
らの複数によって帯状電極を成している。かかる構造に
よれば、突出部16,26が基部15,25から互いの
方向に突出している。換言すれば、基部15,25は後
述の放電ギャップgから遠い位置ないしは離れた位置に
存在している。
【0058】維持電極20は、上述の基部15と同等の
基部25と、上述の突出部16と同等の突出部ないしは
枝部26を備えている。また、突出部26はそれぞれ上
述の第1部分〜第3部分161〜163と同等の第1部
分〜第3部分261〜263から成る。第1部分261
〜第3部分263が、上述の開口部16Kと同等の開口
部26Kを形成している。
【0059】2つの維持電極10,20は、第2方向D
2に沿った対称線(図示せず)に関して線対称に配置さ
れている。このとき、突出部16と突出部26、詳細に
は第2部分162と第2部分262とが所定の間隙(放
電ギャップgを成す)を介して平行を成し、対面配置さ
れている。
【0060】他方、第1方向D1に沿って並ぶ維持電極
対30同士の間隔g2、詳細には(i)一の維持電極対
30の突出部16,26と(ii)当該一の維持電極対
30と隣接する他の維持電極対30の突出部26,16
との間隔g2は、隣接する上記一及び他の維持電極対3
0間で誤放電が生じない寸法に設定される。以下に隣接
する維持電極対30の間隔g2の寸法設定を詳述する。
【0061】上記誤放電は例えば維持放電時に発生す
る。即ち、維持放電は壁電荷を有する放電セルでのみ形
成されるが、維持放電を形成する動作時には全ての維持
電極対30間に交流的な電圧が印加される。このため、
間隔g2が小さいが故に壁電荷を有していない隣接の放
電セルにまで放電が広がると、当該壁電荷を有していな
い放電セルにおいても放電(誤放電)が誘起されてしま
う。かかる点に鑑みて、隣接の放電セル間で互いに放電
が及ばないように、間隔g2は以下のように規定され
る。
【0062】ここで、図3に、誤放電の発生/不発生に
関して各突出部16,26の第1方向D1に沿った長さ
b(μm)と間隔g2(μm)との関係を測定した結果
のグラフを示す。図3に示す、 g2=0.42b+115 なる関係を満たす直線を境界にして上側の領域、即ち、 g2>0.42b+115 ・・・(1) の領域では誤放電が発生しにくい又は発生しない。
【0063】第1方向D1に沿った放電セルのピッチp
(μm)は、例えば同方向において隣接する放電ギャッ
プg間の間隔又は隣接の維持電極対30の各維持電極1
0間の間隔として規定される。図1から分かるように、 p=2×b+g+g2 ・・・(2) なる関係がある。上式(1)及び(2)から、 b<(p−g−115)/2.42 ・・・(3) なる関係式が導出される。放電セルのピッチpはPDP
の設計ないしは規格から決定され又放電ギャップgは放
電開始電圧から決定されるので、AC型PDP101で
はこれらの値p(μm),g(μm)に基づいて上式
(3)を満たす範囲内で各突出部16,26の長さb
(μm)を決定している。これにより、第1方向D1に
沿って並ぶ維持電極対30間での誤放電を確実に抑制す
ることができる。
【0064】維持電極10,20は、以下のようにして
形成される。まず、下地層55の上記表面上に感光性を
有する、Agを含むペースト状材料(以下、単に「Ag
ペースト」とも呼ぶ)をスクリーン印刷等によって塗布
し、乾燥させる。そして、当該Agペーストを露光及び
現像して上述の形状にパターニングし、これを焼成する
ことによって、維持電極10,20が形成される。この
とき、焼成温度は例えば550゜C〜600゜C程度の
温度に設定する。
【0065】なお、感光性を有さないAgペーストを用
いても、維持電極10,20を形成可能である。かかる
場合には、乾燥後のAgペースト上にパターニングされ
たレジストを配置して、当該レジストをマスクとしてA
gペーストをパターンエッチする。或いは、リフトオフ
法によって、(感光性を有さない)Agペーストをパタ
ーニングしても良い。また、その他の形成方法により又
はその他の不透明な導電性材料のペースト状材料によ
り、維持電極10,20を形成しても構わない。
【0066】更に、維持電極対30及び下地層55を覆
って透明誘電体ガラスから成る誘電体層52が形成され
ており、誘電体層52の基板51とは反対側の表面上に
保護膜(2次電子放出膜)53が形成されている。な
お、誘電体層52及び保護膜53から成る構成を「誘電
体層54」とも呼ぶ。誘電体層52は、上述の下地層5
5の形成方法と同様にして形成される。保護膜53は例
えば酸化マグネシウム(MgO)から成り、真空蒸着法
等により形成される。
【0067】そして、前面パネル101Fと背面パネル
101RP(図30参照)とは、隔壁74(ここでは、
第1方向D1に沿って延在する)と維持電極10,20
の基部15とが(立体)交差するように配置されて、そ
の周縁部が気密封止されている。そして、前面パネル1
01Fと背面パネル101RPとで形成された放電空間
内に、所定の放電ガスが充填されている。維持電極対3
0又は放電ギャップgと書き込み電極72との立体交差
点がそれぞれ1個の放電セルないしは発光セルを構成す
る。
【0068】特に、図1に示すように、少なくとも第3
方向D3からAC型PDP101を前面パネル101F
を見た場合に、突出部16,26と隔壁74とが重なら
ないように(オーバーラップしないように)維持電極1
0,20及び隔壁74の寸法・形状及び配置位置が設定
されている。
【0069】更に、AC型PDP101を前面パネル1
01F側から見た場合、第1部分161,261と隔壁
74との間隔ないしは距離(の最小値)dが略70μm
以上に設定されている。かかる点を以下に詳述する。
【0070】ここで、既述の図32中の(b)における
隔壁74の近傍の輝度分布の詳細を図4に示す。図4
は、従来のAC型PDP101P(図30参照)の透明
電極11P又は21Pを介した発光の強度ないしは輝度
を、隔壁74に垂直な方向(図1等における第2方向D
2に相当)に沿って測定した結果のグラフである。図4
によれば、隔壁74の側壁面から70μm程度までの範
囲内は輝度が比較的高い領域であり、略70μm以上離
れると輝度は殆ど低下しない。
【0071】かかる点に鑑みて、AC型PDP101で
は、隔壁74近傍の輝度の高い部分を遮光しないよう
に、突出部分16,26と隔壁74との間隔dが略70
μm以上に設定されている。
【0072】ここで、背面パネル101RPの内でガラ
ス基板71と帯状の書き込み電極(対向電極)72(図
30参照)とから成る構成を「第2の基板」と呼ぶと
き、AC型PDP101の構造を以下のように捉えるこ
とができる。即ち、書き込み電極72に沿って延在する
隔壁74は前面パネル(第1の基板)101Fと第2の
基板との間に配置されており、隔壁74の側壁面上に蛍
光体層75R,75G,75B(図30参照)の一部が
配置されている。このとき、前面パネル101Fと第2
の基板と隔壁74とで区切られた空間単位で規定された
蛍光材料から成る蛍光体層75R,75G,75Bが、
隣接した隔壁74の対面する両側壁面上に配置されてい
る。
【0073】AC型PDP101によれば、以下の効果
を得ることができる。まず、図30の従来のAC型PD
P101Pのように透明電極を有さないので、透明電極
の材料の選定を必要としない。更に、維持電極10,2
0は、従来のAC型PDP101Pの維持電極10P,
20Pのように透明電極と母電極(金属電極)との2層
構造で以て構成されないので、2層構造の形成のための
アライメントが全く不要である。また、透明電極及び母
電極の双方の形成装置を準備する必要性が無い上に透明
電極形成のための材料が不要となるので、その分、製造
コストを削減することができる。
【0074】また、AC型PDP102Pが開示される
既述の特開平10−149774号公報では、維持電極
110P,120PをCr/Cu/CrやAl/Cr等
の多層薄膜で以て構成しているが、AC型PDP101
の維持電極10,20はAgペーストを用いた厚膜形成
プロセスで形成される厚膜から成るので、上記薄膜多層
構造よりも電気抵抗が小さい。また、製造装置コストが
安価になる上、製造方法も薄膜形成プロセスよりも簡便
である。
【0075】なお、維持電極対を成す各維持電極が水平
方向に伸長する本体部と本体部から他方の維持電極の側
に突出する突出部とから成る電極構造が、特開平8−2
2772号公報に開示されている。しかしながら、当該
公報では上記維持電極を透明電極材料のみで形成してお
り、不透明な導電性材料のみから成る上述の維持電極1
0,20とは異なる。また、維持電極10,20を単に
透明電極に置き換えるだけでは、維持電極10,20よ
りも抵抗が高くなってしまい、好ましくない。
【0076】特に、低融点ガラスから成る下地層55と
厚膜の維持電極10,20との組み合わせにより以下の
効果を得ることができる。一般的に、従来のAC型PD
P101Pの誘電体薄膜層55P(図30参照)のよう
な薄膜の誘電体層上に維持電極10,20と同等の厚膜
電極を形成すると当該厚膜電極の焼成時に(縦断面にお
ける)角部ないしはエッジが盛り上がってしまう(この
ような盛り上がりは「エッジカール」と呼ばれる)が、
低融点ガラスから成る下地層55と厚膜の維持電極1
0,20との組み合わせによればこのエッジカールを大
幅に低減することができる。
【0077】かかるエッジカールの抑制作用は、例えば
誘電体層52の焼成時において下地層55が軟化し、か
かる軟化によって生じた下地層55の表面張力が維持電
極10,20を引っ張ることによって得られると考えら
れる。このとき、上述のエッジカールを有する厚膜電極
上に誘電体層52を形成した場合、誘電体層52のエッ
ジカール近傍上の厚さはエッジカールの高さ分だけ当該
厚膜電極の他の部分上の同厚さよりも薄いので、エッジ
カール近傍において誘電体層52の絶縁性の不都合が生
じやすい。
【0078】これに対して、AC型PDP101又は前
面パネル101Fによれば、維持電極10,20にエッ
ジカールが形成されることを抑制可能であるので、維持
電極10,20上の誘電体層52(又は54)の厚さは
均一である。このため、誘電体層52の上述の絶縁性の
不都合が発生せず、AC型PDP101の安定的な動作
を得ることができる。しかも、下地層55は透明基板の
軟化点以下の熱変形の少ない形成温度で以て形成されて
いるので、上述の軟化時においてもガラス基板51が熱
変形することがない。
【0079】また、上述のように、下地層55は低融点
ガラスペースト状材料はスクリーン印刷法等により塗布
し、乾燥・焼成して形成されるので、従来の誘電体薄膜
層55Pを形成するためのCVD法等の薄膜形成プロセ
スよりも製造装置コストを削減して安価に下地層55を
形成することができる。また、例えばスクリーン印刷法
等の厚膜形成のための製造装置は他の厚膜、例えば誘電
体層52や維持電極10,20の形成装置と共用可能で
あるため、製造装置コストの削減効果は大きいと言え
る。
【0080】更に、AC型PDP101によれば、従来
のAC型PDP102Pよりも発光効率を向上させるこ
とができる。かかる点を以下に詳述する。
【0081】まず、突出部分16,26と隔壁74とが
略70μm以上に離れているので、隔壁74近傍の高輝
度の発光を取り出すことができる。
【0082】加えて、AC型PDP101では維持電極
10,20の内で隔壁74と重なるのは基部15,25
のみである。このため、隔壁74近傍から発せられる高
輝度の発光(図32中の(b)参照)を、図31の従来
のAC型PDP102Pよりも多く取り出すことができ
る。
【0083】ところで、既述のように、図32中の
(b)及び(c)の双方を参照すれば分かるように、隔
壁74近傍から発せられる高輝度の発光の内でも放電ギ
ャップgに近いほど、発光輝度がより高い。かかる点に
鑑みれば、基部15,25は放電ギャップgから遠い位
置に形成されているので、従来のAC型PDP102P
の細線電極112aP,122aPや細線電極112b
P,122bPによって遮られていた上述の高輝度の発
光を有効に取り出すことができる。
【0084】また、突出部16,26は開口部16K,
26Kを有するので、第1方向D1に沿った輝度分布
(図32中の(c)を参照)における、放電ギャップg
近傍の高輝度の発光をも有効に取り出すことができる。
【0085】このように、AC型PDP101では、高
輝度の発光を遮光しないように突出部16,26及び基
部15,25を設けているので、維持電極10,20に
よる可視光の遮光量が従来のAC型PDP102Pの維
持電極110P,120Pよりも少ない。その結果、A
C型PDP101によれば、可視光の取り出し効率が向
上されて従来のAC型PDP102Pよりも高輝度の発
光を得ることができる。即ち、発光効率を向上させるこ
とができる。
【0086】実際の発光効率を測定したところ、図5に
示すように、同一の輝度において、AC型PDP101
の発光効率(特性線αで示す)は、従来のAC型PDP
102Pの発光効率(特性線βで示す)よりも約20%
程度高いという結果が得られた。
【0087】なお、AC型PDP101では、放電ギャ
ップgで形成された放電は、印加電圧を増大すると第1
部分161,261に沿って基部15,25の側ないし
は第3部分163,263の側へ(複数段階のステップ
ではなく)1回のステップで拡大する。このため、従来
のAC型PDP102Pにおいて細線電極112aP〜
112dP,122aP〜122dP間の各隙間を拡げ
た場合のように放電が複数段階のステップで広がること
はない。従って、AC型PDP101によれば、複数段
階のステップによる放電の拡大に起因して発生する輝度
むらは観測されない。また、放電のステップ状の拡大が
生じる電圧領域を避けて設定すべき印加電圧のマージン
を広くすることができる。
【0088】また、突出部16,26は第1部分16
1、261をそれぞれ2つずつ有する。このため、たと
え各第1部分161,162のうちの1つが断線した場
合であっても他の1つが同時に断線しなければ、第2部
分261,262への給電を行うことができる。即ち、
維持電極10,20の役割を確保することができる。従
って、AC型PDP101ないしは前面パネル101F
によれば、信頼性の高いAC型PDPを高い歩留まりで
以て提供することができる。
【0089】ところで、一般的に、ガラス基板上に直接
にAgペーストを塗布し、これを焼成して電極を形成す
るとAgがガラス基板中へ拡散してしまい、ガラス基板
の電極と接する部分及びその周辺部分が変色(黄変)し
てしまうという問題点がある。かかる変色は、Ag電極
形成後の高温処理、例えば誘電体層52に相当する誘電
体層の焼成工程においても発生・進行しうる。また、ガ
ラス基板中にNa等のアルカリ金属のイオンが存在する
場合、Agのガラス基板への拡散による変色が顕著にな
ることが知られている。
【0090】AC型PDP101では前面パネル101
Fが下地層55を有するので、かかる変色が大幅に抑制
される。即ち、既述のように、下地層55はNa等のア
ルカリ金属を含まないので、下地層55自体の変色は極
めて少ない。更に、ガラス基板51中のNaイオン等の
維持電極ないしはAg電極10,20への拡散は下地層
55によって遮断されるので、下地層55を有さない場
合と比較してガラス基板51の変色は格段に少ない。そ
の結果、ガラス基板の変色部分の透過率が非変色部分よ
りも低いために観測されるむらが、AC型PDPの非表
示時及び表示時において見えることはない。即ち、上述
の変色による表示品質の低下が誘起されない。
【0091】<実施の形態1の変形例1>上述の維持電
極対30に変えて、図6に示す維持電極10a,20a
から成る維持電極対30aを適用しても良い。図6に示
すように、維持電極10a,20aは、(i)既述の基
部15,25と、(ii)既述の第1部分161,26
1〜第3部分163,263に加えて第4部分164,
264から成る突出部16a,26aとで構成される。
【0092】第4部分164は、第1部分161の第2
方向D2における端部に結合し、2つの第1部分161
同士を接続する。このとき、2つの第1部分161と第
2部分162と第4部分164とで開口部16aK1が
形成され、2つの第1部分161と第3部分163と第
4部分264とで開口部16aK2が形成される。他
方、第4部分264は上記第4部分164と同様に配置
され、各開口部16aK1,16aK2と同様の各開口
部26aK1,26aK2が形成される。
【0093】なお、図6では、第4部分164,264
が第1部分161,261の第2方向D2における端部
の略中央で結合し、第2方向D2に沿って形成されてい
る場合を図示しているが、第4部分164,264を、
上記端部の第1部分161,261又は第3部分16
3,263寄りに形成しても良いし、第2方向D2に対
して傾いた形状であっても良い。
【0094】突出部16a,26aは、第4部分16
4,264の分だけ突出部16,26よりも電極面積が
広いので、より多くの放電電流を供給して放電を大きく
することができる。これにより、発光輝度を増大させる
ことができる。なお、突出部の電極面積とは、当該突
出部自体の面積、又は、突出部及び突出部周辺の電界
のしみ出し範囲の合計面積を言う。
【0095】<実施の形態1の変形例2>さて、上述の
維持電極10,20及び維持電極10a,20aはそれ
ぞれ開口部16K,26K,開口部16aK1,16a
K2,26aK1,26aK2を有している。このよう
な開口形状を上述の感光性を有するAgペーストを用い
てパターニングする場合、かかる開口部に現像残りが生
じる場合がある。これは、露光後のAgペーストに対し
て、その側面方向(第3方向D3に垂直な方向)からの
現像液の染み込みが、例えば第1部分161,261の
開口部16K,26Kを形成する端部とは反対側の端部
に対するそれよりも少ないことに起因する。
【0096】これに対して、本変形例2に係る維持電極
対30gを成す維持電極10g,20gによれば、上述
の現像残りを低減可能である。図7の上面図に示すよう
に、維持電極10g,20gの突出部16g,26gは
L字型を成している。詳細には、突出部16g,26g
は、図1の突出部16,26が有する2つの第1部分1
61,261を1つのみを有する。特に、突出部16g
の第1部分161と突出部26gの第1部分261とは
互いに放電ギャップg(の中心)を介して回転対称の位
置にある。
【0097】維持電極10g,20gによれば、上記開
口部16K,26Kのような開口形状を有さないので、
上述の現像残りが生じにくく、現像が容易である。
【0098】ところで、維持電極10,20等では開口
部16K,26K等を良好にパターン形成するために開
口形状をある程度以上の大きさに設計する必要があり、
発光セルの小型化、即ちAC型PDPの高精細化を推進
する上でかかる開口形状の大きさを考慮する必要があ
る。これに対して、維持電極10g,20gは、開口形
状を有さず現像が容易な分だけ、維持電極10,20等
と比較してAC型PDPの高精細化に適している。
【0099】更に、上述のように突出部16gの第1部
分161と突出部26gの第1部分261とは互いに放
電ギャップg(の中心)を介して回転対称の位置にあ
る。このため、たとえ前面パネル101Fと背面パネル
101RPとの間に第2方向D2に沿って位置ずれが生
じた場合であっても、上述の隔壁74近傍の高輝度発光
を遮光するのは第1部分161,261のいずれか一方
のみである。従って、維持電極10,20と比較して、
上記位置ずれに起因した輝度の低下が小さくすむという
効果が得られる。
【0100】突出部16gの第1部分161と突出部2
6gの第1部分261とを放電ギャップgに対して(第
2方向D2に平行な対称線(図示せず)に関して)線対
称に配置しても構わない。かかる配置によれば、前面パ
ネル101Fと背面パネル101RPとの間に第1部分
161,261が隔壁74から遠ざかる方向に位置ずれ
が生じた場合、当該位置ずれに起因した輝度の低下を非
常に少なくできる。なお、第1部分161,261を上
述の回転対称に配置する場合には放電ないしは発光が放
電セル内で一方の隔壁74側に偏らないので、表示品質
上好ましい。
【0101】図8に本変形例2に係る他の維持電極10
h,20hを示す。維持電極10h,20hによっても
上記維持電極10g,20gと同様の効果を得ることが
できる。図8に示すように、維持電極対30hを成す維
持電極10h,20hの突出部16h,26hはF字型
(従ってL字型を含んでいる)を成している。詳細に
は、突出部16h,26hは、突出部16a,26a
(図6参照)が有する2つの第1部分161,261を
1つのみを有する。また、上述の維持電極10g,20
gと同様に、突出部16hの第1部分161と突出部2
6hの第1部分261とは互いに放電ギャップg(の中
心)を介して回転対称の位置にある。
【0102】<実施の形態1の変形例3>図9に本変形
例3に係る維持電極10i,20iを示す。図9に示す
ように、維持電極対30iを成す維持電極10i,20
iでは、第2方向D2に沿って隣接する2つの突出部1
6i,26iと連結部17,27とで以て、隔壁74を
跨ぐU字型を成している。
【0103】詳細には、突出部16iは、上記維持電極
10g(図7参照)と同様にL字型を成している一方、
上記維持電極10gとは異なり第2方向D2において隣
接する2つの突出部16iの第1部分161が隔壁74
を対称軸とする線対称の位置にある。そして、第2方向
D2に沿って隣接する2つの突出部16iの第2部分1
62の端部の内で第1部分161とは結合していない方
の端部同士が、隔壁74を跨いで第2方向D2に延在す
る連結部17を介して結合している。このとき、上述の
隣接する突出部16iと連結部17と基部15とで開口
部16iKが形成される。同様に、第2方向D2に沿っ
て隣接する2つの突出部26iの第2部分262も上記
連結部16と同様の連結部27を介して結合しており、
上記開口部16iKと同様の開口部26iKが形成され
ている。
【0104】なお、上述の維持電極10g,20g(図
7参照)と同様に同じ放電セル内の第1部分161,2
61は互いに放電ギャップg(の中心)を介して回転対
称の位置にある。
【0105】維持電極10i,20iによっても、突出
部16i,26iに起因して上記維持電極10g,20
gと同様の効果を得ることができる。特に、維持電極1
0i,20iの開口部16iK,26iKは上記開口部
16K,26K(図1参照)よりも大きいので、維持電
極10i,20iによれば維持電極10,20よりも現
像残りが生じにくい。
【0106】<実施の形態2>上述の維持電極対30に
変えて、図10に示す維持電極10b,20bから成る
維持電極対30bを適用しても良い。図10と上述の図
6とを比較すれば分かるように、維持電極10b,20
bは、(i)既述の基部15,25と、(ii)以下の
構造を有する突出部16b,26bとを備える。突出部
16b,26bは、第3部分163,263を有さず、
上述の維持電極10a,20aが有する2つの第1部分
161,261を1つだけ備える。また、第1部分16
1,261と第4部分164,264とは交差してお
り、当該交差部分を第1部分161,261及び第4部
分164,264で共有している。
【0107】なお、図10では、上述の1つの第1部分
161,261が隣接する隔壁74間の略中央に配置さ
れ、第2部分162,262の第1方向D1における端
部の略中央部に結合している場合を図示しているが、第
1部分161,261は第1方向D1に対して傾いた形
状であっても構わない。また、第4部分164,264
を有さないT字型(L字型を2つ組み合わた形状と捉え
ることもできる)に形成しても構わない。なお、突出部
16b,26bの第1部分161,261は隔壁74か
ら70μm以上離して配置されている。
【0108】維持電極10b,20bによれば、以下の
効果を得ることができる。まず、維持電極10b,20
bによれば、第1部分161,261が1つだけである
ので、既述のAC型PDP101や上述の維持電極対3
0aを有するAC型PDPと比較して可視光の取り出し
効率を増大させて発光輝度を改善することができる。
【0109】次に、前面パネル101Fと背面パネル1
01RPとの間で位置ずれを有している場合でもあって
も、維持電極10b,20bによれば上記位置ずれによ
る輝度の低下が維持電極10,20と比較して大幅に少
ないという効果がある。
【0110】即ち、維持電極10,20は第1部分16
1,261をそれぞれ2つ有しているので、例えば前面
パネル101Fと背面パネル101RPとが相対的に第
2方向D2にずれた場合に一方の第1部分161,26
1が隔壁74に近づき、隔壁74近傍の高輝度発光を遮
ることとなる。
【0111】これに対して、維持電極10b,20bは
それぞれ第1部分161,261を1つずつしか有さ
ず、しかも第1部分161,261は隣接の隔壁74間
の略中央に配置されている。このため、上述の位置ずれ
が生じた場合であっても、ずれた第1部分161,26
1が隔壁74近傍の高輝度発光を遮光することはほとん
ど無い。また、ずれた第2部分162,262及び第4
部分164,264が上記高輝度発光を遮る場合であっ
ても、第1部分161,261とは異なり、その遮光領
域は高輝度発光領域の一部でしかない。このため、維持
電極10,20と比較して、上述の位置ずれによる維持
電極10b,20bが遮光する量が、換言すれば輝度の
低下が大幅に少ない。
【0112】更に、維持電極10b,20bは開口部を
有さないので、その分、維持電極10,20よりも電極
パターンの形成が容易であり、高精細化に適している。
【0113】例えば感光性Agペーストを用いて電極パ
ターンを形成する場合、第1部分161,261の幅
(第2方向D2に沿った寸法)は最小でも30μm程度
である。維持電極10,20の場合、開口16K,26
Kを精度良く形成するためには開口16K,26Kは第
2方向D2に沿って60μm以上必要である。更に、第
1部分161,261は隔壁74から70μm以上離し
て配置する点をも考慮すれば、維持電極10,20の場
合、隣接する隔壁74の側壁面間の距離は、 30×2+60+70×2=260(μm) 以上となる。これに対して、維持電極10b,20bで
は隣接する隔壁74の側壁面間の距離は、 30+70×2=170(μm) あれば良い。このように、維持電極10b,20bの方
が、放電セルの第2方向D2に沿ったピッチが狭い場合
に、即ち高精細化に適している。なお、かかる観点から
の高精細化は、維持電極10b,20bと同様に第1部
分161,261を1つしか有さない、上述の維持電極
10g,20g及び維持電極10h,20hに対しても
妥当である。
【0114】なお、突出部16b,26bは第1部分1
61,261が1つであるので、突出部16,26と比
較して電極面積が小さい。このため、放電電流が、従っ
て駆動回路の負担が小さくてすむという利点がある。他
方、同じ駆動周波数で以てより高輝度の発光を必要とす
る場合には、電極面積がより大きい維持電極10,20
を用いることが好ましい。また、第1部分161,26
1と隔壁74の側壁面上の蛍光体層との距離は維持電極
10,20の方が近い。放電電流は電極位置に集中する
ことに鑑みれば、放電時に発生する紫外線の蛍光体層へ
の到達量をより多く必要とする場合には維持電極10,
20を用いることが好ましい。
【0115】<実施の形態3>図11に、実施の形態3
に係る維持電極対30jを成す維持電極10j,20j
を説明するための模式的な上面図を示す。維持電極10
j,20jは、既述の基部15,25と、以下に説明す
る突出部16j,26jとを備える。なお、突出部16
j,26jは、図1の開口部16K,26Kと同様の開
口部16jK,26jKを有する。
【0116】図11と既述の図1とを比較すれば分かる
ように、突出部16j,26jの第2部分(それ自体が
放電ギャップ形成部にあたる)162j,262jの第
2方向D2に沿った長さwgは、突出部16,26の第
2部分162,262よりも短い。これに対して、突出
部16j,26j及び突出部16,26の双方において
第3部分163,263の第2方向D2に沿った長さは
等しく設定されている。
【0117】即ち、第2部分162j,262jの上記
長さwgは、突出部16j,26jの内で第2部分16
2j,262j以外の部分の、突出部の突出方向(第1
方向D1)に垂直な方向(第2方向D2)に沿った長さ
w6よりも短い。このため、第3部分163,263は
第2部分162j,262jよりも長く、維持電極10
j,20jの第1部分161j,261jは第1方向D
1に対して傾いた方向に延在している。なお、第1部分
161,261と隔壁74との間隔ないしは距離dの最
小値は略70μm以上に設定されている。
【0118】維持電極対30j及び維持電極30の双方
の放電ギャップgの(第1方向D1に沿った)寸法が等
しい場合、第2部分の長さの相違に起因して、維持電極
対30jの方が放電空間に印加される最大電界が小さ
い。このため、維持電極対30jの放電開始電圧Vfは
維持電極対30と比較して高い。
【0119】これに対して、維持電極10j,20jに
よれば、第2部分が短い分だけ第2部分162j,26
2jと隔壁74との距離が長いので、前面パネル101
Fと背面パネル101RPとの間の位置ずれの裕度を広
くとることができる。ところで、維持電圧Vsを下げて
いくと、放電を維持できる限界の電圧Vs0が存在す
る。前面パネル101Fと背面パネル101RPとの間
の位置ずれ等によって、第2部分と隔壁74との距離が
ある値以下になると、当該距離の減少に伴って上記電圧
Vs0が高くなる傾向がある。このとき、駆動電圧マー
ジンが、電圧Vs0及び各放電セルの放電特性のばらつ
きに基づいて放電開始電圧Vfの最小値と上記電圧Vs
0の最大値との間で設定されることに鑑みれば、AC型
PDP内に電圧Vs0が高い放電セルが存在すると駆動
電圧マシーンが狭くなってしまい、動作の不安定を招い
てしまう。製造面から見れば歩留まりが低下してしま
う。しかしながら、上述のように維持電極10j,20
jによれば位置ずれの裕度を広くとることができるの
で、維持電極10,20と比較して、安定動作が可能な
AC型PDPを歩留まり良く製造することができる。
【0120】また、第2部分の長さの相違に起因して、
突出部16j,26jの電極面積、従って突出部ないし
は維持電極による遮光面積は突出部16,26よりも小
さい。即ち、開口率が大きい。特に、突出部16j,2
6jによれば、突出部16,26よりも放電ギャップg
付近の開口率が大きいので、放電ギャップg付近の高輝
度発光(図32中の(c)参照)をより有効に利用して
高輝度化を図ることができる。
【0121】更に、上述のように第3部分163,26
3は第2部分162j,262jよりも長いので、第3
部分163,263が第2部分162j,262jと同
等の場合とは異なり放電を拡げることができ、これによ
り発光効率を高くすることができる。
【0122】<実施の形態3の変形例1>図12に、本
変形例1に係る維持電極対30mを成す維持電極10
m,20mを説明するための模式的な上面図を示す。維
持電極10m,20mは、既述の基部15,25と、以
下に説明する突出部16m,26mとを備える。なお、
突出部16m,26mは、図1の開口部16K,26K
と同様の開口部16mK,26mKを有する。
【0123】維持電極10m,20mの突出部16m,
26mは、維持電極10,20のと同様の第1部分16
1,261及び第3部分163,263と、第2部分1
62m,262mとを備える。突出部16m,26mの
第2部分162m,262mは、(i)放電ギャップg
に対面して当該放電ギャップgを形成する放電ギャップ
形成部と、(ii)当該放電ギャップ形成部と第1部分
161,261とを電気的に結合する結合部とから成
る。
【0124】詳細には、放電ギャップ形成部は上述の第
2部分162j,262j(図11参照)に相当し、そ
の第2方向D2に沿った長さは既述の第2部分162
j,262jと同等である。結合部は第1方向D1に対
して傾斜した方向に延在しており、第2部分162m,
262m及び第1部分161,261で以て略U字型を
成している。このとき、放電ギャップ形成部の第2方向
D2に沿った長さwgは、突出部16m,26mの内で
放電ギャップ形成部以外の部分の、第2方向D2に沿っ
た長さw6よりも短い。
【0125】維持電極10m,20mによれば、第2部
分162m,262mの放電ギャップ形成部が第2部分
162j,262jと同様であるので、維持電極10
j,20jと同様の効果を得ることができる。
【0126】更に、維持電極10m,20mによれば以
下の効果を得ることができる。まず、維持電極10m,
20mの第1部分161,261は第1方向D1に沿っ
て延在するので、当該第1部分161,261は維持電
極10j,20jよりも隔壁74に、従って隔壁74の
側壁面上の蛍光体層に近い。従って、維持電極10j,
20jよりも発光効率を高くすることができる。
【0127】また、突出部161m,261mの開口部
16mK,26mKは突出部16j,26jの開口部1
6jK,26jKと比較して第2部分の側が広く開いて
いる。このため、例えば感光性Agペーストを用いて電
極パターンを形成する場合、維持電極10m,20mは
維持電極10j,20jと比較して現像残りが生じ難
い。
【0128】<実施の形態3の変形例2>図13に、本
変形例2に係る維持電極対30nを成す維持電極10
n,20nを説明するための模式的な上面図を示す。図
13と上述の図12とを比較すれば分かるように、維持
電極10n,20nの突出部16n,26nの第2部分
162n,262nは図12の第2部分162m,26
2mが丸まった形状を有し、第1部分161,261及
び第2部分162m,262mで以てU字型を成してい
る。具体的には、突出部16n,26nは(i)維持電
極10m,20mの第1部分161,261と、(i
i)突出部16n,26nの開口部16nK,26nK
内に中心を持つ半円弧状の第2部分162n,262n
とから成る。
【0129】このとき、維持電極10n,20nでは第
2部分162n,262nの内で互いに対面して放電ギ
ャップgを形成する放電ギャップ形成部は半円弧状の頂
上近傍が相当し、当該放電ギャップ形成部は、突出部1
6n,26nの内で放電ギャップ形成部以外の部分の、
第2方向D2に沿った長さw6よりも短い。
【0130】維持電極10n,20nによっても、既述
の維持電極10m,20mが奏する効果を得ることがで
きる。
【0131】<実施の形態3の変形例3>図14に、本
変形例3に係る維持電極対30qを成す維持電極10
q,20qを説明するための模式的な上面図を示す。維
持電極10q,20qは、既述の基部15,25と、以
下に説明する突出部16q,26qとを備える。
【0132】図14と図1とを比較すれば分かるよう
に、維持電極10q,20qの第2部分162q,26
2qはT字型を成しており、T字の横棒にあたる部分
(以下「(T字の)胴体部」のように表現する)が第1
部分161,261と結合し、T字の縦棒にあたる部分
(以下「(T字の)脚部」のように表現する)が対向す
る維持電極20q,10qの側へ突出している。当該脚
部の端部が放電ギャップgを形成しており、放電ギャッ
プ形成部にあたる。第2部分162q,262qの脚部
の第2方向D2に沿った長さwgは例えば図11の第2
部分162j,262jの同長さwgと同程度に設定さ
れる。このとき、第2部分162q,262qの形状に
起因して、上記長さwgは、突出部16q,26qの内
で第2部分の脚部以外の部分の第2方向D2に沿った長
さw6よりも短い。
【0133】突出部16q,26qの電極面積ないしは
開口率が図1の突出部16,26と同じ場合、第2部分
の形状の相違に起因して、突出部16q,26qの方が
放電ギャップg近傍の開口率が大きい。従って、維持電
極10q,20qによれば、放電ギャップg近傍の高輝
度発光(図32中の(c)参照)をより有効に利用して
高輝度化を図ることができる。
【0134】<実施の形態3の変形例4>図15に、本
変形例4に係る維持電極対30rを成す維持電極10
r,20rを説明するための模式的な上面図を示す。維
持電極10r,20rは、図10の維持電極10b,2
0bの第2部分162,262及び第4部分164,2
64が基部15,25の側にずれて配置された形状に相
当する。
【0135】詳細には、突出部10r,20rの第2部
分162r,262rは図14の第2部分162q,2
62qと同様のT字型を成しており、第2部分162
r,262rの脚部(放電ギャップ形成部)が放電ギャ
ップgを形成し、同胴体部が第1部分161,261に
結合している。このとき、第2部分162r,262r
の脚部の第2方向D2に沿った長さwgは、突出部16
r,26rの内で上記脚部以外の部分(具体的には第2
部分162r,262rの胴体部及び第4部分164,
264)の、第2方向D2に沿った長さw6よりも短
い。
【0136】なお、図15では上記長さwgが第1部分
161,261の幅(第2方向D2に沿った長さ)と同
じ場合を図示しているが、当該長さwgを第1部分16
1,261の幅よりも長く設定しても構わない。
【0137】上述の維持電極10q,20qと同様の理
由により、維持電極10r,20rによれば、維持電極
10b,20bよりも、放電ギャップg近傍の高輝度発
光(図32中の(c)参照)をより有効に利用して高輝
度化を図ることができる。勿論、維持電極10r,20
rによれば、維持電極10b,20bが奏する既述の効
果、例えば前面パネル101Fと背面パネル101RP
との間の位置ずれによる輝度の低下を抑制可能であると
いう効果や電極パターンが形成し易いという効果等を得
ることができる。
【0138】<実施の形態4>上述のように、維持電極
10,20等は開口部16K,26K等を有するので、
開口部16K,26Kを上述の感光性を有するAgペー
ストを用いてパターニングする場合、かかる開口部に現
像残りが生じる場合がある。
【0139】また、図10の維持電極10b,20bの
第2部分162,262及び第4部分164,264の
ように他の部分と結合せず又はとぎれて孤立した先端部
分を有する場合、上述の感光性のAgペーストの現像時
にかかる先端部分にパターンの剥離が生じる場合があ
る。これは、上述の先端部分では現像液が第1及び第2
方向D1,D2のいずれからも染み込みうるので、露光
された部分、特に厚み方向におけるガラス基板51寄り
の部分ではエッチングが進行しすぎるためである。
【0140】このようなパターンの現像残りや剥離は、
感光性を有さないAgペーストとレジストとを用いて維
持電極10,20等をパターンニングする場合にも生じ
うる。
【0141】上述の現像残りは現像時間を長くすること
により低減することはできるが、現像時間を長くしすぎ
ると開口形状以外の部分でパターンの剥離が発生してし
まう。他方、上述の孤立した先端部分が剥離しないよう
に現像時間を設定すると他の部分が十分にパターニング
されない場合が生じうる。
【0142】これに対して、図16に示す、実施の形態
4に係る維持電極10c,20cによれば、上述の現像
残りや剥離を低減可能である。図16に示すように、維
持電極対30cを成す維持電極10c,20cは、
(i)既述の基部15,25と、(ii)既述の突出部
16,26(図1参照)から第3部分163,263を
取り除いた構造、即ちU字型ないしは「コ」の字型の突
出部16c,26cとから成る。維持電極10c,20
cは上述の開口形状や孤立した先端部分を有さないの
で、Agペーストの現像残りや剥離を低減して確実なパ
ターン形成をすることができる。換言すれば、適切な形
状にパターニングするために必要な時間(下限値)と、
剥離が発生する時間(上限値)とで規定される、現像時
間のマージンをより広くすることができるので、維持電
極形成工程を確実に実施することができる。
【0143】なお、実施の形態4に係る他の電極構造を
図17に示す。図17に示すように、維持電極対30d
を成す維持電極10d,20dでは、突出部16d,2
6dは、図16の第1部分161の変わりに第1方向D
1に対して傾いた方向に延在する第1部分161d,2
61dを有する。維持電極10d,20dによれば、上
述の維持電極10c,20cが奏する効果と同様の効果
を得ることができる。なお、図17では、基部15,2
5と第1部分161,261とが成す角度及び第1部分
161,261と第2部分162,262とが成す角度
が90度よりも大きい場合を図示しているが、かかる角
度は90度よりも小さくても良い。
【0144】<実施の形態5>さて、従来のAC型PD
P101P,102Pでは、赤色,緑色及び青色の各発
光輝度のバランスを調整した上でカラー表示を行う。な
ぜならば、同じ量の紫外線を照射した場合、蛍光材料の
特性に起因して各蛍光体層75R,75G,75Bから
発光される可視光の輝度が異なるからである。このた
め、従来のAC型PDP101P,102Pでは、所望
の色温度の白色を得るために上記3色の各発光時間を調
節している。詳細には、入力信号のパルス数に各蛍光体
75R,75G,75Bの発光特性に基づいて規定され
る所定の係数を乗じることによって、維持電極10P,
20P,維持電極110P,120Pに入力する実際の
パルス数を各発光色毎に調整している。
【0145】これに対して、実施の形態5に係るAC型
PDP102では、そのような信号処理を無くすること
ができる。以下に、図18を用いてAC型PDP102
を説明する。図18は既述の図1に相当する模式的な上
面図である。なお、AC型PDP102は維持電極1
0,20の形状に特徴があるので、かかる点を中心に説
明する。また、ここでは、同じ量の紫外線を照射した場
合に得られる発光輝度の大きさに(赤色)>(緑色)>
(青色)なる序列がある場合を一例に挙げて説明する。
【0146】図18に示すように、AC型PDP102
では、突出部分16,26の第2方向D2に沿った寸法
を、各突出部16,26が対面する蛍光体75R,75
G,75Bの発光色毎に違えている。換言すれば、突出
部16,26が対面する、AC型PDP102の前面パ
ネル(第1の基板)と既述の第2の基板と隔壁74とで
区切られた空間の内部に配置された蛍光体75R,75
G,75Bの発光色毎に、突出部分16,26の第2方
向D2に沿った寸法が規定されている。
【0147】詳細には、突出部16,26の第2部分1
62,262及び第3部分163,263の第2方向D
2に沿った各寸法を、(赤色発光用の蛍光体75Rに対
面する第2部分162R,262R及び第3部分163
R,263R)<(緑色発光用の蛍光体75Gに対面す
る第2部分162G,262G及び第3部分163G,
263G)<(青色発光用の蛍光体75Bに対面する第
2部分162B,262B及び第3部分163B,26
3B)なる大小関係に設定する。
【0148】かかる寸法設定によれば、突出部16,2
6の第2方向D2に沿った寸法が長いほど、即ち、突出
部16,26の電極面積が広いほど放電電流(従って、
放電で発生する紫外線量)を増大させることができる。
このため、上記寸法の差異によって各発光色用の蛍光体
層75R,75G,75Bに照射する紫外線量を発光色
毎に補正・調整することができる。従って、AC型PD
P102では、各発光色の発光セルにおいて同じ回数な
いしは同じパルス数で放電させた場合に全発光色の和が
所望の白色色温度となるように、突出部16,26の上
記寸法がそれぞれ調整・設定される。なお、放電ギャッ
プgの寸法は同じとする。
【0149】このように、AC型PDP102によれ
ば、突出部16,26の上記寸法を違えるのみという簡
便な方法により、所望の白色色温度の発光を得ることが
できる。このため、従来のAC型PDP101P,10
2Pにおける上記入力信号の信号処理及びその信号処理
のための回路を無くすることができる。
【0150】なお、上述のように放電電流量が電極面積
に依存する点に鑑みれば、突出部16,26を成す第1
部分161,261〜第3部分163,263の各幅の
設定により、電極面積を違えても良い。
【0151】<実施の形態6>一般的に、誘電体層52
は形成方法に起因した厚さの分布を有する。保護膜53
は薄膜から成るので、誘電体層52の上記厚さ分布は誘
電体層54の厚さ分布に反映される。例えばスクリーン
印刷法で形成した誘電体層52の厚さ分布の模式図を図
19に示す。図19中の(a)は前面パネルの上面図を
模式的に示しており、当該前面パネルの中心PCを通り
第2方向D2に平行なX−X線における縦断面図を図1
9中の(b)に示し、上記中心PCを通り第1方向D1
に平行なY−Y線における縦断面図を図19中の(c)
に示す。
【0152】図19中の(b)に示すように、ガラス基
板51の長辺に沿った、誘電体層の厚さ分布は略均一で
ある。これに対して、図19中の(c)に示すように、
ガラス基板51の短辺に沿った、誘電体層の厚さ分布は
前面パネルの中心PC近傍で最も厚く、端部に向かうに
従って薄くなっている。これは、スクリーン版のテンシ
ョンの分布に起因すると考えられる。誘電体層52が厚
さ分布を有すると、当該厚さ分布に対応した、再現性の
ある輝度むらが発生してAC型PDPの表示品質が低下
させる場合がある。
【0153】かかる輝度むらを排除するためには前面パ
ネルの全面に亘って均一な厚さを有する誘電体層52を
形成すれば良い。ところが、例えば40インチという大
きなガラス基板51上に均一な厚さの誘電体層52を形
成するのは、既存の形成方法では非常に困難である。
【0154】そこで、実施の形態6では、誘電体層52
又は誘電体層54が厚さ分布を有していても輝度むらが
誘起されないAC型PDPを説明する。ここでは、誘電
体層52は図19中の(b)及び(c)に示す、上述の
厚さ分布を有するものとするが、種々の厚さ分布に対し
て以下の説明は妥当である。
【0155】実施の形態6に係るAC型PDPでは、誘
電体層52の薄い部分を成す、前面パネルの第2方向D
2における端部付近に図20に示す既述の突出部16,
26を備えた維持電極対30が配置される。そして、第
2方向D2に沿って前面パネルの中心PC側に向かうに
従って、即ち、誘電体層52が厚くなるに従って、図2
1及び図22に示すような突出部16e,26e又は突
出部16f,26fを有する維持電極対30e又は維持
電極対30fを配置する。
【0156】ここで、図21,図22に示す維持電極対
30e,30fを説明する。まず、図21に示すよう
に、維持電極30eは維持電極10e,20eから成
り、維持電極10e,20eは既述の(i)基部15,
25を有する。(ii)維持電極10e,20eの突出
部16e,26eは、既述の第1部分161,261及
び第2部分162,262と、既述の第3部分163,
263(図1参照)に相当する第3部分163e,26
3eとを備える。但し、第3部分163e,263eは
第1部分161,261の第1方向D1における端部と
結合して2つの第1部分161,261同士を接続す
る。
【0157】また、図22に示すように、維持電極30
fは維持電極10f,20fから成り、維持電極10
f,20fは(i)既述の基部15,25と、(ii)
既述の第1部分161,261,第2部分162,26
2及び上述の第3部分163e,263eと同等の第3
部分163f,263fとから成る突出部16f,26
fとを備える。図21に示すように第3部分163e,
263eは4角形を成しており、図22に示すように第
3部分163f,263fは「コ」の字型ないしはU字
型をしている。
【0158】つまり、図20,図21及び図22を比較
すれば分かるように、誘電体層52が厚くなるに従っ
て、突出部16,26→突出部16e,26e→突出部
16f,26fの順番のように突出部16,26を放電
ギャップgとは反対側に伸長された形状にする。このよ
うな誘電体52の厚さに基づく突出部の電極面積の設定
によれば、誘電体層52の厚い部分ほど、より広い電極
面積を有する突出部が配置され、より多くの放電電流を
流すことができる。従って、誘電体層52の厚さ分布に
依存することなく、全放電セルにおいて所定量の紫外線
を生成することができる。その結果、実施の形態6に係
るAC型PDPによれば、全面に亘って均一な輝度を得
ることができる。なお、第3部分163f,263fを
第3部分163e,263eと同様に4角形としても良
い。
【0159】<実施の形態6の変形例1>また、保護膜
53がその面内において2次電子放出効率の分布を有す
る場合にも、当該分布に対応した輝度むらが観測され
る。かかる2次電子放出効率の面内分布は、保護膜53
の成膜装置自体に依存する。また、当該成膜装置内にお
ける、(誘電体層52が形成された)ガラス基板51の
配置位置や配置枚数等の成膜条件にも依存する。即ち、
成膜装置毎及び成膜条件毎に2次電子放出効率の分布に
傾向がある。かかる点に鑑みれば、そのような傾向を見
出した上で、各突出部に対応する部分の各2次電子放出
効率に基づいて、各突出部の電極面積を規定することに
よって、具体的には2次電子放出効率がより低い部分の
下方により広い電極面積を有する突出部を配置すること
によって、上述の輝度むらを低減・除去することができ
る。
【0160】勿論、上記2次電子放出効率の分布及び誘
電体層52の厚さ分布の双方に基づいて突出部の電極面
積を設計することによって、表示品質を更に向上するこ
とができる。
【0161】なお、実施の形態6(上記変形例1を含
む)に係るAC型PDPを、既述のAC型PDP102
のように、白色色温度の設計をも考慮した上で突出部の
電極面積を設計することによって、表示品質を格段に向
上することができる。
【0162】また、実施の形態5及び6に係る各AC型
PDPに対して、既述の実施の形態1の変形例1等に係
る維持電極対30a等を適用しても良いし、異なる電極
面積の維持電極を組み合わせて維持維持電極対を構成し
ても良い。
【0163】<実施の形態7>図23及び図24に、実
施の形態7に係るAC型PDP103又は前面パネル1
03Fの構造を説明するための模式的な上面図及び縦断
面図を示す。図24は、図23中のII−II線におけ
る縦断面を矢印の方向から見た模式的な縦断面図にあた
る。なお、ここで前面パネル103Fが維持電極10,
20を有する場合を説明するが、他の維持電極10a,
20a等の場合であっても以下の説明は妥当である。
【0164】図23及び図24に示すように、下地層5
5を介してガラス基板51の上方に維持電極10,20
を備える。特に、下地層55のガラス基板51とは反対
側の表面上に、黒色パターン(黒色の絶縁層)76が形
成されている。黒色パターン76は、(i)維持電極1
0,20と同様の形状を有して維持電極10,20と下
地層55との間に配置される部分と、(ii)ブラック
ストライプ76P(図30参照)と同様に、図23の上
面図において第1方向D1において隣接する維持電極対
30間に配置される部分とを含む。黒色パターン76は
例えば酸化クロムや酸化鉄等の黒色顔料を含む低融点ガ
ラスから成る。
【0165】なお、前面パネル103Fは既述の図2の
誘電体層52及び保護膜53を備えるが、図面の煩雑化
を避けるため図23及び図24中へのこれらの図示化は
省略している。また、前面パネル103Fと共にAC型
PDPを構成する背面パネルとして、従来の背面パネル
101RPが適用可能である。
【0166】前面パネル103F及び当該前面パネル1
03Fを備えたAC型PDPによれば、黒色パターン7
6によって外光の反射を抑えることができる。従って、
黒色パンターン76を有さない場合よりも、コントラス
トを向上することができる。
【0167】ところで、既述のように従来のAC型PD
P101P(図30参照)において電極内黒色層は導電
性材料から成る一方でブラックストライプ76Pは絶縁
性材料から成る。これに対して、実施の形態7に係る黒
色パターン76はその配置場所に関わらず絶縁性材料な
いしは誘電体材料から成る点において、前面パネル10
3Fと従来の前面パネル101FPとは異なる。
【0168】次に、図25〜図29の各縦断面図を参照
しつつ、黒色パターン76及び維持電極10,20の製
造方法を説明する。
【0169】まず、ガラス基板51の主面51S上に下
地層55を形成する。その後、下地層55の露出表面上
に、低融点ガラスペースト状材料を例えばスクリーン印
刷やダイコート法により塗布して感光性黒色厚膜76A
を形成する(図25参照)。特に、上記低融点ガラスペ
ースト状材料ないしは感光性黒色厚膜76Aは、酸化ク
ロムや酸化鉄等の黒色顔料及びネガ形の感光性樹脂を含
む。
【0170】その後、マスク等を用いて感光性黒色厚膜
76Aをパターン露光して、黒色パターン76の内で上
述の隣接する維持電極対30間に配置される部分にあた
る領域76A1の感光性樹脂を重合させる(図26参
照)。
【0171】次に、感光性黒色厚膜76Aの露出表面上
にネガ形の感光性Agペーストを塗布して、感光性Ag
厚膜36Aを形成する(図27参照)。
【0172】その後、維持電極10,20の形状に対応
した開口を有するマスク等を用いて、感光性Ag厚膜3
6A及び感光性黒色厚膜76Aの未露光領域ないしは未
重合領域76A2を感光する。かかる露光によって、感
光性Ag厚膜36Aの内で後に維持電極10,20とな
る領域36A1に重合を起こすと共に、未露光領域76
A2の内で上記領域36A1と下地層55との間の領域
76A3に重合を起こす(図28参照)。領域76A3
は、後に黒色パターン76の内で維持電極10,20と
下地層55との間に配置される部分となる。
【0173】そして、現像を行い、感光性Ag厚膜36
Aの未重合領域36A2及び感光性黒色厚膜76Aの未
重合領域76A2を除去する(図29参照)。その後、
残った感光性Ag厚膜36A1及び感光性黒色厚膜76
A1,76A3を焼成して維持電極10,20及び黒色
パターン76を形成する(図24参照)。なお、この後
に誘電体層52及び保護膜53が形成されて前面パネル
103Fが完成する。
【0174】上述のように黒色パターン76はその配置
場所に関わらず全体が絶縁性材料から成る。このため、
黒色パターン76を形成するために、従来の電極内黒色
層及びブラックストライプ76Pのように別々の工程を
設ける必要が全く無い。即ち、従来の前面パネル101
RPよりも少ない工程数で以てコントラストを向上可能
な前面パネル103F及びAC型PDPを製造すること
ができる。
【0175】更に、上述の製造方法によれば、維持電極
10,20のパターニングの際に感光性Ag厚膜76A
及び感光性黒色厚膜36Aを同時にないしは一括して露
光する。このため、維持電極10,20と黒色パターン
76との間に位置ずれが生じない。
【0176】また、感光性Ag厚膜36A及び感光性黒
色厚膜76Aを同時に現像するので、かかる点において
も工程数の削減を図ることができる。
【0177】
【発明の効果】(1)請求項1に係る発明によれば、各
突出部は各基部から互いの方向に突出している、換言す
れば、基部は放電ギャップから遠い位置に存在する。こ
のため、当該プラズマディスプレイパネル用基板をプラ
ズマディスプレイパネルに適用した場合、放電ギャップ
付近に基部を有する構造と比較して基部が遮る可視光の
量が少ない。従って、より多くの可視光を取り出すこと
ができる。このように、当該プラズマディスプレイパネ
ル用基板によれば、高輝度のプラズマディスプレイパネ
ルを提供することができる。
【0178】(2)請求項2に係る発明によれば、第1
部分及び第2部分により例えばT字型に設定することに
よって突出部による可視光の遮光量をも低減することが
できる。このため、高輝度のプラズマディスプレイパネ
ルを提供することができる。
【0179】また、放電ギャップを形成する第2部分が
第1部分と結合しているので、電極対を成す各電極が複
数の細線電極で構成された従来のプラズマディスプレイ
パネルとは異なり、印加電圧を増大させても放電ギャッ
プで生じた放電を(複数段階のステップではなく)1回
のステップで基部の側へ拡大させることができる。この
ため、複数段階のステップによる放電の拡大に起因して
発生する輝度むらを有さないプラズマディスプレイパネ
ルを提供することができる。また、印加電圧の設定マー
ジンを上述の従来のプラズマディスプレイパネルよりも
広くすることができる。
【0180】(3)請求項3に係る発明によれば、突出
部はO字型,L字型及びU字型の内の少なくとも1つの
形状を含むので、そのような形状により形成される開口
や隙間を通してより多くの可視光を取り出すことができ
るプラズマディスプレイパネルを提供することができ
る。このとき、第1部分の2つと第2部分とで以てU字
型の突出部を形成することによって、当該突出部のパタ
ーニングを確実に行うことができる。
【0181】(4)請求項4に係る発明によれば、放電
ギャップ近傍の高輝度発光をより多く取り出すことがで
きるので、輝度及び発光効率を向上することができる。
【0182】(5)請求項5に係る発明によれば、突出
部の突出方向と平行な方向に沿って隣接する電極対間で
の誤放電を抑制可能なプラズマディスプレイパネルを提
供することができる。
【0183】(6)請求項6に係る発明によれば、黒色
の絶縁層によりコントラストを向上することができる。
このとき、電極対と透明基板との間及び隣接する電極対
の間の各黒色の絶縁層を同じ材料で形成する場合、双方
の黒色の絶縁層を同時に形成することができる。
【0184】(7)請求項7に係る発明によれば、各突
出部(又は各放電セル)毎に放電電流量を設定すること
ができる。このため、放電電流量の設定、従って紫外線
量の設定によって、輝度むらが改善された又は/及び所
望の白色色温度を有するプラズマディスプレイパネルを
提供することができる。
【0185】(8)請求項8に係る発明によれば、誘電
体層が厚さ分布を有する場合に、当該分布に対応する輝
度むらが改善されたプラズマディスプレイパネルを提供
することができる。
【0186】(9)請求項9に係る発明によれば、2次
電子放出膜の2次電子放出効率に分布がある場合に、当
該分布に対応する輝度むらが改善されたプラズマディス
プレイパネルを提供することができる。
【0187】(10)請求項10に係る発明によれば、
下地層は透明基板の軟化点以下の形成温度で以て形成さ
れた誘電体から成り、電極は不透明な導電性材料のペー
スト状材料の塗布及び焼成により形成される。このた
め、上記不透明な導電性材料のペースト状材料の焼成温
度を下地層が軟化しうる温度に設定することによって、
いわゆるエッジカールを大幅に低減することができる。
しかもこのとき、透明基板は熱変形することがない。こ
れにより、突出部を覆う誘電体層のエッジカールに起因
した絶縁性の不具合が発生せず、安定的に動作するプラ
ズマディスプレイパネルを提供することができる。
【0188】(11)請求項11に係る発明によれば、
第1の基板の側から見た場合、突出部と隔壁とが重なら
ないので、隔壁の側壁面上の蛍光体層から発せられる可
視光を突出部が遮ることがない。このため、より多くの
可視光を取り出して、高い輝度を得ることができる。
【0189】(12)請求項12に係る発明によれば、
上記(11)の効果をより確実に又より顕著に得ること
ができる。
【0190】(13)請求項13に係る発明によれば、
同じ量の紫外線を照射した場合に得られる発光輝度の大
きさの、発光色毎の差異を補正することができる。これ
により、所望の白色色温度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に係るAC型PDPの電極構造
を説明するための模式的な上面図である。
【図2】 実施の形態1に係るAC型PDPを説明する
ための模式的な縦断面図である。
【図3】 誤放電の発生/不発生に関して、突出部の長
さと隣接する維持電極対間の間隔との関係を示す図であ
る。
【図4】 隔壁近傍の輝度分布を説明するためのグラフ
である。
【図5】 実施の形態1に係るAC型PDPの輝度と発
光効率との関係を示す図である。
【図6】 実施の形態1の変形例1に係るAC型PDP
の電極構造を説明するための模式的な上面図である。
【図7】 実施の形態1の変形例2に係るAC型PDP
の電極構造を説明するための模式的な上面図である。
【図8】 実施の形態1の変形例2に係るAC型PDP
の他の電極構造を説明するための模式的な上面図であ
る。
【図9】 実施の形態1の変形例3に係るAC型PDP
の電極構造を説明するための模式的な上面図である。
【図10】 実施の形態2に係るAC型PDPの電極構
造を説明するための模式的な上面図である。
【図11】 実施の形態3に係るAC型PDPの電極構
造を説明するための模式的な上面図である。
【図12】 実施の形態3の変形例1に係るAC型PD
Pの電極構造を説明するための模式的な上面図である。
【図13】 実施の形態3の変形例2に係るAC型PD
Pの電極構造を説明するための模式的な上面図である。
【図14】 実施の形態3の変形例3に係るAC型PD
Pの電極構造を説明するための模式的な上面図である。
【図15】 実施の形態3の変形例4に係るAC型PD
Pの電極構造を説明するための模式的な上面図である。
【図16】 実施の形態4に係るAC型PDPの電極構
造を説明するための模式的な上面図である。
【図17】 実施の形態4に係るAC型PDPの他の電
極構造を説明するための模式的な上面図である。
【図18】 実施の形態5に係るAC型PDPの電極構
造を説明するための模式的な上面図である。
【図19】 スクリーン印刷法で形成した誘電体層の厚
さ分布を説明するための模式図である。
【図20】 実施の形態6に係るAC型PDPの電極構
造を説明するための模式的な上面図である。
【図21】 実施の形態6に係るAC型PDPの電極構
造を説明するための模式的な上面図である。
【図22】 実施の形態6に係るAC型PDPの電極構
造を説明するための模式的な上面図である。
【図23】 実施の形態7に係るAC型PDPの前面パ
ネルの構造を説明するための模式的な上面図である。
【図24】 実施の形態7に係るAC型PDPの前面パ
ネルの構造を説明するための模式的な縦断面図である。
【図25】 実施の形態7に係るAC型PDPの前面パ
ネルの製造方法を説明するための模式的な縦断面図であ
る。
【図26】 実施の形態7に係るAC型PDPの前面パ
ネルの製造方法を説明するための模式的な縦断面図であ
る。
【図27】 実施の形態7に係るAC型PDPの前面パ
ネルの製造方法を説明するための模式的な縦断面図であ
る。
【図28】 実施の形態7に係るAC型PDPの前面パ
ネルの製造方法を説明するための模式的な縦断面図であ
る。
【図29】 実施の形態7に係るAC型PDPの前面パ
ネルの製造方法を説明するための模式的な縦断面図であ
る。
【図30】 従来のAC型PDPの構造を説明するため
の分解斜視図である。
【図31】 従来のAC型PDPの他の構造を説明する
ための模式的な上面図である。
【図32】 従来のAC型PDPの輝度分布を示す模式
図である。
【符号の説明】
10,10a〜10j,10m,10n,10q,10
r,20,20a〜20j,20m,20n,20q,
20r 維持電極(電極)、30,30a〜30j,3
0m,30n,30q,30r 維持電極対(電極
対)、15,25基部、16,16a〜16j,16
m,16n,16q,16r,26,26a〜26j,
26m,26n,26q,26r 突出部、16K,1
6aK1,16aK2,16iK,16mK,16n
K,26K,26aK1,26aK2,26iK,26
mK,26nK 開口部、17,27 連結部、51
ガラス基板(透明基板)、51S 主面、52,54
誘電体層、53 保護膜(2次電子放出膜)、55 下
地層、72 書き込み電極(対向電極)、74 隔壁、
75R,75G,75B 蛍光体(層)、76 黒色パ
ターン(黒色の絶縁層)、101〜103 PDP、1
01F,103F 前面パネル(プラズマディスプレイ
パネル用基板,第1の基板)、101RP 背面パネル
(第2の基板)、161,161d,161j,26
1,261d,261j 第1部分、162,162
j,162m,162n,162q,162r,162
R,162G,162B,262,262j,262
m,262n,262q,262r,262R,262
G,262B 第2部分、163,163e,163
f,263,263e,263f 第3部分、164,
264 第4部分、b,w6,wg 長さ、d 距離、
g 放電ギャップ、p ピッチ、D1〜D3 方向。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 茂樹 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 橋本 隆 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5C040 FA01 FA04 GB02 GB14 GC02 GC18 KA01 KB17 LA10 MA03

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板と、 前記透明基板の一方の主面の側に配置され、基部及び前
    記基部に結合し且つ前記主面に沿って前記基部から突出
    する突出部を有する電極の対から成る電極対とを備え、 前記電極は不透明な導電性材料のみから成り、 前記電極対を成す各前記電極の前記突出部は互いの方向
    に突出し、対面して放電ギャップを形成することを特徴
    とする、プラズマディスプレイパネル用基板。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプラズマディスプレイ
    パネル用基板であって、 前記突出部は、 前記基部に結合し、前記電極対を成す他方の前記電極の
    側に延在する第1部分と、 前記第1部分の前記基部とは反対側の端部に結合する第
    2部分とを備え、 各前記突出部の各前記第2部分は互いに対面して前記放
    電ギャップを形成することを特徴とする、プラズマディ
    スプレイパネル用基板。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のプラズマディス
    プレイパネル用基板であって、 前記突出部は、O字型,L字型及びU字型の内の少なく
    とも1つの形状を含む形状から成ることを特徴とする、
    プラズマディスプレイパネル用基板。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載のプラ
    ズマディスプレイパネル用基板であって、 前記突出部の内で前記放電ギャップに対面して前記放電
    ギャップを形成する放電ギャップ形成部は、前記突出部
    の内で前記放電ギャップ形成部以外の部分よりも、前記
    突出部の突出方向に垂直な方向に沿って短いことを特徴
    とする、プラズマディスプレイパネル用基板。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載のプラ
    ズマディスプレイパネル用基板であって、 前記突出部の突出方向と平行な方向に沿って所定のピッ
    チで並ぶ複数の前記電極対を備え、 前記所定のピッチを記号p(μm)と表記し、前記突出
    部及び前記放電ギャップそれぞれの前記突出方向と平行
    な前記方向に沿った各長さを各記号b(μm),g(μ
    m)と表記するとき、 b<(p−g−115)/2.42 で与えられる関係を満足することを特徴とする、プラズ
    マディスプレイパネル用基板。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載のプラ
    ズマディスプレイパネル用基板であって、 前記突出部の突出方向と平行な方向に沿って並ぶ複数の
    前記電極対を備え、 前記電極対と前記透明基板との間及び隣接する前記電極
    対の間の双方に、黒色の絶縁層を更に備えることを特徴
    とする、プラズマディスプレイパネル用基板。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載のプラ
    ズマディスプレイパネル用基板であって、 前記電極対を複数備え、 全ての前記突出部の電極面積が同一でないことを特徴と
    する、プラズマディスプレイパネル用基板。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のプラズマディスプレイ
    パネル用基板であって、 前記突出部を覆う誘電体層を更に備え、 各前記突出部の前記電極面積が、前記誘電体層の各前記
    突出部を覆う各厚さに基づいて設定されていることを特
    徴とする、プラズマディスプレイパネル用基板。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8に記載のプラズマディス
    プレイパネル用基板であって、 前記突出部の上方に2次電子放出膜を更に備え、 各前記突出部の前記電極面積が、前記2次電子放出膜の
    各前記突出部に対応する部分の各2次電子放出効率に基
    づいて設定されていることを特徴とする、プラズマディ
    スプレイパネル用基板。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかに記載のプ
    ラズマディスプレイパネル用基板であって、 前記透明基板と前記電極との間に前記電極に接して配置
    された、前記透明基板の軟化点以下の形成温度で以て形
    成された透明な誘電体から成る下地層を更に備え、 前記電極は、前記不透明な導電性材料のペースト状材料
    の塗布及び焼成により形成されることを特徴とする、プ
    ラズマディスプレイパネル用基板。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれかに記載の
    前記プラズマディスプレイパネル用基板から成る第1の
    基板と、 前記第1の基板と対面配置された、帯状の対向電極を有
    する第2の基板と、 前記第1及び第2の基板間に配置され、前記対向電極に
    沿って延在する隔壁と、 前記隔壁の側壁面上に配置された蛍光体層とを備え、 前記第1の基板の側から見た場合、前記突出部と前記隔
    壁とが重ならないことを特徴とする、プラズマディスプ
    レイパネル。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載のプラズマディスプ
    レイパネルであって、 前記第1の基板の側から見た場合、前記突出部の内で前
    記電極対を成す他方の前記電極の側に延在する部分と前
    記隔壁とが70μm以上離れていることを特徴とする、
    プラズマディスプレイパネル。
  13. 【請求項13】 請求項11又は12に記載のプラズマ
    ディスプレイパネルであって、 前記第1の基板は、請求項4に記載の前記プラズマディ
    スプレイパネル用基板から成り、 交互に配置された、複数の前記対向電極及び前記隔壁を
    備え、 隣接した前記隔壁の対面する両前記側壁面上に、前記第
    1及び第2の基板と前記隔壁とで区切られた空間単位で
    規定された所定の発光色を発する前記蛍光体層が配置さ
    れており、 各前記突出部の前記電極面積が、各前記突出部が対面す
    る前記空間内の前記蛍光体層の各前記所定の発光色毎に
    設定されていることを特徴とする、プラズマディスプレ
    イパネル。
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